エイラ「世界…大戦?」(226)

エイラ「どういうことだよニパ!やっとネウロイがいなくなったっていうのに」

ニパ「それが原因かもな。共通の敵がいなくなって、今度は人類同士で戦うことになってしまった」

エイラ「みんなでネウロイと闘ってきた仲間じゃないカ…」

ニパ「だからなんだよ。各国の損害や思惑、被害を受け疲弊した国への侵略」

ニパ「世界中が戦争ムードだよ。扶桑もカールスラントも…オラーシャも」

エイラ「ナ、ナンダッテ…オラーシャも…」

ニパ「たしかオラーシャにはエイラの…。今の内に退役しておいた方がいいよ」

ニパ「この戦いにはウィッチも投入されるはずだから。辛い戦いになる」

エイラ「…イヤ、私も出る」

エイラ「私が戦場でサーニャを見つけてやる」

エイラ(そして一緒に逃げるんだ。どんな相手が来ても私が守ってみせる。裏切り者になっても…)

ニパ「そうか…。イッルならやられる事はないだろうな。…見つかるといいな」

エイラ「お前も油断すんなヨ、ニパ」

一方カールスラントでは

バルクホルン「…ガリアに侵攻…か。あの国にはもう何も残ってはいないだろう。何故なんだ」

ミーナ「領土が欲しいのよ…見栄みたいなものだわ」

バルクホルン「ガリアもようやく復興が進んできたのに…。一番苦しいのは民衆ではないか!」

ミーナ「トゥルーデ…」

エーリカ「ガリアか…あいつを撃たなきゃいけないんだよね。2人共、出来る?」

ミーナ&バルクホルン「…」

エーリカ「…じゃあ、私がやる」

バルクホルン「エーリカ…」

エーリカ「やらなきゃ、やられちゃうんだよ」

エーリカ「トゥルーデも、ミーナも、ウルスラも、クリスも、家族も国のみんなも!」

エーリカ「私はみんなを守るためなら…たとえあいつが同じ想いだったとしても、引き金を引く!」

ミーナ「…そうね、その通りだわ」

バルクホルン「そうだな…私達は軍人だ。守るべきものの為に、私情を挟んでしまっていた」

バルクホルン「お前だけに重荷は背負わせられん。私も戦おう」

ミーナ(何かを得る為には、何かを捨てなければいけないのかしら…)

一方ガリアでは

アメリー「ペ、ペリーヌさん!カールスラントが侵攻してくるようです」

ペリーヌ「…わかりましたわ。ウィッチ隊は出撃準備。民間人は避難させなさい」

ペリーヌ「民間人が避難できる時間を稼ぐんですわ。わたくしが先頭を務めます」

アメリー「わ、わかりました!」

ペリーヌ(カールスラントもおそらくエースを投入してきますわ。わたくし程度で何分もつか…)

ペリーヌ(あの3人だったらお手上げですわね…。どちらにせよ、この命、捨てる覚悟が必要ですわ)

ペリーヌ「ペリーヌ・クロステルマン、出撃します!」

~~~ガリア国境付近上空

ペリーヌ「久しぶりですわね」

ミーナ「…」

バルクホルン「ペリーヌ…」

ペリーヌ「なんとなく、あなた方が来る予感はしていましたわ」

バルクホルン「頼むペリーヌ!投降してくれ!お前ならわかっているだろう!」

バルクホルン「私達3人との実力の差が!戦えばお前はただでは済まない…頼む」

ペリーヌ「ありがたい申し出ですけど、お断りしますわ。わたくしにも守らねばならない物がありますの」

ペリーヌ「あなた方も同じではなくって?」

エーリカ「その通りだよ」ジャキ

エーリカ「どかないなら、押し通る!」

ペリーヌ「させませんわ!この命に代えても!」

~~~

ペリーヌ「ハァ…ハァ…」

ペリーヌ(わかってはいましたけれど、圧倒的ですわね。さすがは世界のトップエース達ですわ)

エーリカ「もう弾を防ぐほどの魔力も残ってないでしょ…これで最後だよ。投降して」

ペリーヌ「…お断りしますわ」

エーリカ「…このわからず屋!!」ドン

ペリーヌ「ぐっ…」ボタボタ

バルクホルン「…エーリカ」

ミーナ「…行きましょう…」

ガシ

エーリカ「なっ?!」

ペリーヌ「い、行かせませんわ…民間人が避難するまでは…ガハッ」

バルクホルン「動くなペリーヌ!エーリカはわざと致命傷を避けたんだ!動くと腹の傷が!」

ペリーヌ「…このままあなた方を行かせれば、ガリアにあるもっと大勢の命が消えます」

ペリーヌ「わたくしがガリアを守る!」

エーリカ「…」

エーリカ「…ごめん」

ダダダダダダ

ペリーヌ(アメリー、リーネさん、宮藤さん…坂本少佐…わたくしも何かを守れたのでしょうか)

エーリカ「…」

バルクホルン「…」

ミーナ「…ハルトマン中尉、バルクホルン大尉が敵ウィッチとの戦闘で負傷しました」

エーリカ&バルクホルン「?!」

ミーナ「この後も敵ウィッチ隊との交戦が予想されます。一度撤退し隊を再編成します」

ミーナ「繰り返します。ガリア侵攻部隊は一時撤退。隊を再編成します」

~~~その夜、カールスラントにて

エーリカ「ミーナ!どうして撤退指示なんか出したのさ!」

ミーナ「…フラウ、貴方の気持はよくわかるわ。今は休みなさい」

エーリカ「私は…」

ミーナ「上官命令です」

~~~

バルクホルン「私は軍人失格だな…結局エーリカに手を汚させてしまった」

ミーナ「私もね。あのまま攻め込めば一気に制圧出来たはずだわ」

バルクホルン「しかし、あのまま攻め込めば避難の遅れた民間人は犠牲になっていたはずだ」

ミーナ「フラウもそれは分かっているわ。今はあの子は自分の感情を押し殺してる」

ミーナ「トゥルーデ、あの子をお願い」

~~~エーリカの部屋

バルクホルン「エーリ…ん?」

エーリカ「うっ…うっ…ペリーヌ…うわぁぁあん!!」

エーリカ「どうして!なんで私達が!!うわあああん」

バルクホルン「…エーリカ」

エーリカ「はっ…トゥルーデ…トゥルーデ!!!うわぁぁあん」ダキッ

エーリカ「私が!私がペリーヌを!仲間だったのに!わぁぁあ」

バルクホルン「…」ギュッ

バルクホルン(エーリカ、お前だけに辛い想いはさせない。私がお前を守る)


数日後、カールスラントはガリア首都を占領、ガリアは降伏した

一方スオムスでは

エイラは最前線に志願し、オラーシャの敵を迎撃する任務に就いていた。

元々ウィッチとしての能力が高く固有魔法により被弾しないエイラであったが

相手もウィッチであることと、相手の顔を確認しなければならないという事が相俟って苦戦することも多かった。

逃げるウィッチを追う事はなかったが、命を捨てる覚悟で迫り来るウィッチも多く

望まずとも、命を奪わざるを得ない事も何度もあった。

エイラはサーニャが自分以外のスオムス兵に出会わない事を祈り続けていた。

ID違うけど>>1です

~~~夜のスオムス兵舎

エイラ「サーニャ…無事だよナ…」

エイラ「サーニャが戦争に参加するはずがない。きっとウラルの山の向こうに家族と疎開しているに決まってる」

エイラ「そうであってくれヨ…」

カンカンカンカン

「敵ウィッチが接近中!敵ウィッチが接近中!」

エイラ「夜…ナイトウィッチ…まさか!!」ダッ

~~~スオムス国境付近上空

エイラ「くそっ!暗くて見えないぞ…一体どこまで接近してるんダ…」

エイラ「司令室!敵の位置は!」

ザザッ…ザザッ…

エイラ「インカムの周波数が狂わされてる…こんなことが出来るのはやっぱり…」

エイラ「サーニャ!!サーニャだろ!!返事をしてくれ!私だ!エイラだよ!」

ザザッ…メ…サイ…ザザッ

エイラ「ン?インカムから…」

???「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…」

???「私が守らないと…お父様とお母様を…国のみんなを…そして…」

エイラ「サー…」

バシュバシュバシュ

エイラの能力ならば遥か遠くから放たれたロケット弾を回避することはできたはずだった。

だがエイラは動かなかった。

恐らくサーニャは自分の銃口がエイラに向けられていることに気づいていないだろう。

しかしサーニャにも譲れないものがあるのだ。

そのために武器を持ち戦う道を選んだ。

この戦いが終わるまで、サーニャが家族と幸せに暮らせることはない。

そんな想いがエイラの動きを止めた。

そして…

エイラの体は炎の中に消えていった。

~~~薄れゆく意識の中にて

エイラ「ただいま~サーニャ!」

サーニャ「おかえりなさい。寒かったでしょう。今日はボルシュチュよ、エイラ」

エイラ「やった!サーニャの作るものはなんでもおいしいナ!」

サーニャ「エイラったら。さぁ、食べましょう」

エイラ「うん!明日はサーニャの家族に会いにいくんだよナ!どんな服着ていけばいいのカナ…」

サーニャ「何しにいくつもりなの、エイラ」

エイラ「べべべつになんでもないゾ!」

サーニャ「ふふふっ」

エイラ「…サーニャ」

サーニャ「なあに?エイラ」

エイラ「私達、ずっと一緒だぞ!ずっと!」

サーニャ「うん!」

~~~スオムス国境付近上空

サーニャ「名前も知らない人…ごめんなさい…」グスッ

サーニャ「お父様…お母様…私が守ります…そして…」

サーニャ「エイラ…会いたいよ」

サーニャ「きっとこの戦いが終われば、会えるよね」

サーニャ「エイラ…エイラ…」ポロポロ

お互いを想い続けたこの二人が再会できることは、もう、二度とない…。


その後スオムスは、少ない資源と兵力で善戦するものの

オラーシャの総攻撃に敗れ、領土を割譲。

オラーシャは侵略行為を非難され、孤立してゆくのであった。

また、ガリアを占領したカールスラントはブリタニアに和平を申し込むがブリタニアは拒絶。

ブリタニアとの激しい制空権争いが始まっていた。

しかし、ブリタニアの優れた兵器やウィッチ達を相手に攻めあぐねたカールスラントは

やがて、対オラーシャへと転換することになる。

一方扶桑では…

~~~扶桑皇国

坂本「…リベリオン合衆国に宣戦布告か…」

竹井「…人間は争わずにはいられないのかしら」

坂本「もはや止められまい。私は扶桑の為に剣を振るうのみだ」

坂本「さて、出撃だ。せめて民間人の被害が少なくなることを祈ろう」

竹井「美緒…気をつけて…」

坂本(宮藤…私は今から人を殺しに行く。こんな私を見たら、お前はどう思うだろうな…)

坂本「坂本美緒、出る!」

~~~オワフ島、真珠湾上空

坂本「どういうことだ…まるで戦闘態勢ではない!」

坂本「こちら坂本!宣戦布告は行ったのか!?敵は完全に無防備だ!攻撃を中断しろ!」

ザザッ

「こちら司令部。中断は許可しない。ただちに攻撃せよ。繰り返す。ただちに攻撃せよ」

坂本「なんだと…?!おい!爆撃隊!止まれ!」

ヒュルルルル ドーーーン

扶桑のウィッチは特攻してみんな死ぬんだろうな

ウー ウー ウー

坂本「…本当に宣戦布告は行ったのか?司令部!」

ザザッ

「貴殿の考える事ではない。戦闘に集中せよ」

ドォン ドォン

坂本(これが、私達が命がけで守った世界なのか…)

ブオォォン

シャーリー「…見損なったぞ、坂本少佐!宣戦布告を行う前から奇襲攻撃とは、それが扶桑のやり方か!」

坂本(やはり…)

坂本「…言い訳はしない」

シャーリー「…もう、あの頃には戻れないんだな…私達」

坂本「既に道は違った。お互いに守りたいものがある」

坂本「もはや我々に言葉は不要!戦って勝ちとるのみ!」シャキン

シャーリー「…くそったれぇぇえ!!」

~~~

シャーリー(少佐はシールドが貼れないし速さなら私に分がある)

シャーリー(後ろを取って一気にケリをつけてやる!)

ブォン

シャーリー(いいぞ、もらった!)

ダダダダダ

ヒュンヒュンヒュン

シャーリー(くっ上手い…後方からの射撃を完璧に回避している…)

ペース遅い

ブォン

シャーリー(これはっ…左捻り込み!!しまった!!)

シャーリー(やられるっ…!)

坂本「貰ったあぁぁ!!」

シャーリー「くっ…」

ジャキィン

~~~

ザザッ

「こちら司令部。敵基地への攻撃は成功。敵基地は壊滅。直ちに帰投せよ」

坂本「…了解」

シャーリー「はぁ…はぁ…まだだ、まだ私は戦える!」

坂本「基地は落ちた。私の相手をするより戦傷者を保護するべきだ」

坂本「…すまない。シャーリー」ブォン

シャーリー「…」

シャーリー(少佐、私を落とせたはずなのに、武器だけを狙ったのか…?)

シャーリー(やはりこの作戦、坂本少佐は知らされていなかったに違いない)

シャーリー(こんな作戦を少佐が許可するはずがない。私たちも所詮、駒って事か…)

この日、本来なら攻撃開始の前に届くはずの宣戦布告が通訳及びタイピングの準備に手間取り

結果的にリベリオン政府に手渡されたのが攻撃の約1時間後となってしまった。

この為、リベリオン国内で「扶桑は騙し打ちをする卑怯な国である」という意識が高まり

リベリオンの世論は一気に参戦へと傾いたのであった。

リベリオンはオラーシャ、ブリタニア、ガリアを含む連合国の一員として正式に参戦を発表。

扶桑とその同盟国であるカールスラント、ロマーニャに対して宣戦を布告した。

中国戦線も忘れないでねと思ったら中国がなかった

しかしその後も扶桑は連合軍相手に連勝を重ね、順調に制海権を広げていた。

そしてこの日、太平洋上のミッドウェー島攻略作戦が行われたのであった。

が…そこには

~~~太平洋、ミッドウェー島付近上空

菅野「これは…リベリオン艦隊が展開している?司令部、作戦が読まれてる!」

「作戦は変更しない。敵を撃破し作戦を遂行せよ」

菅野「おいおい…こりゃちょっと厳しいぞ…」

ブゥン

ドミニカ「まぁ、私達もハンバーガー食って寝て過ごしてたわけじゃないさ」

テンポ悪い

菅野「…あんた、相当できるね」

ドミニカ「さぁね」

菅野「お互いに引く訳にはいかないだろ」スラッ

ドミニカ「サムライか。一度見てみたかったんだ」

菅野「扶桑海軍菅野直枝、推して参る!」

~~~

ダダダダダッ

菅野「くっ…」

菅野(こいつ…強い…)

ビキィン

菅野「しまった、刀が!」

ドミニカ「武器が折れちゃ戦えないだろ?今日の所は帰ってくれよ」

菅野(こいつ…武器を狙って…手加減してたのか?!)

菅野「まだまだあああ」ブォン

ドミニカ「うおっ、なんだ?拳にシールドが…」

菅野「これがオレの固有魔法。シールドの超圧縮だ」

ドミニカ「…へぇ、それでカラテをするわけかい?カワラは何枚割れるんだ?」

菅野「ふざけるあああ」ブォン

バキィ

菅野「…ぐはっ…」

ドミニカ「あいにくと、こっちもボクシングをやっててね。異種格闘技戦といこうじゃないか」

~~~

菅野「はぁ、はぁ…」ボタボタ

ドミニカ「…もう諦めろ。今なら見逃してやる」

菅野「…オレ達には、撤退なんて許されてないんだ…」

菅野「おめおめと逃げ帰るくらいなら、敵を道連れに死ねと、そう教わったんだ」

ドミニカ「…そうか」

菅野「くらえええええ」ブォン

おセーよ
書きためてから出なおせチンカス

ドン

ジェーン「…」

菅野「ぐ…もう…1人?」ボタボタ

ドミニカ「…悪く思うなよ。これが戦争なんだ」

菅野(ああ、でも、絶対に死ぬな、って教えてくれた人もいたっけ)

菅野(姉さん、ラル隊長、502の皆…)

菅野(ごめん…)

この戦いで扶桑は、暗号が解読され作戦が筒抜けであったこと。

また作戦上の油断や不備、艦隊の装備や指揮官の采配ミスなどが重なり大敗を喫する。

この大敗によって扶桑は4隻の主力空母とその艦載機、多くのパイロットとウィッチを失い

戦況は圧倒的優位から一気に悪化することとなる。

~~~オラーシャ国境付近

ミーナ「トゥルーデ!4時方向に敵ウィッチ隊!フラウは7時方向の敵戦闘機部隊を!」

バルクホルン「うおおおお」

ダダダダダ

エーリカ「シュトルムー!」

ブォン

バルクホルン「はぁ…はぁ…なんだこの数は…」

エーリカ「さすがに疲れたよぉ~」ゼェゼェ

ミーナ「ま、また増援ですって?!6時方向に敵ウィッチ隊!迎撃を!」

バルクホルン「なんだと?!くそっ、次から次へと…」

エーリカ「これだけまとめて来られちゃ、弾も魔力も足りないよ~」

ミーナ「くっ…さすがに限界ね…総員撤退!直ちに戦線を離脱せよ!」

カールスラント軍は、オラーシャ戦を開始当初こそ優位に進めていたものの

次第に押され始めていた。

スオムス侵略以降孤立していたオラーシャがカールスラントと戦闘に入るや否や

連合国が再びオラーシャを支援しはじめたのだ。

~~~カールスラント

バルクホルン「…他の部隊の戦況はどうなんだ、ミーナ」

ミーナ「かなり厳しいわね…スターリングラードで第6軍が降伏したそうよ」

バルクホルン「そうか…」

ミーナ「リベリオンを含む連合国からオラーシャへの膨大な物資の援助が行われているわ」

バルクホルン「なるほど、落としても落としても出てくるのはそういう理屈か」

ミーナ「ロマーニャもお国柄というか…正直頼りないわ。上はあまり期待していないわね」

ルッキーニは砂漠でパスタ茹でようとして撤退するんだな

バルクホルン「ははっ、ルッキーニを見れば判るな」

ミーナ「…」

バルクホルン「す、すまない…501の話はするべきじゃなかった」

ミーナ「いいえ、私たちは忘れてはいけないのよ。あの戦いを。あの想いを」

ミーナ「その仲間を殺めたことも…」

バルクホルン「…」

ミーナ「とにかく、今はなんとか抑えてはいるけど、攻勢に出るのは難しいわね」

カールスラント兵「失礼します!」

カールスラント兵「ブリタニア軍が接近中!直ちに迎撃に移れとの事です!」

ミーナ「わかりました。トゥルーデ、いくわよ」

バルクホルン「わかった」

エーリカ「私も行く」

バルクホルン「エーリカ!お前は今さっき帰投したところじゃないか。魔力と疲労が…」

エーリカ「へーきへーき。先に行ってるよ」

バルクホルン「ま、待て!」

~~~

ダダダダダッ

エーリカ「数だけは多いなぁ、ホント」

バルクホルン「油断するなよ、エーリカ」

エーリカ「わかってるって」

ミーナ(はっ…このユニットの波長は…)

ミーナ「フラウ、避けて!!」

エーリカ「うわっ!!!」ヒュン

バルクホルン「あれは…」

ミーナ「…リーネさん…」

リーネ「…」

リーネ「…ペリーヌさんを落としたというのは、本当ですか?」

バルクホルン「…ああ、本当だ」

エーリカ「私だよ、撃ったのは」

リーネ「フル…メタル…ジャケット…」

リーネ「…そうですか。判っています。皆にも守りたいものがあるんだって」

リーネ「でもそれは、ペリーヌさんも、私も同じ」

リーネ「私もあなたたちと戦います!」ジャキ

エーリカ「…投降するつもりはないんだね?」

リーネ「…」

エーリカ「…仕方ない」ジャキ

リーネ「そこです!!」ドンッ

エーリカ「甘い甘い、不意打ちでもなきゃ当たんないよ」ヒョイ

リーネ「くっ…」ブゥン

エーリカ「逃がさないっ」ブゥン

エーリカ(あまり動かないでよ…致命傷は避けたいのに…)

ミーナ「……ない」

エーリカ「ん?」

ミーナ「フラウ、危ない!」

エーリカ「えっ」

エーリカ「ッ!?」ドカーン

俺「ふ、危なかったなエーリカ。でも大丈夫。お前は俺が守る!」

リーネの撃った弾はリーネの狙い通り、さまざまな障害物を反射して

リーネの誘導先に向かって飛んでいた。今エーリカがいるその位置に。

疲労が溜まっていた、照準に集中しすぎた、様々な理由がエーリカの思考、判断を鈍らせ

弾丸はもはや回避不能な軌道と速度でエーリカに迫っていた。

エーリカは死を覚悟した。

ドンッ

エーリカ「……あれ…?」

バルクホルン「…ぐはっ…」

エーリカ「…トゥルーデ…?」

バルクホルン「け、怪我はないか?エーリカ…」ヒューヒュー

エーリカ「な、なんでトゥルーデのお腹から血が出てるの?」

エーリカ「ミーナ?ねぇ」

エーリカ「ねぇってば!!!!!」

ミーナ「トゥルーデ!!!」

エーリカ「トゥルーデ!トゥルーデ!!」

ミーナ「フラウ、一度トゥルーデを連れて基地に戻るわ!急いで!」

エーリカ「トゥルーデ!!何で!血が止まらない!!」

ミーナ「早く!!行くわよ!!」ブゥン

リーネ「…」

~~~上空

バルクホルン「なぁ、エーリカ…」ヒューヒュー

ミーナ「喋っちゃ駄目!」

バルクホルン「約束してくれエーリカ。クリスの事を、よろしく頼む…」

エーリカ「何でも約束する!部屋の掃除も時間通りに起床も身だしなみもなんでもする!」

エーリカ「だからお願い、喋らないで!!死なないでトゥルーデ!!」

バルクホルン「あと…リーネを恨まないでくれ。私たちと一緒なだけなんだ」

バルクホルン「…どうしてこんなことになってしまったんだろうな」

バルクホルン「誰もが戦いなんて望んでいないのに」

エーリカ「…」

バルクホルン「エーリカ、戦いが終わったら、医者になるんだろう…?」

バルクホルン「お前ならきっといい医者になる。そして家族と幸せに暮らすんだ…」

バルクホルン「エーリカ、私は…お前と一緒にいて………」

エーリカ「…トゥルーデ?トゥルーデ!!なんでもっとスピード出ないの!くそっ!!」

エーリカ「トゥルーデーーー!!!」

その後も連合国の攻勢は続き、カールスラント軍は圧倒的物量差の前に実質壊滅した。

カールスラントのほとんどは連合軍に占領され、兵力も指揮系統も破綻し

カールスラントは無条件降伏することとなる。

ロマーニャ…

そして扶桑では…

~~~琉球島

西沢「…こいつはまいったねぇ…ほぼ壊滅か」

西沢「…住民まで犠牲に」

西沢(わかってる、戦争にどっちが正義なんてあるわけがない)

西沢(それでも…それでも私は…)

リベリオン兵『いたぞ、扶桑の生き残りだ!』

西沢「それでも私は、この国の軍人なんだ!この人たちを守らなくてはいけなかったんだ!」

西沢「うおおおおおお!!」

ドガァァン ズガァン

西沢(敵の数は…ウィッチ戦闘機兵隊あわせて…5万くらいかな?加えて戦艦、空母多数)

西沢「まぁ、やれるだけやってみますかぁ」

sssp://img.2ch.net/ico/jisakujien_3.gif
ロマーニャまだー

>>133
もう負けてるだろ。いや、パラレルワールドだしもしかしたら……てか芳佳は何してんだ

ドォン

リベリオン兵『な、なんだあれは…』

リベリオン兵『ば、化け物…!!』

西沢(ここいらでお別れだ、美緒、醇子、元気でな)

西沢「扶桑海軍、西沢義子!死にたい奴からかかってきな!」

公式設定通りだったら芳佳は確か広島にいるんだよな……
このままいけば……いや、まさかな……

既に連合軍の攻撃は扶桑本土に及んでおり

周辺各島では多くの犠牲者を出す凄惨な戦いが繰り広げられていた。

もはや敗色濃厚であることは誰の目にも明らかであったが

軍上層部は頑なに降伏を拒むのであった。

そんな折、カールスラントの無条件降伏の知らせが届くのだが…

~~~扶桑

坂本「降伏勧告を無視して本土決戦だと…?馬鹿な!!」ドンッ

竹井「…上層部はもはや責任の擦り付け合いよ。誰もが勝てるはずがないと思ってる」

坂本「当たり前だ!!国民を見てみろ!もはや戦う気力も体力も残ってはいない!」

竹井「…でもね、琉球の戦い…あの戦いがあまりに凄惨だったせいで、連合軍は本土上陸を嫌がっているという話なの」

竹井「そのための降伏勧告だと思うわ。もしこれが受領されない場合…」

坂本「…どうなるんだ、醇子」

ファットマン落ちてきても淫獣が何とかしてくれるさ

竹井「…リベリオンで新型の爆弾が完成したという噂があるの。数発で扶桑を壊滅させるほどの」

坂本「なんだって?!」

ウーウーウー

「敵襲ー!リベリオンの爆撃機だ!」

坂本「まさか!!」ダッ

竹井「美緒、待って!誰か美緒を止めて!!」

坂本「敵の新型爆弾の影響で肌が焼けてしまった」

芳佳「見せてください。ちょっと……坂本さんの染色体……ボロボロです……!」



みたいな展開は希望しない……

~~~扶桑上空

坂本「…あれか、確かに爆弾が積まれている…」キィン

坂本「あいつら、ここに落とすつもりか!」

坂本「うおおおおお!」

もっさん死ぬ……バリア貼れないから放射能がモロに……

~~~爆撃機内

リベリオン兵『扶桑のウィッチが高速で接近中!』

パイロット『了解、ポイントに到着した、直ちに投下し離脱する』

パイロット『リリース!』

パイロット『アドバンス召喚!』

機長『こらー!何遊戯王やっとるかー!』

ギギギ・・・

~~~扶桑上空

坂本「うおおおおおおお」ガシッ

リベリオン兵『ば、馬鹿な!爆弾を掴んだ!?』

坂本(…宮藤、お前に助けられたこの命、この国を守るために使わせてもらう!)バシュウウウ

リベリオン兵『なんだ…?どんどん上昇してるぞ…』

リベリオン兵『まさか!!』

坂本(…出来る限り地上より遠ざけるしかない!)

坂本(…皆…)

坂本(宮藤、ミーナ、ペリーヌ、リーネ、バルクホルン)

坂本(ハルトマン、ルッキーニ、シャーリー、エイラ、サーニャ)

坂本(ありがとう)

坂本「うおおおおお」シャキィン

坂本「烈ッ風ッ斬ッッ!」

カッ

ドォォォン

放射能……

も、もっさぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁん!!!!


   ┏━━━━━━━━━━━┓

   ┃   /         \.  ┃
   ┃  / , -=ミ;彡⌒`丶、 \ ┃
   ┃/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::` \┃

   ┃ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ┃
   ┃ l::::::rィノツノtゝミン、ノノン、:::::::l ┃
   ┃ !:::::: '"^'"`~`  ヾ( l::::::ノ ┃
   ┃ ',::::j ==ュ  r== 〈::::::j ┃

   ┃ fヾ}, ィ赱、 i i r赱ミ  l:イ ┃
   ┃ lと',  `"" ,l l `""  ,リぅ! ┃
   ┃ ヽ-ヘ .,_ ,ィ''。_。ヽ、_,. /_ン'  ┃
   ┃    ', / _lj_ }  ,'    ┃
   ┃    l、{ ^' ='= '^' /!    ┃
   ┃    l ヽ. `""´ ノ l、   ┃

   ┃  _, ィ{  `' ― '´  }ヽ、 . ┃
   ┗━━━━━━━━━━━┛

当たらずともその威力を目の当たりにした扶桑皇国は無条件降伏を受諾。

ここに世界大戦は終結したのであった。

爆発してEMP希望

だからロマーニャは

~~~扶桑

芳佳「はい、これで大丈夫ですよ~」

おばあちゃん「すまないねぇ」

芳佳「いいえ、お大事に~」

おばあちゃん「息子がね、もうすぐ帰ってくるんだよ」

芳佳「それはよかったですね!」

おばあちゃん「戦争なんて、もうこりごりだねぇ」

芳佳「そうですね…。でも皆が守りたいものがあって」

芳佳「譲れないからこそ、争いが起きちゃう」

芳佳「戦争を起こさないことなんて、私たちに出来るんでしょうか…」

おばあちゃん「きっと出来るさ」

芳佳「!」

おばあちゃん「お互いを認めることが出来ればね」

芳佳「…そうですよね。そうですよね」グスッ

芳佳(坂本さん…)

エーリカ「ミヤフジー、次の患者さんが待ってるぞー」

クリス「芳佳さーん、お薬できました~!」

芳佳「はーい!」

芳佳「私は、私に出来ることを、がんばります!そして…」

芳佳「世界から、争いがなくなりますように…」


おわり

ミーナとリーネはどうなったんだー


ルッキーニの出番は?

読んでくれた方々ありがとうございました

本当は1000使いきる勢いで書きたかったのですが、どうにも実力不足でした

ミリタリー全然詳しくないのでおかしなところ多かったと思いますがお許しください

実際の戦争だと、きっともっとあっけなくたくさんの方々が亡くなったと思います

もうこんなことが起こらないといいです

後が書かれていないキャラに関しては、考えてません

実際はそんなにドラマチックなことばかりじゃないだろう、というのもありますし

書きつかれたっていうのもあります

もし、キャラのその後の話を作れる方がいれば、どうぞこのスレを使っていただいて構いません

ありがとうございました

>>193
生存はしています
本当ならミーナvsドミニカ&ジェーンの史実バトルもしたかったのですが…

リーネもミーナも、常識的で真面目なので、
恐らくは昇進して軍の中でも重要な位置に立つのではないかと

>>194
ルッキーニは「人同士の殺し合い」に参加させるには幼すぎると思いました
本人が行くといっても、マーマが絶対に許さない年齢なので出しませんでした
芳佳も、絶対に人同士の戦いには参加しないはずと思い最後だけの登場です

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