苗木「もう一度舞園さんに会いたいなぁ…」 (90)

苗木(舞園さん…舞園さん…舞園……さん?)

舞園「…zzz」

苗木「舞園さん!?」

苗木(…いや、落ち着くんだ……舞園さんは亡くなったはず)

苗木(だから僕の隣で寝っ転がっているわけがないんだ…)

苗木「…何だ、夢か」

苗木(夢に舞園さんが出てくるなんてよっぽど会いたがってたんだな、僕…)サワサワ

苗木「…感触がある?」

苗木(よく出来てる夢だな……)ムニュムニュ

舞園「……んっ」

苗木(柔らかくて生暖かくてふっくらしてる……いや、実際に舞園さんの胸触ったことないからどういう感触なのかは知らないけど…なんか生々しいな)

苗木「……」ゴクリッ

苗木(本物っぽい気がするけど気のせいだよね…?)

舞園「…これは苗木君の夢なんですから、何でも自由にしたいことをしてくださいね」

苗木「そうだよね、これは僕の夢なんだから何も気にしなくても………ん?」

苗木(この部屋は…、どういう事だ…?舞園さんは確かに殺された筈…。本当に夢…?でも、この感触は…)

舞園「ねえ、苗木くん」

苗木「いっ!?な、何かな!?」

舞園「現実での私は、苗木くんに…。ううん、苗木くん達に、とても酷い事をしましたよね」

苗木「で、でも、あれは…」

舞園「私を守るって言ってくれた苗木くんの優しさを、私に寄せてくれていた桑田くんの好意を、そして共に戦うはずだった仲間たちの心を…。私は利用し、裏切ったんです。…結局は、あの様でしたけど」

苗木「舞園、さん…」

舞園「現実での私は死にましたけれど、苗木くんには夢の中でくらい私に復讐をする権利があるはずです。ここにはモノクマが用意してたあらゆる拷問器具が揃ってますし、なんなら女としての私を…」

苗木「それは違うよ!」

舞園「な、苗木くん…?」

苗木「悪いのは全部黒幕だ。舞園さんのせいでも、桑田くんのせいでもない。そもそも黒幕があんな映像を見せなければ、舞園さんがあんな事をする必要も無かったんだ」

苗木「舞園さんだって言ったよね?共に戦う仲間だって。僕たちの戦うべき相手は黒幕だけだ。…それに、僕は舞園さんに復讐なんて…したくないよ」

舞園「……ふふっ、そうでしたね。苗木くんはそんな人だから、私なんかに簡単に騙されちゃって、何度もピンチになってるんでしたね」

苗木「た、確かに僕は間抜けだけどさ…」

舞園「なら言葉を変えます。…苗木くん、私に恩返しをさせて下さい」

苗木「い、いやそんな、恩返しだなんて…」

舞園「あんな状況でも私を守るって言ってくれて、私の味方でいるって約束してくれて…。それで私は救われたんです。…あんな事をしてしまった私が何を言っても滑稽でしかありませんけど、きっと現実の舞園さやかもそう思っていたはずです」

舞園「ねえ、私に出来る事なら何でもいいんです。何かありませんか…?苗木くんが望む事なら、何だって…」

苗木「それなら…、もう叶えてもらったよ」

舞園「え…?」

苗木「ずっと思ってたんだ、舞園さんともう一度会って話がしたいって。舞園さんはこうして僕の前に現れてくれて、こんな風にまた話をする事が出来た。それだけで十分だよ」

舞園「苗木…、く…。だって、私…」

苗木「…それに、僕の方こそごめん。舞園さんがあんなに悩んでる事に気付いてあげられなくて。僕がもうちょっとちゃんとしてれば、舞園さんだって…」

舞園「それはっ…、違います!!」

舞園「苗木くんが謝る事なんて、何一つありません。私はそんな苗木くんの気持ちを踏みにじったんです。…言い訳をするつもりじゃありませんけれど、あんな時にあんな物を見せられて、私みたいに狂いこそすれ他人の事を気にかけている余裕なんて…」

苗木「僕の助手だって、言ってくれたじゃないか」

舞園「そ、それは…」

苗木「助手の事を気にして後悔するのは、そんなに駄目かな?」

舞園「そ、な…こ……」



モノクマ「あーもう、なにやってんのさオマエラ!」

苗木「モ、モノクマっ!?」

舞園「な…、なんでっ!?だって、二人っきりにしてくれるって…」

モノクマ「あのさあ舞園さん。キミがどうしてもって言うから、わざわざこうして舞台までセッティングしてあげたんだよ?なのに、なんで普通に謝ってんのさ!そこは壁にかかってるナイフで苗木くんをグサッとやっちゃう所だろう!?」

モノクマ「苗木くんも苗木くんだよ。こーんな美少女が私をめちゃくちゃにして~っておねだりしてるのに、なんでタッチすらしないのさ。ハッ、アレですか。ひょっとして苗木くんは、男の子にしか興味がない方の御方でしたか!」

モノクマ「やれやれ…、オマエラにはガッカリだよ。もっとドロドロでグログロでエロエロにしないと、読み手様(笑)は満足してくれないよ?それなのにベッドの上でやる事が仲良くおしゃべりって…。小学生かオマエラは!中学生だってBまではいってる所だよ!」

苗木「モノクマ、やっぱりお前の仕業だったのか!早くここから…っ!?」

舞園「な、苗木くんっ!?しっかりしてくださいっ、苗木くんっ!!!」

帰ってからね

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