桃太郎「きび団子うめぇ」 (2)
犬「ああ、桃太郎さん。鬼の退治は無事に済んだのですね。おかえりなさい」
桃太郎「ただいまだとも。それより…」
猿「けっ、鬼を退治するのはオラだと思っていたのに。これじゃあ日本最強がパッとしねぇや」
キジ「猿さん無事だったのですね。ああ、良かった。鬼の大きな足にふんづけられた時はもう終わりではないかと考えてしまいました」
猿「なんたってオラは日本最強の猿だど。あんな鬼公に踏まれた程度じゃ、背中くすぐられたのと一緒だぃ!」
犬「だけども、桃太郎さん。こいつは自分じゃあ動けそうにありませんよ。背骨が2、3本折れてしまったようです。まぁ、これで済んだのも流石の阿呆というべきでしょうな」
猿「特に何もしなかった犬コロが舐めてるんじゃねぇど!!比べてオラの勇敢っぷりには皆目を見張ってしまっただろう!!」
桃太郎「俺から言わせれば、みんな凄かったぞ。やはりお前たちは良いお供たちだ。本当にお前たちと出会えてよかった」
キジ「いえいえ、その言葉は私たちこそが言うべきなのです。桃太郎さん、ありがとう」
桃太郎「何を言うか。お前たちがいたからこそ、俺はここまで来れたんじゃないか」
犬「照れ臭い話はその辺りで打ち切って、さっさと鬼の財宝を回収しましょうよ。桃太郎さん」
キジ「村人たちへ返すのですね。せっかく桃太郎さんが鬼を退治したのに、なんだか勿体ない気がします」
桃太郎「おいおい、誰が村人と言ったんだ?俺は一言もそんな約束はしてきちゃいないぞ。鬼退治は俺の勝手で始めたことなんだしなぁ」
キジ「あらまぁ……桃太郎たら…」
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