まどか「私…魔法少女にだけはなりたくない…」マミ「そんなぁ…」 (411)

マミ「急にどうしたの鹿目さん…一緒に戦おうって約束したじゃない!」

まどか「だってこの間の戦い…あんなもの見ちゃったら…」

マミ「あ、あの時は少し油断しただけで…それにほら!前の戦いのケガもすっかり治ってるでしょ?」

まどか「正直あの時大ケガして血塗れになったマミさんを思い出すだけで震えが止まらないんです…」

まどか「それにほむらちゃんが助けに来てくれなかったら多分私たちもマミさんも死んでましたよね…」

マミ「それは…」

まどか「私にはあんな風に戦うなんて…考えただけで…」

まどか「だからごめんなさい…私…魔法少女には…」

マミ「…」

まどか「ごめんなさい…今さら虫が良すぎですよね…でも…」

マミ「いいのよ。気にしないで」

まどか「え?」

マミ「そうよね、いきなり女の子に怪物と戦えだなんて、とんでもないことだわ」

まどか「マミさん…」

マミ「これからも見滝原の平和は私1人で守っていくわ。大丈夫よ、今までずっと1人でやってきたんだから」

マミ「だから、鹿目さんが気に病むことなんてないのよ」

まどか「ごめんなさい…本当に…」

ほむら「よっしゃ」ガッツポ

ほむら「まどかは魔法少女を諦め巴マミは生存、最高の展開ね」

ほむら「これで貴重な戦力を失うことなくまどかを魔法少女から遠ざけることができたわ」

ほむら「我ながら助けに入るタイミングが完璧だったわ、いつもはあっさり殺されてしまうんだもの」

ほむら「まどかとマミが別れたわね…さっそく共闘を持ちかけましょう」

マミ「また一人か…でも頑張らなくちゃね!」

ほむら「…巴マミ…」

マミ「⁉︎ 暁美さん?」

ほむら「巴マミ」スッ

マミ「! …あ、暁美さん…」

ほむら「…まどかに、断られたみたいね」

マミ「…」ギュ

ほむら「まあ、賢明な判断だわ…あなたもこれで理解したでしょう?」

ほむら「一般人をむざむざと私たちの様に、逃れられない戦いの運命にまきこんではいけない」

マミ「…」

ほむら「ライバルが増えるとか、いじめられっこの発想がどうとか…あの指摘はまるでお門違いよ」

ほむら「私たち魔法少女はいずれ滅びる。魔女に殺されて死ぬ。まともな人間としての幸せはつかめない」

ほむら「……あなたがやろうとしていたことは、ある意味遠まわしな「殺人」よ」


マミ「あ、う…!」

マミ「わ、わたし…私は…」ブルブル

ほむら「…分かるわ。ただ仲間がほしかったんでしょう?」

マミ「…う…!」

ほむら「…寂しい気持ちも、理解できるわ。1人1人がとれるグリーフシードには限りがある」

ほむら「この命にかかわる損得が絡む限り、魔法少女が真に信頼しあい…理解しあうのは難しい」

ほむら「一緒なのよ…あなたも、私も」

マミ「…?」

ほむら「ずっと一人で寂しさに押しつぶされそうになりながら戦って…それでも人々からの見返りなんて何もない」

ほむら「仲間が、友達がほしいのもわかる。あなたが慕ってくれる後輩を勧誘したがるのもよく理解できたわ」

ほむら「…だからこそ、私はあなたを止めたかった。あなたが目の前で朽ちる仲間を目の当たりにして、犯した過ちの大きさに絶望して、心が壊れるその前に…」


マミ「暁美、さん……」


ほむら(なんちゃって…)

ほむら「…偉そうに下らないことを言っちゃったわね。ごめんなさい」

ほむら「この町の縄張りの主はあなた…テリトリーを侵したのは私」

ほむら「早急にこの地から離れるわ。一つの町を守るのに、魔法少女は二人も要らない」クルッ

マミ「あ…」


ほむら「…自信を持って、巴マミ」

マミ「…?」

ほむら「ここは素晴らしい町よ」

ほむら「他の誰も知らなくとも、私は知っている。自らを犠牲にして、人々を守る正義の魔法少女がいることを」


ほむら「――かっこいいじゃない。眩しくて、憧れちゃうわ」ニコッ! ファッサァ~!

マミ「…!! あ、あのっ!暁美さん!」

ほむら(そら来たっ)ピタッ

ほむら「…どうしたの?まだ何か…」

マミ「…先日のことは、ごめんなさい」

マミ「私は…そう、あなたの言うとおりだわ…後輩が魔法少女になってくれるかもって。私の…友達になってくれるかもって…」

マミ「浮かれて…戦いを華やかに見せつけようとまでして…!無様に失敗した…」

ほむら(…まったくだわ。さやか…はともかくまどかまで危険にさらして…)

マミ「魔法少女体験ツアーだなんて馬鹿げてる。今、冷静に考えると…自分でも笑っちゃいそう」

ほむら「…」

マミ「盲目になって…あなたにも酷いことを…本当に、なんて謝ったらいいのか」

ほむら「…気にしないで」

マミ「…」

マミ「そう、「一般人」は巻きこんじゃいけない…その通りだわ」

ほむら「…」

マミ「ねえ、あの…その、暁美さん」

マミ「この町…見滝原は、魔女の数が多くて…そう、とても多くて…1人じゃ手が回らないこともあるくらいなの」

マミ「それに、出現数が多いってことは…魔法少女2人分くらいのグリーフシードなら、簡単に稼げるはず…!」

ほむら(…ふふん)

マミ「だから…あなたが出ていく必要なんてない」

マミ「今日のことでも分かったわ、いくらベテランだなんて言っても、不意をつかれて命を落とすこともある。きっと一人より二人の方が安全だし…」

ほむら「…」ジー…

マミ「うっ…!」

マミ「…う、ううん…違う!わかったわ…はっきり言う!」

マミ「私は…寂しい!そう、寂しいの!誰も分かってくれない!誰も私のことを見てくれない…!」ポロ

マミ「パパもママも死んじゃって…ずっと1人で…!クラスの皆だってだんだん疎遠になってっ…!」ポロポロ

マミ「うう゛~…!私に、酷いことする人まで出でぎで…!ううう…!」ポロポロ


ほむら(…うん?酷い…??…あれ?)


マミ「いくら頑張っても誰も褒めてくれない、泣いても誰も慰めてくれない…!もう限界、限界なの…!」ポロポロ

マミ「グズッ…お願い、お願いだから…暁美さん…」ポロポロ

マミ「私と…とっ、友達になって!共闘してくださいっ!」ポロポロ

ほむら「…」

ほむら「暁美ほむら、が私の本名よ」

マミ「? …ううっ…?」ズズッ

ほむら「私も、境遇は違えど同じような苦しみを知っている…断る理由もないわ」

マミ「…!!」

ほむら「『ほむら』でいいわ。よろしくね、マミ」ニコッ

マミ「ほ、ほむらさん…!」!グスッ


ほむら(酷いこと…?何かしら…まったく初耳なワードだわ)

ほむら(…まいっか。ともあれ、今は戦力が増えたことを喜びましょう。演技にボロが出る…)

―――

翌朝


ほむら(その後、親睦会&同盟結成記念の会と称したお茶会にお呼ばれした私は、たっぷりきっちりケーキと紅茶をごちそうになり)

ほむら(懐かしい昔を思い出して感傷に浸りながら、巴マミの話を聞き流して過ごした)

ほむら(…にしても、媚びてるというか…あんな不自然な猫なで声の巴マミは初めて見たわ)

ほむら(…どうにも引っかかる…)

ほむら(まあ、今までこんなことにはなったことないし考え過ぎよね)


ポンッ

ほむら「…!」ビク

マミ「うふふ…びっくりさせちゃった?おはよう、ほむらさん」

ほむら「…なんだ、マミだったの。おはよう」

マミ「朝から会うなんて奇遇ね?せっかくだし一緒に登校しましょっか」

ほむら「…ええ」ニコ

スタスタ

ほむら「…」


ほむら(巴マミのアパートは、二つ隣の通りを南に下ったところにある)

ほむら(普通に登校するなら、わざわざ遠回りになるこっちの通り…私のいつもの登下校ルート…にはかち合わない筈なんだけど…)

ほむら(…)


マミ「~♪」

ほむら「…ま、いっか」

マミ「ん?ほむらさん、何?」

ほむら「いいえ、別になんでも」

ガヤガヤ…

まどか「…あ!ま、マミさんおはようございま……あれ?ほむらちゃん?」

さやか「げっ!転校生!何でお前がマミさんと!?」


ほむら「おはよう、まどか。美樹さやか…朝から『お前』とはご挨拶ね」

さやか「…べーっ!」

マミ「おはよ、鹿目さん、美樹さん。…と、ふたりとも喧嘩しちゃダメでしょ?」

さやか「…ちょ、どうしたんですかマミさん!転校生とふたりで仲好く登校なんて!」

さやか「いくら命助けられたからってこんな何考えてるか分からない奴に…!あんだけ言ってたのに…」

マミ「!…めっ!」ペシッ

さやか「あだっ!」

マミ「…もう。ちょっと話し合って、お互い心変りが有ったっていうだけよ」

マミ「叩いてごめんね、もう心配いらないわ」ニコ

さやか「…お、お?もしや、昨日の敵は今日の友っていう…?」

マミ「ん~…うん、まあ、そんなところ?」チラッ

ほむら「こっちを見ないでよ…」

さやか「……」ジー

ほむら「…何よ、美樹さやかあなたまで」

さやか「ふ、ふん…完全に信用したわけじゃないぞ、転校生」

ほむら「…ん?」

さやか「…いかにもいけすかん奴だし、キュゥべえいじめてまどかを怖がらせたのもまだ許してないし」

さやか「た、ただ…マミさんを救ってくれたことには…感謝…してる…」

ほむら「へー」

さやか「…ま、まあマミさんが言うなら?私もあんたに心を開いてやらんでもないって言うか…おい、何だよその顔」

ほむら「ふーんほう、いえ別に」

ほむら「…あなたも相変わらず素直じゃないな…と思ってね、ふふ」

さやか「は、はあ!?何それ!?あんたあたしの何を知ってるって言うのよ気持ち悪い!」ブンッ

ほむら「あらあら…っと」ヒョイ

ギャーギャー


まどか「あぁ…さやかちゃんったら…皆見てるのに…」オロ

まどか「あ、あの…マミさん、あのふたり…」チラッ


まどか「―――ひっ!」




 ギャーギャー



マミ「…………」


     コラー! ニゲルナー!





まどか「…ぁ、あ…!あのっ!ま、マミさん!マミさんっ!!」

マミ「…はっ! あら、ごめんなさい!私ったらボーっとして…」

>>7の続き

ほむら「巴マミ、鹿目まどかのことは残念だったわね」

マミ「…」

ほむら「でもこれでよかったのよ、幸せに何不自由なく暮らしている子を無理に契約させるべきではない」

マミ「…」

ほむら「それに落ち込むことは無いわ。魔女退治のパートナーとしてなら私が…」

マミ「ふ」

ほむら「ふ?」

マミ「ふえええぇぇぇぇぇぇぇん!!」ブワッ

ほむら「!?」

マミ「一緒に戦ってくれるって…グスッ約束…したのに…」

マミ「約束したのにぃぃぃぃいいいい!!」ボロボロ

ほむら(巴マミが人目をはばからず泣きだした…これはマズイ)

マミ「やっと…一人ぼっちじゃないって思ったのに…」

マミ「こんなのってあんまりよぉぉ…!」

ほむら「お、落ち着きなさい…」

マミ「近付かないで!」ジャキ

ほむら「ひっ」

マミ「なんなのよあなた…あんなタイミングで助けに入られたら私の面目丸つぶれじゃない…」

マミ「いっそあそこで死んでいた方がマシだったわ!」

ほむら(何度となく死んでいるんだけどね)

ほむら「と、とにかく銃を下してくれる?あなたと戦う気はないのよ…」

マミ「うるさい!何もかもあなたのせいよ!」

ほむら「巴マミ、もっと早くに駆け付けられなかったのは申し訳なかったわ…」

ほむら「でもそもそもの原因はあなたが舞いあがって浮かれて油断してたからで…」

マミ「!」

マミ「そう…よね…私ったら何をいってるのかしら…」

ほむら(落ち着いた?)

マミ「自分のミスで…死にかけて…後輩たちを危険にさらして…一体…私…私…」

マミ「もう死ぬしかないじゃない!」ジャキ

ほむら「いけない!」カチッ

マミ「」

ほむら「とりあえず時間を止めて拘束するわ」

ほむら「そして時は動き出す…」カチッ

マミ「はっ!?いつの間に縛られたの!?」

ほむら「お願いだから落ち着いて話を聞いてちょうだい…」

マミ「嫌よ!死なせてよ!」

ほむら「本気で言ってるの?あなたがいなくなったらこの街の人々はどうなるのよ」

マミ「もう戦いたくないの!痛い思いもイヤ!魔女と戦うのが怖くて仕方ないの!」

マミ「ずっと1人で戦ってきて…もう耐えられないよ…」グスッ

ほむら「…」ジーン

ほむら「だから言ってるでしょ、話を聞いてって」

ほむら「あなたはもう1人じゃないわ」

マミ「え…?」

ほむら「これからは私があなたと一緒に戦う」

ほむら「あなたが辛い時、苦しい時はそばにいて支えてあげるわ」

ほむら「だから涙を拭いて…?お願いだからもう死ぬなんて言わないで…」

マミ「暁美さん…」

ほむら(私らしくないわ…マミの本音を聞いて心が揺らぐなんて…)

ほむら(本気で彼女を助けたいと…そう思ってる自分がいるわ…)

マミ「本当に本当?一緒に戦ってくれるの…?」

ほむら「絶対に嘘偽りはないと誓えるわ」

マミ「これからずっと私のそばにいてくれるの…?」

ほむら(ずっとは多分無理だけど…)

ほむら「ええ、二言は無いわ」

マミ「後輩としてこれから私のために何でもしてくれるの?」

ほむら「しつこいわね、そうだって言ってるじゃない」

マミ「そう…ふふ、うふふ…」

ほむら「何よ、急に笑い出したりして」

マミ「ごめんなさい、ただあなたとは仲良くなれないんだろうなってずっと思ってたから」

マミ「こんな風に優しくしてくれて…本当に嬉しいの…」

ほむら「別に、私にとってもメリットがあるからそうしているだけよ」

マミ「あなたって…本当は優しい人なのね…」

マミ「ところでこの縄をほどいてくれる?もう暴れたりしないから」

ほむら「あらごめんなさい、今ほどくわ」

マミ「ふぅ…それじゃあこれから私の家に行って今後の事を話し合わない?」

ほむら「ええ、そうしてもらおうと思っていたところよ」


マミホームへ…

ほむら「…というわけでワルプルギスの夜討伐に向けてこれから2人で協力していきましょう」

マミ「ええ、ワルプルギスの夜にこの街を滅ぼされるわけにはいかないわ」

マミ「この街の人々のために、2人で力を合わせましょう!」

ほむら(よかった…すっかり元気を取り戻したようね)

ほむら「それじゃあ私は武器の調達をしなきゃいけないからこれで」

マミ「待って」ガシッ

ほむら「何?まだ話すべきことがあるかしら?」

マミ「お願いがあるの」

ほむら「?」

マミ「今日は一緒に寝てくれない?」

ほむら「!?」

ほむら「な、何を言って…」

マミ「お泊りの用意なら大丈夫よ、着替えも下着の替えも十分にあるから…」

マミ「食事の心配もしなくていいわ、今日は私たちの魔法少女コンビ結成記念に腕を振るっちゃうんだから!」

ほむら「そうじゃなくて何で私が今日泊まることになってるのよ」

ほむら「悪いけど忙しいの、お泊りならまた別の日に…」

マミ「…やっぱり…私のことなんてどうでもいいのね…」

ほむら「そうは言ってないわ…私はただ…」

マミ「ただ…?何なの…?」ギュゥゥ…

ほむら(袖を掴む手に力が…どうあっても私をここから出さない気ね…)

ほむら(ここで断ると後の関係に支障をきたす恐れが…)

ほむら「わかったわ…今日だけよ…」フゥ

マミ「本当!嬉しいわ!」パァァ

マミ「今日は腕によりをかけて料理しちゃうんだから!」

ほむら「…」

マミ「じゃあそろそろお布団の支度をするわね」

ほむら「巴マミ、一緒に寝るってのはどういう…」

マミ「ねぇ、いい加減その他人行儀な呼び方やめてもらえない?」

マミ「…ほら、私たちもう一緒に戦うコンビなんだから、もっと親しげに呼んでくれていいのよ?」

ほむら「じゃあ…巴さん…一緒に寝るっていうのはどういう意味…?」

マミ「?」

マミ「一緒に寝るって他に何か意味があるのかしら?」

ほむら「そ、そうよね。ごめんなさい変なこと聞いて」

ほむら(少なくともアブノーマルではないようね)

ほむら(それにしても…巴さんの様子がなんだかおかしいわ)

マミ「それじゃあ電気消すわね」カチ

マミ「おやすみなさい」

ほむら(巴さんと共闘を結ぶまでは順調だったけど…)

ほむら(どうして私はこうして一緒に寝ているのか…)

ほむら(…背中越しに巴さんの体温を感じる…)

マミ「…」ガバッ

ほむら「ひゃあ!」

ほむら(いきなり抱きつかれた!?やっぱりアブノーマル!?)

マミ「…ごめんなさいもう少しこのままで…」

ほむら(何!?何なの!?胸が背中に当たってるんだけど!)ドキドキ

マミ「あの時…魔女に襲われて大ケガをしたとき以来…」

マミ「ずっと1人じゃ怖くて眠れなかったの…」

マミ「何度もあの時のことを夢に見てしまうの…」

ほむら(…!)

マミ「ごめんね…急にわがまま言ったりして…本当にごめんなさい…」

ほむら「…別に気にすることはないわ」

ほむら「私に出来ることがあったら何でも言って…」

マミ「…ありがとう」ギュー…

マミさん寝ちゃったし俺も寝るね

続きまだ?

チュンチュン

ほむら「ん…」

ほむら「なんだかんだしっかり寝てしまったわ…」

ほむら「包丁の音が聞こえる…巴さんはキッチンね」

ほむら(正直巴さんって普通に呼べる方が気が楽でいいわ)

ほむら(敵対してしまうことが多かったけれど…こうして仲良く出来るにこしたことは無い)

ほむら(でもあまり巴さんにばかり構ってもいられない…私の目的はまどかを救うこと)

ほむら「おはよう」

マミ「あら、早いのね」

マミ「待っててもうすぐ朝ごはん出来るから」

ほむら「昨日はよく眠れた?」

マミ「ええ、おかげさまで」

ほむら「そう…よかったわ」

ほむら「それじゃあ朝食を頂いたら私は行くわ」

マミ「え…」

マミ「…」

ほむら「…そこのお醤油とって」モグモグ

マミ「あ、どうぞ」スッ

マミ「…」

ほむら「ねぇ、もし言いたいことがあるのなら…」

ほむら「はっきり言ってくれた方がいいのだけど」

マミ「…!」

マミ「あのね…」

マミ「一緒に学校に行って欲しいの」

ほむら「…」

マミ「えへへ…」

マミ「こうして誰かと一緒に通学路を歩くなんて久しぶりだわ」

ほむら「…」

マミ「ねぇ手を繋いでもいい?」

ほむら「ダメよ…人に見られたら変に思われるわ…」

マミ「そう…?」

ほむら「…少しだけよ」ギュ

マミ「えへへ…」

まどか(あれ…?あの2人…)

まどか(やっぱりマミさんとほむらちゃんだ)

まどか(手を繋いで歩いてる…仲良くなったのかな)

ほむら「…!まどか…!」

マミ「え?鹿目さん?」

まどか「あ、おはようございます…」

ほむら「…ッ!」バッ

マミ「きゃっ!」

まどか「あ、ほむらちゃん!?どこ行くの!?」

マミ「行ってしまった…」

まどか「どうしちゃったのかな…ほむらちゃん…」

マミ「…」

ほむら「くっ…!」

ほむら「何をやってるのよ私は!」

ほむら(よりによってまどかに見られた…)

ほむら(私は…一体何を考えてるの…!)

ほむら(こうして…巴さんに依存されることが…嬉しいだなんて…)

マミ(…私ったら何をしてるのかしら)

マミ(暁美さんの優しさに付け込んで…言うこと聞かせて…自分を慰めて…)

マミ(暁美さんのこと何にも考えてない…ホント最低だわ…)

マミ(…このまま暁美さんが戻ってきてくれなかったら…どうしよう…)

マミ(でも私…もう暁美さんがいないと…)

マミさんの家

マミ「ただいまー…」ガチャ

マミ「…変なの、どうせ誰もいるわけないのに」

ほむら「おかえり」

マミ「ひゃっ!暁美さん!?」

ほむら「昨日借りた下着を返しに来たの」

マミ「そう…」

マミ「あ、あのね…」

ほむら「今朝はごめんなさい、急に走り去ってしまって」

マミ「い、いいのよ…全然気にしてないから…」

マミ「私の方こそ、謝らないといけないわ」

マミ「昨日から変なお願いばかりして…暁美さんに迷惑かけてしまって…」

ほむら「別に、迷惑だなんて思ってないわ」

マミ「いいのよ…私のわがままに無理に付き合ってくれなくても」

ほむら「言ったはずよ…『辛い時は支える』って」

ほむら「あなたが自分を責める必要なんてない」

マミ「暁美さん…」

ほむら「さぁ、約束通り魔女退治に出かけましょう」

マミ「うん…ありがとう」

マミ「待ってて、すぐ支度してくるから」

ほむら「…」

ほむら(多分…この時間軸はもうダメね…)

ほむら(まどか…ごめんね…でも一度だけ許して…)

ほむら(私にはこの人を見捨てることなんて出来ない…)

ほむら(どうして今さらこんなこと考えるのかしら…今まで何度も見殺しにしてきたって言うのに)

ほむら(それとも私の心に湧いた汚い感情が原因かしら)

マミ「お待たせ、じゃあさっそく行きましょう」

ほむら「ええ」

マミ「その前に…ひとつ相談があるのだけど」

ほむら「…何かしら」

マミ「魔女退治が終わったら…今日もここに泊まって行ってくれる?」

ほむら「…もちろんいいわよ」

ほむら「約束したもの…ずっとそばにいるって」


終わり

スレ立てて3レスで放置したクズ>>1は私です
支援に報いようと続けてみたけど途中から完全に方向を見失った。俺はただ泥沼にズブズブはまるマミほむが書きたかっただけなのに…

そして完全に存在を忘れられるキュゥべぇさん

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月22日 (火) 19:48:19   ID: vzCB-jtO

じゃあならなきゃいいだろ

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom