シノ「へ、へ、へっくしょん！」ｼﾞｮｷﾝ

綾「ちょっと！今なんか変な感触がしたわよ！？」

シノ「え？あ」

綾「あ！？あってなによ！！？」

シノ「ごめんなさい綾ちゃん。片側だけこんなに切れちゃいました」ﾃﾍﾍﾟﾛ

シノ「じゃあ、始めますね」シャキンシャキン

アリス「な、なんか緊張するなあ」汗

シノ「さあ、椅子に座って」

アリス「うん…」

シノ「この布をかけて…」

アリス「うん…」

シノ「そしてこのバリカンを…」ゴソ

アリス「ちょっと待ってー！！！」

シノ「珍しく大声ですね、アリス」

アリス「出したくもなるよ！さっきのハサミどこいっちゃったの！？」

シノ「どんな髪型にするかあれこれ悩んでるんです」

アリス「それってどうなの…」

シノ「この勢いなら…カリスマ美容師になれそうです」ホワワ

アリス「お、お願いだから普通に切ってね…」

シノ「うーんと…うーんと…」






シノ「あっ」ピコーン

シノ「決めました…」

アリス「な、なんだかシノ…目が据わってるよ…」

シノ「難しい日本語知ってるね」

アリス「今褒められても嬉しくないよ…」

シノ「そろそろ行きますよー」ススス

アリス「…」ごく

チョキン　　ボト

アリス「…え？」

シノ「ふう、けっこう緊張しますね」

アリス「わ………わたしのツインテールが」

シノ「うん！イメージが固まってきました」

アリス「あ……………そっか、サイドテールにするんだね……」

シノ「いいえ？全然違います」

アリス「………へ」

シノ「じっとしててください」

アリス「あ…あの………シノ？出来ればどんな髪型にするか教えて欲しいなー…」

シノ「駄目ですよ。完成してからのお楽しみです」

アリス「…」

シノ「続き行きますよー」ニコニコ

チョキン　　ボト

アリス「あ………」

シノ「いいですよー、いいですよー」

アリス「…」

シノ「～♪」チョキチョキ

アリス（これって………）

シノ「もうすぐですね」チョキ

アリス（もしかしなくても…）

シノ「じゃーん！完成です！！」





アリス「こけしだーーーーー！！！」

それでもアリスなら……アリスならきっと、
わーシノとお揃いだねー、とか喜んでくれるはず……

シノ「ふう……この達成感は格別ですね」スッキリ

アリス（すごくやりきったっていう顔してる…）

シノ「この髪型ならアリスも喜んでくれると思いまして」

アリス「…すごく短い」

シノ「でも似合ってますよ？」

アリス「…」

シノ「ほらほら！わたしとおそろいです！」

アリス「！（シノと…おそろい…）」