憩「出来たで。押すと誰かが宮永さんに変わるスイッチや」和「!?」 (52)

和「一体どういう事ですか!?」

憩「いやー、たまたま出来てしもたんや。このボタンのスイッチを押すやろ?」

和「はい」

憩「例えばうちは荒川憩や。このスイッチを押すと宮永憩になるわけや」

和「宮永憩!?」

憩「まあ主に外見が変わってしまうだけなんやけど」

憩「くれぐれも悪用は……」


和「咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん」ポチポチポチポチポチポチポチ

憩「アホー!そんなに押したら、日本中宮永さんだらけになるわー!」

和「咲さんがいっぱい、うふふ」ポチポチポチポチポチポチポチ

次の日

和「結局、このスイッチを奪って帰って来ましたけど特に何も起きませんね」

和「なんだったんでしょうか」ポチッ



優希「おーい、和ちゃん。一緒に学校行こうじぇ」

和「あら優希。おはようござ……」クルッ

和「!?」

優希「どうしたんだじぇ?鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔して」

和「咲さん!?」

優希「私、咲ちゃんじゃないじぇ」

和「いやいや、どこからどう見ても咲さんじゃないですか!」

優希「何言ってるんだじぇ?私は和ちゃんと中学からずっと仲良くしてる清澄一の美少女優希ちゃんだじぇ」

和「貴方が片岡優希だと言うのですか?」

優希「片岡?私は宮永優希だじぇ」

和「宮永ですって!?」

和(どう見ても咲さんが悪ふざけしてるようにしか見えない……)

和(しかし言動は優希そのもの)


和「あのー優希?」

優希「ん?」

和「その…なんと言いますか…、ホーンを少し触ってもいいですか?」

優希「宮永ホーンだじぇ?別にいいけど」

和「失礼します」ピトッ

和「感触は……咲さんのですね」サワサワ

優希「おおおおぅぅ……」ビクンビクン

和「すいません。少し失礼」ブチッ

優希「ぐぇ」


和「……」モグモグ

優希「いきなり髪の毛抜くなんてひどいじぇ」サスサス

和「これは宮永家の味です……」

和(照さんや咲さんとは違った味。だけど宮永の味)

和「貴方は宮永さんですね?」

優希「だからそう言ってるじぇ」



京太郎「おーい。和、優希」

優希「おっ犬だじぇ。きっと咲ちゃんも居るじぇ」

和「咲さんが!?」クルッ

咲「二人ともおはよー」

和「咲さんが二人!?」

咲「何言ってるの?」

優希「朝から変なんだじぇ」



和「そちらの貴方は宮永咲さんですよね!?」クワッ

咲「そ、そうだよ」ビクッ

京太郎「おいおい和、咲と優希の区別もつかなく……ってそりゃそうだわな」

和「須賀君はこの二人の咲さんに心当たりが!?」

京太郎「いや、俺も後ろ姿とか見分けがつかん」

咲「ひどいー」

優希「死ね」

京太郎「だけど服装だったり、声が違うんだよ。後は、俺に優しいのが咲。優しくないのが優希」

優希「このバカ犬!生意気だ」ガバッ



和「咲さんに何てことしやがるんですか!バキイィィィィィィイ

京太郎「へぶら!?」

和「すいません!須賀君!」ペコペコ

和「つい咲さんが抱きついたかと思って嫉妬……いえ、咲さんの身に危険が迫るかと思いまして」

京太郎「……」ピクピク



咲「私達ってよく似てるって言われるよねー」

優希「そうだなぁ。同じ宮永だし」

咲「そうそうお姉ちゃんもびっくりしてた。ってそろそろ急がないと間に合わないよ」

優希「伸びてる犬はほっといて学校に急ぐじぇ」

放課後

和「しかしお昼休みはドキドキしました」

和「まさか私の夢である。両手に咲さんが体験出来るとは……」

和「片方は優希なんですが……。その…、咲さんが二人居ると思うと興奮しますよね…」

和「優希は無防備ですから、お股がたまに見えるんですよ」



和「咲さんのアレってあんな形なんですね///」

和「これは今日の夜は燃え上がりそうです。私の網膜に焼き付けましたから」

和「やはりこのスイッチのせいですか」

部室

和「部長も咲さんになってたりして……」


ガラガラ

和「こ、こんにちわ……」

久「ん~和だけ?」

和「はい。もうすぐみんなも来ます」

和(部長はいつも通りムーミン顔のままでした。少し残念なような)

和「部長は竹井久ですよね?」

久「はい?そうに決まってるじゃん。昔は竹井じゃないけど」

和「ははは、ですよね。変な質問してすいません」

和(スイッチ押したら変わるんですかね)

和(試してみましょう)


ポチッ


ぽぽぽお~ん

宮永久「そうそう今は宮永よ。み・や・な・が」

和(ききききき、きたーーーーーーーーー!?!??!??!)

和(ってよーく見たら……。宮永は宮永でも……)

久「どうしたのよ?」

和「いやぁ……。部長って咲さんのお姉さんに似てるなぁって……」

久「よく言われる」ファサ



和(照さんが髪の毛長くしたみたいな感じです。後、胸が縮んでますねこれ)

久「和はいいわよねー。そんなに胸があってさ」

久「私なんか毎日美穂子に揉まれてるのに全然大きくならない」ペタペタ

和「胸があっても邪魔ですよ。肩も凝りますし」

久「いいなー、肩凝るわーなんて言ってみたい」

和「大豆とかキャベツが胸を大きくするって話がありますけど」

久「ふぅーん。やってみる」



咲「こんにちわ」

優希「べ、別に部長のために部室に来たんじゃないんだからね」

京太郎「ちわっす」

久「遅いわよ。今日は、私すこぶる調子がいいの。みんなまとめて吹き飛ばしてあげる」ギュルルルルル

京太郎「麻雀なんてやってられっかーーーー!!!!!!!」ガシャーン

久「物に当たるなんて最低」

優希「さいてー」

咲「京ちゃん、ご、ごめんね。プラマイゼロ禁止だから…」

和「……」


和(南場入り無しで終わりました。いずれも須賀君の箱割れです)

和(部長が東一局で飛ばし、優希がなぜかカンして速度を上げて、咲さんはいつもと変わらず)

和(私も何度も飛びかけました)

咲「麻雀って」

優希「楽しいじぇ」

久「ねー」

京太郎「もうやだ…、普通の麻雀したい…」カタカタ



和(そう言えば須賀君も咲さんに変える事は出来るんでしょうか?)

和(男の子咲さん。こ、これは…、iPS細胞実用化前に妊娠が!?)

和(私と咲さんの子供ですか!いや…中身が須賀君なのだから、一夜の恋ならともかく一生は絶対嫌ですね)

和(結婚するなら間違いなく咲さん。しかし現実問題として子供が作れないのは私も薄々感じてました)

和(iPS細胞が実用化されて、その費用は?その時私は何歳に?)

和(毎日夜、ふと考えてしまう問題でした)

和(しかし須賀君が宮永になれば…、問題解決ですね!)

和(普通の男女のカップルですらね。あっ、すぐ別れますけど)



和「照さんになる可能性もあるのかぁ……」ポチポチ

京太郎「和、何押してるんだ?うぐっ…」ドクン

京太郎「かかかか、体が熱い熱い!がっ」ガクッ

咲「京ちゃん大丈夫?」

和(おや、この様子だと……)



京太郎「ぐおおおおおおおおおおお」シュワシュワ


ぽぽぽお~ん


京太郎「あれ?俺の服、なんでこんなにダボダボなの?」

優希「あははははー、京太郎!サイズが合わないにもほどがあるじぇ」

咲「京ちゃん。私の体操服貸そうか?男の子が着れるのかなぁ」

和(キタキタキタ!キましたよ!このビッグウェーブ!宮永咲×3人!内、一人は男性!)

ガチャ

まこ「なんか事件の香りがするのぉ」

咲「まこ先輩。おはようございます」

和(あっ…、染谷先輩忘れてました)

和(パーマかかった咲さんもステキですね)


和「……」ポチポチ


ぽぽぽお~ん

まこ「おっ」ギュルルルルル

優希「部長とまこ先輩が居たら、扇風機要らずだじぇ」

久「優希。貴方も本気出すと照明ぶっ壊すんだから、気をつけなさいよ」

和(染谷先輩は、照さんベースですか。緑髪の照さんって感じです)

京太郎「なーんか靴下脱いだら、勝てる気がするんだよな」プラプラ

咲「私も本気出す時は靴下脱ぐよー」プラプラ

優希「私もだじぇ!」

久「うーん。なんか不穏なオーラを感じるわ」ギュルルルル

まこ「同感じゃ。この三人に靴下脱がせんようにした方がいいかもしれん」ギュルルルル


和(あれ?私、清澄で一番弱くなったような……)



そして和が悪用して二年が経った

宮永京太郎の部屋

京太郎「ほ、ホントにいいのかよ」ドキドキ

和「いいですよ。男の子の部屋に入った以上、覚悟は決めてますし」

京太郎「そ、そうか」ドキドキ

和(かれこれ宮永君の家に入って三時間が経ちました。一向に襲ってくる気配が無いですね)



和(見てる分には可愛いですね。宮永君は男の子に全く見えませんから)

京太郎「おおおおお、俺は男、男なんだ」ブツブツ

京太郎「うおおおおおおお」

ガバッ

和「きゃあ!?」

京太郎「はぁはぁ…、もう我慢しねぇぞ…。抵抗したって…」

和(両手が抑えつけられてますけど、これ本気ですかね?)

和(身長は私の方が大きいですしね。こんなもんですか)



和「どうぞ……。私の約束忘れないで下さい」

京太郎「あぁ、咲にも優希にも付き合ってるって事を内緒にする事だろ?」

京太郎「な、なぁ。お願いがあるんだけどいいか?」

和「出来る限りは……」

京太郎「俺の事、宮永君じゃなくて京太郎って呼んで貰っていいか?」

和「…えっと」

京太郎「二人で会ってる時だけで構わない。下の名前で読んで欲しい」



和「ごめんなさい。貴方は宮永君であって…その…京太郎と呼ぶのは抵抗感があります」

京太郎「ぐっ!?付き合って何か月も経ってるのに」

和「宮永君でいいじゃないですか?」

京太郎「ちくしょう!ちくしょう!」パンパン

和(あぁ!私、咲さんに犯されてます。咲さんが一生懸命腰をふって……)



京太郎「ふーふーーー」パンパン

和(声が咲さんじゃありませんでした)

和「宮永君!なるべく声を出すのは控えて貰えませんか!?」

京太郎「えっあぁ…ごめん」

京太郎「やべぇ…そろそろ出そう」

和(ついに来ましたか。当然の如く今日は私の危険日。一発で仕留めたいです)

京太郎「今すぐ抜いて……」

和「ふんっ!」ダキッ



京太郎「お、おい!足絡めたら、抜けないだろうがよ!?」

和「抜く必要なんてありません。そのまま出して下さい」

京太郎「いやいや、ありえないって!ふーーーーくーーーー」ググッ

和(無駄です。元の須賀京太郎の体ならともかく、宮永咲とそっくりの体では私の足は抜けません)

ビュルルルルルルル


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京太郎「やっちまった……」ズーン

和「やってしまった事は仕方ないですよ。後は祈りましょう」フキフキ

京太郎「高卒で働ける所。俺、運動音痴だし土方とか絶対無理だし……。公務員とか受けるかなぁ」

和「まぁまぁ。そう落ち込まないで下さいよ」ポンポン




数か月後

咲「ちょっと京ちゃん!」

優希「このバカ犬!」

咲「聞いたよ!聞いちゃったよ!!和ちゃんと別れただなんて」

優希「よくも私の親友を傷つけてくれたなぁ!」

京太郎「いや、だって和が別れたいって」

咲「言い訳無用だよ。こんなの絶対男の子が悪いに決まってる」

優希「そうだそうだ!妊娠させといてよくもぬけぬけと」



和「みなさん、ドラフト会議の中継始まりますよ」

京太郎「和!?お前からも何か言ってやってくれよー」

和「うるさいです。今日は大事な日なんですから少し静かにして下さい」

佐久フェレッターズ 第一位宮永咲

つくばフリージングチキンズ 第一位宮永泉

横浜ロードスターズ 第一位宮永優希

松山フロティーラ 第一位宮永淡

ハートビーツ大宮 第一位宮永由暉子

延岡スパングールズ 第一位宮永穏乃



咲「わーい、お姉ちゃんと同じチームに選ばれたー♪」

優希「ドラ一だじぇ!」

和「やりましたねぇ二人とも!」

咲「うん!今度はプロで麻雀楽しもうね」

優希「望む所だじぇ!」



和(穏乃が照さんみたいな外見になってたのは驚きましたが、だいたいは予定通りです)

和(春から、優希と咲さんとルームシェアして三人で暮らす予定です)

和(またプロ麻雀のルールから嶺上開花と八連荘が消滅してしまいました。)



和「もう私にこんなスイッチは必要ありませんね」グシャ

和「神様、咲さんの遺伝子を持つ子供を私に授けてくれてありがとうございました」



終わり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年09月15日 (日) 05:17:40   ID: c6hsmFtu

気持ち悪い
和咲豚と京豚が合わさるとネタ抜きに気持ち悪いSSが出来上がるな

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