唯「なんでもない」(198)
憂「ただいまー」ガチャ
憂(ん?お姉ちゃんの靴だ…)
憂(もう帰ってるのかな…部活どうしたんだろ?)
憂「お姉ちゃんただいまー」ガラ
唯「あ、憂おかえりー」
憂「うん、ただいま。ところで今日部活はどうしたの?」
唯「うん、今日は体調悪いって休んじゃった」
憂「体調悪いって…どこか痛いの!?」
唯「そんな大丈夫だよ。ちょっと頭痛いだけだから」
憂「本当…?でも横になってたほうがいいよ」
唯「大丈夫大丈夫。憂は心配しすぎだよ」
憂「平気ならいいんだけど…」
唯「うんうん」
憂「じゃあ洗い物するね。その後ご飯にするからちょっと待っててね」
唯「あ、洗い物ならもうしといたよ」
憂「え?ホント?」
唯「うん」
憂「凄くあり難いんだけど、頭痛いんでしょ?だったら休んでなきゃ」
唯「へへ…そうだね、ごめん」
憂「でもお姉ちゃんが洗い物なんて珍しいね」クス
唯「言うねぇ~。たまには私もやるよ」
憂(………)
憂「……お姉ちゃん」
唯「ん?何?」
憂「今日学校で何かあったの…?」
唯「え…?なんで?」
憂「いや、何でもないならいいの…」
憂「でもなんか元気がない気がしたから…」
唯「大丈夫、なんでもないよ。憂」
―部室
唯「おはよー」ガチャ
律「おう唯、もう大丈夫なのか?」
唯「うん、全然大丈夫だよ」
律「?」
律「なぁ唯、指どうしたんだ?なんか怪我してないか?」
唯「え?べっ別になんでもないよ!」
律「そうか?…」
澪「おはようっと…お、唯」ガチャ
梓「おはようございます」
紬「あら、唯ちゃんもう大丈夫なの?」
唯「えへへ、りっちゃんと同じこと言ってるね」
唯「もう全然平気だから。それよりさっそく練習しようよ!」
澪「そうだな、唯のギターがないと物足りないんだ」
梓「……」
律「いや、そういう意味じゃないと思うぞ梓」
唯「……」
澪「?…唯?」
唯「え?あぁゴメンゴメン!」
律「おいおい唯、まだ休んでた方がいいんじゃないのか?」クスクス
紬「まだ具合良くないの?」
唯「なんでもないって!ほら練習しよ練習~」
―教室、昼
律「飯だああああああ!!!!」
さわ子「まだ授業中でしょ!」
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和「唯、お弁当食べよ」
唯「うん」ガサゴソ
ゴソッ
和「え゙…!唯…何それ……」
唯「?何が?」
和「それよそれ!!(凄い臭いだけど…!)」
唯「何って…ご飯だよ?」
和(このドロドロの液体が…?)
和「へ…へえ~…(まさかとは思うけど…)これ憂ちゃんが作ったの?」
唯「ううん、私」ニコ
和(やっぱりかッ―――――)
和(でもこんなの食べられるの…?)
唯「いただきまーす」パク
和(食べた――)
唯「うんうん、んま…」
和(おいしいの!?)
和「ねえ唯……」
唯「んん?」マグマグ
和「それどうやって作ったの?」
唯「別に普通だよ」
和「その普通が知りたいわ…」
律「おう唯に和~!一緒に飯食おうぜーって臭ッッッ!!!!」
和「ちょっと律!」
律「ス、スマン…!けどこれは……」
唯「おいしいよ~りっちゃんも食べる?」
律「い…いらねぇ!!」
唯「え~なんで?おいしいのに」
和「…それにしても、唯が自分で作って来るなんて珍しいじゃない」
律「まさか…憂ちゃんと喧嘩でもしたのか!?」
唯「ははっ、まさかりっちゃん。なんでもないよ」
唯「ただなんとなくだよ…」
和(唯…?)
―放課後、部室
律「ムギーおやつだー!!」ガチャ
澪「まずは練習だろ!」
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唯「あイタ…!」
澪「唯、どうした大丈夫か?」
唯「うん、平気だよ!なんでもないなんでもない」
律(あ…唯の奴指を……)
澪「じゃあ皆、そろそろ終わりにしよっか」
梓「そうですね」
唯「……」スタスタ
ガチャ
律「おい唯!」
唯「!」
律「どうしたんだ…?一人で帰ろうとすんなよ」
唯「……うん」
―帰り道
律「じゃあなー唯、梓ー」
唯「うん、じゃあねー」
梓「さようなら先輩」
澪「また明日な」
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律「なぁ澪、唯の奴なんか昨日から様子おかしくなかったか?」
澪「そうかなぁ?…単に病み上がりで本領が発揮できてないだけだと思うけど」
律「そうかな~…」
律「唯さぁ、指怪我してたんだ…気づいたか」
澪「いや…それがどうかしたのか?」
律「今日唯自分で弁当作って来たらしいんだ」
澪「へぇ、珍しいな…。いつもは憂ちゃんが作ってるんだろ?」
律「そうなんだけど…唯それで怪我したのかなーって」
澪「なにか心境の変化でもあったんじゃないか、と…」
律「まぁ、唯のことだからあんまり心配する必要も無さそうだけどな」
澪「はは…自分で言い出しといてなんだよ」
律「なーんか唯がいつもの感じと違うと調子狂うんだよな~」
澪「まぁな、確かに」
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梓「あの、唯先輩」
唯「なぁに?あずにゃん」
梓「あの……今度の日曜日、私と一緒に…」
唯「ごめん」
梓「え?…」
唯「日曜は……ちょっと憂と出かける用事があるんだ」
梓「……そうなんですか…」
唯「ごめんね…」
梓「そんな!先輩が謝らないで下さい…!」
梓「私が勝手に誘っただけですから…」
―平沢家
唯「ただいまー憂ー」
憂「あ、おかえりお姉ちゃん」
憂「今日は部活やってきたんだ」
唯「うん、それよりちょっと話があるんだ。いいかな?」
憂「うん、いいよ(話?なんだろ…?)」
( , - ァー― 、
, -―--=、ー-、/⌒ ⌒ミーァ、 , -――-、 / / \ _____
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憂「お茶淹れるから待っててね」
唯「うん、ありがとー」
唯「………」
唯「…ばかだなぁ…」
憂「はい、どうぞ」
唯「ありがとう憂ー」
憂「どう?具合の方は?」
唯「うん、丈夫だよ。ありがと」ズズ
憂「よれならよかった…」
憂「それで…お姉ちゃんの話って?」
唯「うん。大した事じゃないんだけど…憂今週の日曜日開いてるかなって」
憂「日曜?うーん…今のところ開いてるかな。どうして?」
唯「いやさ~たまには二人でどこかに出かけたいなって」
憂「私と?」
唯「もちろん」ズズ…
唯「最近部活ばかりやっててさ、憂とあんまりそういうことなかったから」
唯「ダメかな?」
憂「ううん、行く行く!絶対予定空けとくから!」
唯「えへへ…」
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―学校
さわ子「手島さんは78点…と……」キュッ
さわ子「次は…平沢さんね」
さわ子「アケビのぉ~♪」キュ…キュ…
さわ子「www」キュッ…
さわ子「…!ウソ…」
さわ子「満点……!?」
さわ子「唯ちゃんどうしたのかしら…」
―翌日
憂「入るよー」コンコン
憂「お姉ちゃん起きてって…起きてる……」
唯「あ憂おはよう」
憂「…お姉ちゃんなにしてるの?」
唯「えへへ…俗にいう勉強っていうやつかな」
憂(お姉ちゃんが……進んで勉強………!)
唯「どうしたの憂?」
憂「な、なんでもないよ!へえ~そうなんだー!偉いね~」
唯「えぇーそんな事ないよ~」
憂(テスト週間でもないのに勉強するだなんて…)
憂「でもどして急に勉強なんか始めたの?」
唯「別になんでもないよ」
唯「もう三年生だよ?みんなしてる事だよ」
憂「うん…そっか……そうだよね!」
憂(最近になって家事をやり始めたり…料理の勉強を始めたり…)
憂(………まさか…!!)
憂「もしかしてお姉ちゃん…」
唯「え…?何?」
憂「あ…いや何でもない何でもない!」
憂「それじゃあ勉強ガンバってね!」ガチャ
唯「?」
バタン
憂「……………」
憂「そっか……ついにお姉ちゃんにも………」
―学校
唯「おはよー」ガチャ
梓「あ、唯先輩…」
澪「ん、おはよう唯」
紬「おはよう唯ちゃん」
律「遅いぞ唯ー!最下位は罰金だぞー」
唯「ごめんごめん、ちょっと遅れちゃった」
澪「それじゃあ全員揃ったことだし、練習始めよっか」
紬「ハイ」
梓「あの…唯先ぱ…」
唯「よーし張り切っていくよー!」
律「おお、なんか随分と今日はやる気だな」
唯「今日は、は余計です隊員!」
律「あはは~まぁ頑張りたまへ」
梓「………」
―2年教室
ずぅぅぅぅぅぅぅぅん……
梓「」
純「うわ、暗っっ」
憂「どうしたの梓ちゃん…?」
梓「…ねぇ憂……」
憂「…な、なぁに?」
梓「家で唯先輩に変わった様子とかなかった?…」
憂「え…?いや別にいつも通…」
憂「…」
梓「え?」
憂「いや、うん…あるか……だいぶ…」
梓「どんな!?」
憂「…最近は自分で料理したり」
梓「うんうん」
憂「洗い物したり」
梓「うん」
憂「進んで勉強したり…」
梓「あの…そういうことじゃなくて…」
梓「唯先輩自体になんか変わったことは…?」
憂「いや、凄い変わってるでしょ?」
梓「ん~…確かに勉強はスゴイけど…」
憂「だから実はその~…」
梓「なになに…?」
憂「か…彼氏でも出来たのかなって…」
梓「ウソ!唯先輩に!?」
憂「いや、まだ決まった訳じゃないけど…」
梓「……」
憂「勉強だってもしかしたら…」
梓「あ…同じ大学に……」
憂「お姉ちゃんももう高校三年生だもんね…」
純「まぁ、彼氏がいても不思議じゃないね」モシャモシャ
憂「お姉ちゃんが幸せになるなら嬉しいんだけど」
憂「なんだか複雑だな~……」
梓「だからまだ決まった訳じゃないけどね…」
―放課後、部室
律「おい、なんだこのヒモ?」ヒラ
澪「ん?どうしたんだ」
律「いやさ、棚整理してたら奥からこんなもんが」
澪「ロープか。何か大きい物でもまとめて処分するのに使うんじゃないか?」
律「ふーんでもそんないよな?」
律「この前ので大分物は片付いたし…」
唯「おいっす~」ガチャ
紬「あら唯ちゃん、今紅茶淹れるわね」
唯「ありがとームギちゃ~ん」ニコニコ
紬「今日はモンブランよ~」
律「なぁ唯、これ唯が持ってきたのか?」
唯「!…」
律(ちがうのか?じゃあ梓のか…)
唯「………そうだよ」
律「?…そっか」
紬「はい唯ちゃん、モンブラン」
唯「ありがと…」
澪(唯……)
唯「……なんでもないんだ」ボソ
紬「え?」
唯「あ、何でもない何でもない!このモンブランおいしいよ~!」
紬「そう?よかった♪」
澪「…ムギ、私もひとつ貰おうかな」
紬「ハイ、りっちゃんは?」
律「おう、でも私はまだいいわ」
澪「…なぁ唯」
唯「なぁに?」
澪「最近何かあった?」
唯「えぇ~どうしたの急に?」モグモグ
澪「いや、別になんでもないなら良いんだ」
唯「…」
澪「…」
唯「……ごめんね」
澪「えっ?なんで唯が謝るんだ?」
唯「ううん、やっぱりなんでもない」ニコ
澪「そのさ…」
唯「ん?」
澪「何か悩みでもあるなら私達にちゃんと言いなよ?」
唯「うん、ありがと澪ちゃん」
唯「でも本当になんでもないから…」
澪「…そっか」
唯「へへっ、りっちゃんの栗もらい!」ヒョイ
律「あぁ!?なんか聞こえたぞ今!?」バッ
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―帰り道
唯「私今日はここで」
律「あれ?唯どっか寄ってくの?」
唯「うん。憂に牛乳たのまれてるんだ」
律「へえー。そっか」
律「じゃあまた来週な、唯」
唯「うん、じゃあねーみんなー」
梓「……」
梓「あ、待ってください先輩!」
唯「?」
梓「私も付き合っていいですか…?」
唯「えっと……」
憂『もしかして彼氏とか…』
梓「あ…」
唯「あのさ、あず…」
梓「すみません!やっぱり……今日は帰ります…」
唯「あずにゃん…」
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梓(そっか…唯先輩やっぱり……)
梓(最近なんか冷たいし、私の事鬱陶しく思ってるのかな…)
梓(憂との予定だって本当は……)
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―商店街
和「ん、あれは……唯?」
和「何してるのーゆ…」
和「!」
和「誰かしらあれ…」
和(…何か話してる…)
和(あの人はもしかして……)
和(………唯の彼氏!?)
―平沢家
唯「憂ただいまー」ガサガサ
憂「おかえりなさい、遅かったね」
憂「?何か買ってきたの?」
唯「これ?うん、ちょっとね」ガサ
憂「…そうなんだ。あ、もうご飯できてるよ」
唯「あ…ごめん…もう食べてきちゃった…」
憂「え…あ、そうなんだ……」
唯「電話入れとけばよかったよね…ホントごめんね」
憂「そんな大丈夫だよ。明日の朝温めて食べて」
唯「うんそうするね…。あ、それよりさ、日曜日どこ行きたい!?」
憂「え、うーん…どうしようかな~」
唯「憂の行きたい所ならどこでもいいよ」
憂「……」
憂「…私やっぱりいいよ」
唯「えっ?なんで!?」
憂「いや凄く行きたいんだけど…」
唯「???」
憂「何ていうか…もっとお姉ちゃんにはやる事があるんじゃないかなーなんて…」
唯「?????」
憂「とにかく!出掛けるのは今度にしよっ?ね?」
唯「うーん…憂がそう言うならわかったよ…」
憂(しょうがないしょうがない…うん、しょうがないんだ…)
―唯の部屋
唯「憂どうしたんだろ…」
priiii
唯「ん、メールだ…」
カチカチ…
唯「へぇー…ふふふ」クスクス
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憂(お姉ちゃん最近あんまり部屋からでないなぁ…)
憂「……はぁ~…」
. . :-─────-: . . ._
,. . : :´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、
/ : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : \: : : : :\
': : : : : : : : : : : /: : :/: : :/: : : : : ヽ: : : \: : : : :ヽ
. /: : : : : : : : : : : /: : :/: : :/: : : : : : : }: : : : : :',:. : : : : .
/: : : : /: : : : : : ,′: /: : : :|: 、: : : : :∧: : : : : i:.: : : : : i だから本当になんでもな…
,': : : : /: : : : : : : :i: : :| : : : : |\\∨ ´ ̄ ̄ ̄\―ニ ==-
: : : :./: : : : : : : : :|: : :| : : : : |\\/ ´`ヽ 三,: 三 ー
′: : :{: : : :/ : : : |: : :| : : : : | : ヽ/ヽ--/ ̄ , ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
: : : : :,': : :/: : : :/ : |: : :|: : : : : ',: :/ /
|: : /: : /: : : :/: : : { ∨: : : : : : `ー--‐\ノ |___
|: /: : /:. : : /: : : :八 ∨: : : : : : ∧r--‐‐'´}_
|/: : /:.:. : /: : : : ':.:.:.\.}: : : : : : : : l: | ;ー--------------
{: : :,':.:.:. /: : : : /:.:.:.:.:.ハ : : : : : : : :! ::-‐'ーr‐'"ーr‐'" ==-
l: : :|:.:.:.,': : : : :/:.:.:.:.:/ | : : : : : : : | 口 /:.:.: :| ==-
V: :|:.:.:|: : : : /:.:.:.∠_ ハ: :iヽ: : : :|__ /:.:.:.:. : |
\{\{: : : /:./-──- V ',: : : |:.:.:.:丁 二:.:.:.:.: : /
∨/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:\V: /_ノ人 }:.:.:ノ/
/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.∨::.::.::.::.::.:ヽ ノ// ┼ヽ -|r‐、. レ |
/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.}ヾ:.:.::/⌒Lう、 d⌒) ./| _ノ __ノ
. /::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.∧: ∨ } ) ───────
{::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::::.::.::.:/ } / } 制作・著作 TBS
凄くつまらなかった
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