【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXV巻目【都市伝説】 (1000)
,.ー-‐.、
ヽ、 ヽ __
/,..-ニ‐- '"_,..)
_,.‐-、 ' ´/ , _ 、´
' 、 .ノ ,. ''" ,. -‐/ _  ̄\
r ヽ , ',. -一' ./..'/ .}
! l / ,. '′ ,..,. ,/ ./
. ! ! / / { \ヽ i'
l ! ー'´ `´\ ヽヽ !
└! .i! .!┘ _ _ ,.'⌒ `,. l ! ー"ヽ ヽ
l !l .! .l l //. ! ゝ-‐'´ /l .! `ー-、 }
l .l ! l .| |// __. \ / } .} ヽ/
l .! l .! l 、 ヽ 、-、 ,.-, ,' r‐、ヽ `ヽヽ j ノ
__r' 」 l、゙、__| |ヽ ヽ_ヽ.∨ /__.ゝ ー’ノ___ ゙、`' / ___
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〉 ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ } ./  ̄ ̄ ̄
/ ./. ヽノ
 ̄
・原作とは違う性格付け・設定付けをされたキャラが登場する可能性があります
・現実に実在する人物、団体とは一切関係がありません。ここ重要
・色んな意味で広い目で見てください
・何かおかしい事があればそれはフリーメイソンってやつの仕業なんだ
前スレ
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXIV巻目【都市伝説】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379351548/)
最終決戦までありがとうございましたWIKI
http://www55.atwiki.jp/kikaikitan/
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1379953204
ノアの方舟関連では、スカブというものが出てくる古典があったなあ
文字通り、光の速さで突撃した京太郎。
宇宙の闇よりもなお昏い、己が闇をもって迎撃した大沼。
超必殺の、光の速度による人智を超えた超絶の一撃。
大沼に引導を渡したその一撃は、余波だけでほんの一瞬オゾン層に穴すら開けてみせていた。
大沼「……見事だ。貴様のその力を見誤った事が、私の最大の誤算……」
希望は使い捨てで、絶望は粘着質だ。
希望は一瞬で燃え尽きて、絶望はドロドロと永く心の奥に沈殿する。
だから、ぶつかり合えば結果は決まりきっている。
一瞬で使い切られる力と、永く続く力なら、前者が勝つのは道理。
―――だからこそ、希望は絶望の天敵なのだ。
絶望は希望に勝てない。これは絶対のルールである。
なればこそ、必然の決着であったと言えるかもしれない。
京太郎「アホか」
京太郎「俺一人じゃ何も出来ないって、誰よりも俺がよく知ってらぁ」
京太郎「それがお前の、最大の誤算だ」
数え切れないほどの光の粒が、京太郎の周りを回っている。
彼の勝利を祝福するように。その光の一つ一つが、彼の格納している彼に力を貸した幾多の仲間達だ。
その光に優しく触れて、少年は言葉にならないほどの感謝の意を伝える。
京太郎「俺達が、一人で出来る事なんてあまりにも少ない」
京太郎「俺達は、一人だったらきっとどっかで野垂れ死んてたさ」
京太郎「夢も掴めず、願いも叶えられず、何も得られず……な」
京太郎「でも、生き残った」
京太郎「でも、色んな事を成し遂げられた」
京太郎「そんな現実が証明してくれたんだ」
京太郎「俺達が、一人じゃないってこと」
大沼「一人じゃ、ない……」
京太郎「一人じゃないから、俺は負けないんだよ」
そう言って、少年は老人は歳相応にニカっと笑ってみせた。
【終幕】
必殺VS防御
須賀京太郎の攻撃サイド確定!
須賀京太郎 残りHP:■■■■■
大沼秋一郎 残りHP:
【京太郎奇怪綺譚、最後の悪夢を打ち破りました!】
勝った……
良かった、睡眠時間を放り投げた甲斐があった
食いしばりは黒固有スキルだったのか
ふらっと、自然にそうであるのが自然であるように、大沼が落下する。
重力に逆らうだけの力が尽きたのだ。ひょっとしたら、生命すら尽きているかもしれない。
このまま落下すれば、大気圏に突入し彼は燃え尽きるだろう。
大沼「(……それでいい)」
大沼「(世界を滅ぼそうとした悪に相応しい、みじめな最後だ)」
このまま、落下すれば。
その手を掴み助けようとするものが居る限り、大沼は落下していかない。
自分も落ちないようにするだけなのが精一杯なのに、生命を捨てるような真似をして大沼に手を伸ばした、その少年がいなければ。
大沼「……何をしている、寺生まれ」
大沼「俺を許して、仲良しこよしでもしようというのか?」
京太郎「……ふん、ぎっ……! 無理だな、許せない事ってのはある」
大沼「ならば、何故」
京太郎「お前はこれから、一生かけて罪を償ってくんだよ。償いきれない事なんて、最初から分かってんだろ」
京太郎「俺の仲間にやらかした事は絶対に許さねえが……お前が頑張って償ってる姿を見れば、俺にやった事は許せるかもしれない」
京太郎「そうやって、今まで傷つけた人の分人を助けて償ってけってんだ」
京太郎「その果てに、誰かが一人でも、一言でも『ありがとう』って言ってくれたとしたら」
京太郎「きっとお前が死んだ時、涙を流してくれる人が居るはずだ」
京太郎「お前、今死んでも誰も泣いてくれねえぞ? ……それは、悲しいだろ」
大沼「……」
この状況で。これまで散々苦しめられておいて。この相手に対して。
そんな言葉が出る少年に、思わず大沼も言葉を失ってしまう。
大沼「……どういう思考してるんだ、お前」
京太郎「どんな人間にだって『生きててよかった』と思える日は必ず来るって、信じたいんだよ」
京太郎「俺の心情だ」
大沼「……ふん」
大沼はその提案を鼻で笑い、詠唱コンマ三秒。
物質を切り裂く不可視の刃を空中に顕現させ、そしてその刃を京太郎に……
京太郎「大沼!」
大沼「まっぴらゴメンだな」
その刃を放ち、京太郎が掴んでいた自身の右腕が生えていた付け根から、己が腕を切り飛ばした。
信条…?
腕を切り離されれば、自然大沼は地球へと落下していく。
京太郎も実質浮いているのが限界だ。落下していく大沼には追いつけない。
紅く赤熱しながら、大気との摩擦で燃え尽きながら、大沼は不敵に笑い声を上げている。
そうだ、これは……彼が夢見た、この大嫌いな世界との別れの日。
彼の初恋の相手、『死』との最初の逢瀬なのだ。
楽しげでない方が、むしろおかしいというべきだろう。
大沼「覚えておけ。どんな世界、どんな人間にも共通する真理だ」
大沼「世界を呪った人間、世界を呪うような人間は」
大沼「絶対に幸せにはなれんのだ」
大沼「そんな人間に手を伸ばしても、こうして振り払われるだけだ」
大沼「教訓にするがいい。夢見る凡人」
大沼「思うまま望むままに邪悪である存在に、手を差し伸べるな」
人が、母なる星へと落ちて行く。
宇宙から地球を生身で見下ろし、その光景の美しさを多くの仲間達と共有する少年。
その美しさが、ほんの少しだけ心の痛みを和らげてくれた気がした。
ただ、今日はもう美味い飯食って風呂に入って寝たいな、なんて考えながら。
京太郎「じゃあ、帰ろっか。皆」
京太郎「俺達の街へ」
こうして、少年と少女達の物語は幕を閉じる。
後は蛇足な、男と女達の物語。
二十五話・完
【次回予告】
あの最後の戦いから、五年が経ちました。
第二十六話&最終話:Z/めでたし、めでたし
最終決戦、参加お疲れ様でしたー!
このいいですとも戦闘形式、以前ちょくちょく見た戦闘が難しくて戦闘に参加できないとおっしゃってた人が戦闘に参加するための苦肉の策でしたー!
予想外の参加人数で>>1びっくりでー!
でもいいですともまで時間かかったのは弁護のしようもなく申し訳ない。途中で落ちてしまったいいですとも楽しみにしてた方申し訳ないです・・・!
誤字も多かった。前スレの姦姦蛇螺→リョウメンスクナとかこのスレの心情→信条とか
娘→息子はアカン
では、今夜は一応これまで。明日平日なのにお付き合いいただきマジで感謝!です
おやすみなさいませー、ありがとうございました!
乙ー
ああああ、今度から俺は何を楽しみに日々を過ごせばいいんだぁ…
そういえばトシさんはどこに消えたん?
今まで多くの命を好き勝手にしてきた人間が、自分の命さえ最期に好き勝手出来るってのは何かモヤモヤするな。
孤独の魔法使いの最期は死ぬにしろ生きるにしろ、誰かに裁かれて終わって欲しかったな。都市伝説でも怪人でもなく、人間だったのだから。
こういう風に考えるのも、警察っていう秩序の番人が頑張ってると知ってる物語だったからなのかなぁ。
今更も今更なんだけど、怜達ネクサス面子のキャスティング理由って単にイッチの好み?
黒太郎の回想に出てきた淡が道連れにしたヤツってマスカレ?
にしても本体出すようなマネはしないよな
アンサーの言ってた「・この戦いの結果として、大沼秋一郎は完全に目的を達成する」って死ぬことだったのね
なるほどすげぇ
>>138
!?
>>139
あれ?違うっけ?
最初から死ぬことが目的だったけどどうせなら何かやって死のうぜ
↓
英雄化
↓
人に裏切られたから人を滅ぼしてから死のう
↓
負けたけどこれでやっと[ピーーー]るって感じで
絶対的な目的=死だから「完全に目的を達成する」ってことだと思ったんだけど
こんばんわっしょいわっしょい
ちなみにあの京太郎最終形態の名前はクライマックスシフト・アルゲントゥムノアです
ノアシフトはなんとなく語呂悪かったので
最終決戦がしょぼくてガッカリとか言われないように構成考えるのは難問でした
http://i.imgur.com/3te56cT.jpg
具体的にはこの問題くらい難問
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXIV巻目【都市伝説】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379351548/597)
リョウメンスクナのミス。申し訳ない
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXIV巻目【都市伝説】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379351548/618)
あくまで設定上はピンピンしてる時であればフェニックスさんのごとく太陽にぶち込まれても死なないかと
都市伝説としてのホシガミとなら、このアルティメット大沼のほうが格上でしょうね
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXIV巻目【都市伝説】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379351548/958)
(酉付き誤爆は)気にするな!
少なくとも>>1は気にしませんです
>>19
邪悪の象徴『スカブ』ですな
ゴミ漁り屋(スカベンジャー)の語源と言われるものですねー
>>48
あれはスキルですらないやせ我慢ですです
>>72
信条です申し訳ない
>>100
まだもうちょっとだけ続くんじゃ
>>123
26話をお待ちください。とは言っても、大沼世代の人達はあまり詳しく心情などを描写する予定はないです
「既に終わってしまった物語の登場人物たち」というのがコンセプトな方達なので
>>127
京太郎がまさにその心情ですねー
作中で述べてますがこの作品内では「人を本当の意味で裁けるのは本人の反省と後悔だけ」と一貫させていますので
>>128
好みだけでやってたらもっとおもち盛りだくさんですから!
ある程度は好みで絞ってますが、そこからはキャラごとの都市伝説とすり合わせ・能力のバランス・キャラの性格のバランス諸々です
能力だけでなく精神的にも完成させるのがネクサス、という感じなので
ただ結構前に言った通り、寺生まれ・くだん・ひきこさんが特別なのは間違いないですねー
>>131
マスカレですねー
最終決戦で出てきたマスカレイドのように無茶な復活と改造を施されていなければ、四章ラストの様に本体が破壊されてもマスカレイドの分体は残ります
あの時淡が道連れにしたのは、本体を倒した後残っていた最後の分体です。分体を残しているといずれ本体も復活してしまう可能性がありますので
http://i.imgur.com/mctnqId.jpg
なんか最近絆パワーで奇跡起こすの現実でも流行ってるんですかね
というかいつぞや安価か>>1000をとったストーカー組のやつはやんないの?
>>1がボツったのってもんぷちと宮守だっけ
いまさらだけどさ怪人アンサー同士の戦いで敵アンサー100問中67問正解っていってたけど
これ98問以内で67問正解じゃないと余裕どころか普通に負けじゃね?
では今夜20:30より最終話投下しますー
なんかすごい疲れてますが決行
最終話はあの娘の視点からの話です
http://i.imgur.com/XrHkmdH.jpg
矢吹ローゼン可愛い
ローゼンだとビッグJUM&蒼星石コンビが好きです
>>211
22スレ目のやつですかーうーん
>>216
いえっさ
あと阿知賀もそうっちゃそうですね
>>217
正答数68/100VS67/67って感じで書いてました。わかりづらくて申し訳ない
http://i.imgur.com/GsXoAX0.gif
店の中にいい銃がしまってあるとか言う都市伝説(ラクーンシティ話)
タコス?誰だっけ刹那で忘れちゃった
まあいいかどうでも
名前が出る度に忘れ去られるタコス
やめろ>>228っちゃん冷静にツッコムんじゃない
ところでテルーが将門さんからたいした祟りがないのは「リアル」のせいなのか本体が京太郎に張り付いてるからなのか
( ゚д゚)ハッ!まさか猿夢とミ=ゴでやばかったのは将門さんが干渉出来ない夢の中や過去だったからじゃ……
うーん、蛇足的な話なんていってるし、今回は戦闘安価は無しかね?
それともWのエナジー・ドーパントみたいなラスボスっぽくないラスボスがでたりするのかね
>>231
将門「コイツらの人生見てて楽しいな。ちょっと大目に見てやるか」
将門「いやぁ、俺の若い頃を思い出すなぁ……クソッ、あの腕輪あったら俺も朝廷取れたかな」
将門「あのガキの修羅場でお供え物の酒が旨い」
>>233
無いですねー、まったりとお楽しみください
では、投下はっじめーるよー
物語にピリオドはなく。
人生のピリオドは死を除いて他に無く。
ただ、観客の視線を遮って降りる幕があるのみ。
そして降りた幕の向こう側では、いつまでも誰かの物語が続いていくのだ。
世界は終わらない。
誰かがそこに息づく限り。
結構なニュースになった五年前の事件。
当時まだ小学六年生だった私にも、『凄い事が起きた』と漠然に思わせたくらいの大事件。
その頃は全く自覚がなかったけれど、私もその事件の端っこの端っこに関わっていたらしい。
実は未だにトラウマだ。バイクと仮面は突然見るといまだにひっと声を上げてしまう。
「おかーさーん、ちょっと買い物行ってくるねー」
「はいはい、気をつけて行ってらっしゃい」
世の中は安定……してるのかな?
その辺りは景気の良し悪し並みに実感が湧いてこない。興味もないし。
ここ数年は都市伝説の力を持っている人がたくさんいた世代が成人を始めて、また世界中がてんやわんやになっている。
都市伝説の力を悪用する人、その力を活かしておまわりさんとか正義の味方系になった人。
世界中で台風並みの頻度から集中豪雨並みの頻度になった現象としての都市伝説。
世の中は相変わらず落ち着きがなくて、安全や危険の感覚が麻痺してしまいそう。
でもそんな事とは一切関係無く、私は今この時期待で胸が一杯になっている。
背も伸びた。子供の頃の口調も普通になった。女の子らしくもなった……と思う。
忙しいのか京兄とはしばらく会ってないけれど、今の私を見たらびっくりしてくれるかな?
「天候、晴れ!」
「今日もいい天気で良い事です」
子供の頃には、とても広くてどこまでも広がっているように感じていた街。
私の体が大きなるに反比例するように、今では昔ほど広く感じられなくなった街。
変わって行く私とに負けじと、少しずつその形を変えていく街。
生まれた時からそばに居てくれたこの街は、遠出しなくても私を楽しませてくれる。
かくして、先日始業式を終えた中央高校二年生。
私こと山谷ひなは、何の理由もなく街へとぶらりと飛び出したのだった。
以前、夢乃さんに五年前の事件の顛末について聞いたことがある。
事件の当事者だった夢乃さんは、何かと縁があってよく会う機会がある、私の憧れの女性の一人だ。
……歳、三つしか違わないけれど。
『結局、勝負はどっちが勝ったってわけじゃないんだよね』
『魔法の判定は「悪の自殺」。正義に勝たせてやるもんかーって意地だったんだろうね』
『ま、人の意識に直結してた魔法だから、なんとなく世界中の人が思ったんじゃないかな』
『悪い事をしてた人と、真っ直ぐに生きてた人の最後にどうなるかっていう当たり前のことを』
『……おかげで本当に私達忙しくなったよ! 忙しい時期は本当に死んじゃいそうだよ!』
『現象型まで増えるなんて私聞いてない!』
『きょー先輩が労ってくれてなかったらストライキ勃発してたところだからね!?』
うん、全く分からない。
私が無知で頭が悪いのか、夢乃さんがはしょりすぎなのか。
多分後者だと思うなー、夢乃さんあれで抜けてる所が多いから。
事細かに部外者の私に語って聴かせるのもそれはそれで問題があるとか言ってはいけない。
「どこに行こっかなー」
大通りに行ってもいいし、駅前に行ってもいい。
とは思うだけで、私の足は自然ととある事務所のある方角へと進んでいく。
人が集まる場所は自然と発達していくのだと昔京兄が言っていた通りになった。
ここ数年でこの街で人が集まるようになった場所といえば、間違いなく『あの事務所』の周りだろうから。
自然事務所の周りの建築物や集まる日は増えていって、結局並みのデパートよりも店舗の多い商店街もどきが出来てしまった。
学校帰りに寄って行く学生も多い。
ってか私もよく寄る。
「さーてぃわんーでアイス買いたい所存ー」
「あ、ダブルがトリプルになるキャンペーンやってる。期限今日まで? えへへ、なんか得した気分」
そこへと向かう途中で、暑さを和らげる甘味を小銭と物々交換。
なんとなく、今日はいいことありそうだなーなんて思う私でした。
が、私の予感なんて当たるわけもなく。
思えば小学生の時に二度も化物に襲われて死にそうな目にあった事がある私の予感が正しく機能してるわけがない。
私はこの都市伝説という怪異に関して、とてつもなく不運な星の下に生まれていた事をすっかり忘れていた。
「え……?」
「私が、もう一人……?」
勝手知ったる近道と、あまり使われていない駐車場を横切る私の前に現れたもう一人の無言の私。
鏡合わせのように服装から髪型、同い年の子達より少しだけ胸部大きめの体、毎日見ている自分の顔、全部そっくりそのままだ。
目の前に鏡が置かれていますよ、と言われた方がむしろしっくりと来るくらい。
その姿に、京兄が私が小さい頃に教えてくれた『見かけたらすぐに逃げなくちゃいけない都市伝説』の一つを思い出す。
そして、私がその都市伝説の名を思い出すと同時に、もう一人の私が嗤う。
ニタァリと、粘着質におぞましげに。背筋の寒さと鳥肌と、命の危機感を笑顔一つで叩きこむように。
一目散にUターンして、私は駆け出した。
「ど、どどどどどどど!」
「『ドッペルゲンガー』……!?」
「出会えば死んでしまうから、出会わないのが一番だ」という京兄の思い出が脳裏を走る。
あれ? これもしかして走馬灯? 勘弁して欲しいんだけど!
気付けば、家を出てからここまでの道のりを半分ほど戻っていた。
……でもやっぱり、恐れられる怪異にはそれなりの理由があって。
「ひっ!?」
前を向けば、そこにはいつ先回りしていたのか私の行く手を遮ろうとするもう一人の私の姿。
「高位の都市伝説には短距離なら瞬間移動できる奴も居る」……ああ、京兄は確かそんなことも言ってたっけ。
逃げても無駄、って事なんだろうか。……だけど、それは私が諦めて死を受け入れる理由にはならない。
また来た道を戻って、今度は途中で横道に入る。切れる息も流れる汗も、肺や筋肉が訴える痛みも、全部無視する。
あの人達が見ていたら、きっと今の私に「諦めるな!」って活を入れるだろうから。
「……!! っ、あっ!?」
走る私の足を、横合いから突然突き出された足が払う。
走るのに夢中になっていた私は危うく顔面もみじおろしになるのは避けたものの、全力疾走の勢いのまま地面を転がってしまう。
ゴロゴロと転がっていく内に全身色んな所をぶつけて、痛みで立ち上がることもできない。
足もひねってしまったらしく、痛みで感覚もないし力も入らない。
痛すぎる。ぶっちゃけ泣きたい。女の子だもん。
私に足を引っ掛けたその憎たらしい奴は、案の定私と同じ顔をしていた。
【ドッペルゲンガー】
もう一人の自分の都市伝説。
直訳すると「二重に歩く者」。ダブルとも呼ばれる。
日本でも昔から『影の病』として恐れられた、世界中で確認される最上位の知名度を持つ都市伝説。
言葉を口にしない・自分と同じ姿をしているなど、いくつかの特徴を持つが、この都市伝説が持つ最たる特徴はたった一つ。
『自分と同じ姿のドッペルゲンガーを見ると死ぬ』という、シンプルかつ極めて恐ろしい脅威である。
死に方は様々。しかし、死を避ける明確な方法は存在しない。
現象型であれば最初は人型の黒い影として、発現型ではそのプロセスを飛ばして最初から誰かの姿を形どる。
同じ姿の相手に対して『必殺』の特性を持ち、限定条件下でリアルを超える凶悪な殺害能力を持つ。
原典を辿れば、本人の魂や影が一人歩きをし始めたものというタイプが最も多い。
この都市伝説の根源となった恐怖は、「自分の知らない所で自分が何かをしていたという話になっている」という恐怖。
自分の知らない自分が存在している、という未知にも似た恐怖である。
更にそこに「避けられない死」という特性が付加され、世界的に知られる人々共通の悪夢となった。
『ダブル』にして、重なる足跡を残すもの。
このスレにおける世界三大都市伝説の一角であり、影というカテゴリーの頂点に立つ都市伝説である。
逃げられない。逃げたいけど体が動いてくれない。
動ければこのあり余る女子力をかなぐり捨てて這って逃げたって構わないのに。
私の首にゆっくりと手を掛けるもう一人の私に、抗うだけの力は私の中に残ってない。
「……て」
悔しいって、そう思った。
いやだって、そう思った。
楽しみにしていた今日これからも、そこから続いていく明日も、ここで奪われるんだと思うとたとえようもなく悔しかった。
嫌だと言ってもやめてくれるわけがないから口にはしないけど、私だってこんな所で死ぬのは当たり前に嫌だった。
悪夢みたいだって、そう思った。
「……けて」
思わず、誰かが来てくれるわけがないと分かっていたのにそう口にしていた。
どこかの誰かがヒーローのように来てくれるのを期待していたのか、私の最後の足掻きだったのか。
……いや、訂正しよう。
その時薄ぼんやりと私が思い浮かべていたのは、『どこかの誰か』なんて曖昧な顔じゃない。
ずっとずっと、私の中でかっこいいお兄さんなイメージで居てくれたあの人だった。
抜けてる所も、一人じゃ何もできないって自称もしてるけど……信じるって言葉の意味を、私に教えてくれた人。
そして、私の首にかかったもう一人の私の手に力が入り、首が絞められて――
「誰か……助けて!」
――次の瞬間、何かがぶつかる音と共に、首にかかる感触が消えた。
http://www.youtube.com/watch?v=OZ_6FfBVvBY
「よく頑張ったな……って、ひなちゃん?」
「京……兄……?」
ああ、そうだった。
信じれば、期待すれば応えてくれる人だった。
泣きそうな子が居れば絶対に駆けつける人だった。
思い出の中よりも少しだけ大人らしく、格好良くなっていたその人は。
何度も何度も私の涙を拭ってくれた、小さい頃から手を握ってくれたあの人だった。
それは まぎれもなく ヤツさ
京太郎「……は? 今誰も手が空いてない!? マジかよ!」
京太郎「クッソぼっちは辛いな……しゃあねえ、一人でやるか」
京太郎「ようやく見つけたぜ嫌な気配の正体。手間かけさせてくれやがって」
どこか虚空へと遠く離れた人に話しかけるように独り言を紡いだ後、あの人の身体から蒼い光が漏れる。
手には箒。あの光は、夢乃さん曰く『浅葱色』というらしい。夜明けの空の色なのだそうだ。
その光が、私の悪夢の終わりを告げてくれているようで。
京太郎「パンチとキック、どっちがいい? 希望は聞くだけ聞いてやるよ」
「――――」
京太郎「ま、聞くだけだがな。希望は悪夢(おまえら)にゃ贅沢品過ぎる」
ドッペルゲンガーは口を開かず言葉も吐かず、風のような速さであの人へと標的を変えて襲いかかる。
さっきまでの私との追いかけっこは私を甚振って遊んでいただけだったみたいで、ちょっとだけ腹が立つ。
その顔はもう私と似ている所が見当たらないほどに、純然たる殺意で化物のように歪みきっていた。
だけど、それは無謀だ。
京兄がこんなやつに負けるわけがないって、私は声を大にして言える。
京太郎「破ァッ!」
鋼の刃ように硬く変貌した両手の先を箒を回転させて弾き、ガードの空いた腹にミドルキック。
私もどきが呻く間もなく、腹に打ち込まれた京兄の足裏から青の閃光が炸裂する。
眩い光に思わず目を閉じた私が目を開いた時には既に、ドッペルゲンガーは跡形もなく消し飛んでいた。
京太郎「ふぅ……ひなちゃん、だよな?」
ひな「あ……う、うん」
京太郎「大きくなったな、もう子供扱いできなそうだ」
京太郎「それにちょっと見てない内に女の子らしく綺麗になったし。女の子の成長ははえーなー」
寺生まれってすごい。私は改めてそう思った。
……褒められてちょっとだけ嬉しかったのはないしょ。
「確かめたい事があるから少し俺達と一緒に居てくれ」と言われ、私はホイホイ付いて来てしまったのだった。
小鍛治総合相談事務所はもう存在しない。
……と、言うと語弊があるかもしれない。会社で言えば代表取締役が変わっただけだ。
今は『須賀総合相談事務所』と名を変え、私が子供の頃よりも二階分くらい増えてる気がする……あんまり覚えてないけど。
何しろしょっちゅう壊れてるからだ。何度も襲撃されたり、攻撃されたり、建て直したりしている。
それが町の名物になりかけてるのは、その過程で事務所以外に被害が出てないからなのかな……何かおかしい気もするけど。
京太郎「ただいまー、スギ花粉の都市伝説とついでにドッペルゲンガー倒してきたぞー」
ひな「お、おじゃましまーす……」
憧「あ、おかえり。今年の花粉はこれで乗りきれるわね」
京太郎「例年通りに戻っただけだぞ」
憧「うっさいわねそんぐらい分かってるわよ……!」
……この事務所は、私の知っている限りでは十数人のメンバーによって構成されている。
夢乃さんの話によると距離なんて無いようなものな人が何人もいるおかげで、ここ数年徐々に活動範囲が広がっていったのだとか。
今や海の向こう側から呼ばれる事もあるらしい。
……ニュースでビルに突っ込む飛行機を空飛んで素手で受け止めてる京兄を見た時。
私が受けた衝撃は、吹き出した牛乳と白く染まった友達が証明してくれたと思う。
とまあ今やご当地ヒーローだった近所のお兄さんは、いつ帰ってるのかも分からない007みたいな人に。
会う機会が減っていったのも仕方ないといえば仕方ない。寂しいけど。寂しいけど。
これまた夢乃さんの話によると、単独で都市伝説をどうにか出来るメンバーが増えたからなのだとか。
夢乃さんもその一人で、それ以外にも戦闘や事件解決をこなせる人が何人か。
仕事の分担をしたり、援軍として行ったり、街に待機していたり。
夢乃さん曰く「きょー先輩の伸ばせる手の数と手の長さが大増量しただけ」という話らしい。
そして実働部隊だけじゃなく、そんな雲のような数の案件を処理する事務方も何人も居る。
目の前のこの美人さんもその一人というか、実質取り纏めをしているトップ。
というか私とは旧知の仲です。
憧「……ん? ひなちゃん?」
ひな「お久しぶりですー、憧さん」
憧「もー、昔みたいに憧ちゃんって呼んでよー」
ひな「あはは、もうそんなに気楽に呼べませんよー」
新子憧さん。
「あの事務所で一番モテそうなのは?」と聞けば、おそらく最多票を獲得するであろう美女。
才色兼備かつ京兄を始めとする数人のハンドルを完全に握っているブレインと名高い女性。
会話力、性格、容姿とモテそうな要素をかき集めたテンプレートのような『いい女』。
あくまで個人的に昔からの知人として見解を述べるなら、良心オンリーで危ない橋を渡っていく人達の制御装置……
考えるより先に突貫しそうな人達がいるからね、仕方ないね。
花粉が女の子になる都市伝説か
>>268奪い合いになるんじゃね?
憧「今日一日はもう現場は仕事無いわよ。お疲れ様」
京太郎「……前もそう聞いて昼寝してたら、一時間後にイエローストーンが爆発しそうとか叩き起こされたんだが」
憧「あんなの何度もあるわけ無いでしょ」
大人の会話だなぁ、と私は思う。
ちょっと憧れる。昔から気の置けない中の二人だったけど、大人になってからも仲良く見えるから。
京兄が前に出て、憧さんが後ろから支える。
そういえばこの二人は一緒に居る時はずっとそんな感じだったっけ。
その関係をずっと続けたまま社会にでるのは生半可な苦労じゃなかっただろうに、二人は成し遂げたんだ。
こんな友達が一人でも居れば、その人の人生は幸せなんだろうなぁ。
憧「ところで」
京太郎「あん?」
憧「昨日 夜1時 事務所の三階 仮眠室」
京太郎「 」
憧「私、前に言ったわよね?」
京太郎「……何をだ? わからないな」
憧「『酒の勢い』『そうしないと相手が傷つきそうだったから』『泣きそうだったから』」
憧「その手の言い訳、言った所で何も変わらないわよって」
憧「そりゃ、アンタは他人を傷つけない最良の選択肢を選んでるんでしょうよ。結果的にそれで上手く言ってんだから文句は無いわ」
憧「学生の時からいずれそうなるかもとは思ってたのよ。単にアンタがそうしないのは年齢とか責任とかそういうのがあったからだし」
京太郎「……あ、あのな」
憧「妙にアンタは地雷を避けるの上手いし、本当に一回だけって事もあるっちゃあるしね」
憧「何度も言うけど、私は今個人的な感情じゃなくてこの事務所の経営責任者として言ってるの」
憧「事務所内でそういう問題起こしたら最後に困るのはアンタだって分かってんの? 分かってないわよね」
京太郎「あ、憧さーん……?」
憧「これで何人目? 誰も泣かせてない女泣かせ」
京太郎「……すみませんでしたマジで」
憧「私に嘘つくのは好きにすればいいけど、アンタこの十年ちょいで私に隠し事バレなかった事あったかしら?」
憧「続きは別室でね。ひなちゃんの教育に悪いし」
大人の会話だなぁ、と私は思う。
ちょっと憧れる。京兄は憧さんに別室に連行されていってしまった。
そんな、京ちゃんはそのまま魔法使いになってファイナルフォームライドやると思ってたのに
よし、そのまま富士山の噴火とマヤの預言も頼んだぞ
「たっだいまー……ってあれ、憧いねっ」
京兄達が出て行った扉と反対側の扉。
要するに入口側から入ってきた人影。
ここ数年で今まで出てなかったホルモンでも出てきたのか、急に背が伸びたり女性らしくなった人。
京兄、憧さんの二人といつも一緒に居た三人目。
「小学生で成長止まってんのか」と京兄にからかわれていたのも今は昔、すっかり大人の女性っぽくなった人。
……これで、年中毎日ジャージさえ着てなければ。
「大人の女性っぽく」ではなく、文句なく「大人の女性」と言ってあげられるのに。
ひな「穏乃さん?」
穏乃「あれ、ひな? よっすー、珍しいね」
高鴨穏乃さんは、やっぱり変わっていなかった。
というか憧さんと違ってさん付けがなんか嫌だ。しっくりこない。うん、昔の通り穏乃ちゃんで行こう。
ひな「憧さんは別室でちょっと用事だって。穏乃ちゃんも現場でしょ? 今日はもうお仕事ないってさ」
穏乃「あれ、なんか今の一瞬ですごくフランクになってない? まあいっか」
にししと笑うこの人は、笑顔もやっぱり変わってない。
可愛らしさが綺麗さに変換されただけで、基本的にはかっこいい女性なんだ。
ただ、中性的とかそういうのでもない。男女というには女性らしさがありすぎる。美女というにはしっくり来ない。
結果的に、私の中では『男前な美人』という着地点を見付けて終着する。うん、これでいい。
穏乃「ちぇー、今日は京太郎と一回も会ってないし。なんかツイてないなー」
ひな「……」
この人を見ると、三人でやってる内は少なくとも絶対に修羅場とかとは無縁なんだろうなぁ……と思う。
ソファーでゴロゴロしてる成人女性を見てこんなことを思う私もどうかと思うけど。
ただ、大人って楽しそうだなあ……と見てるだけで思わせてくれるこの人は、なんだかんだでいい大人なのかもしれない。
淡「へいへい、大星淡様のお帰りだよー」
穏乃「ん?」
ひな「あっ」
淡「あれ、お客様と胸に山もないのに山に健気に登り続けてる発育不良娘しか居ない!」
穏乃「んだとコラァッ!」
し、仕方ないじゃないか運動してるから余分な肉が付かないんだよ
>>三人でやってる内は(意味深)
トキの件で生命力消費してんのに無駄打ちしてて寿命持つのか?
『あの事務所のアイツは人間やめてる』。
この事務所の数人が人の間で評される時によく言われるセリフだ。
それは外見の美しさとか。やらかした出来事だとか。存在感や雰囲気だとか。
様々な理由でそう呼ばれていて、だけど何故か不思議と京兄はそのトップなのにそう呼ばれない。謎だ。
この人、大星淡も同様である。
問題なのは、この人が上記の三つの理由全てに該当するということだけど。
外見的に非の打ち所がないのに、モデルさんというより魔性の女という呼称の方が似合うこの人は確かにヤバめな人だ。
淡「うへへー、貧乳は生きてて恥ずかしくないのー?」
穏乃「くそっ、五年くらい前まではほぼ互角だったくせに……!」
淡「私は一足先に卒業したんですー、あー、肩こるわー、肩めっちゃこるわー」
穏乃「ぐぬぬ……表出ろ表!」
淡「シズノは出るとこ出てないけどね」
穏乃「むがー!」
仲悪……いや、良いのかな?
喧嘩するほどうんぬんかんぬんって言うし。でも成人してるだよねこの二人……
でもこの二人の間に京兄置いたら面白い気がする。すっごく面白くなる気がする。
外見的にベクトルの違う美人だけど、口を開けば磁石の両端。
ここに何でもかんでも調和させてる京兄を放り込めば……どうなるんだろう?
あ、ちょっと想像つかない。
穏乃「やかましいこの処女!」
淡「なっ……だ、誰から!?」
穏乃「スイーツ一日奢ってマホちゃんに見てもらった! 私の財布大打撃!」
淡「ば、バッカじゃないの!? アンタはどうなのよ!」
穏乃「黙秘権を行使します。うへへ、意中の人が居てハタチで処女ですか大星さーん」
淡「こ、コイツ……!」
……あ、なんか想像ついてきた。
とりあえずこの二人は何があっても馬鹿やってそうなカンジですね。
ありゃ?京ちゃん手だしてない?ミスリード?
ぎゃーぎゃー言いながら本当に表に出て行ってしまった。
……本当に舵取りする人必須だったんだ、この事務所。
ああいう人達が何人もいる事務所で所長やれる京兄をちょっと評価上方修正。
我ながらこういう評価上昇はどうかと思うけど、まあいいや。
咲「あ、お客さんですか? 依頼はそちらの記入用紙に概要お願いしますねー」
和「あの咲さん、この方はお客様じゃないと思いますよ」
咲「えっ」
和「というか、咲さんが昔見せてくださったアルバムに写っていた方かと思います」
咲「えっ」
この事務所が本業の人も居れば、兼業でやっている人もいる。
巷で『ネクサスメンバー』なんて呼ばれてる人達を初めとしたメンバーの中には、この二人のように兼業で所属している人も居る。
……って、夢乃さんの受け売りだけど。私自身はこの二人とそんなに親しくないし。
ひな「山谷です、どうも」
咲「……あ、ひなちゃん!? わー、全然分かんなかったー……」
和「咲さんは結構人の顔覚えませんよね。こんにちは、山谷さん」
咲「うぐっ」
ちょっとだけ面識のある宮永咲さんは、現在小学校の教師。
短大を出たばかりの新任の先生だとか。いい先生やってそうな、優しげな人だと思う。
髪を伸ばしているのは願掛けらしい。昔はショートだったとか、なんとか。
何故か面識がないのに私をおそらくアルバムに載っていた幼稚園時代の顔から推測したチートさんは原村和さん。
同じく短大出の保母さんだとか。ただミレニアム懸賞問題を在学中に解いていたりと盛大に才能の無駄遣いだと言われてる人でもある。
趣味の範疇でそれだけできちゃうんなら別に学問をお仕事にしなくてもいいじゃん……って思うのは私だけ?
事務所には大学卒業後に事務所に来る予定の人も居ると夢乃さんから聞いた。
でもこの二人はそうしない。それはそれで、絆が薄いと断じれるものじゃないと思う。
夢を追って叶える事が、最大の恩返しであり絆の証明……なんて思うのは、流石に私もロマンチスト過ぎだろうか?
とりあえず二人の一部分を見て、上には上が下には下が居る事を知った。胸囲の格差社会!
和「憧は居ると思ったのですが……」
咲「なんとなく京ちゃんも居る気がしたんだけどなぁ」
ひな「……あー、二人は今別室です」
「「 あー…… 」」
ひな「その反応でこの事務所の普段の雰囲気が大体分かりますねぇ」
咲「わ、若気の至りだから……」
ひな「それは若い人が使うための言葉じゃないですよ」
和「……その内どうにかなりますよ、その内。きっと」
さすがアンサーさんに気に入られるだけはあるな
和「取り敢えず引き継ぎの要らない書類を片付けちゃいましょう。咲さん、手伝ってください」
咲「あ、うん。ひなちゃんお茶飲む?」
ひな「あ、お構いなく」
和「そこの戸棚のお菓子は自由に食べていいですよ。どうせ明日には身体の大きい欠食児童達が全部食べてしまうでしょうし」
咲「和ちゃんは昔から友達相手でも割と容赦無いよね」
……衝撃! 巷で噂になっていた事務所のただれた関係は都市伝説ではなかった!
とかニュースだったらテロップ出てる所だよ! 妙にさっぱりして爛れてないけど!
アカンですよ京兄。それは女の味方で女の敵だよ。かと言って誰か一人とくっついてても私複雑な顔してただろうけどね!
さて、どうしよう。二人は階段登ってっちゃったし、私は本格的にする事がない。
この事務所は京兄の自宅みたいなものだけど、私京兄の私室の場所とかは知らないしベッドの下を見てキャーとかも無理。
どうしよう。暇だ。
ひな「……よし、家捜しして京兄の部屋見つけ次第突撃しよう。えっちぃ本とか探してみよう」
「やめなよ」
ひな「!?」
背後を取られた!?
コイツ、只者では……とまあふざけるのはここまでにして。
どうしよう―――痴女が居る。
美人さんだけど。スタイルいいけど。
……服装が、致命的に痴女すぎる! 露出がヤバい! エロいとかじゃなくヤバい!
羽織ってる男物のジャケットがなければ私通報してる!
まさかこんな所で街の七不思議の一つ『街を平然とうろつく痴女』を見るなんて……
「一、お前はそのジャケットを返しに来たのではなかったのか?」
一「や、京太郎見当たらないし。取り敢えずお客さんに常識的な対応をね」
衣「衣は今のお前が常識を語るべきではないと思う」
一「なんでさ」
衣「……キョータロー、トーカ、意識改善の先はまだまだ長そうだ」
……あ、あの人のジャケット京兄のか。うん、だいたい分かった。
あっ(察し)
美人さんと一緒に居る成人幼女。
成人幼女というフレーズはとてつもなく矛盾してると私でも思うが、それ以外に形容のしようがない。
この事務所の所属メンバーでも有数の有名人。人呼んで龍門渕の金色姉妹の妹の方。
衣「して客人。名前を聞かせ願いたいのだが」
ひな「あ、はい。はじめまして、山谷ひなです」
衣「うんうん、覚えたぞ」
ひな「今日は京兄に連れられてここに……」
衣「む、客は客でも友人としての客であったか」
またの名を須賀総合相談事務所の合法ロリ。これで成人済みとか犯罪だ。
実際龍門渕の姉妹と言っても実際は従姉妹なんだって、昔京兄が言ってた気がする。
姉の方の龍門渕透華さんは龍門渕財閥の当主として何度かこの事務所に融資してるお金持ちなんだとか。
事務所が何度か吹っ飛んでるのに建て直せたのはその人のおかげともっぱらの噂である。
お嬢様と親しい一般人出身の少年とか概要だけだとラブロマンスの匂いがプンプンするのに、私の勘がそれは無いと告げている。何故?
ひな「ちょっと京兄が憧さんに連れてかれちゃったので、ちょっと暇な時間ができちゃったんですよね」
一「お客さん置いて何やってんの京太郎……ん?」
一「(……あれ、もしかして何かやったから連れてかれたのかな)」
衣「客人ならば手慰みにする事も見つかるまい。衣達で良ければ、話相手になるが」
ひな「是非!」
そんなに長くはなかったけど、色々話を聞けた。
龍門渕はなんだかんだで迷惑かからない範囲でこの事務所を使って儲けてるとか。
誰も損しない助け合い構造をあっさり成し遂げらた一家のお姉さんポジの透華さんの話とか。
十億稼がせてもらって五億返してくるお金持ちの話なんて金銭感覚が狂いそうで聞きたくなかったんですけど!
あ、それと。天江さんは最近京兄に子供扱いされなくなったらしい。
最近色々あったんだと、嬉しそうに語ってくれた。なんだか可愛い。
一「衣朝ごはん食べてなかったよね? 軽く食べられるもの作っといたよ」
衣「わっ、エビフライ! 流石は一だ!」
一「昨日の内に下ごしらえして冷蔵庫に入れておいて良かったよ」
ひな「(家庭的だー。ここ見る限りでは良妻に見える)」
ひな「(服装以外)」
ひな「(なんでエプロン付けただけで裸エプロンに見えるんだろう……)」
子ども扱いしない(意味深)
京太郎「ただいまー……ってあれ、想定してた面子とちげえ」
ひな「あ、お帰り京兄」
憧「ごめんね、待たせて」
一「……ああ、なんか想像ついたよ。何か食べる?」
京太郎「そこの温めてる味噌汁ください」
一「はい、召し上がれ。って言っても温めただけでこれボクが作ったわけじゃないけどさ」
憧「清水谷さんのおすそ分けはご飯時に真っ先に消化されてるわね。まだ昼ご飯にはちょっと早いかしら」
京太郎「はふっ、はふっ、熱っ、うまっ」
衣「いつもの事ながらキョータローは見てる方が楽しくなるぐらい美味しそうに食べるな……」
京太郎「ん、ごっそさん」
憧「留守番しとくから、時間は気にせず行ってきなさい」
京太郎「サンキュー」
ひな「あれ、京兄どっか行くの? 事務所居ても暇だし、お伴するよ」
京太郎「あんま面白い所じゃねえぞ」
ひな「?」
気付けば京兄に追随するように天江さんもソファーから立ち上がってて、国広さんもエプロンを解いてた。
二人もついてくる様子。
二人も一緒に行く場所で、あんまり面白くない所……?
京太郎「墓参りだ」
……成る程。楽しくはなさそうだ。
ひな「ん、ついてくよ」
まあついていくんだけど。
黒か士栗か?
アラフォーさんには手を出したのだろうか
道中会話に花を咲かせながらも、墓所の前で天江さん達と別れる。
どうやら天江さん達と一緒に行く約束をしていて、ここまでそれで一緒だったみたい。
……お墓参り、って誰のだろう。
最後に京兄から家族の話を聞いた時、両親には捨てられたって笑いながら言ってたけど。
…… 色々、あったのかな。
京太郎「俺の両親と妹みたいな奴と爺さんの墓があってさ、毎年この日に来てるんだ」
ひな「……亡くなられてたんだ」
京太郎「まーな」
昔の京兄は「自分で探しに行く」「何らかの形で決着はつける」って言ってたから、やっぱり何かあったんだと思う。
……ここにお墓があるって事はきっと、それは気分の良い話じゃない。
ひな「こんな所にあったお墓をよく見付けられたね」
京太郎「見つけたんじゃない。立てたんだ」
ひな「えっ」
京太郎「墓石って高いんだな、ガキの頃は墓石の値段とか考えたこともなかったぜ」
京太郎「この墓には、お袋以外のは亡骸も入ってないってのにな」
元からあったんじゃなくて、京兄が改めて建てたってことは。
京兄が『そういう形』で悼んでるって事は、きっと……
ひな「……会えたけど、死んじゃったの?」
京太郎「まーな」
ひな「……」
……それは。
なんだかそれは、あんまりにあんまりじゃないか。
ちょっと個人的に色々と物申したい。神様とかそういうのに。
京太郎「ははっ、何お前がしょげてんだよ」
京太郎「気にすんな。短い間だったが、親父とお袋に一生分の愛はもらってきた」
京太郎「俺は恵まれてる方だよ」
本当に久しぶりに、頭を撫でてもらう。
兄妹みたいに撫でられて、おとなしくなってしまう私は本当にチョロい。
……ん? あれ? 逆じゃないこれ?
なんで京兄の家族が亡くなられてた話の流れで私が京兄に慰められてるんだろう?
なんかおかしいような……まあいっか。
京太郎「先客か」
ひな「え?」
先客?
京太郎「……毎年、俺以外にも来てる気はしてたんだよ。ばあちゃん」
トシ「あらら、私がくたばるまでは隠し通す気だったんだけどねぇ」
ひな「(ばあちゃん!? ってか、教頭先生!? 何事!?)」
京太郎「そんな事言わずにさ、長生きしてくれよ。心配だから一緒に住んで欲しいし」
トシ「こんな老いぼれに構うこたぁない。いざとなれば老人ホームなり何なりに行くさ」
トシ「それに……私はお前の祖母を名乗るつもりはない。名乗る資格もない。私はそこまで恥知らずじゃないさ」
トシ「こんな私をばあちゃんと呼んでくれるのは正直嬉しいけどね」
……この状況と空気で「何事!?」と割り込まない程度の分別なら私にだってある。
桜子じゃないんだから私は空気だって読めるのだ。しかし……まるで意味が分からんぞ!
私の学校生活とか暴露されたらどうしよう。昨日授業中寝ちゃったんだよなー、あうー……
京太郎「なあ、聞いていいか? ばあちゃん」
トシ「答えられる範囲ならね」
京太郎「……大沼とさ、実際どんな関係だったんだ?」
京太郎「あの日もばあちゃんはどっちにも味方せず、ずっと見てるだけだった」
京太郎「でも気持ち『こっち側』だと思ったんだ。なのにばあちゃんはこっちにも味方しないし、大沼だって変だった」
トシ「ふむ」
京太郎「大沼は最後まで、ばあちゃんに危害を加えなかった」
京太郎「なあ、ばあちゃん。あの日闘技場に残った後、大沼と何を話してたんだ?」
京太郎「ばあちゃんにとっての大沼って、何だったんだ?」
トシ「……ま、アンタには聞く権利があるだろうね」
トシ「あの日に大沼と話した事は何でもない事だよ。約束を今でも守ってるって伝えただけだ」
京太郎「約束?」
トシ「私にとっての大沼は、あんたんとこの園城寺にとってのアンタと同じだよ」
トシ「あいつにとっての私がどうだったかは知らないけどね……私達は、相棒だった」
京太郎「それって……」
トシ「世界が敵に回っても、私だけは敵に回らないと」
トシ「最後くらいは私が看取ってやると……そう、約束したのさ」
京太郎「……」
トシ「悪かったね。あの後、海に落ちてきたはずの大沼の死体が無いって事で後処理大変だったろう」
京太郎「いや、ばあちゃんに大沼の死体を預けたのは俺の判断だし。正しかったと思ってるよ」
京太郎「変な所に持ってかれたら、それこそ死人の尊厳を辱められてたかもしれないからな」
3人のうち死んでなかったほうはこの人だったのか…
トシ「昔の話さ」
トシ「それこそ、40年だの50年だの昔の話」
トシ「あいつがまだ、歪んでいながらも人の笑顔を見て喜べた時代の話」
トシ「私が希望を拾って養子にしてなかった頃の話」
トシ「……本当に、昔の話さ。終わった話でしか無い」
トシ「死んだ奴に、正義だの悪だのって話は蛇足でしかないからね」
京太郎「けど……」
トシ「大沼秋一郎は死んだんだよ。都市伝説に、二度も殺されたんだ」
トシ「魔法使いと、悪ってやつにね」
トシ「そこから続くあの男の人生は単なる悪夢だ。それを、アンタが終わらせてやったのさ」
トシ「だから、少なくとも私は感謝してる」
トシ「だからその罪悪感は捨てときなさい。アンタが伸ばした手は、無駄じゃなかった」
トシ「憎しみ以外で生を終わらせてもらったってのは、あの男にとっちゃ分不相応に良い結末だったと私は思うよ」
京太郎「……そうかな」
トシ「そうだよ。……さて、私はそろそろ帰るとしようかね」
京太郎「送ってこうか?」
トシ「連れの女の子ほっぽってく気かい? それだからまだアンタにはまだ嫁が居ないんだよ」
京太郎「むぐっ」
トシ「アンタの職場の事は、噂の範囲でなら私の耳にも入ってるし」
京太郎「あぐっ」
トシ「ある意味アンタは大沼より将来に安心できないんだよわたしゃ」
京太郎「ぐはぁっ!?」
で、出たー!
幾多の不良を更生させた熊倉教頭の優しい口調で痛い所を突く説教だー!
正論かつ自分の事を思ってるのが伝わってきてプラス年の功で言葉に重みがある無敵コンボ!
京兄めっちゃ冷や汗かいてる! なんか珍しい顔見れた!
トシ「じゃ、風邪引くんじゃないよ」
京太郎「そりゃこっちのセリフだって。もう歳なんだから気をつけてな」
かくして、熊倉トシ教頭先生は去っていった。
……うーん、なんで休日にばったり先生に会うと、こう、何か削られた気分になるんだろう。謎だ。
京太郎「……聞かないのか?」
ひな「聞かないよ。京兄もあんま話してて楽しそうな話じゃなさそうだし」
京太郎「ありがとな」
ひな「いえいえ」
そりゃ心配にもなるわ(遠い目)
墓の掃除をひと通り終え(私もバリバリ手伝った)、じゃあ帰りますかという頃合いになった頃。
この墓場へと続く道の反対側から、見覚えのある人影が歩いてきていた。
「あれ、マホ遅刻でしたか。着替えに時間かかりすぎたかな」
京太郎「別にいいんじゃね? 士栗も割とルーズなやつだったし、気にしないだろ」
「私が気にするんですよ!」
ひな「夢乃さん? 夢乃さんもお墓参りですか?」
マホ「……あれ? ひなちゃん? なんでここに?」
何故貴女がここにいるし。
京太郎「ほら、さっき言った俺の『妹みたいな奴』の友達だったんだよ。マホは」
ひな「ええっ!?」
マホ「妹みたい……うーん、正しい表現なんでしょうかそれは……」
京太郎「細けえこたぁ気にすんな」
夢乃マホさん。
私の知る『立派な大人の女性』そのままな人、って感じの人。
髪型はファッション雑誌やテレビ番組を見るたびに変えているらしく、毎日違うすごい人だ。
今日聞いた話では、京兄も頼りにしてる今の事務所の中核メンバーの一人なんだとか。
京太郎「よっ、レポートは終わったのか」
マホ「きょー先輩のお陰でなんとか……あはは、すみませんでした」
京太郎「大学のレポートとかで誰かが抜けてる時に限って色々起きるんだよな何故か……」
マホ「疲れました。癒やしが欲しいです」
京太郎「俺も欲しいわ」
マホ「きょー先輩、癒やしをください」
京太郎「むしろお前が俺にくれよ」
二人で互いのほっぺたをむにむに引っぱり合ってる……あれで癒しになるの?
と、いうか。夢乃さんがあまりにもこの場に場違いだ。
いや風貌や雰囲気が、とか話し方や存在感がとかじゃなくて。
……なんというか。
長い髪をサイドテールにまとめて、紫のドレスに身を包んだその格好が、墓場なだけに場違いすぎる。
京太郎「その格好のまんま来たのか」
マホ「結局ミョンファさん待ちですし。きょー先輩がいっつも一足先に掃除を完璧にしちゃうのがいけないんですよ!」
マホ「おかげで私、毎年水をかけるか線香を備えるかくらいしか出来ないじゃないですか!」
京太郎「それはいくらなんでも八つ当たりじゃね?」
ひな「あの、夢乃さん?」
マホ「ん、なにかな?」
ひな「これからパーティにでも行くんですか?」
マホ「そんな感じかな、私に嘘は付けないからね」
京太郎「ちーっときな臭い案件があって探りにな。マホなら荒事にも完全対応だし」
ひな「なるほど……大人の世界だね」
マホ「ね、ひなちゃん。このドレスどうかな? ちょっと思い入れがあるドレスなんだけど」
ひな「思い入れ?」
くるりとその場で回るマホさんのドレスは、お世辞じゃなくとても似合っている。
まるで物語の中のお姫様みたいだと、掛け値なしにそう思える。
マホ「昔ちょっと友達とね。服飾の雑誌一緒に見ながらこのドレスいいよねーって言ってたりしてたんだ」
マホ「このドレス、その時友達が私に似合いそうって言ってくれたドレスなんだ」
マホ「それがたまたま、巡り巡って最近私の手に渡ってね」
懐かしむように、夢乃さんは語る。
そこには友達が居なくなってしまった事への悲しみは見えない。
ただ、その友達との思い出を慈しみ大切にしてるって事だけは伝わってくる。
京兄のあったかい視線が夢乃さんに向けられてることからも、それは多分確かなことだ。
マホ「えへへ。わたし、キレイ?」
その人は死んじゃっていても、この二人と一緒だったのならきっと幸せだったんだと私は思う。
ひな「綺麗ですよ。そのお友達もきっとそう言ってくれると思います」
【口裂け女】
自分が何者かを、誰かに問い続ける都市伝説。
他者無くては成り立たない、問い続けるが故の都市伝説。
都市伝説というカテゴリーの中で、最強の一つに数えられる都市伝説。
姉妹であるという逸話も多く、その場合の口裂け女のほとんどは姉を慕う妹であるとされる。
三という数字を好み、三人組であるという逸話を多く持つ。
どこかの誰かに「わたし、きれい?」と呼びかけることで自身を定義する女性の怪異。
もしもその生涯で一度もこの科白を口にしなかった口裂け女が居たとしたら、それはその口裂け女が人として生きようとした証だろう。
もしも口裂け女として生まれて居ない者がこの科白を口にしたとしたら、それはその口裂け女への親愛と追悼を示す為だろう。
口が裂けてでも言えない事、口を裂いてでも言いたい事がある。
この世界に今は亡き、都市伝説の少女の物語。
じっさい士栗、黒太郎、マホの3人だよな
道で私達はすれ違い、私達は街の方向へ、夢乃さんはお墓参りへ。
大通りには出たものの、私はここからどこをぶらつくのかも聞いてない。
私聞いてない! 口には出さないけど。
ひな「京兄、これからどうするの?」
京太郎「んー、意外と時間余っちまったな……街見回りながら知り合いの様子見て時間潰すか」
ひな「パトロール?」
京太郎「そんな感じだ。街は平和その物って感じだがな」
ひな「私さっきまで危険その物って感じだったんだけど」
京太郎「……すまん」
ひな「いーよ、助けてくれたから。許してしんぜよう」
いい人だなぁと思う。
でも一歩間違えると(都合の)いい人になっちゃうんじゃないかな、京兄。
現状まさしく色んな人に取って都合のいい人だろうけど。でも聞くまでもなく絶対京兄現状に満足してるんだよねぇ……
そんな京兄をおそらく生暖かい目で見てた私を正気に戻したのは、道路の向かい側から歩いてくる女の人の声だった。
「きょうたろくーん!」
京太郎「……あれ、姫子?」
ひな「同い年の人?」
京太郎「いや、年上だけど」
……ん? あれ?
京兄ってよっぽどの人以外には年上は基本さん付けだったような……んん?
呼び捨て? 何故に? 駆け寄ってくる人は明らかにロリぃ人でもないし。
ひな「珍しいね」
京太郎「……色々あったんだよ、色々」
姫子「その子、誰?」
哩「目が怖いぞ姫子」
京太郎「……普段通りですよ、ええ」
哩「お前も慣れてるんじゃない! 甘やかすな!」
そこでようやく、風の噂に聞くあの事務所のメンバーで有名な社会に出て方言直した九州コンビの事を思い出した。
特に片方は今の事務所メンバーの最初期の仲間で、わりかし京兄に甘やかさてるって今日天江さんから聞いた。
その時は子供っぽい人とそれを甘やかしてる京兄を想像してたけど……なるほど。
予想とは違ってるけどこんな甘やかし方もあるのかー。と、いうより意図的に甘えてる?
このほうが優しくしてくれるだろうとかそういう打算もあるのかな。女の勘だけど。
私は甘えたい年頃は小学生の時に卒業しましたとも。ええ。
可愛らしい服装と、どこか真面目な印象を受ける服装。
やんわりとした雰囲気と、凛とした雰囲気。
並ぶと対照的な女性二人だと誰もが思う……と、私は思うよ?
ひな「今日は非番なんですか?」
姫子「うん。で、一緒にお買い物」
京太郎「何買ってたんですか?」
哩「聞くな。後悔するぞ、特にお前は」
京太郎「……やめときます。それと、お疲れ様です」
哩「好きでやってることだから気にしないでもいい。お疲れ様はお互い様だ」
京太郎「今度一杯飲みに行きましょう」
哩「是非」
年の割に可愛らしい美人さん。……だけど、なんとなくの印象が女郎蜘蛛。
完璧超人美人のキャリアウーマン風。……だけど、なんだがその印象にそぐわないくらい京兄と距離が近い人。
なんだろう。なんだか、この三人も見てて楽しい。
苦労性な姉と小悪魔な妹、そんな感じに見える。
京太郎「姫子は明日の報告書提出忘れんなよー」
姫子「はーい」
哩「ああ、そうだ。松実……妹の方がお前を探していたようだったぞ」
京太郎「玄さんが? またヘルプかな」
哩「急ぎの用という風でもなかったし、時間を見つけて行ってやれ」
京太郎「まあ、急ぎの用ならメールか電話しますよね普通」
ひな「玄さんかー、全然会ってないなぁ」
京太郎「じゃ、俺達はこれで」
姫子「またねー」
哩「車に気をつけてな」
私達は松実旅館に向かうべく二人と別れて……別れて……?
あれ、なんだろう。この文字列に違和感がする。
近くに私達以外誰も居ないのになんだかずっと誰かに見られてる気がする。ちょっと怖い。
京太郎「破ァッ!」
あ、消えた。
寺生まれってすごい。私は改めてそう思った。
松実旅館には美人姉妹女将が居る。
なーんて謳い文句を私は何度も聞いている。
実際美人だ。あの二人を見てると昔馴染みながら女として何か負けた気がしてくるから困ってしまう。
実際ここ数年の松実旅館の売上の急増は、あの二人が七割貢献していると言っても過言じゃない。
あと二割くらいはあの事務所の影響による外来のお客さんの増加もありそうだから、これもあの姉妹は無関係じゃない。
松実玄と松実遊の姉妹は、この街では色んな意味で有名なのでした、まる。
京太郎「お邪魔しまーす」
玄「あ、いらっしゃーい! 早いね!」
ひな「どもですー」
玄「わっ、ひなちゃんも!? わわ、どうしよう! あんまり大した用でもないんだけど……」
変わってないなぁ……と、思いつつ。年々美人になっていってる気もする。
姉の方が京兄の手伝いの方を優先してる代わりに、妹の方は一人で旅館を切り盛りできる有能さがある。
昔から家事等にソツのない嫁になるべくして生まれたような人だった。
う、羨ましくなんてないんだからねっ。
京太郎「で、何用ですか?」
玄「えっと、昨日夜七時くらいのTBSは見た?」
京太郎「いえ、たぶんその時間なら仮眠取ってましたね」
玄「じゃじゃじゃじゃーん、偶然撮ってたビデオー」
京太郎「宥さんまた予約録画ミスったんですか?」
玄「……うん。まぁ、今度ばっかりは不幸中の幸いってことで」
昼間という事でお客さんがあまり居ない旅館の奥へと進んでいく。
なんだかRPGみたいでワクワクするけど、ぶっちゃけ来た事あるので玄さんの部屋に向かってるってのは分かってる。
玄さんの部屋に着いたら着いたで、玄さんはせっせとビデオの再生準備を始めている。
……うーん、私が居るとはいえ異性を部屋に上げるのに何か気にすることはないんだろうかこの人は。
二人にあっち系の関係はまだ無さそうだし。女の勘だけど!
玄「京太郎くんが一年生の時の生徒会長は竹井先輩、二年生の時の生徒会長は花田さんだったよね?」
京太郎「で、その次が俺ですね。それがどうかしましたか?」
京太郎「煌さんは卒業とほぼ同時期にあの人がさらってったからマジで時々しか連絡取れないんですよね……今何やってんだか」
ひな「これ、なんか難しそうなニュースですね……アメリカの大統領さんの演説?」
玄「一時停止するから、右下の所見てて」
その二人の生徒会長さんの顔は知らなかったけど、京兄が写メで見せてくれた。さすが。
しかしこの二人がどうしたんだろうかと思って、そして――
京太郎「Oh……」
ひな「えっ」
演説をしている大統領近くの椅子に座っている、二人の日本人が映っていた。
片や楽しげに軽く手を振っている。「イェーイ見てるー?」とでも言いたげだ。
片や少しげっそりした笑顔で乾いた笑いを浮かべている。「充実してますけどどうしてこうなった」とでも言いたげだ。
というかぶっちゃけ、写メの二人だった。
玄「……」
ひな「……」
京太郎「……なんでやねん」
そりゃこっちの台詞だよ京兄。
玄「ついでにおねーちゃんどっかに連れてってくれるかな」
玄「夜までおねーちゃんの出番ないし。でもこのままだと夜までこたつむりしてそうなんだよね」
京太郎「玄さん忙しそうだしな、任せといてくれ」
玄「忙しいのもあるけど、あと電気代もね。この歳になって家計簿握ってようやく実感してきたよ」
京太郎「……うちの事務所だって電気代タダじゃないんですけど。俺はずっと家計簿握ってますし」
ひな「すごい切実で微妙な押し付け合い!」
やっぱり姉の方は相変わらずですかそうですか。
この街の七不思議の一つ『真夏のフルコート赤マフラー赤マント女』まで見てしまいそうな流れ。
つか七不思議のうち六個は京兄の知人だよと言うべきなんだろうか。
世間は狭い。でもこんな所でそんなこと実感したくなかったです。
ああ、そうこう言ってる内に部屋の襖が見えてきた……
宥「……んー、玄ちゃん? まだ一人で大丈夫でしょー……?」
宥「私はこのコタツさんと結婚することに決めたから、ほっといてよー……」
京太郎「玄さんかと思ったか? 俺だよ!」
宥「……ふわぁっ?」
宥「えっ」
ヒュー! 躊躇わない迷わない速攻即断!
さすが京兄! そこに痺れる憧れる!
でも女の子の部屋にはいる時はもうちょっと気遣おうね!
京太郎「その結婚ちょっと待った! 花嫁はさらっていくぜふははー!」
ひな「高度なNTRだね京兄!」
宥「えっ、ちょっ、待っ、寒っ」
京太郎「結婚式に殴りこんで花嫁さらうとかフィクションでしか許されねーよな!」
ひな「フィクションでも八割許されてないよ京兄!」
宥「待って、待って、さ、寒いー!」
京太郎「貴女自力で防寒具出せるでしょうが!」
何故かテンション上げてノリノリでやってしまった。
私の中の何かがこのテンションに乗れと叫んでいた。
どっちがどっちの高テンションに釣られたのかもう分からない。まあどっちでもいいや。
京太郎「おら次行くぞ次!」
ひな「はいさー!」
宥「さ、寒い……ツイッターでお店の冷蔵庫に入ってる人の気持ちが分からないよー……」
『地元でそこそこの学力かスポーツ推薦で入る奴の大学』ってのがあります。
いわゆる地元人気校ってやつです。県に一個か二個はあるんじゃないかな、分かんないけど。
そんな大学の一つの前に私達は居ます、はい。
京太郎「さて、覗くか」
ひな「女子更衣室を?」
宥「最低」
京太郎「いや覗かねえよ!? サークルだサークル。顔見せはしないがちょっと様子見てこう」
京太郎「ぶっちゃけ事務所直帰コースならここは通り道だしな、寄り道だ」
ひな「実は私ここ第一志望校なんだよ京兄。現在B判定」
京太郎「余裕じゃねーか……」
宥「もっと上でもいいんじゃない?」
ひな「うーん……県外から選ぶ気もあんま起きないんだよね、近いと楽だし」
バスケとサッカーの方を見たいんだと、京兄は言う。
知り合いでも居るんだろうか? 昔の京兄はやたら部活動やってる人に好感抱いてたフシがあったけど。
ま、それは置いておいて。オープンキャンパスにでも来てる気分だ。……見つかったらつまみ出されるけど。
京太郎「最近話した感じではモモも泉も楽しんでる感じだったからなぁ」
京太郎「ちょっと気にはなってたんだ。俺結局最終学歴高卒だし」
ひな「結局京兄の私情じゃない……って、私達付き合わされるいわれないよ?」
京太郎「ここまでノリノリで付いて来て何を今更」
宥「で、でも……なんだか、映画のスパイみたいでドキドキするねっ」
意外な人が一番楽しんでた。
京太郎「……あっ、モモ居た」
京太郎「おい待て今アイツなんで睨んだだけでディフェンス転ばせられたんだどうやったんだアレ」
京太郎「ま、元気そうだな」
京太郎「泉発見」
京太郎「あ、調子こいてる。声聞こえないけど顔見れば分かる……あ、先輩に殴られた」
京太郎「アイツもうちょっと元気減らした方がいいんじゃねーの……?」
こっちも楽しんでる。
というか、人が増えてきた。今は屋上にいるけどこっから見つからないで帰るのって無理なんじゃなかろうか。
京太郎「大丈夫だ、問題ない」
ひな「神の不在証明(パーフェクトプラン)でも使うの? 京兄が何やっても今更驚かないけど」
京太郎「空飛んで脱出だ」
ごめんなさい、嘘つきました。ちょっと驚きました。
京太郎「事務所までひとっ飛び、と」
宥『格納してるとあったかいからこのままで居ない?』
京太郎「却下」
宥『そんなぁ……』
ひな「私、抱えられてたとはいえ飛行初体験だよ。……ちょっと興奮した」
京太郎「落ちたら危ないからこれっきりな」
……もっかい飛びたいなぁ。
でも危ないと京兄絶対やらせてくれなそうだしなぁ……むむむ。
「おとーさんのわからず屋!」
「男は皆わからず屋だ! 理屈では納得せんのだ!」
「もー!」
と、なんだか声が聞こえてくる。
なんだろう……聞き覚えがあるような、無いような。
でっかい都市伝説が来た時の、緊急避難の時に聞いたことがあるような……?
京太郎「行くぞ」
ひな「え、でも……あの声無視していいの?」
京太郎「あそこに今突っ込んでったらあのギャグ空間に巻き込まれる」
ひな「?」
ギャグ空間?
「アイツを旦那に欲しいなら、まず俺を倒していけ!」
「今更だけどすっごい逆だよねおとーさん!」
「うっせえ分かってる! まさか息子もどきと娘の想定した立場逆になるとは思わなんだ!」
「おとーさぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」
「豊音ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
……成程、ギャグ空間だ。
京太郎「アレはアレで遠慮が無くなったあの親子のスキンシップなんだよ……本人たちは真面目なんだけどさ……」
ひな「いややっぱただのギャグだよ京兄」
娘さんがお父さんに挑んでるよ……何がどうなったらああなったの!?
健夜「あ、おかえりー」
咏「お帰りぃ」
京太郎「ただいまー……ってあれ、他の奴は?」
咏「知らんねぃ」
健夜「ゴメン、把握してない……」
京太郎「なんでやねん」
……この人達が30前後って絶対詐欺だよね。
せいぜい中学生とか高校生。だって普通に京兄より年下に見えるし……
まあ、未婚だけど。特に小鍛治さんは親の結婚しろ的な視線に耐えられずあまあまな京兄の所に転がり込んでるってもっぱらの噂――
健夜「今何か失礼な事考えなかった?」
ひな「いえまったく」
健夜「そう?」
咏「頼まれてた武器の修理、全部終わらせといたよ」
京太郎「サンキュ。オモイヤリしか残ってなかったからマジで困ってたんだ」
咏「相手がソニータイマーの発現者じゃしゃーないしゃーない」
京太郎「この腕輪どうやっても壊れねえなぁと思った瞬間でもあるけどな」
京太郎「と、絆無線によるとなんか非常事態っぽい。ちょっと出てくる」
咏「あいよ、行ってらっしゃい」
京太郎「ひなちゃんはここで待っててな。ちと荒事だ」
……あ。
行ってらっしゃいとか言う間も無く飛んで行ってしまった。
文字通り飛んで行ったとかいうギャグが披露できるのはこの世広しといえどそうは居ないだろう。
狙ってやったんだろうか? ……いや、狙ってないな。
健夜「ところで貴女は、どうして京太郎くんに?」
ひな「かくかくしかじか」
健夜「ふむふむ」
ひな「私にもあんまり良くは分かってなくて……ドッペルゲンガーがまた襲ってくるからですか?」
健夜「たぶん半分当たりかな」
ひな「半分?」
健夜「正確には貴女に発現したドッペルゲンガーの都市伝説がまた暴走しないように、だと思う」
ひな「……えっ?」
健夜「京太郎くんは話すつもりだったと思うけどね。そのドッペルゲンガーは、制御できれば貴女の力になってくれるよ」
ひな「わ、私の……?」
どうしよう。ちょー嬉しい。
殺されかけたのはトラウマだけどなんかそれが吹っ飛ぶぐらいに舞い上がってる私。
……そう言えば、都市伝説には人の極性云々ってのがあるんだっけ。
幼少期の都市伝説関係の不幸が回り回ってこんな形に? 複雑だけど不幸中の幸いって感じかな……
ひな「私がとうとうジャンプもどき達の世界に……!」
健夜「うーん、若いねぇ」
それは自虐だろうか。
健夜「でも、ちゃんとその力を使うリスクも分かってる?」
……まさか、都市伝説の力を使うと婚期が遅れるとか……!?
健夜「都市伝説を使う者は、同時に都市伝説にも使われるんだよ」
ひな「?」
都市伝説に、使われる?
健夜「人は身体と心で都市伝説を御するから、どうしてもそれらは都市伝説の影響を受けるんだよ」
健夜「影響の大小はあるけどね。そしてそうやって都市伝説を御せなかった人が、暴走するの」
健夜「都市伝説に飲まれちゃったら、もう人間には戻れないんだよ。そんな人達は京太郎くんだって救えなかったんだもの」
ひな「……」
つまり、それは私も例外じゃない。
ドッペルゲンガーが私を襲ってきたという事は、つまり私も既に暴走済みというわけだ。
意識してどうなるかは別として、意識していなければ制御できないというのは確定という事。
……いや、それよりも。
今の会話で、私の事よりも気になった事がある。
ひな「あの……」
健夜「何かな?」
ひな「京兄も、都市伝説の影響受けてたりするんですか? ……その、心とかに」
健夜「……それは……」
言いよどむその姿勢が、何よりも明確な返答になっていて。
咏「センパイはぶっちゃけ受けてる影響ぶっちぎりだと思うけどね」
その言葉が、決定的な宣告だった。
咏「凡人がああまでなるんなら、何か捨てなくちゃならなかったってだけの話さ」
咏「持って生まれた資質はともかく、センパイは才能だけは本当に無かったからね」
咏「運命力とか、誰かの危機に間に合う間の良さとか、あの力とか。何度も何度もピンチに引き出してきた力のツケ」
咏「そんだけ手に入れてんなら、相応の代価だって支払ってるさ。凡人だって、それだけはずっと言われてきたんだから」
代価。
咏「もうセンパイは、誰かに望まれるようなヒーロー像から外れられないし」
咏「個人として誰かの一人のものにはなれない。誰かに独占されることが出来ない」
咏「悪行とか闇堕ちとかもう一生無理じゃね。知らんけど」
咏「性格自体が変わるわけじゃない……が、要所要所で行動に無意識の影響が加わる」
影響。
咏「本人は笑って受け入れてるけどねぃ……ま、意識してやってたキャラと都市伝説が押し付けてきたキャラが同一だったって話だけど」
咏「どうせ本人は都市伝説の影響なくったって似たような行動原理だったろうしねぃ。問題は、別」
咏「本人が五年前に支払った代価がちょっと手に余るもんだったって事」
咏「本人が望んでそうなって、望んで捨てて、望んでそう在るってこった」
望んで。
咏「ま、ちょくちょく本人が『どうしてこうなった』って悩んでる程度だろうけど」
咏「センパイ視点じゃ人生の縛りプレイみたいな感じなのかな。で、君はそうやって生きて行くかもしれない覚悟あんの?」
咏「よく考えな。センパイは毎日笑ってるけどあの人基準にすんのは無茶だと思うよ」
咏「ああなる可能性だってあるんだから、あくまで個人的にはその力は多用しないほうがいいと思う」
力。
咏「誰かに望まれると応えるしかない、誰かに望まれれば駆けつけるしかない」
咏「私も嫌いじゃないし、センパイも苦痛とは思ってないんだろうけどさ」
咏「誰かの笑顔だけを報酬にそうやって生きてくのは普通の人には結構キツいんじゃないかな。無論そうなるとは限らんけど」
咏「勿論私利私欲に力を使ってても良いけど……それは最終的にセンパイに討たれる未来が見えるしねぃ」
黒太郎戦の時も既に皆に言われてたなぁ
「こいつ滅私奉公過ぎる」って
咏「ま、アレはアレでセンパイは人付き合いは誠実だしねぃ」
咏「あの日、ラスボスと決着つけたセンパイがその代価を支払った日から、形は変わっても絆は消えてない」
咏「センパイのこと全部分かってて、今でもああいう形でセンパイをヒトのカタチに繋ぎ止めてる皆も」
咏「そんな皆の善意や好意を都市伝説の影響は受けていても、本質は変質はしていないまともな心で受け止めてるセンパイも」
咏「少しづつ皆で苦しさを分け合おうってバカばっかだよ。……その一人な私が言えたことじゃないけどさぁ」
咏「個人からの求めが足りんと、大衆からの求めでセンパイがヒトから『現象』になりかねない」
咏「みんながセンパイ見限るなりセンパイが他人の好意振りきれるなら、そっちの方が楽に決まってんだろうけどねぃ」
咏「出来ないから、グダグダ昔のまんまで現状維持やってんだけどさ。悪くはないしね、楽しいし」
昔、私が小さい頃に京兄に聞いたことがある。
辛い時ほど笑う人は居るんだって。
辛い過去があっても、ずっと笑ってる人は居るんだって。
そういう人達は苦しい時を笑って乗り越える事を知っている、尊敬できる人達なんだって。
誰かに見せるなら笑顔の方がいいんだって、当たり前のことを当たり前のように出来る人達なんだって。
……ずっと、あの人達は笑ってた。
健夜「……どうする?」
健夜「私は、オススメしないよ」
健夜「普通に生きて、普通に終わっていくのがいいと思う」
……どうしよう。
なんか今日、家出た時には想像すらしてなかった選択を迫られてる気がする。
咏「ま、散々言ったけどセンパイみたく誰かの理想像になるってタイプはほとんど居ないから安心しときな」
咏「身の丈にあった力を求めてる内はあんな風にはならんし」
咏「何度も言うけど、個人的には力なんか使わない方がいいと思う」
……私は。
どうしたいんだろう。
今の話を聞いて、どうしたいと思ったんだろう?
私は、どうするべきだと思ったんだろう?
何が、どうあるべきだと思ったんだろう。
……いや、答えなんて決まってる。
ただあんまりにも荒唐無稽過ぎて口に出せないだけで。
でも、『それ以外の答え』を私の頭は叩きだしてくれない。
ひな「私は―――」
そんな私の宣誓は、開かれたドアの音に遮られた。
「誰かに求められれば応える」「恋人として求められる」
この二つが両立しちまうって事か
いやまああの良い奴だった京太郎が突然爛れたハーレムとか違和感バリバリだったが大沼ルートに行きかけてんのな
京太郎「はぁっ……はぁっ……っ、ちょい、緊急事態だ」
咏「どしたん? 久しぶりに狼狽してるねぃ」
健夜「前に巫女さん達から手紙と石戸一家さん達の家族写真来た時みたいだね」
咏「ああ、あの皇居から手紙が来てたとか言うアレ……」
京太郎「いや漫才してる場合じゃねえ。今招集かけてるんでお仕事の時間っすよ」
ひな「仕事?」
京太郎「何が起こってるのか分からんが、都市伝説が同時にそこそこな数現れてる」
京太郎「宥さんは単体でも戦えるから置いてきて俺は走ってきた。自転車ねーとつれえ」
京兄。
……いや、中断されたけど、やっぱり京兄は間がいい。
最高のタイミングで来る、最高の人だ。
ひな「ね、京兄」
京太郎「ん、なんだ? 今忙しいんだが……」
ひな「私、決めたんだ。出来るか分かんないけど」
ひな「難しいと思う。でもやらなくちゃって、成し遂げたいって思ったんだ」
ひな「いや、正直不可能だと思う。でも可能にしたいと思ってる」
ひな「私は京兄も、その周りの人達も大好きだから」
心臓の音がやけにうるさい。
無茶だと思う。無謀だと思う。
ひな「だから、私がここで決めた覚悟を聞いて欲しいの」
ひな「京兄は皆を救ってくれたと思うから。京兄をさせる誰かは本当にたくさんいると思うから」
ひな「私は、最後に貴方を救いたい。お兄ちゃんみたいに思ってた人だから」
ひな「ねえ、京兄」
でもそうしないと、きっと京兄はどう転がっても幸せになれないと思うから。
ひな「私は京兄を、沢山の人から、ヒーロー辞めさせてあげたい」
ひな「正直、まったく方法は思いつかない」
ひな「京兄の持ってる都市伝説消さなくちゃならないんだろうけど、私都市伝説の知識とかさっぱりだし」
ひな「今私が持ってるのはどう使えばいいのかさっぱりなドッペルゲンガーの力だけだし」
ひな「もう他の誰かがいろいろ試してるんだとも思う」
ひな「そうしようと頑張ってる人達がいっぱい居たんだと思う」
ひな「私の中での京兄は最強無敵だし、私なんかの考えた案なんかに負けないかもしれない」
ひな「でも、頑張る。頑張って、京兄が普通に京兄として色んな事に決着付けられるようにしてあげたい」
それはたった一人の英雄、単一の勇者の否定。
人々が世界を救ってくれた勇者に出来る恩返しがあるとすれば、それはきっとその勇者がただの人に戻る事を許す事。
決して英雄として祭り上げ続け、頼り続ける事ではない。
英雄は断らない。断れない。そしてそのまま、幸せなんて掴めぬままに死ぬ。
それは、余りにもむごい終わりだ。
ひな「私はもう、ニュースで京兄がそう言われてるようなヒーローは要らないと思う」
ひな「誰か一人に、全部全部押し付けて、それを誰かが支えるような痛々しい構図は要らないと思う」
ひな「誰かがヒーローになれるなら、誰もがヒーローになれると思うから」
ひな「それを私に教えてくれたのは、京兄だよ」
ひな「京兄は都市伝説の力なんて欠片も無かった頃から、私のヒーローだったから」
英雄の要らない世界。英雄に頼らなくても良い世界。
誰か一人に押し付けなくても、皆で頑張れば、皆で力を合わせれば。
きっと今度は京太郎のような者が居なくても、大沼のような者を打倒できるだろう。
『貴方はいらない』という言葉が、何よりも勇者の救いとなるという現実。
ひな「全部終わらせて、一人のヒトとしてみんなと向き合って」
ひな「今みたいに皆の刃みたいな好意に串刺しにされてる状況じゃなくて」
ひな「ちゃんと貴方自身の手で皆を傷つけて、そこからまた始めよう」
ひな「京兄が捨てちゃった皆を傷つける権利は、私が絶対に取り戻すから」
英雄とは、戦うことで自身の存在意義を消していく存在。
故にこそ、『自分の英雄としての存在意義がない』という結末だけが救いとなる。
その時初めて、ヒーローは人に戻れるのだから。
ひな「京兄が皆の笑顔を守ってくれたから、今度は私が捨てられちゃった京兄の心からの笑顔を取り戻してくる」
ひな「そう決めたんだ」
おお、最後の最後に英雄の否定か…更に言えば傷付け合うことは善だけど最良ではないと
ここまで読んでおいてなんだけど ひなちゃんがわからない…
京太郎「――――」
その言葉に、何を思ったのか。
須賀京太郎の視線はまっすぐに山谷ひなの視線とぶつかり、しかし微塵も身じろぎはしない。
京太郎の強い意志を込めた視線と対等に渡り合えているその瞳が、何よりもその覚悟の証明だった。
京太郎「……『ひな』」
ひな「は、はいっ!」
京太郎「じゃあ、これはその覚悟への餞別と、その気持へのお礼だ」
京太郎はひなの手を取り、右手から外した霊石の連環を巻いていく。
小鍛治健夜の時代は終わった。彼女がそれを自覚した時、京太郎はこの腕輪を受け取った。
……京太郎が今考えていることも、同じく。
京太郎「時代も越えて、世界も越えて、人から人に受け継がれてきた希望の象徴だ」
京太郎「俺は健夜さんからもらった。ずっとずっと俺の命を守ってきてくれた、命と同じくらい大切な宝物だ」
京太郎「俺の青春の思い出、全部詰まってる……大切にしてくれ」
ひな「そ、そんな大切な物受け取れないよっ!?」
京太郎「いいんだ。ひなに受け取って欲しい」
光は絆。この腕輪こそが、彼にとっての光をくれた。
そしてその光は誰かに受け継がれ、再び輝く。
受け継がれる光の絆は、また一人新たな使い手を選んだ。
京太郎「ネクサス系統技能にはもう腕輪の補助は要らないしな」
京太郎「……それに、嬉しかったんだよ」
京太郎「『いらない』って言われたことが、こんなにも嬉しいなんてな……」
彼の周りの人間は、絶対に言えなかっただろう。
絆ゆえに、彼の望む言葉を誰も彼に与えてはくれなかった。
彼のただ一人の後継者だけが、その言葉を紡いだ。
その言葉を紡いでくれたからこそ、山谷ひなは須賀京太郎の後継者たり得たのだ。
京太郎「受け取ってくれ。これは、きっと君の希望になってくれる」
ひな「……はい!」
そして、彼女の宣誓に呼応するように。まるで彼女を主と認めたかのように。
巻かれた霊石の中央の赤い石が、強く脈動した。
>>503
阿知賀子供達の一人
京太郎に救われて、マホに救われて、穏乃や憧とも旧知
つまり「ヒーローに救われて憧れていた子供」ポジション
腕輪の継承とか燃える
山谷ひなの物語、そのプロローグはこれにておしまい。
ここからは、再び討つべき悪を討ち果たしつつも存在意義を求められてしまった英雄の話だ。
京太郎「……さて、んじゃいっちょやってくっかな」
京太郎「この街を守らねえと。今はまだ、体を張る誰かが必要だ」
京太郎「俺の存在意義を消してくれる日を気長に待ってるぜ、ひな」
その右手に腕輪はない。けれども、彼のその歩む速さに澱みはない。
腕輪が大事なんじゃない。絆が大事だって、ちゃんと分かっているから。
言葉無くとも支えてきてくれた腕輪との別れに胸が痛むけれど、それでもこれでよかったのだと胸を張れる。
ひな「京兄!」
ひな「全部終わったら……ちゃんと一番好きな人に謝るんだよ! 好きだって言うんだよ!」
ひな「京兄の周りの女の人達も、その人も、何も言わなくても許してくれると思うけど!」
ひな「……謝らなかったら、好きってちゃんと言わなかったら、京兄はぜーったい自分を許せないから!」
京太郎「……おうっ!」
その言葉に、力をもらう。勇気をもらう。
あの子の命を守れただけで、それだけで掛け値なしに今までの戦いが意味のあるものに感じられる。
……いや。
意味なら、価値なら。ずっとこの二人に教えてもらってきた。
彼はそう、眼前の二人への心からの感謝の気持ちを想起する。
怜「よっ」
照「ん」
京太郎「すまん、待たせた」
照「五年も待った」
京太郎「……悪い」
怜「ええて、好きで待っとったんやから」
思えば、相棒が二人いるってのも妙な話である……最近まで疑問すら持っていなかったのが怖いが。
それが徹底した『特別』の排除であると気付いたのはいつだったのか。
親友、対等といった『特別』の枠をどんどん増やしていったのは、何の影響も受けていなかったと言えるのか。
彼にはまだ分からない。けれど、希望は見えた。
京太郎「胸を張って、皆に俺のありのままのありがとうって気持ちと、好きって気持ちを伝えるために」
親愛を、友情を、信頼を。
寺生まれでなくなったその日に、皆に伝えよう。
それが彼に残された、最後の希望。
寺生まれのままじゃやっぱ幸せにはなれないんだな
Cyclone Effect/街に吹きこむ新たな風
http://www.youtube.com/watch?v=kolBIglU_HQ
京太郎が怜を格納し、照がその背を守る。
背中合わせに互いを守り、何よりも深く一人ぼっちでない戦いの舞踏を演舞する。
都市伝説は雪崩のように流れこみ、二人を包囲する。
てけてけ、猿夢、首なしライダー、ジャージー・デビル、くねくね。
シザーマン、額貫兜虫、リゾートバイト、エレーニン彗星、ホシガミ、ジャック・ザ・リッパー。赤マント。
トンカラトン、口裂け女、ナイトメア・マスカレイド、アクロバティックサラサラ、メリーさんの電話。
ディープ・ワン、ミ=ゴ、ガタノゾーア、フライング・スパゲッティ・モンスター。
姦姦蛇螺、魔法使い、怪人アンサー、リョウメンスクナ。
数なんて数え切れやしない。
まるで彼らの過去が、彼らを逃さんとその脚を引っ張っているかのように。
先へと進もうとする彼らの行く手を阻むため、壁となっているかのように。
これが何者かによる策謀だというのは明らかだ。
……だが、そんな事はどうでもいい。
京太郎にとって、怜にとって、照にとって、そんな事はどうでもいい。
この壁を越えて、この向かい風を超えて、その先へ。
それを成せなければ、きっと望んでいた未来は掴めない。
京太郎「らぁあああああああああああッ!!」
怜『はああああああああああっ!!』
照「っ、――せいっ!」
彼らは英雄の存在意義を消す。
力なんて要らないと、こんな悪夢は要らないと、戦う度に自身の存在意義を消していく。
だが。
消えるのは、その存在意義だけだ。
悪夢が消え、存在意義が消えたとしても、残る物がある。
それが今、彼らの力となってくれる。
残ってくれたものが、彼らが存在意義を消してきた過去を肯定してくれる。
街の至る所から。
時には遠くから。時にはビルから。時には命がけで近づいて。
「それしか出来ないからそうするんだ」と、彼らは声援を送る。
英雄に向けるそれではなく、同じ街に住まう隣人として、精一杯。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「
頑張れっ――――――!!!!
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
だよな、いつか寺生まれでなくなっても救ってきた人と救った過去は残るんだ
此処から先は、語るべくもないだろう。
この物語は、未来(さき)へと踏み出す物語。
ただの夢見る凡人が、偶然持っていた素質と沢山の代償を対価に、沢山の人を救った物語。
誰だってヒーローになれると、そう叫び続けた物語。
そんな奇譚だ。
少年は引き立て役で、少女を幸せにするための舞台装置。
彼に関わった者は自ら幸せへと踏み出して行く事を知り、悪夢を振り切りいつからか己の足で立つ。
ただのご都合主義の具現。そんな少年にも最後の最後に救いがあって、そうやって終わる物語。
そんな綺譚だ。
善が悪を討つ。善が善を蝕む。そして善に救われた者が、善を救って恩を返す。
存在意義の消えた英雄は、いつかどこかの誰かと一緒に人として幸せになる。
物語にすらならない、平凡な過程、平凡な家庭を宝物のように抱え込んで。
そんな奇怪綺譚だ。
希望があって、未来があって、絆があって、幸せがあって。
誰もが笑って終わりを迎えられる、そんな現実が存在するというアーバン・レジェンド。
明日の前の日という名の、今日を懸命に生きた者達が掴んだハッピーエンド。
それを語るのは、それこそ蛇足というものだろう。
かくして、舞台の幕は降りる。
物語にピリオドはなく。
人生のピリオドは死を除いて他に無く。
ただ、観客の視線を遮って降りる幕があるのみ。
そして降りた幕の向こう側では、いつまでも誰かの物語が続いていくのだ。
世界は終わらない。
誰かがそこに息づく限り。
ED:Futuristic Player/未来
http://www.youtube.com/watch?v=f9h1t5YFFpM
京太郎奇怪綺譚:完
終わったー!乙ー!
声援受けながら、戦いながら終わりってのが何ともダブルらしい
京太郎奇怪綺譚、終了! やっぱ抵抗ある人居たよね! でもやりたかったんですよこれ!
最後の最後に出る最強の強敵は『好意と善意と期待』で〆たかったんです
最後の最後、踏み出すために誰かに望まれたカタチではなく一人の人間として選択する権利を取り戻してEND
作者が「誰かに望まれるままのヒーロー」、ぶっちゃけ主人公って役目から京太郎を開放してこの物語は終わりです。主人公居なくなったので当然っちゃ当然ですね
京太郎の物語の話ではないので割愛しましたが、ひなちゃんの腕輪の専用文字は「Nostalgia」。意訳すると『偲はゆ』ともなりますです
故郷を自然と思い返す、という用法。色々と後継者ってことでごんす
まあぶっちゃけ望んでないハーレムって周囲が相当主人公に気遣ってくれない限りただの地獄だよなって話で
肉体関係まで行っちゃうと当然のように良識あるやつなら苦痛でしか無いと。甲斐性があれば複数囲んでやっていっても問題はないと思いますけど
維持できる能力とその苦痛を引き受けてくれる都合のいい正確併せ持つ男でも居なけりゃ成立しないんですよね本来
ここの京太郎くんにそんないい意味での大雑把さはありません
では、今夜はこれにて。明日ちまちま質問受け付けつつボツった設定でもダラダラ書いてきます
その後安価ですかねー
お疲れ様でした。今夜だけでなく、約一年お付き合いいただき感謝してます
ありがとうございました! おやすみなさいませー
おやすー
ネクサスモチーフの作品で「英雄否定」ってすげーな、OPの曲名的に
大沼との戦いの途中で英雄になったんじゃなくてされてたなんて想像もしてなかったわ
飯食ったり電ちゃんを「シャアこの子好きそうだなぁ・・・」とか思いつつ愛でたり録画してたわたモテ見ながらまったりダラダラ色々書いてきます
極めて蛇足。暇潰し以外に見なくてもいいと思います
あ、質問等ありましたらリアルタイムで答えていきますよー
5年後の時点で京太郎に明確に恋愛感情を持っている人って何人位いるー?
【須賀京太郎】
多分このスレで一番都市伝説にキャラ引っ張られてる人。
寺生まれのTさんという強烈なキャラ付けに引っ張られてる主人公。
テンプレートなヒーロー像。イメージは色々混ぜた汎用型ヒーロー
1・2章はそのヒーロー像のまま、3・4章でヒーロー像に引っ張られない個人としての在り方を確立し、5章ラストでそれら全てを代価に英雄に
どっかで書いた気もしますが京太郎は終始「他人より少し我慢出来るだけの凡人」の延長ですー
主人公(ヒーロー)ってフレーズはよく使った気がしますが、最終回の京太郎は特にいろんな人の理想の主人公像の反映ですね
・ヒーローは負けない
・英雄色を好む、主人公はハーレムであるべき
・ヒーローは誰かの危機や大事件に間に合う
・ヒーローは誰かにとって都合がいい存在、納得の行くご都合主義の化身
・ヒーローは悪人の敵でそれ以外の味方
・求められれば拒まない、助けを求められれば拒まない
・誰も泣かせない
・悪人以外の誰も傷つけない、傷付けさせない
大衆が求めるのは『寺生まれのTさん』で、個人が求めるのは『須賀京太郎』で。
この極論にあるのが寺生まれだけが求められ須賀京太郎の存在意義が消失する、ってカンジです
「仮面ライダーの存在意義は多くの人が求めているのに、本郷猛の存在意義は誰一人として求めなくなってしまった」
みたいな。究極のヒーローって最大多数にとって都合のいい存在ですし
結局寺生まれで無くなる方法を見付けなければその存在意義を否定する言葉を吐いてもいつか都市伝説が暴走するだけですし
すげーメタな話をすれば「読者が求める主人公要素」を反映してしまう主人公のイメージでやってました
ラストの隣人としての声援は、あの街の中だけですが『須賀京太郎の英雄としての存在意義』が消えたって事ですねー
最終回後はずっと好きだった相手に謝罪とか告白とかして色んな事に決着つけた後、その一人と幸せになってるんじゃないでしょうか
事務所は続けつつ、かつもう戦いには出ないようにして。その相手はご想像にお任せします
今までの敵の行動パターン教えて~
>>610
想像にお任せしますー
ただ、皆大人ですし「恋愛感情があったから寝たんだぜー」ってのばっかではないですよ
一部の人達は本編で高校生でも最終話では二十代半ばってのをお忘れなく
【園城寺怜】
メインヒロイン。
死んでも相方の地獄行きを止めてくれるヒロイン
照が死んでいればもしかしたら一番大事な特別な一人として京太郎をひなに頼らずとも京太郎を更生できたかもしれない
京太郎が二人を比べたらどっちを選ぶかは神のみぞ知る。
何気に五年後の時点で照と同格の能力者に。ドヤってる
なんやかんやで照と同じクラスに。
ダブルでダブりの二人組として後々「ダブリーコンビ」として呼ばれるように
照とは犬猿の仲。でも地味に咲とは仲が悪くない
【宮永照】
メインヒロイン。
一緒に地獄に落ちてくれるヒロイン
怜が死んでいればもしかしたら一番大事な特別な一人として京太郎をひなに頼らずとも京太郎を更生できたかもしれない
京太郎が二人を比べたらどっちを選ぶかは神のみぞ知る。
何気に五年後の時点で怜に能力者として追いつかれている。ぐぬぬってる
五年前の決着の後でトシさんすこやん他の工作で留学扱いになって単位取得、二年生に。
二年生で京太郎怜照が同じクラスという事態になるという大惨事に
怜とは犬猿の仲。学校生活でなんやかんや友だちがガッツリ増えて能力が弱体化する代わりに多様化する
>>612
目立ってるやつだけでいいですかね
・ガタノ
攻撃防御防御必殺防御防御以下ループ
・大沼
>>1が手元でサイコロ振って12攻撃34必殺56防御
・リョウメンスクナ(このルートじゃ結局使わなかった)
その先頭最初のレスの時間を行動基準に
例えば18:14:09.88ならこの数列の数字の左側から数字を使っていく
0369なら攻撃、147なら必殺、258なら防御
他に聞きたいキャラが居ればどうぞ
【リョウメンスクナ】
このルートではラスボスできなかったかわいそうなボス。データだけ最初に作っちゃったから仕方ないね
本来なら高ステータスと大剣による判定値補正が凶悪なラスボス級都市伝説
選んだ仲間やルートによっては逆に大沼を喰って『都市伝説・物部天獄』に
初代オモイヤリさんが復活しトドメをさせるようになって最終決戦……なんて未来もあったかもしれない
【マスカレイド】
なんでこんなに人気出たし
【第一話でオモイヤリを破損させていた都市伝説】
『アルバート・ハミルトン・フィッシュは吸血鬼』という外国産都市伝説。
マスカレイドの愛する部下であり、ググってはいけない類のアレ
殺人鬼の都市伝説として透華ルート選択時の回想で出現する。
なおこのルート選択時に透華はマスカレイドに目をつけられ嫌がらせで弱体化。
この場合は第一章からマスカレイドと因縁が出来ます
【カシマレイコ】
イヤーッ! グワーッ! 終了。
・第一話の時点でテキストファイルに書き出してた>>1が出したいなぁと思っていた都市伝説メモリスト。修正済み
・メイン候補
くだん
メリーさん
ターボババア
ひきこさん(森妃姫子)
白いワニ
反物質1gで太陽系消滅
水晶は永遠に凍ったままの氷
邪視
杉花粉雨
心臓打ち
・新規
安全神話
魔が差す
悪魔の囁き
悪魔の楽器アルモニカ
グレムリン(機械の誤作動)
ヒエロニムスマシン
兵破
ピーリー・レイースの地図
フォトンベルト
マクスウェルの悪魔
Jeff the killer
・敵候補
ベッドの下の男
口裂け女
スキマ女
ムラサキカガミ
彗星の噂、地震
ホシガミ
てけてけ(新宿スカイライン)
猿夢
赤マント赤いマフラー
宝石栗鼠(カーバンクル)
額を貫くカブト虫
首無しライダー
テンソウメツ・ヤマノケ
リアル
カシマさん
爆発キャンディー
人面疽
コインロッカーベイビー
ソニータイマー
パンドラ
渦人形
幽霊海軍
悪皿
八尺様
危険な好奇心
くねくね
コトリバコ
海難法師
フリーメイソン
南極ゴジラ
空飛ぶスパゲッティモンスター
お憑かれ様
貴金属を身につけていると雷に当たりやすい
殺人雛人形
・日本
怪人アンサー(九回目に十回目の答えを聞く)
赤いクレヨン
カンカンダラ
白い手
クロウクロウ
カガミモドキ
ナイトメア・マスカレイド
リョウメンスクナ物部天極
リゾートバイト
髪の毛の長い子供は蛇に憑かれやすい
影様
風呂で背後の気配水子
狼少女クールトー
邪悪のメルヘンカルタ
コックリさん
ひとりかくれんぼ
トンカラトン
~は夜になると動く
筑波大学の噂
ジョン・タイター
しっぽ
注射男
マトボッククリ
四人の四角、スクエア
エアリスが生き返る
ルーベライズ
飛ばないボール
・マイナー
野生の勘
ミツバチに毒は無い
こげとガン
爆発おっぱい
黄色い救急車
ハブとマングース
M資金、徳川埋蔵金
ブラックカード
バーガーの肉
満月の夜は人が狂う
自動車泥棒
猿の惑星の猿のモデルは日本人
赤い靴
友達百人できるかな
ドナルド人形
梅の種には天神が住む
骨董の鏡
機械は叩けば治る
マークシート全部塗り潰す
足売りおばさん
ホラーな校内放送
レミングの自殺
ケサランパサラン
13席で最初に立った奴は死ぬ
扇風機の風を一日浴びてると死ぬ
クッシー
チョコレートは牛の血
偽汽車幻のホーム
布団の匂いはダニの死骸
ネズミはチーズが大好物
アポロ捏造
プロジェクト・セルポ
電子レンジ猫
コークロア
おこげの発癌性
舌を噛むとすぐ死ぬ
乾いてない赤字
人の消える更衣室
ヒカルの碁の最終回
放射能は体に良い
写真を取られると寿命が縮む
夜中に髪や爪を切ると寿命が縮む
ぐっすりはグッドスリープから来ている
木の年輪で東西南北が分かる
舌の甘味や苦味を感じる場所は分かれている
洗面所の水の流れ、北半球と南半球
白髪は抜くと増える
ペットボトルに水を入れると猫避けになる
自由の女神の視線の先には送り主のフランスがある
樹海では方位磁針が効かない
猫は自分の死を悟ると姿を消す
牛は赤い色を見ると興奮する
ウサギは寂しいと死ぬ
・海外
キャンディマン
南極のニンゲン、北極のヒトガタ
メン・イン・ブラック
バネ足ジャック
シャドウマン
切り裂きジャック
チュパカブラ
マリーセレスト号
ザ・バズビー・ストゥープ・チェア
ホープダイヤモンド
レッドキャップ
サンジェルマン伯爵
ブギーマン
MJ12
バミューダトライアングル
天使の師団(日露でもあった)
モスマン
ウィルオウィプス
エシュロン
ジャージーデビル
マッド・ガッサー
鉤爪男(フックマン)
UFO
ビックフット
フィラデルフィア実験
マンハッタン・シリーズ
スレンダーマン
・新世代
「飽きた」
黒神陀の術
鬼門開き
塩呪い
EVP実験
タルパ
瓜子姫
天井裏
サッちゃん
順呪
塩呪
粘土の夢
鬼門を開ける方法
お憑かれさま
百匹目の猿
百匹目の猿
黒の書
首なし鶏マイク
失敗した魔術師ウラ・フォン・ベルヌス
妖精の矢じり
プロジェクトMKウルトラ
ミリン・ダヨ
リチャード・パーカー
空から降る女性
人食い地面
ミッシェル・ガヤン
トマス・チェイス
霊感腐女子
巫女のバイト
砂風呂
あんしょ
コトリコゾウ
床のベタベタ
「白い顔」
赤いヒト
新世代天使
なお、あくまでメモです
wikiですこやんの前はexistだったって書いてあるから調べたらラテン語で「(外へ)踏み出す」なんだけど
これは外(平行世界)から来たという伏線でいいのか
>>622
その発想は無かった
>>1はシンプルに英語で「俺はここにいる」くらいの気持ちでした
次回予告はともかくタイトルはだいたい毎回「○○・完」って書いてから考えてます。その場で思いついたものや近くにあった本やCDから適当に書き出して
その時のメモの残り
A day for you
bigins night
Bicentennial Man and Other stories聖者の行進
Byond This Horizon未知の地平線
Brave New World素晴らしきこの世界
Bonnie and Clyde俺達に明日はない
Childhood's End幼年期の終わり
The Catcher In The Ryeライ麦畑でつかまえて
Do Androids Dream of Electric Sheep?アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
Le Diner de cons間抜けどもの晩餐
The Door into summer夏への扉
Ends and Means目的と手段
End of Eternity永遠の終わり
Flowers of Algernonアルジャーノンに花束を
Flight of the Horseガラスの短剣
Fantastic voyageミクロの決死圏
Flying into the night
Fall of Moondust渇きの海
For Whom the Bell Tools誰がために鐘は鳴る
Friends Will Be Friends心の絆
Great sky River大いなる天上の河
Greater Thingより偉大なる者
Glory Road栄光への道
Gone With the Wind風と共に去りぬ
How are you?ごきげんいかが?
Heart of the Comet彗星の心臓
Hamletハムレット
How Like an Angel彼女はまるで天使のようで
Inherlt the Stars星を継ぐ者
If the Stars Are Godsもしも星が神ならば
jack the ripper
Journey Beyond Tomorrows明日を越える旅
knock-in on heavens door天国の扉
King Of The Night Time World暗黒の帝王
Keep yourself alive戦慄のロックンロール
Long Goodbye長いお別れ
The Long afternoon Earth地球の長い午後
The Light of Other Days過ぎ去りし日々の光
The Lights in the Sky Are Stars天の光は全て星
The Mote in God's Eyes神の目の小さなゴミ
The Moon is a Harsh Mistress月は無慈悲な夜の女王
The Mind Thing73万年の妖怪
Macbethマクベス
A Midsummer Night's Dream真夏の夜の夢
The Man Who Cried耳に残るは君の歌声
Nightfall and Other stories夜来たる
The Number of the Beast獣の数字
Nothing Like the Sunその瞳は太陽に似ず
Nowhere To Run絶体絶命
Out of Time時間泥棒
The only neat thing to doたった一つの冴えたやり方
The Other Side of the sky天の向こう側
The Patchwork Girlパッチワーク・ガール
Pebble In The Sky宇宙の小石
Podkayne of Mars天翔ける少女
Le Petit Prince星の王子様
Quasar,Quasar,Burning Bright輝けクエーサー
QED証明終了
Queen Elizabeth's Men劇団・女王の一座
LES QUATRE CENTS COUPS大人は分かってくれない
Reach for Tomorrow明日に届け
reach for the stars星まで届け
Rogue in Space宇宙の一匹狼
Romeo and Julietロミオとジュリエット
The Starry Riftたった一つの冴えたやり方
Sailing Bright Eternity輝く永遠への航海
Starship Troopers宇宙の戦士
The Songs of Distant Earth遥かなる地球の歌
Sword and Deviltry魔の都の双剣士
Sun Also Rises日はまた昇る
Space on My Hands宇宙を我が手に
The Tempestテンペスト
Somebody To Love愛にすべてを
The two Faces of Tomorrow未来の二つの顔
Thrice upon a Time未来からのホットライン
The Penultimate Truth最後から二番目の真実
Time Enough for Love愛に時間を
Tell Me About Yourself君の話をしてくれないか
Tomorrow in another day明日は明日の風が吹く
Under the greenwood tree緑の木陰
Les Uns et les Autres愛と哀しみのボレロ
Under Siege沈黙の戦艦
Urban Justice沈黙の報復
Very Like a whaleまるで鯨のような
VENGEANCE冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
Von Ewiger Liebe永遠の愛
Von Fremden Landern Und Menschen子供の情景
Warm Worlds and Otherwise愛はさだめ、さだめは死
Wind from the sun太陽からの風
Wyrd sisters三人の魔女
X'mas
X-Stream/極限の世界
X-tra-men/超常の者達
You only Live twice007は二度死ぬ
Yesterday When I Was Young帰りこぬ青春
You Are My Destiny君はわが運命
Zめでたし、めでたし
伏線として書いたけどまだ誰も気付いてない事ってある?
ルートの主な分岐って
三人目の仲間
ネクサスの特殊効果
「鏡」「友」「離別」
だよね
他に何か考慮してた?
たかみーやとーかのステとかも作ってあったのかな?あるなら見せて欲しいです
>>629
>>1も忘れてる伏線除きますと
・ルートによって分岐する姫子と哩の卒業式回
VENGEANCE/冷たい雨に撃て、約束の銃弾をのタイトルや、卒業式云々の二人の会話などなど
・松実姉妹の母親の話
一貫して触れてません。なぜなら生きているからです、HAHAHA!憩さんが叩いて治してくれました
どこかの世界ではいつかどこで出ていたかもしれない
・憩さん回の存在
話数の関係でカットされた過去編。愛宕姉妹編、菫&やえ編、玄回、竜華回のように舞台裏で消化された話
医師免許の「特例」が認められた時のエピソードがあるんだよ、ってお話
最終決戦のどさくさで伏線一気に脳内から抜け落ちた感があります
>>630
一章の仲間、11話のその安価、その他諸々安価は影響するようになってます
ですが探索で行った場所の回数が一番ですね。一回一回は微細でも回数表をチェックしながら進めてましたので
あ、あと支援絵で憧回やっちゃったりとそういうのも関係あるかもです
>>631
すみません、今は手元に残ってないです。強化前のステはムラサキカガミ回に作ってあったのですが
参考までに、初期技能は透華は常時バフ型。たかみーはストック消費式万能型です
なんか他に寸表とか裏設定とか聞きたい事、聞きたいキャラなど居ればどうぞ
あと次回作は非安価ですがその次は安価の予定でシステム組み立ててるのでこのスレを見て思ったことや意見等あれば嬉しいです
参考にしますー
【アイテム】
バランスミスった感
適宜小遣いの額やアイテムの効果と価格を上昇させていけば成功したかもしれませんがバランスむずい
結果爆砕無双に
【武器】
差別化・・・は出来てたんですかね?
取り敢えず長物が無くなってしまい穏乃の火力が一時的に落ちるとかは想定しなかったりとミスが目立ちました
あと使われなかった武器ェ・・・
次回作ってどんな感じ?
よければ予告編みたいなのがほしいなーと
強化アイテムはステータスを割合増加させるタイプだとまだ役割あったかもねー
スパイディも爆砕の下位互換だったから余り買う必要なかったし
√選択で鏡じゃなかったらどうなってた?
この結末は100点満点で何点くらい?
ついでにベストエンドだとこうなってたとか知りたい
もし士栗が生き残ってたら展開かわってた?
マスカレイドが仲間になる展開とかなかったのかな?
本体はまほの家で、まほを守るために行動していたと思ってた時期もありました
>>635
じゃあ安価とか取った後軽く書いておきますね。ただ軽くしか書かないというのと、あくまで予定なので変わる可能性をご了承ください
>>636
あー、成程。%計算か・・・参考になります
>>637
前に書いた二√の続きから軽く想定していたのはこんなかんじです
・離別
四章で口裂け女と何度も戦う→口裂け女の仮面が四章ラストの決戦で砕ける→仮面の下には涙。士栗はたった一人の友達と泣きながらずっと戦っていたのだ
「見ないで……こんな、合わせる顔もない、醜い私の顔を」「何言ってんだ、綺麗じゃねえか」
士栗確定生存。マホちゃん参戦なし
・友
四章で先行して怪人アンサー、姦姦蛇螺も登場。士栗はクラスメイトとして皆と親交を深めていく
そして最終的に士栗は生まれて初めて自分の意志で仲間を選ぶも、士栗確定死亡。黒の怒りと呼応して真・ヒーローシフトのマイナーチェンジに覚醒
彼女の死は京太郎だけでなく多くの仲間に悲しみを刻み・・・という話
>>639
【山谷ひな】
阿知賀こども麻雀クラブ勢出して腕輪の継承者にしようってのは決めていました。登場時点で腕輪のうの字もありませんでしたけど
ですが出しにくいは絡めにくいはでもうエピローグで京太郎の子供出してそいつに継がせようかと思い始めるくらいに
が、結局は初志貫徹。守られるだけだった子供が一歩踏み出して・・・という終わりです
彼女は京太郎の仲間ではありません。京太郎に直接力を貸すものでもなければ、共に戦う者でもありません
要するに、彼女は京太郎に絶対に格納されない運命にあるんですね。これまでもこれからも
黒が京太郎に否定されることでしか救われる道がなかったように、彼女は京太郎の否定者です
黒がBADEND、京太郎がHAPPYENDという違いあれど主人公はその存在意義の一つを否定されて退場します
このスレでは個人の物語はそうやって終わる形になってますね
【雀明華】
謎の女さん。京太郎視点で話が進んでいる間地の文に絶対に名前が出てこない人
>>1の書き忘れですが、つか書き忘れたことをひどく後悔してますが、五年前の時点で別れを済ませて自分の世界に帰りました
大沼との決戦後に京太郎が『どうにかなり始めている』事に気付き、怜と照に警告
おやっさんの能力で帰還。故郷に眠る黒の死体が埋められていた場所に立派な墓を建てる
その後孤門一輝とかなんとかいうその世界の腕輪継承者を支えてうんぬんかんしたとかなんとか
バッドエンドってあったの?
あったらどんなの考えてた?
途中送信スマソ
>>639
点数とかは付けたくないですし、たぶん自分は付けられないです
誰かが死んでしまったから低い点数というわけでも、皆生き残ったから高い点数というわけでもないでしょうし
強いて言うなら、最後に笑っていた人の数で決まるのではないでしょうか
>>642
マホちゃんの立ち位置が変わって、マホちゃんがしていたことを基本的に士栗ちゃんが変わる形だったでしょうね
その場合二人はコンビで運用してたと思います。WのBGMとかこのコンビだけで全部使いそうな・・・
>>643
数億の並行世界どの世界においてもその世界線は存在しません
平行世界には「お前たち全員が俺の翼だ!!」とか言って
ハーレム築き上げた京太郎もいるんだろうか
乙です
最も書き込まれたのは「いいですとも!」
次点「ファッキューマッス」
審査員特別賞「謎の女……いったい○○なんだ?」
異論は334文字から受け付けよう
>>645
>>630さんへ書き忘れてましたが、死んでも話が進む回と進まない回を設定してました
一番多い想定は都市伝説たちに負けてムシャムシャ食われたりザクザク切り刻まれたりするBADEND
一番到達しそうになったのはミ=ゴ戦の脳味噌だけにしてお持ち帰りENDですかねー
>>652
>>1が「ライトに淡い思い程度ならともかくハーレムって地獄だよな……」って思考なので本編では見れないよてへぺろ
いや実際、一夫多妻とかは男側の負担が死ねますし。死を覚悟せねばならないでしょうね
【ちょっと閲覧注意】
最終話ですが、前半はなんかあの決戦の後にドロドロしててもなんかなあと思っていたのでギャグ調で京太郎が最後に支払った代価について書きました
日常の延長が続けられてるのは設定的に奇跡のようなものですが、作中のキャラ達の頑張りということで一つ
京太郎の状態は、京太郎と周囲の女性の性別反転させればどういう状況と心情かは分かっていただけるかとー
周囲の友人に肉体関係を迫られると断れない。そしてそれが無ければ自分自身を維持できない
山谷ひなが言っていたように京太郎に好きな人は居る。でもその人だけのものにはなれない。そう望まれたから
だから多くの人に都合のいい、多くの人のものになる。その肉体関係は悲惨でしか無い
周囲は自分でそうしたいと望んでそうしたという想いも、そうしなければ京太郎が保たないという思いやりもある
でもそれと同じくらい、我欲混じりで都市伝説による行動矯正を利用しているという後ろめたさもあって・・・
京太郎も他人が自分に向ける恋愛感情やそれだけでなく思いやりや自分の事を思っての行動であるという事も分かっている
でもそれと同じくらい、自分が縛り付けてしまっている人達への罪悪感もあり・・・
京太郎の友人が、誰からも好意を受けていない方がむしろ楽だったろうにと断言できるくらいに
その上で、京太郎は「皆と一緒に入れるだけで楽しいんだ」と笑う
無論。苦しいだけでなく楽しい日々を続けられるからという理由もあり
誰かが我慢できないような痛苦を受けていたなら、何が何でもとこの現実を受け入れず皆方法を探していたはず
けれど、現実は皆我慢できる範囲であり。何より、皆がちゃんと笑える範囲であったというのが大きい
京太郎をどうこうする方法は誰も見付けられなかったというのも、そこに拍車
大沼を倒した京太郎をただの人間に戻すということは、難易度としては大沼を倒す以上の苦難を強いられるために
そして、「このまま」を望んだ者も居る
京太郎が都市伝説による制約を受けなくなれば、一人を選ぶかもしれない。そうなればこの時間は終わってしまう。
そう願い、そう求め、応えてもらった結果生まれた自分が京太郎に愛されている仮初の時間が終わってしまう
京太郎が誰を見ているかなんて、仲間内であれば皆分かっている。だから自分が選ばれないのも分かっている
京太郎だって「楽しい」と言ってくれている以上、この時間を終わらせることに意義なんて無い……そう思い。
そんな恋だの愛だのが溶け出した暖かいぬかるみのような日常に埋没していく、そんな日々
誰とは名言はしない。が、それを望んだ者達もいる
望めば、己の自由意志に反してでも応えてくれる男
五年後のこの人間関係は、京太郎が誰にとっても都合のいい男であるという前提の元に機能する。
……って、感じです。何度か言いましたが、五年後のあれは都合のいい女ではなく都合のいい男が要因となって発生したハーレムです
では、ぼちぼち安価取ってきます。上記の書式を守ってくださいねー
メインは1人。サブは0~2人指定ですよー。書式いじりはある程度なら意を組みますが
安価は21:00に出しますので、ふるってご応募ください
安価自体は2~3回、外伝扱いの予定。余りにもひどいもの、>>1の事情による却下は安価下となります
『悪』の都市伝説が内包してるのは無責任だけなの?無関心とかいろんな言葉にも応用できそうだと思って
あと大沼校長は魔法使いと一緒に発現したけど、『悪』自体をオリジナルの都市伝説として発現できる可能性ってあったの?
リョウメンスクナって誰が奪ったん?
Wikiの方の相談所削除しました
書き込んでくれた人ありがとうございますー
>>657
>>1は無責任を基点にしてる感じで想定してました
「物事に関心を持たない無責任」=無関心といった感じに考えてしましたので。ですが人間が考えうる悪性は全部内包していたと思いますよ
ヒーローと同じく、悪も資格や要因に関わらず誰にでもなれるものです。「誰かが悪になれたなら、誰もが悪になれるはず」ですので
>>658
大沼さんです。モモをモデルにした新作ステルス魔法に既存の不可視魔法を併用して
>>659
サンキューウィッキ
では、番外編外伝の内容指定を
>>670
【お題:もしも咲本編の全国大会の会場で奇怪綺譚の世界戦の記憶を受信する】
メイン:京太郎
サブ:怜
シュタゲ最終話な感じの京怜が見たいんじゃ
安価受理しましたー。ちょっと面白そう
しかしなんかこのお題、神殺しの末原さんを思い出すんですが・・・
ではちょっとだけ次回作の予告だけしておきますか
燃える教会。
炎の中、真正面から対峙する二つの人影。
片や、緑の体色のカメレオンのような怪人。
片や、赤き鎧のようなものを身に纏った怪人。
両者ともに人型であるにも関わらず、何がどうあっても人間であるようには見えない。
それは劇画の中、神話の中にしか存在しないような現実感のない戦いの風景だった。
「京太郎ー! 馬鹿野郎、お前に戦う義理なんて無いんだからさっさと逃げろッーーー!!」
教会の閉じられた扉の外から、大きな声が届く。
その声に赤き鎧の人外が反応し、ピクリと肩を震わせる。
その刹那の隙を、カメレオンの怪人……『メ・ガルメ・レ』は見逃さない。
「――――!」
カメレオンの舌が突如十数メートル伸び、赤き鎧が覆っていない首筋を狙う。
コンクリートすら砕いた打撃力に首をへし折る握力を持つ凶器の舌……しかし、赤き戦士には届かない。
赤き戦士は舌を右手で痛烈に弾き、舌が伸びきったその瞬間に懐へと潜り込むべく走り出す。
ガルメも然り。舌が通じぬのであれば、通じるだけの隙を接近して作り出す以外にない。
両者は奇しくも、ほぼ同時に互いに向かい走りだした。
「うおおおおおおおおおおおッ!!」
赤き戦士が吠える。それは少年らしき声。
右手首に備え付けられたブレスレットがキラリと光り、振るわれる右拳とともに軌跡を描く。
そしてガルメも左拳を振るいつつ、よく知る怨敵の名を叫ぶ。
カタチを変えて蘇りしゲゲル、群れなすグロンギ達全ての標的となったその赤き戦士の名を。
「ダグバァァァァァァッ!!」
あの雪の降り積もる山の戦い、究極の闇同士の決戦より十年後。
二人のクウガが蘇り、その拳をぶつけ合う未来から見て三年前。
A New Hero. A New Legend. 伝説は塗り替えられる。
壊す者と守る者の闘争、恐れるものは何も無いと嘯く少年の物語。
次回作、【 京太郎「清々しい青空を抱く羽」 】
公開日未定
「咲とクウガの世界観が一緒でかつ小説版にも繋がる展開だったら」って感じでやります。申し訳ないですがアギトは出ません
インターハイの九日間の間の話で、今んとこ脳内で考えてる感じでは前編後編分けず八話構成です
ネタレベルでは他作品ライダーのネタも出すかもです。けど、基本ライダー知らない人でも楽しめる感じに
クウガを知らない人が読んでクウガの画像ググってみたり、DVD借りに行ったり
逆に咲を知らない人が読んで咲の画像ググってみたり、原作買いに行ったり
そんな感じで片方あるいは両方知らなくても楽しめる、二作品のステマと布教になる作品になればいいなぁと
今夜はこれにて大体終わり。安価取った作品はまた後日
>>1が反応できる時間であれば質問等はお答えしますよー
>誰かの理由のない善意を信じられない人にいつか殺される運命にあり
京太郎かその仲間たちの内の誰かとなら仲良くやっていけるのかな
シノハユはやっぱり「Sino,How're you?」なんですかね
しかし昔自分がふざけ混じりに感心していた『ワイルドアームズ6 シクスシンフォギア』が現実になるとは・・・
>>715
ですね
>>726
あ、やべ書き忘れぇ
>>644で途中まで書いて書き忘れです。この世界の明華ちゃんもちゃんと居て、京太郎がとある傘をプレゼントした模様
能力も同じ。京太郎は傘を新調した模様
http://fesoku.net/archives/6837576.html
そうそううまい話ってありませんよねー
ではぽつぽつリク消費していきます
【京太郎奇怪綺譚番外冊子・その1 パラレルワールド・フュージョン】
『それ』には、前触れも予兆も存在しなかった。
その瞬間何の奇跡か。
京太郎のために幾多の並行世界に呼びかけた輝石のバグか。
彼と彼女が刻んできた軌跡の賜物か。
その世界でたった二人だけの人間が、平行世界の自分の記憶を受信した。
京太郎「――――」
咲「京ちゃん、どうしたの?」
京太郎「スマン咲、ちょっと出かけてくる!」
咲「え? ちょっ」
背後から聞こえる制止の声も振り切って、少年はBブロック会場からAブロック会場へ。
怜「――――」
竜華「怜、どうしたん?」
怜「すまんな竜華、ちょい出かけてくる!」
竜華「え? ちょっ」
背後から聞こえる制止の声も振り切って、少女はAブロック会場からBブロック会場へ。
二人は走り、走り、走り、やがて両ブロックの中間地点にて互いの姿を視認する。
そして駆ける勢いのまま、減速なんてせず、互いに向かって走り続け……
「「ヒャッハー!」」
ぶつかるように、抱き合った。
二人は何が面白いのか、周囲の目もはばからず笑い続けている。
そのまま背の高い京太郎がグルグルと怜を抱いたまま回転し、背の低い怜はブランブランと回されるままになっている。
やがて双方疲れたのか息を切らしつつも離れ、しかし最後に
「「イェーイ!」」
ハイタッチ。
妙にテンションの上がっている二人は、まだ何が楽しいのかさっぱりなまま笑い声を上げている。
理由が分からないのは当たり前だ。……理由なんて無く、ただ嬉しいから笑っているだけなのだから。
この世界において、出会ってはいけない二人が出会ってしまった。
この二人の出会いが、誇張でなく世界を変えることになる。
未来と希望の最強コンビは、どこに行ったって世界を変えてしまうのだ。
全国大会インターハイにおいて、AブロックとBブロックの日付はどうあっても重ならない。
会場の清掃や観戦者の方々のスケジュールなどの事情もあり、日によってどちら片方の会場しか使われないのである。
7日目午前Aブロック。Aブロック決勝戦にして全国準決勝の大舞台。
白糸台VS千里山VS阿知賀VS新道寺。
とある事情により、須賀京太郎にとっては胃の痛くなる試合であった。
京太郎「(……知り合い多すぎィ! 応援しづらいわ!)」
京太郎「(どこ応援しても最終的に後味悪くなるだろ畜生! どうなってんだこれ!?)」
京太郎「……まあ、今回だけは、な。しゃあない、一人だけ応援しとこう」
京太郎「あっちの俺とこっちの俺は結局別人で、怜だけ特例ってだけだしな」
気を取り直し、今応援すべきただ一人の相棒の姿を見据える。
同卓相手は松実玄、花田煌、そして……宮永照。
これってもう偶然とか運命とかじゃなくて宿命とかそんなんじゃね、とまた別世界の知人オールスターな卓を嘆く。
ましてや、照と怜の同卓という時点で京太郎の胃痛は加速する。
お前らどの世界でも仲良く出来ねえんだなともはや諦めの境地に入りかけているようだ。
が、記憶から得た精神的な技術を元に一瞬で思考を切り替える。
京太郎「(あの三人なら……どうだろうな)」
京太郎「(……)」
京太郎「分からん。怜ならどうにかするんだろうけど」
この世界の京太郎の記憶とこの短期間で調べた牌譜から、別世界の京太郎の知識を元に分析する。
あっちの世界もこっちの世界も同じ。多少観念的とはいえ、オカルトは理屈と道理があって存在していることには変わりない。
オカルティックな闘牌や力が、都市伝説として存在し語り継がれるこの世界。
都市伝説なら、彼が専門だ。
能力者には、多くの種類がある。
それは著名な所を大雑把にカテゴリ分けしていけば、
『支配』『吸引』『知覚』『縛り』『連動』『無効』
と様々なカテゴリが定義されるに違いない。
『支配』は最もメジャーで分かりやすい。
山の並びを支配し、他者の配牌を支配し、自身の配牌を支配する。
力が強ければ強いほど、支配する牌の数が少なければ少ないほど、その支配力は強まっていく。
能力者としての最上種のみが持つ、頂点に立つべき力であると言えるだろう。
『吸引』は、引力と斥力の二種に分けられる。
要するに手牌に特定の牌を集めたり、特定の牌を遠ざけたりする能力だ。
支配とはプロセスが根本的に異なるため支配力の上書き合いに巻き込まれず、常に一定の効果を得ることが出来る。
逆に精神的なこだわりが反映されることも多く、他者の配牌に大幅に干渉できなかったり何らかのリスクを背負うこともある。
『知覚』とは理屈では理解できない山の牌の並びの把握、他者の手牌の確認、テンパイ察知等。
この能力を強弱問わず備える者は多く、この概念一つによって常人とは完全に異なる景色を彼ら彼女らは見ているのだ。
よって思考プロセスが全く違うものになる。手にしている情報量が段違いだからだ。
「見ている景色が違う」とは、誇張抜きにそうなのである。
『縛り』とは、特定の制限を己に課すことである。
この制限自体はデメリットにしかならないが、そのデメリットが能力の位階を飛躍的に高めてくれる事がある。
自身にかけた制限が仲間の力に還元される、制限のかかった状態での全力の方が非制限状態の自分より強いetc。
制約と誓約、なんて言ったらチープではあるが。
『連動』とは、その名の通りいくつかの要素を連動させることである。
「Aさんが○○したからBさんが~」「行動Aを取ると結果Aが発生する」
といった、一つの事柄が一つの結果に繋がる事を確定させる能力である。
因果という言葉の表現が相応しく、単一の結果しか得られない代わりに他の能力による干渉を非常に受けにくい。
『無効』とは、その名の通り能力者に「普通の麻雀」を強制するものだ。
特定条件下、あるいは特定の行動の結果として能力による干渉を無効化する。
これは『支配』の延長であり、そこに自身に有利な効果を発生させないという『縛り』であると言えるかもしれない。
亜種と言ってもいい能力だが、それ故に比類なく強力だ。
ここに豪運等も加わるが、それを能力として語るのはヤボというものだろう。
宮永照は『知覚』の最上位能力である照魔鏡、『支配』から発生する連荘能力、打点を上げていかなければならない『縛り』。
この三点にて最強の座を不動のものとし、かつ未だに隠し玉を保有している。
彼女に勝ちたいのであれば、山と王牌を『支配』し槓材を『吸引』し、山も手牌も王牌も『知覚』し±0にする『縛り』を持つ。
そんな彼女の妹を連れてくるか。
あるいは……彼女以上の理不尽たる魔王か、魔王を倒す勇者を連れてくるしか無い。
だから根本的に、麻雀の強さという点においてこの場で園城寺怜は宮永照には届かない。
彼女の能力は未来の『知覚』のみ。
ハッキリ言って、照の持つ力の一部の下位互換でしかないのである。
だが、『いつもの事だ』。
今の彼女には、自分より……いや、自分より強い相手に対して勝ち続けてきた記憶がある。
そして背中に、世界を超えて戻って来た熱い期待の視線を受けている。
本来なら、前述の通り怜は照に歯が立たない。
他の二人と力を合わせてギリギリ即死を免れたまま逃げきれる、といった所だ。
それほどまでに世界に愛され、勝ち続けるために生まれたとでも言うべき存在。
それが全国一万人の頂点、最強のチャンピオン……『宮永照』だ。
本来麻雀とは、絶対的な力の差があろうと、絶望的な点数の差があろうと、毎局役満を狙うことが許されるゲームだ。
それらが全て成功し、天文学的な確率で弱者が勝利を掴むことが許されているゲームだ。
……そして、それを意識して当然のように成功させ、勝ち続ける事を許された強者が照だ。
天に与えられた才覚も、生まれ持っての感覚も、努力で勝ちった地力も。
『彼女が強い』という事実に理屈をつけるための付属品にすぎない。
ただ、強い。最強と言っていいほどに強い。ただそれだけなのだ。
だからこそ、尋常な存在では太刀打ちすら出来ない。
本来この卓には、強者は居ても尋常でない者は存在しなかった。
……本来、ならば。
京太郎「(ダブル、トリプル使い慣れた怜とか本来チートもいいとこだな)」
京太郎「(本来滅多に使えるもんじゃないし、使うたびに死を覚悟すべきもんだし……熟達する能力じゃない)」
京太郎「(けど、今の怜なら。俺が負担を代替わりした結果、その能力の運用に熟達できた世界線の経験と記憶がある怜なら)」
京太郎「(いい勝負、出来んじゃねえかな。怜)」
だがその『本来』は、とうの昔に何処かへと行ってしまった。
怜「(鹿児島の嬢ちゃん達は『能力の使い方は多様性によって磨かれる』言うてたな)」
怜「(他ジャンルで使いこなせてこそオカルティックな力は真価を見せると)」
怜「(一戦闘……一半荘の間なら、ダブルトリプル余裕で維持できるわな)」
怜「(前半戦のダブルに1/4、後半戦のトリプルに1/2。1/4残るんなら十分や)」
今この場には、とある世界で唯一宮永照と色んな意味で天敵同士だった少女。
そしてその自覚の有無が、二人の行く末の明暗を分ける。
京太郎「(加えて)」
京太郎「(最大のアドバンテージが、もう一つ)」
試合開始。
それと同時に、肌で感じる慣れた気配。
ひんやりとした悪寒の直後、照の不可視の視覚と触覚が伸びて行く。
他者への本質へと伸びる知覚の触腕。
手牌も見なくてもいい、山も見なくてもいい、河も見なくてもいい。
ただ、対戦相手の中身を覗けば事足りる。
そんな、ある種の人の尊厳を侵す鏡の力が怜へと向かい……そして、すり抜けた。
照「……!?」
その特性を見抜かれた事はある。発動して見抜いても、その上で負けた事もある。
だが、彼女の十数年の生涯で一度たりとも『効かなかった』事はない。
常にポーカーフェイスを崩さないクールな彼女の表情が、ほんの数秒驚愕に染まる。
怜「(やー、うちが五年も嫌ってた奴の『それ』無警戒なわけ無いやろ)」
怜「(なんやかんや、あん事務所で能力が五段階目まで進化しとったんもうちだけ、アンタと対等やったのもうちだけ)」
怜「(喧嘩して互いの裏かき合おうて騙し合おうた記憶がうちだけにしかあらへんのは、致命的や)」
進化した能力は、肉体に付随したままであるがために世界を超えては持ってこれなかった。
だが、しかし。向こうの世界で怜が照を打倒するために開発した無数の技術は、全て怜の中にある。
五年間ほぼ毎日手加減一切なしに喧嘩していた経験は、怜の中に【アンチ宮永照】とでも言うべき方程式を完成させていた。
今の彼女は、この世界でもトップクラスの……『宮永照の天敵』である。
怜「(花田は慎重かつ堅実、賢明ではあっても……優秀やない)」
怜「(事前情報から、照を最重要に警戒、うちもそれに次いで警戒、玄のドラも一応警戒)」
怜「(チャンピオンの強さが頭におる限り、うちが格別警戒されるっちゅうこともない)」
怜「(玄はおそらく照とうちをおんなじくらい警戒しとる)」
怜「(……んー、照にぶちかませそうな核爆弾として適宜フォローでええか)」
怜「(うちへの誤爆えろう怖いけど)」
そして、怜が知る者は照だけではない。
怜は同卓した三人の人格を、おおまかにだが照魔鏡抜きに一方的に知っている。
その性格、在り方を。それはこの場における宮永照最大のアドバンテージ……『情報』の一点を潰す行為。
その『特別』は一人のものであってはじめて価値があるというのに、今は二人のものが同時にその特別を保有している。
京太郎と共に、魂の奥底に存在する存在の起源とでも言うべき場所に触れそこに張り付く悪夢を祓い続けた記憶。
牌譜や雰囲気から表面上の理解を、それらの記憶から本質的な理解を。
両者を合わせて、限りなく能力抜きの他者の行動予測の精度を上げていく。
まだまだ怜には、他者の未来を読み切る余地がある。
怜「(試合中にうちの事を他校に告げ口とか無理やろ? や、それは試合中とか関係ないか)」
怜「(やから、今のアンタに見えとる景色とあの二人に見えとる景色の間には決定的な差異がある)」
怜「(元からそうなんやろうけど……『園城寺怜への認識と警戒』は、特に段違いやろ?)」
自身と照を除いた二者の思考を推察し、怜は自分を睨む照の鋭い眼光をのらりくらりと受け流す。
怜はこの場における照との力量差はハッキリと理解している。……だからこそ、ハナから理想形は照を囲んだ三対一だ。
埋め切れない実力は、誰かの力を借りて埋めればいい。
信じられる要素が無くとも、信じる事でしか何かを変えられないのなら見知らぬその誰かを信じて全てを懸けるしかない。
初めて会う初対面の仲間に命を預けるように、同卓する二人に懸ける。
少なくとも、怜には今までずっと二人でそうやってきたという記憶がある。
怜「(さて、警戒の結果うちが照に比較的狙われそうやけどな)」
怜「(うちが問題なく捌ければ後が楽なんやけど……どないしょ)」
が、問題が一つ。
怜より圧倒的に強い照が明らかに、訝しげな視線と鮮烈な闘志で怜をロックオンしているという点である。
京太郎「……強っ」
京太郎「ああ、『必殺』と『無敵』って麻雀だとこんな感じになんのか……」
京太郎「実質のハンデ付きで平均テンパイ速度どころか和了速度が8から9ってこれ普通ならゲームになんねえぞ」
照魔鏡は全員を見なければ意味が無い。
トランプゲームがいくつかのカードを抜くことで難易度が爆上がりするように。
染谷まこが一人不協和音が混ざるだけで見たことのあるカタチを当てはめる事が出来なくなるように、そういう能力者は存在する。
照とてそうだ。彼女の最たる力の一つである知覚は、今まさにその大半を封じられている。
照「ツモ。メンゼン三暗刻ドラ、40符4翻、2000・4000」
京太郎「(どういう思考でそうした!?)」
……だが、彼女にとってそんなものはわずかな足枷にしかなっていない。
元より、異能が一つ封じられただけで凡俗と並ぶほどに彼女は弱くない。
何の力の後押しも無くとも、彼女は地力そのものですら桁違いだ。
努力しただけのものでも、才能が有るだけのものでも、力があるだけのものでも敵わない。
努力する天才がその力を油断すること無く最大効率で振るうという存在は、既に災害の域。
卓上に雷が落ち、炎が燃え、ただ牌を掴むだけの動作に竜巻が見える錯覚、それが生じるだけの威圧感。
怜「(……強っ)」
怜「(洒落にならんなぁ、さっすが最強。こんなんチートやチート!)」
怜「(こっちの土俵で戦ってたつもりなんやけど、前半戦のダブルで互角は無理かぁ……)」
だが、しかし。
そんな天下無双の力を振るう宮永照が、誰にも気付かれない程度に眉をひそめている事実に誰も気付かない。
気付いているのは観客席からモニターを見ている京太郎のみ。故に、彼だからこそ彼女の心境を察する事が出来る。
照「(……能力を除けば、強くもない。上手くもない)」
照「(ただ、何故か異様に視点が広くてアシストが上手い。その一点だけすごく手慣れてる)」
照「(同卓してる二人を上手く使って、私の足を止めてる)」
照「(……ほとんど、連荘できない)」
京太郎「(……よし、上手く行ってんな)」
京太郎「(照ちゃ……宮永照なら、ここでこう思うはずだ)」
京太郎「(命を削る業と見る。後半戦の息切れを待とう)」
照「(命を削る業と見る。後半戦の息切れを待とう)」
京太郎「それが命取りだ」
―――うん、悔しけど今日は勝ちは捨てたるわ
―――団体戦やしなぁ。あちらさんの最強ユニット潰せたらそれだけで御の字やろ
―――元より誰かの和了妨害やズラしが得意なうちは防御型や。下手くそな打ち手に良くて一発付くだけの火力なんてたかが知れとるねん
―――あっちの開幕最大火力を潰す。んで、チームで勝つ。だから無理はせえへんよ
―――それに、あちらさんも想定すらしてへんやろ
京太郎「……命をどんぐらい削れば倒れるか、死ぬか、その辺の匙加減が分かってる奴なんて普通居ねえよな」
京太郎「頻繁に意図的に命を削ってて加減が上手い奴とかもな」
京太郎「本来、そりゃ絶対に使っちゃならん類の能力だし。今の怜だからこそ全く問題ないんだが」
京太郎「ま、怜が『無理せず後に任せる』って選択を選んだ時点で決着付いてたのかもな」
後半戦は……前半戦以上に、戦いが拮抗していた。
近麻におけるセオリーとは、ドラや赤ドラによる打点の期待値の上昇。
また『和了そのものの強さ』などの見直しにより、役としての手が安くなっていっている傾向にある。
回し打ちが主流であった頃には低い打点で和了る事は愚行と言われていたが、現代ではそうでもない。
だが、もし。
ドラを特定の誰かが独占する事が出来たとしたら、どうだろうか?
近代のセオリーどおりに打っていては、おそらく打点が悲惨なままに局が流れていくだろう。
意図してそういう、安手で流し合う流れを作ることが出来たなら。
四人の間で点の移動はとことん抑えられ、平坦なままで場は終わる。
その思惑に最初に気づいたのは照。少し遅れて煌。終始気づかなかった玄。
その思惑に好都合と乗っかってきた煌が協力を始めた頃には、既に後半戦の南場が始まっていた。
照「リーチ」
怜「(……三順先見えても、これデジタルで考えること三倍になっただけやしなぁ)」
怜「(強い人が見てこそ活かせるもんやと思うけど。まあええか)」
怜の視る、三順先の世界。
常識の通じぬ世界の視界に沿ったまま、中暗刻を三連打。
既に視えている。彼女のツモはこれからツモ三回で暗刻という鬼のような引きだ。
………それも当然。これは本来、怜が一枚、玄が二枚引くはずだったものを怜がズラしたが故のツモ筋である。
怜「リーチ」
照「……!」
怜「(そう怒らんといてえな。さっきのズラしで、アンタが和了った時の手配は確認した)」
怜「(今の手配やとアンタはズラす事もできひん。アンタがズラせる手牌になるまでは――)」
怜「ロン。リーチ一発三色同刻」
怜「50符4翻、8000。もうアンタからは一生直撃取れへんとちゃうかな」
怜「(うちが和了ってからあと二順、アンタがツモって和了までなら三順や」
照「……山も何も見えてないのに、良く分かるね。ホントに」
怜「要らん要らん、そないなもん視えてもしゃあないやん」
怜「そないなもん視えなくとも、うちにはちゃんと見るべきもんが見えとるんや」
怜「これが見えないと、転びかねん相棒がおるんでな」
照「?」
準決勝先鋒戦、終始結果。
一位 白糸台
+22000
二位 千里山
+19000
三位 阿知賀
-14000
四位 新道寺
-27000
この先鋒の収支の結果、準決勝はどうなったのか?
無論、得点が多ければ有利となるわけでもない。少なければ不利とも断じれない。
得点が減り油断が消えるということもあるだろう。逆に増えた点が油断を誘うかもしれない。
……けれども、点数差は余りにも分かりやすい勝利との距離の指標となる。
強い高校が、僅かな点数差を詰め切れず勝利へ届かなかったとして。
その点数差が、最初に詰められていたとしたら……
怜「一位通過! 祝えー、祝えー」
京太郎「おう、考えてやるよ(祝うとは言ってない)」
怜「なんや、相棒の勝利が喜ばしくないって言うんか?」
京太郎「……明日、清澄(うち)が勝ったら決勝は俺どっちを応援すりゃいいんだろうな」
怜「……あー」
京太郎「ああ、どうすりゃええねん!」
怜「ヘッタクソな関西弁は腹立つなー、なんか馬鹿にされとる気がすんねん」
怜「ま、そこで迷ってくれたのは乙女として評価したる」
京太郎「へいへい……飯食いに行くかー、っと、祝勝会とかあんのか?」
怜「相棒に報告せんとなぁと祝勝会ぶっちしてこっち来たからうちはここにいるんやけど」
京太郎「マジか」
怜「マジや」
千里山女子一位通過。決勝進出決定!
【Q.もしも咲本編の全国大会の会場で京太郎と怜が奇怪綺譚の世界戦の記憶を受信したら?】
【A.京太郎と怜がこの世界で二人だけの秘密を共有してイチャコラして千里山が決勝に来る。白糸台か阿知賀のどっちかは敗退】
今気づいたんですけどこれ本編基準世界決勝でタコスが怜にいじめられる構図が完成してしまう。アカン
怜は卒業した後にも清澄にちょくちょく来たりするんですよ
京太郎も放課後に部室で過ごす時間と怜と会う時間が半々くらいになって
年齢的に京太郎が怜に敬語やさん付けもしないことが周囲に勘違いのような勘違いじゃないような認識を押し付けて
なんやかんやあって
京太郎が気付くとある日道端で腕輪拾ったりして、どっかの世界から京太郎が助けを求めてるので応えて雀力とかを送って
で、力を送り終わったらフリマで売ったりするんですよ。拾った翌日に、妻と子と一緒に
そんな平和な世界
明日21時くらいに再度安価。書式は今回と同じですー
そういや保有都市伝説が決まってて、出番なかったキャラとかいるのだろうか?
判定値にプラスするアイテムもあれば有効そうだ
ふ……藤岡弘、ファンサイトが閉鎖されてる!?
なんでや!
>>796
居ますよー
ただ保有することになっていた都市伝説の事件が結局起きなかった子、物語の裏でのみ活躍していた子も居ますので
>>804
判定値は結構気を使うんですよね……判定値高いと、結局どんな敵にも負けはしないので
だから判定値をインフレさせるとバランスが取れなくなるので、判定値周りはけっこうシビアにしてました
判定値アイテムブースト出来るとみなさんがそれ以外買わなくなる可能性も高かったですし
……ほら、後半の爆砕点穴とかまさにそうだったと思いますし
http://i.imgur.com/IKgxUih.jpg
http://i.imgur.com/MQxEAOV.jpg
最近の魔法少女
youtubeでクウガのBGM探していたら全然無くてビックリ
アメイジングのあれとか音量すっごい小さかったりしますし
どうしたものか
ぼちぼち書いていきますかー
私生活が割りかし忙しい
【お題:ラブコメ】
メイン:姉帯豊音
俺達は、幸せになった。
まあ大体そんな感じだ。
愛とかラブとかそんな感じの力で寺生まれの力は永遠に俺の身体から失われた。
能力が再び戻ってくるんじゃないか? という懸念もあったが大丈夫な様子。
『誰かの一人の物になった』時点で、本当に取り返しの付かないラインを越えることは無くなったようだ。
ま、つまりあれだ。惚れた一人と恋人で居る間は、その境界線はあってないようなもんだってこと。
俺こと須賀京太郎は、姉帯豊音こと豊音と幸せになりました。おしまい。
京太郎「もう冬かー」
豊音「冬だねー」
京太郎「今年はどうする? 年末年始」
豊音「んー……一緒に居たいな」
京太郎「またお義父さんがキレるぞ」
豊音「ふふっ、べつにいーよ」
豊音「それとも、おとーさんをあなたが説得する?」
京太郎「……豊音と駆け落ちする方が楽そうだな」
豊音「ふふっ」
豊音「寒いねー」
京太郎「おんぶしてやろうか? くっつけば暖かくなるかもよ」
豊音「うーん……悩むけど、それは家に帰ってからがいいな」
豊音「くっついて色々したいけど、人の目があると恥ずかしいし」
京太郎「家に帰ってからじゃ、暖かくする意味ないと思うが」
豊音「恥ずかしい事したい」
京太郎「……その台詞が既に恥ずかしいって。ほら、手出せ手」
京太郎「俺のポケットの中で繋いでれば、手だけはちょっとはマシになるだろうから」
豊音「うんっ」
京太郎「コタツあったけー」
豊音「あったかいねー」
京太郎「ミカン食べる?」
豊音「食べよっか」
京太郎「……」ムキムキ
豊音「……」ムキムキ
京太郎「はい、あーん」
豊音「はい、あーん」
京太郎「……」ハムッ、パチュ、モグモグ
豊音「……」ハムッ、パチュ、モグモグ
京太郎「なんで俺達は互いにミカン剥き合って食べさせ合ってるんだろうな」
豊音「なんでだろうね」
京太郎「しかもあーんと一緒に互いの指まで口に入れてるし」
豊音「なんでだろうね?」
京太郎「俺の指の味どうだった?」
豊音「ちょっと美味しいと思った、しょっぱかった」
京太郎「俺もだ、なんか甘い感じがした」
豊音「でも痛そうだから食べないよ?」
京太郎「俺だってしねーよ」
京太郎「もう一切れ食べるか?」
豊音「うん。もう一切れ食べる?」
京太郎「おう」
京太郎「前に豊音に香水もらっただろ?」
豊音「あー、あげたねー」
京太郎「鼻にちょっと付けてみた。嗅いでみ?」
豊音「どれどれ」
チュッ
豊音「!!!??!??」
京太郎「豊音は無防備だなぁ」
京太郎「他人の鼻の匂い嗅ぎに来るとか、ちょっとはその先考えようぜ」
豊音「ふ、不意打ち禁止!」
京太郎「へいへい」
京太郎「じゃ、不意打ちじゃないのもう一回やろうぜ。今度は時間かけて」
豊音「……もー」
京太郎「部屋も乾燥してんなー」
豊音「加湿器ってどこにしまってたっけ?」
京太郎「俺が覚えてるから後で出してくるよ」
豊音「ありがとっ」
京太郎「前に肌荒れが云々って言ってたけど大丈夫なのか?」
豊音「うん。さっきまでは唇もカサカサだったんだよー」
京太郎「さっきまで?」
豊音「……今は、カサカサじゃないから」
京太郎「……あー」
豊音「でもちょっと空気が乾いてるから、またカサカサになってきちゃったなー」チラッ
京太郎「……」
豊音「……」チラッ
京太郎「もっかい濡らすか」
豊音「えへへ」
>>1を信じた甲斐があったな(テノヒラクルー
豊音「ふふふ」
京太郎「……なんで笑ってんだ?」
豊音「幸せだな、って」
京太郎「俺もだ」
豊音が京太郎を後ろから抱きしめ、その髪をいじっている。
撚(よ)ってみたり、梳(す)いてみたり、撫でてみたり。
その手つきはとても愛しげで、優しげだった。
京太郎「愛してる」
豊音「……大好きだとかならともかく、『愛してる』とかはこんな時にしか言わないんだもん」
豊音「……ズルいよー」
二人は額を突き合わせ、されどキスはせず。
0距離以下の近距離で、互いに触れ合い見つめ合う。
自然と肌は触れ合って、体温を感じあって、互いの存在を愛しく想い合う。
京太郎「豊音」
豊音「……うん、いいよ」
京太郎はそんな豊音を横抱きにして抱え、部屋に連れて行く。
ベッドに横たえられ頬を上気させる豊音に覆いかぶさるように、京太郎はその服の裾に手をかけて―――
【以下、バキトーナメント】
大沼「残念だったなァーーーー!!! カットだカットォッ!!!」
大沼「お前らの望むラブコメなど見せるかァーーーー!!!」
大沼「何故なら俺は悪だからだァッ!!!!」
大沼「地上最強のヒロインを見たいかッーーーーーー!!?」
「オーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
大沼「ワシもじゃ! ワシもじゃみんなっ!!」
大沼「選手入場ッッッッッッ!!!!」
『全選手入場です!』
以下略
いやーおおぬまのぼうがいがなければのうこうなぬればとかかけたのになー
こめでぃシーンにはいるまえにおおぬまにぼうがいされちゃったからなー
ぐちょぐちょでねちょねちょなはなしとかかけたのになー
うん分かってた(テノヒラクルー
ちょっと余談なメモ
【構想】
・次回作案
『咲×クウガ』
・プロット完成
・細かい所煮詰める時間がない
・全八話
・もしもクウガと咲の世界が同一世界だったら
・咲本編インターハイ九日間、クウガ本編より十年後
・両方原作知らなくても読める、みたいな作品目指して
・次々回作案
『ペルソナ』
・全三章構成。三章のみ全く考えていない
・4の約十年後。ペルソナ1234全キャラちょくちょく出す
・パーティメンバーは6~8人。アルカナ21人も設定完了
・一章の出来は多分都市伝説の宥姉回や黒太郎回よりはいい
・アトラス作品の設定に対する知識がないと少し置いてきぼりになる可能性が懸念
・一章の盛り上がりと比べて見劣りしない二章三章の展開が思いつかないのでボツ
・メインに多治比真佑子、真屋由暉子などマイナー気味キャラを登用する予定も
『惑星のさみだれ』
・基本的に設定と一部のキャラのみ。現状最有力候補
・Aマホをいじって作ったシステムは完成。基本的にストーリーはあってないが如し
・メイン登場人物は京太郎含めて13人。かなりTRPG風に
・原作知らなくても問題なく、知っていれば有利に進められる程度の塩梅で
・誰でも参加できる、参加人数が増えたり真面目にやろうとする人が増えればそれだけで有利になるシステム
・ごめんなさいしないといけない奴ら
『スマブラ』
やるはずだった展開のかなりの部分を都市伝説で消費してしまう事態に
その内やるとしたら、1からやり直す形になるかと
まったく設定練らないでその場その場で行き当たりばったりに進め過ぎた反省
今度はインフレ防止策も用意しておきます
『扉の向こう側』
「月は見えなくなっているだけで、昼の時も新月の時も満月はそこに在る」なころたん
「暖かい牌以外への斥力。及び河の凍結(一定条件下で他家は捨てた牌と同じ牌を次のツモで絶対にツモる)」な宥さん
「河を通じて干渉し徐々に『流れ』を治水し支配能力とは別口で場を支配する」な透華
「東場限定で支配能力による妨害がなければ毎局天和を確定させる」な優希
「前半戦東場一局目にして後半戦南場四局目のハイテイ牌まで見抜き終わり、次鋒の山まで見え教えられる」な怜
「他人の扉を自由に開け閉めし、鍵をかけられる」な咲
こんな奴らを向こう側に行った奴らが戦っていく作品、ってのは嘘で最初から悪役書く練習なだけだったんですよねー
エター上等で能力も数人しか設定してないですし。クロチャーが二番煎じになってしまったのも大きい
あ、先日書いた各能力分類はもしかしたら扉の向こう側本編内でやってたかもしれないですね
さみだれのシステムまだ微調整中ですけどゲーム感覚でやってみます?
あ、誤爆はお気になさらずー
【さみだれシステム(仮)】
ぶっちゃけ口喧嘩です。要するに、『皆で話し合ってそれっぽい理屈を完成させて>>1に勝利を納得させるゲーム』となります
ゲームの流れは
質問タイム→相談タイム→作戦案提出
の3パート。スキルとかの説明は今日は大雑把にしておきましょう
最後に提出する作戦案は、『戦略』と『戦術』の二つで完成します
戦略はおおまかにどう戦うか。戦術は細かくどう戦うかです
戦略と戦術はそれぞれ>>1が採点し、その総得点が『判定値』となります
『判定値』がそのイベントや戦闘の『達成値』を超えたらクリアーです
ま、それは一旦置いておいて、順繰りに説明しましょうか
そですね、ポケモンっぽく説明してみますか
・質問タイム
>>1に対して指定時間内で色々と質問をします。
具体的には「何が出来そうか」「敵はどんな感じか」「周りの状況はどうか」
おそらくですが、こんな感じになるかと
読者A「敵はどんな姿? 詳しくお願いします」
>>1「身体にいっぱい草が生えてますね」
読者A「持ち物にライターあったよな?」
読者B「仲間に時間稼いでもらって油とかコンビニで買ってくるのは?」
読者C「いいなそれ。仲間に時間稼いでもらって油で火をつけるのは何点?」
>>1「んー、では三点あげましょう」
読者B「敵は頭良さそう?」
>>1「京太郎視点は知性なさそうです。獣並みですね」
読者C「一回蓋開けてマンホールに落としてダメージ与えつつ時間稼げるんじゃね?」
読者B「マンホール近くにある?」
>>1「ありますねー」
読者A「いいなこれ。これなら何点?」
>>1「では二点あげましょうか」
読者C「京太郎視点で弱点になりそうな所は?」
>>1「京太郎は弱点を見付けられませんでした」
読者C「じゃあハギヨシの視点なら?」
>>1「ハギヨシは硬い甲殻の隙間から植物が生えている、装甲の隙間を見つけました」
読者A「よし、そこ狙うか」
読者B「剣の扱いをスキルとして持ってる京太郎にやらせるか。これなら何点?」
>>1「三点あげますー」
と、いった感じに。状況を見て時間は延長しますが、おおまかにこういった流れです
皆さんどうしで相談し、「こういうのがいいんじゃね?」「これはどうよ?」「これあり? >>1的には」
と>>1を交えて作戦案を相談しあう時間です
話し合い推奨だからなぁ
・相談タイム
>>1抜きの皆さんの相談時間です
例えばですが、「近寄って皆で袋叩きにする」「近寄らずに包囲して遠くからボコる」は両立できません
なので話し合い、最後の安価で提出する作戦案を煮詰めなければなりません
例えばですが、『フシギバナ』が相手であれば
【戦略】
前から一人が気を引き、もう一人が背後から忍び寄り油をぶっかけて火を付ける
その後回復アイテムを使う担当と前線で体を張る者に分かれて戦闘する
指定ポイントまでおびき寄せた後、車で体当たり
【戦術】
・自重が重そうなので関節を狙う
・毒に注意する
・マンホールで足を取る
・車一台が通れてやっとの細い路地に誘い込み、動きを制限する
・目潰しを試みる
簡潔ですが、こんな書式で提出する形になるかと
ここで選択できる行動は各個人の「保有スキル」に依存します
・作戦案提出
で、ここに>>1が整合性が取れていたり「おお!」となった案に対してボーナス点を加算します
本来はそこにスキルによる点加算などもありますが現在微調整中
あくまで判定者は>>1ですので、納得がいかなくても>>1の感覚と判断がルールであるということをご留意ください
つまり運転スキルがなかったら車で轢くっていう行動はとれないってことかな?
初期遊戯王のようにやればいいんだな
ブルーアイズにマンモスの墓場を融合!
>>853
ですねー
スキルは現状出来る事の多さとスキルの強力さを反比例させる予定です
例えば【剣術】スキルならレベル7で鉄とか斬れるようになりますが、【斬鉄】スキルならレベル1か2でしょうね
剣術ではないので近接戦では使えない、代わりにビルに誘い込んでビルを倒壊させて……なんて事も出来るように
基本的にスキルはその名前も効果も皆さんの自由に取得させてあげようと思っています
ま、自由安価ですね。もっとも強力なスキルなんて取ってもレベル10とかまで育てなければ使えないようにする予定ですが
早く走れる【健脚】とか麻雀にも応用できる【高速思考】とか地味な方が多分効果的です
【観察眼】とかあれば>>1に質問した時に京太郎が得られる情報が飛躍的に増えるでしょうし
また、スキルは誰かに教わった方が伸びが早いです
弓ならあの人に、剣ならあの人に、走り方ならあの人に……といった感じに
今回はお遊びなので京太郎に
【剣術】レベル3
効果:剣が使用できる
【格闘術】レベル3
効果:格闘術が使用できる
【観察眼】レベル3
効果:指定した対象から何かを読み取る
【直感】レベル3
効果:理屈でなく、重要な事を読み取る
【破壊工作】レベル3
効果:罠に使える場所の発見、効果的な罠の設置
を付加しておきます。あと掌握領域関連は今回無しで。お遊びですので
なお
レベル3→一応はその技術を使える
レベル5→その技術を一人前に収めている
レベル7→その技術を達人域まで極めている
レベル10→人間やめましたライン
となります
発想力が大事かー
前にクトゥルフやってたときGMも気付かなかった超発想でニャル様と融合した友人がいたなあ……
ではちょちょいっとやってみましょうか
【敵性発見】
一ツ目の土のようなもので出来た人形が此方を見ている
走っては来ないが、歩いて此方に近づいてくるようだ
大きさは2mほど。周りに人は居ない
夜の街を今うろついているのは自分しか見えないが、ここから離れれば別かもしれない
現在時刻から質問タイム40分、開始ー
状況に合わせて延長もします
運転はできないけどアクセル踏むことはできる(ブレーキなんて知りません)とかはあり?
>>1質問
・土人形はどんな姿形をしている?
・知性は見受けられる?
・京太郎の【観察眼】【直感】を使用したうえで弱点部位のようはものは発見できる?
観察眼で身体を確認できる?
あと直感でやばそうな部分や弱点が見つけられればしたいんだけど
リロードしてなかったすいません
周りに武器になりそうなものはありますか?
京太郎は破壊工作に使えそうな道具を何か所持しているか
>>862
出来ますが、乗ってる奴にある程度の体を動かすスキルがないとそのまま死んでしまいますね
あとクルマを見付けて【ピッキング】するスキルなどもいるでしょう
>>863
>>864
土人形はのっぺりとした首のない身体、首の付け根辺りに目が一つ
知性はありそう。まっすぐに京太郎に向かってきている。ただ奇襲してこなかったりと高くはなさそう
直感だと「あの太い腕に殴られたらやばそう」「なんだか右脇腹を庇っている気がする」
>>865
右側の電柱に鉄パイプが落ちているのを【観察眼】で発見しました。剣術で使えます
>>866
麻雀牌を持っているだけで他にはありません
マンホールに落っことして上がってきた所を後ろから頭をぶっ叩くのは何点?
目が一つだけでそれが前を向いてるなら視界は狭いはず
土人形の歩く速さは?
近くに破壊工作を使用して罠として利用できそうなものはある?
土人形の歩くスピードはどれくらい?
地面の凹み具合や足音の響きから推測すると重量はどれくらい?
土のようなって言ってるけど、本当に土かって確認できる?
右わき腹を庇っている気がするってのは手かなんかで抑えてるの?
その姿を見て連想できるもの(最近聞いた噂等)ありますか?
鉄パイプを持った時のリーチと相手のリーチはどっちが長いですか?
相手は何か所持していますか?
何か喋っていたり異音はしますか?
麻雀牌を投げつけて敵の攻撃を誘発することは可能?
近くに敵の行動を制限できそうな狭い路地裏などはある?
鉄パイプを敵の右わき腹にぶっ刺すだと何点?
あ、達成値忘れてました。今回は『九点』です
>>868
んー、二点で
>>869
普通の人が街を歩く速度と同じくらい。けれど走って逃げたら走って追ってくるかもしれませんね
工作自体を手早く終わらせれば、土人形が到達するまでに工作に使える時間は3~4分といったところです
>>870
【観察眼】によればおとせそうなマンホール、切れそうな電線、少し離れて落とせそうな田んぼ、廃ビルなどがあります
ビルはおびき寄せて突き落とす過程が必要です
【直感】によると、この土人形は普通の人間には見えないので道路で他の車にひかせて破壊することが可能なようです
ただしその道路まで逃げるならば逃げるための手段が二手必要です
>>871
300kg程度でしょうか
>>872
確認はできません
直感で、何となくそう思った程度のようです
>>873
相撲取りのように鈍重そうだ、と思いました
鉄パイプを持てばリーチは互角。初手はこちらが最初に当てられそうです
何も持っていないし、何も音は立てていません
>>874
牌を投げて足を一瞬止め防御動作を取らせることは可能です
路地裏はありません。車が余裕を持ってすれ違える一本道です
鉄パイプを脇腹にぶっさすのであれば三点差し上げます。おそらくわずかながら足も止まるでしょう
彼我の現在の距離は何メートルほど?
『麻雀牌を投げつけ防御を誘発、隙を作らせる』だと何点?
格闘術を使用したうえで敵の足を狙いバランスを崩させ、転倒させることは可能?可能なら何点?
どうやって結合を保ってるかはわからないが、なんとかして水に突き落としたい
地形に傾斜はある?
近くに川があったら土人形を人形から溶かす事ができる?
切れそうな電線とあるが手の届く高さにあるのか
そもそも向こうはこっちの存在に気づいてるの?
田に水は張ってある?
目が1つってことは距離感が無い?
田んぼの泥や砂での目潰しは効果あり?
京太郎の現在の服装は?
麻雀パイ投げて切れそうな電線を切ることは可能ですか?(須賀のスキル的に)
鉄パイプを指して足が止まるのはどれぐらいですか?(P3のように1MoreかP4の怯み程度か)
>>876
だいたい40メートル
『麻雀牌を投げつけ防御を誘発、隙を作らせる』だと1点ですね。他のと複合させることも可能ですが
格闘術単体では不可能です。何か別の手段でよろめかせたり、足場の悪いところまでおびき寄せなければ
成功ならば姿勢を完全に崩した上で1点差し上げます
>>877
>>879
河はありません。近くに水場は田んぼのみです
【観察眼】によると水落ちしても溶けそうな感じには見えないようです
>>880
手の届く位置にはありませんが、もろくなっている部分に鉄パイプを投げつければ切れてその端が落ちてきそうです
>>882
ガッツリ気付いて歩み寄ってきています
>>883
田んぼに水は張ってあります
目が一つでも遠近感はちゃんとあるみたいです
>>884
ありです。二点になりますね
>>885
学ランです
>>886
牌投げは現在スキルでは不可能です
鉄パイプを脇腹に挿せば数十秒は動きが止まり、次の攻撃行動が高確率で成功扱いになると思います
首の付け根辺りに目があって、その上に頭があるんだろうけどコイツは2mで何頭身?頭でっかちだったりしない?
目は大きい?
服で鉄パイプを巻いて電線切ることができるか?
頭身を聞いたけど、体のバランスってどんな感じ?
学ランの上着を投げつけ目くらましにすることは可能?可能なら何点?
マンホールの蓋を開け落とし穴にする際、その上に上着を被せて穴の存在を隠ぺいした場合点数は上がる?
道路までおびき寄せ他の車に轢かせた場合は何点?
>一ツ目の土のようなもので出来た人形
こいつの姿は妖怪「泥田坊」に酷似している
こいつを「泥田坊」と仮定するならば
「泥田坊」は元々、田んぼを奪われた怪異なので
田んぼまで連れて上げることができればおなしくなるのではないだろうか?
よって相手のスピードに追いつかれないようにしかし相手の視界に入り誘導して田んぼまで導く
相手に電気は通る? 表面は無理でも内部は可能とかそんな感じで
脇腹に突き刺した鉄パイプを通電させた場合効果は見込める?
>>888
>>890
>>867で書きましたが、頭はないです
体のバランスで言えば、どっしりとした体格にぶっとい腕と足です
もしも手のひらサイズの人形であれば、軽いデコピンでは転倒しないくらいのバランスでしょう
>>889
可能ですね。電気が土人形に効くかどうかは現状スキルでは判断できません
>>891
服目眩ましは可能です。点にはなりませんが何か一つ行動を成功させる要素になります
夜なので上がりません。昼であれば上がっていたと思います
道路におびき寄せて引かせたら三点差し上げます
>>892
それで田んぼまでおびき寄せるのは可能ですねー
おびき寄せること自体はそれで無条件成功です
>>893
現状スキルでは判断できません
ではタイムアップという事で。取り敢えず目標23:15までに基幹となる戦略と細かい成功要素を煮詰めて作戦案を完成させてくださいー
>>888
あ、体の割に目は小さいです。小さめの野球ボールほど
送電線を切断とか京太郎への損害賠償請求ががががが
麻雀牌を投げつけ防御を誘発、隙を作らせる
鉄パイプを拾い田んぼへ誘導
田んぼまで来たら田んぼの砂を再び投げ牽制
鉄パイプ攻撃と砂ループみたいな
ま、お試し版なのでお気楽にね
本来なら範囲安価とか色々考えるんですが今日はいつもどおり
作戦案提出
>>920
>>913
そもそも力士を想起させる体躯にぶっとい手足があるのにマンホールに全身落とせるのかね?
いいとこ片足だけな気がするんだけど
予想以上に時間が足らないねーこれ
安価下なのよー
マンホール落とし→上がってきた所を強打=二点
格闘術で姿勢を崩し、田んぼにおびき寄せる=一点
上着、視界塞ぎ、田んぼ、鉄パイプ、右脇腹=四点
二次案:車で轢かせる案の用意=成功する可能性は十分にあるため、二点
目眩ましの成功について=一点
夜の有利要素=一点
敵の自重の利用=一点
>>1納得ボーナス、二点!
達成値九点。合計判定値、14!成功!
ゲームクリア!
>>920
「マンホールの大きさ」とか聞くべきでしたね、本来は。『落ちない』という可能性を考えて
共同溝マンホールというマンホールの蓋の大きさは直径約2mという驚異的なサイズなんですよー
>>857
まさにそれ
>>860
どうしてそうなった
>>901
原作だと魔法使いさんが誤魔化してくれます
>>924
本番ではまったり時間取りますねー
と、まあこんな感じです。やってみて分かったと思いますが、スキルがなくとも十分敵を倒せるシステムとなっております
スキルがあればあるほどできる事も増えますし、今回は観察眼などが地味に活躍してくれたと思います
また、仲間が居ればスキルの総量増加や役割分担など取れる手がガンガン増えていくと思います
一人が時間稼ぎして一人がコンビニに走るなんてことも出来ますし
それから鉄パイプを拾う行動もしてしなければ素手のままという点にご注意。ちょっとヒヤッとしました
今夜はこんな所ですかね
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません