アウレオルスは世界を敵に回した (76)
ゆっくりと進めて行こうと思いますのでよろしくお願いします。
時系列的にはローマ正教を裏切る前辺りかな?
間違えがあったら指摘しても構いません。
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アウレオルスはその時泣いていた。
アウレオルスは世界を救う為に原典を複数書いた。
しかしその原典は世界の皆が平等に使えた訳では無かった。
そう、ローマ正教は自らの正教に入信した者にしか手を差し伸べることは無かったからだ。
その事実を知ったのは14才の頃だった。
そして自らローマ正教に見つからないように出門したのが15才
当時、最も被害の多かったのがイギリスだった。
まずはイギリスに向かうことにしたアウレオルスはひたすら移動した。
その距離1800km
その途中
アウレオルス「唖然、もう残ってる予算は25000円か……」
キャーーー‼!!!!!
森の中から女性の悲鳴が響いてきた。
アウレオルスは考えた。もし山賊や魔女に襲われてるのなら恐らく行っても無駄に終わるだろうと
そう、自分には戦闘魔法などなに一つ存在しない
だけどアウレオルスはひたすら走った。悲鳴の場所まで
魔女「私はねぇ、いま凄く気分が良いのよ?だって獲物がわざわざ私の領土まで来てくれるなんて最高じゃない?」ウフフ
魔女はただ、微笑して獲物(女性)を見下ろす。
女性「や、、、やめて、、、お願い、、、なんでもあげるから命だけは、、」ブルブル
その女性は泣きながら命乞いをする。
しかし、冷酷な魔女はそんなこと聞きはしない。
魔女「え〜、どうしよっかな〜?フフ残念だけど諦めなさい!!!」ブンッ
魔女が杖を振り下ろそうとした瞬間、アウレオルス=イザードはフォークを片手に物凄い速度で走ってきた。
アウレオルス「や・・・やめろぉぉおおお!!!」ダッダッダッ
女性「た、助かった、助かった、助かった!神様ありがとうございます」ポロポロ
女性は泣きながらアウレオルスの方を向いて走って行こうとした。
だけど世の中そんなに甘くない。
魔女はそちらを振り向きもせず、ただ20m程先から向かってくるアウレオルスに向かって杖を振り下ろした。
ドゴォン!!!!
アウレオルスはノーバウンドで10m以上飛んでいった。
女性「え・・・・」
女性は思わず立ち止まる。
ドスッ
鈍い音とともに女性の心臓を杖が突き刺さった。
女性「あ、、あれ??なん………で…?」ドサッ
魔女はアウレオルスの方を見て言葉を吐き捨てて、立ち去る
魔女「チッ、男か」スタスタ
イギリスの魔女は女を襲い魂を喰べて不老長寿を得る
だから男が襲われることはない。
アウレオルスが目を覚ましたのは夜中だった。アウレオルスは必死で女性を探した。しかし見つかったのは生きてはいない女性だった。
アウレオルス「ば、ばかなっ!こんなはずじゃ……」ポロポロ
アウレオルスは泣きながら「なかったのに……」と呟いた。
アウレオルスには分かっていた。魔女に見た時に全て、だけどアウレオルスは走りだしていた。そして自分を見てきた女性の顔はただ、感謝と喜びだけで恐怖など何処にも無かった。
その時アウレオルスは今なら魔女に勝てる!そう思った。
だけど神様はアウレオルスにもその女性にも手を差し伸べてはくれなかった
アウレオルスはその森をあとにしてひたすらイギリスに向かった。
その途中にも何度か理不尽な人の死を目撃した
そうやってアウレオルスの心は急激に、そして確実に摩耗していった。
門出から2ヶ月が経ちようやくイギリス聖教の必要悪の協会【ネセサリウス】に到着した。
ちょっと書き溜め行って来ます
そこでもまた、神様に見放されて決して救われることのない少女がいた。
禁書目録(Index Librorum Prohibitorum)
その少女は外見が10才前後で完全記憶能力を持ち、10万3000冊の原典を頭の中に
封じ込められたイギリス聖教の【兵器】だった。
その少女はひたすら祈っていた。なにを祈っていたかなんてアウレオルスに分かるはずもない。だけど何故か涙が出た。理由もなくただ涙が
アウレオルスは疑問をぶつけてみた。
アウレオルス「質然、禁書目録とやら、そなたは一体なにを願った?」
禁書目録はニッコリ笑ってこう答えた。
インデックス「私は世界中の皆が幸せになって欲しいって願ったんだよ」ニコッ
アウレオルスは驚いた。
アウレオルス「(自らの不幸を他所、他人の幸を願うか)そうか…」
気が付くとアウレオルスはこの少女だけでも救えるよう、ひたすら原典を書いていた。
ネセサリウスに頼み、禁書目録の先生役にして貰った。
ネセサリウスの条件は{1年、その間だけ禁書目録の先生になることを認める。
但し、その期間中一ヶ月に1冊原典を書き下ろすこと}だった。
アウレオルスは速書の名人、寝る暇を惜しまず必死でネセサリウスの為に原典を書き下ろし、余った時間で禁書目録を救う為の原典を書き下ろす。
そんな毎日だった。
一つ一つ試していった。やく700冊書き上げ、そして試して失敗した時1年は月日は過ぎた。
禁書目録は1年に一度記憶を消さないといけない身体なのだ。
禁書目録は泣いていた。
インデックス「ア…ウ..レ……オルス……貴方と..の……思いで…忘れ…たくない」ボソボソ
指一本動かせない身体で禁書目録はそう言った。
それは余りに弱々しくて、アウレオルスは直接は聞こえなかったがアウレオルスには分かった。
アウレオルス「禁書目録・・・お願いだ……私との記憶を忘れないでくれ」ポロポロ
インデックス「ご…めん…ね………」ポロポロ
それを最後に禁書目録はネセサリウスの凄腕魔術師により兵器として不要な記憶を削除された。
アウレオルスはここで全てを悟った。
アウレオルス「自然、何故気が付かなかった。神が世界中の皆に平等手を差し伸べてくれないなら、【私が神になればいいだけ】ではないか?」
アウレオルスは4年間姿をくらました。
神になる為に2000人の人を操り黄金錬成(金色のアルス・マグナ)を所得した。
黄金錬成はパラケルススの一族のみが所得出来る業
神、悪魔を含む世界(宗教的には世界=宇宙を指す)の全てを己の手足として使役する能力を手に入れた。
それは神々の力を横取りして、ただ思うだけで惑星を消滅させることすら可能な大いなる大魔術だった。
アウレオルスはおごり高ぶった。
アウレオルス「今なら世界中の皆を幸せに出来る」
アウレオルス「当然、その幸せは最初に禁書目録に与えよう」
イギリスのロンドンから禁書目録の居る日本の学園年まで瞬間移動をした。
アウレオルスは驚いた。そこにいるのは殆どが学生で、魔術でも錬金術でもない全く知らない能力を使っていた。
アウレオルス「唖然、あんな所に一人ボッチの少女が……」
アウレオルスは困った人を見捨てることが出来ない性格
その寂しげな少女の処まで歩いていった。
ここから先は原作とは別の方向です。
姫神秋沙「違う」
アウレオルス「む?」
姫神秋沙「違う、私の名前は女じゃなくて姫神秋沙」
アウレオルス「そ……そうか、それは失礼した」アセアセ
その意外は返答にアウレオルスは戸惑った。
初めて会った人の名前なんて正確に分かるはずがない。
アウレオルス「それで、その姫神秋沙とやら、一体何故そんな暗い顔をしているのだ?困ってるなら力を貸すが……」
姫神秋沙「いい。私は魔法使いじゃないと多分助けれないから」
困ったものだ。魔法使いじゃないと多分助けれない問題ってどんな問題なんだ?アウレオルスは疑問に思う。
そしてアウレオルスはこんな形で返答する。
アウレオルス「偶然だな、私は魔法使いだ。だからどんな問題でも解決してやる」
姫神秋沙「おお、じゃあ魔法みせて」
アウレオルス「例えばどんなことをすればいいんだ?」
姫神秋沙「むー、じゃああの風車を逆回転させて」
そう言って姫神秋沙と名乗る女性は巨大は風力発電用の風車を指差す。
アウレオルスは風者が逆回転するよう祈った。
それだけで風車は逆回転した。
姫神秋沙はアウレオルスを魔法使いと認めたのか、今までの経緯を詳しく話してくれた。
姫神秋沙の血が吸血鬼を呼び寄せること
吸血鬼が村を襲ってきたこと。
そして吸血鬼化した村人や家族が姫神秋沙の血を吸うと死ぬって分かっていて
これ以上被害を出さないよう自らの命を捨てて姫神秋沙の血を吸ったこと。
アウレオルス「…………そうか、そなたも苦労したのだろう、それでどうするつもりだ?我が魔法を使えば普通の血になれるが」
姫神秋沙「ダメ、この血があるから学園都市に無償で居させて貰ってる」
姫神秋沙「だから、ダメ…………」ションボリ
姫神秋沙は寂しげにそう答えた。
既に両親がいない為に学園都市が匿ってくれないと生きて行けない身なのだ。
アウレオルスが絶望するのは何度目か、既に数えきれなかった。
アウレオルス「姫神秋沙よ、吸血鬼が襲って来たこと、そして村人や家族を消滅させたこと、そしていま私と出会ったことを全て【忘れろ】」
アウレオルスにはこんなことしか思いつかなかった。
それでも人の死を背負って悶えながら生きて行くよりはましだと。
しかし、近い将来やがて少女も矛盾に気が付くだろう、なぜ親の記憶があるのに親がいないのかと。そればかりはアウレオルスにもどうにもならない。
アウレオルス「姫神秋沙よ、幸せに暮らせよ」ポツリ
そう呟いてアウレオルスは立ち去った。
また一人ボッチになったアウレオルスは暫く歩いた。
2時間近く学園都市を彷徨ったのだろうか
そこでなんと、懐かしい顔を見ることが出来た。
正真正銘の禁書目録、そのものだった
アウレオルスは嬉しくなってつい走ってしまう。
アウレオルス「禁書目録。久しいな、相変わらずで何よりだ」
しかしアウレオルスの言葉とは裏腹に禁書目録は返答してくる。
インデックス「ト…トーマ助けてー。変な人にいきなり声をかけられた」キャー
アウレオルスは絶望した、だけど記憶が消されてるので仕方がない。
とりあえず禁書目録を落ち着くよう促す。
上条当麻「おい、そこの奴。テメェ禁書目録になんの用だ!?」ズカッ
アウレオルス「ま、まて、、私の名前はアウレオルス=イザード。かつt…」アセアセ
アウレオルスは言い終わる前に何者かが間に入ってくる。
一人は2mの長さの太刀を持つ女
一人は目の下にバーコードが書いてある長身の男
神崎香織「上条当麻さん、禁書目録を連れてさっさとここから立ち去って下さい」
上条当麻「え?いいのかよ?任せて悪い」タッタッタッ
上条当麻は禁書目録を連れて早々に立ち去る。
アウレオルスが止めようとして何か言い出そうとしたら横槍が入る
ステイル「アウレオルス=イザード、確か3年前のインデックスのパートナーだっけ?」チャッ
そう言ってタバコに火を付ける長身の男。
ステイル「アウレオルス=イザード、確か3年前のインデックスのパートナーだっけ?」チャッ
そう言ってタバコに火を付ける長身の男。
ステイル「僕の名前はステイル=マグヌスだけど、別に馴れ合うつもりも無いから覚えなくてもいいよ」フー
神崎香織「貴方はイギリス聖教でもないのにイギリス聖教の最強兵器を知り過ぎてる。少しだけ時間をあげます。なので立ち去りなさい。」
アウレオルス「ま、まて!私は禁書目録をこの世の不条理から解き放つ術を…」
ステイル「ああ、そう言うことね。」フー
ステイル「でも安心しろ。インデックスは既に救われてる。いまのパートナーによってね」フー
アウレオルスは驚いた。いや驚いたというよりショックを受けた。
自分は必死で禁書目録を救おうとしたのに救えず、あの少年は
禁書目録を救えたという事実に。
アウレオルス「ま、まて、、あり得ん、魔術師でも無ければ超能力でもない少年に禁書目録を救えるはずが……」 オドオド
神崎香織「先に言っておきますがあの少年の右手は幻想殺し(イマジンブレイカー)という異能なら全て打ち消せる能力が宿ってるんです。」
ステイル「そう言うことだ、まあ安心しろ。禁書目録は君が望んだ通り、いまのパートナーといて幸せそうだぞ」フー
ステイル「それも、君といた時よりもね」フー フー
その時アウレオルスの心は砕けた。長い年月を隔てゆっくりと蝕まれていったその心では、ステイルの言葉には耐えることなんて不可能だった。
もう、何もかもどうでもよくなった。
世界を救う?そんなことになんの意味がある?
皆を幸せにする?ほっとけば勝手に幸せになる。
そしてまた別の感情が溢れ出てくる。
フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
アウレオルスは狂ったように笑う。
アウレオルス「我が思いを踏みにじり我が祝を嘲笑い……」
アウレオルス「よかろう、この屈辱……貴様らの死で贖って貰う!!」グワッ
そう、その感情とは怒りだ。
その言葉から漏れ出す圧倒的な憎しみを感じとれる。
本来アウレオルスは数百の霊装を使ってやっとステイルと同じ位置に立てる。
その位アウレオルスは戦闘向けの魔術師じゃないのだ。
だが違う。これは過去のアウレオルスとは全く違う何かの力だ。
神崎香織やステイルは黄金錬成なんてしらない。
だけど危険を感じ取って神崎香織とステイルは即時臨戦態勢に入る。
神崎「申し訳ありませんが、本気で行かせてもらいますね。でも殺しはしないので安心して下さい」
神崎は聖人だ。音速動作が行えるとんでもない人だ。
0.3秒でアウレオルスの背後に周りこみ、7本ワイヤーの叩き込む剣技を放つ
神崎「七閃!!!!」ピシピシピシヒュヒュ ズバッズバッ
地面のアスファルトが切り裂かれ、めくれ上がり、砂煙が舞う。
砂煙が収まり神崎が殺してないか心配そうに影を凝視する。
神崎「なんで!?何故!!?!」ゾッ
そこにいたのは無傷でステイルを睨み続けるアウレオルスだった。
アウレオルスは後方にいる神崎の七閃なんて相手にはしてはいなかった。
そう、【どうせ効かない】からわざわざ応戦する必要もない。
ステイル「(どういうことだ?何故七閃が効かないんだい?)」
ステイル「灰は灰に、塵は塵に、吸血殺しの紅十字!!!」ビュン ビュン
紅十字はアウレオルスには一応当たる。しかし効かない。
対称的に表現するとステイルは神崎香織には勝てない。
神崎香織には効く。だけど当たらない。
アウレオルス「【吹き飛べ】!」グワッ
その瞬間、ステイルの身体は見えなくなるまで吹き飛んだ。つまりノーバウンドで2〜30000m吹き飛んだ。きっと死んではいない。
アウレオルスは心の何処かで死なないように願ったから。
神崎香織は音速動作でアウレオルスに次々攻撃を浴びせる。
そう、一般人には絶対に聖人の速度について行くことは出来ないのだから。
神崎香織「(その防御術式が消えるまで攻撃するのみ!所詮魔術だから無限に防御出来るはずがない。防御術式が消えるとき唯閃でかたを付ける)七閃!!」ピシピシピシヒュヒュ ズバッズバッ
だが神崎は黄金錬成を知らない。
それがどれだけ卑怯な能力かを。
黄金錬成には決して限界なんてない。アウレオルスの心が折れない限り絶対に攻撃
は受けない。
神崎「七閃!!!(くっ、じり貧か・・・)」ピシピシピシヒュヒュ ズバッズバッ
神崎が七閃を使う度に周りの建物が崩壊していく。
信号機や電灯、電信柱が薙ぎ払われ、自動車や建造物は真っ二つになっていく。
当然、周りにいた人は人払いのルーンでいない。
そして神崎は一つ勘違いしている。音速動作をしていれば絶対に負けないと
アウレオルス「当然、人間は時には抗えないもの、だが女、貴様は何かを勘違いしている。【止まれ】!」
その時、アウレオルス=イザードの言葉は確かに世界の時間を停止させていた。
光さえ停止する空間でアウレオルスは神崎にこう祈った。
アウレオルス「30分間そこで【気絶しろ】!」
そしてアウレオルスの意思により世界中の時間が動きだす。
神崎はそのまま気絶した。
アウレオルス「自然、人ならぬ身なら時間にすら抗えることを…」
アウレオルスはやっぱり人を殺せなかった。
神裂「火」織な
>>18
すみません、指摘ありがとうございます。
それから2日後
アウレオルスは途方に暮れてた。
それもそのはず、全ての目的の理由が一気に消えたのだから。
アウレオルス「愕然、死ぬかな………」トホホ
ヒィィーー!! ヤメテクレーーー!!!
オレガワルカッタ ミノガシテクダサイ
ドッとアウレオルスの心が潰されそうになる。
そう、あの時と一緒だ。あの時のアウレオルスは弱かった。
人一人守ることすら不可能に近かった。
でも今は違う。今は神々を己の手足として使役する程の力を持ってる。
つまりそのままの意味で神々よりも上の存在なのだ。
だけど思う、もし襲ってる人が魔女、あるいはそれに近いものだったら憎しみと怒りから自分を抑えきれなくなって殺してしまうのではと。
それでも放って置けないので悲鳴のした方向へ走り出す。
スキルアウト「すみません許してくださいお願いします」ドゲザ
絹旗「残念だけど超聞けませんね」
スキルアウト「う……うわぁぁあああ、死にたくないぃぃ誰か助けてくれぇぇ!!!」パンパンパン
男はガムシャラに少女に向かって銃弾を放つ。
男は17歳程だ、一転女性の方は13歳程度だろう。
拳銃で撃たれたはずの少女は全くの無傷だった。
絹旗「私の『窒素装甲』は拳銃ごときでは貫けませんので」
アウレオルスは100m先から様子見してた。
一見どちらが襲われてるのかが分からないからだ。
そう言って少女はその男に向かって手を伸ばす。
男の拳銃は弾切れだ、故にもはや無力に等しい。
弾が有っても無力に等しいのだろうけど
アウレオルスは見殺しにすることにした。
助けるなんて考えたせいで全てが無駄になったからだ。
しかし、少女が男の顔に触れる直前、
ドシャッ!!!!
少女の腕が粉々に吹き飛んだ。
アウレオルス「なんだ、何が起きたんだ……」オロオロ
アウレオルスは驚いた。何が起きたのか全く分からなかった。男も同様に驚いてる
しかし一番驚いたのは腕が吹き飛んだ本人だろう。
スキルアウト「な……何が起きたんだ……俺の能力が覚醒したのか?……」ハハハ
絹旗「え…ええ?……うわぁぁぁあああああああああああ!!!!!!」
スキルアウト「ざ、ざまみろ!ははははは」ハハハ
男は自分の能力の覚醒を確信し、さらに驕り高ぶる。
そんな中、仲間の悲鳴を聞いたのだろう、女性3人が駆け付ける。
一人は長身の大人っぽい女、一人は金髪の少女、一人は……説明出来ない女
スキルアウト「はははは、きたかウジ虫ども、この俺、介旅初矢は最強だ!!」
スキルアウト「とりあえずみんな殺してやる!!はははは」
ただただ驕り高ぶる男、そしてブチ切れる女
その女性はブチブチと引き裂くように笑ってる。
そして何かを言った。
100mも離れているアウレオルスには直接は聞こえないが
口の動きでだいたい理解出来た。
麦野「ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」ブチブチ
スキルアウト「ふ……ふふ……上等だぁぁああ!!覚醒したおr」ブシャ!!
介旅初矢が何か言い終わる前に女性の超能力が発動した。
光の電子線は介旅初矢の胸から下をまるまる消し飛ばした。
スキルアウト「(あれ??なんで?え?最強になったのに?)」
介旅初矢は薄れていく意識の中、ふとそんなこと思った。
ドサッ、と介旅初矢の胸から上のパーツが落ちる。
そして女性は笑いながらその顔を踏み潰した。
頭はスイカ割りのようにグシャっと音を立てて潰れた。
フレンダ「絹旗大丈夫?」
絹旗「」ビクビク
絹旗と呼ばれる少女は恐らく出血多量で気絶して痙攣してるんだろう。
アウレオルスはふと気が付く、長身の女性がこちらを睨んでいることに。
怖くなったのでその場所から逃げ出した。
{どうでもいいことだけど絹旗の腕を吹き飛ばしたのはアウレオルスの魔女への憎しみの心です。たまたまあの時と状況が似てた為、心の奥で憎しみが湧いてきた為です。決して介旅初矢のシンクロトロンで吹き飛んだ訳ではありません。
そもそもシンクロトロンはアルミとかにしか効果を発揮しません。
そのことはアウレオルスさんも気が付いていません。
麦野が吹き飛ばなかったのはアウレオルスさんが麦野を魔女と捉えたのではなく介旅初矢によって腕を吹き飛ばされた仲間の復讐をする人だと捉えた為です。
黄金錬成の無意識発動にアウレオルスさんが気が付くのはまだまだ後です。}
ってことはあれか。
もしアウレオルスさんが平日の昼間からゴロゴロしながら
「あ〜あ、今日で世界が終わりだったらな〜」とか呟いたら世界オワタになるのか
>>25
そう思ったらそうなっちゃいますね。
だから後ほどに言葉の制約を付けるのですが
全く同じ時にロシアの大地で二人の神の如き存在(化け物)がぶつかり合いをしてた。
魔神オティヌスと神の右席、右方のフィアンマだ。
この二人の力は同等だろう
魔神とは大量の魔術を司り、神に近い存在になったものだ。
対応する神は恐らくは北欧神話の主神【オーディン】
年齢14歳程度の美少女、魔女のような帽子、片目を覆う眼帯、極めて露出度の高い革の装束の上からさらに羽織ったマント。
右方のフィアンマ
その存在は産まれた時から世界を救う程の力を持っていた。
タレ目で髪や服が真っ赤な美青年。
年齢はアウレオルスと同じ位で18歳だろう。
対応する天使は天使長ミカエル【神の如き者】
オティヌス「神の成り損ないが私の邪魔をするつもりか。そもそも私の目的を知っているのか。」
オティヌスは無表情で目の前の青年に問いかける。
フィアンマ「さあな、知らんな。そもそも知る必要もないな」ヒュン
そう言うとその青年は右腕の指先を軽く動かした、それだけだ。
しかしその動作とは裏腹に被害は圧倒的だった。
オティヌスに敵意を向けたその右手は周りの山脈ごとオティヌスを薙ぎ払う。
オティヌス「は!!?!?・・・」
オティヌスは中を舞いながら何が起こったのかを瞬時に理解する。
フィアンマ「ただな、勝手にローマ正教について嗅ぎ回られると困るんだ。」ボソッ
青年はそう呟く。
そして青年は立ち去ろうとした。
だか!突然オティヌスが吹き飛んだ方角の山が2つ程持ちあがる。
標高3000m級の山がズズズズズズと物凄い音と振動と共に。
高さが2000m近くまで持ち上がった2つの山はだいたい20km先にいるフィアンマに向かって放たれる。
フィアンマ「へぇ〜」ヒュン
ズドォ"ォ"ォ"ォ"オ"オ"ン"
関心するようにフィアンマは声を漏らす。そしてまた指先だけで飛んでくる2つの山を木っ端微塵に粉砕する。
ドッ ドスッ ドスン ドサッドガッ
砕かれた山の破片がロシアの凍土の大地に突き刺さる。
大きい物で数百メートルある破片だってある。
ヒュオォォォ
数秒遅れて衝撃波がフィアンマを通過する。
フィアンマ「今日はラッキーディだな。久々に骨のある奴と殺りあえるとは」
オティヌス「大きさや重さには意味はない。その行動によって得られる結果が重要だ」
フィアンマ「なにッ(!!!!!)」クルッ
後ろからオティヌスの声がしたのでフィアンマは驚いて後ろを振り向いた。
なんと、オティヌスはフィアンマの2m後ろ程にいた。
いつからいた?そんな疑問が湧き出るがそんな余裕を与えてくれる程この女は甘くはないだろう。そしてもう一つ、僅か0.1秒の時間でフィアンマは勝利方法を模索する。
そしてフィアンマはオティヌスの立つ距離で確信した。
フィアンマ「(何だ、コイツ俺様を接近戦不向きと思ったな?)」ブン
そう、フィアンマは別に接近戦が苦手な訳じゃない。
それなりに格闘経験はある。
フィアンマは右拳でオティヌスの顔面に殴りかかった。
しかし、オティヌスは向かってくるフィアンマの腕を蹴り上げた。
そして蹴り上がった状態の足を使って
ガラ空きになった、フィアンマに無限の可能性を秘めた踵落としを繰り出す。
ズドンっと鈍い音とともにフィアンマが地面に叩き付ける。
フィアンマ「グハッ!!!」ズサーーー
フィアンマは朦朧とする意識の中で聖なる右を振る
ドッパッッッ!!!周りの山脈が粉々に吹き飛び。
オティヌスはと言うと約30m程度吹き飛んだのだろうか、無限の可能性で防御に移ったのだろうけど相当なダメージを負っている。
オティヌス「……チッ、『無限の可能性』とやらが、負の可能性に傾いたか」
オティヌス「(あるいは私の持つ防御は事実上神の防御、神の防御は神の攻撃を完全に防ぐことなど出来ないのかもしれんな)」チッ
オティヌスの思っていることは正解だ、事実上、もし神の防御が神の攻撃すら受け付けないならタイタンとオリュンポスの戦いやラグナロクの戦いなどは起きない。
オティヌスは傷を負いながらも無限の可能性でフィアンマにかかる。
スドン!!!理不尽にフィアンマの身体が空を切る。
[何が起きた?]そう、ただ吹き飛ばされた。
それ以上でもそれ以下でもせい以外でもない、ただ吹き飛ばされたのだ。
そしてフィアンマの立っていた所には2000mものクレーターが出来ていた。
その威力から分かるように聖なる右の自動防御が無かったら恐らく一撃で粉々だっただろう。
フィアンマ「くっ!!」ヒュン
フィアンマは一旦瞬間移動で距離をとり、聖なる右を放つ
オティヌスの身体が砲弾のように飛ばされ、山に巨大な穴を穿つ
しかし、オティヌスも魔神の力で反撃する。
フィアンマは理解不明の力で吹き飛ばされる。
フィアンマとオティヌスの攻撃は大地を捲り取り山脈薙ぎ払い
ロシアの地形を変えようとしていた。
オティヌスもフィアンマも既にボロボロの状態だ、しかし僅かにオティヌスが優勢のようだった。
オティヌスは一瞬でフィアンマとの距離を詰める。
フィアンマは一瞬でオティヌスとの距離をとる。
そんな不毛な争いを30分程続けていた。
オティヌスの攻撃を受け、フィアンマはほんの一瞬、僅か0.5秒気絶した。
オティヌスはそのチャンスを見逃さず、残った力で最後の攻撃に移る
オティヌス「死ね!出来損ないが!!」グワッ
全てをその一撃に捧げた。
4行目
せい×それ○
すみません
だが、フィアンマにはダメージは無かった。
フィアンマもオティヌスも驚愕する。
オティヌス「ま、さ、か、」
オティヌス「まさか最後の最後で負の50%に傾くのか?!」ポロポロ
オティヌスは気付かない内に涙を流してた。座り込んでいた。
自分の能力を呪った、全てを呪った。
言うなれば、全財産を掛けた博打で50%の確率で負けたようなものだ、全てを掛けた一撃はオティヌスの思いを裏切った。
フィアンマ「………」スッ
フィアンマは一瞬で距離を詰め力を使い切ったオティヌスに止めを刺そうと腕を振り上げる!
だがその腕は振り下ろされなかった。
何故ならオティヌスは子供の様に怯えて泣いていたからだ。
フィアンマ「………」フン
フィアンマは何も言わずに立ち去ろうとする。
オティヌス「な、何だ、どういうつもりだ。私は負けなんて認めるつもりはない!」フルフル
フィアンマ「お前はメインディッシュだ。食べる前には下準備をしなくてはな」
オティヌス「どういう意味だ。馴れ合いなら興じるつもりはない!」フルフル
フィアンマ「そうか……」スッ
そう言い残してフィアンマは立ち去った。
オティヌスは暫くそこに居座ってたが暫くすると仲間がやってきてオティヌスを回収した。
グレムリンがローマ正教を嗅ぎ回っていたのはローマ正教と全面戦争する為である。当然グレムリンだけじゃローマ正教には歯が立たない、なのでローマ正教と敵対するイギリス聖教と学園都市を見方に付けたのだ。
グレムリンの誇る最大兵器{ラジオゾンテ}
そこで魔神オティヌス達グレムリンや、イギリス第三女王キャーリサ、騎士隊長、その他学園都市トップが集まって会議(戦争準備)をする。
そして、時同じくして孤立したローマ正教もその情報を仕入れて迎撃準備を進める。
ローマ正教の誇る最大兵器{ベツレヘム}、そしてローマ正教最大火力{グレゴリオ・クアイア}、そしてローマ正教の誇る海戦部隊{アドリア海の女王艦隊}
ベツレヘムの星は現在、バチカンの上で停空している。
そこでフィアンマは考える。
フィアンマ「(戦力は足りるのか?集める必要がありそうだ)」
その頃、アウレオルスは餓死寸前だった。
所持金残り{800円}
さて、どうやって生きて行こうかを迷っていた。
アウレオルス「唖然、本当に困ったものだな……………」
オーイ
誰かが叫びながら走ってくる。
アウレオルス「何事だ?」
アウレオルスがそちらの方を見やる。
なんとやってきたのはインデックスと共にいたウニ頭の少年だった
当麻「インデックスから話は聞いた。よくわからないけどお前が3年前のパートナーだったこと、その他のことをインデックスがいきなり思い出したんだ。」
アウレオルス「なに!?あり得ん、一度消えた記憶が蘇るなど……」アセアセ
当麻「それでな、インデックスがアウレオルスに会いたいって言って止まないんだ。だから必死でお前を捜したんだぜ?でも良かったよ、上条さん見つけるの少し諦めかけてたし」ホッ
アウレオルスには心辺りがあった。
アウレオルス「(まさか、インデックスに自分のことを思い出して欲しいと願ったからなのか。)」
当麻「それでさ、お願いなんだが一緒に来てくれないか?」
アウレオルスは暫く考えた。行くか行かないかを考えた訳ではない。
行くのは決まってる。
ただ、自分のことを思い出してくれたインデックスにどんな顔で会いに行けばいいのか、そしてどんな言葉を掛ければいいのか、お土産は必要だろうか。
そんなことだ。
だけどそんな些細なことを考えてるアウレオルスは幸せそうな顔だった。
アウレオルス「当然、断る理由もなし、直ぐに向かおう。」
当麻「お、いいのか?前あんな事言ったのに……サンキューな、そしてゴメンな」
アウレオルス「気にするには値しない、私も同じ状況なら同じことをしただろうし」
そして二人は上条当麻のマンションに向かって歩き出した。
その時のアウレオルスの鼓動は激しかった。
禁書の強さが気になったから調べた。
下が一番最新のランキングらしい
このSSでフィアンマがオティヌスに勝っちゃったからこのスレのフィアンマは神上状態フィアンマってことでお願いします。
メンタルの強いアウレオルス【カオスアウレオルス】が出て来ます。
メンタルが弱い状態のアウレオルスでさえオティヌスやフィアンマとほぼ同ランクなので、メンタルの強い【カオスアウレオルス】は当然フィアンマやオティヌスよりも強いです。
S+ 右方のフィアンマ(神上)
S オティヌス
S- 右方のフィアンマ(隻腕) オッレルス アウレオルス
A+ ミーシャ=クロイツェフ
A 風斬氷華
A- 一方通行(AIM天使) 垣根帝督(未元物質)
B+インデックス キャーリサ(カーテナ全開)
B 後方のアックア 前方のヴェント(天罰) 騎士団長(カーテナ) キャーリサ(カーテナ欠片) 傾国の女 一方通行
B- 神裂火織 バードウェイ ブリュンヒルド(グングニル) 騎士団長 シルビア 雷神トール マリアン(戦乱の剣) 垣根帝督 削板軍覇 投擲の槌
C+ エツァリ 左方のテッラ ワシリーサ テクパトル 少女(赤い洪水) 女魔術師(ヴィーダルの靴) 前方のヴェント(女王艦隊) サンドリヨン 御坂美琴
C 黒夜海鳥(サイボーグ) オリアナ 木原病理 ベルシ 結標淡希 ステイル マーク 麦野沈利 食蜂操祈
C- エーラソーン ヴィース ファイブオーバー EquDarkmatter ビアージオ
D+ 幻想猛獣 建宮斎字 闇咲逢魔 シェリー 騎士(カーテナ) 天草式(相互強化) レアシック リチャード ベイロープ 車輪の大蛇 マリアン 相園美央
D 駆動鎧 シルバークロース 騎士 土御門元春 テオドシア 木山春生
D- 番外個体 白井黒子 絹旗最愛 黒夜海鳥 五和 駒場利徳 レッサー フロリス ステファニー アウレオルス=ダミー カリーチェ サローニャ
E+ ショチトル アニェーゼ サーシャ=クロイツェフ トチトリ 天草式メンバー ルチア
E 妹達 手塩恵未 杉谷 アニェーゼ部隊 海原光貴 婚后光子 服部半蔵 フレイス
E- アンジェレネ 釧路帷子 査楽 黄泉川愛穂 心理定規 切斑芽美 浜面仕上(銃)
F+ 泡浮万彬 郭 湾内絹保
F 固法美偉 黒妻綿流 丘原燎多(超電磁砲原作版)浜面仕上 実生好子
上条当麻とアウレオルスはマンションの前についた。
極めて普通の外見のマンションだ。
アウレオルスは結局悩んだ末、お金が無いのでプレゼントは断念した。
部屋の前に着き、ついに部屋の扉を開ける。
ぎぃ"ぃ"ィ"ィ"""""""""
扉がゆっくりと開く。
インデックス「アウレオルス!!?」ダッダッダッ
奥から明るい声と共に輝いた笑顔を見せながら走ってくる禁書目録
そしてアウレオルスに向かって飛び込んでくる。
アウレオルス「禁書目録………、自然、改めて言わせて貰おう、久しいな禁書目録、変わらぬようで安心した。」ニコッ
上条当麻の姿は近くには無かった。恐らく二人の感動の再開を邪魔したくないのだろう。
禁書目録はというとアウレオルスに抱きつきながら泣いている。
インデックス「アウレオルス〜、会いたかったよ〜」ポロポロ
アウレオルス「ああ、私も禁書目録に会いたかった。」ジワ
アウレオルスも感動で自然と涙が溢れ出てくる。
この時この瞬間アウレオルスの生涯全てが報われた。
今までの人生全てに意味があった、そう思えた。
インデックス「ごめんね、ごめんね、全部思い出したよ、全部・・・ごめんね」ポロポロ
アウレオルス「そうか……………そうか…」ポロポロ
上条当麻はというと少し離れた所から観察していた。
ただ、目の前の光景が眩しかった。
当麻「……よかったな、アウレオルス……」ボソ
上条には分かった、アウレオルスがどれほど禁書目録の為に尽くしたのか
だからこそ思える。
禁書目録に抱きつかれるアウレオルスに嫉妬することもなく良かったな、と心から思える。
時同じくして学園都市は戦争準備をしていた。
いきなりな展開すみません、こうでもしないとインデックスの死に意味を持たせれないので
ネタバレですがインデックスは死にます。
学園都市、中枢部会議場
ここにいるのは学園都市の誇る化け物達だ。
LEVEL5の第一位、一方通行
つまり学園都市の頂点に君臨している。
あらゆるベクトルの向きと大きさを自由自在に操れ、常時反射というチート能力の使い手だ。怒りで黒い翼が生え、良心から白い翼が生える。
必要なら都市一つまるまる焦土化することだって出来るだろう。
因みに2年前のグレムリンとの模擬戦でサンドリヨンと戦闘を行い、圧勝している。
LEVEL5の第二位、垣根提督
この地球に存在しない物質、ダークマターを作り出す天才、その強さは反則的で能力を使うと副産物として6枚の翼が生える。
その実力は第四位を軽くあしらえる程の実力だ
メルヘン…………
LEVEL5の第三位、御坂美琴
電気能力者の頂点に君臨する電撃姫。
能力は電撃使い(エレクトロマスター)
最大出力10億ボルト、砂鉄剣やフレミングの法則により金属を自由に扱える。
他にハッキングなど、さまざまな汎用性を持つ
好きな人は上条当麻。
LEVEL5の第四位、麦野沈利
原子崩しを持つ超能力者。
火力だけなら第三位以上。本人の性格が負けず嫌いで直ぐに人を殺す。
一応暗部の掃除屋だ、不利益な者のしまつを繰り返す内に性格が歪んだのだろう
暗部なので体術もかなり得意。
LEVEL5の第七位、削板軍覇
学園都市ですらその能力の詳細が掴めていない。
それ故に強いのに第七位だ。
それらの五人とお偉いさん一人がそこで作戦会議をしていた。
幹部「今日、わざわざ皆にここに集まって貰った理由は他でもない、ローマ正教との戦争についてだ。今日から本格的に行動を起こそうと思っている。」
幹部「いま集まっている情報ではローマ正教の主な戦力は上級魔術師200万人、中級魔術師600万人、極めて強大な力を持つ神の右席、紅蓮の神槍、海戦では女王艦隊3000隻、アドリア海の女王1隻、その他軍人、兵器類だ」
幹部「対してこちらの戦力はイギリス聖教の上級魔術師5万人、中級魔術師32万人、最大魔術結社{夜明けの日差し}、勢力第2位の魔術結社{ネセサリウス}、その他軍人、兵器類、そしてこの戦争の中核であるグレムリンだ。」
幹部「また、学園都市からは超音速爆撃機20機、超音速戦闘機105機、音速輸送機27機、無人戦闘機200機、機動鎧兵1万人、高速戦闘車両1000両、衛生の自由電子レーザー2基、LEVEL4が800人、そして君たちLEVEL5の5人だ。」
幹部「数では圧倒的に不利だがこちら側にはLEVEL5がいる。それにイギリス聖教が現在交渉中なのだがイギリスの魔女軍約1万がこちら側に付く可能性がある。知っての通り魔女の力は強大だ、最低でもLEVEL4、最大でLEVEL5クラスの実力を持っている。イギリスでは魔女一人相手にするには上級魔術師20人必要だと言われている、それ位魔女は強力な存在だ。」
幹部「大体戦力はそんなもんだ。何か質問はあるか?」
軍人のお偉いさんはLEVEL5の5人に戦力の説明をし終える。
一方「……」
垣根「……」
麦野「……」
削板「……」
御坂「……ハイ!!」シュビ
御坂美琴が沈黙の空気を破る。
御坂「もし……もしそのイギリスの魔女が味方に付かなかったどうすんのよ?」アセアセ
幹部「ふむ、いい質問だな。一応設計樹の創始者{ツリーダイアグラム}の演算結果では魔女がこちら側に付かなくとも勝てるとは答えを出してる。」
一方「あァ?どうせ勝てるンだろォ?わざわざ魔女なンかの助けなど借りる必要もねェだろが」
幹部「勝てるには勝てる、だが魔女がこちら側についてくれれば[学園都市]の被害が半分ですむ。学園都市だ利益を優先する場合が殆んどだからな」
お偉いさんはあらかじめ質問の予想をしていたのだろうタイムラグ無しの返答を返す。
このお偉いさんがわざわざ学園都市と付け加えたのは恐らくイギリス聖教、魔女とローマ正教をぶつからせて弱ったローマ正教を学園都市が襲う、漁夫の利を得るのが目的だろう。
一方「そもそもよォ、こんな戦争俺一人いりゃ十分だ、面倒くせェ」チッ
一方通行は面倒くさそうに呟く。
そこで必ず話を拗らせようとするのがこのクソメルヘンだ。
垣根「フッ、第一位、心配するな。どうせお前はすぐ死ぬ」
すぐ調子に乗る奴だ。
一方「あァ?!とりあえずお前はいまここで死体決定だァァ"ァ"!!!」ガタッ
垣根「喧嘩上等だ!!」ガタッ
一方通行は垣根に煽られ、ブチ切れて席を立ち垣根に飛びかかろうとする。
そこで止めに入るのがこの皆のアイドルである御坂美琴だ。
御坂「ちょっと、二人ともこんな時位自重しなさいよね!?」
一方「……………チッ」ガタッ
削板「そうだぞ!こんなちょっとの煽り程度で切れるなんて根性が足りん!」コンジョー
漢 削板軍覇も一方通行をなだめる。なだめてるかどうかは不明だが
一方「……………チッ」
麦野「大体さぁ、あんたは切れやす過ぎでしょ?もう少し大人になれよ」
一方「うっせェババァ、てめェだけには言われたくねェ」
麦野「あ"ぁ"?!」ガタッ
幹部「君たちいい加減にしたまえ。全く話が進まんではないか」
お偉いさん直々に止めに入ってくる。
その言葉を聞き、学園都市の化け物達は大人しくなる。
幹部「主に移動にはグレムリンの作ったラジオゾンテ要塞を使う。ラジオゾンテ要塞全長20kmの長さの要塞で用途がもともと観測用の要塞だから非常に脆く、すぐ破壊れる。だがその弱点を補う為にラジオゾンテ要塞全体に学園都市製の装甲と迎撃兵器、そしてラジオゾンテ要塞を包む様に防御術式と迎撃術式が張り巡らされてる。核爆弾が至近距離で臨界を起こしてもダメージすらない訳だ。」
御坂「ちょっと!聞き間違いかもしてないけど全長20kmって冗談よね!?」
麦野「ちょっと黙りなガキ、一々驚いてたら戦争すら出来ないわ。」イライラ
削板「作ったグレムリンは相当の根性の持ち主だな」ハッハッハ
亀だけど
幻想猛獣とタメ張ってる建宮さん想像して吹いたの俺だけですか?
その頃アウレオルス達は上条当麻、禁書目録の3人でファミレスに来ていた。
座って仲良く3人でお食事だ。
そんな最中一人の青年が近づいてくる。
真っ赤な髪に真っ赤な服、タレ目の美青年。ローマ正教の最暗部{神の右席}にしてローマ正教最強、右方のフィアンマだ。
フィアンマ「懐かしい顔だ」
上条「!!!」
インデックス「!!!」
フィアンマとアウレオルスは幼なじみだ。だがアウレオルスはローマ正教を裏切った。当然ローマ正教の権力者であるフィアンマにはアウレオルスを処刑する権限はある。
アウレオルス「……右方のフィアンマ、成る程、確かに久しいな。用件は大体分かっている、私を始末しに来たのだろう?」
上条「!!」ガタッ
その言葉に上条当麻は勢いよく立ちアウレオルスを庇う様に二人の間に入ってくる。
上条「させねーぞ」
インデックス「そうだよとうま、こんな奴にアウレオルスを殺させないんだから」
インデックスもフィアンマを睨み返す。
しかしフィアンマの口から出た言葉は意外な言葉だった。
フィアンマ「なにも俺様はここでアウレオルスを殺しに来た訳じゃないが?敷いて言うならアウレオルス、お前の力を借りたい。これはローマ正教権力者としてのお願いじゃ無くて友達としての頼みだ。」
一同は沈黙に包まれた。
そこで口を開いたのは他でもなくアウレオルス自身
アウレオルス「……当然、友人の頼みは聞かなくてはな、自然、フィアンマ、お前はこの私に何を願う。」
上条「なんだ?友人なのか?お前たち。」
フィアンマ「そうだ、幼い頃からのな」
インデックス「な〜んだ、びっくりしちゃったかも」ストッ
即時臨戦態勢にあった空気がフィアンマの一言で一気に場が和んだ。
そこでフィアンマは話を戻す様にいう。
フィアンマ「話を戻すが頼みというのは実はローマ正教が宣戦布告されたんだ」
>>44
幻想猛獣って何だっけ?
ごめん、分からないや
ベツレヘムの星の中央{ベツレヘム城内部}
ベツレヘムの星とは全長50km、全幅120km(右方と左方が飛び出ていて右方が左方が2倍程長い)を超すその通りの超巨大な浮遊大陸だ。
質量はラジオゾンテの200倍近く、上面表面積はラジオゾンテの10倍以上、体積は50倍を超える。
一応全面に防御結界が張ってあるが範囲があまりに広過ぎて攻撃を防ぐ程の結界ではなく、気圧と気温を一定に保つ程度が限界だろう。
また、ベツレヘムは全てが霊装で出来ていてある程度の攻撃を受けてもビクともしない程の丈夫さを誇る。
現在ローマ上空で停泊中だ。ただしかなり上空なのでローマが陰に包まれるようなことは決してない。
そこの中央のお城に神の右席3人とローマ法王がいた。
黄色い服を着て、顔に複数のピアスを付けた前方のヴェント
青と白の混じった服を着ている傭兵、後方のアックア、聖人でもある。
そして緑の服を着た人、左方のテッラ。
最後にローマ最高権力者、ローマ法王{マタイ・スーリ}
ヴェント「あら?フィアンマはどうしたの?まさかこんな状況でサボってるワケ?」
テッラ「右方のフィアンマ様なら現在日本にいるって言ってましたねー。なんでも古い友人に会いに行くとか」
アックア「つまりフィアンマ抜きで話合いってことになるのであるな。」
テッラ「そうなりますねー。そう言えば皆さんはラジオゾンテ要塞みましたか?」
ヴェント「ラジオゾンテ要塞?なにそれ」
アックア「昔一度だけ見たことはあるのである。しかしあれは対した脅威にはならないはずだが…」
テッラ「確かに通常状態のラジオゾンテ要塞は脅威ではありませんねー。でももしそれが全体に攻撃兵器と極上の防御結界を張ってあったらどうですか?全長20kmにも及ぶ最強兵器になりますよ。それこそ全く攻撃手段をもたないベツレヘムでは勝ち目はないですねー。」
アックア「まさか、いくらなんでもグレムリンとイギリス聖教だけじゃそんな費用が賄えるはずが無いのである。」
テッラ「そうですねー。でももし経済の頂点である学園都市がグレムリンに付いたらどうですか?本当のことを言うと既にラジオゾンテ要塞は完全武装済みですねー」
左方のテッラの最後の言葉に周りが凍りつく。
そんな巨大な兵器が完全武装して攻めて来たらとんでもないことになる。
ヴェント「つまりあんたはベツレヘムの星を完全武装させたいってことかしら?」
法王「残念ながらローマ正教にはそんな費用なんて残ってないぞ」
ラジオゾンテ要塞、内部
ラジオゾンテ要塞は学園都市に向かって進んでいた。
100万発の大型ミサイル、20億発にも及ぶ銃弾
2万人もの上級魔術師を乗せて。
際立って目立つのが中央に搭載された学園都市の新羅社製の主砲{シスター・レイ}
全長300m以上あるその主砲は一撃で直径5000mものクレーターを生み出す程の威力だ。
トール「さて。学園都市もイギリス聖教も既に戦争態勢になった訳だ。オティヌス、ローマ正教への攻撃は3日後でいいんだろ?」
オティヌス「(……ようやくフィアンマと会える訳か………///)」ボー
オティヌスは何故か顔を赤らめる。
マリアン「オティヌス?」
オティヌス「何だ?毎回言うが私はお前たちとは馴れ合うつもりはない。気安く名前を呼ぶな」
トール「(何なんだ?)………」アセ
サンドロリヨン「マリアン、お前は戦争が終わったら殺す……」ボソッ
マリアン「ん?」
説明しよう、何故サンドロリヨンがマリアンに憎しみを抱いているのか。
2年前、学園都市との模擬戦で一方通行に負けたサンドリヨン。
その時の傷を治療したのがマリアンだ。
だが!治療経験のない人が治療を行うとどうなるか。
そうサンドリヨンはマリアンの間違った治療方法によって[テーブルヨン]にされたのだ。
そこでオティヌスがテーブルヨンを治そうとして無限の可能性を使ったのだが…
そう、結果は負の可能性に、テーブルヨンが[バラバラヨン]に変化しただけだった。
仕方なくプラモデルなどを組み立てるのが得意な全能トールが組み立ててあげることにしたのだが………
完成したものは・・・・何故か元よりも小さい
結局バラバラヨンが[サンドロリヨン]に変化した。
その時、突然ファックスの電子音がなる。
ピー ピピー ピピピ ピー ピピ ピー
トール「ん?」
雷神トールはわざわざFAXの内容を見ることもなく電子音だけで内容を理解し、オティヌスに報告した。
トール「オティヌス、イギリス聖教の原典兵器が何者かと接触したあと拐われたらしい。どうするんだ?放っておいても問題なさそうだが」
オティヌス「(原典兵器、禁書目録のことか……)」
魔神オティヌスは暫く考え込む。
禁書目録の力は強大だがこの圧倒的有利な状況が覆る程の脅威ではない。
オティヌス「こちらの勝利は確定している。トール、余計な事考えるな、お前は私の命じたまま行動してろ」チッ
トール「分かったよ………学園都市到着まで後15分だ。」
オティヌスは魔術を使いイギリス聖教に連絡を取る。
正確に言うとイギリス聖教最大主義{アークビショップ}にだ。
オティヌス[魔女との交渉は?]
キャッ
そりゃそうなる。
いきなり何もない空間から声が聞こえてくる。これだけでも恐怖ものだが更に名乗りもしないで魔女との交渉は?なんていきなり過ぎる。
最大主義[なんなりけるよ!?誰!?]
その頃学園都市はラジオゾンテに搭乗する為の兵器と高LEVELの能力者が広大は広場で待機していた。参加するかしないかは自由だ。ただし暗部を除いて。
ズラリと並んだ兵器類。学園都市にいる大人の大半は教師、そして販売店関係の人だ。そう類の人が戦闘機に搭乗していく。
ようやくラジオゾンテ要塞が学園都市に到着する。
とは言っても学園都市に降り立った訳ではない。上空20000mで待機しているのだ
その圧倒的な大きさ地上からもはっきりと感じとれる程だった。
そしてLEVEL4の強者達が走りながら輸送型六枚羽ヘリに乗り込む
周りがあまりのエンジン音で殆んど聴こえない為か大人達が目一杯声を上げながら学生達に急いでヘリに乗り込むよう指示をしていく。
カモン !レッツゴー !カモン !レッツゴー !ダッッダッダッダッッダッダ
定員一般になった6枚羽ヘリはラジオゾンテに向かって飛び立つ。
そうやって地上で待機していたヘリが次々と飛び立っていく、その度に砂ほこりが舞い、物凄い風圧で人が飛んでいきそうになる程だ。
その頃、LEVEL5達だけ載せた待遇ヘリではお偉いさんが最終確認を行っている。
周りがエンジン音でうるさいのでお偉いさんの声もそれに伴っていつもより大きい
操縦士の声も僅かだが聞こえる
スタンバイ リリクマデ10ビョウ
幹部「いいか、君達の目的はあくまで右方のフィアンマだ!!それ以外は他の奴がやってくれるだろう!!」
LEVEL5達を乗せたヘリも地上から飛び立った。
一方「チッ、めンどくせェ、さっさと終わらせて帰るか……」
垣根「第一位、本当はビビってるんだろ?」
ボゴッ
学園都市第一位のベクトルパンチが学園都市第二位に炸裂する。
御坂「ちょっと!?こんな所でやめなさいよね!ヘリが墜落したらどうすんのよ?」アセアセ
麦野「…………」
一方「チッ、帰ったらスクラップの時間だクソヤロウ!」イライラ
垣根「痛ってぇな」ズキズキ
御坂美琴はヘリの窓から周りを見渡す。そしてその光景に思わず見とれてしまう。
数え切れないヘリが周りをびっしり飛んでおり、真っ白のヘリが周りを白く覆っていたのだ。
御坂「わあ………」ドキドキ
その頃アウレオルスはベツレヘム城にいた。
現在浮遊大陸ベツレヘムの星はロシアの大地で高度5000mを浮遊している。
ベツレヘムの星には迎撃術式を持った上級魔術師50万人近く配置してあり、乗り込んで来ようとする敵を迎撃術式で迎撃する為に配置されてる。
アウレオルス「唖然、禁書目録はともかく少年、わざわざついて来なくても良かろうに」
上条「そんなこと出来るかよ!インデックスだけ戦争に行かせるなんて出来っこないよ」
インデックス「むー、とうまは心配し過ぎなんだよ!私はイギリス聖教の弱点位よ〜く分かってるんだから」
アウレオルスは本当は禁書目録には戦争に参加して欲しくない。
だがどう断っても付いてくるという。どの道禁書目録はローマ正教に味方しないならイギリス聖教の兵器として戦争に参戦させられるだろう。
それだけ禁書目録は強力なのだ。
禁書目録と敵対する位ならアウレオルスの目の付く場所に置いておいた方が無難と考えた、なので禁書目録はいま最も安全なベツレヘムの星の中央にいる。
アウレオルス「少年、もし私の身に何かあった場合、禁書目録を守ってやってくれるか?」
上条「ああ、言われなくとも守ってやる。お前もインデックスも」
そこでずっと三人のやり取りをそばで見守っていた真っ赤な青年が入ってくる。
フィアンマ「話は済んだな?アウレオルス、一緒に来てくれ、一応神の右席とローマ法王がお前を待っている。」
アウレオルス「頼んだぞ、少年………」
アウレオルス「問題ない。すぐそちらに向かおう。」タッ タッ タッ タッ
心配で押し潰されそうな心を抑え、フィアンマの後を追うように奥に向かっていった。
ラジオゾンテ要塞中央部
時間的に学園都市製6枚羽ヘリが到着する10分程前だろう
結局ローラ=スチュワートは魔女との交渉に失敗したらしい。
そもそも成功するはずがない。イギリス聖教がローラ正教に戦争を仕掛ける理由、それはアウレオルスの書いたあるものを手に入れる為なのだから。
ローマ正教の独占したがる心が起こした戦争だ。
それは魔女側も知らないだろう、だがハッキリ言って魔女側からするとなんの利益もない。
オティヌス「(チッ、しくじりやがったか……)…少し出掛ける。」スッ
マリアン「トール、何処行くの?」
オティヌス「マリアン、お前のそれは依存に近い性質があることに自覚はあるか?」
マリアン「え?あ、ごめん、つい……」
魔神オティヌスはマリアンの方を見ずに歩いていく。
そして全く感情すら感じ取れない冷たい声で言い放つ。
オティヌス「あまり人の行動に首を突っ込まないことだな」 コッ コッ コッ コッ コッ
去り際に短く言う。
オティヌス「魔女狩りだ………」 コッ コッ コッ コッ コッ
マリアン「え?」
トールはその言葉のやり取りを無言で見てる。
サンドロリヨンはただひたすらマリアンを睨んでいる。
イギリス、魔女の森
そこに魔神オティヌスと最終魔女は立つ。
上級魔術師程度ならただその場にいるだけで押し潰されそうな重い空気は漂う。
オティヌス「イギリス聖教の誘いを断ったと聞いたが?…」
オティヌスは無表情で最終魔女に問い掛ける。
魔女の風習では一番強い魔女が最終魔女として扱われる。そして絶対に最終魔女の命令には従わなければならないのだ。
なら話は簡単、最終魔女を倒して自分がその権力を握ればいいだけだ。
アレッサ「…………」
最終魔女はただ、無言でオティヌスに近づき、耳元で囁く。
アレッサ「邪魔だ!!!失せろ!!!」
オティヌスは無表情で更に問い掛ける。
オティヌス「何故誘いを断ったのか聞いてる。返答次第では…」
アレッサは無言で両腕を肩の位置まであげる。
ズゥーーーーン
周りに不気味な空気が漂った。
その時!さっきまで眩しい太陽が照らしていて昼だったはずなのに、一瞬で漆黒の夜に変わった。
オティヌス「(なんだ?天体召喚か?……)」
ただし変わったのは昼夜だけでは無かった。{周りの様子が明らかにおかしいのだ}
さっきまで森の中にいたはずなのにいつのまにか錆と血と鉄で覆われた街にいた。
幻術か?そう思った、しかし魔神は全ての魔術を理解している故に、絶対に精神干渉を受け付けないはずだ。
オティヌス「別世界を召喚する魔術か……」
アレッサは長さ30cm程度のナイフを構え、ノイズ混じりの声で言い放つ
アレッサ「サァ、コイ!!」
オティヌスはグングニルを構える。とは言ってもオリジナルのロンギヌスではなくマリアンによって作られたレプリカだ。
だがレプリカと言っても実物に等しい力を持つ。
アレッサはナイフを構えると
ヒュン!!!
ただ一振り、それだけだ。
ズドン‼っと何も音のない世界で男が響く。
オティヌスは直前にグングニルで守りに入った。
だが余りの破壊力で10m程吹き飛んだ。
地面には地割れの様に巨大な溝が出来ていた。
見るとオティヌスのお腹の部分から血が滴っていた。
オティヌス「(防御したはずだ、何故!!?)」
その理由は直ぐに分かった。
オティヌスの守りに使ったグングニルがスパッと半分くらいから切れていた。
あり得ない、レプリカだが威力も強度もオリジナルに匹敵するはずだ!
オティヌス「そうか………」
オティヌスは全てを理解する。このアレッサ・ギレスピーという魔女はこの世界では唯一無二の神であり、オティヌスがどう足掻いてもこの世界では絶対に勝てない存在だと言うことに
オティヌス「成る程な、お前も魔神の出来損ないか……それならば簡単なことだ」
アレッサ「イマゴロキヅイテモモウオソイ」
魔神の能力同志は干渉出来ない。だからこの魔女は魔神にも干渉出来る空間を作った。それも自分が有利な状況になるような空間を。
アレッサ「イクゾ!」ダンッ
魔女が勢いよく地面を踏み込み、一気にオティヌスの間合いに入り込む
アレッサ「チェックメイト!!」ヒュン
ズバーーーーン!!!
魔女がナイフを振るう。その度に周りの鉄骨しかない建物が薙ぎ払われる。
オティヌスはそれをいとも簡単に避ける。
ズシャーー!
ナイフの衝撃波が地面を大きく切り裂く。
アレッサ「ウゴキガカワッタ?」
そんなことすら言ってる暇を与えないのがこの完全の魔神オティヌス
オティヌスは素早く魔女の後ろに回り込む。
魔女を驚いて後ろを振り返る
ズパンッ!!!!!!!
顔面キックだ!
但し普通の顔面キックではない。
この世界では無敵の魔女が10000m以上吹き飛ぶ。
夜の世界なので実際20m辺りからは肉眼で確認出来なくなったが
無限の可能性を秘めた蹴りは衝撃波だけでオティヌスを中心に半径500mをお腕型に地面を削り取った。
魔女「ナニガ……」
オティヌス「簡単なことだ。」
魔女「!!」
魔女は今の今まで10kmも向こうにいたはずのオティヌスの声が近くから響き、驚く
オティヌスは相手を哀れむこともなく無表情で見下ろし、説明する。
オティヌス「私は魔神だ。空間に意味はない」
ズドン!!!!
魔女はまた吹き飛んだ。
今度は完全に触れられてすらいなかったはず。
それなのに全く理解出来ない力で吹き飛んだ。
今度は2000m程度だろうか、50に近い建造物を破壊しながら飛んでいく。
魔女「ゲホッ 」ベチャ
魔女はゆっくり起き上がり、目の前に血の水溜りを作った。
オティヌス「自分に適応出来ない空間なら適応させればいいだけだ。」
シュバン!!!
ボトッ ボトッ
今度は魔女の両手が切れ落ちた。
魔女「!!!」
最終魔女は驚く、そして悲鳴をあげようとするが………
そんな余裕を与える程魔神オティヌスは優しくない。
アレッサ「チョウシニノルナーー!!!!」
腕など無くても攻撃手段はある、最終魔女が地面を叩くように足を勢いよく踏み下ろす。
グォォォォ!!
地面に衝撃が走り、所々に巨大な地割れが発生した。
それと同時に地面から何かが吹き出てくる。
そう、超高温のマグマだ。
そのマグマは意思を持っているかのように魔神オティヌスへ襲い掛かろうとした。
オティヌス「チッ、……」
オティヌスは無限の可能性でマグマを黙らせようとした。しかし!
マグマには何の反応も見当たらない。
恐らく負の可能性に傾いたのだろう、オティヌスは回避行動に移る。
アレッサ「コンドコソ、チェックメイトダナ ハハハハ」
そしてマグマがオティヌスを四方八方から囲もうとしていた
最終魔女は笑い続けている、もはや勝利を確信してたのだろう。
だが………
フュシューー!!!!
一見してレーザーにしか見えないなにか
それは全てを破壊することが出来る力を持つ[水]だ。
超高圧の水圧がマグマを突き破り最終魔女を押し飛ばす!!
その威力は地面に触れなくともアスファルトを抉り取り、土や岩を巻き上げ、地面に巨大な溝を作る程の威力!
圧倒な高水圧は最終魔女の防御術師すらも無視して魔女の皮膚を切り裂き、骨を砕いた。
アレッサ「ナ…………ンダ!?・・・」
最終魔女は既に起き上がる余力もなく、仰向けになったまま高水圧線の
マグマによって一度明るくなった世界が蒸気によってまた視界が隠された。
ぼんやりとした視界の中で確かに人の原型をした何かが薄っすらと見える。
オティヌス「もしかして私が普通の魔法を使えないとでも思ったか」
天井しらずの力を持つ魔女がやはり無表情で言い放つ。
そう、魔神とは【魔術を極めすぎて、神様の領域に足を突っ込んだ者のこと】
魔術が使えないわけもない。そしてもし普通の魔術が使えない場所であっても使える魔術を作り出せる。オティヌスは存在そのものが最強であり、そんな卑怯な存在なのだ。
シュッ!!
ブチャッ ドボドボ
アレッサ「ガッ!!ハッ!」
また何かの力によって今度はクビが切られた。とは言っても切り落とした訳じゃない。
正面から約4cmくらいだ、つまり気道まで切られた。
血が肺などに流れ込み、息がしたくても出来ない、命乞いすら出来ない、そして死ぬ事すらも許されなかった。
オティヌス「既に魔術破壊の作業は始めてる。やがてこの世界は消えるだろう……それまでは我慢しろ、この世界が無くなればお前は苦しまずに死ねる」
アレッサ「!!!!」ポロポロ
別に死ぬのが嫌なのではない。ただいつ死ねるかも分からないのにずっと死ぬ苦痛を受け続けるのは最終魔女には耐えれなかった。
アレッサ「ウォェ!!ビチャ
肺に溜まった血を吐き捨て最後の抵抗をする
アレッサ「アアアァァァァァア"ア"ア"ア"!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ヴォン!!
と衝撃波が通過する!
最終魔女の最後の叫びは音だけで衝撃波を生み出し振動だけで鉄を砕き、魔神オティヌスを跳ね飛ばす。
音だけで街が破壊された
オティヌスは瓦礫の中から起き上がり呟く
オティヌス「ちぃ、大人しく死んでればいいものを……」
そして暗闇の世界が崩壊していく。
そこにあったのは最初いた森だった、そしてオティヌスは最終魔女の死体から最終魔女の証であるペンダントを奪い取る。
オティヌス「フィアンマ……私はお前に勝って、お前を私のものにしてみせる」
その頃、高性能の輸送ヘリ、六枚羽ヘリはラジオゾンテ要塞に向かって進んでいた。
そして超能力者(LEVEL5)の乗ったヘリは
10分程するとヘリのゆれがだんだん強くなる。
ラジオゾンテ要塞はとても巨大だから乱気流も激しい。恐らく普通のヘリでは近付く前に乱気流に跳ね返されて墜落するのが山の関だろう。
そして電子の警告音が鳴る。
ピー ピー ピー ピー
ヘリの警告「警告!前方に巨大な物体の反応有り!このままでは接触する恐れあり!進路を32度修正を求めます」
その警告音に超能力者達が驚いてコックピットの方へ向う。
そこで超能力者が見た光景は余りにも信じ難い光景だった。
一方「おいおい、なンなンだよこれは。イイ感じにイカれてやがるじゃねェか」
垣根「この俺には常識は通用しねぇとか思ってたが……この戦争はもっと常識が通用しねぇみてぇだな」オドロキ
御坂「なに..よ………これ…………」オドロキ
麦野「へぇ、グレムリンも少しはやるようね」カンシン
削板「これは…根性の塊じゃねーか、俺も負けてはられんな うおーー!!!」コンジョー
そう、超能力者達が見たものとはコックピットの窓一杯を覆う圧倒的な巨大な要塞だったのだ。側面には大量の学園都市製の主砲やミサイルが隈なく配置されており、全てに超強化装甲が張り巡らされていた。
最初に大きさは聞かされていた、だけど聞くのと見るのとでは全然違うのだ。
そして前のヘリが次々高度を上げてラジオゾンテ要塞の上面に向かっていく。ラジオゾンテ要塞から見ると六枚羽などダニ程度にしか見えないのだろう。
乱気流の影響で最初はブルブル程度の揺れもいまがガタッガタッと大きく揺れるようになっていた。
ワン ミニッツ!!
パイロットの声があと一分で到着することを伝える。
そしてお偉いさんが付け足すように答える。
幹部「もし君達が敗北しても救援はないと思え!」
しかし誰からも返事は返ってこない。超能力者は外の光景に見とれてたからだ。
そして揺れが収まった。防御結界内に入ったのだろう。
そしてヘリがアーム型のカタパルトにキャッチされラジオゾンテ要塞内部に運びこまれていき所定の位置に着陸する。
ガラッと勢いよく外からスライドドアが開けられる。
いまこの瞬間、学園都市の化け物達5人がラジオゾンテ要塞の大地を踏みしめた。
幹部「最後くらいは楽しめや!!諸君!!いい週末を!!」
超能力者達が降りた後ヘリのスライドドアが閉められる。
どうやらお偉いさんはラジオゾンテには降りないのだろう。全く、どこの世界でも共通してお偉いさんは卑怯な奴らだ。
天井が開き、ヘリはそのままアーム型カタパルトによってラジオゾンテ上面に運び込まれ、そしてヘリは飛び去っていった。
誰かが奥から歩いてきた。恐らくラジオゾンテ要塞の権力者かなにかだろう、
見た目は子供っぽい、そしてブロンドのロングヘア
トール「ようこそ、ラジオゾンテ要塞へ」
その頃アウレオルス達はベツレヘムの星の中央、ベツレヘム城内部にいた。
現在ベツレヘムの星はロシアの極寒の大地の上で停泊中だ。
法王「アウレオルスよ、イギリス正教の聖人に勝ったと聞いたが……本当なのか?」
アウレオルス「当然、我が金色のアルス・マグナを使えばそのようなことは容易いこと」
その言葉に周りが驚く。黄金錬成とは名前と効果だけが知られていて決して存在するはずのない業だ。
神や悪魔を含む、世界の全てを己の手足として使役する業
そしてこの世の全てを理解するには絶対どんなに早く詠唱しても800年以上かかると言われている。それにこの世にはまだまだ知られていない部分がある。それを一つ残らず詠唱するなんて絶対に不可能だ。
難易度に関しては魔術だけ極めればいいだけの魔神とは比べものにならない程厳しい。
そんなことを含めて黄金錬成は絶対に不可能なことなのだ。
それをアウレオルスが持ってるはずがない。万が一持っていたら十字教にいながら神を見下す存在だと言うことになる。
フィアンマ「なるほどな、だがいま俺様は冗談を聞いてる程心の余裕はないんだ。」
ヴェント「そうよ、いくらなんでも黄金錬成はありえないわ」
テッラ「ちょっと冗談がすぎてますねー」
アックア「神の右席も天使になって神に達することが目的である。アウレオルスどのも頑張って黄金錬成を習得するのであるよ」
アウレオルス「・・・・・・そうか、冗談が過ぎたならそれは失礼した。もう一度言おう、我が金色n」
法王「さ…さて今から戦略会議をするとしようか」アセアセ
アウレオルスが何かを言い終わる前にローマ法王が慌てて横槍を入れてくる。
あと10レスくらいしたら戦争が始まるわけだけど
BADENDかGOODEND、どっちがいいかな?
今後の構成に迷ってる。
皆さんありがとうございます。
とりあえず決めました。あと250〜300レスで終わると思いますがよろしくお願いします。
その意見には全員一致で賛同する。(アウレオルス以外)
法王「まず、最初に暗躍するオティヌスのことについて話そうか」
ローマ最高権力者は最初に魔神オティヌスのことについて議論をしたいらしい
魔神オティヌス、それはかつてローマ正教最強のフィアンマと戦闘を行い圧倒的な力で右方のフィアンマを死の寸前まで追い込んだ女
年齢14歳程度の美少女、魔女のような帽子、片目を覆う眼帯、極めて露出度の高い革の装束の上からさらに羽織ったマント。
フィアンマ「それならばテッラとアックア、その他数名の最上級魔術師をぶつければ問題ない」
フィアンマが軽い口調でそんなことを呟く。
当然、左方のテッラも後方のアックアも反対する。
テッラ「やめてくださいねー、そんな恐ろしい死刑宣告は」オドオド
アックア「そうである、いくら我が輩が聖人だからといって魔神とまとも相対出来るはずがないのである」オドオド
そんな二人を無視して右方のフィアンマは続ける。
フィアンマ「俺様は一度オティヌスと戦ったことがある。その時オティヌスの位置を絶えず魔神の力を感知していたのだが………なぜかオティヌスは俺様に感知されずに背後に回り込めた。なぜだと思う?」
左方のテッラも後方のアックアも暫く黙り込んで考える。
その二人の回答を待たずに右方のフィアンマが話しを続ける。
フィアンマ「そこで俺様は考えた。結論がこうだ、オティヌスは魔神の力を使って瞬間移動をしたのではなく、通常の魔術を構成し直して瞬間移動を作り上げた。オティヌスは成功する確率とともに失敗する確率も同等に持つ。そう、オティヌスの無限の可能性では瞬間移動は絶対に成功しないんだ。」
そして右方のフィアンマが結論を言う。
フィアンマ「それなら、どうする?簡単な話だ。通常魔術を使ってその隙間を埋めればいいだけだろう。」
魔神は黄金錬成のように完全に全能ではない。
まず、オティヌスの持つ無限の可能性とは、正の成分と負の成分がある。
そして正の成分+負の成分=100%、効果発動になる。
例えば[正の成分70%+負の成分が30%=成功]で、オティヌスの望んだ結果に近くなる。
オティヌスの弾き出す結果は【無限にある可能性の一つ】
そして無限に近い可能性の中で完全な成功は理論上不可能。
だからオティヌスは蘇生、時間干渉、瞬間移動、幻術、無条件即死などは出来ない。それをしようとするのは出来る。だけど完全に成功することはないし、そもそも負の可能性に傾けばオティヌス自身がその通りの被害を受けてしまうことになるのだ。
例えば時間停止しようとすると絶対に時間停止はしない。成功してもある程度時間停止に近くなるだけだ。そして失敗すればオティヌス自身がスローモーションになる。
だから蘇生、時間干渉、瞬間移動、幻術、無条件即死などは絶対に出来ない。
瞬間移動と幻術に関してはオティヌスの知識によって作成可能だろう
オティヌスの目的、それはグングニルを手に入れることによって負の成分を無くして、
[正の成分100%+負の成分0%=完全成功]、にすることが目的である。
フィアンマ「オティヌスは必ず通常魔術を使う必要がある。だからテッラ、お前の光の処刑があれば勝てるはずだ。光の処刑は天使の力だ、だから魔術よりも優先される。【魔術を下位に】を使ってオティヌスの魔術を封じるんだ。」
そう、世の中には優先順位がある。
黄金錬成(神や悪魔を己の手足として使役する力)>>魔神(神の領域に足を突っ込んだ力)>>光の処刑(天使、ラファエルの力)>>通常魔術、能力
そして同じ命令がぶつかり合う時優先順位が高い方が優先されるのだ。
フィアンマ「そうすればオティヌスは無限の可能性で光の処刑を破壊しにくる。だが光の処刑は通常魔術よりも強力なだけに簡単に破壊される訳ではない。約10分の余裕がある。そしてその間はオティヌスはテッラやアックア、その他魔術師を攻撃しようとはしないはずだ。」
フィアンマ「なぜならオティヌスは平等に正と負の可能性を持ってるからだ。大人数に無限の可能性を使ったらそれこそオティヌスの身体が持たないだろう」
フィアンマ「だから光の処刑が破壊される前にオティヌスを倒すんだ!、アックアが接近戦オティヌスを倒す」
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