マミ「絶望ティロ・フィナーレ」(596)
代理
さやか「マジックマジック…」キュッキュッ
さやか「ふぅ……」
さやか「くっ…また痛み出した…」
さやか「右腕が…魔痕が疼く……!」
さやか「うぅ…、恭介…助けて……」
翌日
仁美「さやかさん、腕の怪我は大丈夫ですか?」
さやか「うん、全然平気」
まどか(本当なの?さやかちゃん……)
さやか(大丈夫、魔痕もこの時間なら……くっ)
まどか(さやかちゃん!!)
さやか(あのね、まどか…実は大切な話があるの……)
まどか(大切な話?)
さやか(私の…もう一人の私、SAYAKAが現れたんだ)
まどか(!?)
まどか(それって……)
さやか(うん、闇から生まれし者…)
まどか(そ、そんな……)
マミ(そのことは、本当なの?)
まどか(マミさん!)
さやか(……はい。QBもその時の私を見てました)
マミ(そう……)
さやか(マミさん…お願いがあるんです)
さやか(もし私の身体が支配されてしまったら…私のことを殺してください)
まどか(ダメだよさやかちゃん!!)
さやか(でも、そうするしか…)
マミ(……分かったわ)
まどか(マミさん!?)
マミ(けど…それはあくまで最終手段よ)
マミ(貴女には…闇から生まれし者に打ち勝つ道を進んで欲しい)
さやか(……)
マミ(大丈夫よ、自分の〝コネクト〟を信じて)
さやか(私のコネクト…恭介)
マミ(そう、その子と通じ合うことができれば……貴女は闇に支配されないわ)
さやか(……はいっ!)
ほむら「……」
放課後
さやか「さてと、行こっかまどか」
まどか「うん」
ほむら「待って」
まどか「あ…ほむらちゃん」
さやか「…何のよう?」
ほむら「あなたに用はないわ、美樹さやか」
ほむら「用があるのは…鹿目まどか、あなたよ」
まどか「わ、私!?」
ほむら「えぇ、私と一緒に来て」
さやか「まどかに何をするつもり!?」
ほむら「あなたには関係ない」
さやか「な、何を…!!」
まどか「さ、さやかちゃん落ち着いて」
まどか「分かったよほむらちゃん、一緒に行くよ」
さやか「まどか!?」
まどか「もしかしたら、これを機会に仲良くなれるかもしれないし…」
ほむら「……決まりね」
マミ「私も一緒に行ってもいいかしら?」
ほむら「巴マミ……」
マミ「まどかさんは私のコネクト。私も一緒に行く権利はあるはずよ」
ほむら「……いいわ、あなたにも聞きたいことはあるし」
マミ「そういうわけだからさやかさん、一人になるけど見回りお願い」
さやか「……分かりました、マミさんが言うなら」
マミ「ありがとう」
さやか「……」
マミ「さやかさん、貴女なら大丈夫。きっと闇から生まれし者にも打ち勝つわ」
さやか「は、はい」
ほむら「……」
ゲームセンター
QB「……」
杏子「……」
QB「……」
杏子「……なんであんたがここにいるわけ?」
QB「他に行くところがないんだ」
杏子「ふーん…以外とヒマなんだね」
杏子「そうだ、格ゲーやるからアンタ付き合ってよ」
QB「いや…僕には無理だよ」
杏子「なぁんだ、ノリ悪いの」
杏子「じゃあ鬱陶しいしどっか行ってよ」
QB「……」
病院
さやか(見回り行く前に、ちょっと恭介の顔を見るぐらいならいいよね…)
さやか(なんたって恭介は私のコネクトなんだし)
ガラッ
さやか「恭介!」
さやか「……って、あれ?いない?」
「上條君なら、今日退院したわよ」
さやか「え?」
「経過も順調だったから、予定が前倒しになったの」
さやか「そう…なんですか」
さやか(退院したんだ…よかった)
さやか(でもそれならそうと私に知らせても良いのに。コネクトなんだから)
さやか「……くっ!?」
さやか(魔痕が…ハァハァ……)
さやか(これが恭介が感じてきた痛みなんだね……共感できて、私うれしい……)
喫茶店
ほむら「……」
マミ「……」
まどか「ええっと……話って何かな?ほむらちゃん」
マミ「相変わらず、哀しい眼をしているのね」
マミ「昔の私のと同じ眼……」
ほむら「……」
マミ「なるほどね……〝因果に魂を縛られた者〟、か」
ほむら「っ…」
まどか「因果に…魂を縛られた者?」
マミ「えぇ…闇から生まれし者を受け入れ、なおかつ自我を失っていない魔法少女のことよ」
ほむら「……?」
まどか「そ、そんな人がいるんですか!?」
マミ「まぁ…才能がある魔法少女の中でもごく僅かだけどね」
まどか「ほむらちゃんって凄いんだね!!」
ほむら「……」
マミ「話がそれてしまったわ……それで、まどかさんに何の用なの?」
ほむら「聞きたいことがあるの」
まどか「なに?」
ほむら「コネクトってなに?」
まどか「え…?」
ほむら「……」
まどか「ほむらちゃん…〝コネクト〟を知らないの?」
ほむら「ええ、だから聞いてるの」
まどか「だ、だってコネクトだよ!?あのコネクトだよ!?」
まどか「ほむらちゃんが知らないなんてありえないよ!!」
ほむら「……」
マミ「まどかさん、彼女が知らないのも無理はないわ」
マミ「なぜなら彼女は〝闇から生まれし者〟を受け入れた〝因果に魂を縛られた者〟」
マミ「逆に言えば、〝コネクト〟を持っていなかったから彼女は〝因果に魂を縛られた者〟になってしまった」
マミ「なら、〝コネクト〟を知らなくて……当然ね」
まどか「そ、そう言われれば……ごめんね、ほむらちゃん」
ほむら「だからコネクトってなに?」
まどか「コネクトっていうのはね…大切な人との〝絆〟っていう意味なの」
ほむら「大切な人との…絆……」
まどか「うん。〝コネクト〟があれば、魔法少女は〝闇から生まれし者〟に身体を支配されずにすむ……」
まどか「〝コネクト〟は、心の闇を照らす光なんだよ!」
ほむら「……そもそも、闇から生まれし者って?」
マミ「あ、貴女…そんなことまで知らないの?」
ほむら「……」
まどか「マミさん、どういうことなんでしょう…」
マミ「……なるほどね」
マミ「導き出される結論は一つ……」
マミ「暁美さん、貴女は…生まれつき〝因果に魂を縛られた者〟だったのね」
ほむら「私は闇から生まれし者について聞いているの、答えて」
まどか「〝闇から生まれし者〟っていうのは、魔法少女の心の中に存在するもう一人の自分…」
マミ「私たち魔法少女は闘えば闘うほど、心の中に憎しみや怒りといった負の感情が溜まっていく。自分で気づいていなくてもね」
マミ「それぐらいなら、貴女も知っているでしょう?」
ほむら「……」
マミ「その負の感情から生まれるのが、〝闇から生まれし者〟よ」
マミ「〝闇から生まれし者〟は、常に魂の所持者の身体を狙っている」
マミ「自分のモノにするためにね」
マミ「そしてそれは…私の中にもいる」
マミ「もう一人の私、MAMIが……」
まどか「マミさん…」
ほむら「……」
ほむら(分からない…二人の言っていることが全く)
ほむら(まさか…全然違う世界に来てしまった?)
まどか「大丈夫ですマミさん、一緒に頑張りましょう!」
まどか「MAMIさんなんかに絶対マミさんの身体を支配はさせません!」
マミ「まどかさん…ti amo (ティ アーモ)」
まどか「ti amo (ティ アーモ)、マミさん」
ほむら「……」
ほむら(けど二人はここに存在している…間違いなく)
ほむら(なら……この時間軸は一体…?)
ほむら「……」
ほむら(コネクトは…絆)
ほむら(私にとってそれは……)
まどか「どうしたの?ほむらちゃん」
ほむら「…なんでもないわ」
マミ「それで、他に聞きたいことは?」
ほむら「……ないわ」
マミ「そう…私からも話があるんだけど、いいかしら?」
ほむら「……」
マミ「沈黙は了解ってことね」
マミ「なら、単刀直入に言うけど…私たちの仲間にならない?」
ほむら「……」
マミ「これ以上、お互いに敵対していてもしょうがないわ」
マミ「私たちの共通の敵――それは魔女。そうでしょ?」
ほむら「……」
マミ「私は守りたい、この町を…大切な人を」
まどか「マミさん…///」
マミ「だから、守れるのなら私はどんな手段だって使うのをいとわない」
ほむら「っ…」
マミ「貴女だって、何か守りたいものがあるから闘っているんでしょ?」
ほむら「……」
まどか「ほむらちゃん…」
ほむら「……残念だけど、まだ決められないわ。あなた達と共に戦う決心が」
まどか「ほ、ほむらちゃん何で…」
マミ「……」
ほむら「今のあなた達といるのは…色々不安があるの」
まどか「そんなっ…!」
ほむら「今日は時間をとらせてしまってごめんなさい。それじゃあ…」
まどか「ほ、ほむらちゃん待って!」
マミ「行かせてあげなさい、まどかさん」
まどか「でも…」
マミ「〝因果に魂を縛られた者〟は…私たちの想像もつかない業を背負っている」
マミ「他人に頼れないぐらい、辛いはずよ……だから一人にさせてあげて」
まどか「……」
マミ「…心配しないで。もし彼女がピンチに陥ったときは必ず助けるわ。貴女はそれを望んでいるんでしょう?」
まどか「マミさん……ありがとうございます」
マミ「いいのよ、貴女がいるから今の私もいるの。むしろ私が感謝したいわ」
マミ「grazie di cuore (グラツェ ディ クオーレ)、まどかさん」
さやか「でやああああっ!!」
バシュッ!!ズバババッ!!
使い魔「きー!」
さやか「これで終わりにしてあげる!ライフ・オブ・エナジー、セットアップ!!」
さやか「出でよ!魔壊暗黒剣、フーリッシュマーメイド!!」
さやか「チャージアップ!!」
さやか「ギュインギュインギュイン……ズシュー」
さやか「チャージ完了!超フーリッシュマーメイド!!」
さやか「この一閃からは逃れられない…!!」
さやか「必殺、〝ジャスティス・スラッシュ〟!!」
使い魔「!!?」
さやか「でいやーっ!!」
ズバババババババ!!バシュッ、ズサッ!!
チャキィン…
さやか「ジャッジメント!」
ドカーーーーーーーンッ!!!
さやか「ふぅ…退治完了っと」
さやか「だいぶ闘い慣れた気がするわ……」
さやか「……」
さやか「でも何だろう…このモヤモヤ感……」
さやか「なんか…気味が悪い」
『目覚めよ――――』
さやか「え?」
『――――その内に秘めた怒りを解き放て!』
さやか「くっ……魔痕が!!」
さやか「まさかっ…もう一人の私の仕業?」
さやか「うぅっ……上等じゃない」
さやか「私は貴女なんかに絶対負けないんだから」
さやか「恭介がいる限り……私は…!!」
まどか「さやかちゃん、大丈夫かなぁ…」
マミ「そうね…あの子、まだ力をセーブできてないみたいだし少し心配だわ」
マミ「魔痕のこともあるし…」
まどか「さやかちゃん…」
マミ「…ねえ、その上條君って子とさやかさんは仲が良いの?」
まどか「え?はい、たぶん…」
マミ「たぶん?」
まどか「幼馴染ですから、たぶん仲は良いと思います」
マミ「幼馴染…ね」
まどか「どうしたんですか?」
マミ「幼馴染……まだ恋人とかそういう関係じゃないの?」
まどか「どうなんでしょう…?」
まどか「でもさやかちゃんは上條君がコネクトだって言ってたし、たぶんそういう関係なんじゃ…」
マミ「憶測で決め付けるのは危険だわ、まどかさん」
まどか「え?」
マミ「もし恋人じゃなかったら」
まどか「それって…?」
マミ「さやかさんの一方的な想いだったら、それはとても危険なことなの…」
マミ「〝コネクト〟は…お互いの心が繋がり合わないと発生しないのだから」
まどか「!?」
まどか「じゃ、じゃあもしかしてさやかちゃんは…!!」
マミ「……可能性はあるわね」
まどか「ど、どうしましょうマミさん…」
マミ「とにかく、今は闘いを控えさせたほうがいいわ」
マミ「もしこれ以上心の闇が蓄積されると…取り返しのつかないことになる」
まどか「わ、私メールしておきます!」
マミ「ええ、お願い」
マミ「私も迂闊だったわ…早く気づいてあげれば」
まどか「さやかちゃん…」
マミ「私たちで彼女をなるべくフォローしましょう」
まどか「は、はい!」
恭介宅
さやか(恭介、いるかな…)
さやか(退院のお祝いした方が…)
さやか「……」
~♪
さやか「!」
さやか(これ…恭介のバイオリン?)
さやか(退院したばっかだっていうのに、もう練習してるんだ……)
さやか「…邪魔しちゃ悪いかな」
杏子「会いもしないで帰るのかい?」
さやか「っ!?」
デス・クリムゾン
さやか「お前は…〝真紅の死神〟!?」
杏子「その呼び方やめろって……」
さやか「なんでお前がここに!!」
杏子「知ってるよ、この家の坊やなんだろ?あんたが契約した理由って」
杏子「まったくバカだね。一回きりの奇跡をこんなくだらない事に使うなんて」
さやか「黙れ!お前になにが分かる!!」
杏子「…惚れた男をモノにするなら、もっと手っ取り早い方法があるじゃないか」
杏子「せっかく手に入れた魔法でさ、あの坊やの手足を使い物にできなくして」
杏子「一生あんたナシでは生きられない身体にすればいいんだよ」
さやか「なっ…!?」
杏子「なんならアンタの代わりにあたしがやてやろうか?」
杏子「同業者のよしみで」
杏子「なぁに、お安いごようさ」
さやか「もう喋るなぁ!!」
杏子「……」
さやか「お前といると……魔痕が…私の中の闇が抑えきれなくなる」
さやか「お前が私の〝闇〟を呼ぶことになるぞ…!」
杏子「……ま、闇でもなんでもいいけどさ」
杏子「場所変えよっか、ここじゃ目立つだろ?」
寝る
まさか・・・最悪の魔女が・・・!
,'.: 〃 ,:1 , __/ // / } , ',
__彡ァ 乂_ノ :! ,′ ./ ̄/7=‐.、__ノノ ,'∧ '
.. / /i::, { 彳ア:::抃< ( (、__,/' i }
,'/リ., ,イ ./`¨´i.|:∧. 、 .c弋匕Z_ ■大津波警報 ,'
_彡'厶イ./iヽ,′ |:::∧ {Ⅵ// ■津波警報 / 「\ .〃゚
/ i|:::{: `(( .Ⅵ .)) ‘ .□津波注意報/ rv ′ ` ーz ッ'
/ ∨:、 }}_口_{{ ,_-‐- 、 / // f r‐、 ,-‐'′
. i.| ∨:\ .γ´,...-‐-ミメ、 └‐―-、, .辷´五ニ=一、 ク'^T ~
. ヾ、 \,:´,´./ ,.-‐-、.刈ハ. / j }
-‐…‐-'_ヾ / l l. {::::::::::::} l l≧:.. ___.... -‐=¬=-、―__ .ノ ,ノ
/¨,-‐… 7 . 八圦 `‐-‐' ,' 厂`Y / `ヾrv'" }
. / { /.Y¨Y .ゞ.,`=‐-‐ 彡.1辷7―‐-/ ., --、__f' 〉
. ! ', / !:::::::::`¨ニ¨´::::::|// `ヽ/ ._ r'" _,-、ァ _rー-vゝ' .〉
. | >'´`ヽ:. /.i⌒i:::::::::::::::::::::::::::::::|/⌒) ( , -‐ .く´ ヽ(_r‐'⌒´ j ./
\! .Уヽ (./ ./:::::::::::::◯:::::::::::::! / ∧/ , -‐- } / 〈‐‐-、 j
. / ヾ .〈 ヾ::::::::::::::::::::::::::::::! 入 _〈_/ ^'′ \ ∨_)'
わかったぞ
このスレは黒歴史の事実を我々に示して厨二病の正当性を語っている
が、そうはいくまい、黒歴史を万人に示せば人はティロ・フィナーレを思い出すのだ
マミさんに会っただけで厨二病に感染するのだからな
ひゃはははははは!我が世の春が来たぁ!
>>174
自分勝手な解釈をするなあ!
地震で大変なことになったからちょっと待って
ループ前のほむほむならマミ色に染まりそう
ほむら「……」
QB「こんな所にいたのか」
ほむら「……なんの用?」
QB「君とならまともに話せると思ってね、暁美ほむら」
ほむら「あなたと話すことなんてないわ」
QB「そんなこと言わないでくれ。僕は君に聞きたいことがあるんだ」
QB「君は、マミたちについてどう思う?」
ほむら「……」
QB「気になって僕なりに調べてみたよ」
QB「彼女たちはこの国でいう、厨二病という症状にかかっているようだ」
ほむら「……」
QB「妄想から来る根拠のない自信、強烈な思い込み、若さゆえの無鉄砲さ」
QB「これだけならまだいいんだ」
QB「けど、彼女たちは魔法少女としての力を持ってしまった…」
QB「僕も驚いたよ…まさか厨二病と魔法少女の力が合わさると、とてつもない力を発揮するなんて」
QB「恐らくこの力にはまだまだ僕の知らない未知のパワーがある。この先一体どうなることやら……」
ほむら「……」
QB「ふぅ、なんだか久しぶりに誰かと話した気分だよ。ところで君の意見を聞きたいんだが…」
ドガーーーーーーーンッ!!!
QB「」
ほむら「あなたと話すことなんてないわ」
,...-‐- .. | }
_.._ ,..、 ´ `ヽ- ..., | .′
_... ´ \ / / .′ ) `、 ,....._ , 、 / /
(__ X / { (rぅ) } 〃′ `ヽ {{ ソ .′
,( /、 \ ヽ ノ ´ } シ /
/  ̄(_// /\ `ー-‐入 ヽ⌒` `ヽ、 ト 、/ヽ/}}
, ' レ'r‐、 `ーァ‐--l、`¨´/`ー‐'( /´ `ヽ、(rぅ) , ´ \ソ
/ ゛, ヽ ヽ'′ ⌒Y´ , ´′ \∧/ ソ ̄
.′ } ’、 (_ ( }
{ ; ヽ_ ⌒i ノ
、 i \ 、 ェ ,ノ
\ ! ゛、 丶、_/⌒)_ノ´
\ ‘ \ ′ /
\ 丶、_,,.-‐"`¨ー¨ー‐‐----‐' "゙
まどか宅
まどか「どうしよう…さやかちゃんの電話つながらないよ」
まどか「メール見てくれたかな…」
詢子「どうしたんだい、まどか」
まどか「あっ…お母さん」
詢子「なにか悩み事があるみたいだね」
まどか「うん…」
詢子「話してごらん」
まどか「友達がね、大変なの…」
まどか「コネクトを…コネクトを失くしそうなの」
詢子「コネクト…?」
まどか「うん…」
詢子「コネクトって…なに?」
まどか「あっ、お母さんは知らなくて当然だよね」
まどか「〝コネクト〟この世ならざぬ者にとって大切なものなの」
詢子「……」
まどか「でも友達のコネクトが…闇から生まれし者が…」
まどか「このままだと…さやかちゃんが魔壊暗黒騎士になっちゃう!」
詢子「……」
まどか「お母さん、どうしたらいいかな…?」
詢子「まどかがしたいようにしな」
まどか「……うん」
QB(まどか、大変だ!)
魔戒暗黒騎士とかキツイなwwwwwwwwww
まどか「QB?どうしたの!?」
詢子「っ!?」ビクッ
QB(さやかが、杏子と戦おうとしているんだ!)
まどか「そんな…さやかちゃんが!?」
QB(早く止めに行かないと!)
まどか「分かった、マミさんにも連絡しておくね」
QB(いや、マミはいい。話がややこしくなる)
まどか「ダメだよ!相手があの子なら、マミさんの戦力は必要だよ!」
まどか「お母さん、私お母さんに言われたとおりやってみる!」
まどか「ちょっと出かけてくるね!」
詢子「うん、いってらっしゃい。ほどほどにね」
まどか「待っててさやかちゃん、今行くからね!」タタタッ
詢子「……」
詢子「どこで間違えたかなぁ……」
杏子「ここなら遠慮もいらないよね?いっちょ派手にいこうじゃん」
さやか「はぁ…はぁ…」
杏子「なに?戦う前からもう疲れてるの?」
さやか「……黙れ」
杏子「は?」
さやか「早く決着をつけよう…でないと、私の闇がこの町を飲み込んでしまう……」
杏子「……なんでもいいけどさ、ちゃっちゃと始めようよ」
さやか「…ライフ・オブ・エナジー、セット」
まどか「待ってさやかちゃん!!」
さやか「!」
杏子「あんた…」
まどか「ダメだよさやかちゃん、こんな無意味な争いは哀しみしか生まないよ!」
まどか「マミさんも今こっちに向かってるし、さやかちゃんはこれ以上変身すると…」
さやか「まどかには関係ないわ…」
まどか「さやかちゃん!」
杏子「はっ、ウザいやつにはウザい仲間がいるもんだね」
ほむら「じゃあ、あなたの仲間はどうなのかしら」
杏子「!?」
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「話が違うわ、二人には手を出さないでって言ったはずよ」
杏子「あんたのやり方じゃ生ぬるいんだよ」
杏子「それに、どのみち向こうは殺る気だぜ?」
ほむら「じゃあ私が相手をする。あなたは手を出さないで」
さやか「ぐっ……!」
まどか「さ、さやかちゃん…?」
さやか「いいの?私と遊んで大火傷しても知らないよ……?」
ほむら「……」
まどか(ダメだ…二人とも闘う気だ……)
まどか(私…どうしたら…)
詢子『まどかがしたいようにしな』
まどか(そうだ…お母さんがそう言ってたんだ!)
まどか(さやかちゃんを闘わせないようにするには…変身させなければいい)
まどか(さやかちゃんのソウル・オブ・エナジーをどこか遠くに投げれば…!)
まどか「さやかちゃんゴメン!!」ダッ
さやか「っ!?」
まどか「えーいっ!」ポイッ
さやか「」
こいつらはこの現実にどう反応するんだ…?
ほむら「!!」ヒュンッ
まどか「ごめんねさやかちゃん、今はこうするしか…」
さやか「」
まどか「さやかちゃん…?」
QB「まどか、今のはまずかったよ」
まどか「え…?」
QB「友達を投げ捨てるなんて酷いよ」
まどか「私は…」
杏子「おい…どういうことだよこれ」
杏子「こいつ…死んでるじゃねえか!!」
まどか「!?」
デス・クリムゾン
マミ「そこまでよ〝真紅の死神〟!さやかさんから離れなさい!!」
マミさんが出てきただけでこの安心感
なんかもうすべてを知っててみんなを傷つけまいとする天使に見えてきた
杏子「マミ…」
マミ「……どうしたの?」
まどか「マ、マミさん…さやかちゃんが…」
マミ「さやかさん…これは一体」
QB「さやかはさっきまどかが投げたじゃないか。これはただの抜け殻だよ」
まどか「え?」
杏子「どういうことだよ!?」
QB「君たちの身体は…」
マミ「なるほどね、薄々気づいていたけど…」
マミ「私たちの魂は、ソウル・オブ・エナジーにされていたのね」
杏子「なっ…!?」
薄々気づいてたんすかwwwwwwwwwwwww
まどか「ど、どういうことですかマミさん!?」
マミ「つまり私たち魔法少女にとって、身体なんて外付けのハードウェアでしかないの」
マミ「魔力を効率よくコントロールするためには、魂の形を変えなければいけない」
マミ「そして研究されたのが、〝ディヴァリアーレ・プロジェクト〟」
杏子「な、なんだよそれ…」
マミ「まさかとは思っていたけど……あの計画がこんな形で発動していたなんて」
QB「……」
杏子「おい、!ちゃんと説明しろ!!」
マミ「…それよりまず、さやかさんのソウル・オブ・エナジーを探さないと」
ほむら「それには及ばないわ」
まどか「ほむらちゃん!?」
さやか「あ、あれ?私……」
今後辛いことがあったらこのスレ思い出して乗り切るわ
まどか「さやかちゃん!生き返ったんだね!!」
さやか「なに?何なの?」
マミ「あとでもう一度説明するわ」
マミ「それよりQB…あなたは一体何者なの?」
QB「……」
マミ「やはり……〝機関〟の者なのね」
まどか「どういうことなのQB!?」
QB「マミから聞けばいい…僕はもう帰るよ」
マミ「……」
まどか「QB……」
杏子「マミ、お前はあいつの正体を知ってるのか?」
マミ「詳しいことは分からないわ。でも、〝機関〟から送り込まれた者ってことは確かよ」
杏子「その機関ってのは何なんだよ!」
マミ「それも…詳しいことは」
杏子「はぁ!?」
ほむら「……」
杏子「何なんだよ…結局あいつは味方なのか?敵なのか?」
マミ「まだ情報が不足しすぎているから分からないわ。とにかく迂闊なことはしないで」
さやか「あの、マミさん……」
マミ「……さやかさん、よく聞いてね」
マミ「この世界の真理を…」
今回の被害者はあんこちゃんだな
大混乱
――――――――――――
―――――――
――――
さやか「そ、そんな……」
杏子「じゃあ私たち…ゾンビにされたみたいなもんじゃねえか!!」
デス・クリムゾン
マミ「落ち着きなさい、〝真紅の死神〟」
杏子「これが落ち着いていられるか!!」
さやか「……」
ほむら「…巴マミ」
マミ「何かしら?」
ほむら「あなた…その情報をどこで?」
マミ「秘密よ、ごめんなさい。言えないの」
ほむら「……」
ほむら(多少の相違はあるけど、大筋は合っている…)
ほむら(けど機関って?ライフ・オブ・エナジーって?)
ほむら(〝ディヴァリアーレ・プロジェクト〟……この時間軸には私の知りえない情報が多すぎる)
次の時間軸でこうなってる姿が目にうかぶ
ほむら「あなたがしようとしていることは分かっている」
QB「なるほど、だから僕の邪魔をしようとするんだね」
ほむら「ディヴァリアーレ・プロジェクトのこともね」
QB「は?」
杏子「ちくしょう……
さやか「ぐっ…!?」
まどか「さやかちゃん!?」
さやか「あぁ…ああああああああああっ!!!」
ほむら「!?」
まどか「さやかちゃんしっかり!!」
マミ「大変…暗黒エネルギーが暴走を起こそうとしているわ!」
まどか「さやかちゃん!〝闇から生まれし者〟に負けちゃダメだよ!!」
杏子「……」
杏子(無理もねえよな…普通こんなこと知らされたら発狂もんだぜ)
さやか「うわあああああああっ!!」
(どうせバケモノの身体なんだ…私にその身体をよこせ!!)
さやか(やめて!!私は…私は!!!)
さやか「うわあああああああああああああああ!!!」
杏子(今の話がそうとうショックだったんだな・・・こいつ)
まどか「さやかちゃん、上條くんのことを思い出して!」
さやか「きょ、恭介……」ガクッ
まどか「さやかちゃん…」
マミ「…さやかさんは、私が家まで運んでいくわ」
マミ「貴女たちはもう帰りなさい」
まどか「は、はい…」
ほむら「……」
ほむら(闇から生まれし者…)
ほむら(それが美樹さやかが発狂した原因……?)
マミ「……刻が動き始めようとしている」
QB「もうやだこの星」
翌日
まどか「さやかちゃん、今日は学校休むって…」
ほむら「そう」
まどか「マミさんもQBを探しに行くからって、今日休んでて…」
ほむら「そう」
まどか「QB…なんであんな酷いことするんだろう」
ほむら「あいつは酷いとさえ思っていない。人間の価値観が通用しない生き物だから」
まどか「でも、そのせいで魔法少女の身体は……」
ほむら「……もう諦めなさい」
まどか「っ……」
ほむら「……」
さやか宅
さやか「はぁ…はぁ…」
さやか(魔痕が疼く……)
さやか「くっ……」
さやか「……」
さやか「まさか私がこんな身体になるなんて…」
さやか「でも、世界を救う代償としてはしょうがないのかな」
さやか「……それよりも、今一番問題なのはもう一人の私」
さやか「SAYAKAが…目覚めようとしている」
杏子(お前なに独り言ぶつぶつ言ってるんだよ)
さやか「!?」
デス・クリムゾン
さやか「真紅の死神……なんでうちに」
杏子「よかった、思ってたより元気そうじゃん。あんた」
さやか「……どういうつもり?」
杏子「話がある、面貸しな」
さやか「私にはないわ」
杏子「いいから出てこいって。部屋にいるよりマシだぞ」
さやか「……」
杏子「今日は事を構えるつもりはないからさ、安心しろよ」
さやか「…分かったわ、ちょっと待ってて」
さやか「マジックマジック…」
さやか「……」キュッキュッ
教会
杏子「あんた、まだ昨日の話を気にしてるのかい?」
さやか「……」
杏子「まぁ無理もないか」
さやか「こんな所に連れ出して、どういうつもり?」
杏子「私は…」
さやか「つまらない話なら帰るわよ」
杏子「ちょいと長い話に…」
さやか「もういいわ、聞きたくない」
杏子「食うか…」
さやか「さようなら」
杏子「おい!聞けよ!!」
さやか「……」
杏子「せっかくここまで来たんだし聞いてくれたっていいじゃんか……」
さやか「・・・…わかったわ」
杏子「聞いてくれるのか!」
さやか「少しだけね」
杏子「じゃあ早速……ん?」
さやか「なに?」
杏子「なんで包帯巻いてるんだ?怪我してるのか?」
杏子「けど怪我なんて魔法で治せば良いのに…」
さやか「これは…」シュルリ
さやか「この黒い模様は、魔痕よ」
杏子「はぁ?どう見ても油性マジックじゃん」
さやか「!?」
さやか「な、何を言ってるの!?」
杏子「いやだってこれ…どう見ても……」
さやか「違う!!魔痕なの!!!」
杏子「なんだよ魔痕って…ほら腕貸しな」グイッ
さやか「!!」
杏子「こんな汚して何考えてんだ。ほら、消毒用のアルコールで拭いてやるよ」
さやか「や、やめ…」
杏子「いいからいいから、ほら落ちた」
さやか「あ…あぁ……」
杏子「魔痕なんてわけの分からないこと言ってないで、とりあえず…」
さやか「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!」
杏子「な、なんだよ…」
さやか「魔痕なの!!!これは魔痕なの!!!!!」
さやか「うわああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
杏子「お、おい…落ち着けよ」
さやか「いやああああっ!!いやああああああああああ!!!」
杏子「落ち着けって…落ち着けよ!」
さやか「あんた…なんてことを……!」
さやか「うぐぁぁあ!?」
杏子「ど、どうした?気持ち悪いのか?」
さやか「目覚める…」
杏子「は?」
さやか「SAYAKAが…目覚める!!」
さやか「もう終わりよおおおおおお!!!」
杏子「……」
杏子(ど、どうすれば…)
杏子「そ、そうだ。もう一度マジックで書いてやれば…」キュッキュッ
杏子「ほ、ほら!魔痕が元に戻ったぞ!」
さやか「ハァハァ……」
杏子「ほら見ろ!魔痕だろ?な??」
さやか「魔痕…」
さやか「…・・」
杏子(よかった…落ち着いた)
さやか「……あんたが助けてくれたの?」
杏子「えっ?」ドキッ
さやか「私のこと、助けてくれたんだ…」
さやか「…ありがとう」
杏子「ま、まぁな……」
さやか「……」
杏子「ほ、ほら、とりあえずりんごでも食えよ」
さやか「……」
杏子「……ここからはちょいと長い話になる」
~中略~
杏子「ってことなんだ」
さやか「……」
杏子「おい、聞いてるのか?」
さやか「聞こえる…SAYAKAの声が…」
杏子「……」
さやか「……行かなくちゃ」
杏子「あっ、おい待てよ…」
杏子「……」
杏子(何なんだよ…あいつ…)
オクタヴィア「(やっべー出るタイミング失った・・・)」
マミ「ふぅ…ここにもいないみたいね」
杏子「おい」
デス・クリムゾン
マミ「真紅の死神?どうしてここに…」
杏子「その呼び方はやめろって言ってんだろ。私は佐倉杏子だ」
マミ「それで、何のよう?」
杏子「あいつのことで話がある……。さやかってやつのな」
マミ「さやかさんがどうかしたの?」
杏子「お前だろ、あいつに色々変なことを吹き込んだの」
杏子「おかげで頭おかしくなってるぞ、あいつ」
マミ「……」
杏子「ったく、なに考えてんだよお前。ソウルジェムのことをソウルオブなんたらとか言ってるし」
マミ「さやかさんが…そうなの」
杏子「あのままにしておいていいのかよ?」
マミ「彼女は闘っているのよ、もう一人の自分とね」
杏子「は…?」
マミ「こればっかりは彼女の問題だから…私にはどうにも」
杏子「おい!何だよそれ!?」
杏子「わけの分かんないことばっか言いやがって!!」
デス・クリムゾン
マミ「……ねぇ真紅の死神、あなたは上條恭介って子のこと知っている?」
杏子「上條?確かあいつが惚れてる坊やのことだろ?」
マミ「そうよ。さやかさんはその子を自分のコネクトだと思い込んでいる」
マミ「けど、どうやらそれが問題になっているみたいなの」
杏子「ど、どういうことだよ?」
マミ「でも恐らく、上條って子はさやかさんのことをコネクトとして見なしていない」
マミ「さやかさんはその事を知らない…いえ、もしかしたら薄々感づいているのかもしれない」
マミ「そのことが不安で…精神に異常をきたしているんだわ」
杏子「だ、だから…コネクトって何なんだよ?」
マミ「〝コネクト〟は〝絆〟」
マミ「つまり簡単に言えば、さやかさんは心の支えになる人がいないことを恐れているのよ」
杏子「なんだそりゃ…あの坊やに気に入られてないからあんな風になっちゃったのか?」
マミ「まぁ…そういう言い方もあるわ」
杏子「だ、だったらお前らが支えてやればいいだろ!仲間じゃないのかよ!?」
デス・クリムゾン
マミ「違うの、真紅の死神。コネクトっていうものはそういうのじゃないの……」
マミ「例えば…貴女のコネクトが親だとするわ」
マミ「その親に、自分の身体はすでに人間じゃないって言える?」
マミ「もし言ってしまって…拒絶されてしまったら、あなたは立ち直れる?」
杏子「っ!!」
マミ「……立ち直れても、きっとその先は辛い道しか残されてないわ」
マミ「その先にあるのは、絶望か…死か…」
杏子「……」
マミ「最悪の場合、〝闇から生まれし者〟に身体を支配されてしまう」
杏子「闇から…生まれし者?」
マミ「〝闇から生まれし者〟…それは心の中にひそむもう一人の自分」
杏子「そいつ身体を支配されたら…どうなるんだよ」
マミ「実際に直面したことがないから私にも分からないけど…」
マミ「最悪の事態になることは間違いないわ」
杏子「っ……」
杏子「……どうにかならないのか」
マミ「珍しいわね、貴女が他人の心配をするなんて」
杏子「そうじゃねえけど…けど、あいつの独り言を聞いちまったんだ」
杏子「世界を救うとかどうとか…」
杏子「バカらしいよな、魔法少女が何言ってんだよって感じじゃん?」
マミ「……」
杏子「でもさ…あいつのことなんかほっとけなくて…」
杏子「考えてみりゃ私も…そういう事がしたくて魔法少女になったんだよな……」
マミ「……ふふっ」
杏子「なんだよ…」
マミ「変わったわね、貴女」
杏子「え?」
マミ「眼が、優しくなった」
杏子「……」
マミ「さやかさんを救う方法ならあるわ」
杏子「本当か!?」
マミ「彼女に…新しいコネクトが生まれれば、元に戻るかもしれない」
杏子「新しいコネクト…」
マミ「でもそれはとても難しいことよ。コネクトは、お互いの心が通じ合わなければいけないのだから」
杏子「……」
杏子「まぁいいさ…大体分かった」
杏子「…おい、一つだけ聞いていいか?」
マミ「何かしら?」
杏子「お前にも…その、コネクトっているのか?」
マミ「ええ、もちろん」
杏子「そうか…」
まどか「マミさーん!」
マミ「あら、まどかさん。もう学校は終わったの?」
まどか「はい!それより、私もQBを探すの手伝いますね」
杏子「……」
まどか「あれ?デスクリちゃん…どうしてここに」
杏子「……なんでもねえよ。じゃあな」
まどか「?」
ほ
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