アヤナミレイ(仮)「いっかーりくーん、どこー?」 (154)

エヴァSS
新劇Q再構成
言わずと知れたアレ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1378826143

===== ヴンダー艦内 隔離室 =====

ズズーーーン… グラグラグラ

シンジ「な…なんだ? 」

ヴヴヴ ヴヴヴ ガチャ…

ミサト「私です」

マコト『目標、後甲板です! いきなり取りつかれました!』

ミサト「本命のお出ましか! 全艦、第1種戦闘配置! 初号機の保護を最優先!」

シンジ「ミサトさん!リツコさん! いったい何が来たんですか!? 新しい使徒ですか? 」

別レイ『いっかーりくーん、どこー? 』

シンジ「!」ズズーーーーン

シンジ「…な…なんだ今の…ねえ!ミサトさ…」ブイン…

シンジ「くっ! 何なんだよ、もう!」

サクラ「準備できました! 碇さん、こっちへ!」

別レイ『ねーねー、いかりくぅーん、どーこー?』

シンジ「また聞こえた…」ビクッ

シンジ「ねえ! なんか頭の中で声がするんですけどっ!! 誰かっ!!」ドンッドンッ

サクラ「碇さん! 急いで!」

シンジ「ねえ! どうなってるの!? 誰かおしえてよ!」

別レイ『いかりくぅーんってばぁー!』

シンジ「きっ…君は…誰!?」

ズグワッ! ドカッズズズス

サクラ「きゃああああぁ!」

ゴンゴオオオオオン

オペレータ『右舷中央部に損傷!』

オペレータ『第2装甲板に亀裂発生!』

ヒデキ『仮設隔離面会室の減圧を確認!隔壁を緊急閉鎖!』

シンジ「エヴァ? 零号機?』

シゲル『損傷ブロックの与圧チェック、急げ!』

別レイ『へっへーん! 碇くん、みーつけた!』グググ

シンジ「わわわ!」

ミサト「ダメよシンジ君! ここにいなさい」

シンジ「ミミミミサトさん!」

ミサト「身柄は私たちで保護します!」

シンジ「わ、わかりましたから保護して! はやく!」

ドガッ! ブワシ! バガッ

シンジ「うわっ!」

シンジ「ななな何でこっちに撃ってきてるんですか!」

ミサト「ネルフのエヴァは全て殲滅します!」

シンジ「エヴァの前に僕に当たっちゃいますってば! …って、ここネルフじゃなかったんですか!?」

ミサト「私たちはヴィレ…ネルフ壊滅を目的とする組織です」

シンジ「わかりました! わかりましたから!」ムンズ「なっ!」

別レイ『碇くーん? しっかりつかまっててねー?』

シンジ「ちょっと! 放してよ!」

サクラ「碇さん! どうでもいいですけど、エヴァにだけは乗らんでくださいよ!」

シンジ「わかったからっ! 誰か僕の言うこと聞いてー!」

サクラ「ホンマ、勘弁して欲しいわ…」

シンジ「何言ってるんですかサクラさん!」

別レイ『行っくよー!』グググ…

シンジ「やっやめ…」ゴソッ…

ガラガラガラ…

サクラ「きゃああ!」

シンジ「ミサトさーん!」

アスカ「逃がすな! コネメガネ!」

マリ「合点承知ぃ!」グォォォゥゥゥン

オペレータ『エヴァ8号機、発進チェック』

マリ「♪まっとを~~ね・ら・え・ば~はっずさないよ~~~!」

ガシュン ガシュン

マリ「ヘーイ、カモォ~~ン!」ドン!

ガン!

別レイ『あいた!!』

マリ「よっしゃあ!」ドン!

グシャ!

別レイ『あだっ!』

マリ「もういっちょう!」ドン!

グシャ!

別レイ『いっ!…た~い!』

マリ「!…やっぱし、アダムスの器か!?」

別レイ『ううう、何すんのよ、もおぉぉぉ!!』

ムリムリムリ… ブヒュゥゥゥン

ヒデキ『も…目標、飛行形態に移行!』

ブフォ オオオォォ

ヒデキ『離脱します!』

マリ「挨拶ぐらいしていけ! おらぁーーーー!」ドン! ドン! ドン! ドン! …

別レイ『何よ! あっかんべええええええぇーだ!!』

シンジ「ミサトさあああぁぁぁん!!」
 :
 :

リツコ「彼を初号機に優先して奪取ということは、トリガーとしての可能性がまだあるということよ!」

リツコ「ミサト! DSSチョーカーを!」

ミサト「……」ワナワナワナ

カシャン

[OUT OF RANGE] ピーーーー

ミサト「…くっ…」

リツコ(やっぱりね…)

リツコ「副長より通達。追撃不要。各員は損傷個所の応急処置と艤装作業を再開!」

アスカ「フン!…あれじゃバカじゃなく…」

シゲル『了解…追撃不要。各員は損傷個所の応急処置、及び艤装作業を再開……』

アスカ「…ガキね…」
 :
 :

==== ネルフ本部 とある病室 ====

シンジ「…ハッ!」

シンジ「…」

別レイ「…」ペラッ

シンジ「…?」

別レイ「…」ペラッ

シンジ「あ……あやなみ?」

別レイ「あっ、碇くん、おはよう!」

シンジ「えっ?…って君、さっきのエヴァのパイロット!?」

別レイ「うん!」

シンジ「…なんで僕のこと知ってるの?」

別レイ『(声マネ)知らない者はないさ。失礼だが…君は自分の立場をもう少しは知った方がいいと思うよ?』

シンジ「…」アッケ

別レイ「…なーんてね!」

シンジ「な…何それ…」

別レイ「碇くんこそ、なんであたしの名前知ってるの?」

シンジ「えっ…えっ?」

別レイ「どうかした?」

シンジ「もしかして…君…綾波っていうの?」

別レイ「そうだよ?」

シンジ「そうなの…ごめん、人違いなんだ。僕が知ってる女の子にその…よく似てたから、それでつい…」

別レイ「ふーん、そうだったの。あたし、アヤナミレイ。よろしくね!」

シンジ「アヤナミ……レイ?」

別レイ「うん」

シンジ「…下の名前まで…おんなじなんだ…」

別レイ「え? うそー! すごい偶然だね!」

シンジ「そ…そうだね…」ハハ…

別レイ「ねえねえ、碇くん」

シンジ「な…なに? アヤナミ…さん…」

別レイ「それそれ! アタシのことレイって呼んでいいからさ、碇くんのこと、シンちゃんって呼んでいいかな?」

シンジ「えっ?…うん…いやその…いいけど……」

別レイ「よかった! 改めてよろしくね、シンちゃん!」

シンジ「こ…こちらこそ…えと…レイ…さん……」

別レイ「『さん』はナシ!」

シンジ「レ…レイ…」

別レイ「うん、それでいいよ!」

シンジ「……」

別レイ「…どしたの?」

シンジ「いやその…ちょっと…」

別レイ「どーしたの?」

シンジ「いや、だって…」

別レイ「ははーん…さてはシンちゃん……シンちゃんが知ってる方のレイちゃん意識してない?」

シンジ「なっ!…そそそんなことは…いや…ちょっと…そうなのかな…」

別レイ「怪しい~~!! シンちゃん、レイちゃんのコト好きなんでしょう!!」

シンジ「いや、あの…苗字でしか呼んだことなかったから…その」

別レイ「ううう、やだなー、なんか自分のこと言われてるような気がして来ちゃったじゃない!」ペシッ!

シンジ「いてっ!」

別レイ「あっ、ごめーん!」ナデナデ

シンジ(な…なんか調子狂うな…さっきはひどい目に合わされたのに怒るヒマがないや…)

別レイ「ねえ、そろそろ行こうか?」

シンジ「え?…どこに?」

別レイ「司令んとこ。お父さんなんでしょ?」

シンジ「…父さんが…ここにいるの?」

別レイ「そうだよ。知らなかったの?」

シンジ「うん…」

別レイ「碇くんをあたしに連れてこさせたの、碇司令なんだよ。」

シンジ「そ…そうなんだ…」

別レイ「ね、いこ?」

シンジ「う、うん」

==== インクライン内 =====

ガタタン ガタタン…

シンジ「ねえ…その制服…どこの?」

別レイ「え?何?」

シンジ「君の制服……どこの中学?」

別レイ「んーと…よくわからない。中学って?」

シンジ「いや…その…」

別レイ「あたし、この服しか持ってないもん」

シンジ「そ…そう」

シンジ(なんか噛み合わないな…まさか14年の間に中学校が無くなっちゃったとか…)

別レイ「あーあ、もっとオシャレしたいんだよねー。こんど街に出たときに探してこよっかなー」

…ガタタン… ゴオオオォォ

シンジ「!」

シンジ(ジオフロントなのに…空が見えてる…!)

シンジ(あれが…ネルフ本部?)

シンジ(何があったんだ…)

==== ケージ跡 ====

シンジ「…ホントに14年も経ってるんだ…」

別レイ「おーい、シンちゃーん。置いてっちゃうぞー?」

シンジ「あ…ごめん!」

…♪~

シンジ(ん?…ピアノ?…)

カヲル「…」♪~

シンジ「…」

カヲル「…」♪ チラッ

シンジ「!」

別レイ「シンちゃん」

シンジ「わっ!?」

別レイ「…どしたの?」

シンジ「い、いや別に…(びっくりした…)」

別レイ「シンちゃん、アイツには気を付けた方がいいよ~~~?」

シンジ「な…何!?」

別レイ「フフフ…今にわかるよ!…早くいこ?」

シンジ「う…うん…??」

きょうはここまで

訂正

>>16

×別レイ「碇くんをあたしに連れてこさせたの、碇司令なんだよ。」

○別レイ「あたしにシンちゃんを連れてこさせたの、碇司令なんだよ。」

リナレイってやつか

リナってなんなんだ


>>23
スレイヤーズのリナでしょ
中の人一緒

>>20の続き

==== エヴァ13号機 プラント ====

別レイ「着いたよ、シンちゃん」

シンジ「…何だ?…」

ドクン…ドクン…ドクン…

シンジ「エヴァ?…」

ゲンドウ「そうだ」

シンジ「父さん!」

ゲンドウ「エヴァンゲリオン第13号機…お前と…そのパイロットの機体だ」

シンジ「へっ?」クルッ

別レイ「やっほー!」ニコッ

ゲンドウ「…逆だ…」

シンジ「あ…」クルッ

カヲル「…」

シンジ「…さっきの…ピアノの…?」

カヲル「…」ニコッ

ゲンドウ「時が来たら…その少年と、このエヴァに乗れ」

シンジ「えっ?」

ゲンドウ「…話は終わりだ」クルッ…

シンジ「あっ! ちょっと待ってよ、父さん!」

ゲンドウ「…」カツカツカツ…

シンジ「まだ聞きたいコトとか、話したいコトがいっぱいあるんだ!」

ゲンドウ「…」カツカツカツ…

シンジ「父さーーーん!」

別レイ「…行っちゃったね…」

シンジ「…」ハァ…

別レイ「シンちゃん?」

シンジ「え?なに?」

別レイ「ちょうどいいから紹介するね。さっき司令が言ってたパイロット」

カヲル「よろしく、碇シンジくん」

シンジ「よ、よろしく…えっと…」

カヲル「僕はカヲル…渚カヲル。君と同じ…運命を仕組まれた子どもさ」

シンジ「はあ…」

別レイ「ここには司令と副司令とアタシたちくらいしかいないからさ。仲良くやろうね!」

シンジ「う…うん」

==== 居住区画 シンジの部屋====

別レイ「ここがシンちゃんの部屋だよ」

シンジ「…意外と広いね」

別レイ「食事とか着替えとかは、ココから出てくるから」

シンジ「ふーん」

別レイ「電話はこれ。あっ、でも着信専用ね」

シンジ「え? なんで?」

別レイ「わかんない」

シンジ「何か困ったときはどうすりゃいいのさ」

別レイ「へーきへーき。そういうときはおっきな声で呼べばいいんじゃない?」

シンジ「そんないい加減な…」

別レイ「何とかなるってば! それから、あたしの部屋ココだから」ペラッ

シンジ「え?」

別レイ「落ち着いたら遊びに来てね?」

シンジ「う…うん…わかった」

別レイ「じゃね!」

プシュー

 :
 :
シンジ「…」シャクッ シャクッ
シンジ(味気ない食事だな…)
 :
 :
シンジ「…」ゴロ…
シンジ「…」
シンジ「…」ゴロ…
シンジ「…」
シンジ(ヒマだ…)
シンジ「…」
シンジ「…」ペラッ
シンジ(落ち着いたらも何も…することないもんな…)
シンジ「…」
シンジ(行ってみようか…)

==== レベルEEE ====

シンジ「…」ハァハァ…

シンジ(何だよ…すぐ近くかと思ったのに…)ハァハァ…

シンジ(曲がり角しか書いてないじゃないか!この地図…)ハァハァ…

シンジ(ずいぶん奥まできちゃったな…)ハァハァ…

シンジ(あ…あれかな?)
 :
 :

シンジ(な…なんか、すごいところだな…掘立小屋じゃないか…)

シンジ(表札…これ綾波のマンションの?…まさかね…)
 :
 :

シンジ「ふぅ…こんなに遠いと思わなかった…よ!?」

別レイ「シ、シンちゃん!?」

シンジ「えっ?あっ?ちょ、ちょっと!」

別レイ「やだ!エッチ!バカ!変態!」ポイポイポイ

シンジ「あだっ!…ちょっ…まっ…いてっ!…わぁっ!」

ドタ----ン

 :
 :
別レイ「いいよー、入ってー」

シンジ「お邪魔…します…」

別レイ「ごめんねー、ひっ散らかってるけど、適当に座って」

シンジ「うん…あの…さっきはごめん」

別レイ「いーよいーよ、事故だもん」

シンジ「ハハ…事故ね…」

別レイ「何か飲む?って言っても紅茶しかないけど」カチャカチャ…

シンジ「あ?うん。紅茶好きだから」

別レイ「はい」カチャン

シンジ「ありがとう」

 :
 :
別レイ「いいよー、入ってー」

シンジ「お邪魔…します…」

別レイ「ごめんねー、ひっ散らかってるけど、適当に座って」

シンジ「うん…あの…さっきはごめん」

別レイ「いーよいーよ、事故だもん」

シンジ「ハハ…事故ね…」

別レイ「何か飲む?って言っても紅茶しかないけど」カチャカチャ…

シンジ「あ?うん。紅茶好きだから」

別レイ「はい」カチャン

シンジ「ありがとう」

訂正
>>31 行間空け忘れ
>>34 33と重複書き込み

シンジ「はあ…いっぱいあるんだね…漫画…」

別レイ「へへへ…古いのばっかりだけどね。街に出たついでによく探してくるんだ」

シンジ(街…ジオフロントの天井が抜けてるくらいだから…かなりの被害だったんだろうな…)

シンジ(学校は…みんなはどうしてるんだろう…)

別レイ「司令もさー、ひどいよねー。いくらあたしがメンテナンスが必要って言ったって、年頃の乙女をこんなとこに押し込めなくったっていいじゃないねー」

シンジ「メンテナンス?」

別レイ「うん…あたし特異体質だから…ときどきあそこにあるLCLのおフロに浸からないといけないんだ」

シンジ「そ…そうなんだ」

シンジ「レイはさ、いつも何してるの?」

シンジ(うう…やっぱり違和感あるな…綾波に会ったら名前で呼んじゃいそうだ…)

別レイ「別にー。命令待ってるだけ」

シンジ「命令?」

別レイ「うん。エヴァに乗ってどこそこへ行けとか。でも基本的にヒマなんだ」

シンジ「そう…あの…渚くんなんかとは話したりしないの?」

別レイ「渚君かあ…なんかねー、ずれてるっていうか話が合わないんだよねー」

シンジ「だから気をつけろって言ったの?」

別レイ「それはまた別!」

シンジ「?」

別レイ「フフフ…ホント気を付けた方がいいよ~!」

==== シンジの部屋 ====

シンジ「…」カチッ

シンジ「…」

シンジ「…」カチッ

シンジ「…」

シンジ(…やっぱり動かないや…)

シンジ「…」ゴロ…

シンジ「…」

シンジ「…」ゴロ…

シンジ「…」

シンジ(ヒマだな…)

シンジ「…」ムクッ

プシュー

==== ケージ跡 ====

シンジ(また…ピアノの音…)

カヲル「おーい」

シンジ「?」

カヲル「降りてきなよ碇くん!話そうよ!」
 :
 :

シンジ「…あ…あの…話をするんじゃないの?」

カヲル「ピアノの連弾も音階の会話さ」

シンジ「そんな、いきなり……」

別レイ「シンちゃーん!」

シンジ「レイ?」

別レイ「やっほー!何してんの?」

シンジ「いや、その…」

別レイ「あっシンちゃん。もしかしてピアノ弾けるの!?」

シンジ「いや、ピアノなんて弾いたことないよ。チェロなら少しやってたけど」

別レイ「えー? ほんとー? すごーい!!」

カヲル「いいじゃないか。ならコンチェルトはどう? ピアノ伴奏でよければ」

シンジ「えっ? いや…ヒトに聞かせるような腕じゃないし…」

別レイ「聞きたーい!」

シンジ「でもチェロが無いし…」

別レイ「あるよ! チェロ」

シンジ「え?」

別レイ「あたし持ってくるね!」スタタタタタ…

シンジ「え?…あの…おーい!」

 :
 :
シンジ「どこ行っちゃったんだろ…レーイ!」

別レイ「うんしょ、うんしょ…」

シンジ「あ、レイ!」

別レイ「ふー重かったあ!」

シンジ「だ、大丈夫?言ってくれれば手伝ったのに」

別レイ「へーきへーき」

カヲル「用意はいいかい?」

シンジ「えっ?」

カヲル「僕はいつでもいいよ、碇シンジくん」

シンジ「あ…うん…」

カヲル「じゃあ行くよ?…」

 :
 :

別レイ「二人ともすごーい!あたし感動しちゃった」パチパチパチ

シンジ「そ…そうかな…」ポリポリ

別レイ「うん!…渚くんも少し見直したよ!」

カヲル「それは光栄だね……これからも時々どうだい?碇シンジくん」

シンジ「いいけど…ヒマだし」

カヲル「フフフ…ただの暇つぶしではないよ。エヴァ13号機はダブルエントリーシステムなんだ」

シンジ「ダブルエントリー?」

カヲル「僕と君の息があって初めて能力をフルに活かせるんだよ。コンチェルトは絶好の訓練でもあるのさ」

シンジ「そう…でも…」

カヲル「どうしたんだい?」

シンジ「僕はもう…エヴァには乗れないんだ」

別レイ「どうして?」

シンジ「ミサトさん達が僕にこれを着けたんだ。もう乗るなって…乗ったら死ぬって脅されて…」

カヲル「…」カツカツカツ…

シンジ「渚くん?…えっ!?」ピッ…カシャ

カヲル「わかっている…リリンの呪いとエヴァの覚醒リスクは…僕が引き受けるよ」カシャ

シンジ「…どうやったの…って、何で自分にはめちゃうの!? …はずしときゃいいのに」

カヲル「気にしなくていいよ…もともとは僕を恐れたリリンが作ったものだからね。いずれはこうするつもりだったんだ」

シンジ「そ…そう…渚くんがいいって言うなら別にいいけど…」

カヲル「カヲルでいいよ」

シンジ「じゃ…じゃあ、僕もシンジでいいよ」

カヲル「…」ニコ

別レイ「ね?何かアブナイ感じでしょ?」ヒソヒソ

シンジ「ハハ…」タラー

シンジ(あれ?そういえば「リリン」ってなんだ?)

==== 数日後 ====

カヲル「…」♪~

シンジ「…」♪~
 :
 :

カヲル「今のはなかなかよかったよ、シンジくん」

シンジ「うん、今までで一番よかったかも知れない」

別レイ「どんどん息が合ってくる感じだね!初めて聴いた時もすごいと思ったけど、今のほうが全然いいよ!」

シンジ「ハハ…毎日ほとんどこれしかやってないからね」

別レイ「あ~あ、あたしも何かやろうかなー」

カヲル「少し休憩しようか」

シンジ「そうだね」ゴトッ

シンジ(…あれ?)

シンジ「…」ゴシゴシ

シンジ「あっ!…」

別レイ「どしたの?シンちゃん」

シンジ「このチェロ…僕のだ…」

別レイ「え?……あーホントだー」

シンジ「あの…レイ?このチェロどうしたの?」

別レイ「渚くんが街に行ったときに見つけてきたんだよ」

シンジ「街って……これ僕の部屋においてあったんだよ?……どこで買ったの?もしかしてミサトさんが売っちゃったのかな……」

別レイ「買った?」

シンジ「だって…街でみつけたって…」

別レイ「…」チラ

カヲル「…」チラ

別レイ「…そう…渚くん、まだ言ってないんだ…外のこと」

カヲル「機会がなかっただけさ」

シンジ「ねえ、どういうこと?」

別レイ「…見に行く?街…」

シンジ「?う…うん…」

シンジ(な…なんなんだよ…)

==== 外郭通路 ====

ビュウウウゥゥゥ

シンジ『ねえ! 街に行くのに何でこんなカッコして…こんな危ないとこ通んなきゃいけないの?』

別レイ「えー…だってしょうがないじゃん」

シンジ『うわっ…』ガラガラ

別レイ「足元気を付けてねー。落ちたら死んじゃうよー」

シンジ『ななななんで二人とも平気なの?』

別レイ「慣れよ、慣れ!」

カヲル「反復練習さ」

シンジ『へっ?』

レイ「だーいじょうぶ! あたしが引っ張ってあげるから!」

シンジ『…レイって僕より重いの?』

別レイ「しっつれいねー!そんなワケないでしょ!」

シンジ『だったら一緒に落っこちるだけじゃないか』

別レイ「え? あ…そうだね! あははは」テヘヘペロ

シンジ『…まったく…』

別レイ「渚くーん、このへんでいいんじゃない?」

カヲル「そうだね…もうすぐ雲が切れる」

シンジ『…』ハァ…ハァ…ハァ…

カヲル「シンジくんの知りたい真実が見えるよ…」

サアアアアァァァァ…

シンジ『…なんだ…これ…』

カヲル「君が初号機と同化している間に起ったサードインパクトの結果だよ」

シンジ『じゃ…じゃあ…レイが言ってた街で探してくるって…』

レイ「…掘り出してくるってこと」

シンジ「!」

シンジ『これじゃあ…街のみんなは…』

カヲル「この星での大量絶滅は珍しいことじゃない…むしろ進化を促す面もある」

シンジ『…』ワナワナワナ…

カヲル「生命とは本来…世界に合わせて自らを変えていく存在だからね」

カヲル「しかし…リリンは自らではなく世界のほうを変えていく」

カヲル「だから、自らを人工的に進化させるための儀式を起こした…古の生命体を贄とし…生命の実を与えた新たな生命体を作り出すためにね…」

カヲル「全てが太古よりプログラムされていた絶滅行動だ。ネルフでは”人類補完計画”と呼んでいたよ…」

シンジ『ネルフが…これを…父さんは何をやってるんだ!』

カヲル「シンジくん…一度覚醒し、ガフの扉を開いたエヴァ初号機は、サードインパクトのトリガーとなってしまった。リリンの言うニアサードインパクト…」

シンジ「…」

カヲル「すべてのきっかけは…キミなんだよ…」

シンジ『!』

別レイ「そ……そうだったの!?」

カヲル「ああ」

シンジ『違う…僕はただ…綾波を助けたかっただけだ!』

別レイ「えっ? レイちゃん?」

カヲル「そうだね…しかし、それが原因だよ」

シンジ『そんな…僕は知らないよ! そんなこと急に言われたって、どうしようもないよ!』

カヲル「そう…どうしようもないキミの過去…君が知りたかった真実だ。結果としてリリンはキミに罪の代償を与えた…それが…キミが首に付けてたコレじゃないのかい?」コツコツ

シンジ『つ…罪だなんて…』

カヲル「…」

シンジ『何もしてないよ! 僕は関係ないよ!』

カヲル「キミになくても他人からはあるのさ…」

シンジ『うう…』

別レイ「シンちゃん…」

カヲル「ただ…償えない罪はない。希望は残っているよ…どんな時にもね」

==== シンジの部屋 ====

シンジ(なんでだよ…あんなコトになってるなんて…)

シンジ(あれだけのことを引き起こして…おまけに綾波も…助けられなくて…)

シンジ(僕は…どうしたらいいんだ…)


==== レベルEEE LCLプラント ====

シュオー

別レイ「うーん……んっ?」

レイ「…」

別レイ「だ…だれ!?」ゴボッ

レイ「…」

別レイ(レイ…ちゃん??)ゴボゴボ

レイ「…」

別レイ「ちょっと!近い近い!」

ゴボゴボゴボゴボゴボゴボ…

別レイ「な…なに……いまの……」

==== 廊下 ====

シンジ「…」ペコリ フラフラ…

冬月「全く嫌な役だ……ユイ君……これでいいんだな?」
 :
 :

シンジ「…」フラフラ…

シンジ(はぁ~…すごい話聴いちゃったな…)

シンジ(それであんなに似てるのか…というか元がおんなじだったのか…)

シンジ(でも……これで何もかも辻褄が合う…)

シンジ(やっぱり綾波はまだあそこにいるんだ…)

シンジ(何とかして助けなきゃ……)

シンジ(でも…どうすれば……)ゴンッ

シンジ「いてっ!」

==== 居住区 ====

別レイ「おはよう、シンちゃん!」

シンジ「あ…おはよう…」

別レイ「どしたの?元気少ないねー?」

シンジ「はは…ちょっとね」

シンジ(レイは自分のこと知らないのかな…)

シンジ(…あ…いや、興味なかったりして…)

別レイ「?あたしの顔、何かついてる?ご飯粒とか…」

シンジ「え?いや…何でもないよ…」ハハ…

別レイ「ふーん…ねーねー、シンちゃんが知ってるレイちゃんってさあ…あたしに似てるんだよね?」

シンジ「顔とか背格好とかはね。性格は全然違うよ」

シンジ(でも元は同じはずなんだよな…なんでこんなに違うんだろ…)

別レイ「性格はいいんだけどさ…そう、青っぽい制服、着てなかった?」

シンジ「な……なんで知ってるの?」

レイ「そっかー……あのね、あたしその子見ちゃった」

シンジ「えっ!? どこで」

レイ「いやその…会ったわけじゃないよ?その…マボロシみたいなものっていうか…」

シンジ「…幻?」

レイ「あたしがLCLに浸かってたらさ…外に立ってたんだ、その子が…」

シンジ「…」

レイ「あたしのこと見てた……すぐに消えちゃったけど」

シンジ「消えた?…」

レイ「気味悪いよねー。ネルフの七不思議ってやつ?」

シンジ「…」

レイ「あっごめん、レイちゃんが気味悪いって言ってるんじゃないよ?」

シンジ「…」

レイ「…シンちゃん?」

シンジ「えっ?…あ、うん、わかってるよ」

シンジ(どういうこと?綾波に何かあったんじゃなきゃいいけど…)

==== エヴァプラント ====

ザバアアアァ

冬月「最後の執行者がついに完成したか…」

ゲンドウ「ああ…これで道具は全てそろった」


==== ケージ跡 ====

カヲル「時が満ちた…いよいよだね…シンジ君」


==== シンジの部屋 ====

シンジ「…でもさ、エヴァに乗って…それでどうするの?」

カヲル「世界を修復するのさ」

シンジ「へっ?」

カヲル「君は見ただろう?あの真っ赤な…どうしようもない世界を」

シンジ「う…うん…」

カヲル「エヴァで変わったことはエヴァで再び変えてしまえばいい」

シンジ「そんなこと…できるの?」

カヲル「君の希望となるのはドグマの爆心地に残る2本の槍だ。それが補完計画発動のキーとなっている」

シンジ「…」

カヲル「僕らでその槍を手にすればいい…そうすればネルフもフォースインパクトを起こせなくなるし、第13号機とセットで使えば、世界の修復も可能なんだ」

シンジ「フォースインパクト…」

カヲル「ロンギヌスとカシウス…2本の槍を持ち帰るには魂が2つ必要なんだ。そのためのダブルエントリーシステムさ」

シンジ「だったらさ、レイでもいいんじゃないの?」

カヲル「いや…リリンの模造品では無理だ。魂の場所が違うからね」

シンジ「模造品なんて! そんな…」

カヲル「…僕の言う意味はわかるだろう?」

シンジ「…」

カヲル「シンジ君…僕らでリリンの希望となろう」

シンジ「希望?」

カヲル「今の君に必要な事は、何よりも希望…そして贖罪と、心の余裕だからね」

シンジ「カヲル君…」

カヲル「コンチェルトと同じだ。二人一緒ならいいことがあるよ、シンジ君」

シンジ「…いいんだけどさ…もうちょっと離れてくれないかな…」ダラー

カヲル「嫌かい?」

シンジ「ぼぼぼ僕にはそういう趣味はないよっ!」

カヲル「フフフ…キミの心は繊細だね」

シンジ「そうじゃなくて!」

シンジ(はあ…レイが気を付けた方がいいって言ってたワケがわかったよ…)

==== ケージ跡 ====

別レイ「いよいよだね、シンちゃん!」

シンジ「うん」

別レイ「うぅ~~っ! 緊張するなあ!」

シンジ「え? レイも行くの?」

別レイ「うん! あたしはシンちゃんと渚君の援護」

シンジ「援護?」

別レイ「他にもお仕事があるけどね」

シンジ「ふーん」

別レイ「ねえシンちゃん?」

シンジ「うん?」

別レイ「エヴァに乗るの……嫌じゃないの?」

シンジ「…」

別レイ「嫌なら…あたしは無理に乗らなくてもいいと思う」

シンジ「…」

別レイ「シンちゃんは…エヴァのせいで…たくさん辛い目に遭ってきたんじゃないかって思うから」

シンジ「レイ…」

別レイ「だからさ…」

シンジ「たしかに嫌だった…僕のせいであんなことになってたってわかったから」

別レイ「…」

シンジ「でも…カヲルくんは…世界を元に戻せるって言った」

別レイ「…」

シンジ「それが本当なら…僕はもう一度エヴァに乗るよ」

別レイ「シンちゃん…」

シンジ「世界を元に戻して…綾波をもう一度助け出すんだ」

別レイ「!」

シンジ「僕は…綾波とはもう会えないと思ってた…ミサトさんが…もう存在しないって言ってたから」

別レイ「…」

シンジ「でも副司令は…綾波は初号機のコアに保存されてるって言った」

別レイ「…」

シンジ「もしも槍で世界を元に戻せるなら…綾波を助け出す方法だってきっとあるはずなんだ」

別レイ「…」

シンジ「だから僕はエヴァに乗る。槍を持ち帰って見せる…そして今度こそ綾波を助け出して見せる」

別レイ「…シンちゃんは…」

シンジ「えっ?」

別レイ「シンちゃんはさ、ホントにレイちゃんのこと大切に思ってるんだね!」

シンジ「…」

別レイ「シンちゃん?」

シンジ「…目が覚めてから…いろんなことがあった…あきらめてたこともあった」

別レイ「…」

シンジ「でもそれでわかったんだ。僕にとって…綾波がどんなに大切だったか」

別レイ「…」

シンジ「レイのおかげだよ?」フッ

別レイ「…え?…」

シンジ「レイのおかげで落ち込んだりしてる暇なんかなかったから…そうじゃなかったら…僕はきっと潰れちゃってたと思う」

別レイ「や…やだなー改まって!て…照れるなー!…なんて」

シンジ「…ありがとう」

別レイ「あの…え、えーと…そうだ!ちょっとお手洗い行ってくるね!」スタタタ…

シンジ「えっ?…」

==== 洗面所 ====

別レイ「うっ…ううっ…」ポタポタ

別レイ(はぁ…)

別レイ「…」グスッ

別レイ(あはは…おんなじ名前なのに…全然かなわないや…)

別レイ「…」ジワーッ

別レイ(だめだめ!こんなのあたしのキャラじゃないんだから!)フルフルフル

ジャーーー バシャバシャバシャ キュッ

別レイ「…ふう…」

別レイ「…」ゴシゴシゴシ

別レイ「よし!」パァン!

スタスタスタ…

====ケージ跡====

別レイ「あースッキリしたぁ!」

シンジ「あ、レイ」

別レイ「なーに?」

シンジ「大丈夫?…なんか変なもの食べた?」

別レイ「ひどーい! シンちゃん、ふつう女の子にそういうこと言う!?」

シンジ「えっ?…あっいや、ごごごごめん!」アタフタ

別レイ「フフフ…そろそろ時間だよ。行こっか」

シンジ「う、うん……カヲル君は?」

別レイ「もう準備してると思うよ?あたしたちも行こ!」

シンジ「うん!」

==== エヴァ プラント ====

シンジ・カヲル「…」カチッ プシュウウウゥッ
 :
 :

別レイ「シンちゃあーん!渚くーん!」

シンジ「あ、レーイ!」

カヲル「やあアヤナミさん」

別レイ「プラグスーツ、お揃いだねー!」

シンジ「そうだね!」

別レイ「頑張ろうねー!」

シンジ「うん!」

カヲル「相変わらず賑やかなコだね」

シンジ「はは…そうだね…僕たちも行こう、カヲル君」

カヲル「うん」

 :
 :

別レイ「エヴァ・マーク9、起動!」ブゥン!

シンジ・カヲル「エヴァンゲリオン第13号機、起動!」ピキーーーン!



==== ヴィレ ヴンダー ブリッジ ====

ピピピピピ

シゲル「信号来ました! 新型エヴァの起動を確認!」

ミサト「……」

とりあえずここまで

>>23 >>24 ありがとうございます

訂正

>>53
人物名
× レイ
○ 別レイ

以下、>>64の続きです。

==== メインシャフト 13号機プラグ内====

別レイ『なんか気味悪いねー』

シンジ「そうだね」

別レイ『…ねえ…あの壁…』

カヲル「ああ、すべてインフィニティのなりそこないさ…君たちは気にしなくていい」

別レイ『ふーん?』

カヲル「もうすぐリリスの結界だ。メインシャフトを完全にふさいでいて、この14年間、誰の進入も許していない…」

シンジ「え?じゃあ、どうするのさ?」

カヲル「大丈夫。それを突破するための13号機だからね。二人ならできるよ」ニコッ

シンジ「はは…二人なら…ね…」ゾクッ

カヲル「コンチェルトを思い出して…テンポを合わせるんだ」

シンジ「うまくできるかな…」
 :
 :

カヲル「見えてきたよ…シンジ君、あれだ」

シンジ「…まるで大きな蓋みたいだ…」

別レイ『どれどれー?』

シンジ「ほら、あれだって」

別レイ『よく見えなーい』

シンジ「ねえ…あんまり押さない…でっ!?」グラッ「わっ!」

別レイ『きゃっ!』ズルッ

シンジ「レイ!?」

別レイ『きゃああああああああああっ!!』

ガシャーーーーーーーン

別レイ『いったぁーい…』

シンジ「レーイ!だいじょうぶー!?」

別レイ『うん…なんとか…』ミシミシミシ『え?』

ピキーン! ガラガラガラ…

別レイ『きゃあああああああああああっ!!』

シンジ「レーイ!」

ガシャーーーーーーーン カラカラカラ…

別レイ『いやあああ!ガイコツーーー!』

カヲル「あそこがセントラルドグマの最深部…サードインパクトの爆心地だ」

シンジ「ははは…何だかあっさり突破できちゃったね…」

==== セントラルドグマ最深部 13号機プラグ内 ====

シンジ「レーイ!大丈夫?」

カヲル「アヤナミさんが一番乗りだったね」

シンジ「あんまり乗り出すからだよ。怪我がなくてよかったね」

別レイ『シンちゃあーん…やだもう、ここ…』ウルウル

:
:
シンジ「これが…リリス?」

カヲル「だったもの…だ。その骸だよ」

シンジ「ミサトさん…命がけで守ってたのに…」

別レイ『ねえねえ渚くーん、あれエヴァだよね?』

カヲル「そう、エヴァ・マーク6。自律型に改造され…リリンに利用された機体のなれの果てさ」

シンジ「あそこに…リリスに刺さってるのが目標物?」

カヲル「そう。ロンギヌスとカシウスの槍さ。さあ、始めるよ」

シンジ「うん」

別レイ『がんばれー!』

ズシン… ズシン…

カヲル「急ごう。邪魔が入らないうちに…」

シンジ「邪魔って?」ヒュウウウゥゥ「ん?」

ドカッ!

シンジ「うわあっ!」ドゴオオオオォ「なんだよこれ?」

カヲル「ヴィレのエヴァさ」

シンジ「ヴィレの!?」

シュッ!

シンジ「わっ!」

ビキイイイイイィン

シンジ「2号機!…アスカ!?」

==== 改2号機プラグ内 ====

アスカ「くっ!」ガキイイィン

シンジ『何すんだよ! アスカ!』

アスカ「バカシンジ!? あんたまさかエヴァに乗ってるの?」

シンジ『そうだよ…エヴァに乗って…世界を変えるんだ』

アスカ「ガキが…だったら乗るな!」ガシイイィン「きゃっ!」

別レイ『あなたの相手はこっち!』ガイイィン

アスカ「くっ!」

別レイ『シンちゃんの邪魔はさせないんだから!』ドシュルルル…『ん?』

ガン! 

別レイ『きゃあああ!』ドシャアアァン

アスカ「援護射撃、いっつも遅い!」

マリ『めんごめんご~』

シンジ『レイ! 大丈夫!?』

アスカ「レイ!? …こいつアヤナミタイプか!!」

別レイ『えへへ…シンちゃん、あたしタイプ?』

シンジ『へっ?』

アスカ「ちがーう!!」

==== メインシャフト 8号機プラグ内 ====

バシュッ…ガキン!

別レイ『いたっ!』

マリ「アダムスの器さん…せめて足止めはさせてもらうニャん」バシュッ…

バキン!

別レイ『ちょ!』

バシュッ…ゴキン!

別レイ『あだっ!…何すんのよもう!』ゴロゴロゴロ…

==== セントラルドグマ最深部 13号機プラグ内 ====

アスカ『やあああああああっ!』ビュン!

ビキイイイイイィン!

シンジ「何で邪魔するんだアスカ!あれは…僕たちの希望の槍なんだよ!?」

アスカ『あんたこそ、余計なことするんじゃないわよ!』ビュッ!

シンジ「くっ!」バキッ

アスカ『ガキシンジ!またサードインパクトを起こすつもり!?』

シンジ「違う!槍があれば全部やり直せる!世界が救えるんだ!」

アスカ『ホンっとにガキね…』

シンジ「わからずや!」ドカッ

アスカ『きゃっ!』

シンジ「カヲル君!これじゃきりがないよ!」

カヲル「シンジ君、そこのレバーを!」

シンジ「これ?」ガコン…ビーッ!

13号機「…」バガン!メキメキメキ…

シンジ「ななな何だこれ…う…腕が出てきたよ!」

カヲル「2人分さ。シンジ君?コンチェルトをはじめよう」

アスカ『四本腕!?…ぬあんてインチキ!』

==== マーク9プラグ内 ====

別レイ「はぁ…はぁ…しつっこいわねー…」

マリ『ゼーレの暫定パイロットさーん!聞こえてるでしょ?』

別レイ「…」ハァ… ハァ…

マリ『アダムスの器になる前に、そっから出た方がいいよー?』

別レイ「そんな話に乗るわけないでしょ!』

マリ『物分りが悪いにゃ…あんたのオリジナルはもうちっとアタマよかったよ?』

別レイ「ひどーい!!それにオリジナルって何よ!」

==== 13号機プラグ内 ====

アスカ『どぉりゃあああああ!』ブウウン

シンジ「うわああああっ!…」

ハシッ!

アスカ『なっ!?止めた!?』

シンジ「カヲル君!」

カヲル「今だ、シンジ君!」

シンジ「くっ!」ドカッ!

アスカ『きゃっ!』ガシャーン

==== 改2号機プラグ内 ====

アスカ「ま…待ちなさいよ!ガキシンジ」ガコン…「バッテリー切れ!?こんなときに…」

カヲル『今のうちだ、急ごうシンジ君!』

シンジ『うん!』

アスカ「させるかぁ!コネメガネ!スペア!」

マリ『スペア、行くよ~!』ヒュッ

ドサッ

==== リリス残骸上 13号機プラグ内 ====

ガシッ… ガシッ…

シンジ「はぁ…はぁ…」

カヲル「シンジ君!あれだ!」

==== 改2号機プラグ内 ====

アスカ「やばい!…コネメガネ!妨害物は片付いてる!AA弾の使用を許可!」

マリ『待ってましたあ!』ガシュン!

マリ『虎の子…』バコッ!『にゃっ!』

アスカ「コネメガネ!?」

別レイ『誰が妨害物ですってぇ~~!?』ムンズ

別レイ『くらえガイコツ!』ビュッ!

バコッ!

マリ『にゃっ!』グラッ『わわっ!』ズルッ

別レイ『やりぃ!』

マリ『にゃあああああああああっ!』

ガシャーーーン

マリ『いててて…』

アスカ「何やってんのよバカメガネ!」

マリ『片付いたって言ったの姫じゃーん!』

別レイ『あっかんべえーーだ!』ソソクサ

アスカ「早く起きろ!バッテリーを!」

==== 13号機 プラグ内 ====

カヲル「シンジ君、槍を!」ニギッ

シンジ「これだね!?」ニギッ

カヲル「いいかい?」

シンジ「うん!」

シンジ・カヲル「ふっ!」ググッ

シンジ・カヲル「うううううううぁああああああ!!」ズボッ!ズボッ!

シンジ「やった!」

別レイ『シンちゃーん!渚くーん!』

シンジ「レイ!やったよー!」

別レイ『おめでと!シンちゃん!』

カヲル「やあ、アヤナミさん、無事だったね」

別レイ『えへへ。何とかね』

別レイ『ねーねー、それ、どっちがロンギヌスでどっちがカシウス?』

カヲル「えっ?…」

別レイ『なんか見た目おんなじだけど……どっかに名前でも書いてあるの?』

シンジ「そう言えばそうだね。カヲル君?」

カヲル「おかしい…2本とも形状が変化して揃っている…」

シンジ「…カヲル君?」

カヲル「カシウスとロンギヌス…対の槍が必要なんだ…なのにここには同じ槍が2本あるだけ…」

別レイ『ええーー!?じゃあダメじゃん!』

シンジ「カ…カヲル君!槍が!」メリメリメリ…

カヲル「嫌な予感がする…」

シンジ「わわわ…腕が勝手に!」

ガキイイイィン

==== マーク9 プラグ内 ====

グググググ…

別レイ「リリスが!」

シンジ『えっ!?』

メリメリメリ

別レイ「はじける!」

ボシュウウウウウウウゥゥ

==== エヴァ13号機 プラグ内 ====

ビーッ

シンジ「エヴァ・マーク6…パターン青って…どういうことだよ!」

マーク6「…」クウオオオオオオオオォ

別レイ『あっ!あたしの番!』

シンジ「レイ?」

別レイ『マーク6が動き出したら、これで首切れって司令が』

シンジ「なんで?」

別レイ『んー、よくわかんない』

シンジ「わかんないって…そんな命令きいて大丈夫なの!?」

==== 改2号機プラグ内 ====

アスカ「まずい!まだ第12の使徒が生き残ってる!コネメガネ!3番コンテナ!」

マリ『えーっと、どこへ落っことしたかにゃ…』

アスカ「早く!」

マリ『あった!ほれっ』

アスカ「サードインパクトの続きが始まる前にこいつを片づける!」ジャキン!

==== マーク9 プラグ内 ====

ザシュ!

別レイ「任務完了っ」グッ

シンジ『レイ!気を付けて!』

別レイ「へっ?」

ズシュルルルルルル…

別レイ「な…何か出てきた!」

シンジ『使徒!?』

別レイ「気持ち悪ーい!」

シュンシュンシュンシュンシュン……

==== 9号機プラグ内 ====

アスカ『うぉおおおおおおおおっ!』ダララララララララ

使徒「…」シュンシュンシュンシュンシュン……

マリ「姫―?ムダ弾はやめときなよ。あれ全部コアだから。あたしらじゃ手の打ちようがニャイよん…」

アスカ『だからって放っとけないでしょうが!』

マリ「それに…最後の使徒を倒したところで、鬼が出るか蛇が出るか…気になるじゃん」

アスカ「見物決め込んでないで、ちょっとは手伝いなさい!」ダララララララララ

==== マーク9 プラグ内 ====

別レイ「ななな何よこれ…リリスが…」

グニャア…

別レイ「これは…ああああああたしの顔!?」

キャハハハハ アハハハハ

別レイ「どうなってんのよー!」

==== エヴァ13号機 プラグ内 ====

シンジ「くっ…くっ…くっ…くっ…」ガコン!ガコン!ガコン!ガコン!

シンジ「操縦がきかない!…そっちはどう?カヲル君!」

カヲル「まさか第1使徒の僕が13番目の使徒に堕とされるとは…」

シンジ「カヲル君!?」

カヲル「始まりと終わりは同じというわけか…さすがリリンの王…シンジ君の父上だ!」

シンジ「父さんが!?…レイ!頼める?」

別レイ『だめ!こっちも言うこと聞かなくなっちゃった!』

シンジ「なんだって!?」

別レイ『モニタに変なマークがいっぱい出てる~!』

==== 8号機プラグ内 ====

マリ「ん?」

ピッ!

マリ「DSSチョーカーにパターン青?ないはずの13番目…ゲンドウ君の狙いはこれか!」

==== 13号機プラグ内 ====

13号機「…」バキッ ビキイイイイィン

シンジ「どうなってるの!?」

==== 改2号機プラグ内 ====

アスカ「こいつ!…疑似シン化形態をこえている!?」

マリ『覚醒したみたいね…アダムスの生き残りが!』

==== 13号機プラグ内 ====

13号機・マーク9「…」ブオオオオオォォォ

シンジ「わっ!わっ!ちょっと!」

別レイ『どこ行くのー、これー!?』


==== 改2号機プラグ内 ====

アスカ「まずい!追いかけるわよコネメガネ!」

マリ『えー!また登るのー!!』

アスカ「つべこべ言うなっ!」

==== セントラルドグマ上空 13号機プラグ内 ====

ゴゴゴゴゴ…

別レイ『な…何か地面から出てきた…』

シンジ「何だこれ…」

別レイ『ねえ!空の色が変わっていくよ!?』

カヲル「フォースインパクト…」

シンジ「えっ?」

カヲル「その始まりの儀式さ」

シンジ「僕らのせいなのか?僕らが槍を抜いたから…」ハッ!

シンジ「カ…カヲル君…首輪が!」

別レイ『シンちゃん!あぶない!』

シンジ「えっ?」ドガッ「うわああっ!」

==== ヴンダー ブリッジ ====

ミサト「A.T.フィールド最大!このままエヴァを封じ込めて!」

ミドリ「了解!」

ミサト「主砲、斉射用意!曲射弾装填!」

シゲル「装填よし!」

ミサト「何としてもフォースの発動を食い止めるのよ!撃てぇ!」

ドオオオォン ビキイイイィン バシャッ

ミサト「次!」ドン!

バガアアアァン

ミサト「な…何!?」

ミドリ「やられました!主砲に直撃!」

ミサト「アダムスの器か!」

==== セントラルドグマ上空 マーク9プラグ内====

マーク9「…」ビュン!

別レイ「ちょっとぉ!シンちゃんに当たったらどうすんのよ!」

ドオオオオオン

シンジ『うわあああっ!』

別レイ「シンちゃん!」

==== ヴンダー ブリッジ ====

ヒデキ「中央部に被弾!第3甲板、大破!」

シゲル「エヴァ13号機、離脱していきます!」

高翌雄「出力低下、重力制御に問題発生!」

スミレ「舵がききません!落下します!」

ズズーーン…

ミドリ「きゃっ!」

ヒデキ「アダムスの器です!中央部にとりつかれました!」

リツコ「アダムスの器はヴンダー本来の主…初号機から本艦の制御を奪い返すつもりだわ!」

ミサト「振り落すのよ!」

==== 地表 メインシャフト最上部 改2号機プラグ内====

アスカ「はぁはぁ…」ゴソッ

マリ『よっと』ゴソッ

アスカ「こっちも空飛べりゃいいのに!」

マリ『あっちゃあ~…こいつはシッチャカメッチャカな状況ね…』

アスカ「コネメガネはガキのエヴァを!ヴンダーは改2で助ける」

マリ『らじゃ!』

とりあえずここまで

>>100

人物名
× 高翌翌翌雄
○ 高翌雄

以下、>>101の続き

「高翌雄」(たかお)がうまく表示されない?

TEST
 高翌雄
 高 雄
 高 雄

再訂正

>>100

人物名
× 高翌雄
○ 高 雄

以下、>>101の続き

==== ヴンダー ブリッジ ====

ミドリ「アダムスの器、排除できません!」

ヒデキ「主制御システムに未確認データが侵入!」

シゲル「艦のコントロールが…乗っ取られていきます!」

リツコ「くっ…」

シゲル「観測室より報告!改2号機、本艦に接触!アダムスの器と会敵します!」

ミサト「頼むわ…アスカ!」

==== 改2号機 プラグ内 ====

アスカ「モードチェンジ! コード・トリプルセヴン!」バリバリバリ「うううっ!」

別レイ『きゃああ! 来ないでー! 犬嫌いーーー!』

アスカ「誰が犬だ、こらぁ!」

==== ヴンダー中央部付近 エヴァ・マーク9 プラグ内 ====

アスカ『おとなしくやられろーっ!』グオッ

マーク9「…」ガシッ!

アスカ『なっ!』

マーク9「…」グワッ バリバリバリ

別レイ「ちょっとちょっと!やりすぎだってば!」

アスカ『うそっ! やばっ!』ビキビキ『きゃああああ!』

別レイ「2号機のヒト! 早く逃げないとプラグごと潰されちゃうよ!?」

アスカ『わかってるわよ! エコヒイキと同じ呼び方すんな!』ピッ

アスカ『ごめん、2号機!』ガシュン

バシュルルルルル……

アスカ『覚えてなさいよ!』

別レイ「あたしがやってるんじゃないってば~!」

==== ヴンダー ブリッジ ====

シゲル「改2号機大破!パイロットは脱出!」

ミサト「なんですって!?」

==== マーク9 プラグ内 ====

マーク9「…」グオオオオォ ミリミリミリ

別レイ「さてと…こっちも本格的にヤバいって感じだよねー…」

別レイ「コイツどうすればいいんだろ…」

-----(アヤナミレイ(仮)回想)-----

マリ『アダムスの器になる前に、そっから出た方がいいよー?』

シンジ『副司令は…綾波は初号機のコアに保存されているって…』

-----
--

別レイ「…やっぱ野放しにはできないか…」

別レイ「動いてよ…モードD!」ピキュン

フイイイイイィン

別レイ「よし!そんじゃ…」ガシュン

バシュルルルルルル…

別レイ「ばっはは~~~い!」

マーク9「…」カッ!

ドオオオオォォォォン…

==== ヴンダー ブリッジ ====

シゲル「アダムスの器からプラグ射出!本体は消滅!」

リツコ「自爆したっていうの!?…なぜ…何のために?」

ミサト「アスカは!?」

シゲル「捕捉できません!」

ミサト「アスカ…」

ミドリ「制御システム回復!」

ミサト「全艦、緊急発進!13号機をただちに追跡!」

リツコ「艦長!主機が復元されるまではムリよ!」

ミサト「くっ…シンジ君…」

==== 13号機 プラグ内 ====

シンジ「…僕たちのせいなのか…僕たちが…」

カヲル「シンジ君は違う」

シンジ「でも!」

カヲル「僕が第13の使徒になってしまったからね…僕がトリガーだ」

シンジ「ねえ!止める方法はないの!?」

カヲル「…魂が消えても…願いと呪いはこの世界に残る。意志は情報として世界を伝い、変えていく。いつか自分のことも書き換えていくんだ…」

シンジ「のんきなこと言ってないで!止める方法!」

カヲル「ガフの扉は僕が閉じる…シンジ君が心配することはない」

シンジ「閉じる!?方法はあるんだね?」

カヲル「…」

シンジ「あるんだね!?」

カヲル「…いちおう…」

シンジ「教えて!早く!」

カヲル「…痛いよ?」

シンジ「いいから!」

カヲル「…僕のやるとおりにして」グググ…

グサッ!

カヲル・シンジ「がはっ!」ゴボゴボゴボ…

カヲル「い…痛いだろ?」フッ

シンジ「ううう…槍を自分に刺すなら刺すって先に言ってよ!」

カヲル「間違って僕たちのプラグに刺さないようにね?」

シンジ「わ…割と微妙な作業だったんだね…」

カヲル「さあ、君の番だ、シンジ君」

シンジ「くっ…」グググ

シンジ「このおおおっ!」グサッ!

カヲル・シンジ「ぐはっ!」ゴボゴボゴボ…

シンジ「はぁはぁ…次はどうするの!」

カヲル「あとは…この首輪がやってくれるよ…」

シンジ「首輪って…言わんこっちゃない! だから外しとけばよかったんだよ!」

カヲル「シンジくんは…安らぎと自分の場所をみつければいい。縁が君を導くだろう…」

シンジ「いいから! 他に方法はないの!?」

カヲル「そんな顔をしないで…」

シンジ「わかった! カヲル君のシンクロを切ればいいんだね!?」

カヲル「えっ?」

シンジ「ごめん! カヲル君!」ガシュッ

カヲル「わっ!」ガクン!

バシュルルルルル…

カヲル『また会えるよー! シンジ君ー!』

シンジ「まったく…気楽なもんだよ…」ハァ…

==== ヴンダー ブリッジ ====

シゲル「13号機からプラグ射出!」

ミサト「えっ!?」

カシャン

[OUT OF RANGE]ピーーーー

ミサト「くっ!また逃げられた!」

==== セントラルドグマ上空 13号機プラグ内 ====

13号機「…」ガクン

シンジ「…落ちる!」

==== 地表 8号機プラグ内 ====

マリ「ガフの扉がまだ閉じない!?」ドスンドスンドスン…

マリ「わんこくんがゼーレの保険か!?」

==== セントラルドグマ上空 13号機プラグ内 ====

シンジ「空の色が戻らない…やっぱ僕も降りなきゃだめか…」グッ

ガシッ!

シンジ「うわっ!…今度は何!?」

==== 8号機プラグ内 ====

マリ「後始末は済んだ!しっかりしろ!わんこくん!」

シンジ『ちょっと!放して!射出姿勢が…』

マリ「がたがた言うな!男だろ!せめて姫を助けろ!」

シンジ『姫ってアスカのこと!?僕の方こそアスカから助けてほしいよ!!』

マリ「ついでに…ちょっとは世間を知り」

シンジ『そこどいて!』カシュン

マリ「へっ!?」

バシュルルルルルル…

マリ「ありゃ、そのつもりだったの…」

ヒュウウウウ

マリ「…で、あたしはどうすりゃいいわけ?」
 :
 :

ガシャアアアアン

==== ヴンダー艦内 ====

シゲル「改2号機と8号機…の残骸、回収しました。8号機パイロットは収容」

マコト「全艦、第2種警戒態勢を維持」

ミドリ「パターン青反応なし。警戒空域に機影を認めず」

ヒデキ「中央部損傷個所の応急処置完了」

リツコ「誰のおかげかわからないけれど…フォースは止まった」

ミサト「…」

リツコ「ミサト…今はそれで良しとしましょう」

ミサト「…」

==== 地表 13号機プラグ内 ====

シンジ「…いっ…ててててて…」

カンカン!

シンジ「ん?」

別レイ『シンちゃん!シンちゃんってばー!』カンカンカン!

シンジ「…レイ?」

別レイ『シンちゃん!あたしを置いて死んじゃやだよー!』カンカンカン!

シンジ「…ちゃんと生きてるよ…」ムクッ

別レイ『シンちゃんが…シンちゃんが死んじゃったああぁぁ!』ウワアアアァン

シンジ「生きてるってば……レーイ!!」

別レイ『…シンちゃん?…』ピタ

シンジ「僕なら大丈夫だよ!」

別レイ『よかったぁ!シンちゃーん!』

シンジ「レーイ! ちょっと離れてー!扉を吹き飛ばすからー!」

別レイ『え…えっ!? マジ! やだ待って!』ズルズルズル…ドサッ

シンジ「いーい?」

別レイ『おっけーい!』

シンジ「くっ!」カチン

バカッ!カラカラカラ…

シンジ「ふう…レーイ! 怪我はないー!?」

別レイ「大丈夫ー!」

シンジ「よっこらしょ……はぁ…やっと出られた…」

==== 砂漠 ====

別レイ「シンちゃん!」

シンジ「レイ!」

別レイ「…ユーレイじゃないよね?」

シンジ「だから勝手に[ピーーー]なってば!」

別レイ「ごめーん」テヘヘペロ

別レイ「でもホントに心配したんだよ? 落ちたトコがお互い近くでよかったね!」

シンジ「うん…そうだ! カヲルくんも脱出したんだけど…見なかった?」

別レイ「えー? 全然見なかったよ?」

シンジ「そう…僕が出るときとエヴァの姿勢がだいぶ違ったからな…無事だといいけど…」

別レイ「渚くんなら簡単に死なないよ、きっと」

シンジ「ハハハ…そうかもね」

シンジ「でもここ…どこなんだろう…」

別レイ「そんなに遠くまで来てないはずなんだけどねー」

シンジ「とりあえず水と食料確保しなくちゃ…レイはサバイバルキット持ってきた?」

別レイ「うん」

シンジ「これでしばらくしのげるけど…あとは誰が助けに来てくれるかだね…」

別レイ「…ごめんね、シンちゃん」

シンジ「えっ?」

別レイ「あたし、引っ掻き回しただけだったね…」

シンジ「…」

別レイ「世界をやり直して…綾波レイちゃんを助けるって言ってたのに…」

シンジ「…レイのせいじゃないよ」

別レイ「シンちゃん?」

シンジ「僕もレイも…カヲルくんも…父さんにいいように使われたってことさ」

別レイ「…そうかもね…」

シンジ「くよくよしても仕方ないよ。またチャンスはあるよ、きっと」

別レイ「シンちゃん…」

アスカ「あ…あんたたち!?」

シンジ「ア……アスカ!」

別レイ「あなた2号機の!」

アスカ「あ…悪運の強い奴らね!」

シンジ「そっちこそ!」

アスカ(…アヤナミタイプの2期ロットか…)

アスカ「フン!勝手にしなさい!」スタスタスタ…

アスカ(なによ!人の気も知らないで人形女なんかといちゃいちゃして!)

別レイ「いーだ!」

アスカ「…」クルッ

別レイ「な…何よ」ビクッ

アスカ「ガキシンジ…わかってると思うけど…こんなとこで待ってたって誰も助けに来ないわよ?」

シンジ「…え?」

アスカ「ここはL結界密度が強すぎてリリンは助けに来られない」

シンジ「…何それ?」

アスカ「アンタバカァ!?あんなに時間あったのにネルフでこの世界の何を勉強してきたわけ?」

シンジ「何をって…」

アスカ「だからアンタはガキだって言うのよっ!」クルッ…スタスタスタ…

シンジ「…今の話…わかった?」

別レイ「ぜーんぜん」

シンジ「…でも、助けに来られないってのは引っかかるね」

別レイ「そう?」

シンジ「レイ、僕たちも行こう」

別レイ「へっ?」

シンジ「たぶんアスカが言ったのはホントのことだよ」

別レイ「でも…じゃあさ、どうするの?」

シンジ「アスカについて行ってみよう」

別レイ「え~~~?ヴィレにつかまっちゃうよ?」

シンジ「そうなるかも知れないし、ならないかも知れない。でもここにいたらダメだ」

別レイ「シンちゃんがそういうなら仕方ないか…じゃ、行こ!」

シンジ「うん……ちょっとそこどいて」

別レイ「いいよ」サッ

シンジ「…よっと」ドサ

シンジ「行こう」スタスタ…

別レイ「あ、シンちゃん!」

シンジ「何?」

別レイ「これ落っことしたよ」スッ「…大事なものなんでしょ?」

シンジ「あ…ありがとう!」

別レイ「どういたしまして」ニコ

別レイ「さ、行こ!」スタスタスタ…
  :
  :

==== 数日後 ヴンダー艦内 通路 ====

別レイ「はぁ~…結局つかまっちゃったねー」

シンジ「ごめん、僕のせいで…」

別レイ「ううん、仕方ないよ。シンちゃんは悪くない」

シンジ「あの…ミサトさん…」

ミサト「…」

シンジ「僕たちは…どうなるんですか?」

ミサト「あなたたちの身柄は我々が保護します」

シンジ「また隔離…ですか…」

ミサト「ええ」

シンジ「…そうですか…」

ミサト「その前に、碇シンジ君、あなたにやってもらいたいことがあるの」

シンジ「捕まえといて頼み事ですか?」

ミサト「あいにく他にできる者がいないの」ピタッ

ミサト「…あなたたちはここで待っていて頂戴」

兵士A~D「了解」

別レイ「えー!なんでー!?」

ミサト「鈴原少尉」

サクラ「はい!……碇さん、行きますよ?」

別レイ「ちょとぉ!シンちゃんに何する気!?」

兵士A「こっこら!暴れるな!」

シンジ「レイ!」

別レイ「放しなさいよぉ!」

シンジ「レイ!…大丈夫だから」

別レイ「シンちゃん…」

シンジ「心配しないで」ニコ

別レイ「…気を付けてね…」

シンジ「うん」

ミサト「…行くわよ」ピッ

プシュー

面白いわね...

==== 試験室 ====

ミサト「入りなさい…外扉が閉まらないうちは内扉は開かないわ」

シンジ「ずいぶん厳重なんですね…僕は何をすればいいんです?」

ミサト「確認よ。未確認の物体のね」

シンジ「未確認の…物体?」

ミサト「…戦闘が終わって…主機を点検していた者が見つけたのよ」

シンジ「主機って…エヴァ初号機ですか?」

ミサト「そう…コアの近くに…倒れていたそうよ」

シンジ「倒れていたって…人…なんですか?」

ミサト「まだわからないわ」

プシュー

ミサト「だからあなたに確認してもらうの」

とりあえずここまで

乙!続きが気になる

アヤナミ(仮)の部屋の段ボールに破の予告に出てたリナレイの制服が入ってたあれはなんだったんだろうね

>>130
>>133

ありがとう

>>121にフィルタがかかってしまったので、フィルタ外しテスト

元 シンジ「だから勝手に殺すなってば!」
変 シンジ「だから勝手に死なすなってば!」

>>131から続きます

シンジ「…あれですか?」

ミサト「そうよ…少尉?彼の手錠をはずして」

サクラ「はいっ」カシャ

シンジ「…」

???「…」ムクッ

シンジ「!!」

レイ「…?」

シンジ「あ…綾波?」

レイ「…碇…くん?」

シンジ「綾波?…今度こそ…ホントに綾波なの?」

レイ「…碇くん…」

シンジ「…」ポロッ

レイ「…」

シンジ「…」ポロポロポロ…

シンジ「あやなみ!」ダダダダ…ヒシッ

レイ「碇…くん…」

サクラ「いっ…碇さん!」

シンジ「やっぱり…やっぱり助けてたんじゃないか!…そう言ったでしょ、ミサトさん!」ボロボロボロ

ミサト「…」

レイ「…碇くん…苦しい…」

シンジ「あ!…ご、ごめん!」サッ

レイ「…いいえ…問題ないわ…」

シンジ「そ、そうだ、これ…」ゴソゴソ

レイ「?」

シンジ「助けたとき…綾波が持っててくれただろ?ずっと…お礼を言いたかったんだ」

レイ「…」

シンジ「ありがどう…」ニコ

レイ「碇くん…」

シンジ「…」

レイ「…」ヒシ…

シンジ「あ…綾波?」

レイ「碇くんの…匂いがする…」ギュ…

シンジ「綾波…」ギュ…

シンジ「よかった…ホントによかった…」ボロボロボロ

サクラ「…」グスッ

ミサト「…確認は済んだかしら?碇シンジ君?」

シンジ「…」

ミサト「鈴原少尉…記録して。検体BM04は綾波レイと確認」

サクラ「はいっ」ピッピッピッ

シンジ「ミサトさん!綾波をどうする気ですか?」

ミサト「綾波レイはあなたと同じ、ニアサードインパクトの重要参考人です」

シンジ「…」

ミサト「同時に次のインパクトのトリガーとなる疑いがある。当分、厳重に隔離させてもらうわ」

シンジ「そんな…」

レイ「…」

ミサト「碇シンジ君?あなたも同じよ。新しい隔離区画に入ってもらいます。今度は簡単に外部から拉致されたりしないわ」

シンジ「…」

ミサト「隔離区画内の各自個室と共用部の行き来は許可します」

シンジ「………えっ?」

ミサト「『共用部は』カメラで24時間監視しますから、そのつもりで」

シンジ「…」

ミサト「少尉、二人に手錠をして隔離区画へ」

サクラ「はいっ!」

ミサト「隔離区画に入れたら、はずしていいわ」

サクラ「はい」

シンジ「あ…あの…ミサトさん?…」

ミサト「…」

シンジ「ありがとう…」

ミサト「勘違いしないで。次の…おそらく最後のインパクトを阻止するための措置よ」

シンジ「はい…」

ミサト「話は以上よ。いま警備を寄越させるわ」カツカツカツ…プシュー

サクラ「ちょっとごめんなさいよ?」カシャン「よかったですね、碇さん!」グスッ

シンジ「…」

サクラ「綾波さん?ちょっと我慢してくださいよ」カシャン

レイ「…」

シンジ「ごめんね…僕のせいで…」

レイ「いいえ、仕方ないわ。碇くんのせいではないもの」

シンジ「で、でも綾波が助かって本当によかったよ」ニコッ

レイ「碇くんが…呼んでくれたから」

シンジ「え?」

レイ「碇くんの声がして…気が付いたら…」

シンジ「そ…そうなの?」

レイ「ええ」

シンジ(……どういうことだろ?)

レイ「碇くん?」ピト

シンジ「!……な…なに?」

レイ「なぜ…」

シンジ「う、うん」

レイ「なぜまた『綾波』と呼ぶの?」

シンジ「へっ?」

レイ「声が聞こえたとき碇くんは…」

シンジ「…」

レイ「『レイ』と呼んでいたわ」

シンジ「え…」

レイ「どうして今は『レイ』と呼ばないの?」

シンジ「…それって…」

シンジ(…なんか……嫌な予感がする…)

==== 艦長室 ====

リツコ「どうだった?」

ミサト「思ったとおり…感動のご対面よん」

リツコ「ここまではね……で、どう収拾するつもり?艦長殿?」

ミサト「さあ?」ニマー

==== 試験室 ====

プシュー ゾロゾロゾロ…

サクラ「あっ来ましたよ。碇さん、綾波さん、行きましょか」

シンジ「えっ?あっ…ちょっと…」

レイ「碇くん?」

プシュー

レイ「どうしたの?」

シンジ「えーと、話すと長くなるんだけど…」

プシュー

==== 通路 ====

別レイ「あっ!シンちゃん!」

レイ「!」

兵士A「こらっ!動くんじゃない!」

別レイ「きゃっ!」

シンジ「レイ!!……あ…」チラ

レイ「…」

別レイ「放してよもう!…よかったぁ!シンちゃん、なかなか出てこないから心配したんだよー!」

シンジ「あ…あの…アヤナミ…サン…」

別レイ「何言ってんの?シンちゃん」パチクリ

シンジ「いや…その…」チラ

レイ「…レイ……シンちゃん……」

別レイ「あれ?…もしかして……あなた綾波レイちゃん!?」

レイ「…」

別レイ「うそーっ! ホントにあたしそっくりー! 信じらんなーい!!」

レイ「…誰」

シンジ「えーと」

別レイ「あたしアヤナミレイ! おんなじ名前だね! 仲良くしようね!」

レイ「…命令なら…そうするわ」

シンジ「あ…綾波?」ダラー

別レイ「えー? そんなカタいこと言わないでさー」

サクラ「さあ、行きますよ皆さん!…あ、そっちのパイロットさんも一緒に隔離区画に入ってもらいますよ?」

シンジ「ウソ…」

別レイ「よかったぁ! また楽しくやろうね、シンちゃん!」

シンジ(やられた…ミサトさん、やることが全然変わってないじゃないか!!)

シンジ「ね…ねえ…綾波?」

レイ「…知らない」

シンジ「あ…あの…」

レイ「『レイ』と楽しくやったら?『シンちゃん』」

シンジ「綾波!!」

レイ「…赤木副長に頼んで…コアに戻してもらおうかしら…」

シンジ「そんなぁ……ミサトさぁーーーん!!」
 :
 :

==== 艦長室 ====

リツコ「…無様ね…」

ミサト「…」グビグビ…プハーッ




おしまい

MEMO

新劇「Q」のリナレイによる再構成。Qネタで暗いのを書いたので(アスカ「今夜はここで寝るわよ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1378394795/))何とか明るいのをと考えていて思いついたもの。

≪参考≫

リナレイとは(EvaWiki)
 http://evemedia.org/evawiki/%E3%83%AA%E3%83%8A%E3%83%AC%E3%82%A4

既存のリナレイ登場二次創作作品(TV・旧劇準拠)

「そんな彼女の可能性」(未完)
  http://www.venus.dti.ne.jp/~asai/eva/rei.html#Gratitude

「本編の綾波がリナレイだったら」
  http://furusityofu.gozaru.jp/index.html/sinjyuwan/tesuto.html

面白かった

訂正
>>91
場面名
× 9号機プラグ内
○ 8号機プラグ内

>>152 ありがとう!

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