勇者「転職する」(7)
戦士「はあ?正気ですか勇者様」
魔法使い「なにをほざいてんのかしら」
騎士「まったくだ」
司祭「自分の立場をわかっているんですか」
勇者「…そこまで叩かなくても…」
僧侶「勇者様、勇者という職業はあなたにしかできない事なんです。そんな思いつきで変えられては困ります」
勇者「だって…俺も斧とか使いたいし…」
山賊「ちょっと待ってくださいよ」
海賊「斧は俺達の」
バーサーカー「専売特許ですぜ」
勇者「…」
勇者「じ、じゃあ魔法…」
魔法使い「だめよ」
勇者「はやいよ」
魔法使い「ただでさえ仲間が多いのに勇者様が魔法を使ったら私の影が薄くなるわ」
ヴァルキュリア「そうですねぇ」
魔導士「そもそも私達だけで間に合ってますし」
賢者「うむうむ」モグモグ
見習い魔法使い「あ、それ僕にもください」
勇者「…」
勇者「じゃあなんだったらいいの」
盗賊「槍とかどうだ」
ソルジャー「ちょっと待てよ。槍使いの達人様がここにいるってのにわざわざ勇者が槍を使わなくてもいいだろうが」
勇者「そ、そうね…じゃあ…」
弓使い「弓は無理です。あらかじめ」
スナイパー「もう見習いの弓使いが10人ほどいるんで」
勇者「ああ…うん…」
魔物使い「仕方ありませんな。鞭でもどうです?」
勇者「…いや…いいや…」
勇者「転職できるのがなにも無いじゃないか…」
ウォーリア「諦めろ」
勇者「うう…でも…もう剣はいやだ…もうちょっとハイカラなものを使いたい…」
モンク「贅沢だな」
武道家「なあ。俺達は拳だけだってのに」
ドルイド「今度はトカゲの尻尾を…」
黒魔法使い「はいはい…」ゴソゴソ
修道士(…いつもなにをやっているんだあの二人は…)
勇者(なにか…なにか……!!)
ナイト「」ナデナデ
ペガサス「♪」フリフリ
勇者「それだ!」ガバッ
ナイト「ひっ!?」ビクッ
勇者「ペガサスだ!俺もペガサスに乗るぞ!これなら剣とマッチしてかっこいい!いいかナイト!?」
ナイト「わ、私は構いせんが…」
勇者「よし、ペガサスを買いにいくぞ!」
商人「あのー、勇者様」
勇者「なんだ」
商人「私がお金の管理を行っているのですが」
勇者「ああ、そうだったっけ。忘れてたよ。お金ちょーだい」
商人「…今、全財産が35Gとなっています」
勇者「…は?」
商人「35Gしかないのでペガサスは…」
勇者「ま、待って!!確か前にボス倒したじゃん!!そこでお金大量に貰ったじゃん!!それはどうなったの!?」
~10日前 マグマの洞窟~
勇者「あっつい…もう死にそう…いっそのこと死んでやろうか…」ダラダラ
光魔術師「そのネガティブ思考はやめたほうがいいですよ」
魔法使い「そろそろボスかしら」
アサシン「ああ。ここから1kmの地点だ。偵察してきた」
マージナイト「頼りになるなぁ」
アーマーナイト「ああ」
ジェネラル「アサシンがいるから我らは動けるのだ」
暗黒騎士(暑くないのかなこの二人)
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