乗っ取っていいかな
江ノ島「苗木って、モテるよね」
苗木「え? そんなことないよ」
江ノ島(すげー言い切りやがったな今)
江ノ島(舞園、霧切、セレス、朝日奈、お姉ちゃん、一応腐川も入れておいて……)
江ノ島(学園のほとんどの女子の気持ち、独り占めしちゃってんじゃん。ただの抽選で選ばれただけの凡人のくせに)
江ノ島(……ん?)
江ノ島(苗木を奪ってしまえば……いい絶望が見れそうな気がする!)
数日後――
苗木「温泉?」
江ノ島「そうそう、仕事先で宿泊券貰ってさー。皆で行かない?」
苗木「僕たち、全員分のチケットがあるの?」
江ノ島「あるよあるよー。その旅館、ご飯は美味しいし、露天風呂からの景色は綺麗だし、最高らしいわよ」
苗木「へえ……じゃあ、今度の連休に皆で行こうか」
江ノ島「ちなみに、温泉はちゃんと男女で分かれてるけど、混浴もあるって話なんだってさ。苗木、一緒に入る?」
苗木「ぶっ! か、からかわないでよ、江ノ島さん!」
江ノ島「あっは、悪い悪い! ……くすっ」
――そして当日
大和田「かーっ、いい湯だったぜ!」
葉隠「おう! 景観は見事だし、湯も適温だし、最高だったべ!」
桑田「これで女子と混浴だったら最高だったのによぉ」
石丸「破廉恥だぞ、桑田君!」
山田「まぁ、流石に混浴風呂だけしか無いのならともく、男女別で分けられてるところを
一緒に混浴に入ろうとは誘えませんな」
不二咲「苗木君、残念だったねぇ……気分が悪くて部屋で休んでなきゃならないなんて……」
十神「ふん、車酔いなど軟弱なことだ」
舞園「苗木君、気分はどうですか?」
苗木「あ、みんな上がったんだ……大分、持ち直してきたよ」
腐川「ふ、ふん! な、情けないわね、車酔いするなんて……!」
苗木「う、うん。普段は酔わないんだけど……楽しみすぎたのかな……?」
セレス「まぁ。苗木君は子供ですわね」
江ノ島「……………うぷぷ」
戦刃「……?」キョトン
苗木「それより、温泉はどうだった?」
朝日奈「気持ち良かったよー! 私、こんなにリラックス出来る温泉初めて!」
大神「うむ。疲労回復の効能もあるらしい、全身の疲れが洗い流れてしまったようだ」
苗木「僕も、気分が良くなったら入るよ」
霧切「ええ、そのほうがいいわ」
朝日奈「うわーっ! このご飯美味しい!」
霧切「この辺りで採れた山菜のようね。確かに、美味しいわ」
山田「ごくごく……この水も最高ですぞ! やはりカルキなぞ入っていない天然水が一番ですな!」
大和田「普段、ジャンクフードばっか食ってる奴の台詞じゃねーな……」
舞園「この旅館の宿泊券をくれた、江ノ島さんに感謝ですね」
江ノ島「あはは、じゃんじゃん褒め称えなさい……っと、そうだ、苗木」
苗木「え、何?」
江ノ島「バッグの中漁ったら、酔い止めの薬見つけたんだ。遅いけど、一応飲んどきなよ」
苗木「あ、ありがとう、江ノ島さん」ゴクッ
江ノ島「…………どういたしまして」
江ノ島「そ・れ・と! じゃーん、こんなの用意してみました!」
戦刃「ちょ、ちょっと盾子ちゃん、それ……」
セレス「あら、お酒ですか。気が利きますわね」
石丸「お、お酒だと!? 江ノ島くん、飲酒行為は禁止……」
江ノ島「教師もいないのに、固いこと言うんじゃねーよ!」ガボッ
石丸「ムグッ!? ゴブブブ……あぅっ」バタッ
葉隠「うわっ、石丸っちが倒れた!」
江ノ島「さ、邪魔者は消えたし、飲むわよ!」
大和田「てめえ、よくも兄弟を……と言いてえところだが……」
十神「ふっ。やはりこういう席は、酒が無いと始まらん」
腐川「び、白夜様、意外とワイルド……! じ、じゃあ、あたしも……!」
朝日奈「えへへ……わ、私もちょっとだけ飲んでみたいかな、って……」
大神「……ほどほどにするのだぞ、朝日奈よ」
ドンチャンドンチャン
江ノ島「ほら、いつもの仏頂面してないで、霧切もどんどん飲みなよ!」
霧切「飲んでいるわ……変わった味のお酒ね……」
江ノ島「この旅館の地下で作ってる、特別なお酒だってさ。ほら、パンフレットに書いてある」
霧切「そう……それなら、いいのだけれど」
苗木「みんな、楽しそうだね」
舞園「ごめんなさい苗木君、私達だけ楽しんじゃって……」
セレス「流石に病人にお酒を飲ませられませんわ。我慢していただくしかありませんわね」
戦刃「……盾子ちゃん、盾子ちゃん?」
江ノ島「ん?」
戦刃「……何か、企んでる?」
江ノ島「誰かに痛い思いをさせるようなことは考えてないけど?」
戦刃「……そうなんだ……」
江ノ島(痛い思いをするとしたら、私だしね)
お昼ご飯食べてくる
落としてもいいよ
数時間後
不二咲「すぅ……すぅ……」
舞園「苗木君……むにゃ」
苗木「みんな騒ぎ疲れたのか、寝ちゃったな……」
江ノ島「そうだねー。霧切も人前で眠るなんて、珍しい」
霧切「Zzz……」
苗木「皆を布団に運ぶの、手伝ってくれてありがとう。江ノ島さんが起きててくれて助かったよ」
江ノ島「お酒には強くてね。苗木は、大分気分良くなった感じ?」
苗木「あれ? そうだね、いつの間にか車酔いは収まったみたいだ」
江ノ島「じゃあ、温泉行ってみたら? 今の時間なら貸し切りでしょ」
苗木「どうしようかな……じゃあ、行ってみるよ」
江ノ島「混浴行くんなら、付いていくけど?」ニヤニヤ
苗木「ち、ちゃんと男湯に行くよ!」ガラッ
江ノ島「いってらっしゃーい………………さて」
苗木「えっと、男湯はどっちかな……あ、看板があるぞ」
苗木「ええと、男湯は右に曲がって、女湯と混浴はまっすぐか」
苗木「じゃあ右に曲がればいいんだな」トテトテ
???「…………江ノ島様、任務完了です」
???「しかし、これが全世界を絶望へと導く計画に、どのような影響を与えるというのだ?」
???「黙れ。我々は何も考えず、この旅館の従業員に紛れ込んでいればいい……」
苗木「うわ、確かにいい眺めだ!」
苗木「お湯も適度に暖かくて気持ち良いし、最高だな……」
苗木「出来れば、みんな一緒に入りたかったけど……ん?」
ガラッ
江ノ島「あれ、苗木じゃん」
苗木「うわわわっ、え、江ノ島さんっ!?」バシャン
江ノ島「どう? この温泉、最高でしょ?」ジャブジャブ
苗木「ちょ!? 前、前隠して……ていうか江ノ島さん、ここ男湯だよ!!!」
江ノ島「え? 何言ってんの苗木、ここ混浴風呂だよ?」
苗木「それは違うよ! 看板に……」
江ノ島「うん、男湯と女湯がまっすぐで、混浴風呂が右でしょ?」
苗木「ええ!? ぼ、僕が見たのは……」
江ノ島「パンフレットに地図書いてるけど、混浴風呂だけ離れてるって」
苗木「あ、あれ、おかしいな……?」
苗木「と、とにかく僕は男湯に行くよ!」ザパッ
江ノ島「まぁまぁ、待ちなさいって」ガシッ
苗木「うわわっ!?」ザパーン
江ノ島「ほら、せっかくだし、一緒に景色観ようよ?」
苗木「だ、ダメだよ江ノ島さん! そんな、は。裸で……!」
江ノ島「でも、苗木のそこも、ナニかを期待してんじゃないのー?」
苗木「え、あ、あれ、ちがっ、これはっ!!?」ボッキーン
江ノ島(うぷぷ、酔い止めと称して飲ませた薬が効いてきたみたいじゃん……)
江ノ島(……それにしても、想像以上に、これは……)
江ノ島(……全てが平均的なのに背が低いから、ここでバランス取ってるってことなのか……?)
苗木(な、なんだろう、身体が熱い……)
苗木(それに、僕を背中から抱きしめる江ノ島さんの柔らかさが……)
苗木(そ、そりゃ僕だって男だし、いつか女の子とエッチなこと出来ればいいなと思ってたけど)
苗木(でも、そういうのは好きな人とするものであって……)
江ノ島「苗木ぃ……アタシたち、裸で二人きりなんだよ……?」
苗木(こ、これは……誘われてる!?)
苗木(な、なんで!? え、江ノ島さん、ひょっとして僕のこと……?)
苗木(いや、でも、じゃあ僕は江ノ島さんのことが好きなのか!?)
苗木(エッチしたいからって、好きでもない人とエッチするのは、そんなの……!)
江ノ島「苗木はどうしたい? ねぇ……」ムニュムニュ
苗木(か、下半身が熱い……! 何も考えられない……!)
苗木(エッチしたい、エッチしたい! でも、好きな人とは……………)
苗木(…………じゃあ………今…………江ノ島さんを好きになれば…………)
苗木(…………エッチしても……いいってこと、だよな…………?)
苗木「え、江ノ島さん……っ!」ガバッ
江ノ島「あんっ」バシャンッ
苗木「い、今更、冗談だっていうのは、無しだよ……!?」
江ノ島「……苗木になら、いいよ……」
苗木「江ノ島さんっ」ムニュ
苗木「ああっ、江ノ島さんのおっぱい柔らかい……ずっと、触ってみたかったんだ……!」
苗木「江ノ島さん! キスするよ!」チュゥゥゥゥッ!
江ノ島「んっ、ちゅっ、んむっ、ずずっ」
苗木(ああ、凄い、柔らかい。唇も、おっぱいも、溶けてしまいそうなくらい柔らかい!)
苗木(江ノ島さん……超高校級のギャル)
苗木(普段の格好からブラが見えてて、スカート短いからたまにパンツも見えて……)
苗木(たまに冗談っぽく抱き着いてきてはおっぱいの感触がして、何度もオナニーのオカズにして……)
苗木(僕が、何の取り柄もない、一般人の僕が……そんな江ノ島さんと……エ、エッチなことを……!)
苗木(……ダメだ! 下半身が熱すぎて、我慢なんて出来ない……!)
苗木「い、挿れるよ……江ノ島さん!」
江ノ島「来て、苗木……」
苗木(江ノ島さんが、僕の目の前で……全裸で股を開いて、挿入を待っている!)
苗木(ダメだ……前戯とか、そんな面倒なこと、もうしている余裕なんて無い……!)
苗木(挿れたい! 味わいたい!! 射精したい!!! 孕ませたい!!!!)
苗木「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」ズリズリ
江ノ島「ん、そこじゃない……もうちょっと下……」イソイソ
苗木「いくよ、江ノ島さん………ッ!!!」ズニュゥゥゥッ!
江ノ島「…………ッ!」
苗木(うわあああっ! 挿れた! 入った!! ついに……セックスした!)
苗木(なんだこれ!? うねうねして……気持ちいい! 手で擦る比じゃない!)
苗木(今まで我慢してたのが、馬鹿みたいだ! もっと早く、江ノ島さんとエッチしてれば……)
苗木(……って……………え…………?)
苗木「…………………血!?」
苗木「え、江ノ島さん!?」
苗木(し、処女だった!? 絶対、遊んでると思ってたのに……!)
江ノ島「……吃驚した?」
苗木「う、うん」
江ノ島「………………」
江ノ島「苗木に初めてをあげることが出来て、良かった」ポッ
苗木「!!!!!!」ドッキーン
苗木「あっ!!?」ビュル、ビュグ、ドビュルッ!
江ノ島「……!」
苗木(う、嬉しさで……気を抜いて……射精してしまった!)
苗木(す、吸い取られるみたいだ……! な、なんだこれ……中出しってこんなに気持ちいのか……!)
苗木(うぅ、くぅっ……信じられない量だ……!)
苗木「ご、ごめん江ノ島さん、膣内に……!」
江ノ島「今日は、大丈夫な日だし……」
苗木「そ、そっか……」
江ノ島「……まだしたいんなら、アタシはいいよ」
苗木「…………!!!」ムクムク
苗木(もっと……)
苗木(もっと、膣内で射精したい!!!)
苗木「江ノ島さんっ、江ノ島さんっ!!!」パンパン
江ノ島(………………)ユッサユッサ
江ノ島(処女喪失の痛みも、圧迫感も、射精の衝撃も、その熱量も、何もかも予測通り…………)
江ノ島(松田君じゃなくて、こんな平凡極まりない男に処女を捧げたちゃったことは絶望だけど……)
江ノ島(……ツマラナイ)
苗木「……………」パンパンパンパン
苗木(何発、膣内に射精したんだろう……僕の性欲は、収まる気配を見せない……)
苗木(でも、何度も射精しているうちに、ちょっと頭の中が冷静になってきた)
苗木(江ノ島さん……感じてない?)
苗木(僕は江ノ島さんの膣肉に挟まれて、天国気分を味わっているけど……)
苗木(江ノ島さんも、凄く甘い声を出して、僕の射精をうながしてくれてるけど……)
苗木(……江ノ島さん自身は、余裕がある……というか)
苗木(僕を気持ち良くさせているだけ、というか……)
苗木(……作業)
苗木(そう、単純な作業をこなしているだけのような……)
苗木(……僕は、これでいいのか?)
苗木(確かに、僕は凄く気持ちいい。だけど……)
苗木(エッチっていうのは、二人が同じように気持ち良くなってこそ、じゃないか……?)
※速報
俺、飽きてくる
とりあえず休憩
苗木(僕は、どれだけ江ノ島さんに気持ち良くしてもらった?)
苗木(ダメだ! 僕も江ノ島さんを満足させないと、対等なんかじゃない!)
苗木(沸き上がってくる性欲……こんなものに負けないぞ!)
苗木(セックスは、身体だけじゃなくて心も繋がる行為のはずだ!)
苗木(考えられる色々な行為、体位……必ず江ノ島さんが感じるポイントがあるはず!)
苗木(僕は絶対に諦めないぞ! 江ノ島さん、必ず君をイカせてみせる!!!)
江ノ島「…………?」
江ノ島(苗木の動きが、変わった……?)
江ノ島(まだ、薬の効果が切れる時間じゃないはずだけど……)
苗木(集中して、江ノ島さんの弱点を探す!)
江ノ島「…………」
苗木(違う、ここじゃない……ここでもない……)
江ノ島「……………………ッ……」ピク
苗木(! ここだ! ここを重点的に……!)
江ノ島「…………?」
苗木(多分、江ノ島さん自身も気付いていない。でも、繰り返して積み重ねれば、きっと……!)
苗木「あ……くっ!」ドピュドピュ
江ノ島「もう、苗木ったら顔に似合わず野獣じゃん。何発射精せば気が済むの?」
苗木「まだまだ、江ノ島さん相手なら何度だって出来るよ!」
江ノ島「……ッ……………ッッ!!」
江ノ島(おかしい……さっきから、身体が……)
江ノ島(ムズムズする……何とも言いようのない、中途半端で気持ち悪い感覚が……)
江ノ島(まさか、苗木とのセックスで感じている? まさか……)
江ノ島(私様は超高校級の分析力で、性欲の最大を極めてしまった)
江ノ島(さっき童貞を喪失したばかりの、苗木の稚拙な性技で、アタシが?)
江ノ島(アタシの分析では、苗木は私の予測を超えることなんで出来やしない)
江ノ島(実のところ、苗木の性技で、私の身体は感じている。でも、それは完全に私様の予測通り。だから冷める。ツマラナイ)
江ノ島(なのに……)
苗木「江ノ島さん……」
江ノ島「!」
苗木「江ノ島さん、感じているね?」
江ノ島「……何言ってんのさ、さっきから苗木が激しいからアタシもイってばかりで……」
苗木「それは違うよ!」
江ノ島「!」
苗木「もう演技はしなくていいよ。江ノ島さんは感じていなかった……僕は分かってるんだ」
江ノ島「……」
苗木「でも、僕は必ず江ノ島さんを感じさせてみせる!」ジッ
江ノ島「ッ!? …………」プイッ
苗木(!? 今のは……ひょっとして……)
苗木「……………江ノ島さん!」サッ
江ノ島「ッッ!!」プイッ
苗木(やっぱりだ! 江ノ島さん、僕と視線を合わせようとしない!)
苗木(そういえば、何かの成人漫画で読んだことがある……セックスのとき目を合わせることは性欲に繋がるって……)
苗木(目交(まぐ)わい……これだ!)
江ノ島「やめ……苗木、アタシの目を見ないでよ」
苗木「どうして? エッチしている相手と目を合わせたいと思うのは、当然じゃないか!」ジッ
江ノ島「アタシは、そう思わない」サッ
苗木「僕はそう思う!」ササッ
江ノ島「いい加減にしないと、怒るよ、苗木!」
苗木「僕は引き下がらない! これが、江ノ島さんを感じさせることに繋がると、信じてるから……!」ジィッ
江ノ島「クッ……!」
江ノ島(最初会った時から、こいつと目を合わせるのが苦手だった……)
江ノ島(何か、アタシの心の中が変にざわつく感じがして……)
江ノ島「やめろって言ってんだろ! じゃあはい、もうセックスやめ! 帰るよ、苗木!」
苗木「絶対に逃さない!」ガシッ、ジィィィィィッ!!!
江ノ島「や、やめっ、やめろ…………ッ!!!」
江ノ島(な、苗木の目……ぶ、分析出来ない……わからない……なに……なんで心が、こうもざわつくわけ……!?)
江ノ島(分からない! 知らない!! こんな、こんなの……!!!)
苗木(……! 滑りが良くなってきた……!?)
苗木「江ノ島さん!」パンパン
江ノ島「やだ……怖い、こんなの知らない! いらない、もうやめてッ!!」ブンブンッ
苗木「僕は、君が何故そこまで快感を得ることに恐怖を覚えているのか、分からない」
苗木「でも、知らない、未知の領域に挑戦するとき、不安があるのは分かるつもりだ」
苗木「だけど! それと同時に、新しいことを手にする喜びも必ずあるんだ!」
苗木「怖くなんか無い、僕も付いてる! 拒絶して安心せず、肯定して受け入れるんだ!」
江ノ島「あ……あ、あ、ああっ…………ダメ、ダメ、消える……アタシが……!」ガシッ
苗木「消えない! 変わるだけだ! さあ、僕を信じて……一緒にイこう!」
江ノ島「苗木、苗木、あっ、あああああっ、ーーーーーーーーーっ!!!」ビクビクビクゥッ!
苗木「ッ――――うぁぁぁ!!!」ビュルルルルッ!!!
江ノ島(――――――――――)
江ノ島(アタシは、超高校級の分析力を持っている)
江ノ島(だから、物事は全部、アタシの予想通りに進んだ)
江ノ島(……それなのに)
江ノ島(苗木誠)
江ノ島(何の才能も持たない、ただの凡人が、アタシの完璧な予測を覆した)
江ノ島(世の中には、アタシの思い通りにいかないこともあると、教えてくれた)
江ノ島(苗木――――)
江ノ島(あなたは、アタシの――――)
――――数日後
戦刃「盾子ちゃん、海外支部から、いつでも決行出来る準備が整ったって連絡があったけど……」
江ノ島「んー…………お姉ちゃんさぁ」
戦刃「な、なに?」
江ノ島「計画……しばらく保留しない?」
戦刃「…………え!?」
江ノ島「なんていうか…………世の中全部ツマラナイから、みんなアタシと同じにしてやろうと思ってたけど……」
江ノ島「ツマラナくないことを見つけちゃったからさ……」
江ノ島「もしかしたら、それも最終的にアタシの予想通りになって、またツマラナくなっちゃうかもだけど……」
江ノ島「それまでは……失くしちゃうのは、勿体無いかなって……」
戦刃「…………」
戦刃「いいと思うよ、盾子ちゃんのしたいようにすれば」
江ノ島「うん……そう答えることは予想してた……お姉ちゃんツマラナイ……」
戦刃「…………酷い」
苗木(あの旅館での一件以来、僕と江ノ島さんの関係は変わった)
苗木(江ノ島さんが、皆の前で僕とベタベタするようになった)
苗木(理由はよく分からないけど、何故かその度に舞園さんたちと喧嘩になり……)
苗木(手際よくあしらうんだけど、その行為を『作業的』と思うんじゃなくて――)
苗木(その行為で『僕を勝ち取る』――そのことに喜びを見出したみたいだ)
苗木(それと、その……江ノ島さんとは、毎日のようにエッチしている)
苗木(正直、ヤりすぎだと分かってるんだけど、僕も健全な男だから、江ノ島さんの魅力的な身体を見ていると……)
苗木(つい……その……我慢出来なくて……懲りずに頑張ってしまうんだ)
苗木(でも、素直にエッチで乱れる江ノ島さんは、とてもかわいかった)
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