ガンホー社長「パズドラの成功した理由?運が良かっただけです」 (5)

いまや1900万ダウンロードを突破し、国民的ゲームとなった『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』。
9月19日に行われた東京ゲームショウ基調講演の第二部では、『パズドラ』を生み出したガンホー・オンライン・エンターテイメント社長の森下一喜氏が登壇。
「ガンホー・オンライン・エンターテイメントがめざすゲーム像とは」と題し、日経BP社の品田英雄氏との対談形式で、開発に対する思いなどを語りました。

はじめに「大ヒットした理由」について尋ねられた森下氏は「良く聞かれるのですが・・・」と前置きしつつ「運が良かっただけ」と一刀両断。
「成功した理由」を分析してもあまり意味がなく、むしろ失敗した理由の分析こそが大事と回答しました。また、このように言い聞かせることで「おごらないこと」の重要性を強調しました。
もっとも、企画のターニングポイントになった出来事はありました。2011年の9月ごろ、まだプロデューサーの山本大介氏と二人で企画会議を進めていたときのことです。
当初は横画面だった画面レイアウトが、縦画面に変更されることになりました。この時に画面上にモンスターが表示され、画面下のドロップを親指で操作するという基本スタイルが完成。
当初はダミーでつけられていたドロップの色にも、属性という要素が加わったといいます。洞窟探検という設定や、『パズル&ドラゴンズ』というタイトルも、この時に出てきたと言います。

ちなみに「横画面から縦画面に変わったのは、プレイスタイルがかわいく見えるように、女性が電車でつり革につかまって片手で遊べるゲームを意識したため」とも補足されました。
また、横画面が縦画面になった時点で、ニンテンドー3DS版『パズドラZ』のビジョンもあったといいます。
実際にスマホ版でも主人公やストーリー要素などがありましたが、プログラム容量の問題などから断念。
スマホ版がヒットしたから3DS版というわけではなく、満を持しての3DS版投入であることを強調しました。

企画だけでなく、開発においても森下氏がどんどん口出しをしていくのが、ガンホー流の開発スタイル。
「直感的・革新的・魅力的・継続的・演出的」という社内のチェック項目にそって、『パズドラ』でも細かいだめ出しが頻繁に行われたといいます。

http://www.gamebusiness.jp/article.php?id=8579

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