桐乃「おーい、クソメガネ~」(324)
頼んだ
沙織「クソメガネはひどいでござるよ、きりりん氏」
_ _ _
, ' ´ : : : : : : : : : : .`. . 、
/. : :λ: : : : : :-.、: : :`ヽ: : : ヽ
/: :/:/ {::{ヽ、_ : : : \: r_-ク、.: :ヽ
/: :/:/ ヾ、 ` ,ゝ<_ヽr_-ク.: : ハ
/; : |::j `ー-、\ミー' ,ィfテミ、ヽ;}: : : : !
{/{ : レ ,ィてテヽ \" {::::l!:::} 〉 !: :l: : i
| !: : l〈 {:::l!::} 'ー- ' /: :j_ : |
l: : :} 、 ゝ‐' ` """∠ノ ト }:|
l: :ゞ、__""" ム:.:lソ: |:
}: :八| .::c::. i .:c:: |ハ: lヽ: l
): ::::! 人 !.l : : i :ト、!
´ヽ : : ', ノcヾj /:i : : :i: :!.: !
/ヽ / ノヽヽ /\
(___.入r,.'⌒⌒ソ,.ノ_. )
/:::::/ ( ,イ |:::: |
i::::,/ ト.`ニニ彡| |:::: !
!_ノヽ | | ゝ、i
i i´ | | `i | /ヽ
/ ̄ ̄`\ j_/ .| | ヽュ / /ヽ
| ヽ \ |ヾ レ| ./ // /jj
|⌒ヽ |\ .\ |ミ y'| / / / /jj
| ! \ \,. -|ミ ! ト、 / / / /jj
| / \ ,;;'" ,ォ ≠ミ "、./ / /jj
../ ) |,;'":;;,,, {_ヒri}゙ :;:λ / ./,,、
/ / i;" ;::;/ 〈 /ニj、゙二>=ヽ
ヽノ (___,,.;:--''"´``'‐'´``‐'´  ̄
_i⌒)-、
( _,O 、.ノ
/廴人__)ヽ
/ ,ォ ≠ミ ',
ノ {_ヒri}゙ .}
|  ̄ ´ ',
i! {ニニニィ │
i! ∨ ,_} │
l! ゙こ三/ イ、
/ i
, ' ´ : : : : : : : : : : .`. . ヽ
/. : :λ: : : : : :-.、: : :`ヽ: : : ヽ
/: :/:/ {::{ヽ、_ : : : \: r_-ク、.:_( "''''''::::.
/: :/:/ ヾ、 ` ,ゝ ,,...--‐'''^~ ヽ ゛゛:ヽ
/; : |::j , --.、 \ミー' ,ィ ・ ・ .\::. 丿
{/{ : レ ,ィてテヽ \" { ・ ....:::::::彡''ヘ:::/
| !: : l〈 {:::l!::} ::::::::::::::;;;;;,, ---‐'' "^~
l: : :} 、 ゝ‐' ` """∠ノ ト }: !
l: :ゞ、__""" (・) ム:.:lソ: |:ll
}: :八 :',.r==‐`‐ ハ: lヽ: l_,
): :个,、 ヽ:::::::'''´u . <.l : : i :ト、!
/´ヽ/` ' 、_ 、 _,. ゝ''" |: !:{
‐'´ ____}j /~゛/''' ‐-。'''ヽ" `、 |l:: !
j /. | ::: | \ |
| ノ | (・) | > )
| / | (・) | / /
⌒ヽ ../ / ( ̄  ̄) / / Y⌒ヽ
人.(_/.::::: \ /.::::::(_つ: ノ⌒ヽ 人
Y⌒ヽ)⌒ヽ Y⌒ヽ Y )⌒ヽ
桐乃「おーい、クソメガネ~」
桂馬「これだからリアルは・・・」
ってことじゃなかったの?
真奈美「ううっ、桐乃ちゃんひどいよ~」
京介「おい桐乃!ふざけんな!真奈美に謝れよ!」
ドカッ!バキッ!ドゴッ!
桐乃「ぎゃっ!やめ!ぶべっ!」
京介「・・・はあ!はあ!はあ!」
桐乃「も・・・もうひ訳ありません、調子にのって・・・まひた・・・」
こういうのお願いします
ヽ. :ハ: : :、 .\. : ヘ . :、 /
| 、: :{\: . . : .\/.', . : : :..| 調 も
く ど 利 ナ に l _ \ 丶、: : : :_,厶 ハ : : : : | 子 :
だ う .ひ マ : .l ¨''ー-\ >‐-_ミ/│: : :} :| に も
さ か .き イ 二 l . ,..::'! .: {i, `| : : :ハ | の う
い : ま キ 度 lV _, 。ィ' li:.、ヒァ' | : :/.ノ | っ ひ
: 許 せ な と |小 `ヾ、.:'.::`ミ/゙'、 ,ノ/}. | て 訳
.ひ ん 口 |jト、 ⌒';,゙i, ri:.:i.::'メ、 イ: :八 | : あ
.て は |.ハ `ー ,:' /,';;;}:.ヾ:. ノ /l `| ま り
: .|/ \ ' {;!゙' ::.. イ :厶L_ | ひ ま
ノ .lハ: : :` .._ _. ´.:.:.| :|:. 丶.| た せ
/. }:.:ト、 : \  ̄{ハ.:.:.:.:.| :|:l, ヽ : ん
ある日
麻奈実「今日は招いてくれてありがとね。久しぶりのきょうちゃんち、うれしかったよ」
京介「何言ってんだ。勉強教えてもらったんだからこっちがお礼を言わなきゃいけない方だろ」
桐乃「……」
麻奈実「あっ、桐乃ちゃん。今日はおじゃましました」
桐乃「うっさい。とっとと帰れ地味子! ううん、クソメガネ!」
京介「き、桐乃……オメェ!」
麻奈実「え、えへへ、別にいいんだよきょうちゃん……。それじゃまた明日学校で会おうね」
バタン
続けろください
京介「おい、桐乃」
桐乃「なに?」
京介「さっきの麻奈実に対する態度はなんだよ」
桐乃「なんだよって、見たとおりよ。あんたの目やっぱり腐ってんじゃない?」
京介「前々からお前の年上に対する態度は正直腹立ってんだ。
でもあえてとやかく言わなかった。でもなんだ地味子の次はクソメガネだぁ!?」
桐乃「フンッ。それのどこが悪いのかっつーの」
京介「ふざけてんじゃねぇーぞ、貴様!!」
バコッ
桐乃「うぐっ」
京介「はぁはぁ……」
桐乃「あ、あんた……ぶったわねこの私を!」
京介「ああ、ぶったよ。あまりにもお前の根性が曲がってるから
わからせてやったんだよ」
桐乃「ふざけてんじゃないわよっ! 能無しド変体兄貴の分際で!
もうこの家から出てってよ! 出てってクソメガネの家で一生暮らしてなさいよ!」
京介「ぬけぬけとまたほざきやがって……オメェ!」
桐乃「何度だって言ってやるわよ。あんな奴クソメガネ、クソメガネ、クソメガネ……」
京介「桐乃ぉぉ!!」
ガチャ
親父「大声出してなんだ?」
桐乃「クソメガネ!」
親父「……」
桐乃「あ……」
まさかの親父www
京介「親父……?」
親父「桐乃。今の言葉もう一度言ってみろ」
桐乃「え、あ、いや違うの! これはお父さんのことじゃなくて……!」
親父「いいから、もう一度言えと言っているっ!!」
桐乃「ひっ!」
京介「違うんだ親父。今のは」
親父「お前は黙ってろ!!」
京介「す、すまん」
親父「それで何と言ったんだ?」
桐乃「……」
親父「桐乃」
桐乃「……ク、クソメガネ」
バチコーン
その言葉を言い終えたと同時に親父の拳が桐乃の
頬に炸裂。その衝撃で桐乃の軽い体は瞬く間に宙に舞い
そのまま床に叩きつけられた。
桐乃「あぐあぁ……!」
ドサッ
京介「き、桐乃っ!!」
親父「……」
>>12
おい
続けろ
いやオヤジはもともとDQNだろ
やれ
もっとやれ
京介(今のパンチ、さっきの俺のより三倍以上はありそうだぞ……)
京介「いかんいかん、そんなこと考えてる場合じゃない。おい、大丈夫か桐乃!」
桐乃「う、うぅ……」
京介「おい、親父。今のはさすがに酷いだろうが!」
親父「そこをどけ、京介」
京介「おい、落ち着けって!」
桐乃「き、聞いてお父さん……さっきの言葉は別にお父さんに向けて言ったことじゃないんだってば」
親父「ほぉ。じゃあ、誰にことを言ってたんだ?」
>>32
× 親父「ほぉ。じゃあ、誰にことを言ってたんだ?」
○ 親父「ほぉ。じゃあ、誰のことを言ってたんだ?」
桐乃「じ、地味子のことなの……」
親父「じみこ?」
京介「俺の幼馴染の田村麻奈実だよ。親父も知ってるだろ?」
親父「仮にそうだったとしても、桐乃。お前が人様にそのような無礼極まりない
ことを平然と言っていたということには変わりはないわけだな」
桐乃「そ、それは……」
親父「このバカ娘が!」
ドスッ
桐乃「がはぁっ……!」
ざwまぁwwwwwwwww
スカッとするぜwwwwwwwww
桐乃「ごほっごほっ、ごめんなさい!」
京介「親父、それくらいにしてやってくれよ! 確かに桐乃の態度は悪かったよ。
俺もそう思ってる。だから後で俺からよく言ってきかせるから。今日のところは
許してやってくれないか。一度殴った俺が言うのもなんだが、やっぱり家庭内暴力はよくないぜ!」
親父「では京介。お前に聞くが、桐乃はお前が一言何か言ったぐらいで
そのとおりに素直に従うと思っているのか?」
京介「そ、それは……」
親父「そもそも日頃の兄であるお前に対する桐乃の態度も気に入らなかった。
仮にも目上だというのに、桐乃お前は京介を見下すことばかりしかせん」
桐乃「だ、だって……だって」
親父「身内だけじゃなく、そんな態度を外でもとっていたとはな。どうやら、俺のしつけが
悪かったようだ。お前を娘だなんだといって甘やかしすぎたのかもしれん。
この機会にお前の腐った性根を正す必要がありそうだ」
桐乃「や、やめて! お父さん、私が悪かったから! もう兄貴のことバカにしたりなんかしないから!」
一回レイプしてやらねーと分かんねぇだろw
ぶん殴りながらユルマンになるまでハメてやれよw
親父「喉もと過ぎれば熱さも忘れる。今はそんなこと言っても所詮、明日には
元にもどっているんだろう」
桐乃「ち、ちがう。本当に約束するから!」
親父「……本当なんだな?」
桐乃「う、うん」
親父「ならいい。もう部屋に戻れ」
京介「親父! よかったな、桐乃」
桐乃「うっさい、ウザいからとっととそこどけバカ……あ!」
親父「やはりな」
なぁ・・・キリノってまじでバカなんじゃね?
桐乃「ち、ちがっ……今のはつい口癖で」
親父「そのことがなお悪いとなぜ気づかん!!」
ドコッ
桐乃「あぐあぁ!」
バコッ
桐乃「ぶはぁっ!」
ゴスッ
桐乃「や、やめ、へぶぅっ!」
京介「親父、マジやべぇって! おい、やめろ!」
親父「もはやお前のような奴は俺の子供ではない。来いっ」
桐乃「痛い、痛い! 髪引っ張んないでぇ! ごめんなさい!」
ガチャ
親父「出て行け。そして二度とこの家の敷居をまたぐな」
桐乃「やだ、そんなのやだ! ごめん! お父さん、もうあんなこと絶対言わない! だから!」
親父「メガネのかけてない家庭にでも拾ってもらうんだな」
バタン
桐乃「お父さん、開けてお父さぁん……!! うああぁぁ!」
きりのの目の前で地味子とセックスしたら死んじゃうんじゃね?www
このスレってきりの更正確認のために兄貴とデレデレセックスの流れでよかったんだよな
>>58
まぁ…大体そんな感じかな
親父「京介」
京介「な、なんだよ」
親父「母さんには俺が話しておく。だから絶対家に入れるなよ」
京介「……」
親父「わかったか!?」
京介「お、おう」
京介(と言われてもな。どうするべきか、やれやれ)
数分後
桐乃「ぐすっぐすっ……うぅ」
京介「おーい、桐乃」
桐乃「え?」
京介「やっぱり、まだ家の前にいたか」
桐乃「フンッ……自分の部屋から高みの見物ってワケ? あーやだやだ、死んでよ!」
京介「こら、あんまり声出すな。親父に聞こえるだろ」
桐乃「何する気よ?」
京介「とりあえず、あるだけの毛布結んでお前んとこに降ろすから
お前はそれつたって二階の俺の部屋まで上がって来い」
一旦休憩
家に入れるのと引き換えにヤらせろよ
☆
桐乃「……」
京介「おい、聞いてんのか」
桐乃「余計なお節介焼くなってーの」
京介「じゃあお前は冬の夜の寒空のもとでずっとつっ立って方がいいっていうのかよ」
桐乃「別にあやせに頼めば泊めてくれるし……」
京介「いーから、強がってないで登って来いよ。お前に話しておかなきゃいけないこともあるし」
桐乃「フンッ……仕方ないわね。だったらちゃんと毛布結んでおきなさいよ。登ってる最中に解けて落ちたら殺すから!」
これで普通に部屋に入れたら京介をクソと呼ばなければならない
桐乃「よいしょよいしょ……はぁ」
京介「よしっ、なんとか上がってこれたな。って、うわあぁ!」
桐乃「な、何よ! 人の顔見てそんな声出して。変態のくせに感じ悪い」
京介「言った方がいいのか……。お前、顔スゴいことになってんぞ」
桐乃「え、ウソ? そんなに……? ねぇ、鏡どこ! 早く出しなさい!」
京介「しーっ! 大声出すなって言っただろ」
顔だけの女がブスになったら肉便器の価値もねーじゃんw
桐乃「いいから鏡! 早く!」
京介「ここにあるが、できれば見ない方が……」
パシッ
京介「あっ」
桐乃は京介の手から持っていた手鏡を急いでひったくった。
桐乃「な、なによこれ……これが私……? ウソよこんなの」
桐乃が鏡を覗き込むと、顔中晴れ上がりまるでゾンビのような顔が映っていた。
うはwざっまあwwww
桐乃「うあああぁぁ……!!」
京介「また泣く。気持ちはわかるが、今は静かに泣け!」
桐乃「ああぁ! こんな顔じゃモデルの仕事もできない!」
桐乃「学校にも行けない!」
桐乃「うああああぁぁ!」
京介「桐乃……」
桐乃「えぐっえぐっ……こうなったのも全部アンタのせいよ! アンタの! 責任取りなさいよっ!!」
京介「あのなぁ」
京介「責任取れっつったって。俺にどうしろっていうんだよ」
桐乃「今すぐここから飛び降りて死ねっ!」
京介「俺が死んだところでお前の顔が元に戻るわけじゃねえだろ」
桐乃「うっさい、死ね氏ね死ね、死んでよもう! えぐっえぐっ」
ドタドタドタ
京介「やべぇ、この足音は親父だ! 早くベットの下に隠れろ!」
ガチャ
親父「……」
京介「な、なんだよ。お袋じゃねえんだから部屋に入るとき
くらいノックくらいしろよな」
親父「今、この部屋から桐乃の声がしたような気がしたが」
京介「ん、んんんなわけねえだろ。俺しらねえから……」
親父「……」チラッ
京介(やべぇ、ベットの方見てる! 調べられるか)
親父「ならいい。突然押しかけて悪かったな」
バタン
京介「……ふぅ、助かった。桐乃、もう出てきていいぞ」
京介「頼むから大きな声だけは出すなよ。バレるから」
桐乃「だってだって……えぐっえぐっ」
京介「確かに顔がそんな風になって悲しむのはわかるが、かろうじて
桐乃だってわかるくらいだから、しばらくすりゃ治って元通りになるさ」
桐乃「しばらくってどのくらい?」
京介「そんなの俺がわかるわけないだろ」
桐乃「なにそれ! それじゃいつ完治するかわからないその日まで
ずっと学校と仕事休めってこと? サイテー!」
京介「そこまで言ってないだろうが」
京介「そもそも仕事は仕方ないとしても、学校は出れるだろ」
桐乃「はぁ? こんな顔でどうやって平然に授業受けていられるっていうのよ」
京介「先生あたり正直に事情を話せば特に問題ないだろ」
桐乃「そういうこと言ってんじゃないの! こんな顔をあやせやクラスのみんなに
晒すことが耐えられないって言ってるの!」
京介「そりゃまぁ、そうか……」
桐乃「人事だと思って。真面目に考えなさいよ!」
京介「でも、さっそく明日から平日で学校あるし。こればかり、どうしようも……ん?」
桐乃「な、なによ」
京介「安心しろ、桐乃。俺にいい考えがあるぞ」
桐乃「どんなのか言ってみなさいよ。ろくでもないことだったら承知しないから」
京介「まぁ、まだうまくいくかわからないんだけどよ」
桐乃「なによその曖昧な考え! からかってんの! 学校は明日の朝からなのよ!」
京介「うまくいけば明日の朝までにはなんとかなるから。とにかく学校のことは心配すんな」
桐乃「フンッ……きっとよ。どうにかならなかったら、そのときは絶対許さない」
京介「はいはい、わあったから。それより問題なのは親父に許してもらうことだろ」
桐乃「……」
京介「俺が・・・女装して学校に行く///」
桐乃「えぇっ!?」
クラスメイト「かわいいい!」
桐乃「・・・」
という展開を期待した
京介「さっき、お前に話したいことがあるって言ったじゃん」
桐乃「ええ」
京介「実はさ、お前が出て行ってすぐ後、こっそりお袋と話してな」
―――――
京介「親父なんて言ってた?」
お袋「それが完全に反省するまで絶対家に入れるなってすごいけんまくで」
京介「そうか……」
お袋「あんたも知ってるだろうけど桐乃って勉強面や生活面はしっかりしてる
から父さんも叱ることなんて滅多になかったじゃない? だから今日の件も
そのせいで桐乃が礼儀知らずな性格になったってすっかり思い込んでるみたいで」
京介「やれやれ。桐乃も桐乃だが、親父も親父だな」
お袋「桐乃も本当はいい子なのにねぇ。多分、父さんだってそのことはわかってると思うわ。
でも今日の父さんは意思を曲げるつもりはさらさらないって感じだったし。
桐乃、相当まずいこと言っちゃったようね。あの子お父さんになんて言ったの?」
京介「ま、まぁ、そんなことはどうでもいいじゃねぇか。あはは!」
お袋「それでね、お父さん。今日の原因があの子のアニメやゲームにもあるって言い出して
やっぱり捨てるべきだなんてまた言い出すもんだから」
京介「おいおい、マジかよ。そんなことしたら桐乃発狂するぞ」
お袋「私もとりあえずなだめるようにはしてるんだけど。そういえば桐乃大丈夫かしら。
こっそり様子見てきた方がいいわよねぇ」
京介「それなら大丈夫だ。後で俺が様子見てくるから」
お袋「そう。悪いわね京介」
―――――
京介「とまぁ、こんな感じだったんだが」
桐乃「……ひ、ひどい。お父さん、一度は許してくれたのに、また捨てるだなんて……こんなのあんまりじゃん!」
桐乃「今回の件にギャルゲとか全然関係ないって言うのに、こんなのやつあたりじゃん!」
京介「まぁ、俺も多少はそう思うけど、正直お前も悪いんだぞ」
桐乃「どこがよ! 私は一度もお父さんの悪口言ってないじゃん!」
京介「お前親父が言ってたこと聞いてなかったのか。他人様にクソメガネだの
なめくさったこと言ってるからこういうことになったんだろ?」
桐乃「別に地味子なんてどう呼ぼうがなんだっていいじゃない。そうよ、根本的に
考えれば私がこんな目にあったのも全て地味子の仕業じゃん。
あいつさえ今日家に来てなければ、お父さんに悪口を誤解されることもなかったのに。
あー、マジウザい。あのクソメガネ」
京介「テ、テメェなぁ……この後に及んでまだそんなことほざいてんのか。いい加減にしろよ、おい」
よし、京介その調子だ!
クソビッチなんて追い出せ
桐乃「な、なによ!? 凄んじゃったりして……き、キモいんだけど」
京介「地味子なら仕方なく許してやる。でも次麻奈実のことをその胸糞悪い
5文字で呼びやがったら、親父に全く反省してねぇからギャルゲ捨てろってけしかけるぞ」
桐乃「なっ!」
京介「いいな、わかったか」
桐乃「……ちっ。クソアニキ」
京介「言ってろよ」
京介「とにかくお前の反省した態度をちゃんと親父に示さない限り
この話は収拾がつかないだろ。意地張ってる場合じゃないんだよ」
桐乃「それくらい……わかってる」
京介「こればかりは俺の力じゃどうしようもない。お前が反省の意を
しっかり親父に伝えるっきゃねぇからな」
桐乃「……」
京介「とりあえず、なんとかお前と親父を会わせる機会は作ってみるから
それまでにちゃんと反省文考えておくんだぞ。といっても文だけじゃなくて
お前自身ちゃんと悔い改めなきゃ意味ねぇぞ。上辺だけの反省なんて、鋭い親父相手じゃ
すぐにバレるからな」
桐乃「わかってるって。ったく、説教がましいんだっつーの」
京介「あんまり先延ばしにしてるとその間にお前の宝物が捨てられちまうかも
しれないから今日中に考えとくのが理想だな。いいな?」
桐乃「はいはい、わかったわよ」
京介(やれやれ。本当にわかってるのかねぇ……こいつ)
さっさとガバマンにしてやれよキリノ
次の日・早朝
玄関
京介「うぅー、さみ。早く来てくれー」
沙織「京介氏ぃ~」
京介「おっ、沙織か。悪いなこんな朝に。しかもあんなお願い」
沙織「いえいえ。昨日の夜、電話がかかってきていきなりあんなことを
頼まれたときは正直、耳を疑いましが。きりりん氏のピンチともならば
拙者も一肌脱がずにはいられませんぞ」
京介「マジで恩にきる。本当は桐乃にも直にお前にお礼を言わせたいところなんだが」
沙織「構いませぬぞ。聞けば相当な極限状態ということでございますからな」
コンコン
京介「おい、桐乃。起きてるか」
桐乃「起きてるけど」
京介「なら入るぞ」
ガチャ
京介「喜べ。沙織の協力のおかげで何とか問題なく学校へは行けそうだぞ」
桐乃「え。どういうことよ?」
京介「見ろ、これを」
桐乃「これって沙織の真ん丸メガネじゃん。これがなんだっていうの?」
京介「これをつけて登校しろ」
桐乃「はぁ!?」
京介「これだけ大きいメガネをつけていけば、お前の晴れ上がった
アザだらけの顔も多少は隠れるだろ。現にこのメガネを
かけてるときの沙織の素顔も全然見えてないしな」
桐乃「……」
京介「心配するな。幸運なことに見たところお前の傷は鼻から上の方に
集中してる。つまりこのメガネをかければ、あやせたちに悟られずに済むってわけだ。どうだ!?」
桐乃「何が『どうだ!?』よっ! 問題大ありでしょうが、このクソバカ能無し兄貴!」
京介「しーっ! だから声が大きいって。親父たちが起きるだろ!」
きりりんがクソメガネに
桐乃「ご、ごめん……。でもこんなダサいメガネをなんで私がつけて学校に行かなきゃいけないの」
京介「仕方ないだろ。これしか方法が思いつかなかったんだから」
桐乃「これじゃあそのまま学校に行くのと大して変わらないじゃない。
こんなんだったら、学校休んだ方がマシよ!」
京介「なんだよ、せっかく沙織が貸してくれるってわざわざ届けに来てくれたのに」
桐乃「知るか。んなことっ!」
京介「学校も仕事も休むわけだから、あやせとか不審がるんじゃねぇのか」
桐乃「う……」
京介「あいつのことだから家まで押しかけてくるかもしれねぇな」
桐乃「……くぅ!」
学校
あやせ「今日は桐乃、遅いわね」
加奈子「だなー。いつもならもうとっくに来てる時間だし」
あやせ「何かあったんじゃないかしら……」
加奈子「登校中に腹でも下したんでねーの」
ガラガラ
あやせ「あ、きた! 桐乃、おはよ今日はおそか……え」
加奈子「んあ?」
桐乃「……」
あやせ「き、桐乃……? どうしたの、そのメガネ」
あやせ「イメチェン……じゃないよね。こんなメガネ、桐乃のセンスじゃありえないし」
桐乃「こ、これはね……その」
加奈子「ぷあーーーーはっはっはっは! すっげぇだっせ~桐乃!」
桐乃「うっ……!」
加奈子「あはあははははっはっはっは! そのメガネ、まるでキモヲタみたいだぜぃ!!」
桐乃「ち、ちがっ! 私、キモヲタなんかじゃ!」
加奈子「あはははっ! わははははっはははっは! くるしぃ!」
桐乃「だから、違うんだってば……ぐすっ」
ざっまあwwwwwwwww
ほっしゅ
あやせ「ちょっと、加奈子! いい加減にしなさい。失礼よ」
加奈子「だってよぉ、桐乃の顔が! ぷあっははっはっは!」
あやせ「何言ってるの。よく見ればそれほどおかしくなんか……」
桐乃「……」
あやせ「ぷっ。や、やっぱダメ……私も。くすくす」
桐乃「あ、あやせまで……! くっ!」
タッタッタッタ
あやせ「あ、桐乃。待って!」
桐乃「……」
ヒソヒソ
女子1「見て高坂さんのあのみょーちくりんなメガネ」
女子2「なにあれ、ダサ。キモい」
女子3「いきなりあんなのかけてきちゃってなんなの? 成績上位だからってガリ勉アピール?」
女子4「なんかオタクみたい」
男子1「しってるかぁ、高坂のこと」
男子2「しってるしってる。おかしなメガネかけて登校してきたんだよな、みろよ」
男子3「新境地でも開こうとしてるかなぁ?」
男子4「でも明らかあのメガネ、選択すべってるっていう」
男子5「むしろそこが萌えるんだけど。ブヒッ、フヒヒヒヒ」
桐乃(なんで……どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないのよ……)
桐乃「ううぅぅ……ぐすっぐすっ」
放課後
桐乃「……」
あやせ「待って、桐乃!」
桐乃「……」
あやせ「無視して行かないでよ、桐乃! 桐乃ってば!」
桐乃「キモヲタなんかと一緒に帰りたくないんでしょ。もう来ないでよ」
あやせ「違うの。さっきは本当にごめんなさい、私……」
あやせ「加奈子も笑いすぎたって反省していたわ」
桐乃「フンッ、どうだか」
あやせ「それより桐乃。訳を聞かせて欲しい」
桐乃「訳って」
あやせ「あなたがこんなメガネをしてきた訳よ。なにか大事な理由があるんでしょ?」
桐乃「べ、別にないよ。ただ気分で……」
あやせ「ねぇ、桐乃。私に隠し事はやめてって、前に言ったはずよね?」
桐乃「隠し事なんてしてない……!」
あやせ「嘘っ! 絶対してる!」
桐乃「してないっ!」
あやせ「桐乃。ちょっとそのメガネ外してくれない」
桐乃「な、なんでそんなことしなくちゃいけないの!」
あやせ「一度だけでいいから。お願い」
桐乃「やだ、絶対イヤ!」
あやせ「桐乃!」
桐乃「やめてっ! 離して! 触らないで!」
手を伸ばしてきたあやせを振り払ったはずみで
桐乃のメガネは彼女の顔面から外れそのまま地に落ちた。
ポロッ カランカラン
あやせ「……き、桐乃。そ、その顔」
桐乃「だからイヤだって言ったのよ! あやせのバカ! うあああぁぁ!」
あやせ「その顔何があったの!? ううん、誰にやられたの!?」
桐乃「もう知らない知らない! こっちみないで! ううぅぅ……!」
あやせ「……」
あやせ「わかった」
桐乃「え……?」
あやせ「あいつね。あいつなんでしょ。桐乃をこんな顔にしたの」
桐乃「あやせ、何言って……」
あやせ「変態行為だけではとどまらず、桐乃に暴力を振るうなんて。絶対に許せない」
あやせ「お兄さん」
ろ
桐乃「ククク…続きはまだか?」
とりあえず終わりまで書き溜めたので
さるさん食らわない程度に投下していきます
キタ━━(゚∀゚)━━!!
桐乃「違うの。これは……」
あやせ「……」
タッタッタッタッタ
桐乃「あやせ、待って! 話を聞いて!」
タッタッタッタッタ
一方その頃、京介は
麻奈実「え、うそ。昨日私が帰ったあとでそんなことがあったんだぁ」
京介「まぁな。なんつーか、色々大変だったぜ。てか、実は現在進行形なんだがな」
麻奈実「……」
京介「麻奈実。どうした?」
麻奈実「なんか私、責任感じちゃうなぁ……」
京介「なんでそうなるんだよ」
麻奈実「だって、私への悪口がきょうちゃんのお父さんのと勘違いされちゃったんだよね。
そうすると私のせいで桐乃ちゃん、そんなに叱られちゃったんじゃって……」
京介「おいおい。悪いのは全部桐乃だぞ。お前が思いつめる要素なんて一つもないだろうが」
麻奈実「でも……」
あやせ「お兄さん」
京介「あ、あやせ?」
麻奈実「あっ。あやせちゃんだ」
あやせ「探しましたよ」
京介「俺を? 何か用でもあるのか」
あやせ「しらじらしいですね。よく妹にあんな仕打ちをしておきながら
そんな平然な態度が取れるものです」
京介「何言ってんだお前……? 桐乃に?」
あやせ「やっぱりもっと早く排除するべきだったんです。桐乃があんなことに
なってしまったのは私のせいなのかもしれない。でも、もう迷わない!」
麻奈実「あやせ……ちゃん?」
あやせ「お兄さん、死んでくださいっ!!」
ガシッ
京介「うぐっ」
麻奈実「き、きょうちゃん!?」
あやせは京介の首を両手で掴み、そのまま力を入れ
彼の首を強く締め始める。
ギュゥゥゥゥゥ
京介「あががががががぁ゛ぁ゛」
麻奈実「ダ、ダメ! あやせちゃん! きょうちゃんが死んじゃうよ! 離して!」
あやせ「お姉さん、邪魔しないでください! お兄さんのせいで桐乃は、桐乃は!」
ギュゥゥゥゥゥ
京介「が、がぁぁああぁ」
桐乃「あやせー! やめてっ!!」
麻奈実「え、もしかして桐乃ちゃん? そ、その顔!」
あやせ「桐乃……!」
桐乃「あやせ、あんた何考えてるのっ!」
パシン
あやせ「あうっ」
ドサッ
京介「……げほっげほっ! はぁはぁ、ぐるしかった」
桐乃「人の話も聞かないで勝手なことして……」
あやせ「何するの、桐乃。私はお兄さんからあなたを!」
麻奈実「きょ、きょうちゃん、大丈夫!?」
桐乃「なっ!」
桐乃「そこどいて!」
麻奈実「ひゃう」
桐乃「この、このクソメ……地味子っ!」
麻奈実「ご、ごめんね……。でもきょうちゃんが心配で」
桐乃「兄の面倒くらい妹の私がみる。だからあんたはあっちへ行ってて」
麻奈実「そ、そっか」
京介「げほっげほっ! うげー」
桐乃「ちょっと、あんた大丈夫? 救急車でも呼ぼうか?」
京介「い、いや、そこまでしなくていい。もう平気だ、げほっ」
あやせ「ダ、ダメ……」
あやせ「ダメよ桐乃! そいつに近づいては!」
タッタッタッタ ドンッ
京介「のわぁ!」
ドボンッ!!
桐乃「あ、ちょっ!」
麻奈実「こ、今度はきょうちゃんが川に落ちちゃった!」
ゴボゴボゴボゴボ
京介(なんだか知らないが、どうやら終わったな。俺の人生)
京介(人生か……)
京介(妹の人生相談なんぞ受けたときから俺の人生の歯車が狂ってきたよな)
京介(まったく。もし次、転生するときは妹のいない家庭に生まれたいもんだ)
京介(ははは……)
――――
―――
――
―
京介「……」
京介「う、うぅ……」
麻奈実「あ、きょうちゃん。気がついた!」
あやせ「本当ですか!?」
京介「ま、麻奈実……それにあやせ?」
あやせ「よかった。本当によかったです」
京介「ここは……?」
麻奈実「きょうちゃんの部屋のベットだよー」
京介「俺んちか。そうか、俺まだ生きてるのか」
麻奈実「あ、当たり前だよ。やだなぁ、きょうちゃん。
でも実はちょっと危なかったんだけどね」
あやせ「お兄さん!」
京介「な、なんだ……?」
あやせ「先ほどは本当に申し訳ありませんでした!」
京介「えっと。あやせ、急に何を」
あやせ「お兄さんこそ何言ってるんですか。さっきお兄さんの首を絞めたり
川に突き飛ばしたのも私なんですよ」
京介「ああ、そういえばそうだったっけか。微妙に記憶が曖昧になってるな」
あやせ「あの後、詳しい訳を桐乃から聞きました。私の早とちりで
危うくお兄さんを……私」
京介「いや、もういいんだ。それにさっきのお前の行動は桐乃を思ってのことだったんだろう」
あやせ「……」
京介「桐乃の兄としてうれしいよ」
あやせ「そんな、当然のことですよ!」
京介「まぁ、正直ちとやりすぎだとは思うが……」
桐乃「フンッ。なぁにが兄としてよ。こういう場で兄貴アピールしちゃってさ」
京介「桐乃……いたのか」
桐乃「さっきからいたわよ。あーやだやだ、こんなシスコンが私の兄貴なんて。
あのまま溺れて天に召されればよかったのに」
京介「悪かったなぁ、延命しちまってよぉ!」
麻奈実「怒ることはないよ、きょうちゃん。きょうちゃんが川に溺れたとき、
一番初めに助けてくれたのは桐乃ちゃんなんだよ」
京介「へ?」
麻奈実「きょうちゃんが川に落ちてすぐに、桐乃ちゃんが飛び込んでね」
あやせ「泳いで溺れたお兄さんを岸側まで引っ張ってきて。
それでお姉さんと私で二人を引き上げたんです」
桐乃「ばっ! 余計なこと言わなくていい!」
京介「そうか……。ありがとな、桐乃」
桐乃「……フ、フンッ。これ以上手を焼かすなっつーの」
ガチャ
親父「……」
桐乃「あ……お父さん」
親父「京介、母さんから川に落ちたと聞いたぞ。具合の方は大丈夫なのか?」
京介「ああ、心配いらねーよ。間一髪のところを桐乃が助けてくれたからな」
親父「桐乃が?」
桐乃「……」
桐乃「それじゃ、私もう行くから……」
京介「お、おい。桐乃待てよ! 行くってどこへだよ!」
桐乃「どこだっていいでしょ! もう私はこの家の……」
京介「何、まだ意地張ってんだよ。この機会を棒に振る気か!?
ずっとこのままでいいと思ってるのかよ、お前は!」
桐乃「くっ……うっさい!」
あやせ「あの桐乃のお父さんですよね?」
親父「ん?」
桐乃「あやせ……?」
あやせ「私、新垣あやせと申します。仕事や学校で桐乃には仲良くしてもらってます」
親父「……」
あやせ「事情は聞きました。桐乃にこんなことをしたの、お父さんだそうですね。
確かに桐乃に非があったかもしれません。でもいくらなんでもここまで
するのは残酷すぎやしませんか!? いいえ、残酷です。ひどいです」
麻奈実「あやせちゃん……」
あやせ「そのせいで桐乃、今日一日学校ですごく肩身の狭い思いをして……!
お父さん、全部あなたのせいで!」
桐乃「もういいの、あやせ!」
あやせ「桐乃……?」
親父「……」
桐乃「お父さん。私、今日友達から借りたこのぐるぐるメガネをかけて学校に行ったの。
クラスのみんなにたくさん笑われた。バカにされた。それでわかったの。
メガネって普段かけてる人にとっては体の一部のような物なのに、それを
バカにされたらただ少しかけた私なんかより、もっと辛いんじゃないかって」
親父「……」
桐乃「それでね……」チラッ
麻奈実「ふぇ?」
桐乃「昨日は……くっ。昨日はあんなひどいこと言ってごめん!」
麻奈実「え。えぇっ。そ、そんな、私全然気にしてないよ。だから、顔を上げて桐乃ちゃん」
桐乃「それと、お父さんもごめんなさい! お父さんにむけて言ったことじゃ
なかったにしろ、お父さんの前であんな言葉。本当にごめんなさい!」
親父「……」
麻奈実「あの、えっと。きょうちゃんのお父さん。桐乃ちゃんを許してあげてください。
桐乃ちゃんも悪気はなかったっていうか、そのとにかくごめんなさい!」
京介「いや、だからお前は謝らんでいい」
京介「親父、俺からも頼む。今のこいつは本気で反省してると思うんだ。
それに今の今まで桐乃はこんな感じで生きてきてたじゃねえか。
いつまでもこんなクソ生意気な性格じゃいけないかもしれないが、
これは桐乃の大事な個性なんだよ。大目に見てやってくれよ、このとおりだ」
あやせ「……」
ヒソヒソ
京介「あの、あやせさん……。みんな頭下げてるんだから、ここはあなたも空気を読んでほしいんですが」
あやせ「なぜです。悪いのはお父さんの方なのに」
京介「な、頼むよ、な、な! ここは俺と桐乃の顔を立てて」
あやせ「……。わかりました、お兄さんはともかく桐乃のためでしたら。
お父さん、どうか桐乃のこと許してあげてください。お願いします」
親父「……」
京介「はっはっはっ! どうだ! さすがの親父もこれだけの人数で頼まれりゃ
多勢に無勢ってもんだろ! 恐れ入ったか! どうなんだ親父!」
親父「……」
親父「桐乃。お前は周りに恵まれているな」
桐乃「……」
親父「もういい、自分の部屋に戻りなさい」
桐乃「お父さん」
親父「それと、後で病院へ行くぞ。その顔を診てもらわなければならん。
思い返すと俺も度を過ぎていた。その、なんだ悪かった……」
桐乃「……別に」
京介「やれやれ」
麻奈実「わぁ。よかったねー、桐乃ちゃん」
京介「ありがとう、麻奈実、あやせ」
麻奈実「私たちは別に何もしてないよぉ、えへへ」
あやせ「なんか少し納得いきませんけどね」
それからしばらくし、桐乃の顔の傷は順調に回復し数日で完全復活した。
ちなみに完治するまでモデルの仕事は休業し、学校では
沙織のスペアのあのぐるぐるメガネをかけ続けてすごしていた。
初めは、あの特異な形状のメガネをかけた桐乃にクラスのみな
キモいだのオタクだの陰で罵詈雑言を浴びせていたそうだが
三日ほどでそんな話をする奴は人っ子一人もいなくなった。
その三日があのプライドの高い桐乃にとってはさぞ辛かったんだろう
とは思っていたが、特にまんざらでもない感じだった。
どうやら妹を過小評価しすぎていたようだ。
あの一件以来、桐乃と親父との関係は特に変化もなく
以前と変わらない感じで接し合っている。
こんなわけで、すべて丸く収まったわけだ。めでたしめでたし。
……と思っていたのだが。
京介「伊達メガネ……? それが次の人生相談だっていうのか」
桐乃「そうよ。なんで今まで気づかなかったのかしらね眼鏡っ子の良さに。
あ、もちろん地味子は論外だけど! ただでさえ可愛い妹に眼鏡なんて足されたら
もぉー、たまらないじゃない!」
京介「だからって何で妹のメガネ選びにこの俺が同行しなきゃいけねぇんだよ」
桐乃「だってさ、あんたメガネフェチじゃない」
京介「断じて違うわ!」
桐乃「正直、あんたの最悪なセンスじゃメガネのトレンドなんて全然理解できないだろうけど
筋金入りのメガネフェチっていうところを汲み取って仕方なく一緒に
私の新しいメガネ選びにつき合わせてあげるわ。感謝しなさいよ」
京介「だーかーらー、俺は違うって言ってるだろ。人の話を聞きやがれ!」
桐乃「ほら。ぐだぐだ、言ってないでメガネショップへ行くわよ!」
京介「ぐわぁ! 俺の妹がこんなにメガネ属性なわけがない!」
おしまい
ご愛読ありがとうございました~
桐乃「ねぇ、ちょっと」
京介「…」
桐乃「ねぇってば!」
京介「…」
桐乃「な、なんで無視すんのよ!あたしが何がしたわけ?」
京介「…」
桐乃「チッ、もういい知らない!」バタン!
京介「…部屋に戻ったみたいだな…ん、電話か?」
プルルル
京介「…もしもし、あやせか…ああ、ちゃんと言われた通りにしてるよ」
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