小日向美穂「小日向文世、一期一会」 (39)

モバマスの小日向ちゃんと俳優の小日向文世さんのSSです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1379782143

ちひろ「プロデューサーさん! 新しいイベントが発生しましたよ! 今度はフェスに参加するユニットをプロデュースです!!」

P「フェスっていつぞやのロックコンビのセッションみたいな感じですか?」

ちひろ「はいっ! 満を持して再登場です!」

P「いや、俺は別に願ってたわけじゃないんですけど。で、今回は誰です? 城ヶ崎姉妹ですか?」

肇「意外と加奈かなコンビかもしれませんよ?」

美穂「ちひろさん、誰なんですか?」

ちひろ「そんな安直なことするわけないじゃないですか! まず一人目は美穂ちゃんです」

美穂「え? わ、私がユニットを組むんですか!?」

P「小日向さん? 意外なところが来ましたね。ってことは相方は誰になるんだ?」

肇「想像がつかないですね」

美穂「えっと、紗枝ちゃんとか……かな子ちゃんとか?」

ちひろ「残念! 違います!! 正解はこの人です!!」

小日向文世「初めまして、小日向文世です」

P「はい?」

肇「えーと……?」

美穂「お、お父さん!?」

文世「あっ、美穂。驚かせちゃった? 実の娘とユニットを組むことになるなんて、長生きしてみるもんだなぁ」

P「」

肇「プロデューサーさーん。……ダメです、気を失っています」

P「いやいやいや!! お、お父さん!? 小日向さんの、お父さん!?」

美穂「えっと……、ごめんなさい。今まで隠していて」

P「え、えっと……。小日向……文世さんですよね? 俳優の」

文世「そうですよ! いやぁ、嬉しいなぁ。ちゃんと知って貰っていて」

P「とんでもない! 『あしたの、喜多善男』全話リアルタイムで見てましたし」

文世「なんだか照れちゃうなぁ」

P(うわぁ、本物だぁ。良い人オーラが半端ないもん)

肇「でも親子だなんて……。雰囲気は似ていますし、親子だと言われたら納得できますが……流石に驚きました」

文世「美穂には二世って看板背負って欲しくないんです。だから僕のことを隠していたんです」

P「でも小日向さん出身熊本よね? これどういうこと?」

美穂「えっと……、お母さんの実家が熊本なんです。実は私、幼いころ体が弱くて熊本の自然に囲まれて過ごしていました」

P「療養ってことね。それで出身が熊本になってるわけだ」

肇(あの。小日向文世さんって息子が2人って聞いていましたが……)

P「フィクション! すみません、少し寒くて。くしゃみが出ちゃいました」

肇(……気にするなと)

ちひろ「それではプロデューサーさん! 美穂ちゃんと文世さんのプロデュース、頑張ってくださいね!」

P「え? プロデュースって」

ちひろ「来たるフェスに向けて絆を深めて下さいね!!!」

文世「初心者で分からないことばかりですが、どうかよろしくお願いいたします。ほらっ、美穂も」

美穂「お、お願いします?」

P「こ、こちらこそ……お手柔らかに?」

肇「これは骨が折れそうですね」

ベテラントレーナー「その……話は聞いていたよ、うん。この目で見るまでは俄かに信じがたかったが……」

P「ええ、見てのとおりです」

文世「痛たたっ! 美穂、ちょっと体重かけすぎ……痛っ!」

美穂「お父さんまた体かたくなったね」

文世「いたたた!」

肇「サロンパス、買ってきましょうか?」

P「……お願いします」

ベテトレ(帰りたい……)

美穂「っと!」

文世「わわっ!!」

ベテトレ「ワンツーワンツー! 小日向さん、テンポがずれてます!」

P「……どっちの小日向さんですか?」

ベテトレ「両方だよ。……やりにくいな。仕方あるまい。美穂君と文世さんと呼び分けようか」

P「そうですね。これを機に俺も彼女のこと美穂って呼ぶようにします」

文世「ぜぇ……、ぜぇ……。やっぱり年には勝てそうにないなぁ。少し休憩しよう」

P「これアレだよね。コミュニケーション取らないといけないアレだよね」

文世「疲れたなぁ……」

肇「そうですね。チラチラと文世さんがこちらを見ていますし」

P「……どうすればいいんだ?」

肇「私に聞かれましても」

P「10分間放置しても仕方ないと思うんだよね」

肇「せめてドリンクをお渡ししたらどうでしょうか?」

P「そうするよ。えーと、ドリンクドリンク……。おっ、ちょうどいい所に」

P「文世さん、ドリンクお持ちしました」

文世「あっ、御免ね。気を使わせちゃったみたいで」

P「いえいえ、そんなこと……」

P(とりあえずこれでグッドコミュニケーションぐらいは取れるはず……)

文世「ぶふっ!!」

美穂「お父さん!?」

P「ええ!? 文世さん!?」

肇「!! こ、このドリンク……試作品って」

ベテトレ「そろそろレッスンを再開……ってそれは!!」

P「何なんですかコレ! 文世さんが噴出しちゃいましたよ?」

ベテトレ「さ、最新のスポーツ科学に基づいた栄養ドリンクを作ってはみたんだが……。どうやら人類にはまだ早かったようだ」

P「人体に影響出してどうするんですか!!」

美穂「お父さん、大丈夫?」

文世「だ、大丈夫だよ美穂。それよりも……」

P「ひぃ!!」

P(や、やべぇ……。メチャクチャ怖いんですけど。普段温厚なイメージがあるから余計怖く感じるというか)

文世「しっかりしてくださいよプロデューサー!!!」(アウトレイジ風)

P&ベテトレ「ずみばぜんでじだあああああ!!!」

文世「嘘嘘、そこまで怒ってないよ☆ ってアレ? みんなどうして黙っているの?」

美穂「お父さん……、ちょっとハッスルしすぎかな」

文世「あっ、やりすぎちゃった? テヘペロ☆」

肇(どんどんキャラが崩れていく……)

P(こうして小日向美穂と小日向文世による親子のユニット、『ウンパティオ』のプロデュースが始まった)

文世「プロデューサーさん、ここはどうしたら良いですかね?」

P「そうですね。美穂さんとの動きとの兼ね合いも有るので、こうすべきかと」

文世「なるほどぉ! よく分かりました。いやぁ、プロデューサーさんに美穂を任せて良かったなぁ」

P「そ、そうですか?」

文世「最近美穂はプロデューサーさんの話題ばっかり出すんですよ。仲がいい証拠ですよね」

美穂「お、お父さん! そ、そんなことないですよプロデューサー!!」

P「一度も出なかったら出なかったで悲しいな……」

美穂「!! わ、話題に上がってます!!」

絆レベルが上がった!

文世「プロデューサーさん、いつも美穂がお世話になってます。気持ち程度ですが、差し入れをどうぞ」

P「あ、ありがとうございます」

P(小日向文世さん手作りのたらこパスタ……)

美穂「お父さんたらこパスタが好きなんですよ」

P「お、美味しくいただきます……」

P(なんだろう、何とも言えない緊張感が常につきまわってくる)

P「ふぅ……」

肇「お疲れ様です、プロデューサー」

P「ああ、サンキュ。しかし色々な子をプロデュースしてきたけど、まさかあの名優をプロデュースすることになるとは予想もしていなかったなあ」

肇「そうですね。でも、小日向さん親子を見ているとなんだか癒されませんか?」

P「分からなくはないけど、こっちは緊張しっぱなしだよ。相手はベテラン俳優だし、美穂の父親だし。心休まる瞬間がなかなか訪れやしない」

肇「ふふっ。そう言えば、私の親戚にも芸能界で活躍されている方がいるんですよ?」

P「マジで? 誰のこ」

文世「すみませーん。ちょっとここを聞きたいんですけど……」

P「あっ、すぐ行きまーす!!」

P(とはいえ、時間とともに慣れてくるもので)

P「文世さん、お疲れ様です」

文世「あっ、いつも悪いねぇ」

P「いえいえ。担当アイドル……? のケアもプロデューサーの仕事ですから」

美穂「お父さんとプロデューサー、仲良くなりましたね」

P「何とかこの異常な空間になれることが出来たかな、うん」

文世「いやぁ、中々見所がある人だよ? 若いころの生瀬君を見ているみたいだ」

P(……槍魔栗三郎のことか?)

文世「どう? うちの事務所で働かない?」

P「ぶっ!!」

美穂「ダメだよっ! い、行ったりしませんよね?」

文世「えー? 良い待遇を約束するよ?」

美穂「プ、プロデューサー! ど、どうなんですか!?」

P「あ、あははは……。今はとりあえず、イベントを成功させることだけを考えていますね」

肇「人気ですね、プロデューサーさん」

P「他人事と思いやがって」

肇「ええ。他人事ですから。遠くから楽しく見ていますよ」

ちひろ「今ならスタドリがお得ですよ!」

P「この人たちはぁ……」

P(こうして時間は過ぎていき、そして本番の日を迎えた)

P「あの……、文世さん? その衣装で良いんですか?」

文世「だってユニットなんでしょ? 美穂の服とお揃いじゃない」

P「いや、お揃いなのはいいんですけど。なんで文世さんもミニスカサンタなんですか?」

文世「えっ、ダメ? ちゃんと毛を剃って来たよ? 勿論脛のね。頭の毛なんか剃れないよ」

美穂「お、お父さん! さ、ささ流石にそれはちょっと……」

文世「えー。舞台じゃもっと際どい衣装が有ったりするよ? まぁ美穂がそこまで言うなら、普通のサンタ服に着替えようかな」

P「最初からそうしていてください」

P「本番10分前だ。美穂と文世さんの様子は……」

文世「うるさあああい!! お前に何がわかるんだああああ!!」

P「にょわっ!! え、えーと文世さん?」

文世「サンタだよ! どこからどう見てもサンタクロースだよ!!」

P「えーと、美穂。文世さん壁に向かって怒ってない?」

美穂「えっと……。度々あるんです。ネガティブ文世って言う、お父さんにしか見えないもう一人のお父さんと戦っているんです」

P「……えっと、意味が分からない。どこかで聞いたことが有るんだけど……」

美穂「ドラマの役作りがなかなか抜けなくて、今でもああやって見えない自分と戦っているんです」

P「あー。そういう事ね。ネガティブ善男か。……遺伝はしないよね?」

美穂「ない……、と思いたいです」

P(美穂が2人とか天国以外の何物でもないんだけどなぁ)

文世「見てろよ! やりきってやるからな!!」ピカー

P「!? ふ、文世さんの体が光りだした!?」

美穂「あれはまさか……!!」

特訓で自分自身と向き合おう!!

FUMIYO KOHINATA
FUMIYO KOHINATA

FUMIYO KOHINATA
☆☆☆☆☆☆

アイドルとして輝きだした!
能力が引き継がれた!
攻+2340
守+2340
信愛度+150

[美穂パパ]小日向文世+
レア度:Sレア+
攻 6900(+2340)
守7503(+2340)
特技:《はげかけ笑顔》
効果:小日向美穂の攻守特大アップ

文世+「これが、私? こんなにサンタ服が似合うなんて、思いもしなかったなぁ」

P「特訓成功しちゃった!?」

美穂「お、お父さん……」

P「って信愛度上げないと!! 文世さん、美穂! 今から営業ささっとやるよ!」

美穂「え、ええええ!?」

文世+「今なら何でもできそうだ!!」

信愛度MAX

文世+「こうやって娘と一緒のステージに立てるなんて!」

文世+「これもプロデューサーのおかげかなぁ?」

文世+「君ならば美穂を託しても大丈夫かな? あっ、でも高校を卒業するまで手を出しちゃダメだよ?」

文世+「いやぁ、アイドルって言うのも中々楽しいなぁ」

美穂「」

P「今とんでもないこと言わなかったか、あの人」

肇「お義父さんって呼ばないといけませんね」

P「あはっ、あはははははは!!! もうどうにでもなーれ!!」

美穂「そ、その……! ふ、ふふ! 不束者ですが!! よろ、よ! よろしくお願いしましゅ!」

P(こうして俺と美穂はよく分からないうちにお義父さん公認の中になりました)

美穂「みんなー! 今日は楽しんで行ってねー!!」

文世+「それじゃあ一曲目行くよー! Naked Romance!!」

P「……観客席凄い盛り上がりだね」

肇「流石に最初はビックリしてたみたいですけど、文世さんの人柄もあってかすぐに受け入れられましたね」

文世+「チュッチュッチュッチュワ♪」

肇「役者魂と言うものが何となくわかった気がします」

P「夢に出てきそうな光景だ……」

P(小日向親子のユニットウンパティオのステージは大盛況のうちに終了した)

文世+「いやぁ、ステージを中々忘れられなくてね。この事務所のお世話になります」

美穂「え、えっと……。私からもよろしくお願いしますね、あなた」

P「よ、ようこそシンデレラガールズプロダクションへ」

P(あの後のことを話すと、文世さんはアイドル活動を気に入ったらしく、うちの事務所へと移籍。美穂はと言うと、薬指に光る指輪が全てを物語っている)

P(人との出会いは一期一会だ。きっと次生まれ変わっても、彼らとは出会えないだろう。だからこそ、この一瞬一瞬を大切にして行きたい)

文世+「それじゃあ仕事、行ってくるね。美穂、行ってきます」

美穂「行ってらっしゃい、お父さん、あなた」

P「ああ、行って来るよ」

美穂「あっ、2人とも。行ってきますの、チュッ。愛します、あなた」

P「! よーし! 今日も一日頑張るか!!」

文世「もう、お義父さんの前でイチャつかないでよぉ」

P(小日向親子のプロデュースは、まだ始まったばかりだ)

ちひろ「プロデューサーさん! 新しいイベントが発生しましたよ! 今度はフェスに参加するユニットをプロデュースです!!」

P「またですか? 今度は誰と誰なんですか?」

ちひろ「はい! まず一人目は、肇ちゃんです!!」

肇「えっ? 私ですか?」

P「それじゃあもう1人は?」

ちひろ「そろそろ届くと思いますが……」

??「は゛なし゛て゛く゛れ゛ぇえ゛え゛え゛え゛! どう゛し゛て゛お゛れ゛がア゛イ゛ドル゛な゛ん゛だ゛よ゛ぉ゛お゛お゛お゛!!」鼻ヒクヒク

お終い

雑談スレで有った小日向文世さんネタを借りて書いてみたらこうなった。
小日向文世さんの口調はイメージで書いています。
読んでくれた方ありがとうございました。

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