インデックス「ご飯くれるとうれしいな」一方通行「あァ?」(726)

一方通行「人ン家のベランダに勝手に入り込んだ挙句ナニをのたまってやがるンだァこのガキは?」

インデックス「あれ? 日本語がおかしかったかな? あ、その髪の色、もしかして日本の人じゃなかったりする?」

一方通行「……俺をおちょっくてンのかテメエ?」

インデックス「ぎぶみーちょこれーと!」

一方通行「……俺をおちょくってンだなテメエ」

もしインデックスが上条さんより先に一方通行に出会っていたらという妄想
一方さんの能力に関してはかなり独自解釈入ってます


インデックス「お腹がすいた、って何回も言ってるんだけど。隣人を助けよって教えはやっぱり日本人には浸透していなかったりする?」

一方通行「3秒以内に消えな。じゃなきゃァ消すぞ?」

インデックス「とりあえず、一度中に入れてもらえないかな?」

一方通行「時間切れだ」

 一方通行は何のためらいもなくインデックスを蹴り飛ばした。

インデックス「……?」

一方通行「あァ?」

 一方通行は驚愕する。
 一方通行に蹴り飛ばされた銀髪の少女は死なない程度の衝撃でベランダから落下するはずだった。
 一方通行の持つ能力『ベクトルコントロール』。熱量、電気量、運動量、その他あらゆる力の向きを自在に操るその能力によってそう調節されたはずだった。

インデックス「今のは日本式の挨拶だったりする?」

 にもかかわらず、少女はけろりとしている。

一方通行「何モンだてめえ……」

インデックス「私の名前はね、インデックスって言うんだよ?」

一方通行「何勝手に自己紹介始めてやがンだオイ」

インデックス「む。尋ねてきたのはそっちなんだよ?」

一方通行「あァ?」

インデックス「何者だ? って聞いたでしょ?」

一方通行「名前なんざどォだっていいんだよ。てめえの素性を話せってンだ」

インデックス「私は見ての通り教会のものだよ。あ、バチカンの方じゃなくてイギリス清教のほうだね」

一方通行「俺の知ってるシスターってなァ、もっと暗い服だった気がすンだがなァ」

一方通行「ンで、そのシスター様がどォして俺ン家のベランダに引っ掛かってた訳だ? 天使気取った新手の勧誘方法じゃねェよなァ?」

インデックス「うん。でもそのことについて話す前にね?」

一方通行「?」

インデックス「……ごはん。もう、限界で、これ以上は、一言も喋れないんだよ」グゥ~キュルル~

一方通行「……」スタスタ…

インデックス「あぁ! こんなに弱ってる敬虔なシスターを目の前にどこにいくのかな!?」

一方通行「…喋ってンじゃねェか。メンドクセェからもういいや。さっさとここから消えて、勝手にどこぞで野垂れ死にな」

インデックス「……」グゥ~キュルル~

インデックス「……う」グゥ~キュルル~

インデックス「……うぅ~」グゥ~キュルル~キュプッキュパーギュゴロロロ~

一方通行「……」

一方通行「家にあンのなんてなァ、こンなンしかねェンだよ」コトッ

インデックス「はっ…! こ、これは?」

一方通行「何だ? まさかてめえ缶コーヒーも知らねェのか?」

インデックス「うぅ…固形物を欲している私のお腹はコーヒーを飲んだくらいじゃ到底ごまかせないかも…」

インデックス「ううん、もらえただけでも感謝しなきゃ! 欲深な子羊なんてシスターには許されないかも! いただきます!!」

インデックス「ンゴクッゴクゴキュッグポッズゾゾゾゾーーー!!!!」

インデックス「ごちそうさま!!」

インデックス「お腹いっぱいなんだよ!! ありがとう」グゥ~キュルル~キュプッキュパーギュゴロロロ~

インデックス「………」グゥ~キュルル~キュプッキュパーギュゴロロロ~グッググ~グルグ~グゴゴッゴッゴ!!

一方通行「………」

 ――とあるファミリーレストラン

インデックス「ガツガツムシャムシャパクパクモグリ」

インデックス「ぷはぁ! 助かったよ! 今回はさすがに死んじゃうかと思ったんだよ!」

一方通行「口が動くようになったンなら話の続きだ。テメエはどうしてウチのベランダに干されてたワケだ?」

インデックス「本当は屋上から屋上に飛び移ろうとしたんだよ。でも、失敗しちゃって」

一方通行「あァ? 何でそんな真似してンだァ? ピーターパンにまだあごがれる年かオマエ」

インデックス「追われてたからね」

旧一通ははたしてオカルトを反射できるのか、、、

一方通行「…追われてた?」

インデックス「うん」

一方通行「アンチスキルかジャッジメントとかそのヘンにか?」

インデックス「ううん、魔術結社にだよ?」

一方通行「はァ?」

インデックス「マジックだよ。マジックキャバル」

一方通行「……」

 一方通行は押し黙る。
 いつもの彼ならこの時点でインデックスを頭がお花畑な女なのだと判断し、関わり合いを即座に断つことだろう。
 だが今の一方通行にはインデックスの言うことを笑えない理由がある。

一方通行「…てめえも魔術ってのが使えるのか?」

インデックス「ううん、私には魔力がないから出来ないの」

一方通行(…なら俺の能力を無効化したのはどォいうわけだ?)

一方通行「それならなンでてめえみたいなガキが狙われてンだ? 結社なんて大層な規模に聞こえる組織によ」

インデックス「……私の持っている10万3000冊の魔道書を狙ってるんだと思う」

一方通行「10万3000?」

インデックス「じゅうまんさんぜん」

一方通行(……やっぱりただの馬鹿か?)

一方通行「どこにもそンなもン持ってるようにゃ見えねェが?」

インデックス「ちゃんと全部持ってきてるよ?」

一方通行「……」

 確定。お花畑だ。
 あの時の能力の不発は突然の出来事に惑わされて演算をしくじったということにしておく。
 一方通行に限ってそんなことは万に一つも有り得ないが、億に一つぐらいならありえンだろと無理やり自分を納得させる。

インデックス「あ、露骨に信じてない顔してるね」

一方通行「……」ガタッ

インデックス「む、無視して出て行くなんてどーゆーことなの!?」

超支援

店員「ありがとーございましたー」

一方通行「じゃあな」

インデックス「こ、こんな別れは余りにも一方的過ぎるかも!」

一方通行「……」

インデックス「か、完全に赤の他人モードに移行してるね!? ……まあ実際に会って一時間もたってないんだから他人と言えるかも知れないんだけど」

一方通行「………」

インデックス「……ごはんありがとう。おいしかったよ」

一方通行「………」

インデックス「それじゃ、さようなら。元気でね。缶コーヒーばっかりだと体壊しちゃうんだよ?」

一方通行「………」

 一方通行は振り返る。駆け出したインデックスの背中はもう小さくなっていた。

一方通行「…誰の心配してンだクソガキ」

 一体どれくらいぶりに人から心配されたのだろう。
 『実験』の検体としてではなく、一個の人間として。
 純粋な、善意で。

一方通行「……胸クソわりィぜ」

 だから、彼はそう呟く。
 誰よりも、彼自身が知っているから。
 自分にそんな善意を受け取る価値など無いことを。

 自分が、クソッタレの悪党だということを。

???「実験を開始したいのですが、準備は出来ていますか? とミサカは確認を取ります」

一方通行「………」

 頭上からかけられた声に、一方通行の口が笑みの形に歪む。

一方通行「おーけェ。てめえが今夜のダンスパートナーってわけか」

ミサカ10000号「はい、ミサカの検体番号は10000号です、とミサカは返答します。実験を開始する前にパスを確かめたいのですが? とミサカは重ねて要望を述べます」

一方通行「10000! 遂に大台に突入したかよ。こりゃ楽しいなァ、ウキウキしてくんなァおい!」

 ミサカ10000号を名乗った少女は答えない。
 一方通行は狂気を隠そうともせずに笑う。

一方通行「クソ長く感じたこの実験もようやく折り返しってことだよなァ。こりゃあ記念だ。記念だぜ。記念なら何かトクベツなことってのが必要だよなァ?」

ミサカ10000号「…準備が整っているのならば3分後に実験を開始したいのですが、とミサカは提案します」

一方通行「そうだなァ、テメエを一万の肉片になるまで解体し尽すってのはどォだァ? もちろン俺の能力で最後まで死なねェようによォ、丁寧に丁寧にやってやるからよォ」

ミサカ10000号「準備はいいようなので120秒後に実験を開始します、とミサカは宣言します」

一方通行「ヒャッハハァ!! いいねいいね楽しくなってきたねェ!! 泣いても叫ンでもメニューのキャンセルは不可なンでそこんとこよろしくな?」

ミサカ10000号「カウントを開始します。10――9――8――」

一方通行「……そォかい。望みどォりってかい。じゃあさっさと終わらせるとしよォじゃねェか」



一方通行「……クソくだらねえパーティーをよォ」

 一方通行の服には返り血ひとつ付いていない。
 にもかかわらず、一方通行の周囲にはおびただしい量の血液がまき散らかされている。
 一万、とは言わないが、確かにいくつかの肉片に解体されたミサカ10000号がそこにいた。

一方通行「実験終了…ってかァ?」

 その顔におぞましい笑みを貼り付けて一方通行はその場を後にする。
 じきに、ミサカ10000号を名乗った少女とまったく同じ姿かたちをした少女がお掃除をしにやってくるだろう。

一方通行「一万回も繰り返してりゃさすがに感慨もわかねェな」

 一方通行は気だるげに呟く。
 だが、口にした言葉とは裏腹に。
 ベランダに引っ掛かっていた少女が脳裏をよぎるのはどうしたことだろう。

一方通行「……ケッ」

 一方通行は思わず唾を吐き捨て、空を仰ぐ。
 前方の空が赤い炎に染められていた。

一方通行「なンだァ…?」

 一方通行は首を捻る。
 今日行われた実験の舞台はとある工場跡であり、もちろんボイラーの一つも稼動してはいない。

一方通行(能力者がドンパチやってやがンのか…? いや…ありえねえ。実験場所は馬鹿が近づくことがねェように計算されて決められているはずだ)

一方通行(考えられるのはいつかの『超電磁砲』みてェに意図的に乗り込んできやがったか……)

一方通行(それとも『全くの計算外』が生じたのか……)

 計算外。
 何かが引っ掛かる。
 一方通行は炎に照らされている空へ向けて駆け出していた。

インデックス「はあ…はあ……」

ステイル「いい加減諦めたまえ。僕に女の子を追い掛け回して喜ぶような性癖は無いんだよ」

インデックス「くっ…!」ダダッ!

ステイル「しょうがないな……」ヒュッ! ボォッ!!

インデックス「あ…!」

 インデックスの行く手を赤い炎が遮った。

インデックス「…!」

 だがインデックスは歯を食いしばると3千度はあろうかという炎の中へ突進していく。

インデックス「…ぷはっ!」

ステイル「やはり足止めにもならないか…『歩く教会』、さすがに厄介だね」

インデックス「よし、あの魔術師は今私を見失ってるんだよ。今のうちに物陰に隠れて…」コソコソ

ステイル「ん…? いない? ……そう遠くにいけるはずはないな。隠れてやり過ごそうという腹かな?」

インデックス(ば、ばれてるんだよ!?)

ステイル「…おや?」

インデックス(み、見つかった!?)ビクビクッ!

ステイル「君は何者だい?」

インデックス(え…?)




一方通行「そりゃコッチのセリフだろォがよ。随分派手にドンパチやってンじゃねェか」

全盛期の一方さんなら歩く教会と同等の防御力を持ってるな

インデックス(あの人…どうして!?)

ステイル「まいったな…コレはまずいところを見られてしまった」

一方通行「オーオー派手に燃えてやがンなァ。オマエ発火能力者か? いやァ学園都市(ウチ)の学生にしちゃ服装が奇抜すぎンなァ」

一方通行「もしかしておニイさン、魔術師だったりするンですかァ~?」

ステイル「…! 残念だ。君を生かして帰すことは出来なくなった」

一方通行「ヒャッハッハ!! おもしれェ冗談言うじゃねェか。無知っていうのは不幸だなァオイ」

ステイル「全くその通りだよ。『Fortis931』」

一方通行(何だァ? 気配が変わりやがった)

ステイル「炎よ、巨人に苦痛の贈り物を!!」

 ステイルの腕から炎が迸る。
 迫る炎を一方通行は避けられない。否、避けようともしない。
 笑みを絶やさぬ一方通行に炎は迫り―――




 白い少女が、一方通行の前に躍り出た。

インデックス「あうぅ!!」ジュウゥ!

 炎はインデックスが身にまとう修道服――究極の防御結界『歩く教会』に阻まれて消失した。

ステイル「やはり隠れていたのか…しかし、相変わらず無茶をする子だ」

インデックス「だ、大丈夫?」

 まだ少しプスプスと煙を上げながらも、インデックスは一方通行に駆け寄る。

一方通行「てめえは…」

インデックス「え…?」

 その顔は、激しい怒りを表しているようで。
 だけどもそれは、もっと何か、他の感情を無理やり押し殺しているような表情で。

 一方通行は、吼えた。





一方通行「てめえはァァ誰を救った気になっていやがンだァァァアア!?」

支援wktk

インデックス「ふえ? え、えーと、えーと」

一方通行「どけっ」

 一方通行は激情にかられたままインデックスを押しのける。
 直接手で触れたことによりインデックスの纏う衣服が普通のものではないことがようやくうかがい知れたが、今はそれはどうでもいい。
 一方通行はわからない。
 自分が何故ここまで腹を立てているのか。
 何に腹を立てているのか。
 ただ、目の前にわかりやすい敵がいる。
 なら、ぶちまけてやるだけだ。
 そう結論付けて一方通行は前へ進む。

ステイル「やれやれ、そこまで死にたがることは無いだろうに」

ステイル「巨人に苦痛の贈り物を!!」

一方通行「……死にたがってるのはどっちか、教育してやるよ」

 一方通行に炎が迫る。

一方通行(――成程、魔術ね。確かにチッと厄介かもなァ)

一方通行(自然科学とも、超能力とも違うプロセスで生み出された炎。自在にベクトルを操作するには情報が足りねェ)

一方通行(まァ――どンだけ紆余曲折あろうとも、結局は炎。燃焼の現象だ)

 一方通行の手が炎に伸びる。

一方通行「『反射』するだけなら簡単ってなァ!!」

ステイル「な! 炎が戻って…!!」

 ステイルは咄嗟に炎を出して迎撃する。
 タバコを咥えた顔から余裕が消えた。

正直ステイルさんじゃ一方通行に勝てる要素が見当たらない

一方通行「ンで、今ので解析も完了。あとは自由自在ってなァ」

 ケタケタと一方通行は笑う。一方通行は上機嫌だった。
 ステイル=マグヌスの炎を解析したとき、かちりと頭の中で歯車が噛みあったような、奇妙な快感が彼の体を駆け抜けていた。

一方通行「ほれほれ、次のマジックは何ですかァ? つまンなかったら直ご返品しますンで気をつけてご披露下さいねェェ?」

ステイル「……手加減している余裕はなさそうだね」

ステイル(彼女をここに追い込むと決めて、あらかじめルーンを配置していてよかったな)

ステイル「『イノケンティウス』!!」

 ステイルの雄たけびと同時に、紅蓮の巨人が一方通行の前に出現した。

一方通行「いいねェいいねェ、ド派手に決めてくれンじゃねェか!!」

一方通行「でもよォ…!」

一方通行「ソイツだって結局は『炎』なンだろォが!!」

 イノケンティウスと呼ばれた巨人が巨大な十字架を剣のように振り下ろす。
 一方通行の頭に赤く燃える十字架が接触した。

一方通行「なン…だァ!?」

 一方通行は目を見開く。彼の頭皮に十字架は触れていない。
 だが、彼のベクトル操作によって吹き飛ぶはずの巨人は、微動だにせず十字架を押し付け続けていた。

ステイル「イノケンティウス。意味は『必ず殺す』。僕の奥義さ。ご満足いただけたかな?」

一方通行「あァそうだなァ。褒めてやるよ。死ぬほどメンドクセェヤロォだなコイツはァ!!」

 一方通行は理解する。
 一方通行が跳ね返した炎をこの巨人は取り込み、再び自分の体としている。
 ならばと炎を四方八方に散らしてやろうとすれば、まるで排水溝に水が吸い込まれるように炎は巨人の元へと戻っていく。
 一方通行のベクトル操作は皮膚に触れていなければ行えない。
 最初に組み上げたプログラムを皮膚から離れた時点で変更されてはどうしようもない。

一方通行「っとに鬱陶しいヤロォだなオイ」

 巨人を無視してステイルに迫ることも出来ない。
 いくら彼でも壁をすり抜けて移動は出来ないのだから。

ステイル「君はそこでずっとイノケンティウスと抱き合っていたまえ。その間に僕はインデックスを回収させてもらう」

インデックス「…!」

言っちゃいけないかもわからないけど一方通行の能力ならつっこんでもノーダメだよね
自分の周りのベクトルいじって跳ね返し続ければループするし

一方通行「馬鹿が…! まだそンな所にいやがったのかクソガキ! さっさと逃げ出しとけよノータリン!」

インデックス「そんなこと出来ないもん! あなたは私のために戦ってくれているのに!!」

一方通行「はァ?」

 何を言っていやがるんだ、と一方通行は笑い出しそうだった。

 これは俺の気まぐれでやってることであって、それを自分の為だと解釈しちまうなンてとンだスイーツだぜコイツ、と。

 だが、結局一方通行は笑わなかったし、言葉を口に出すことも無かった。

 代わりに出てきたのは。

一方通行「おィ、禁書目録(インデックス)」

インデックス「な、何?」

一方通行「てめえは十万三千冊の魔道書とやらを持ってんだろォが」

インデックス「う、うん」

一方通行「教えろ。このクソッタレの消し方を」

>>62
アニメのイノケンちゃんどうみても質量あったし、上条さん押してたから物質化しちゃってんだろなー、っていう勝手解釈で進行しております
あしからずご了承下さい


インデックス「『魔女狩りの王』自体に攻撃しても意味は無いんだよ! 辺りに刻まれたルーンの刻印を消さない限り、何度でも蘇るの!!」

一方通行「ルーン? なンだそりゃあ?」

インデックス「ルーンっていうのは魔術的な意味を持つ文字だったり図形だったりするんだけど、それをそこの魔術師は紙に印刷して使ってるんだよ!!」

ステイル「く! それ以上は喋らせないぞインデックス!!」

インデックス「あ!」

一方通行「はン、どんなもんかと思えばまさか紙とはな。なら簡単な話じゃねェかオイ」

 一方通行が地面を踏みつける。
 走る衝撃はベクトルを操作され、一方通行を中心として半径200mに渡り隙間無く駆け抜ける。
 それはコウモリが超音波で障害物の位置を把握するように、水中に振動波を流すことで周囲を把握するレーダーがあるように。
 その衝撃は周囲に配置された『紙』の位置をいとも簡単に一方通行に伝えた。

一方通行「ほらよォ!!」

 二撃目。伝わる振動はピンポイントでステイルが苦心して張り付けたルーンを打ち抜き――

 ――イノケンティウスはあっという間に無に帰した。

ステイル「馬鹿な…イノケンティウス…イノケンティウス! イノケンティウス!!」

一方通行「さァて…マジシャンさンよ、もうタネ切れかい?」

ステイル「く…あ…あ…!」

一方通行「なら……退場してくンねェ? この舞台からよォ!」

ステイル\(^o^)/

一方通行「さァ~て、楽しい楽しい拷問の時間といきましょォかねェ~」

ステイル「ぐ…ふ…」

インデックス「ご、拷問って…あわわわ…」

 一方通行はステイルをうつ伏せにし、その首を押さえ込んでいる。
 たったそれだけなのに、ステイルは指一本動かすことが出来ずにいる。
 体内の電気信号まで操れてしまう一方通行に、運動神経まで把握された結果だった。

一方通行「第一問。てめえらは何でこのガキを追っかけまわしやがりますかァ?」

ステイル「……」

一方通行「はいダウト~」

ステイル「ぐあぁぁああ!!!!」

一方通行「痛覚神経を誤認させて激痛感じさせることくらい朝飯前なンだわ。繰り返すぜ。なンでこのガキを狙う?」

ステイル「……言えないね」

一方通行「ヤレヤレ」

ステイル「あ、が、ぐああぁぁぁああああ!!!!」

インデックス「……!!」オロオロ

インデックス「あ、あの…もういいんじゃ…」

一方通行「イイことを教えてやろォか」

ステイル「ぐ…?」

 一方通行はステイルの耳元に口を寄せ、愛を囁く様に言った。

一方通行「今はまだほンの序の口でなァ、ホントはもっとエグイ事ガンガンやれるンだわ。血液の流れをイキナリ逆にしてみたり、全身の皮膚を裏返して貼り付けなおしてみたり……クク、アイデアはつきねェなァ」

ステイル「…ッ!」ゾ…

一方通行「腹の筋肉こじ開けて内臓さンに顔出してもらうってのもいいなァ。さて、以上のことを踏まえたうえでもう一度聞くぜ?」

一方通行「あのガキを狙うのは何故だ? てめえらは何モンだ? あと何人てめえみたいのがこの学園都市に入り込んでる?」

ステイル「……それは…」

インデックス「うう…!」ハラハラ…

ステイル「絶対に、言えないな」

インデックス「……!」

一方通行「………」ギリ…!





一方通行「テメエも……自分から喜ンで死ぬクチかよ!! ならお望みどォりにしてやンよ!!」

インデックス「やめて!! これ以上はもういい!! もういいよ!!」

一方通行「……クソが…!!」ギリギリ…!

 ステイルはうつ伏せになった体を転がし、何とか体勢を仰向けに直した。
 白髪の少年とあの少女はもういない。少年は去り、少女はその後をついていった。

ステイル「つ…! これはしばらくしないと起き上がれそうに無いな」

 ステイルはその口にタバコを咥え、火をつけた。
 
ステイル「別に、望んで死ぬつもりじゃないけれど」

 紫の煙が煌く星空に吸い込まれて消えていく。

ステイル「死の覚悟はとっくに出来ているのさ。初めて自分の意志で彼女を殺したあの時から」

 しばらく、ステイルはそうやって夜空を眺めていた。

 流れ星が流れた。

 彼が何を願ったのかは、わからない。

キリもいいのでちと休憩させてくれ

なるべく早く始められるように努力はするでよ

お疲れ様

__
    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
'''''""" ̄ ̄
           -=ニニニニ=-


           ∧_∧          /⌒ヽ   _,,-''"
      ‐――と(´・ω・`)       _  ,(^ω^ ) ,-''";  ;,
        ― ‐/  と_ノ          / ,_O_,,-''"'; ', :' ;; ;,'
          / /⌒ソ      (.゙ー'''", ;,; ' ; ;;  ':  ,'

         -'´         _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'  ┼ヽ  -|r‐、  レ |
                _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'     d⌒) ./| _ノ  __ノ

神裂は炎も使えるけどな。
イノケン打倒してるから勝ち目は無いな。

何と言う良スレ。

上げ

インデックス「さっきのあなた、とっても怖かったかも」

一方通行「は、このガキはどんなキャラを俺に期待してやがったンですかァ? 俺が愛と勇気と正義がトモダチなスーパーマンにでも見えたンかよ」

インデックス「…うう」

一方通行「逆だ。逆なンだよ。俺は悪党なンだ。本来正義のヒーローに打ちのめされるべきクソッタレの悪党なンだよ」

一方通行「ま、生憎俺は学園都市最強で、俺にケンカ吹っかける正義の味方ってなァ皆無なンだけどな」

 そう言って一方通行は楽しくてたまらない、という風に笑った。

インデックス「あなた、何か無理してるんじゃないかな? 私にはあなたがとても辛そうにしてるようにみえるんだよ?」

一方通行「あァ?」

 一方通行の笑みが消えた。

一方通行「…何いってやがンだテメェ」

インデックス「気に障ったならごめんなさい。ただ私にはそう思えたってだけだから、あんまり気にしなくていいんだよ? というか顔が怖いんだよ? ごめんなさい。今言ったのは忘れて欲しいかも」

インデックス「そ、それより、さっきは助けてくれてありがとう。そういえばお礼も言ってなかったから…」

一方通行「…チッ」

インデックス「……やっぱり怒ってる?」

一方通行「………」スタスタスタ

インデックス「……やっぱり、怒ってる」

 インデックスを無視して足早に帰路を進みながら、一方通行はぼんやりと考えていた。




一方通行(考えてみりゃァ、『ありがとう』なんて言われたのは何年ぶりだァ?)

 だからといって、何がどうというわけでもないが。
 一方通行はガリガリと頭を掻いた。

つ④

インデックス「そういえば、名前知らない。教えてほしいかも」

一方通行「……一方通行」

インデックス「あくせられーた? 変な名前だね!」

一方通行「……『目次』に言われたかァねェな」

 ――とある学生寮。一方通行の部屋。

一方通行「じゃあ話せ。テメエの素性とあの魔術師ってのが何者なのかと、一切合財テメェが知ってることは全部な」

インデックス「でも、これ以上あくせられーたを巻き込むことは出来ないんだよ」

一方通行「テメエは一体誰に向かって気を使ってやがンだァ? いいからさっさと話せ」

インデックス「……本当に、私が抱えてる事情(もの)を知りたい?」

一方通行「………」

 一方通行は無言で答えた。
 インデックスはひとつ大きく息を吸う。



インデックス「私には、一年前からの記憶がないの」

 インデックスは話した。

 一年前からの記憶がないこと。

 頭の中に一字一句違わず叩き込まれた10万3千冊の魔道書のこと。

 自分を狙う魔術結社、その政治的背景。

 随分長いこと話していたインデックスは一息つくと、机の上にあった缶コーヒーを勝手に飲み干した。

一方通行「は、つまり連中はテメエの頭ン中にある『爆弾』が欲しいワケかよ」

インデックス「うん…10万3千冊は、全て使えばこの世の全てを例外なく捻じ曲げることが出切る。私たちは、それを魔神と呼んでいるの」

 一方通行はボンヤリと考えていた。
 この世の全てを捻じ曲げる。
 確かにそこまで至らなくては、魔神など――絶対能力者(LEVEL6)などと呼ぶには値しないのだろう。

超支援

インデックス「それじゃ、行くね? コーヒーごちそうさま」

一方通行「コーヒーはテメエが勝手に飲ンだンだろが。ンで、行くってなァどこにだ」

インデックス「さっき話したけど、私のこの服は『歩く教会』っていう防御結界なの。つまり、魔力を発しているんだよ。連中は、必ずこの魔力を探知(サーチ)して追ってくる」

一方通行「で?」

インデックス「これ以上あくせられーたに迷惑をかけることは出来ないから、だから――」

一方通行「…テメエは何度同じこと言わせりゃ気が済むンだ?」

インデックス「え?」

一方通行「テメエは一体どこの誰に向かって気ィ使ってるつもりなンだっつの」

 俺がオマエを守ってやるぜなどと言う気は毛頭無い。
 だが、このガキは、あろうことか学園都市最強である自分を『心配』している。
 小さな女の子に心配される『最強』などとんだお笑い種だ。

 一方通行は、許さない。
 『そういったもの』から無縁の強さを得るために、彼は今日まで一万もの人間を殺してきたのだから。

一方通行「勝手に人を値踏みしてンじゃねェぞ、クソガキ」

インデックス「……ふぇ…」

 インデックスの目にじわりと涙が浮かんだ。

インデックス「…ふえぇ」

 一度決壊してしまえばもう止められなかった。
 この一年間、ワケもわからず『敵』から逃げ続けてきた彼女にとって、少年の言葉は確かな救いだった。
 誰かと一緒に夜を過ごすのは、これが初めてだったから。

インデックス「ありがとう…ありがとう……」

 ポロポロと涙を流しながら言葉を繰り返すインデックス。
 そんなインデックスに対し、一方通行は。

一方通行「………」

 音を『遮断』し、さっさと眠りにつこうとしていた。

インデックス「あれ? 私はどこで寝たらいいのかな?」

一方通行「………」

インデックス「ねえ、ねえねえねえ!!」

一方通行「………」

インデックス「お、起きてるんだよね? どーして無視するのかな! 優しい言葉の後に突き放して、一体何効果を狙ってるの!?」

一方通行「……くぁ」

インデックス「むっきー!!」カミツキ!

一方通行「ぐぁあ!?」

 『歩く教会』を身に纏った少女の歯は、一方通行の『反射』をあっさりと無効化し、その頭へと突き刺さった。
 一方通行。『痛み』という感覚を覚えたのは、これまた何年ぶりかのことであった。

このままストーリーが進むと
禁書と打ち止めのダブルヒロインになっちまうな。

両手に花の一通さん。

一方通行「座れ」

インデックス「うぅ…」

 飛び起きた一方通行によって、インデックスは床に正座させられていた。

一方通行「ンで、答えろ。テメエは何で俺に触ることが出来た」

インデックス「こ、この『歩く教会』のおかげなんだと思うけど。さっきも説明したけどこの『歩く教会』は物理的・魔術的に関わらず全ての攻撃を受け流し、吸収しちゃうの」

インデックス「だから、あくせられーたが何をしたのかはわからないけれど、それも無効化されてしまったんだと思う」

一方通行「……ンだとォ…?」

 一方通行は頭を抱えた。
 冗談ではない。
 魔術なんて得体が知れないもので、こうも容易く自分の能力の上をいくモノがぽんぽん出てきては『絶対無敵』など夢のまた夢だ。

一方通行「……」ガシ

インデックス「ひゃ!?」

インデックス「と、突然両肩を掴まれたら、あらぬ展開を想像してしまうんだよ?」

一方通行「……」

インデックス「ほ、ほんき? ほんき、なの、かな?」

一方通行「………」

インデックス「あ、あんまりにも急すぎるんだよ? こういうのは、もっと、段階を踏んで進めるべきだって10万3千冊の魔道書にも書いてあるんだよ?」

一方通行「………」

インデックス「あ、あう、えっと、うぅ…!」カアァ…!

一方通行「……ダメだ」

インデックス「はぇ?」

一方通行「クソ、全然解析出来ねェ。あの魔術師の炎とはレベルが違ェってことかよ」

インデックス「~~~!!」

 がぶり。

一方通行「ぐあぁ!?」

ばいさる喰らったか?
支援

一方通行「座れ」

インデックス「うぅ…」

一方通行「テメエは俺を敵に回してェのか? オイ」

インデックス「今のは絶対あくせられーたが悪いんだよ! 謝罪とばいしょーを要求したいのは私のほうかも!!」


 ――夜は、更けていく。

支援

 3日が経った。
 魔術師達は拍子抜けするほどに何も仕掛けてこなかった。
 インデックスはコンビニで買い占めたエクレアに夢中でかぶりついていて、一方通行はそろそろ飽き始めた缶コーヒーを啜りながら、何やら小さな機会をいじっている。
 その機会が一体なんなのか、魔術の世界で生きてきたインデックスには皆目検討もつかなかった。
 ただ、その端末を見る一方通行の顔はあまり楽しそうには見えなかったので、きっと楽しいことではないんだろうな、とインデックスは思った。

 端末をポケットにしまいこみ、一方通行は立ち上がる。

インデックス「一日に一回は出て行くよね。お買い物でもないようだし、一体何をしているの?」

一方通行「実験だよ。楽しい楽しい実験だ」

 笑いながら一方通行は部屋を出て行った。
 付いていく気にはなれなかった。
 一方通行の背中は、それを明確に拒絶していたから。


 インデックスは思う。

 彼は、また嘘をついた。

誤字orz 機会→機械 痛恨…! 初歩的なミス…!


一方通行「本日も滞り無く実験は終了しましたってか」

 一方通行は足元に転がる、今は物言わぬ肉の塊と化した少女を見下ろす。

一方通行「…チッ、らしくねェなァ。らしくねェよ。今までこンなにこいつらの死体を気に留めたことがあったかァ?」

 この数日で何かが変わったのか。変わったとすれば一体何が。一体どうして。

一方通行「わっかンねェなァ。感傷に浸ったフリして、一体何を求めてンだこの殺人鬼はよォ」

 自分自身をせせら笑い、一方通行は『実験場』を後にする。
 最後にもう一度、ミサカと呼ばれた少女の亡骸を見つめてから。

一方通行「……」

 違和感。一方通行は足を止める。

一方通行(妙だな…もう随分街の中に入ったってのに人の気配がまるでしてこねェ)

???「ステイルが人払いのルーンを刻んでいるだけですよ」

一方通行「…!」

 いつの間にか、本当にいつの間にかその女はそこに現れていた。
 Tシャツに、片足を大胆に露出させたジーンズ。
 何より目を引くのはその腰に下げた日本刀。

神裂「神裂火織、と申します。出来ればもうひとつの名は名乗りたくないのですが……あなたが相手ではそうもいかないのでしょうね」

ねーちん・・・生きて

かませ犬キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!

一方通行「は、あのヤロォはまだコソコソ何かやってやがンのか。やっぱあン時消しとけば良かったなァ」

一方通行「ンで、何でまたそんなメンドクセェ真似までしてテメエは俺の前に立ってンだ? 今のうちにあのガキを抑えちまえばイイじゃねェか」

神裂「……期日までもう時間がありません。下手に彼女を追い回して姿をくらまされるよりも、あなたの部屋に常駐している今の状況の方が良いと判断しました」

一方通行(…期日?)

神裂「そうしておいて彼女を渡すようあなたを説得したほうが良いだろう、とね」

一方通行「説得…クク…説得ねェ……」

神裂「応じてはいただけませんか?」

一方通行「ハ! 甘っちょろいこと言ってンじゃねェよ!! 悪党なら悪党らしく力尽くで奪ってみなァ!!」

神裂「…交渉決裂、というわけですか」

一方通行「さァ、楽しくパーティーを始めようじゃねェか。景品があのガキってのがチッと燃えねェがなァ!!」

神裂「……『七閃』!!」

かんざきさんじゅうはっさい死んだなこれ

あのシーンで上条さんの長台詞が一通さんだとどうなるか楽しみだ。
支援。

 神裂から放たれた斬撃はまるでレーザービームのように間合いを無視して一方通行に襲い掛かる。
 しかも、一度の抜刀にも関わらず、その斬撃の数は七。
 七つの斬撃が、四方八方から一方通行に襲い掛かる。

一方通行「…オイオイ、舐めてンのかテメェは」

 その全ては一方通行の体に触れることなく出鱈目な方向に散らばっていった。

一方通行「魔術師ってのは学習能力ゼロですかァ? 何の芸も無ェ物理攻撃が俺に届くワケねェだろォが」

 一方通行が指を弾く。
 神裂の手に隠されていたワイヤーが巻き上げられ、雁字搦めに絡まった。
 『七閃』は抜刀術と見せかけて実の所はこのワイヤーを用いて攻撃していたのである。

神裂「なっ!?」

一方通行「イライラさせンなよ三下ァ。様子見なンてのは格上の方がやるもンだろォがよ」

神裂「く…!」

一方通行「見せろよ…テメェの魔術ってやつを」

旧一通は常時反射のチート持ちだからな。
ねーちんでは㍉

禁書を詳しく知らない俺に教えてくれ
この一方さんは学園とやらのNo.1のお方なのか?
めちゃくちゃ強いな

神裂(やはり、魔法名を名乗らなければならないか…! しかし…!)

一方通行「オイオイ、さっさとしろよババァ。テメエと違って若ェもんで気が短ェんだよこっちは」

神裂「……」

 ぶちん、とどこかでいい音がした。

神裂「私はまだ18歳だぁぁああああああ!!!!!!!!」

 神裂は刀を抜く。解禁する。
 述べる。彼女の魔法名は。

神裂「『Salvare000』!!!!!!」

さすがアクセロリータさんは格が違った

一方通行「18ィ? オイオイマジかよ。てっきり芳川あたりと似たよォなモンだと思ってたぜ」

神裂「ちなみに聞いておきましょう!! そのヨシカワさんとやらはおいくつなのです!?」

一方通行「あァ? 確か32とかその辺じゃなかったか?」

神裂「……!!」

 ぶちん、とまたまたどこかでいい音がした。

神裂「ふざっけんなよこのクソガキがぁあぁぁあああ!!!!」

一方通行「いいねェいいねェ楽しくなってきたじゃねェの!!」

 神裂の刃から生み出された斬撃が、一方通行に恐るべき速さで迫る。





 ――とある研究所。

芳川桔梗「私はまだ二十台よ!!!!」ガシャーン!

天井亜雄「な、何だ? どうした?」

>>205
http://www12.atwiki.jp/index-index/pages/12.html

>>207>>212トンクス
なんだこの人かっけえ惚れた
他で見たがだからNo.2とか相手にも俺に任せろーとか言えちゃう訳だったんだな

 それは一方的な戦いだった。

 神裂火織はロンドンでも十指に入る実力者だ。
 扱える魔術の高度さに加え、何よりも彼女が強みとしているのはその身体能力。
 腕力も、脚力も、敏捷性も、果てはその思考速度に至るまで、彼女のソレは常人を遥かに上回る。

 極端な話、ゴリラと腕相撲したって彼女は勝てるかもしれない。
 チーターと100m走をしても彼女は勝てるかもしれない。

 だが、その全ては少年にとって無意味なことだった。


 どんなパワーも、どんなスピードも、彼にとっては関係なかった。
 彼はただ、神裂の攻撃を解析し、対応し、『反射』させただけだった。
 神裂は、神裂自身の攻撃によってその身をただ削られていった。

 知ってはいた。この少年は学園都市最強の異能力者。でも、ここまで手も足も出ないとは思いもしなかった。
 驕りがあったのだろう。聖人たるこの私が、後れを取ることはなかろうと。


 結果がコレだ。


一方通行「さァて、何か言い残すコトはあるかァ?」

神裂「……!!」

 少年に首の根を抑えられながら、神裂は血が出るほどに唇を噛みしめた。

つ四

一万体弱のミサカを殺す過程で一方通行さんは
その中の何割かはレイプしてるはず

一方さんさすがです

>>214
こっちもどぞ
とある魔術の禁書目録 Index - 一方通行(アクセラレータ)【能力名】 - @ウィキモバイル
URL:
http://www12.atwiki.jp/index-index/m/pages/847.html?guid=on

>>218
喰ってるくらいだからな。

ステイル「待て!!」

一方通行「おォおォ随分遅ェ登場じゃねェか。駄目だぜェ? そンなンじゃヒーローにはなれねェよ」

一方通行「テメエはそこでジッとしてな。今日はギャーギャー騒ぐガキもいねェし、みンなまとめてユカイに素敵に虐殺してやるからよ」

神裂「く…そ…!!」

一方通行「この際だ。悪党の最後らしくみっともなく命乞いでもしてみたらどォだ? イタイケな少女相手に刀ァ振り回すよォな悪党には、その方が相応しい最期だろ?」

神裂「勝手なことを…言うな…!!」

一方通行「あァ?」

神裂「勝手なことを言うな!! 何も…何も知らないくせに!!!!」

支援

一方通行「オイオイ、よせよ。まさか隠されたお涙ちょうだいな理由があるってオチですかァ? そりゃC級ドラマの筋書き(シナリオ)だぜ」

一方通行「悪党はどこまでも悪党らしくってのが一流の脚本ってモンなンだからよォ」

神裂「……!!」ギリギリ…!

ステイル「………」

一方通行「オイオイマジかよ……」

 一方通行はガシガシと頭を掻き、盛大なため息をついた。

一方通行「シラけさせてくれンなァオイ……」

一方通行「話せ」

神裂「…何?」

一方通行「テメエらがアイツを狙う理由だ。言わなきゃこのままミンチにするぜ」

神裂「……私だって…好きでこんなことをしているわけじゃありません」

神裂「私たちとあの子が所属する組織は同じ……」

神裂「彼女は私の同僚にして―――大切な親友なんですよ」

一方通行「はァ? 何言ってンだ? なら何でテメエはアイツを狙う?」

神裂「そうしなければ……彼女が死んでしまうからですよ」

一方通行「何ィ…?」

唯閃って魔術込めた斬撃で上条さん以外防げないって言われた全次元切断術式とかちあった技だから一方さん初見じゃ演算出来なくて死ぬんじゃね?

神裂「完全記憶能力、という言葉に聞き覚えはありますか?」

一方通行「確かあのガキが言ってやがったな。それで10万3千冊の魔道書とやらを頭の中に詰め込ンでるンだったか?」

神裂「そうです。彼女は一度見たことを絶対に忘れることの出来ない完全記憶能力者。その能力を使って彼女は10万3千冊もの魔道書を頭の中に『保管』した」

神裂「脳の容量を、85%まで犠牲にして」

一方通行「……」

神裂「彼女は必然的に残りの15%で人生を生きていくしかない。そして、15%の容量など完全記憶能力を持つ彼女ならあっという間に埋め尽くされてしまう」

神裂「彼女の記憶が一年前から無いという話は聞きましたか? 私たちが消したんです」

 神裂は自嘲するように笑う。

神裂「泣き喚くあの子を押さえ込んで、無理やりに術式を発動させて――でも、しょうがなかった。そうしなければ、彼女の頭はパンクしてしまうから」

一方通行「………」

神裂「死んで……しまうから……」

一方通行「マジ…かよ…」

 一方通行はうめき声を漏らした。




一方通行「テメェら…ソレ本気で言ってンのか?」

>>235
そういう風にして激闘にしても良かったんだけど長くなるからやめたんだ
一方さんは頑張って避けまくって解析したんだよ っていう脳内保管でみんな幸せ

そしてごめん飯食ってくる

脳内の電気信号を解析変換とか、チートにも程があるよなw

一方通行がレベル6になったら、触れてないベクトルも変換できるようになるのか
世界を支配できるな

>>243
>>244
ソース

>>245
>一方通行がレベル6になったら、触れてないベクトルも変換できるようになるのか

15巻19巻でもうやった。

>>247
たしか超電磁砲SS。入手方法はわかんね。

神裂「え…?」

ステイル「何…?」

一方通行「オイオイオイオイオイ。85%とか15%とか出てきた時点でウサンクセェと思って聞いてたけどよォ」

一方通行「マイったなァオイ。俺は笑えばイイのか? それとも泣けばイインかよ。この滑稽で悲劇な喜劇によォ!!!!」

神裂「何を…言っている…」

一方通行「魔術師ってのはドイツもコイツも一般脳医学は落第点(アカテン)かァ? こりゃ学園都市(このまち)に生まれてたら確実に無能力者だったろォなァ」

ステイル「何を言っている! 異能力者!!」

一方通行「マッタクよォ…テメエら……」





一方通行「記憶のし過ぎで人が死ぬって、脳ミソ舐めてンですかァ?」

さすが学園都市最強の能力者=学園都市最高の頭脳、、、

小萌センセーいらないなw

神裂「な…!?」

ステイル「に…!?」

一方通行「あるわけねェだろォがそんなこと。全く、こンなモン常識だと思ってたンだがなァ」

神裂「でも、彼女は完全記憶能力で…!」

一方通行「それがどォした。元々ニンゲン様の脳ミソは140年くらいは余裕で記憶を蓄えておけるモンだ。大体な、そもそも『知識』を格納するところと『経験』を格納するところは別なンだよ。
     それをおンなじパーセンテージでくくってンのがもう有り得ねェ。大方『上の連中』に言われたことを鵜呑みにしてたンじゃねェか?」

ステイル「そんな…馬鹿な……」

一方通行「ちなみに学園都市第一位の能力者である俺はよォ、その気になりゃこの街全体の大気の流れすら演算して弾け出せる。
     そんときゃあ10万3千冊なんて屁でもねえ情報量を頭ン中で処理してるわけだがよォ」

一方通行「不思議だなァ? 頭がパンクするだとか、そんなコトはゼンッゼンねェンだぜェ?」

ステイル「そんな……」

神裂「う…そ……!」

>>248
電撃大王のやつの事か?
持ってるけどそんなこと書いてなかったぜ…
BDの特典にもそんな事書いてなかったし俺は何を信じればいいのか

これ以上はスレチですねごめんなさい


1頑張れ

>>267
本スレなら知っている方がいるかも知れんね。


支援。

神裂「そんな…私たちは騙されていた…?」

ステイル「なら…僕達は何のために」

 余りに衝撃的な事実に、ステイルはその場に膝を着き、神裂は空ろな目で空を見上げる。


 しばしの沈黙。


 静寂を打ち破ったのは神裂火織の怒りの声だった。

神裂「人為的なものだったいうのですか…一年を境に彼女を襲う激痛も、苦痛も!!」

神裂「許せない…もしあなたが言ったことが事実だとしたら、私は何としてでも彼女を助け出す!!」

ステイル「そうだ…まずは彼女を縛る術式、その正体を暴きだす。期限はあと三日…必ず、僕らで彼女を救うんだ」

 神裂の目に力が戻る。
 ステイルはしっかりと立ち上がる。

 二人の目に迷いはなかった。

一方通行「クックック…」

神裂「勝手なことを言ってすいませんが、私たちを解放してもらえませんか? あの子を救うためにも、私たちはここで果てるわけにはいかない」

一方通行「オイオイオイ…ククク、ファッハッハ……!」

神裂「…?」

 一方通行の肩が揺れる。神裂を見下ろすその顔に浮かんでいたのは、紛れも無く嘲笑。

一方通行「何をいけしゃあしゃあとお姫様を救う正義の味方にジョブチェンジしてンですかァ? テメェら3分前までクソッタレの悪党だっただろうが」

神裂「違う…! それは…私たちが騙されていたから……!」

一方通行「オイオイ…腹がよじれるよォな被害者ヅラはやめてくれよ」

神裂「何…!?」

一方通行「確かにギロチン台を準備したヤツは別にいたのかもしれねェがよォ」

 一方通行は、嗤う。





一方通行「実際にヒモを切ってたのはテメエらだろォが」

ステイル「…!!」

神裂「そ…れ…は……」

一方通行「いいかオイ勘違いはすンじゃねェぞ? テメエらは悪党だ。俺と同じ、クソッタレの悪党なのさ」

一方通行「俺は親切だからよォ、テメエらがぬか喜びで絶望する前に教えといてやるよ」

一方通行「いいか…」







一方通行「悪党に、ハッピーエンドはありえねェ」

13巻絶頂一通さんクル━━━(゚∀゚)━━━!!!??

インデックス「あ、おかえりなさい。今日は遅かったんだね」

 一方通行が部屋に戻るとインデックスが嬉しそうに駆け寄ってくる。
 インデックスの頬は赤く、息も荒い。

一方通行「……頭痛があンのか?」

 神裂火織は言っていた。タイムリミットはあと3日。
 そろそろ彼女を耐え難い頭痛が襲うころだ、と。

インデックス「ん…ちょっとだけだけどね。どーしたの? 何か珍しく優しいんだけど?」

一方通行「頭痛があンなら黙って寝てろ。メシは俺が買ってきてやる」

インデックス「うう、こんなに優しいと返って不気味かも。その悪い顔で何かたくらんでたりする?」

一方通行「寝られねェってンならチッと乱暴に寝かしつけてやろォかァ!?」

インデックス「ひいい! やっぱりいつものあくせられーただったんだよ!!」

 インデックスは頭を抱えて部屋の奥へ消えていった。
 一方通行はひとつ、とても疲れたようにため息をつく。


 これより三日の間――彼は初めて『実験』を欠席した。

一通さんの守備範囲どこだよ

ステイル、神裂退場www

さて、幻想殺し無しでどうやって術式を解除するか、、、

 一方通行はとにかく魔術に関する情報を集めていた。
 彼の演算に必要なものは何よりもまず情報だ。
 操る事象について知り尽くすことで、初めてベクトル操作のための式を組み上げることが出来る。
 彼はなりふり構っていなかった。ハッキング、脅迫、暴力ありとあらゆる手段を用いて、徹底的に情報を集めた。
 だが、集まった情報は0。
 役にも立たない情報が寄せ集められる――そういったこともなく、全くの0だった。

一方通行(普通じゃねェな…クソッタレ、どっかの誰かが隠蔽してやがンのか…!)

 ギリギリと奥歯をかみ締める。
 インデックスは、もう起き上がらない。
 ずっと昏睡していて、たまに苦痛に顔を歪めるだけだ。
 病院には連れて行けない。インデックスはこの街のIDを持っていない。

一方通行「オイオイ…打ちひしがれてンじゃねェよ。『最強』なンだろうがテメエは…!」

 『反射』を切り、頭を壁に叩きつける。
 額から流れ出す血を拭おうともしないまま、彼は歩き続けた。

>>297
外見年齢10歳幼女にきまってンだろうが
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org692251.jpg


どう見てもロリコンです。
本当にありがとうございました。

 三日の時は流れた。
 ベッドで苦しそうに寝息を立てるインデックスを六つの瞳が見下ろしている。
 一方通行。神裂火織。ステイル=マグヌス。
 その中で、眼差しに明るい光をたたえている者は、いない。

ステイル「…タイムリミットまで三時間を切った」

神裂「く…結局…私は今回もこの子に何も…!」

一方通行「……」

ステイル「…今回はやむを得ない。この子の命を最優先にする。神裂…記憶を消す術式を組み上げるぞ」

神裂「……はい」

ステイル「……君もそれでいいな」

一方通行「………」

ステイル「……ふぅ。…準備にかかろう」

 ステイル達は家主である一方通行の許可もとらず、部屋の中に術式を施していく。
 一方通行は、ただ黙ってインデックスを見下ろしていた。

ちょwww生きてたwwwwwww

 ステイルと神裂の顔は優れなかった。
 だが、一年前の彼らを知るものがいたなら、その顔を見て驚いていただろう。
 確かに二人の顔は暗く沈んでいるが、それでも一年前の絶望に比べたら格段に明るいものだった。

 何しろ、希望が残ったのだ。 
 『完全記憶能力』による脳の圧迫など嘘っぱちで、全てが魔術によって仕組まれたものだとしたら。
 『次の一年』は彼女と共にそれを探すことが出来るかもしれない。
 もう一度、仲間として。

ステイル「一応、君には礼を言っておくよ。君と出会わなければ、僕達はいつまでも教会の言いなりのまま彼女の記憶を消し続けるところだった」

神裂「ええ、その点は本当に感謝しています。私からも礼を述べさせてください。ありがとう」

一方通行「…随分と潔いモンだなァオイ」

神裂「…! 私だって本当は悔しい…! でも、今は何より彼女の命を優先するべきときなんです」

ステイル「そうだ。この一年間の記憶と命、比べるまでも無いだろう」

一方通行「…チ……」

ベクトル操作でなんとかなるのかねぇ

 一方通行は考える。

 理屈で考えれば確かにステイルの言うとおりだ。

 だが、どうしても納得が出来ない。

 どうして。

 どうしてこんなにも。

 自分が虐殺してきた一万人の少女達と、インデックスの姿がダブって見える?

『実験』で彼が殺してきた『シスターズ』はまったく同じ姿形、まったく同じ遺伝子配列、さらには全く同じ記憶まで共有している。
 ならば。

 一方通行は思考する。

 ならば、自分が5日前に惨殺したあの少女。
 『あの少女は6日前に自分が殺した少女と全く同一の存在だったりするのだろうか?』

 答えはNOだ。
 一方通行が殺した時点である少女Aの人生は終わった。
 全く同じ記憶を持っていても、異なる意識を持つ以上少女Aと少女Bは全く別の個体となる。

 そんなことはわかっている。これは当然のことだ。
 では、ならば。

 記憶を失う前のインデックスAと記憶を失った後のインデックスBは同一の個体と言えるのか。

 多くの学者は「当然だ。同じ個体に決まっている」と言うだろう。
 一般的な多くの人々も同じ結論を持つかもしれない。
 だが、一方通行は違った。
 一度意識が断裂し、インデックスAが経験してきた全てが消えてインデックスBとなるならば。


 ベランダに無様に引っ掛かっていたインデックスAは。
 一方通行を炎から庇ったインデックスAは。
 『ありがとう』と笑ったインデックスAは。

 死ぬのだ。

ばいさるから?
支援

一方通行「許容できねェなァ」

 一方通行はインデックスの額に手を添える。
 『反射』を切った今、インデックスの少し高い体温をその手のひらに確かに感じる。

ステイル「おい…何をやっている」

一方通行「決まってンだろォが。こいつを縛っている魔術とやらを消すンだよ」

ステイル「やめろ! 下手に刺激して取り返しのつかないことになったら…!」

一方通行「キャンキャン喚くンじゃねェよ。心配すンな。勝算がねェわけじゃねェ」

ステイル「何…?」

一方通行「テメェが今せっせか準備してる様から分かるようによォ、魔術ってのはミョーな文字を規則正しく並べたり、『力の流れ』にものすげェ気ィ使うンだろォ?」

一方通行「そんなにしっかりした、確たる力の『向き』があンならよォ」





一方通行「この一方通行(アクセラレータ)に操れないわけはねェだろうが」

神裂「そんな…そんなことは不可能です! 10万3千冊を守るための鍵…一体どれ程複雑な術式で編みこまれているか!!」

一方通行「いいか、覚えとけ馬鹿女。他の誰が無理でも無理でも俺だけはそれをやンなきゃなンねェ」

一方通行「誰しもが取り零しちまう様な一滴の雫だって俺はこぼしちゃなンねェ」



一方通行「そうじゃなきゃ、『絶対無敵』なンて名乗れねェだろォ?」



 一方通行が解析を開始する。
 脳が焼ききれるような演算式を組み上げて、インデックスの体をスキャンしていく。
 どんな小さな異変も取りこぼさぬように。

>>343 ぎゃあ、無理でも無理でもってなんだよ 一方さんテンパッてんじゃんかよぉぉお

 一時間がたった。
 一方通行はインデックスの額に手を当てて目を瞑ってから微動だにしない。
 ステイルと神裂は気が気じゃない中、記憶消去のための術式を組み上げていく。

 突然、一方通行の体がビクンと跳ねた。

一方通行「…は、はハはハハ!!!!」

 高揚感に口元が歪む。
 零れる笑みを堪えきれない。

一方通行「捕まえたぜコノヤロァ!!!!」

 脳みそのどこかでガチリ、と歯車がかみ合う快感。
 ステイルや神裂の魔術を解析したときにも感じたソレが、その時とは比べようもない大きさで体を駆け巡っている。

一方通行「やべェよオイイッちまいそうだぜ!!!!」

神裂「行く!? この期に及んでどこに行こうと言うのです!?」

ステイル「かぁんざき君は少し黙っていろ!!」

かぁんざきwwwwww

 解析は終了した。
 インデックスを縛る首輪。その構造の全てを一方通行は把握した。

一方通行「さァて…プログラムは組みあがった。いよいよ大詰めといこォかァ…?」

 一方通行が再びその手をインデックスの額に添える。
 ステイルと神裂は既に術式の準備も忘れ、その様に見入っていた。

一方通行「コマンド実行……削除!!」

神裂「……!」ゴク…

ステイル「……」ゴクリ…




 インデックスの体が、ビクンと跳ね上がった。

そろそろクル━━━(゚∀゚)━━━!!!??

 バギン、と一方通行の体が後ろに跳ね飛ばされた。
 『反射』を切っていたためまともに吹っ飛ばされた一方通行の体を神裂が咄嗟に抱きかかえる。

ステイル「これは…!」

 その場にいる全員が絶句する。
 ぎょろりと目を剥き、三人を見据える彼女はいつものインデックスとは余りにも異なりすぎていた。

インデックス「警告――、禁書目録の首輪、その破壊を確認。再生――失敗。首輪の再生は不可能。『書庫』の保護のため、侵入者の迎撃を優先します」

 その目に真っ赤な魔方陣を煌かせ、インデックスは機械的に言葉を口にする。

神裂「馬鹿な…あの子から迸るコレは――魔力? そんな、彼女に魔力は存在しないはず……」

ステイル「そうやら、ソレも教会の嘘だったみたいだね。彼女は魔力を使えないんじゃなかった。彼女の魔力はこの侵入者を迎撃するシステムを編みこむために全て使われていたんだ」

神裂「そ、そんな…! 私たちはどうしたら…!?」



一方通行「何をうろたえてやがるンだよ馬鹿女」

 ノロノロと、一方通行が立ち上がる。

一方通行「わっかりやすい話じゃねェか。お姫様を助けるために、俺達は扉を開いた。でも、出てきたのはお姫様じゃなくてわけのわかンねェ敵だったってンなら……」

一方通行「つまりはコイツがラスボスってこった」

 ビュム、という音と共に一方通行の体に得体の知れない力が迸る。
 一方通行(アクセラレータ)の能力を復活させたのだ。

神裂「しかし、まさか彼女を攻撃するわけには…!」

一方通行「はァ? オイオイ、まさかまだ自分に出番があるとでも思ってンのかァ?」

一方通行「テメェの役割(ロール)はもうねェよ。せめて死なねェよォに隅っこで震えてな」

 一方通行は首をコキコキと鳴らしながら一歩前へ進み出る。

一方通行「さァて、約束どォりチッと乱暴に寝かしつけてやるよ」

 同時、インデックスが、もはや人のものとは思えぬ声で何かを歌う。
 インデックスの目の前で空間が引き裂かれ、暗い穴が空中に現れる。

神裂「あれは…まさか」

ステイル「そんな……」

 神裂とステイルは理解する。
 目の前で生み出されようとしている、途方も無い魔術の正体を。

神裂「『竜の吐息(ドラゴン・ブレス)』!? そんな、まさか!!」

ステイル「逃げろォォオオ!!!!」

 何をピーチクパーチク囀ってやがるンだか、と一方通行が二人にそんな感想を抱いたその瞬間。

 インデックスの目の前から光の柱が発射された。

 それは、一方通行の目にはひどくゆっくりなものに見えた。
 否、それだけでなく、周りにある全てのものがスローモーションに見えた。

一方通行(あァ? なンだこりゃあ)

 加速した思考の中で一方通行は理解する。
 あァ、つまり、これは、アレだ。

 これは、死ぬ直前の走馬灯に似たものだ。

 直感。というよりも、確信。
 目の前に迫る光の柱は、『向き』を操るどころか、単純な反射さえ許さない。
 まさにソレは神の世界から放たれた、驕った人間を焼き尽くす裁きの炎。

一方通行「舐ァめンなァァァァア!!!!!!!」

 そこまで理解して、それでもなお、一方通行は反射的にその左手を突き出していた。

 中指の先が光の柱に触れる。
 解析を開始する。
 左手の指が消失した。
 解析を続行する。
 手首から先が溶け落ちた。
 解析は加速する。
 いよいよ肘まで灰と化した。
 解析は終わらない。
 肩まで飲み込まれた。これ以上はマズイ。これ以上は死ぬ。ここで止めなければ死ぬ。

 解析は、終わらない。



 指先が触れてから肩まで到達するのにかかった時間はわずかに0.000036秒。
 絶望的に時間が足りない。
 一秒、せめて一秒あれば。
 この一撃が神の域から放たれたものだとしても。
 必ず、コントロールしてみせるのに。

一方通行「クソッタレがァァアア!!!!!」

 一方通行は吼え、光の進撃が止まる。
 光の進撃が、止まる。


 一方通行の傍らに、二人の魔術師が寄り添っていた。

神裂「くっ…! あぁあ!!」

ステイル「ぐ…オォオ!!」

 神裂は己の体を盾として。
 ステイルは即座に作り出した不完全な巨人(イノケンティウス)と共に。
 二人は『竜の吐息』を受け止めていた。

 否、受け止めていた、という表現は正しくない。
 何故なら、二人はわずか一秒で吹き飛ばされてしまったからだ。
 だが、己の体を盾にして原型を保っている神裂。
 不完全でありながらも一瞬でイノケンティウスを発動させたステイル。
 二人の魔術師としての力はまさに驚嘆に値するものであろう。

 ともあれ、一秒。一秒だ。
 二人は一秒もの時間をもぎとったのだ。

一方通行「いい仕事してるぜ!! 三下共がァ!!!!」


 一方通行が、笑った。

 三人を目掛けて直進していた光の柱は向きを変え、インデックスの目の前に出現していた術式を飲み込み、かつインデックスを綺麗に避けて空へと飲み込まれていった。
 光の柱に飲み込まれたベランダへの通じるガラス戸が数多の羽と化して舞い落ちる。

一方通行「ヒャハハハハハハハ!!!!!!」

 操った、操りきった。
 解析した。理解した。魔術の究極、その法則の全てを。
 それは本当に綱渡りでの成功だった。

 もし、死を前にして集中力が極限まで高まっていなかったら。
 もし、神裂やステイルがこの場にいなかったら。
 もし――この数日、いくつかの魔術の解析を行ったことで、一方通行に『下地』が出来ていなかったら。

 今、彼は灰と化していた。

一方通行「ハはハはハハハははハハハはハハ!!!!!」

 それは奇妙な光景だった。
 左肩から先が無いにも関わらず、噴き出した血液はまるで見えないチューブを通っているかのように同じ傷口へと戻っていく。
 未だ敵意を失くさぬインデックス前にして、一方通行はただ笑っている。
 倒れ付すステイルと神裂に一瞥もくれず、一方通行は嗤っている。

一方通行「あァ…最ッ高にイイ気分だぜェ…」

 これまで魔術の解析に成功するたびに感じていた、脳のどこかで歯車が噛みあう感覚。
 今回の解析でその最後のピースが埋まった。
 一方通行はそんな風に感じていた。

一方通行「やべェ…何回イッたかわかンねェな。ズボンの中がぐちゃぐちゃだ」

 一方通行は学園都市第一位の能力者であることは今さら言うまでもない。
 あらゆる力のベクトルをコントロールする能力を持つ彼は、科学の法則を全て理解していた。
 理解し、応用することで無限の演算式を編み出していた。

 そして今日、彼は魔術の究極を解析し、理解した。
 魔術とは言い換えれば非科学(オカルト)である。

 一方通行は「科学」と「非科学(オカルト)」、両方の法則を知った。
 科学と非科学。言い換えれば、それは『コノ世ノ全テ』に他ならない。

 風が吹けば桶屋が儲かるという言葉がある。
 今の彼には、何をどうすれば何がどうなるか、その全てが把握できていた。


 ――確信。

 彼は今、LEVEL6(絶対能力)へと進化した。

インデックス「侵入者の生存を確認。新たな術式を組み上げます」

一方通行「やめとけ。もォ全部終わってンだよ」

 一方通行が残った右手で指を鳴らす。
 一体どんな操作を行ったというのか、インデックスが組み上げていた術式は一瞬で消失した。

インデックス「術式の消失を確認。新たな術式を――」

 一方通行は一瞬でインデックスに肉薄し、その右手をインデックスの額に押し付ける。

一方通行「終わりにしよォや。ホントに信じらンねェけどよ」

 インデックスを最後に縛り上げる魔術、『ヨハネのペン』の解体式を組み上げる。

一方通行「何とかハッピーエンドで終われそうだぜ」

 コマンドが実行され、魔術の消去が始まる。




 ヒラリ、と羽が舞い落ちた。

一方通行「あァ?」

 一方通行は、何か悪い夢をでも見ているみたいに、その羽の軌跡を見つめていた。
 その羽は、ヒラリヒラリと一方通行の体目掛けて飛んでくる。
 一つ――二つ――三つ――
 ヒラヒラ、ヒラヒラ舞い落ちる7つの羽。

 能力はインデックスから術式を消去するために使用している。
 途中でやめることは出来ない。
 複雑な計算式で行われているこの処理は、途中でやめればインデックスの脳に重大な欠損を残す。
 たとえこの世の全てをコントロール出来ようと、コントロールにかかる時間まではどうしようもない。

 インデックスの額に押し付けられた右手は1mmたりとも動かすことは出来ない。
 赤い血を噴き出す左肩から先は既に無い。

一方通行「クソが…」

 諦めたように一方通行は笑う。
 やっぱり自分にはハッピーエンドなんて用意されちゃいなかった。


 術式の消去が完了したのとそれあ同時だった。
 ひらりひらりと舞い落ちた羽が一方通行の頭へ吸い込まれ。
 彼は、最後までその右手を動かさなかった。

 ――エピローグ

 白い病室の中、たったひとつ置かれた白いベッドに、髪も肌も真っ白な少年が座っていた。
 少年は何度か首を捻ると、何かを確かめるように『左手』を握ったり閉じたりしていた。

 コンコン、と遠慮がちにドアがノックされる。

「お、お邪魔します」

 ドアを開けて現れたのは、『まったく見覚えの無い純白のシスターだった』。

「誰だテメェは」

 少年の言葉に、少女は大切な何かが目の前で壊されてしまったような、そんな悲しそうな表情を浮かべた。

魔術のことは忘れたんだろうな・・・

 純白の少女は――目の前の少年に救われたインデックスは、カエル顔の医者が言った言葉を思い出す。

『アレは記憶喪失というより記憶破壊だね? 脳細胞が物理的にめちゃくちゃになってるから記憶を取り戻すことはまず無いだろうね?』


 覚悟はしていたはずだった。
 だが、実際に――まるで敵でも見るような目でこちらを見据える少年の姿に、どうしても視線が下を向いてしまう。
 インデックスは、勇気を振り絞って言った。

「ねえあくせられーた。覚えてない? あくせられーたは初対面でいきなり私を蹴っ飛ばしたんだよ?」

「知らねェな」

「ねえあくせられーた。覚えてない? あくせられーたは私にコーヒーを2本もご馳走してくれたんだよ?」

「知らねェな」

「……ねえ、あくせられーた。覚えてない?」

 インデックスは、震える声で言った。

「あくせられーたは、『私はここにいてもいい』って言ってくれたんだよ?」

 白色の少年は答える。

「知らねェな。なァいい加減にうっとォしいぜアンタ。サッサと出てってくンねェか?」

手は生成してつなぎあわせたんだろうかね
義手なら能力が使えないだろうし

 インデックスは、その言葉に耐えられなかった。

「ごめん…なさい……」

 ぼろぼろと大粒の涙を流してインデックスは病室を飛び出していく。
 入れ替わるようにカエル顔の医者が入ってきた。

「や、様子を見に来たよ? 調子はどうだい?」

 白色の少年は答えない。
 カエル顔の医者は少年の左手を指差した。

「義手は気に入ってくれたかな? 脳から発せられる電気信号に反応して動くようになってるからね? 日常生活には不便は無いと思うけど?
 まあ、君の能力なら自由自在に、それこそ自分の腕みたいに動かせてしまえるんだろうけどね?」

「能力…ね」

 全ての記憶を失った少年は、それでも3つのことだけ覚えていた。
 一方通行(アクセラレータ)という名前。そしてその能力の扱い方。
 『全てのベクトルを操作する』この能力は、かつてさらなる高みを覗いた気がしたが、少年は思い出せていない。
 そして、覚えていた最後の一つは―――


「それにしても、いいのかい? さっきの子泣いていたよ?」

「いいンだよ。俺に纏わりついていたって、どォせ碌な事になりゃしねェ」



 ――自分が、クソッタレの悪党だということ。

 カエル顔の医者は苦笑する。

「彼女は記憶なき君の標になってくれたかもしれないのに?」

「オイオイ、俺の名前は知ってンだろォが」

 少年は唇を歪めて笑う。


「俺は『一方通行』だ。進む道なンて一つしかありゃしねェ。標なンていらねェよ」


 そうとも、悪党には悪党に相応しい道がある。
 引き返す事など出来ない。なンせ俺ァ『一方通行』だ。
 今はただ、前へ前へ。

 いつか、悪党に相応しい最期に出会うまで。




 真っ白な少年は、やっぱりどこまでも真っ白なまま笑っていた。


              ―終―


なんだか無性に悲しいぜ・・・(´;ω;`)

○余談

実はインデックスはまだ病室の前に居て(冥土帰しが引き止めてたんだよ!)、この話を聞いているんだ!
そして今度は自分がアクセラレータを救うんだ、どんなことをしても!って熱い決意を胸に秘めるんだ!!
結果、彼女は無理やりアクセラレータの家に居候することになるんだよ!

○本音
ホントはこれで記憶を失った一方さんがシスターズに出会って、過去の自分に苦悩して…とか色々やりたかったんだけどもう無理だよ!!
誰か続きを書いてくれたら嬉しいな!!

>>489
そんなこと言ってお前もうメモ帳開いてるんだろ?
wktk

お前ら無茶を抜かすな 何時間PCの前でカタカタやってたと思うんだ
何か自分でも思った以上に綺麗に纏まっちゃったから続き書く気が起きねえんだよね
書き溜め無しでやるとこういった現象に出会えるから楽しい
皆を待たせることになるのは申し訳ないけど

確かに悪党にはハッピーエンドが訪れることなんてないかもしれねぇ……
だけどよ!だからってそれを望んじゃ悪いのかよ!ハッピーエンドを望んじゃ悪いのかよ!
確かにそいつは同じ人間とは思えねぇほど残虐なことを、最悪なことをしてたかもしれねぇ……
だけどよ!人間根っからの悪なんていねぇんだよ!誰しも『0』からはじまんだよ!
どこかでそいつはねじまがっちって今のそいつなんだよ!
もう、そいつの『心』が救われたんなら!
そいつにだってハッピーエンドはあったっていいはずだ!
かっこよく終わる必要なんかねぇ……どんなにかっこよくたってバッドエンドじゃ意味ねぇじゃねぇか!
格好悪くたっていい!グダグタだってみんなが!関わったやつみんなが笑って終われるような!
そんなハッピーなエンドを望んじゃ悪いのかよ!
悪党だからってあきらめんなよ!確かにそれは理想郷という名の『幻想』かもしれねぇ…!
だけど……その理想郷も口にしなきゃ!やろうとしなきゃ!理想で終わっちんだよ!『幻想』で終わっちまうんだよ!
やりもしないのにできないって決めつけてんじゃねぇよ!目指してみろよ『ハッピーエンド』を!

さぁ! 書いてみろよ!理想はここから始めるんだ!

てゆーかスレ余ってからよお、誰でもいいから一方さんとインデックスの同居生活でも書いてみてくれよ
ニヤニヤしたいんだ ニヤニヤさせたいんじゃない

ニヤニヤしたいんだよぉぉぉおお

ステイル「本当に…これで良かったのか?」

神裂「現状維持、との教会の判断です それに彼はインデックスの命の恩人です」

ステイル「しかし、飢えた野獣の檻に子羊を放すようなものだ」

神裂「私は、彼が自分で言うほど悪人ではないと思いますよ あなたもそう感じているのでは?」

神裂「わざと他者を遠ざけて、他者を傷つけないようにする……彼の態度は、彼なりの優しさの表れなのですよ」

ステイル「ふん、メンドクサイ奴だね」

―――

一方通行「――おィ、部屋ァ…まちがえたかァ?」

芳川と名乗る自分の保護者らしい研究員からもらった自宅の住所のメモを見返し
一方通行は途方に暮れていた
なぜなら玄関を開けた先に、あの銀髪のシスターが待ち構えていたからだ

インデックス「ずっと待ってたらお腹空いちゃった」

インデックス「ご飯くれたらうれしいんだよ」

途中で寝てしまったが>>1乙。

イマジンブレイカー無しじゃへた錬金戦がきついな。

ごめんなさい、やっぱり僕には無理です
>>1先生の次回作にご期待ください!!

>>561 
構わん 続けろ

tes

そんな簡単にあきらめめんなよ……まだちょいしかかいてねぇじゃねぇか……
いいか……「やっぱ無理だった」なんて言葉はやってないやつが言っていいことじゃねぇんだよ
まだ……それ見る限りじゃインデックスと一方通行……二人の続きは始まってねぇじゃねぇか
お前にとってこのSSはなんなんだよ?
かこうとしたんだろ?ってことは出来るかもしれねぇってことじゃねぇか…
いいのかよ?待ってるやつ、いるんだぜ?そこのやつが風邪ひいてもいいのか?
おまえはそんな奴らの希望を光を閉ざすのか?
お前が書いてどんな結果になっても俺………いやきっとここにいるみんなもきっと納得してくれるはずさ

やってみろよ なぁ
俺らは応援してるから……
やるまえから無理だと決めつけるなんて……やめろよな……?

○蛇足という名のエピローグ・エピローグ



一方通行「…チッと状況を整理するけどよォ」

一方通行「記憶が無くなる前にあったドンパチで部屋が滅茶苦茶になったってンで新しい部屋に越してきた…それァわかる」

一方通行「ンで、何でテメェがココにいるんだよ!」

インデックス「退院おめでとうなんだよあくせられーた!!」

キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!

一方通行「なンにもめでたくなんかねェンだよ! 何勝手に人ン家に上がりこんでんだテメェは!」

インデックス「当然なんだよ! だって私も今日からここに住むんだから!!」

一方通行「なァに勝手抜かしやがってンだこのクソガキがァ!!」

インデックス「あくせられーたには責任があるんだよ!!」

一方通行「はァ?」

インデックス「私にあんなことしといて…何にも無かったようにハイサヨナラってのは虫が良すぎるんだよ…」

一方通行「はァあ!?」

インデックス「ちゃんとあの赤い髪の魔術師に聞いたんだよ……」

インデックス「私にあんなこと(※首輪の解除のためのベクトル解析)やこんなこと(※ヨハネのペン解除のためのベクトル解析)をしたってこと……」

一方通行「あ…? おォ…??」

インデックス「もう、私の体で、あくせられーたが知らないところなんてないんだよ!?(※嘘は言っていません)」

一方通行「はァああああ!?」

 一方通行の白い髪はさらに白く。
 一方通行の白い肌は青白く染まっていく。

一方通行(記憶を失う前の俺ァ、クソッタレの悪党なンだとばかり思っていたが…)

インデックス「ちゃんと、責任とって欲しいかも!!」

一方通行(クソッタレのド外道だったンじゃねェか!!!!)

ワロタwwwwwwwwww

一方通行「わかったわかった…責任は何らかの形で必ず取ってやっからよォ…まずは一回出てけ。な?」

インデックス「な? じゃないよ!! 私はこの部屋からテコでも出て行かないんだから!!」

一方通行「チッ…どうやら非はコッチにあるみたいだし、出来るなら力尽くってのは避けたかったンだがよォ」

一方通行「悪ィが、どうあっても出て行ってもらうぜ」

 一方通行の手がインデックスに伸びる。
 一方通行の指先がインデックスの肩に触れる。
 一方通行はそれで全て終わったとばかりにボリボリと頭を掻いた。

 しかし――いつまで経っても、何も起こる気配は無い。

一方通行「…あァ?」

インデックス「今、何かしたの?」ニヤリ…!

インデックス「ふふーん! あくせられーたが何かしても、私のこの『歩く教会』にかかれば無駄無駄ウリィなんだよ!!」

一方通行「て…めェ……!」

インデックス「力尽く? 力尽くでくるつもり? あいにくだけど、もやしっ子のあくせられーたに腕力で負ける気はしないんだよ!!」

一方通行「こ…のクソガキがァ!!!!」




インデックス「まずはおいしいご飯をくれるとうれしいな!!」


一方通行「あァァ!!!???」



○蛇足という名のエピローグ・エピローグ   おしまい

と、見せ掛けて?

これで今日のところはホントにおしまい
切ないENDが好きな人は>>471で 救いがほしいんだよ!って人はクオリティ低いけど>>613で我慢しといてくれ

さぁ俺はもう満足だ
後は>>561オマエに全てを託す

乙!
よくやってくれたよw

なんだあと二時間待てばいいのか

また途中で投げるのか?こんなにみんな待ってるのに……
そんな中途半端でいいのかよ?俺なんかに言われて悔しくないのかよ?悔しかったらなぁ……
いいか……俺は怒ってるわけじゃない叱ってるんだ、わかるか?
なんで、俺……いや俺達がこんなにいうかわかるか?
お前みたいな出来る可能性のあるやつが……俺みたいなできないやつの目の前で終わりを待ってるのが悔しくてたまらねぇんだ!
そうさ……悔しいのは俺なんだ……
俺だってかけたら書いてるさ!悪党がハッピーエンドを迎える話しをよぉ!
だけど……だけどかけねぇんだよ………
俺には文才ねぇ…セリフもおもいつかねぇ…ましてストーリーに沿って書くことすらできねぇ……
だから………『もう終わった』なんて逃げ道つくんねぇでやってみろよ!
蛇足でもいい格好悪くてもいいそいつのいったようにムカデでもいい!
勝手に自分の限界決めてんじゃねぇよ!限界なんて定まるもんじゃねぇだろ!?越えるもんだろ!?


だからさ……見せて見ろよ……
     ストーリー
お前の書く二人
ハッピーエンド
最高の結末

俺………いや俺達に!

オマイラ鬼畜過ぎワラタ

>>1は、02/28(日) 00:38
から頑張ってるんだから少しは休ませてやれよw
放り投げないで完結しただけでもエライじゃんよー?

>>1
ゆっくりやすんで呉

>>1乙。
>>471ENDで何故か「カウボーイビバップ」を思い出したんだが・・・・

>>656ばーん(指)

__
    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
'''''""" ̄ ̄
           -=ニニニニ=-


           ∧_∧          /⌒ヽ   _,,-''"
      ‐――と(´・ω・`)       _  ,(^ω^ ) ,-''";  ;,
        ― ‐/  と_ノ          / ,_O_,,-''"'; ', :' ;; ;,'
          / /⌒ソ      (.゙ー'''", ;,; ' ; ;;  ':  ,'

         -'´         _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'  ┼ヽ  -|r‐、  レ |
                _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'     d⌒) ./| _ノ  __ノ

  _,ヘ:::::ヽノ//,.イ ト、ヽ_::::// ト'¨/       _   _           ハ:::l:::::l::、:::_j:ト、_::l:::::l:::::::/⌒Y::ヽ
. / j`ヽ<//,.イ::::::i ヽハ i  l / ./  ┌lニ「└冂 7^>┐        i:::::}:ト、;ハ::`¨:_`二ト-:ト-1:::::/_:;ノ
└l‐-、リ//i::/、`、'  ソ⌒マ / /    ,rくV冂ー厂Y^ト/´/7       ヽヲ:::>'"´ ̄三二ニ=ヽ::`¨:::::i
 └─ヽi . ,';'tア  ヽ {  ノ /     )‐二ニ=-=二三ニ二(_       }¨´ / ,. <::丶、 ヽ¨\ミ¨{
     ヽシ^'ー、ヘィiヘf⌒ヽi      YこjW{;二=-‐<二〈        /¨ヽ,.イ  〈 rッ ‐、ト、 i_ヽソ
      `',     ', i  ノj       ヒp}  トニpブ ̄`!ニヽ      ハir`l;;:/     `. ̄,ハ itラ
.        ヒフ_ ,ォ   >'⌒ヽ.     |フ|  | ド、~  } 'Fリ      ノ::ヽ_、 l    r‐' i l l i 
         ヽ-'"  i    }     |゙=_'_'゙  ヽ / rく     _/ノ/´ ヽハ ヽ /´  .kトァV
           `ー‐'/ヽ、__ノ       |〈.-―ヽ  V /´交ヽ  /ノ,ハヽ- ',リ X   ー..___-z_ /               _ ,.、
           // /  `}      |`⌒`  ,//ヽ立ソ^ヽ:フ./ ,.>-< \ ',  `ー`二ノ/            _.  / /_/、
          / └、ゝ.._ノ\     /'ァ---‐''" /.交ヽ/  ,ハー´.i    ',  > _    /--、         / l  /_/ / /
         i   -=i  `i__l ヽ  r「//__ /'交ヾ立ソ  /  /  \ ..___ノ \    ¨ ー'ヽ  \         / i/ / ./_/_7
        / ̄  _..人._ノ    \.イ//4O) ヾ立ゾ/ / ノ     ̄`ー、ヽ\    /\!    ',     / /`ヽ' ノ,ノ /
      /                            ,.ヘ'´:l:::::l::::::i::/¨>、

                                   入:::V:l-:ト-:K:::/:::/   ::::ll:::::::::::!l:::::l:::::::::::l、_:l:::::::::/:::::7
                                   >''ニ=‐,、ニ`ーム/_7  __,.!l::::::::::l l:::::l::::::::::lーl:::::::/:::::/
   : 終    ア ア. ア                   }彡イ''"i^`>ミ、\ ) ト、_ヽ--クハ ハ、__lY L__ハ、 _ヘ
   : わ    ヴ ヴ ヴ                   フ/ =ミ.! f´,z=、ヽミ{  に._¨ニ - ..,,_ト---イ _ =-‐'イ、)
     っ.     ド. ド  ド                   コ.i ノ └-'´ヽ  ilノ  ,. -─--==-->、<´ィニ二ヽワ
   .  た      ゥ ゥ ゥ                    ハl lノ /ニニこ! フ .!l'ハ ム-‐..ニ --─‐==、_丶、`¨ニ)
   .  よ.     ル ル ル                   Vl l l:;.-r‐ 、:l レ ハ i _,.ィ¨ニー-...,,__     `>.、ヽ!
          ! ! !                  /⌒l/i ト!_  ,リ イ lイ、 ファrェ、---、--¨コ〕jノ,ィk--、/   
                                  i  lヽi.ヽ、二フ//,レi  i  _ヽ_ヒzク_,.ィ/  !  ド'-‐リ
        Fネ!     /ス!                ,. ー-',l. ハ `ー-.' /イ >-<     rr‐'.l.   i  lヽ i
       _上コ..__ /¨´ニ{,...、         .      i  ハ ト、 ヽ ..._// /  .ハ   fr¨   ヽ、,.-='7ァ'((. l
      f´ヽ   i l }i:::::l::::f:::::l             ,. ィ´ヽ.__ノヽ、.\   _,.ィ.l   人__      `'<レ' ヽソ
      Kヽ、i__.⊥ィ'^i:::::ト:::〉::ク、           ̄--─、 i  `ヽ‐-、`¨´  ノ>'⌒ヽi/ ̄/   ,.. 、__,. 、. V
     ,人テ -i‐.i^l゙i }::::::::::ヽ:::::',         ¨゙ヽ \  人.__ソ‐-、  イ __i   ノ  / _,.ィ_ ,. --zェ_ノ /
    ./ ノ l`¨ニi_,ィ ヒヒ!:::::::::::`ト、入        .ハ ',    i   l-─f´ `ヽ‐'  /lj   i'´  `  ̄  _)i¨゙ヽ
   └'/  // /:゙┘::::::// ヽ'                            ¨ヽ    `フ''¨´ ゙̄ヽ !   ハ

昨日の雷による停電のせいで上条当麻の部屋は茹だるような熱気に支配されていた。
それは冷蔵庫の中身が絶滅していることを意味していて、
非常食のカップ焼きそばを流し台に全部ぶち撒けてしまい、
財布を探しているうちにキャッシュカードを踏み砕き、
担任から「上条ちゃーん、馬鹿だから補習でーす」とラブコール。

上条「不幸だ…」

上条「よーし、天気もいいし、気持ちを入れ替えて布団でも干しとくか」

上条「よっと」

パンパン

上条「さてと、全滅した冷蔵庫の中の食材を処分して…」

ガコッ

上条「まだ時間あるし、キャッシュカードを再発行してから補習に行くか」

ガチャ

上条「うーん、今日も平和だ」



まぁ、上琴スキーの俺から言わせれば

インデックスと出会わない上条さん

御坂とドタバタ

なんやかんやで御坂妹救出

一方さんに説教+一方さんが百合子ちゃん

美琴と百合子ちゃんで上条さん取り合い

を考えたけどな

>>675-676
さあ書け
お前らならできる

一方「俺の能力は全てを反射する!オメェのその魔法も例外ではねェ!!(ハッタリ) さァ錬金術師!!俺を殺してみろよ!!」
杉田「ひ、ひぃ…!」

上条「ふぅ、これでキャッシュカードも復活したな」

上条「今日は帰りに食材買って帰るか」

上条「あ、でも、冷蔵庫使えねぇんだよな」

上条「今晩は外食だな」

上条「…って、やっべ、補習っ!」

タッタッタッタッタッタッタ……



ウイーン

ファミレス店員「ありがとーございましたー」

一方通行「じゃあな」

インデックス「こ、こんな別れは余りにも一方的過ぎるかも!」

期待

>>677
アニメを少しかじった程度でほかはSSの知識しかないんだぜ?

鈴科百合子ちゃんの声は脳内で能登パッチが当ててあるんだ俺…

>>686
SSかいたことないんだ。書きだめようと思ったがどこから書いていいかわからん上に
>>1がすごすぎて自分のが駄文にしか見えない

こうして俺はこのスレをそっと閉じることにした

キンコンカンコンキンコンカンコン

『完全下校時刻を過ぎています、学生の皆さんは速やかに帰宅してください。』

上条「結局、この時間まで居残りかぁ。不幸だ…」

美琴「ん! いたいた、見つけたわよ今度こそ!!」

美琴「…ってちょっとぉ、アンタよアンタ! 止まりなさいってばぁ!!」

上条「あぁ、またかビリビリ中学生」

美琴「ビリビリ言うな! 私には御坂美琴ってちゃんとした名前があんのよ!!」

美琴「はぁ。アンタ、初めて会ったときからずっとビリビリ言ってるでしょ」

上条「で、ビリビリ、お前も補習か?」

美琴「うっさいわね!」

美琴「今日という今日こそ電極させたカエルの足みたいにヒクヒクさせてやるから遺言と遺産分配やっとけやコラァ!!」

上条「やだ」

美琴「なんですってぇぇえええ!!!」

バチバチバチィィィィィィ

美琴「はぁはぁ…ふぅ。どうよ、不抜けた頭のスイッチ切り替えられた?」

上条「ふざけんなぁ! 昨日テメェがド派手に雷落としたお陰でぇ、うちの電化製品とか冷蔵庫の中身全滅だぞ!!」

美琴「アンタがムカツクから悪いのよぉ!!」

上条「い、意味のわかんねぇキレ方しやがって! 大体、俺はテメェに指一本触れてねぇだろうが!!」

美琴「そうよ、一発も殴られてないもん。ってことはお互い様で引き分けってことでしょ~」

上条「はぁ?」

上条「じゃ、いいよ。お前の勝ちで」

美琴「ちょっとアンタ、真面目にやりなさいってばぁ!」

上条「じゃあ、真面目にやってもいいんかよ?」

美琴「えっ」

上条「はぁ。こっちは朝から何も食ってねぇんだ、じゃあな」

美琴「ちょ、ちょっと待ちなさいよぉ!」

掃除ロボ『メッセージ、メッセージ―――――』

ピーピーピーピーピーピーピーピー……

上琴「うわぁぁぁああああああああ!!!」

上条「バカヤロウ! あんなところでビリビリすっから!!」

美琴「うるさいわね! 早く逃げなさいよもぉぉ!!」





 ――ジョナ・ガーデン

上条「…で、なんでお前までいるんだ?」

美琴「いいじゃない別に」

上条「本当にやらないといけない事あるからまた今度な?」

御坂「じゃあ、その用事についてくわ!用事が済んだら勝負よ!」

上条「んー。まぁ、それでいいなr」

御坂「決まりねっ♪」ヤッタ

つなげつつ保守

ID:N5bfMRXR0
保守とか言わずに書けばいいとおもうんだよ!

おやすみなんだよ

上条「ところで、この前のアレは何だったんだ?」

美琴「アレって何よ?」

上条「お前が一人で可愛らしい水着を着てビーチで歌を歌いながら……」

ガタンッ

美琴「ちょっと! アンタなんでそれ知ってんのよ!!」

上条「なんでって、あんな大体的に巨大モニターで流してたんだから誰でも知ってるだろ」

美琴「う…そ……」

美琴「いやぁぁぁああああああああ!!!!!」

>>699
ミスった
大体的→大々的

店員「ありがとーございましたー」

美琴「うぅ…穴があったら入りたい……」

上条「そう気を落とすなよビリビリ。誰にでも黒歴史の一つや二つはあるって」

美琴「うるさいわね…あれは事故よ……」

上条「そりゃ放送事故だろうな。学園都市第3位のレベル5様が巨大モニターであんな姿を晒したとなっちゃなぁ」

美琴「うぅ……」

ポスッ

上条「おいおい、人の背中で何やってんだよ」

美琴「顔を隠してんのよ……」

上条「はぁ…もう今更隠しても遅いだろ……」

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