王様「勇者よ、この剣を持って魔王を討つ旅に出てくれないか?」
勇者「いいえ」
王様「そういわずに 旅に出てくれないか?」
勇者「いいえ」
王様「そういわずに 旅に出てくれないか?」
勇者「いいえ」
・
・
・
・
・
------いえ」
王様「そういわずに 旅に出てくれないか?」
エンドレスエンドレス
---------------
王様「……眠い」
臣「おはようございます王様」
王様「今日は眠い さがれ」
臣「昨日は夜遅くまで丸一日勇者を説得しようとしてましたからねぇ」
王様「結局昨日は突然電源が切れて居なくなったな」
臣「大方何かアクシデントでもあったのでしょう」
王様「どうしようか」
臣「また午後になったら勇者を呼びますね」
王様「正攻法しか無いのか……」
臣「影ながら応援させていただきます」
王様「勇者よ、この剣と盾を持って魔王を討つ旅に出てくれないか?」
勇者「いいえ」
王様「そういわずに 旅に出てくれないか?」
勇者「いいえ」
---------------------
王様「何が悪いのだろうか……」
臣「とりあえず夕食の準備が出来たので食卓に来て下さいね」
王様「何が悪いのだろうか……」
臣「部屋の隅は埃が溜まりがちなので出来れば王様には居て欲しくない場所です」
王様「何が……」
臣「王様?」
王様「お、おう、すまないな。今行こう」
エンドレスあのさー
王様「なぁ臣よ」
臣「何でしょうか」
王様「何故勇者は旅に出ないのだ?」
臣「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
王様「ん、そうか……旅に出させるには……んー」
臣「ちなみにこのスープの作り方ならわかります」
王様「ちょっと黙っててくれないか」
臣「……」
王様「勇者よ、この剣と盾と金を持って魔王を討つ旅に出てくれないか?」
勇者「いいえ」
王様「そういわずに 旅に出くれないか?」
勇者「いいえ」
王様「そういわ…… 何故いいえと言うんだ?」
勇者「いいえ」
王様「……?」
勇者「……」
王様「もういい、さがれ」
勇者「はい」
王様と下僕と勇者様(笑)がキャッキャいいえするゲームか
王様「……いいえ か」
臣「王様ーそろそろお休みになられては?」
王様「……あいつはいいえしか言えないのか?」
臣「ふかふかやわらかですよー」
王様「……だがさがれと言ったときは何と言ったかな」
臣「いい香りが漂いますよー何より暖かです」
王様「何が……」
臣「王様?」
王様「お、おう、すまないな。もう寝る」
王様「なぁ臣よ」
臣「何でしょうか」
王様「何故勇者はいいえとしか言わないのだ?」
臣「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
王様「ん、そうか……旅に出させるには……んー」
臣「ちなみにこのふかふか布団は私が干しました」
王様「黙っててくれないか」
臣「……」
王様「勇者よ、今日は旅に出なくていい」
勇者「はい」
王様「しかし代わりに魔王を討って来てくれないか?」
勇者「いいえ」
王様「ではこの剣盾金薬草を持って魔王を討つ旅に出てくれないか?」
勇者「いいえ」
王様「……そうだな お前には少し興味がある夕食に招待するから来い」
勇者「はい」
王様「今のところはさがれ」
勇者「はい」
王様「しまった…・・・ つい勢いで勇者を夕食に招待してしまった」
臣「王様が落とされるフラグですね」
王様「断らなかったのは王の威厳と言う奴か」
臣「口の端についた米粒を取るのは私の役目です」
王様「てっきり旅と言うワードが鍵だと思ったんだがな……」
臣「嫉妬しちゃって三角関係フラグもステキですかね」
王様「……魔王を討つのは嫌なのか 旅に出ないのはうれしい 当然じゃないか」
臣「王様?」
王様「お、おう、すまないな。今すぐ夕食にしよう」
夕食
王様「」
王様「なぁ」
夕食
王様「勇者よ、~~~~?」
勇者「いいえ」
王様「では~~~~~~~~~~?」
勇者「いいえ」
-------------------
王様「なぁ臣よ」
臣「何でしょうか」
王様「何故勇者は私の質問に答えれくれないのだ?」
臣「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
王様「ん、そうか……質問に答えてもらうには……んー」
臣「ちなみにこの度『げーむ』と言うのを開発しました 18歳未満はやらないで下さいね」
王様「部屋から出て行ってくれないか?」
臣「……」
王様「勇者よ、お前に両親は居るのか?」
勇者「いいえ」
王様「そうか……お前は武器の扱いが得意だろ」
勇者「はい」
王様「魔王なぞ怖くないに決まっている」
勇者「はい」
王様「お前は勇者だからな」
勇者「はい」
王様「さて、 勇者よ、この剣盾金薬草道具袋を持って魔王を討つ旅に出てくれないか?」
勇者「いいえ」
王様「今日はやたらと『はい』が多かったな」
臣「それは旅に出ないか?と聞かれなかったからでは?」
王様「成るほど、聞かれたら確かにいいえと答えたな」
臣「おや、今日は反応してくれましたね」
王様「だってお前の話に反応したくないし質問意味不明だし」
臣「我が君主ながら酷いお方だ」
王様「これだって寛大な処置だと思うが?」
臣「じゃぁ給料を……」
王様「国はずれに未開拓の山が一つあったな……」
臣「ごめんなさい」
王様「なぁ臣よ」
臣「何でしょうか」
王様「何故勇者は『はい』か『いいえ』しか言わないのだろう?」
臣「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
王様「ん、そうか……『はい』『いいえ』だけで答えを導き出すには……んー」
臣「ちなみに私の財産は530000です」
王様「三世代ローンでも組んだか?」
臣「……」
王様「勇者よ、お前の好きなものはリンゴかナシだと林檎か?」
勇者「いいえ」
王様「では梨だな」
勇者「はい」
王様「……最近引越ししたか?」
勇者「いいえ」
王様「私の事は好きか?」
勇者「いいえ」
王様「ほう……もういい、さがれ」
勇者「はい」
王様「……」
臣「……」
王様「……」
臣「……」
王様「これからも困った事があればよろしく頼む」
臣「はい、それが私の役目ですから」
王様「この国はどちらかと言うと伝統や規律が無い方だな」
臣「私がこうして居る位ですからねぇ」
王様「明日は……鶏肉でも焼いて貰おうか」
臣「下の者に申し付けておきましょう」
王様「勇者よ、この豪華絢爛旅立ちセットパックを持って魔王を討ちに
行 け 」
勇者「はい」
王様「なぁ臣よ」
臣「何でしょうか」
王様「お前はこのことを知っていたのか?」
臣「えぇ」
王様「勇者は質問されれば『いいえ』命令されれば『はい』」
臣「その通りです」
王様「そしてお前は私にその事を気づかせる役だった訳だ」
王様「何故臣はそのような役目を負ったんだ?」
臣「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
王様「ん、そうか……だが今日はめでたい日だ。近日勇者が出る」
臣「では送りの準備をしなければいけませんね」
臣「ちなみに私は王様の事が好きです」
王様「……俺はお前の事が好きだ、結婚してくれ」
臣「はい……」
王様(……)
変な話ですが第一部完なのです
第一部完とは言ったもののまだ魔王も登場してないので続きます
コーヒーとか飲んできたら落ちる前にちゃっちゃと再開しますとな
王様「……」 ブンッブンッ
妃「今日も鍛錬ですか?」
王様「まぁな」 ブンッブンッ
妃「勇者が旅立ってもう二週間が経ちますね」
王様「そうか、忙しかった分早いな」
妃「私との婚姻があっさり認められたり」
王様「超高速で式が執り行われたり」
妃「ちゃんと豪華でしたけど」
王様「勇者は魔法使いや戦士を連れて行ったか?」
妃「普通の何処の国にでも居る勇者と同じように」
王様「そうか」
王様「何にも無いな」
妃「魔王が居るとは思えません」
王様「こういう時は無駄な事を聞きたくなるものだが」
妃「いいですよ」
王様「俺はお前にとっての何だ?」
妃「愛する夫でありわが国の王 ですね」
王様「今更ながら逆玉だよね」
妃「お母さんに言われました」
王様「本当に、何で許されたのだろうか」
妃「全ては愛の力ですよ」
王様「……平和だな」
妃「紅茶でもいれてきましょうか」
-----------------------
重臣「大変です。王様!!」
王様「な、何だ!?」
重臣「ゆ、勇者が……死にました!!」
兵士「な、何だってーー!!」
王様「誰だお前」
重臣「取りあえずお前は下がっておれ」
兵士「はっ、失礼したしました!!」
王様「それで、勇者が死んだって?」
重臣「はい」
王様「ってこーとーはー……」
重臣「勇者の再派遣ですね」
王様「えーと……前回と同じだったりする?」
重臣「は、はい?何の事でございましょうか」
王様「お前は知らないのか……」
重臣「失礼ながらも」
王様「勇者再派遣の期限は?」
重臣「五年の内に最も適するものを と」
王様「わかった。ご苦労、さがってよい」
重臣「はい」
王様「王様って言ってもなんか中間管理職っぽいなぁ」
王様「勇者が死んだ」
妃「それは既に聞きました」
王様「今度もヒント有り?」
妃「答えません」
王様「そうか」
妃「貴方なら大丈夫です」
王様「根拠は?」
妃「私の選んだ男ですから」
王様「甘いなぁ……」
妃「……」
王様(選ばれた……選んだ……)
重臣「王様、勇者一行の生き残りが帰ってきました」
王様「遅かったな」
重臣「なんでも空間超越魔法陣展開理論全集がなんとかかんとかだと」
王様「ほとんどわかってないのに凄いとこだけ覚えたな」
重臣「お褒めに預かり光栄です」
王様「褒めてないから」
重臣「呼んでもよろしいでしょうか」
王様「任せた」
戦士「こんにちわ そして始めまして王様」
王様「あぁ、気の毒ではあるが。ご苦労であった」
戦士「では、死んで下さい」 シュッ
王様「!?」 ガキン
戦士「……」 ギリギリ
兵士「つまり犯人はお前だったんだな!!」 ドタドタ
戦士「また後日……」 タッタッタッ
王様「わかった、流れを整理しよう」
妃「どうぞ」
王様「勇者一行の生き残りが帰ってくる」
妃「戦士さんただ一人ですね」
王様「死ねって言う」
妃「目上の者に対する態度とは思えません」
王様「殺されかける」
妃「常に帯刀していて良かったですねぇ」
王様「邪魔が入る」
妃「それは戦士さん視点じゃないですか?」
王様「それもそうだな……そして助かる」
妃「落ち着きました?」
王様「なぁ妃」
妃「はい?」
王様「何故戦士は俺を襲ってきた?」
妃「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
王様「ん、そうか……何かに操られたのかな……んー」
妃「ちなみに王様周辺の警護兵は通常の三倍です」
王様「機動力も三倍だと助かるんだがな」
妃「……」
重臣「王様」
王様「なんだ」
重臣「戦士を捕らえました」
王様「ご苦労」
重臣「すぐさま謀反の罪にて裁きましょうか」
王様「…… 待て」
重臣「はい?」
王様「待てと言ったんだ。少し話がしたい」
重臣「しょ、承知いたしました」
王様「苦労をかけるな」
王様「何故お前は私を殺そうとした」
戦士「……」
王様「だんまりか…」
重臣【失礼します王様、この者はいくら痛めつけても何も白状いたしませんでした】
王様「大方予想通りだから気にするな」
重臣【はい】
王様「一応聞いておこうか何処まで行った?」
戦士「隣国は遊牧の地アリスラカントまでだ」
王様「二週間で何故そんな遠くまで行けたんだ?」
戦士「……」
王様「……まぁいい 明日から色々聞く事になると思うから今日はもうさがれ」
戦士「お前に言われなくても」
王様「なぁ妃」
妃「何でしょうか」
王様「何か今回は簡単だな」
妃「そうですか 私は知りませんが」
王様「理由を聞いたら答えない な」
妃「成る程 では頑張ってください」
王様「何、後ちょっとさ」
妃「……」
「……」
妃「……」
「使えそう?」
妃「はい」
王様「戦士よ、お前は何故私を殺そ……駄目なんだったっけか」
戦士「……」
王様(……どうしよ)
戦士「お前は何故王なのだ?」
王様 (???) 「お前に質問する権利を与えた覚えは無いが」
戦士「知るか 答えろ」
王様「教えん」
戦士「……そうか、では梨と林檎 どちらが好きなんだ?」
王様 (?????) 「梨派だ、この点は勇者と気が合いそうだったな」
戦士「……そうか、では帰る」スタスタ
王様「待たぬか!!」
王様「結局無理やり連れてきても一言も口を割らなかったな」
妃「強い殿方ってステキですね」
王様「重臣の話は本当だったか……」
妃「厚い胸板とか興奮して…ふふふ」
王様「明日はもっと情報を割らせないといけないな」
妃「ダンディは貴方に欠ける所ですから 戦士さんも」
王様「妃?」
妃「え、あ、はい?」
王様「とりあえず夕食にしよう」
王様「戦士よ、お前はナシとリンゴどっちが好きか?」
戦士「林檎だがそれがどうかしたか?」
王様( くっ……死なないんだよなコイツ )
戦士「お前は何故王なのだ?」
王様 (あー) 「なるべくしてなったんだよ才能とかな」
戦士「……そうか、では最近引越しをしたか?」
王様 (……) 「してないな」
戦士「……そうか、では帰る」 スタスタ
王様「ふーん…」
王様「予想以上に面倒だな……会話が成立しない」
妃「居るんですよねぇ疑問を疑問で返す子って」
王様「特定のワードがあるにしてもなかなか手こずりそうだな」
妃「もはやあれは言語の域を超えた何かですね」
王様「どうすれば良いんだろう……」
妃「たまに仕返ししたくなりますが やるとキレられちゃう」
王様「はぁ……」
妃「はぁ……」
王様「妃?」
妃「え、あ、はい?」
王様「この国の子供の将来を気にするのも結構だが今は戦士だ」
王様「なぁ妃」
妃「何でしょうか」
王様「何故戦士は私の質問に答えない?」
妃「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
王様「ん、そうか……パターンが見えない…んー」
妃「……」
「……」
妃「情報は?」
「伝えましたよ」
妃「そう」
王様「戦士よ、お前は勇者と二人旅だったのか?」
戦士「いいや 僧侶が居た」
王様「僧侶は死んだのか、何故死ん……」(しまった)
戦士「お前は何故王なのだ?」
王様「うるさいそんなの血筋だからだ!何故お前は私に質問で返すのだ?」
戦士「俺は思う。お前は、王でなければ何なのかと。何なのだろう?」
王様「無視をするな!!お前は私に従う義務がある!わかっているのか!?」
戦士「何故お前は王家に居ると思う?何のために?」
王様「……知らん」
戦士「……そうか、では帰る」スタスタ
王様「あ」
王様「俺が王家に居る理由……」
妃「……」
王様「そんなの父の子だからと言う以外何があると言うんだ」
妃「……」
王様「こんな時、お前はいつも声をかけてくれたな」
妃「……」
王様「そうするとなんとか出来そうな気がして来るんだ」
妃「……」
王様「でも今回はもう意味がわからん」
妃「……」
王様「意味があると考えるからいけないのか?俺はどうすればいいんだ?」
妃「……」
王様「答えてくれ……妃」
妃「頑張って下さい」
王様「それでは答えになってないじゃないか……」
王様「なぁ重臣よ」
重臣「何でしょうかね?」
王様「お前は私が好きか?」
重臣「そうですねぇ……好きですよ」
王様「そうか、ありがとう」
重臣「でもあまり無茶をされると私が大変なので気をつけてください」
王様「今度からそうしよう」
先が全く読めないな面白い
つ④
妃「そろそろでしょうかねー」
「知りません」
妃「冷たいね」
「貴女こそもっと夫にですねぇ……」
妃「はいはい…」
王様「……流れを整理しよう」
重臣「どうぞ」
王様「私が質問をする……」
重臣「その為にわざわざ料理作ってるんですからね」
王様「逆に質問し返される……」
重臣「そこがネックですよねぇ」
王様「そして私がキレ……」
重臣「どうしました?」
王様「私はその時に何と言った?」
重臣『うるさいそんなの血筋だからだ!何故お前は私に質問で返すのだ?』
王様「熱演ありがとう……そうか……そうか」
重臣「つまり君はそういう奴だったんだな?」
王様「とりあえず部屋から出てってくれないかな」
王様(さて、何故私を殺そうとしたか…聞こうか)
「お前はここに何をしにきた」
戦士「お前を殺すためだ」
王様「お前は何故俺を殺そうとした」
戦士「何故貴様は王の地位に居る?」
王様「貴様…か 俺はこの国を治める、お前は何故戦士なのだ?」
戦士「家族の為、勇者への憧れ、この気持ちが貴様にわかるか?」
王様「わからないな。だがそれと私が殺される事の関係性、理由はなんだ?」
戦士「……貴様は王とはどのような地位だと思う?」
王様(来た) 「国を統べる者。 では、お前にとっては私とは何であるか答えて見せよ」
戦士「……」
王様「……」
戦士「……この国に打ち込まれた呪いの楔、それ以外に何かあるか?」
王様「無いな…」
戦士「……そうか、では帰る」スタスタ
王様「呪い……何のだ?」
王様「質問は質問でしか返せない」
妃「えぇ」
王様「それはつまり質問されないと答えられないと言うことか」
妃「当たり前ですね」
王様「回りくどいな」
妃「でもそれがあの戦士の性格だったのです」
王様「そうか」
妃「……」
王様「……」
妃「お疲れ様でした」
王様「慰めの言葉はいいさ」
王様「妃はまだ俺の事が好きか?」
妃「えぇ」
王様「そうか……」
妃「何処へでもついていきますよ」
王様「ありがとう」
妃「何処へでも……」
王様「……呪いかー」
重臣「どうしました?」
王様「何でもないさ」
重臣「いつでも私に相談して下さいよ?」
王様「大丈夫だって」
重臣「もしかして、奥さんと不仲とか?まさか?え?本当ですか?聞かせて下さいよ」
王様「そういえば確か最近海岸沿いから賊がよく来るんだよな」
重臣「それがどうかしました?」
王様「誰か土地を纏めるの人間が必要かなぁと」
重臣「……妃様は美しいし王様は格好良くてステキな夫婦ですよね」
王様「そうだなー」
------------------
重臣「急に呼び出して何でしょう」
王様「あのさ……」
重臣「は、はい……」
王様「色々考えた結果、私は王を退こうと思います」
兵士「くそったれーーーー!!」
重臣「だからお前は誰だ」
第二部完
即興で書いてるからか
うまく説明付けられなくてgdgd感が漂いますが、
とりあえず完なのです。
まだ魔王が出てきてません
ですが100にすら届いていないので大丈夫です
私がこの後突然寝なければ大丈夫
難しくてごめんなさい
でもどうやって説明したらいいのかよくわからないので
参考までに何がわからないのか教えてくれると第三部がやさしくなる気がします
ありがと、第三部は構成が思いつかないので大変な事にならないようにゆっくりやります
男「……世界は広いなぁ」
女「広いなぁとか言ってる場合じゃないと思います」
男「だってさー」
女「世知辛い世の中です、魔物も襲ってきますよ」
男「しばらく訓練した成果とか出ないかなー」
女「半年程度の付け焼刃でどうこうなるもんじゃありませんよ」
男「どうしてこうなった……」
女「まずは王様が『色々考えた結果、私は王を退こうと思います』と言うところから」
男「重臣が気絶して」
女「元勇者様一行だった戦士が何故か自殺して」
男「そこら辺の言動や責任関連で王を止めることになり」
女「さらにはお前がいると面倒な事ばかり起きると国を追い出される」
男「ま、実際追い出されるまでは結構時間あったけどね」
女「あれはなんだったんでしょうかね」
男「知らないよ、もう追い出されちゃったし……」
女「どうしましょうか」
魔「男さ~ん!!」 ダダダダダダ
男「……?」 サッ
女「あれは敵じゃないよ」
魔「お、脅かさないで下さい」 ハァハァ
男「……誰?」 スッ
女「いや、どう見ても重臣でしょう」
魔「今流行りの転職して薔薇色人生!って奴です」
女「それで何故こっちに?」
魔「実はですね……」
男「何か理由が?」
魔「転職したのいいですけど雇い先が無かったんですよねぇ」
男「あるある」
魔「と言う訳で連れてって下さい!!」
男【明らか過ぎる嘘だ】
女【まぁ、自らを慕ってくれる人間が居るのは良い事ですよ】
男【ところでどうする?】
女【何がですか?】
男【この空気だともう国に帰れないだろ?】
女「あ……」
魔「え?え?何ですか!?」
男「とりあえず一番近い国に勇者名義で突撃するしかないな」
魔「騙せるんですか?」
女「勇者パスポート(略してYP)が必要だったはず」
男「……YPって何だよ 聞いてないよ」
女「そこら辺の管理は私達の役目でしたからねー」
魔「ですねー」
男「……くっ」
女「とりあえず行きましょう」
男「俺の装備:鋼の剣 布の服」
女「私は:キレイな石をはめた杖 聖なるドレス」
魔「えーっと:オニキスの杖 魔導ローブ」
男「俺だけ貧弱じゃないか?」
魔「貧者貧弱ゥ」
女「ま、装備が弱くても大丈夫でしょう」
男「本当か?」
女「だって私達何の職業にもついてないじゃないですか」
男「あ、魔に守ってもらうって事か」
魔「え?えぇぇぇ……」
-----------------
魔「炎渦ver1.2!!」
魔「倒しましたっ!」
-----------------
魔「……」 キュー
男「ま、実質一人でこの広大なる草原を進んでるに等しいからな」
女「荷物を持ってあげてるんだからこの程度で音を上げるなんて」
魔「ひんじゃくひんじゃくー……」
男「ま、休憩しようか」
女「そうですね」
「グルルルルルルル」
男「……」チャッ
女「……強いでしょうか?」 サッ
魔「……」スースー
女「寝てる」キュイーン
男「やってみますか」 ダダダダダ
--------------------------------
魔「おはようごz……きゃぁっ!!」
男「……」 ドクドク
女「……」 ダクダク
魔「え?え?こ、こういう時は止血系の魔方陣?あれ?あれ??」
男「だ、大丈夫……」 バタッ
女「すぐには死なないはず……」 ヘタッ
魔「誰かーーー!!誰かーーーーー!!!」
-----------------------
男「…ん、んん」
魔「気がつきましたか!?」
男「ここは誰の家だ」
魔「通りすがりの僧侶さんの家です」
男「…? まぁいい、女は何処に?お前は大丈夫だったか?そして俺は何日寝てた?」
魔「一遍に聞かないで下さい。女さんは近くのベットで寝てます。
私はずっと元気でした。男さんはまだ一日しか寝てません」
男「そ…そうか、良かった」
魔「私は回復させられないし薬草の存在忘れるし、本当は僧侶さんが居なかったらちょっと危なかったです」
男「えーえぇぇ……」
男「女はまだ起きてこないか……」
魔「ちょっと心配です」
男「その前に僧侶って人に礼を言わなければな」
魔「そうですねー」
僧侶「こんにちわ」
男「お世話になりました」
僧侶「いいえ、気にしなくていいんですよ困ったときはお互い様です 王様」
男「流石僧侶とだけはあって言う事が……今何と?」
僧侶「困ったときはお互い様です」
男「もうちょっと後」
僧侶「王様」
男「……何故名前を?お前は僧侶だったか?」
僧侶「えぇ、そうです 自分で言いましたよね それ」
僧侶「あ、そんな身構えないで下さい。私は貴方を殺すつもりはありません」
男「そ、そうか」
僧侶「ゆっくり休んでいってくださいって構いませんよ、部屋が四つ以上空いてるので」
男「すまない……あ、そうだ」
僧侶「何でしょうか」
男「勇者が持っていたYPをお前は持っていないのか?」
僧侶「持ってますね」
男「頼む、くれ!」
僧侶「今はお断りしますね」
男「何故だ?」
僧侶「んー何故だ、と聞かれましても」
男「俺たちの行く手を邪魔する理由は何だ?」
僧侶「気分ですかね」
男「は?」
僧侶「ま、自力で探すと言うのなら止めませんが。では私はこれで」
男「……なんなんだ」
魔「男さーん、女さんは起きる気配0です」
男「そうか……しばらく滞在する理由が出来たな」
魔「滞在したくなるような何かがあったんですか?」
男「あの僧侶は勇者一行の僧侶らしい」
魔「……あ、あぁなるほどー あるんですね?YP」
男「何か探知系魔法とかないの?」
魔「それほど便利なものはまだありませんね」
男「どうするかな……」
男「……」ガサゴソ
魔「……」ガサゴソ
男「…りんご」 バッタン
魔「…ごま」 ガタン
男「…ママレード」 ガサッ
魔「…ドーナツ」 バサッ
男「…ツンデレ」 バコッ
魔「…レモン あ」 ガラッ
男「…… 無いな」
魔「ありませんね」
男「またやるのか……」
魔「何をですか?」
男「何でも無い、でも長い事泊まることになるかも」
僧侶「こんにちわ」
男「やぁ世話になってるよ、ところで」
僧侶「YPの場所は教えませんが」
男「……くっ」
僧侶「それ以外でしたら何でも答えますよ?」
男「……風呂場はどっちだ?」
僧侶「あっちです また明日」
男「……魔も女も居ないな」
男「……風呂場だから居たら困るけど」
ガララッ
男(!?)
僧侶「どーも」
男「何しに来た」
僧侶「何って……湯浴みに」
男「そうか」
謎が多すぎてよくわかんないのは俺がバカだからか?
僧侶「~♪」バシャッ
男「……」ジーッ
僧侶「~~♪」 ジャブジャブ
男「……」ジーッ
僧侶「~~~♪」 チャポン
男「……」ジーッ
僧侶「―――♪」 パシャッ
男「……」ジーッ
僧侶「何もしませんよ」
男「知ってるよ お先」 ザパァ
>>124 謎をkwsk
ちなみに女と僧侶が意味不なのは仕様です
それ以外は俺の説明不足です
魔「カードは見つかりそうですか?」
男「さっぱりだ」
魔「私も頑張っては見たんですけどよくわかりませんでした」
男「夕食を作って食べたらもう一度部屋中探すか」
魔「そうしましょう」
男「でも一番怪しいのはあいつの部屋だな」
魔「それはそうなんですよねぇ」
僧侶「昨晩はお楽しみでしたか?」
男「生憎浮気はしない主義でね」
僧侶「それは神の道に仕えるものとして喜ばしい限りです」
男「ところでお前の部屋って何がある?」
僧侶「そうですねぇ……色々です」
男「いいよ全部言ってくれ」
僧侶「え、全部ですか?長いですよー」
男「構わん」
僧侶「羽ペン 紙 羊皮紙 インク 赤インク パン 棚 椅子 机 丸椅子 揺り篭 ランプ ランタン
毛布 掛け布団 ……」
-------------------------------
僧侶「――――B玉 あのときの思い出……」
男「すまん もういい」 グッタリ
僧侶「あれ?そうですか」
男「勇者の時は単一の回答だけだった」
魔「戦士さんは質問を質問で返すことでしか会話が出来なかった」
男「そして二人とも死んだ、戦士の自殺の理由は不明」
魔「……やはり僧侶さんも死んでしまうんでしょうか」
男「かもな」
魔「その言い方はちょっと酷いです」
男「……僧侶は何がおかしいんだろうか」
魔「会話が普通に成り立ちますからね」
男「女に頼れないと辛いな」
魔「……もう」
男「あ、悪いな」
魔「……私も頼りにして下さいね」
男「現在十二分に頼りにしてるよ」
魔「無茶しちゃ駄目ですからね」
男「女が何時まで経っても起きないからつい事情をしゃべってしまったけど……」
女【頼りにして下さいね】
男「といったような事を言われてはせざるをえない」
男「……YPに関係する事は絶対にしゃべらないんだよな 何故か」
男「どうしようか」
男「勇者パスポートは何処だ!!」
僧侶「……」
男「お前の元パーティーリーダーが持ってた身分証明書は」
僧侶「……」
男「見知らぬ人間が他の町に入るのに必要な!!」
僧侶「……」
男「正面突破は無理だ…」
男「……」
女「……」ナデナデ
男「……どーしよ」
女「……」ナデナデ
男「柔らかいなー」
女「……」ナデナデ
男「流石に体を拭いてるだけだからちょっと臭いがなー」
女「失礼な」 ガバゥ
男「!!」 ビクッ
女「おはよう」
魔「良かったです」
男「丸三日か」
女「そんなにかな」
魔「嘘をついても仕方ありません」
女「……迷惑かけたね」
魔「大丈夫ですよ」
男「お前が無事なら何よりだ」
女「ありがとう……ありがとう……」 ポロポロ
魔「?? な、泣かないで下さい」
女「……なるほど 状況はわかったよ」
男「僧侶の口をいかにして割らせるか」
女「でも場所は絶対に言わないのでしょう?」
男「そう」
魔「ちなみにまだ襲って縛ったりはしてません」
女「ま、それは返り討ちにされるだけだと思いますよ」
男「やっぱりか」
魔「どうしましょう」
男「本当にな」
女「三人集まればモンジャの知恵だ」
男「ボケ?」
女「……ちょっとお風呂入ってこようかな」
魔「入水自殺を図らないように私も入ってきます」
男「あ、いってらっしゃい」
僧侶「何だか久しぶりな気がするよ」
男「私としてはさっさとここを離れたいところなんだけどな」
僧侶「いつでもどうぞ」
男「ま、そういうわけにも行かないわけだ」
僧侶「お互い様ですね」
男「やはり迷惑だったのか」
僧侶「そうですねぇ。公然と大自然の中で公開自……」
男「それは私達が居なくても自重して欲しいものだな」
僧侶「で、質問は?燃えないゴミは自力で捨てて下さい」
男「お前と戦士は何が違うんだ?」
僧侶「呪いの影響度合いじゃないですか?」
男「そしてその呪いって何だ?」
僧侶「それは私の知るところでは無いです」
男「……」
僧侶「聞きたい事はそれだけですか? では失礼」
男「……もう一度手探りで言ってみるか」
魔「ただいま戻りましたー」
女「ごちそうさまでした」
魔「……もう」
男「な……まぁいいや」
女「どうだった?」
男「ごめん いい文句が思い浮かばない」
女「私は男を助けられない」
男「だろうな」
魔「何でですか?」
男「それは俺にわかるはずが無い事だ」
女「そして私も答える気は無い」
魔「…………」
男「なんにしてももう一度探そう」
ごめんなさい
さるさんくらいまして現在pspより書いてます
いつ溶けるか知らないのですが
もしとけたら書きます
二時間くらいおやすみなさい
あれ?書ける?
えーっと……さるさんって15分位で解けるようなものでしたっけ?
もうお風呂入る気まんまんだったのでちょっと中断です
男「今夜の夕飯」
魔「モンジャ焼き♪」
女「どっから材料を調達してるんだ……」
男「何を使ってるかなんて野暮な事を聞いちゃいけねぇ」
魔「問題は眼前の城壁をいかに切り崩すかですよー!」
男「そう…周りから攻めるのか……中心は攻められないので周りから攻めるのか……」
女「同じことだね 結局周りからやってくしか無いじゃん」
男「出来るならやってみせてくれ」
女「私にも出来ません」
魔「まぁ食べましょう」
男「頂きます……もんじゃー」
女「中心が無理なら」
男「周りから……もんじゃー」
魔「何の呪文ですかそれ?」
男「勇者パスポートの召還魔法かもしれない」
男「よう」
僧侶「短い息抜きはどうでしたか?」
男「旅立って早々息抜きしてたら世話無いよな」
僧侶「それもそうですね」
男「で、お前はこの屋敷全体に置いてあるもの全てを知っているか?」
僧侶「そうですね……知らないものは無いでしょう」
男「ではお前の部屋に置いてある物を一つもらさず言えるか?」
僧侶「言えますね 言いますか?」
男「いやいい、次に今私達が使っている三部屋の物を全て」
僧侶「言えますね」
男「残りの二部屋、トイレ、台所、洗面所」
僧侶「手に取れるものは全て言えます」
男「じゃぁ風呂は?」
僧侶「言えません」
男「それでは最後に………
男「こんなので良かったのかな……」
魔「この無理矢理な方法でいえるなら最初から素直に言えば良さそうなのに」
女「YPは無事手に入ったし良いんじゃない?」
男「置いてない部屋だけ言ってってもらう、言い方が難しかったかな」
魔「間接的には同じに見えるんですけど……何が違うんでしょうか」
女「後は僧侶さんが突如自害しないかどうかって所だね」
男「死なれるとは困るな……色々聞きたいし」
魔「僧侶さーん 僧侶さーん」
男「居なくなったな」
魔「何処へ行ったんでしょう」
女「わからないね」
男「……」
魔「探しましょう」
男「……いや、諦めよう。見つけても無駄な可能性が高い気がする」
魔「……」
男「代わりに理由だか原因だかを探しに行こう」
女「何処へ行くつもり?」
男「何処ってそりゃ」
男「魔王のところだろう」
------------------------------------
守衛「お前らは誰だ」
男「勇者です」 サッ
守衛「……確かに本物だ」
女「連れの僧侶です」
魔「同じく魔法使いです」
守衛「通ってよし アリスラカントへようこそ」
勇者「これから本番って感じだな」
僧侶「もうああいう面倒なのは相手にしたくないね」
魔方使い「既婚の聖職者ってどうなんでしょう」
僧侶「良いんだよ」
勇者「グリーンだよ!! 草原の真ん中の町なだけに!!」
魔法使い「……とりあえず宿を探しましょう」
ど・・どゆことなの?
第三部らしきもの完
やっと王様が勇者になってくれたので、
これから勇者のターンです。頑張って僧侶を活躍させたい所ですが
とりあえず何も思い浮かばないので完ということで
そういえば、魔王はやっと名前だけ出てきましたね
>>158 度々言ってますが一部わからないところがあったら、
具体的に聞いてくれると話が書きやすいです。
全部意味不若しくは死んで欲しい場合はそっとタブを閉じて下さい。
男「当分の目標を決めよう」
女「魔王をぶっ飛ばす」
魔「終わり」
男「え!?倒しちゃうの!?」
女「え!?倒さないの!?」
魔「魔王城への行き方は抑えておきたいですねぇ」
男「それから装備がなんとも」
女「それに金が必要だね」
男「そして何より雑多な情報が欲しい」
女「これでも男は音質育ちのお坊ちゃまだからねー」
魔「そうですねぇ」
男「誰も笑ってないんだけど クスクスって幻聴が聞こえてきた」
女「気のせいだよ」
男「それから呪いの正体も気になるな」
魔「大分わかってるでしょう?」
女「そうそう」
魔・女「言語障害者になる呪い」
男「具体的で嫌な呪いだ……」
男「あ、そうそう」
女「はい?」
男「今度から呼び方変えるからな」
女「隣国の王だと気づかれるとは思えないんだけど」
男「そうでもないんだよ僧侶」
僧「善処するよ勇者?」
勇「これでよし」
魔「私はいつも通りですねぇ」
勇「じゃぁ各自解散 気をつけて」
魔「はーい」
僧「勇者の方が心配だけど」
勇「……道具調達は自分の仕事かな」
店主「いらっしゃい 何を買っていくんだい?」
勇「とりあえず薬草を500G分」
店主「いくつ買うんだい?」
勇「だから500G分」
店主「いくつ買うんだい?」
勇「量り売りとかしてないんだ?じゃぁ120個」
店主「いらっしゃい 何を買っていくんだい?」
勇「もういいよ」
店主「またのご来店お待ちしております!」
男「あと装備……あんまり重いのは持てないな」
店主2「いらっしゃい 何を買っていくんだい?」
勇「武具を見せてくれ」
店主「どれを買うんだい?」
勇「……そうだな、この剣を」
店主「1250Gになりますがよろしいですか?」
勇「問題ない」
店主「1250Gになりますがよろしいですか?」
勇「いいって言ってるだろう?」
店主「1250Gになりますがよろしいですか?」
勇「……はいはい もういいって」 シャリン
店主「ありがとうございました」
勇「!? まぁ買えたから良し」
勇「た・だ・い・ま・っ・!」
魔「っ! お、おかえりなさーい……どうしました?」
勇「薬草買ってきた」
魔「そ、そうですか。これで急場しのぎは何とかなりそうですね」
勇「お前は何してきた?」
魔「ちょっと教会に行ってきました」
勇「……そうだな、 神父さんはどんなのだった?」
魔「黙ってこちらに背を向けて何かを祈っていたようで、
結局声はかけずじまいになったからわかりません」
勇「そうか……それならそれでいい、他は?」
魔「久しぶりの一人をエンジョイしました」
勇「大体わかった。ありがとう」
僧「ただまい」
勇「おかまい」
魔「なんですかそれ?」
僧「意味は無いよ」
勇「「無いんだ」
魔「知らないのに返しちゃった」
勇「で、何をしてきた?」
僧「あの僧侶さんに教わった技の数々を練習してきた」
勇「ほぅ」
僧「これで薬草いらずだね」
勇「俺の努力が……」
僧「?」
勇「そもそも何時僧侶から魔法を習ったんだ?」
僧「乙女の秘密です」
勇「守るべき純潔も無いくせに」
僧「はぁ、嫌な人になったものです」
勇「俺はあんまりそういうのは好きじゃない」
僧「あなたのことなら何でも知ってるって訳じゃないんですよ」
勇「そうだったら俺が嫌だよ」
魔「痴話喧嘩って奴ですかね 死ねばいいのに」
僧「次は資金の工面ね」
勇「どうしようか」
魔「働かぬものは食うべからず」
勇「誰かを助けるとしよう」
僧「こういう時は王への謁見もできる勇者は便利だと思わない?」
勇「そうそう困ってるとは思えないけどね」
僧「それは自分の国の経験から?」
勇「まぁね」
僧「所変わればってこともあるんじゃない?」
魔「では出発です!」
----------------------------------
王様「実は、今困ってる事があるのだが」
----------------------------------
勇「あったな」
魔「ありましたね」
僧「ほらね」
勇「未知の洞窟へ行くの?」
魔「未知とは言えここら一帯の敵なら問題無いでしょう」
僧「そうそう 悩む前に行動しない?」
勇「元国王の妃としてはその軽率な行動は頂けないね」
僧「今は一介の僧侶だもの」
勇「……行くか」
---------------------
未 知 の 洞 窟
---------------------
男「……敵居ない」
魔「逆に不気味ですね」
男「あぁ……」
魔「奥の方まで完全に一本道ですし」
男「行く?」
魔「逆にこれが怖くて皆奥まで入っていかなかったのでしょう?」
男「つまり行くと」
魔「そういうことです」
勇「僧侶は?」
魔「?」
勇「僧侶~」
魔「僧侶さーん」
勇「居ない!ど、どどどど、どうしよう!!」
魔「慌てすぎですよ!!こういう時は素数です素数!!」
勇「一十百千万……」
魔「間違ってます!一二三四五六七八……」
勇・魔「……まぁ僧侶なら大丈夫」
勇「な?」
魔「ですね」
勇「行こう」
----------------------
洞 窟 の 奥 の 方
----------------------
勇「何も無い」
魔「見事に何もありませんね」
勇「石の一欠けらも無い」
魔「不自然ですね」
勇「真ん中行く?」
魔「流石にそれは怖いです」
勇「でも行っちゃう」
魔「え」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
勇「……本だ」
魔「本ですね」
勇「カラフルだねー」
魔「安っぽいと言えば安っぽい」
勇「でも封印してあったみたいだよね」
魔「勇者が来るとオープン系でしょうか?」
勇「出たものを議論しても仕方ない」
魔「あけてみるべし ですね」
勇「……なんだこれ」
僧侶「それは要らないんだ」
「そうですか」
僧侶「ちゃんと勇者が頑張って取ってくれたからね」
「もう貴方は要らないかもしれませんね」
僧侶「それは嫌だな」
------------------------
僧「ただいまー」
勇「どこに行ってた?」
僧「秘密」
勇「また秘密か」
僧「ごめんね」
勇「いや、いいよ」
僧「それで、洞窟の方は?」
勇「……何も無かった」
僧「本当に?何も?」
勇「あぁ」
僧「そうかー……何かあると思ったんだけどなぁ」
魔「勇者さん」
勇「なんだい?」
魔「僧侶さんに甘いです」
勇「ん……」
魔「一人で消えるなんて怪しすぎます」
勇「……確かにな」
魔「私の上司に当たる人ではあっても怪しいものは怪しいです」
勇「人の嫁を怪しい怪しい言うなよ」
魔「あ、……ごめんなさい」
勇「で、どうしようと?」
魔「それはー……えーっと……」
勇「何かいい案が思いついたらまた言ってくれ」
魔「はい……」
勇「おはよう」
魔「おはようございます」
僧「おはよう」
勇「昨日の調査でとりあえずの資金が出来た」
魔「次は?」
僧「情報収集だね」
勇「各自何かしら収穫があらんことを」
僧「勇者頑張れ」
魔「頑張って」
勇「そんな俺は信用ないですかね」
町人「アリスラカントへようこそ」
勇者「ここから一番近い町を教えてくれないか?」
町人「アリスラカントへようこそ」
勇者「おーい?」
町人「アリスラカントへようこそ」
勇者「こいつもか……」
勇「……ふぅ」
僧「たらいまー」
勇「おかえり」
僧「ノリ悪いね」
勇「んー……」
僧「誰にも声をかけられなかった?」
勇「大体そんな感じ」
僧「やっぱりねーそんな事だろうと思ったよ」
勇「笑うなよ」
僧「いや?笑わないさ」
魔「ただいま戻りましたー!」
勇「おかえり どんどん元気っ娘キャラになってくな」
魔「はい?」
勇「なんでもないさ」
勇「何か有用な情報は集められたかい?ま、どうせ無理だろうけど」
魔「とりあえず次の町への道はわかりましたよ」
勇「ほらな……んだと?」
魔「僧侶さーん、勇者さんが喧嘩売ってきますー」
僧「逃げよ逃げよ 今不機嫌なんだ」
魔「何でですか?」
僧「町の人に声をかけられなかったんだってさ」
魔「予想通りですねぇ……」
勇「お前ら勝手に何言ってやがる」
勇「二人の情報を纏めると」
僧「魔王城に行くには」
魔「勇者が一杯必要」
勇「え?何それ?」
僧「勇者が一杯必要なんでしょうね」
勇「何にだよ」
魔「一杯って具体的に何人くらい?」
勇「それも問題だな」
魔「勇者は各国に一人づつ?」
僧「面倒ですね」
勇「勇者が世界に何人いるかも知らないし、大体一つの国を移動するのにかなり時間掛かるぞ?」
僧「とりあえず魔王が居る城の付近まで行って見るのも手ですよね」
魔「現状確認ほうれん草ですね」
勇「誰に報告するつもりだよ」
魔「勇者さんに」
勇「……あほの子化も進行してる」
勇「目的は謎の呪いを消す事」
僧「その為には魔王を倒さなきゃいけない」
魔「倒すには勇者が一杯必要」
勇「以上が今後の計画です。と勇者は街道を華麗に歩きながら確認します」
魔「整備されていて歩きやすいです」
勇「まぁ疲れるだろけど、次の勇者に会うため頑張ろう」
僧「そうだねぇ、ところでさっきの国に勇者って居たのかな?」
勇「居たかもね」
魔「見つからなければ居ないも同然ですよ」
僧「ちなみに魔王城は次の次の国の先の辺りから見えるらしいよ」
勇「へぇ」
魔「出てくる敵は勿論ここら辺よりはよっぽど強いんでしょうね」
僧「魔王城に入った人間は居ないからなぁ」
魔「わかりませんか」
勇「~~♪」
僧「楽しそうだね」
勇「最近変な奴に会わないからかな」
僧「……そう言われればそんな気もするね」
守衛「お前は何者だ」
勇「私は勇者です」 スッ
守衛「確かに、通ってよし」
僧「連れの僧侶です」
魔「同じく魔法使いです」
守衛「ようこそ ソリチドへ」
勇「勇者探しどうする?」
僧「ばらけた方が早いだろうね」
魔「でもどうせなら全員で会った方が良くないですか?」
勇「どっちもそうなんだよなー」
僧「こういう時こそリーダーの出番だよ」
勇「……んー」
魔「勇者さんでは、また声をかけそびれるとかありそうなので全員で行きませんか?」
勇「え?」
僧「そうだね、そうしよう」
勇「え?」
魔「さぁ出発です!」
勇者「……」
勇「はじめまして 勇者君?」
魔「はじめましてー」
僧「こんにちわ」
勇者「……」
勇・魔・僧「?」
勇「とりあえず腰を落ち着けられるところまで一緒に行こうよ」
勇者「……」 プルプルプルプル
勇「……どうした?」
魔「行かないの?」
僧「一応勇者仲間なんだし来るでしょ?」
勇者「……」 ブルブルブルブルブル……ダッ
勇「あっ!」
勇「うーん…勇者の仲間ってのはことごとく変な奴しか居ないのか」
僧「勇者の台詞じゃないですよね、それ」
魔「どうでもいいからとりあえず捕らえましょうよ」
勇「今日はこの町に来るので疲れたから、また明日」
魔「逃げ足がとても早かったですよねぇ」
僧「シーフ向きなステータスだね」
勇「シーフ?」
僧「ん、気にしなくていいよ」
勇「なんだよー」
魔「あ、勇者さん!そっちに勇者が居ます!!」
勇「おk-!」
勇者「……っっ」 ダッ
魔「むー……」
僧「行きますよ!」
魔「挟み撃ちです!!」
勇者「……」 スゥ
僧・魔「なん…だと?」
勇「上から!!」 ヒュー
僧「前から!!」 ダダダダ
魔「あえて右斜め後方から!!」 ダンッ
勇者「……」 ダッ
勇・僧・魔「何故捕まらないし」
嘘だッ!!
保守に最大の感謝を、六時間位寝たから復活しました。
勇「今日の作戦会議は」
僧「ただしい勇者のつかまえかた」
魔「可愛いロゴを考えてみましたっ」
勇「……どうしようか」
魔「三人がかりでも捕まえられないとなると、どうしようもないですね」
僧「今回は肉体派なやっかいさんかな」
勇「頭脳派を気取ってる俺には厳しいものがある」
魔「男は度量です!」
僧「度量は関係なくない?」
魔「そうともいいます」
勇「人員増やす?」
僧「どうやって」
魔「僧侶さんが他の男をたぶらかしてくればいいんですよ」
勇「俺が許さない」
魔「でも人海戦術でも取らないと捕まる気がしませんよね」
僧「そうなんだよねぇ」
勇「んー」
僧「何かアイデアでも?」
勇「いや、今回のお前はまるでわかってないみたいな口ぶりをするなーと」
僧「……そういえばそうだね」
魔「どっちなんですか?」
僧「秘密です」
勇「何だ、ただの僧侶か」
魔「僧侶さんはもうどうでもいいので、捕まえ方の妙案を」
僧「どうでもいい扱いかー、しょうがないけど」
勇「妙案って言われてもな」
僧「私と魔が人を集めてこようか?」
勇「それはいいけれど、何故俺が除外されてるし、カウントしろし」
僧「役に立たなさそう」
勇「結局一人取り残されてしまった……」
勇「……一人は寂しいね」
勇「早く帰ってこないかな」
勇「……」
勇「まるで俺が呪いの根源みたいな言い方された」
勇「答えは見つかるんだろうか」
勇「帰ってこない」
勇「……流石に心配だ、探しに行こう」
町悪A「おぅおぅ兄ちゃんよぉっぅつ!」
町悪B「見ねぇ顔だなぁ、どこのもんだテメェ」
町悪A「金だせやゴルぁぁっっ!!」
勇「こわっ」
町悪A「何か言ったかブルァァァッッ!!」
町悪B「A、うるさいから黙ってろ」
勇「な、なんだよ」
町悪B「身包みおいてきな、そしたら命だけは助けてやる」
勇「……この町の警察は何をしているんだ」
A.B「……」キュー
勇「思ったより俺って強いのな」
勇「町に出た瞬間絡まれるとは……外出する気が失せる」
勇「寝てるだけの奴でも居ないと、案外心細いもんだ」
勇「……そういえば勇者の仲間って何処なんだろ」
僧・魔「ただいまー」
勇「おかえり、成果は?」
僧・魔「無し」
勇「何故?」
僧「なんていうかね……」
魔「誰も勇者の存在を知らなかったんです」
勇「は……は?」
勇「つまりこういう事か、『お化け探しなんて誰が協力するか』と」
僧「まぁ間違ってない」
魔「そうなんですよー……」
勇「この国の勇者は一人なだけでなくハブられてるのか」
僧「いじめられっ子みたいだね」
魔「そんな扱いは正義の使者、魔法使いちゃんが許しません!」
勇・僧「流石に痛い」
魔「あぅ」
勇「だんだん雑にわかりにくくなってくな」
僧「『げーむ』が持ち運べるポータブルサイズになって新登場。やる?」
勇「あの勇者は幻覚なんかじゃ無いんだよな」
僧「新作はついに18禁が16推奨にまで落ちました!泣ける!!」
勇「何なんだろうか……」
勇「生い立ちから調べてみるか」
僧「どうやって?王様も知らないかもよ」
勇「交友関係から」
魔「当然そんなの無いでしょうね」
勇「物的証拠とか」
僧「指紋でも採取してみるかい?何の意味があるかは知らないけれど」
勇「……手がかりが無いのか」
勇「今回はまだ話し合いにすら持ち込めてない……」
僧「困ったね」
勇「こういう時は情報整理に限る」
魔「そうですねー、勇者君っていつ現れましたっけ」
勇「予想だと24時間エブリィィタイム」
僧「実際昼夜関係なく見つけることは出来てるからね」
魔「場所は?」
勇「これは裏路地が圧倒的に多いな」
僧「人通りが多いところには居ないね」
魔「ネクラです。ねばねばー」
勇「何故現れるんだ どうやって現れるんだ あれは勇者なのか何なのか」
僧「それはわかりません」
勇「考えても仕方ないのでまた探しに行きますか」
魔「ねばねばー……」
勇「涙拭けよ、心弱すぎ」
魔「ねばねばー」 シクシク
勇「……それはオクラ」
魔「大好きですっ」 ぱぁぁぁ
僧「妬けるね」
勇「脳みそ融けてんじゃねーの?」
僧「どっちの」
勇「二人とも」
僧「あぁ、勇者と魔法使いか」
勇「なんか言った?」
僧「そうだ、早く勇者を探しに行かなきゃ」
勇「さ、て」
勇者「……」ブルブルブルブル
勇「久しぶりだね」
僧「今日こそは話を聞いてもらうよ」
魔「逃がしません」
勇者「……」ブルブルブルブルブル
兵士「……!! おい!そこの者たち何をやっている!!」
勇「やばい事はしてないけど、見つかった」
僧「誤魔化す?」
魔「どうしましょ」
勇者「……」 !!ダッ
勇「逃げた!」 ダッ
魔「先に行っててくださーい!」
僧「こっちは誤魔化しとくからー!」
魔・僧「……大丈夫かな?」
勇者「……」 タッタッタッタッ
勇「待てよっ」 タタタタタタタ
勇者「……」 タッタッタッピタッ
勇「待てっt……おぅ」
勇者「……」
勇「何なんだよお前」
勇者「……」
勇「無意味にてこずらせるなっての」
勇者「……」
勇「何か言え!!」
勇者「……」
勇(どうしよ)
勇「仲間が帰ってくるからそれまで待ってろ」
勇者「……」ガタガタ
勇「縛ったのは悪いと思うが今俺はお前に逃げられる訳には行かないんだ」
勇者「……」ガタガタ
勇「うるさいなぁ」
僧「ただいまー」
魔「頑張って誤魔化しました!」
勇「お疲れ様」
僧「そっちも捕まえたみたいだね」
勇者「……」ブルブルブルブル
勇「?」
魔「話、今度こそ聞いてもらいますよーっ!」
勇者「……」バッ!ダダダダ
勇「ちょ、紐解いて逃げやがった!!」
---------------------
勇「なんか懐かしいな」
僧「何が?」
勇「最初の時の勇者並に意味がわからん」
僧「そうか」
勇「……なんであいつ勇者なんだろうな」
僧「選ばれたからさ」
勇「選ばれたからねぇ」
僧「納得出来ないかい?」
勇「しょっちゅう震えてるし、勇気の欠片も無さそうなもんだ」
僧「もしかしたら前は勇敢だったのかもよ?」
勇「何かがあった か」
僧「そうそう」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故勇者は私達に会うと逃げるんだ?」
僧「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
勇「ん、そうか……やっぱりお化けなのかな……んー」
僧「ちなみにまだ貴方への情熱を忘れたわけじゃありません」
勇「ちゃらちゃーらっちゃーちゃらちゃららっちゃらー 懐かしいな」
僧「……」
魔「ついにやりましたよ!!」
勇「何をだ」
魔「全世界追跡型装置『見つける君』を勇者君につけたんです」
勇「何それ」
魔「この装置が利いてる間は何をしても、むだむだむだです♪」
勇「これで勇者の場所が割りだせるのか」
魔「はい」
僧「魔方使いはやれば出来る子なんだね」
魔「褒めて下さい」
勇「素直な奴……」
勇「僧侶・魔法使い」
僧・魔「はい?」
勇「今回は俺一人で行く」
僧「なんで?」
魔「見つける君があるからできますけれど」
勇「まぁ 勘だ」
僧「勘ね」
魔「大体いつも勘じゃないですか」
勇「そんな気もする」
僧「わかった 行ってらっしゃい」
魔「とりあえず位置はこちらからお知らせしますね」
勇「それはよろしく頼んだよ 行ってくる」
-----------------------
勇「見つけたぞ」
勇者「……」 !
勇「今更ダンボール箱を被っても無駄だ」
勇者「……」
勇「そろそろ私も疲れた話をしよう」
勇者「……」
勇「私が怖いか?」
勇者「……」ブンブン
勇「何故逃げる」
勇者「……」
勇「……まただんまりか」
勇者「……」
勇「いい加減にしてくれよっ!!」
勇者「……」 ビクビク ダッ
勇「あっ」
勇「うぅ……」
僧「部屋の隅には埃が溜まりやすいんですよ」
勇「その話は聞いたな」
僧「落ち込まない落ち込まない」
魔「私達もついてますから」
勇「……ありがとう」
魔「私は貴方の家臣ですからね」
僧「実は私も家臣だったんだ 知ってた?」
勇・魔「「知ってる」ます」
僧「そうか」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故勇者は怯えているのだ?」
僧「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
勇「ん、そうか……一人で会えば行けると思ったんだけどな……んー」
僧「ちなみに私の口調は108式まであります」
勇「部屋の端までぶっ飛ばしてやろうか」
僧「……」
勇「昨日は悪かったな」
勇者「……」ブンブン
勇「無理して喋らなくていい」
勇者「……」
勇「お前は林檎と梨ならどっちが好きなんだ?」
勇者「……」
勇「最近引越しした?」
勇者「……」ブンブン
勇「お前は勇者だよな?」
勇者「……」コク
勇「何故喋らない?」
勇者「……」
勇「何がしたいんだ?」
勇者「……」
勇「……悪い、また明日遊びに来るからここで待っててくれ」
勇「黙られると困るな」
魔「前回の強化版みたいな人ですね」
僧「でも今回は質問に答える気があるみたいだよ」
勇「完全にだんまり…戦士と僧侶を足して2で割ったような奴」
魔「私にはわかりませーん」
僧「諦めるの早いね」
勇「完全に黙ってる……協力はしてくれる」
僧「そもそも何を聞き出せばいいんだっけ?」
勇「…あれ?」
勇「目的を見失ってたな」
魔「そうでしたねー」
僧「あくまで、あの勇者を仲間に引き込み魔王城へ連れて行くことが目標だよ」
勇「その為には口をきいてもらえるようになりたいところだ」
魔「勇×勇者」
勇「ん?」
魔「このポータブルげーむ機楽しいなー」
勇「……不穏な声が聞こえた気がする」
勇「勇者君……こんばんわ」
勇者「……」コク
勇「単刀直入に言うよ、一緒について来てくれないか?」
勇者「……」
勇 (あれ?) 「どうしても口をきいてはくれないんだね」
勇者「……」コク
勇「……」
勇者「……」クイ
勇「?」
勇「……」スタスタ
勇者「……」スタスタスタスタ
勇「……何処へ行くつもりだ?」
勇者「……」クイ
勇「町の外?こんな夜中に?」
勇「……」スタスタ
勇者「……」スタスタスタピタ クイ
勇「これはっ……酷いな、大分放置されてたんだ」
勇者「……」
勇「もしかしてこれがお前か?」
勇者「……」コク
勇「……今回は何の為に勇者を追い掛け回したんだ」
勇者「……」クイ
勇「? 本か」
勇者「……」
勇「わかったこれは持ってく」
勇者「……」コク
勇「一人は寂しかったよな」
勇者「……」コク
勇「ありがとう、お疲れ様……もう逝け」
------------------------
勇「かくして喋れない主人公は無事天へ召されたのでした……っと」
僧「一人で埋葬するの大変だったんじゃない?」
勇「そうでもなかった」
魔「まぁでも、おつかれさまでしたー」
勇「今回は一人で会わないといけない、喋れない、一人ぼっちの臆病者だった」
僧「酷い言い様だ」
勇「だけどとても協力的で楽だったよ」
僧「……」
魔「勇者一杯っていつになったら達成出来るんでしょうね」
勇「さぁね」
僧「……もうこの町に用は無いし、次に行こうか」
勇「墓前で手を合わせてからな」
魔「泣いちゃ駄目ですよ?」
勇「勇者は風になったのさ……」
第四部完
幽霊編です
書きながら残りの目処が立ちました。
たぶん1000までには終わります。
魔王はまた出てこない、もしかしたらちょい役で終わるかもしれない
本……どうしよ
北島マヤみたいだな
定期的にパソコンがつかえなくなる
次は遅くなるかもしれません
保守
勇「本……二冊目か」
勇「これは何だろうか」
勇「意味探しに僧侶は頼れない、かな」
勇「……なりゆきでなった勇者は誰を救うんだろう」
勇「まだ何も解決してないや」
勇「魔法使いー」
魔「はい?」
勇「次の町までどのくらいかかる?」
魔「そうですねぇ……知りません」
勇「そうか」
勇「装備確認するよ 細身の剣 黒い服」
僧「私は 変更無し」
魔「私もです」
勇「なんと」
魔「新しい服がほしいです……」
勇「次の町ですることだけは決まったな」
僧「そうと決まったら急がなきゃねぇ」
僧「ねぇ勇者」
勇「ん?」
僧「国から大分離れたと思わない?」
勇「そうだなー」
僧「一度も国から出た事なんて無かったのにね」
勇「そういわれると不思議だな」
僧「当然のように……ね」
勇「よく生きてるな俺たち」
僧「強くなったのかな」
勇「誰に聞けばいいんだろ」
僧「とりあえず今日はここで野宿」
魔「乙女には辛い限りです」
勇「乙女っていくつまでなの?」
僧「さぁ?興味はあまりないね」
魔「女の子は永遠の乙女です」
勇「……二十歳超え」
魔「はい?」
勇「いや、なんでもない」
守衛「身分証明書を提示して下さい」
勇「勇者です」 スッ
守衛「確かに……では二番ゲートからどうぞ」
僧「わた……」
守衛「お連れの方ですね、どうぞ」
魔「ありがとうございますー」
勇「この町は……」
僧「すごいね……」
魔「これは、科学ですね」
勇「科学?」
魔「魔術と似て非なる何かです」
勇「ふーん……」
僧「……」
勇「僧侶、どうした?」
僧「何でも無いよ」
勇「ふーん……」
僧「服を買ってくるでしょう?」
魔「あ、はい」
僧「勇者といってきて」
魔「え?何でですか?」
僧「行きたい所があるから」
魔「……そうですか、わかりました」
僧「ごめんね」
魔「いえ、気にしないで下さい」
僧「じゃぁ」 スタスタスタスタ
魔「……」 ぽいっ ぺちっ
魔「僧侶さん怪しすぎです」
魔「勇者さん、服を買いに行きましょう」
勇「ん?いいよ」
魔「さーって 高速で選びますよー」
勇「店主、これとこれとこれで」
魔「って、えぇぇぇーー」
店主「65536Gになりますがよろしいですか?」
勇「はい」
魔「これは……えっちなのはよくないと思います!」
勇「まぁいいじゃん」
魔「……魔導ローブがあるからいいですよ、この際」
勇「より露出狂っぽく」
魔「あぅ、 とりあえず僧侶さんを追いかけますよ!!」 グイッ
勇「!?」
僧「……」
「どうでしょうか?」
僧「順調……かな」
「国との連絡は?」
僧「とってない」
「そうですか……それでいいんですが」
僧「元気にしてます?」
「えぇ」
僧「そろそろ魔法使いが来る頃なので」
「では、失礼します……」
タッタッタッタッ
----------------------
魔「僧侶さん?」 ハァハァ
僧「……なんでしょうか?」
魔「何をしてました?」 ハァッハァッ
僧「まるで私が怪しい人のような言い方ですね」
魔「だって怪しいじゃないですか」 フゥ
僧「素直な人」
魔「褒めても何も出ませんよ」
僧「別に褒めてませんから」
魔「……」
僧「……」
スゥ
勇「何もしてないと言うならそれで良いじゃないか」
魔「でも……」
勇「少ない仲間内で疑い腹の探りあいをした所で利益なんて無いんだよ」
魔「……」
僧「疑いは晴れたのかな?」
魔「晴れてませんよ」
僧「冷たいねぇ」
勇「今は宿へ行こう」
魔「はい」
勇「……別にお前が嫌いな訳じゃないからな」
魔「知ってます」
勇「そうか……」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故お前は俺に隠し事をする」
僧「悪いけど、それは私が答えられる事じゃない」
勇「……何を知ってる?」
僧「……」
勇「黙るのは止めてくれ、お前には死んで欲しくない」
僧「……」
勇「何故勇者の仲間は死んでいくのだろう」
僧「……私は大丈夫」
勇「そう言ってくれると嬉しいよ」
僧「魔王城までは辿り着くよ 一緒にね」
勇「頑張らないとな」
僧侶が魔王フラグとみせかけて魔法使いが魔王か
勇「何の本を読んでる?」
魔「選ばれし勇者よ。神の寵愛を受けし者よ。汝はその手に全ての思いを握り悪を討て」
勇「宗教の勧誘?」
魔「魔術の心得がある人は誰でも知ってる本です。実はまだ読んだことが無くて」
勇「何の意味があるんだそれ」
魔「要約すれば、勇者は魔王を倒してね って事らしいです」
勇「ふーん」
僧「ちなみに続きが、その時汝は汝の持つ力を知る、神を討て。ね」
魔「やっぱり勇者を無理矢理死地に赴かせる為の文句にしか見えません」
僧「そうだねー」
勇「でもラスボス倒してから真の力が覚醒って意味わからないな」
魔「……確かに かにかに」
僧「鍋食べたい」
勇「……はぁ」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故魔王は倒さなければならないんだろう」
僧「悪いけれど、それは私にわかるはずが無い事です」
勇「そうだな……誰が困るんだろう……んー」
僧「ちなみに最近レスってませんか、お互いに26の体持て余してませんか」
勇「性欲を持て余す はお前だけらしい」
僧「……」
魔「昨晩はお楽しみでしたね」
勇「ふぁぁ……お前は何なんだ」
魔「夜限定家政婦」
僧「覗き見はどうかと思う」
魔「家政婦は『うっかり見えちゃう』のが信条です」
勇「意味わからん……」
魔「とりあえず今日は服を買いに行くの手伝ってくださいね 二人共です」
勇・僧「えー」
魔「僧侶さんは服を着替えた方がいいです。勇者さんは……まぁなんでもないですが」
魔「常識的に考えて昨日の服で市街地を歩き回るのは無理ですよー」
僧「そうだねー。あ、これなんてどう?」
魔「これの青いのありませんかね」
僧「……無さそうかな、ならこれは?」
魔「良いですね!でもこれも…………」
勇「このベルトの皺の数は1024本……次のは……」
勇「……」
キャッキャッ
勇「……」
キャッキャッ
勇「……」
キャッキャッ
ゴルァァ!!
勇「……あ」
魔「助けて下さーい」
勇「どうした?」
僧「そこのカップルとちょっと揉めちゃって……」
勇「なにでだ?」
魔「その……」
僧「相手の男の人の裸を見ちゃったんだな これが」
勇「これが、って言ってる場合じゃないでしょ。謝って来い」
僧「そもそも男と女が同一の試着室なのが悪い」
魔「科学の力で服と防具は一体化したのです 男と女も一体化します」
勇「いいからさっさと謝って来い」
それは16才の誕生日のこと
母親に起こされて
王様に合いに行った
そして>>1へ…
魔「だ、だって……」
勇「まだ何かあるの?」
魔「彼女がちょっと……」
僧「なんだ、とりあえずついて来てくれないか?」
勇「まぁいいけど……」
女「#$%&!?@:*!」
男「ま、まぁ落ち着いて……」
勇「あのー……」
男「あ、はい」
勇「見られちゃった方ですか?」
男「見られちゃった方です」
勇「どうもすみませんでした」
男「いえいえ良いんですよ」
女「良くない!!」
男「ちょっと!」
女「男の裸が他の女に見られたのよ!!」
勇(あー……あーーー)
僧「えっと、ごめんなさい」
女「謝ってすむと思わないでよ!!ふざけないで!!」
男「落ち着いてー」
男「もういいから」
女「よくない!」
男「良いんだって」
女「ぜんっぜん良くない!!」
勇・僧・魔「どうもすみませんでした、では」
女「帰すわけないでしょう!!」
勇・僧・魔(うわー……)
警備「そこの人たち 営業の邪魔だからちょっと」
勇・僧・魔・男「あ……」
女「何よ!!」
女「……だから悪いのはあっちだって言ってるでしょう」
警備「それでは話にならないんですが」
男「あの、僕達が悪いので ご迷惑をお掛けしました」
勇「それに関しては家の嫁に原因があるので……」
警備「あ、いえ お二人の言い分で大体把握できたのですが」
男「では?」
警備「二度目、女さんに問題を起こされると出入り禁止にせざるをえないといいますか」
勇「あー…」
スイーツ(笑)自重
--------------------
警備「はい…はい もういいです」
男・勇「本当に迷惑をおかけしました」
警備「最後に全員の身分を確認してもよろしいですか」
勇「私は勇者です。勇者をやっています」
僧「連れの僧侶です。僧侶をしています」
魔「同じく魔法使いです。魔法使いをしています」
男「僕は男です。武道家をしています」
女「女よ。勇者をやってるわ」
警備「では お気をつけて」
なにそれこわい
僧「ふぅ……ごめんね勇者」
勇「いや、いいよ」
魔「それよりもですねー」
勇・僧・魔「……」
勇「面倒くせぇ」
僧「関わりたくない」
魔「もう殺しちゃいますか?」
勇「……それは無しで」
魔「とは言いつつも既に見つける君は取り付け済みです」
僧「グッジョブよ」
勇「明日辺り一回目行っときますか」
魔「今度こそは生きて連れてきますよー!」
僧「……そうね」
スイーツ言い負かすとか不可能な筈…だが、期待
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故女はあんなに怒ったんだろうか?」
僧「悪いけれど、私にわかるはずが無い事です」
勇「そうだな……嫉妬かな……んー」
僧「ちなみに私は浮気とか別に構いませんよ 燃えます」
勇「この泥棒猫!! って言ってみたいだけじゃないのか?」
僧「……」
保守とか
勇「こんにちわ」
女「……昨日の男か」
勇「昨日は悪かった」
女「何の用?」
勇「一緒に魔王城に来てくれないか?」
女「お断りね」
勇「何故?」
女「……気分が悪いわ さよなら」
勇「……うーん、女性経験に乏しいと困るなぁ」
直球w
勇「ただいまー」
僧「どうだった?」
勇「僧侶の優しさを感じた」
僧「あー……成る程」
魔「女性の扱い方がなってないのです」
勇「扱うって言う程の接触量じゃ無いのにー」
魔「それでもです」
勇「理不尽だ」
勇「明日もう一度頑張る」
僧「そう」
魔「もう一度だけチャンスをやろう」
勇「……」
魔「……」
勇「……」
魔「……ごめんなさい」
女「……」
勇「こんにちわ」
女「……」
勇「こんにちわー?」
女「……」 プイ
勇「あのー」
女「……」 スタスタスタスタ
勇「……無理」
僧「相手が女だからと言って心が折れるの早すぎる」
魔「情けないですね」
勇「だって話聞いてもらえないんだもの」
魔「確かにそれはどうにもなりませんね」
僧「……どうしよう」
勇「……」
魔「私が行ってみますか」
勇「勇者が説得しなくていいのか?」
魔「いいんじゃないですか?」
勇「軽っ」
僧「でも他に打つ手が無いじゃない」
勇「確かに」
魔「こんにちわ~」
女「……なんで貴方達は私の場所がわかるのよ」
魔「占いでわかるんです」
女「……嘘ね、勇者を馬鹿にしないで」スタスタスタ
魔「…?」
魔「失敗しました」
僧「次は私ね」
勇「結果は見えてるけどな」
魔「ですよねー」
僧「こんにちわ」
女「……」
僧「こんにちわー女さん?」
女「……」
僧「話くらいしてくれてもいいじゃない」
女「貴方嫌い……」
僧「勇者は悪くない…私も悪くない…」
勇「遠くで見てたけど正直笑った」
魔「どうしましょう…ね」
僧「どうしようか」
魔「本当に全てを拒絶されるとなると……」
勇「うーん」
勇「あ、そうだ」
魔「何ですか?」
勇「最初に会ったときの印象ってさ 高飛車っていうか」
僧「スイーツ(笑)?」
勇「そう それ、でも実際は結構テンション低かったよな」
魔「メンヘラ?」
勇「あー」
勇・僧・魔(それはそれで……)
勇「……男の居場所ってわかる?」
魔「何でですか?」
勇「まぁいいから、会いたくなっただけ」
魔「勇×男」
勇「……幻聴幻聴」
良いね
---------------------------
勇「男さん こんにちわ」
男「あ……えっと……」
勇「勇者です。先日はどうも」
男「あのですね」
勇「はい?」
男「女にはあまり近づかないで下さい。お願いします」
勇「あ……」
男「では」 スタスタスタ
勇「ま た か」
僧「取り付く島も無い」
魔「って感じですね」
勇「どうすりゃ良いんだ」
僧「……これは下手を打ったかもしれないね」
勇「二人共突撃させなければまだな……」
魔「いえ!」
勇「?」
魔「まだ大丈夫です!!今から名誉挽回するのです!!」
勇「んー……そうだな」
魔「頑張りましょう!!」
勇「あの二人の拒絶ぶりはどこから来るんだろう」
魔「二人ペアの冒険者ってのは珍しくないですが」
僧「男女だと定番と言えば定番だよね」
魔「ふふふ、私も邪魔ですか?」
勇「それは違うな」
魔「ありがとうございます」
僧「絆を確かめ合った後は、二人を仲間に引き込む算段でも」
勇「ん……」
僧「女に接触しても男に接触しても結果は同じだったね」
魔「だからと言って二人が同じ人間だというわけではないはずです」
僧「つまり……」
勇「どういう依存関係か、と」
僧「……」
魔「難しいです」
僧「後はまぁ勇者の仕事じゃないかな」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故女は魔王城に行くのを拒絶したのだろう」
僧「それは私にわかるはずが無い事です」
勇「そうだな……勇者なんだけど……んー」
僧「ちなみに最近空間転移を行うドアが出せるようになりました」
勇「どこかのドア~ ……最近見ないなぁ」
僧「……」
勇「やぁ」
男「また貴方ですか」
勇「女さんに会う気はないから安心してくれ」
男「では僕に何の用が?」
勇「なんてことは無いんだ話がしたいだけ」
男「女の…ですか?」
勇「いいや だから君の話だって」
男「僕にそっちの気は無い……まぁいいです」
勇「ありがと」
僧「おかえり」
勇「ただいま」
僧「仲良くなれそう?」
勇「さぁ?」
僧「小さいときからお友達は少ないようだったからね、お坊ちゃま」
勇「……なんだよ」
僧「たまには勇者を身近に感じてみたくなるのさ」
勇「俺はそんなに遠いか?」
僧「最近は大分、国王であらせられた時期の方がよっぽど近かった」
勇「……ごめん」
僧「謝ることじゃないさ」
勇「わかった事が無いでもない」
僧「へぇ やるじゃない」
勇「どっちかって言うと依存傾向が強いのは女の方だね」
僧「……ま、期待してた私がって事かな」
勇「失礼な」
魔「あ、おかえりなさい」
勇「ただいま」
僧「予想通り収穫は無しだそうだ」
魔「実がなるまで時間は掛かるものです」
僧「そんな言葉もあったな」
勇「良い事を言う」
魔「勇者さんはさっさと女さんを落としてきてくださいね」
勇「嫌な事を言う」
僧「今日は早めに寝ますか」
嫌だこんな世界(´;ω;`)
幼なじみなのか?
男「今日も……ですか」
勇「暇なんだろ?」
男「確かに昨日そういいましたが……失敗しましたかねぇ」
勇「釣れない奴」
僧「おかえり」
勇「今日も仲良くお友達作りに励んできましたよっと」
僧「関係ない話だが昨日ふとおもったんだ」
勇「何を?」
僧「ここまでの冒険を話に纏めたら面白そうだなぁと」
勇「ふぅん」
僧「……勇者の弱点とか書いておこうかな」
勇「それは止めてくれ」
僧「もうどうすればいいのかはわかった?」
勇「大体ね」
僧「そっか……もう慣れたのか」
勇「まぁ、わかりきってるだろ」
僧「私にはよくわからないんだ」
勇「何が?」
僧「勇者のわかりきってる事が」
勇「そうか……知りたい?」
僧「どうだろうな」
勇「なんだそりゃ」
勇「さて、」
男「なんだい?」
勇「そろそろ俺が君に対して敵対心のない事をわかってくれたと思う」
男「?」
勇「今言うとまた怒られる気がするんだが」
男「……」
勇「君と女との間に何があったのか教えてくれないか?」
男「それは無理だ」
勇「意外とあっさり却下したね」
男「いくら勇者の頼みであっても女の事は言えないよ」
勇「……そうか、無理強いしてすまない」
男「あまり気にしなくていい」
勇「それ以外のことはこれからもよろしく頼むよ」
男「勇者達が次の町に旅立つまでにね」
勇「そうだな……」
勇「やる気失せるな」
僧「どうしたんだい?」
勇「どうもこうも付け入る隙みたいなのが」
僧「……隙ねぇ」
勇「どうかした?」
僧「ほんと、変わったね。勇者は」
勇「……」
しえん
勇「僧侶は俺の何を知っているというのか」
勇「もう疲れた」
魔「勇者さん……」
勇「あ、魔法使いか」
魔「無理はしちゃ駄目だって言いましたよね?」
勇「……そうだな」
魔「私に甘えろとは言いませんが」
勇「……」
魔「……」
勇「まずはっきりさせなくちゃいけない事があるな」
魔「……」
魔「頑張ってください」
勇「……こんなことしたら僧侶怒るかな」
------------------------------------
勇「…やぁ」
男「勇者か、こんにちわ」
勇「……ごめん」 ガスッ
男「えっ……」 バタッ
勇「久しぶりだね」
女「……何故男を?」
勇「ちっとも話を聞いてくれないからだよ」
女「二回しか会いに来なかった」
勇「そうだ……でも拒絶する気しか無かっただろう?」
女「そうね、その通り」
勇「話を聞いてくれるかい?」
女「お断りするわ」
勇「……」
女「男を傷付けた人間を許さない!!」
勇「……駄目だったか」
勇「ついに人を殺したか」
女「……」
勇「教会に持っていったら生き返ったりしないかな」
女「……」
勇「どうしよ……」
-----------------------------------
カン ガキン カキン シュン ジュバッ ドスッ
-----------------------------------
勇「ついに人を殺したのか」
女「……」
勇「教会に持っていったら生き返ったりしないかな」
女「……」
勇「どうしよ……」
両方殺した?
勇「……」 ぼーっ
女「……」
男「……」
勇「……墓は街中じゃ作れないな」
女「……」
男「……」 スゥースゥー
勇「そういえば男は死んで無いんだった」
僧「勇者……」
勇「僧侶か」
僧「……」
勇「俺を見てどう思う?」
僧「すごく真っ赤です……それ以外は実にいつも通りだ」
勇「そうか」
見てるよつ④
僧「君の状態は実に不味い」
勇「だろうな……」
僧「あまりこうしていると誰か来るかもしれない」
勇「……」
僧「どうした?」
勇「このままでもいい気がするんだ」
僧「何を……言っているんだ?」
勇「俺はもう嫌なんだ。
何処に行っても人が死ぬ、どうやろうとも死ぬ。
俺が殺して歩いているかのようじゃないか。
俺と話す人々は狂ったように同じ言葉を繰り返し。
そして平然と日々を過ごすんだ。
誰も変異に気がつかない、全てを受け止めてしまうんだ。
この流れを止められるのは勇者だけで、
自分達は関係ないんだと、そう言ってる気がする」
僧「……呪いは人を狂わす」
勇「死にたいよ……」
僧「それは私が許さない、勇者は生きなければならない」
僧「私が許さない」
勇「何故?」
僧「勇者に秘密にしている事があったな」
勇「今更なにを……」
僧「私は君の妻だ」
勇「知ってる」
僧「君の母親に命じられた妻だ」
勇「え……」
僧「そもそも君は自分がどういう者なのか知らないで生きてきた」
勇「何を言っているんだ僧侶?」
僧「勇者は神から呪いを受け、そしてその呪いによって魔王を殺す」
勇「意味がわからない!止めてくれ!!」
僧「あの時勇者ともっとも親しい私は勇者を守る役目を負った」
勇「俺を愛すと言ってくれた言葉は何だったんだ!!」
僧「女王陛下はいつでもこの事を話して良いとは言っていたが、私は機会を待つ事にしたんだ」
勇「答えろ!!僧侶!!」
僧「君は勇者だ」
僧「そして私はこの杖とともに勇者を守る」
勇「それがどうした!!」
僧「つまり……そう、つまり……」
勇「……」
僧「君は逃げられないんだ」
男「……」
勇「何だそれは……」
男「……ん んん」
勇「あ」
男「……男、それは何だ」
僧「血だね」
男「誰の血だ」
僧「あの女の血だね」
男「勇者がやったのか?」
勇「……そうだ」
男「う、うぁぁがぁぁぁるぁぁ!!」
ザスッ
勇「……」
僧「二人も君は殺してしまった」
勇「そうだな」
僧「どうする?」
勇「自殺でもしてみようか」
僧「神の加護を受けたものは教会で生き返るけれど?」
勇「……」
僧「他人を狂わし、殺し、自分は死なない」
勇「呪い……の正体」
僧「私が知っていたのはそれだけ」
僧「で、今更進むのを止めるのかい?」
勇者「……帰ろう」
僧「確かにここにいてはいけないね」
勇者「魔法使いを驚かせないようにしなきゃ」
勇「シャワーを浴びて少し目が覚めた」
僧「それは良かった」
魔「あ、二人共何処へ行ってたんですか?」
勇「男を説得しに」
僧「山へ芝刈りに」
魔「もう……あんまり夜遅くまで出歩かない方がいいです」
僧「わかってる」
勇「悪かった。今日はちょっと疲れたから寝るよ」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故お前はその役目を負った?」
僧「そんな事はわからない……訳が無いじゃないですか、好きだからに決まってるでしょう」
勇「そうか」
僧「少しでも近づきたくて」
勇「後悔してる?」
僧「死ぬほどに」
勇「そうか」
魔「おはよーございます」
勇「おはよう」
僧「おはよう」
勇「二人に言いたいことがある」
僧・魔「何ですか?」
勇「あの二人は無理だ、諦めよう」
魔「えーっ 諦めたらゲームセットですよ?」
僧「……」
勇「全てを拒絶されたんじゃどうしようもないんだよ」
僧「……今回は諦めよう」
魔「僧侶さんまで!?……そんなに沢山勇者は居ませんよ?」
勇「早く仲間に出来そうな勇者が出来るといいな」
魔「全くです……運が悪いんですね」
勇「運……そうだな 運が悪かったんだ」
僧「じゃぁ、次に行きますか」
第四部完
自分で第何部完って書くのは恥ずかしくないですか?
やっぱり魔王はちょい役決定です。
書きそびれたのですが、僧侶は常に勇者の位置がわかるものと思ってて下さ。い
殺さなくてもよかったんじゃね?
怖い・・・
よくわからなかったんだが
主人公以外の勇者が生き返らないのは
神の加護がない=本物の勇者じゃないってことなのか?
神の加護がない勇者がいっぱいいるのはなぜ?
勇者を集めろって加護がないやつでもいいのか?
僧侶が役目を負ったあの時っていつ?
自分の読解力の無さが恨めしい
>>36/504:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]
2009/10/31(土) 02:09:26.48 ID:l8V3wFCX0(188)
王様「なぁ臣よ」
臣「何でしょうか」
王様「お前はこのことを知っていたのか?」
臣「えぇ」
王様「勇者は質問されれば『いいえ』命令されれば『はい』」
臣「その通りです」
王様「そしてお前は私にその事を気づかせる役だった訳だ」
王様「何故臣はそのような役目を負ったんだ?」
臣「失礼ですが、それは私にわかるはずが無い事です」
↑この辺りのこともよくわからなかった
ここで言ってる役目って後の「守る役目」とは関係ないのか?
保守&考察ありがとうございます
勇≠その他勇者 です
余りの眠気に女と男の話の説明をしてない気がするので 始めます
僧「そろそろ魔王城が見えてくるんだね」
勇「ん……」
僧「……」
勇「女と男は失敗だったのかな」
僧「悪いけど、それは私にわかるはずが無い事だから」
勇「僧侶はそればっかりだ」
僧「……そうかな」
勇「どうしたら二人を仲良く……」
僧「それ以上考えるのは止めておいた方がいいと思う」
勇「何故?」
僧「結局何がどうあっても死ぬんだから」
勇「……」
魔「おはようございますー」
僧「おはよう」
魔「もう前の国も見えなくなりましたね」
勇「ほんとだ」
僧「でも魔王城も見えてこない」
勇「遠いんだな」
魔「魔王城が見えたって入れないのでしょう?次の国を目指さなきゃ」
僧「それもそうだねぇ」
勇「とは言え見物はしておきたい」
魔「怖いですよー」
僧「……物見遊山しますか」
魔「僧さんもですか? 最近二人共仲良くなっちゃって……」
勇「羨ましい?」
魔「内緒です」
勇「そうか」
勇「僧侶、聞きたい事があるんだけれど」
僧「何でしょうかね」
勇「その杖は結局何なの?」
僧「勇者を守るのに必要な杖」
勇「だから?」
僧「王家に伝わる何かだと思うけど」
勇「聞いた事無いな」
魔「何の話をしているんですか?」
僧「なんでもないよ」
勇「主に3サイズでも」
魔「勇者さん僧侶さんのすら把握してなかったんですか?」
勇「え、普通知ってるものか?」
魔「だって私ですら知ってますよ」
僧「何故だ!?」
魔「あ、そうだ」
僧「なんだ?」
魔「勇者さんと内緒話をしたいです」
勇「は?」
僧「……そういう事は宣言してはいけないと思うのだけど」
勇「まぁいいよ、 何?」
魔【あの洞窟で拾った本はどうしました?】
勇【あぁ、あれ?まだ持ってるよ】
魔【何かわかりました?】
勇【なーんにも】
魔【……燃やしてみますか】
勇【たまにとんでもない事を言うんだな、お前は】
魔【えへへ】
僧「で、何の話だった?」
勇「僧侶の弱点」
僧「……!!!ほ、本当か!?」
勇「うん」
僧「だ、誰が耳が弱いってい、言った!!」
勇「……へー」
僧「それは嘘だからな!?」
勇「そうか、わかった」
僧「それでいい……ふぅ」
魔「耳かーすごいなー」
勇「まるであいつの作ったげーむのヒロインみたいだ」
魔「あー……」
僧「魔王城マダー?」
勇「知らんがな」
魔「本当に遠いですね……」
勇「情報が間違ってたりはしないの?」
魔「かもしれませんが、確かめる術がありません」
勇「困ったな……」
僧「悩まずjに進もう!」
勇「珍しく勇ましい」
僧「久しぶりに良かったのでね」
魔「何が…………あー良いなー」
僧「さっさと見に行こう」
勇「途中で勇者に会えればベストだな」
魔「そろそろ独り身は寂しいかな」
勇「魔王がいるさ」
魔「魔つながりですか?そうですか、お断りします」
------------------------
僧「家だ」
勇「家だな」
魔「いや、これは家ってレベルじゃないでしょう」
勇「入るか」
僧「魔王城じゃないのかな?これ」
魔「魔王城は随分ときれいな白壁なんですね」
僧「冗談ね」
魔「誰が住んでいるんで……あ、勇者さん待ってー!」
魔「すいませーん」
僧「誰か居ませんかー?」
勇「……そしてドアは閉まりだす」
キーバタン
僧「the ……じゃないでしょう」
魔「普通に開きますし」 ガタッ
勇「誰かいないのかな?」
魔「人は居ますね?」
勇「何故?」
魔「このお掃除具合……出来る!!」
僧「ふふふ……私も同じ意見だ、相当の熟練者だ」
魔「達人級(マスタークラス)でしょうか?」
僧「さぁね……」
勇「どうした二人共」
勇・僧・魔「誰かいらっしゃいませんかー?」
しえん
老人「人か、珍しい」
勇「あ、人」
老人「酷い言い草だのぉ」
僧「失礼した、ご隠居」
老人「ご隠居とはまた……」
魔「そんなことより、お一人で住んでいらっしゃるんですか?」
老人「そうじゃが」
僧・魔「なん……だと?」
勇「え?何?」
老人「老人の一人暮らしなんぞ珍しいものでもあるまいに」
僧「……そうですね」
魔「失礼しました」
老人「その、なんじゃ、向こうの部屋で待っておれ。茶でも出そう」
僧「お言葉に甘えさせてもらいます」
僧「おかしい」
魔「そうですね」
勇「だから何がだ?」
魔「キレイすぎるんですよ、家が」
僧「ご老体にして……やはり達人級」
魔「それは冗談にしても」
勇「なるほどね、謎の種類としては典型的だ」
僧「確かに かにかに」
魔「鍋食べたいです」
勇「だからなんで鍋なんだよ」
ガチャッ
老人「鍋の話かね、鍋なら香辛料に漬けた野菜と……」
勇「あんたもか」
勇「何時からここに?」
老人「いつからじゃったかな……」
勇「覚えてらっしゃらない?」
老人「んー、日記をみたらわかるかもしれん」
勇「日記?」
老人「すまないね、どうも最近物忘れが激しいんだ」
僧「……」
老人「取ってこようかね」
勇「……お願いします」
老人「少し待っておれ」
魔「なんなのでしょう」
僧「あの人も勇者なのかな」
勇「だろうなー」
勇・僧「……」
魔「どうしました?」
勇「長生きしてくれると良いなーと」
魔「元気なお方ですからね」
僧「そうだね」
勇「帰ってこないね……」
僧「ある意味予想通り」
魔「予想してたんですか?」
僧「まぁ素直に日記が渡されるとは思えないからね」
魔「そういう事ですか」
僧「帰ってこないのはどうしたものかと思うけれど」
勇「どうする」
僧「部屋をお借りしよう」
勇「……手っ取り早く殺しちゃおっかなぁ」
僧「そんな事してると壊れちゃうよ」
勇「ブレイブハートならぬブレイクハート」
僧「まだ何もしてないじゃない」
勇「……諦めたくないな」
僧「うん」
勇「ずるいなー」
僧「何が?」
勇「俺が」
僧「……」
勇「まだ俺は自分が勇者だと思ってるんだ」
僧「……それは間違ってないよ」
勇「……」
僧「そうだ、あのご老人を利用すればいい」
勇「利用……」
僧「使える事が無いか調べるんだ、そうやってご老人を何とかできないか探す」
勇「僧侶は頭良いんだな」
僧「ありがとう」
勇「そうか……利用しよう」
勇「おはよう」
魔「昨日はおた……静かでしたね」
僧「結構歩いて野営ばかりで疲れてたんだ」
魔「そうですか」
勇「ご老人はどこかな」
僧「今日はこの家の全体を把握するところから始めようか」
魔「了解です」
僧「本はたくさんあるな」
勇「何この図書館」
魔「こ、これは!!猿でもわかる魔法の全て!!」
僧「本が一杯あったな」
勇「何処の部屋も似たようなもんだった」
魔「お風呂場が広くて素敵でしたー」
僧「一つしか無かったけどね」
勇「お前ら何をしっかりチェックしてんだ」
魔「また長そうですから」
僧「ん……」
-------------------------------
キィ バタン
老人「……おや、客人か」
勇「あ、勝手に上がってすみません」
僧【これは重症だね】
魔【これじゃ記憶喪失と大差ないです】
勇「広いお屋敷ですね」
老人「一人暮らしには広すぎるくらいだのぉ、まぁそこの部屋で待ってなされ」
勇「すみません」
老人「客人は久しぶりじゃからの……」
老人「待たせたの」
僧「ありがとうございます」
老人「こんな国外れの地に何の用……ん、魔王城かの?」
魔「えぇ」
老人「勇者か、昔は沢山居たのじゃがな」
勇「昔は?」
老人「最近はあまり見かけないのではないか?」
僧「確かに…」
老人「お隣さんの夫が勇者、なんて中々今はないじゃろ」
魔「沢山ってそんなにですか」
老人「古い話じゃ、馬鹿馬鹿しさすら感じる」
勇「……勇者がお嫌いで?」
老人「嫌いじゃな」
老人「同属嫌悪かもしれん」
勇「やはり、ご老人も勇者だったのですね」
老人「やはり?」
勇「いえ、何となく」
老人「……若者、邪には気をつけよ」
勇「……」
老人「夕食に招待してもよろしいかな?久しぶりに誰かと食事をとりたい」
勇・僧・魔「よろこんで」
老人「鍋にしよう」
支援
勇「一緒に作らせて貰っても良いですか?」
老人「客人はゆっくり……まぁわしも年だからの。手伝ってもらおうか」
勇「はい、ついていきますね」
僧【何のつもり?】
勇【今日もまた夕食を食べそびれるぞ】
僧【あ、そっか】
ぐつぐつ
魔「こ、これは」
勇「からそー」
老人「では、いただくとしようか」
僧「いただきます」
勇「……からいなー」
僧「美味しいじゃないか」
老人「そういってもらえると嬉しいよ」
勇「魔法使い、どうした?」
魔「辛いんですか?」
僧「辛いな」
魔「……」
老人「ほっほっほ、食えんのか」
魔「はい……」
勇「たまごいる?」
僧「ご老人」
老人「なんじゃ?」
僧「何故勇者を途中で止めたのですか?」
老人「……何故じゃったかな」
僧「……」
老人「日記を見れば何かわかるかもしれん」
勇「……」
老人「取りに行ってこようか」
僧「いえ、いい 勇者「お願いします」
老人「ん? ではとってこようかの」
僧「行かせたら帰ってこないでしょう?」
勇「だろうね」
僧「では何故行かせたの?」
勇「今はまだ様子見をすべきだと思ったから」
僧「……そう」
勇「なぁ僧侶」
僧「何?」
勇「最近はお前も一緒に考えるようになってくれたよな」
僧「そう……かな」
勇「前は結構冷たかったんだけど」
僧「……わからない」
勇「無理はしなくていいから」
僧「わかった」
魔「……日記が鍵ですかね」
勇「あの日記が老人の利用価値」
魔「へ?」
勇「なんでもない」
僧「どうにかして日記を貰わなきゃ」
勇「方法がなー……」
魔「今度も言えないパターンですか」
勇「言う情報が無いとも」
魔「……難しい事はわからないので 寝ます」
勇「おやすみ」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故老人は鍋を食べようと思ったんだろう」
僧「悪いけれど、それは私にわかるはずが無い事です」
勇「そうだな……ただの物忘れ……んー」
僧「ちなみに私の得意料理は肉じゃがです」
勇「そういうなら料理作ってくれよ、俺の代わりに」
僧「……」
魔「おはようございます」
勇「おはよう」
魔「今日はあの便利アイテムがパワーアップして帰ってきました!!」
僧「?」
魔「見つける君二式です!」
僧「そう」
魔「なんと相手の部屋の本の名前を見ることが出来るくらいの高解像度映像記録装置付!!」
僧「こういう時どんな顔をしたらいいのかわからないの」
勇「笑えばいいと思うよ」
魔「こいつで日記を探してみましょう」
老人「おはよう」
勇「んーおはようござ……あれ?」
老人「どうかしたかね」
勇「ご老人ですよね?」
老人「何が言いたいのかよくわからないのだが」
勇「失礼、何でも無いです」
老人「そうか」
スペシャルステージ
老人「私はすることがあるので失礼するよ」
勇「あ、はい」
勇「と、いうことが今朝方ありまして」
僧「ふーん……何故?」
勇「わからない」
魔「完全に全てを忘れてしまう訳ではないんでしょうね」
勇「おかしい」
僧「……おかしいだけなら今まで通り」
勇「それもそうか」
魔「毎回言ってません?」
勇「そうだっけか」
魔「覚えてるとなると長期滞在は不自然になりますね」
僧「個人宅だからね」
魔「考えがないでもないです」
------------------------------------
キィ
老人「おや、魔法使い君かな」
魔「こんにちわ」
老人「何か用かね」
魔「この家にある本で興味があるのが沢山あるんです」
老人「本読むのは大いに結構だ」
魔「ありがとうございます。と、いう訳でもう少し滞在させてもらって良いですか?」
老人「ふむ……構わないよ」
魔「そういう訳なので私は本を読んでますね」
僧「戦力一人減かな」
勇「ま、聞きたい事があったら魔法使いのところまで行けばいい」
僧「そうだね」
魔「申し訳ないです」
勇「どうせ俺の仕事だからな」
僧「早めに決着がつくように頑張ろう」
勇「だな」
勇「聞きたい事があるのですが」
老人「何でも答えてあげよう、覚えている事ならの」
勇「ありがとございます。昨日は日記をどうしましたか?」
老人「日記……?あぁ、すっかり忘れておった。物忘れが激しくていかん」
勇「つまり昨日は日記が見つからなかったんですか?」
老人「そういうことじゃ」
勇「そうなんですか」
老人「後でもってきてあげよう」
勇「いえ、やはりいいです」
老人「そうかね」
勇「あ、それから。その日記は特別な日記なのですか?」
老人「特別か…?いたって普通の日記だと思うのじゃが」
勇「そうですか」
老人「ごほっ ごほっ…… すまないが席を外させてもらうよ」
勇「体にお気をつけて」
勇「日記の場所は聞けそうに無い」
僧「何故?」
勇「日記を見つける→記憶が消える」
僧「なにそれこわい」
勇「どうしようかね……面倒だな」
僧「まだだよ、日記は利用したい」
勇「わかってる。毎回回りくどすぎる」
僧「落ち着いて」 ナデナデ
勇「……」 ナデラレ
僧「……」
勇「落ち着いた」
僧「怒らないんだ」
勇「なんで?」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故ご老人はあんな危ない日記を持っているんだろう」
僧「それは私が知るはずの無い事です」
勇「そうだな……本……んー」
僧「ちなみに愛読書は週刊外道」
勇「週刊誌なんて定期的に買える訳無いだろ 嘘乙」
僧「……」
勇「おはよう」
魔「おはようございまーす」
勇「何か面白いものあった?」
魔「ありまくりですよー、例えばほら『禁書目録』ってすごいんですよ」
勇「何がだよ」
魔「これさえあれば何でも出来るような気がしてくるんです」
勇「そげぶ」
魔「?」
勇「ま、引き続き粘っててくれ」
魔「了解しましたー」
勇「そうだ……これを持っていこう……」
僧「何をしているの?」
勇「んーご老人と今日もお話するから、その準備」
僧「頼んだよー」
勇「おうよ」
僧「おうよ 似合わない」
勇「何で」
僧「それは私にわかるはずが無い」
支援
老人「客人か」
勇 (えぇー) 「朝早くに勝手に上がってしまい申し訳ありません。勇者といいます」
老人「勇者君か……人が来るのは久しいな」
勇「国外れに家があるのは珍しいと思ってつい」
老人「ほっほっほ、そうかそうか」
勇「少し家の中を見てもよろしいでしょうか」
老人「構わんよ、物によるが気に入ったのがあればもっていってもよい位だ」
勇「ありがとうございます」
-----------------------------
勇「リセットされた」
僧「リセット?」
勇「記憶がまた無くなってる」
僧「はぁ……わざとだったりしないよね」
勇「それはわからないさ」
僧「準備は無駄に?」
勇「残念ながらね」
僧「大変だろうけど、頑張って」
-----------------------------
勇「ご老人、少し質問が」
老人「何かな」
勇「この本が何なのか知っていますか?」
老人「それは……知らないな?」
勇「そうですか……」
老人「待てよ……君はひょっとすると 勇者かね?」
勇「はい」
老人「勇者か、懐かしい響きだ。」
勇「それがどうかしたのですか?」
老人「その本を貸してみなさい」
勇「は、はい」
老人「ここにもう一冊の本がある」
勇「もう一冊?」
老人「この本は三部作らしかったのでな」
勇「はぁ」
老人「私は勇者だった」
勇「そうなのですか……」 (知ってるけど)
老人「そしてある日、偶然洞窟の奥底でこの本を見つけたのだ」
勇「私にはさっぱりその本の文字が読めなかったのですが」
老人「魔導の心得があるものなら読めるかもしれぬ」
勇「無いので無理です」
老人「そうか」
勇「で、どうすれば良いんでしょうか?」
老人「三冊纏めて燃せば良い」 ボッ
勇「えっ?」
パチパチパチパチボワッ
プスプス
勇「燃え尽きちまった……真っ白にな」
老人「もう少し見ておれ」
勇「……」
老人「……」
勇「……」
老人「……」
勇「あの」
老人「なんじゃ?」
勇「何かありましたか?」
老人「……すまぬ」
勇「えぇぇぇぇ」
老人「お詫びに夕食でも作ろうかの」
勇「……過ぎた事は仕方ない、お願いします」
老人「ほっほっほ」
勇「ただいまー……って何してるの?」
僧「……」 ガクガクブルブル
勇「布団に包まって、大丈夫?」
僧「む、無理」
勇「何があった?しっかりしろよ」
僧「変なものが見える……」
勇「は?」
勇「何かありましたか?」
老人「……すまぬ」
勇「えぇぇぇぇ」
この流れで吹いたwwww
勇「変なものって?」
僧「お化け……」
勇「……は?」
僧「いや、だって、お化けが見えるんだもん」
勇「本当に大丈夫か?」
僧「布団から出たくない」
勇「俺には何も見えないんだけど」
僧「……え?」
勇「ちょっと顔出してみてよ」
そーっ
僧「あれ?」
勇「大丈夫? 頭」
僧「失礼な」
勇「元気なら何より」
僧「でもさっきは……何だったのかな」
僧「……」ぼーっ
勇「ちょっと心配した」
僧「ごめんなさい」
勇「全く……杖まで投げ出して……」 ヒョィ
僧「あ、ごめ
勇「!!!!!!」 ブンッ
僧「危なっ!!」
勇「うわぁぁ」 ポイ ドス
僧「な……今度は何?」
勇「あの杖……何?」
勇「幻覚が見える杖だったのか、あれ」
僧「そんな事は無いけど……」
勇「持ったら何か見えたぞ」
僧「……確かにさっきも私は杖を握ってた」
勇「原因に心当たりは?」
僧「無いよそんなの」
勇「何故……」
僧「持つの怖い」
勇「……あ」
僧「え?何?」
勇「あれだ」
僧「どれ!?」
魔王(゚∀゚)!!魔王(゚∀゚)!!魔王は(゚∀゚)!!まだか(゚∀゚)!!
僧「……この杖どうしよう」
勇「捨てるか?」
僧「でも貰った大切そうな杖だよ?」
勇「俺は真っ先に鋼の剣を売ったからな」
僧「……もう一度触ってみる」
僧「あぁ……やっぱり何かがこっちをみてる~~」
勇「頑張れー」
僧「怖いよ、消えてよ、居なくなれっ」
勇「そんなにお化けが嫌いか」
僧「……あ」
勇「どうした?」
僧「居なくなった」
魔「ただいまです」
僧「おかえり」
魔「……何だか疲れてません?私が居ない間に何やってたんですか?」
勇「ちょっと妄想に走りすぎだ」
魔「ちゃんとご老人から日記の事を聞き出してくださいよ?」
勇「ん、もうちょっとだから頑張る」
魔「ちなみに見つける君弐式は活用してますか?」
勇「あ」
魔「あ、じゃありませんよ」
僧「まぁまぁ、今日は何を読んでいたの?」
魔「今日は鎧の衣服への定着法についての報告書を読んでました」
勇「……魔法使いは何を目指しているんだ」
勇「なぁ僧侶」
僧「何でしょうか」
勇「何故ご老人はあんな事を知っていたんだろう」
僧「それは私にわかるはずが無い事ですよ」
勇「そうだな……勇者、研究者?……んー」
僧「ちなみにあんな事ってまだ私何のことだか聞いてないんですけど」
勇「あんな事やこんな事は一杯あるからな、説明するの面倒」
僧「……」
老人「勇者君 おはよう」
勇「どうも、 朝から一ついいですか?」
老人「何かな」
勇「日記って書いていますか?」
老人「書いているが」
勇「何を書いているんですか?」
老人「その日の出来事についてだよ、色々なね」
勇「最近は何か書きましたか?」
老人「書いたよ。二日前のだがね」
勇「昨日は書かなかったんですか」
老人「昨日の本について少し反省をしていたのだ」
勇「あ、それは気にしないで下さい」
老人「それがどうかしたかね」
勇「今日って……何日ですか?」
老人「どうかしたのかい?今日は24日だが」
勇「……そうですか」
老人「信じられないならカレンダーは無いから日記の方を見せるが」
勇「いえ、結構です」
老人「そうかね」
勇「今日の夕食は私が作りますね、その後に日記を見せて下さい」
老人「構わないよ」
勇「ありがとうございます」
今日って何日?とかって丸っきりボケ老人あつかいwwww
僧「日付がずれてる?」
勇「ご老人曰く今日は24日らしい」
僧「私が間違っていなければ今日は28日だと思うのだけど」
勇「俺もそう思う」
僧「つまり、これも呪い?」
勇「そうなんだよ、日記を見ると記憶が無くなる呪いなんだよ」
僧「……なんだか、なんだか今までのと比べると軽くないかな」
勇「あぁ」
僧「勇者御一行がこの家に来たときからご老人はおかしくなった」
勇「……わざと俺を困らせようとしているようにしか思えない」
ぐつぐつ
勇「今日は鍋です」
僧「いつも通り美味しそうだね」
魔「……」
老人「やるな、勇者君」
勇「どういたしまして」
僧「じゃぁ、頂きます」
老人「私も頂こう」
勇「どうぞ召し上がれ」
魔「……いじめですか?」
勇「何が?」
魔「何で私だけ別枠で小鍋が準備されてるんですか!!」
勇「辛いの食べられないでしょ」
魔「た、確かにそうなんですが……」
勇「ごちそうさまでした」
老人「……では行くかな」
勇「二人共、洗い物は任せた」
僧「あ、ずるい」
勇「利用できるときは利用する な」
僧「……」
魔「いってらっしゃーい」
老人「これじゃな」
勇「普通の日記だ……」
老人「ほれ、読むといい」
勇「ありがとうございます」
ペラッ ペラッ
勇「……大丈夫ですか?」
老人「何がじゃ?」
勇「あー、なんでも無いです」
老人「あまり老人を馬鹿にするでない」
勇「失礼しました」
勇「ただいまー、何か拍子抜けしたんだが」
僧「何も無かった?」
勇「日記は無事に回収した。『何か役に立つ事が書いてあるかもしれん』だって」
僧「読むのは私の仕事?」
勇「こんな事なら最初から自分で取りに行けばよかった……」
僧「悩んでたのが馬鹿らしいねぇ」
勇「……それに死んでない」
僧「故郷から離れれば離れる程軽くなってく?」
勇「そしたら魔王城なんて殆ど無いに等しいんじゃ」
僧「そう……だよね」
勇「僧侶ー」
僧「何でしょうか?」
勇「その幻覚の見える杖は何かわかった?」
僧「いやー自分の見えてる幻覚が操れるだけって感じかな」
勇「何の意味があるんだろう それ」
僧「ほんとにね」
勇「とりあえず今日は寝て、明日また出発だ」
翌朝出発前に天寿を全うし冷たくなってる老人を発見する勇者一行…
魔「次こそ魔王城へ向けて出発ですよー!!」
勇「短い間でしたがお世話になりました」
僧「日記は持っていっても良いんですか?」
老人「なに、勇者の役に立つかもしれないものなら構わないよ」
勇「それじゃ」
魔「さよな……あ!」
僧「何?」
魔「ご老人は元勇者ですよね!?」
老人「そうだが」
魔「一緒に魔王城まで来てくれませんか?」
老人「……!!」
勇「?」
老人「もしや、その僧侶の持ってる杖の名は魂見の杖じゃな?」
勇「そんな名前だったのか」
老人「知らないのか」
僧「持つと幻覚が見えるようになるんです」
老人「……それは死者の魂じゃろう?」
魔「そ、そんな物をみてどうするんですか!?」
老人「ん?魔法使いよ、魔王城まで来てくれ、とはどういう意味で言った?」
魔「そのまま、魔王城の扉を開くのには勇者が一杯必要だと 聞いたので」
僧「私達は人集めをして歩いていたんです」
老人「そうじゃったか……」
老人「お主らは悪い人間じゃないの」
勇「知ってます」
老人「言葉の意味を知らないのじゃ」
僧「それを教えて欲しいのですが」
老人「魔王城を開くのに必要なのは勇者じゃ そう、確かに」
魔「だから来て欲しいと……」
老人「……必要なのは魂なんじゃ」
勇「え」
老人「わしは長い旅の末、この結論を得た」
勇「生きてるものじゃ駄目なのか」
老人「詳しい事はまだわからん、必要なのはその杖と魂 それだけじゃ」
僧「……つまり魔王城に連れて行くというのは」
魔「そんな」 ヘタ
老人「……本物の勇者というのをはじめてみた」
勇「……」
老人「皆は知らんのだ、真の勇者以外魔王を倒せない事を」
勇「……」
老人「皆は知らんのだ、魔王を倒すには供物が必要な事を」
勇「……」
老人「わしを連れて行くのか」
老人「連れて行くのか?」
勇「……」
老人「言い方が悪かったな、連れて行け」
勇「何故自分から死のうとする」
老人「勇者はどのみち死ぬ、わしはたまたま長生きしただけじゃ」
勇「何故わかる」
老人「勇者となったものは平均で一年ともたん」
勇「……」
老人「それは魔王の力なのか、なんなのか。
死ぬのなら得体の知れぬ者よりはお主に殺されるほうがマシじゃ」
勇「神の呪いか……」
老人「わしにもやっと寿命が来たのかもしれん」
勇「俺も他の勇者と同じだったらな」
老人「……逝ったら逝ったで待ってる奴がおるからの」
勇「どうしてもか?」
老人「今なら後悔せんさ。ただ、一つ我がままを聞いてもらいたいのじゃが」
勇「教えてくれ」
老人「その杖で、わしの魂を見ててくれ」
僧「え……」
老人「頼む」
僧「…………はい」
勇「色々教えてくれてありがとう」
老人「なに、無駄に年をくっただけさ」
ザスッ
----------------------------------------
僧「魂は途中まで天に昇っていった、それから途中でこっちに戻ってきた」
勇「勇者の魂はこの世から逃れられないということかな」
僧「あのご老人はずっと待っていたんだよ」
魔「私達が来るのをですか?死ぬために?」
勇「死ぬためなんかじゃない、何かを伝えるため」
魔「そう思わなければやってられないです」
僧「……勇者、一つだけわかった事があるんだ」
勇「?」
僧「もう、世界には勇者が一杯だよ」
勇「そうか……」
魔「私も死んだらそうなるんですか?」
僧「知らない……」
勇「……行かなきゃな、魔王城」
老人が勇者にみえる(ノд<。)゜。
第五部飛ばして第六部完と相成りました
気がつけば700です。次でおしまい
第三部辺りで思いついた話を回収しきるのにやたらと時間がかかってしまいました
そしてついに魔王登場の予感です
面白い
勇「……見えたぞ」
魔「これが……魔王城?」
僧「そうだろうね……」
勇・僧・魔「ちっさ!!!!!!」
勇「え、これ普通の一軒家並の大きさじゃないか?」
僧「これならご老人の住居の方がまだ大きかったような」
魔「これは偽者なんじゃ?」
勇「でも札に『魔王』って書いてある……」
僧・魔「……」
僧「どうりで中々見えてこないわけだ」
勇「道の途中で見たときはまた違うものだと思ったよ」
魔「入りますか?」
勇「いや、流石に無防備に突撃するのはどうかと思うぞ」
僧「これ扉開けるの難しいのかな?」
魔「逆に悩みますね……」
勇「……なんか武闘派ではない魔王な気がしてきた」
僧「とりあえずチャイムだけでも押しに行ってみる?」
魔「そうですね。悩んでいても仕方ありません さっさと成敗してしまいましょう」
勇「よしっ 行くぞ!!」 ダッ
バチバチバチバチ
勇「うがぁぅぅぅあぁあぅぁぁ!?」
僧「ゆ、勇者!?」
魔「か、回復!!薬草何処!?」
僧「大丈夫か!しっかりしろ!!」
勇「うっ……」
僧「物理的に困るのは初めて」
勇「……とりあえず突っ込むの中止」
僧「意識はしっかりしてる?」
勇「基本的には問題ない」
魔「無理しちゃ駄目ですよ?」
勇「突然ダメージ受けてびっくりしただけだ」
僧「……勇者を拒むのは当然だね」
勇「どうするかなぁ」
うーん
魔「こういう時に杖を使うんじゃないんですか?」
勇・僧「あ」
勇「そりゃそうだ」
僧「その為のこの杖だったよね」
魔「明日また出直しましょう」
勇「魔法使いグッジョブ」
勇「見えるか?」
僧「……うぅ」
勇「代わる?」
僧「……自分はこれをやる為にここまで来たんです」
勇「そうか、 じゃぁどうなってるか教えてくれ」
僧「魂が溶ける位まわってます」
勇「……黄色くなかったけどな」
僧「こうしてみるとわかるんですが 結構カラフルですよ」
勇「え、本当?」
魔「ちょっと興味ありますね」
勇「話が脱線するからおいておくけど」
僧「そうだねぇ……幽霊よどけっ!!」
勇「……」 ダッ
僧「あっ待って!!」
バチバチバチバチバチバチバチ
勇「いけるかと思った」
魔「思わぬ勇者さんの勇気にびっくりです」
僧「試しに叫んでみただけなんだけど……」
魔「なんて言えばいいんでしょかね」
勇「もはや言葉が通じないからな……」
僧「冷静に考えて今までで最強の敵だよね」
魔「まだ魔王に会ってないんですけど」
勇「先が思いやられる」
僧「誰のせいだと」
勇「僧侶はそろそろお化けに慣れないのか?」
僧「慣れるわけが無い」
魔「そんな嫌いなんですか」
僧「普段は視界に入ってくるなって言ってるから……」
勇・魔「あー」
僧「だって怖いんだもん」
勇「魂を操る特訓が必要かな」
僧「……嫌な予感しかしません」
僧「……ここは何度来ても怖いね」
勇「どうするか」
魔「ピンポン押しに行くだけなんですけど」
僧「お願いします!!勇者の皆さん協力してください!!」
勇「ん?」
僧「ここの勇者が魔王に会いに行きたいんです!仇討ちはします!!どいてっっっ!!!」
勇「いまだっ!!」 ダッ
バチバチバチバチ
勇「うぅ……やっぱり無理か」
魔「薬草の無駄遣いなんで止めてくれませんか?」
勇「回復魔法使えば良いじゃん……」
僧「私はあれと向き合ってるだけで死にそうなんだが」
勇「もう良いよ、俺と代われよ……」
僧「それは断る」
勇「ここにきて急に面倒くさくなったなお前!」
僧「自分の仕事を確保してなにが悪い」
勇「話が進まないんだよ」
僧「ま、まぁ次は大丈夫でしょ」
勇「持った?」
僧「二人で同時持ちね……」
魔「なんだかいいなー」
勇「……これは確かに凄いな」
僧「魔王城の周りを恨みがましく取り囲んでいるように見えないかい?」
勇「どうすんだ」
僧「わからない」
勇「……」
僧「……」
勇「……」
僧「……あ」
勇「?」
僧「時々中に入っていく奴が居ないか?」
勇「ほんとだ」
勇「こいつらは何なんだろう……」
僧「魂に意思があるかって事?」
勇「そこまで高尚でなくても良いんだけど」
僧「命令を聞かないんだよね」
勇「どけっ!」
勇「どかないよな」
僧「今、勇者がやって気がついたけど回転していない浮遊霊の方が動いたよ」
勇「そうなのか」
僧「という訳であの塊は魂じゃないのかもしれない」
勇「ナナーン……」
僧「ふざけている場合じゃないよね」
勇「いつまでも手をこまねいてるわけにはいかないか」
魔「どうにかなりそうですか?」
勇・僧「まだまだです」
今日ぶっ通しだったけど終われるんかな?
>>1頑張ッ
バリバリバリバリバリバリバリバリ
魔「作戦会議ターイム」
勇「ここまでの情報を整理しよう」
僧「と言っても『杖』と『魂』この二つしか情報ありませんよ」
勇「そうやって捉えるから駄目なんだよ」
僧「じゃぁどのように?」
勇「『勇者が一杯必要』なはずなんだよ」
僧「だから今、一杯いるじゃない」
勇「でもあれは明らかに俺たちを邪魔してる」
僧「だから?」
勇「もっと集めてみろって事だと思う」
僧「……魂に埋まるのやだな」
僧「……」 ヒョォォォォ
勇「……」
僧「二人共近くに居て」 ヒョォォォォォオォォォ
魔「……」コク
僧「……一杯集まれ!!」 ヒュゥゥ
勇「どう?」
僧「今、魔王城と同じくらいの魂が集まってる」
勇「……凄いんだな」
僧「予想以上だよ」
勇「行ってみるぞ……」
バチバチッ バチッ バチッ バチッ シュゥゥゥ
--------------------------------------------
勇「入れた……」
勇「大丈夫だったか?僧侶?魔法使い?……あれ?」
勇「居ない」
勇「……帰るか、帰らないか」
勇「二人が危険な目に会わなくて良かった」
勇「そういうことにしておこう
」
しーーーーん
勇「静かだなぁ……二人が居ないだけなんだけど」
勇「……」 ピンポーン
ガチャッ
勇「空いた」
勇「……」 トン トン トン トン
勇「普通の家だなぁ」
勇「台所も普通に使った跡がある」
勇「魔王何処ー?」
勇「……お前は!?」
魔王「ふふふ……待っていたぞ、勇者……よ?」
勇「子供?」
勇「え、子供?」
魔王「魔王がこんな姿でがっかりしたか?正直そこまでひかれるとは思わなかったが」
勇「冗談じゃないんだよな?」
魔王「私の前で手を振るな!!」 バチッ
勇「っつ!」
魔王「侮るなよ」
勇「くっ……」
魔王「……何故ここまで来た」
勇「何故?」
勇「理由なんて聞いてどうする」
魔王「お前はここまで何を見てきた」
勇「何人かの勇者達の生き様を」
魔王「何を思った」
勇「自分の不甲斐無さを」
魔王「貴様は何故不甲斐無いと思う?」
勇「だから何故理由を聞く」
魔王「何故最初の勇者は『いいえ』か『はい』しか言わなかったと思う?」
魔王「何故戦士が貴様を殺そうとしたかわかるか?」
魔王「何故僧侶が消えたか知っているのか?」
魔王「何故あの勇者は死んでなおこの世に居た?」
魔王「何故男と女はあれほどに愛し合った?」
魔王「何故老人は待ち人の後を追わなかった?」
魔王「何故?」
勇者「や、止めろ!!」
魔王「もし貴様がこの国の勇者に対する教育を知っていれば」
魔王「もし貴様が勇者への扱いを見てきた戦士の気持ちを知っていれば」
魔王「もし貴様が無残な形で殺された勇者と責める事の出来ない国王への葛藤を知っていれば」
魔王「もし貴様が彼の持つ本当の心残りを知っていれば」
魔王「もし貴様が女の傷つけられた体と男の馴れ初めを知っていれば」
魔王「もし貴様が老人の冒険の終わりを知っていれば」
魔王「もし貴様が……」
勇「何が言いたいんだ!!」
魔王「神の呪いとは何だと思う?」
勇「なん……だと?」
魔王「それは本当に人を殺す力を持っていたのか?」
勇「……」
魔王「結局、全ての死は
お 前 が 何 も 理 由 を 知 ろ う と し な い か ら
生み出された結果なんじゃないのか?」
勇「や、止めろ!!考えたくない!!考えたくない!!」
魔王「貴様は今までに殺した敵の数を覚えているのか?」
魔王「貴様は今までに支払った金貨の枚数を覚えているのか?」バリバリ
勇「やめて!」
こういうことだな
勇「じゃぁ 教えてくれ!どうすればよかったんだ!!」
魔王「貴様はわかってないな……失望したよ」
勇「俺は非力なんだよ……勇者になんか成り行きでなったに過ぎないんだ」
魔王「非力 か、一応言っておくが呪いは確かにかかっているぞ」
勇「……」
魔王「その呪いの為に随分苦しめられたのでな」
勇「僧侶……」 チャッ
魔王「やるつもりか?」
勇「魔法使い……」 ズシャッ
魔王「自分を刺す?気が触れたか あまりの無能さ故」
勇「……」 ポタポタ
魔王「……睨んでも何も出ないぞ」
勇「お前は何を知っていたんだ」
魔王「……ふむ」
勇「ずっと苦しんで、苦しんで苦しんで苦しんで、その果てに勝手に死んでいったみたいな言い方しやがって」
魔王「そんなつもりは無かったんだがな」
勇「あいつら皆それぞれ色々あるんだよ。最初っから全部知るのなんて無理なんだよ」
魔王「……」
勇「対症療法的処置しか出来ない事だって多いさ!むしろそればっかりだ!!」
魔王「だとしたら?」
勇「色んな理由はあるけど、それでも皆『魔王を倒す為の犠牲者』なんだよ!!!」
魔王「……」
勇「俺は見てきて思った。これ以上こいつらと同じ人間を増やしたくない」
魔王「……」
勇「俺のせいとか魔王のせいとか そんな理由で人に死んで欲しくない!!」
魔王「……」
勇「今のままなら誰がどんな事情で死んだって『全ては魔王のせい』で一括りだ!!」
魔王「なるほど」
勇「だから俺は……お前を倒す!!」 シャキン
魔王「よかろう……神により弱った体とは言え……負ける気はせん」 クォォォォォ
――――――――――
――――――
――――――――――――――
―――――――――――――
ドスッ
勇「……」
魔王「ふふふ……」
勇「……」
魔王「……」 バタッ
勇「勝った……な」
勇「勇者らしかったかな……」
勇「……結局神の呪いって何だったんだろう」
勇「今は疲れて考えられないや」
バタッ
--------------------------------
僧「勇者……」
魔「置いていかれちゃいましたね」
僧「……」
魔「大丈夫ですよ きっと」
僧「魔王に失礼な事言ってないといいなぁ」
魔「え?」
僧「勇者は何を言うかわからないところがあると思わない?」
魔「た、確かにそうですけど……今は身を案じるべきですよ」
僧「それは大丈夫よ! たぶんね」
魔「なんなんだか……」
僧「大丈夫……待ってるから」
僧「……」
魔「……」
僧「……あ」
魔「?」
僧「渦が消えた……」
魔「……終わったんですね」
僧「そうね」
魔「行かなきゃ」
僧「いえ、待ちましょう」
魔「何故?」
僧「何があったかは知らないけど、 信じてるから」
----------------------------
勇「……神の呪いはまだ周りを苦しめるんだろうか」
勇「僧侶にも、魔法使いにも」
勇「……」
勇「神の呪い……」 スチャッ
勇「ここで俺が死ねば万事解決だな……」
【僧侶「わからない……訳が無いじゃないですか、好きだからに決まってるでしょう」】
【魔法使い「待ってますよ 無理しないで下さい」】
勇「……」 スッ
ドスッ
------------------------------------
魔「遅いですね」
僧「でも待つ」
魔「もはや意地じゃないですか」
僧「……」
キィ パタン
僧「 ! ! 」
魔「お、おかえりなさい!」
勇「ただいま 剣は置いてきたよ」
僧「……おかえり 勇者 待ってた」
終わり
お…おつ?
最後勇者は自分を刺したの?
ドスッて音はなんの音?
まさかのエンド
呪いや本の伏線は(ry
えぇ、終わりですとも
魔王が本当に悪い奴だったのかとか
神の呪いとは結局なんだったのかとか
二番目の町に勇者が居なかったわけとか
何故爺さんの家は常にきれいだったのかとか
色々謎は放置しっぱなしだけどな!
勇者が一回自分を刺した?のは何なの
解説たのむぜ乙
>>780 ドスってのは床に剣を刺した音だと思って下さい
>>781 呪いの答えは君の中に!!
本は三冊纏めて燃やすと魂が見えるようになります
>>784 大分心が折れそうだったんじゃないでしょうか
できるだけわかりやすく書きたかったけどそこの描写細かくしてもなぁと思ったので
どう見てもメンヘラの書く文章だな
>>789 途中までは頑張って往復していたのは僧侶に結婚を命じた母親の兵士かなんかです
そこら辺は女王が直接だったかもしれませんがね
>>791 死ねば良いのに って思ったならタブを消すか 死ねと一言だけお願いします
第四部のどうすればメンヘラを仲間に引き込めたか
正解ルートを教えてくれ
女王は何役なのさ
僧の発言で魔王に失礼なこと~ってのは?
解説と言うほどの物が書けないので一問一答式の方が楽なんですが 一応
まず勇者は国王だったところから始まります
女王が臣に命令したようにこの時点で国王が勇者である事はわかっています
先代の王はさっさと死んだかなんかでしょう おっさんの話があまり好きじゃないだけです
後は呪い?の影響を受けて満足にコミュニケーションの取れなくなった人を相手に
何とか前へ前へ進むお話となっています
序盤を大幅に端折ったり 描写が極端に無いのは俺が駄目だからです
>>795 自分で考えてみると楽しいんじゃないでしょうか
>>797 不安を誤魔化していただけの強がりだと思ってもらえれば
自分の中で呪いの正体とか決めてる?
覚醒して神と戦うのですか
えっと……しまった 解説が何も答えられてない
臣は何かしら役目を負っていると言ったような話を序盤にしましたが
あれは普通に王を導き守るってだけの話です 臣自身もよくわかってないんです
色んな人に色んな事情がありますが それをいちいち全部描写するのは無理です
1スレに収まりません なら全部放置して現象だけを解決していこう
と、こうなりました
>>801 考えてない事も無いんですが ぶっちゃけ言ったところでストーリーに何の変化も出ません
>>796 無理矢理魔王の元へ行かせる役
主に結婚を速攻で行わせたり 旅に出る準備期間を与えるくらいの事しかしてません
後でこっそりYPを渡そうとしますがそれも無駄に終わってたりします
>>802 続けていればそのうち自分が大魔王になって戦い始めるかも
>>80-8064 そんな正論言われても困る
色んな人が居て色んな事情があるが、っそれを全て分る事は出来ないって感じの話なんだから
伏線を回収しない事こそが伏線の回収って感じだと思うってマジレス
>>823
謎のままっていうのも大いにアリだとは思う
ただ、この話は漠然としすぎてる
ヒットした作品の続編を無理矢理作って更にあわよくば次回作に繋げられるように意味深なシーンを散りばめたような
ちょっと意見が多くて困りました
>>伏線回収しないのはありえん 今更どうにもならないのですが……
>>同じパターンを繰り返す 勇者の仲間とは言え呪いの影響を受けますから……
>> 序盤の兵士 何の意味も無いです ちょいちょいどうでもいい事を入れてかないとつらいんです
謎だと思ったのはほぼ思いつきに近くてどうでもいい事だと思っちゃえば無視できませんか
>魔王「結局、全ての死は
> お 前 が 何 も 理 由 を 知 ろ う と し な い か ら
> 生み出された結果なんじゃないのか?」
>勇「あいつら皆それぞれ色々あるんだよ。最初っから全部知るのなんて無理なんだよ」
伏線(理由)を全部回収する事なんて無理ってのがオチなのに、伏線回収してないって文句が出てるのは何故何だぜ
普通に考えて無視できませんよねー……
できればもっとまともなのが書ける様になりたいので
>>825みたいな言い方は嬉しいです
もっと明確にテーマを読みとってもらえるようにします
とりあえず戦士と男とメンヘラ女勇者の解説だけでも
もしかしたら、あとがきでも書いてくれるんじゃないか…って期待してたんだけど絶望的でしょうか
なんで魔王は怒ってんの?
言い忘れてましたが 解説すんじゃねぇよカス
って人はこの名前かIDでNGして下さい
>>829 流れ的には魔王が勇者を追い詰めるところです
とにかく勇者を不安にして否定してます 魔王は悪い人なんです
>>831 できればなんとなく考えて それで納得してもらった方が良いと思ったんですが
戦士→質問を質問で返す事でしか会話が成立しなくなっています
もう既に成立してないと思うんですが、そうしないと答えてすらくれません
と言うわけで頑張ってそこから何かを汲み取るのは勇者側の仕事です
女→メンヘラです 大体気に入らなければ拒絶します
序盤に全員拒絶されたのでそこで手詰まりです
男側から懐柔できたかもしれませんが、男も中々堅物なのかもしれません
勇者としての強さはそこそこだったんじゃないでしょうか
>>832 ごめんなさい
>>834 それは手を振られた辺りですか? 馬鹿にされたと思ったんでしょう
投げたと言われても仕方ないです
長々と読んでくれて本当にありがとうございました
とりあえず……寝ます
お疲れ様でした!!
わくわくしました!!
>>1のオススメの本が知りたい
読み終った
初めのいいえ勇者は選択肢出たら取り合えず断って反応見るだろって皮肉なのか思ったwwww
で命令=強制イベントは断れない=はいしか言えないって事かと思った
俺的メンヘラ攻略
取り合えず
ヤル依存されて粘着される
仲間(^O^)/
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