誠子「釣りに行くぞー」淡「いぇーい」 (58)

淡「で、どこに釣りに行くの?」

誠子「長野に腹ばいになればもう魚が見えるぐらいきれいな桟橋があるんだ」

淡「すごーい」

照「ちょっと待って」

誠子「なんですか?」

照「私はやめた方がいいと思う」

淡「なんでー?」

照「それは」

誠子「大丈夫ですよ良いところですよ」

淡「テルもいこーよ」

照「いや、私はいいよ」

誠子「そうですか...残念ですね」

照「ただ約束して、もし何かあったら無理はしない事」

淡「はーい」

照「誠子、まかせたよ」

誠子「まかせてください」

淡「で、どうやっていくのー?」

誠子「なんと」

誠子「じゃじゃーん」

淡「おお、それは」

誠子「そう、バイクの免許」

淡「すごーい」ピョンコピョンコ

誠子「これで向かうぞー」

淡「おおー」

長野のはずれ

誠子「もうすぐだぞー」

淡「遠かったー」

誠子「それにしても前のワゴン車危ないな」

淡「まったくだよ」プンプン

ワゴン車「ワハハ」キキー

誠子「えっ?」ドンッ

淡「きゃーー」

誠子「淡っ」

グシャッ

病院

運転手「すまなかったなー」ワハハ

助手席「衣も謝るぞ」

運転手「衣は悪くないぞー」ワハハ

誠子「そっちからぶつけて来たのに何笑ってんですか」

淡「大丈夫だよ亦野先輩」

誠子「淡...」

淡「わざとじゃないんですよね」

運転手「ああ」ワハハ

淡「なら、仕方ないよ」

誠子「淡...」

蒲原「本当にすまなかった」ワハハ(ペコリ)

衣「すまなかった」ペコリ

淡「私も軽傷で済んだんだから」

誠子「淡がそういうなら」

桟橋

誠子「医者が今日中は車いすだってさ」コロコロ

淡「ごめんね押させちゃって」コロコロ

誠子「いや、淡は悪くないよ、悪いのは...」

淡「先輩、それは言わない約束」

誠子「ご、ごめん」

誠子「でも、慰謝料も貰わないなんて」

淡「だってさあの二人どっかの私達に似てると思わない?」ニヘヘ

誠子「はあ...お前ってやつは」ナデナデ

淡「それにこうやって先輩に押してもらえるしね」

誠子「そうやってすぐ調子乗る」

桟橋

誠子「さて着いたな」

淡「うわっ綺麗」

誠子「ほんと凄いな」

淡「腹ばいになちゃっおー」

誠子「そうやってるとまた失敗するぞ」

淡「そんなことないよ」

誠子「それじゃ、私はジュースでも買ってくる」

淡「いってらっしゃーい」

淡「やっぱりすごいなー」

淡「魚って見ても可愛いし食べても綺麗だし一石二鳥だよね」

淡「将来は魚屋さんになろうかなーなんて」

淡「もうちょっと近くによって見たい」グググ

ズルッ

淡「へっ?」

ドボンッ

誠子「淡-買って来たぞー」

誠子「あれ?車いすはあるのにいないな」

ゴポゴポ

誠子「ま、まさか」

誠子「まってろ淡今行くぞ」

ドボンッ

誠子「ぜい...ぜい...」

淡「う...うう」

誠子「救急車...」カチッ

誠子「もし...も...し」

誠子「今...○○の桟橋にいま...す....」ガクッ

誠子「ここ...は?」

淡「やった目覚ました」

誠子「あわ...い?」

淡「先輩~」ギュッ

誠子「へ?」

淡「ずっと目を覚まさなかったから心配したよ~」ボロボロ

誠子「...ごめんな、心配掛けて」ナデナデ

淡「ふぇーんえーん」ボロボロ

誠子「なあ、もう泣き止めって」

淡「..が....てくれたら」

誠子「えっなんだって?」

淡「先輩がずっと一緒に居てくれたら許す」カァァ

誠子「なっ」カァァ

淡「わ、私のどかわいた何か買って来て」カァァ

誠子「う、うん」カァァ

ガチャッ

誠子「こ、これは買い物の間に返事を決めろって事だよな」

誠子「私は淡の事...」

誠子(好き...だよな)

誠子「ていうか、淡の事だから決めるのは返事じゃなくて決め台詞を決めて来いって事なのかも」

誠子「・・・」

誠子「ちょっと遠回りしていくかな」

誠子「近くのコンビニにまで来てしまった」

誠子「ふーむ、決め台詞か」

誠子「いや、その前に飲み物買っちゃうか」

その頃病室

「うわー火事だー」

「逃げろー」

カンカンカン

淡「zzz」

誠子「よし決め台詞は決まった」

誠子「さっそく行くか」

テクテク

カンカンカンもいっこカン

誠子「なんだ?この臭い」

誠子「焦げ臭い?」

誠子「・・・」

誠子「まさかな」ハハ

誠子「な...なんだよ..これ」

病院「あっちー」ゴオオオ

誠子「淡...淡!!ー」

消防員「君、無茶だ」

誠子「淡ー」

病院「」ゴオオオオオ

菫「...それで、自分はのこのこ帰って来たと?」

誠子「・・・」コクッ

菫「はーあなんで、お前が帰って来たのか」

誠子「・・・」

菫「淡の方が才能も実力もあったのにな」

誠子「・・・」

菫「,,,ちっ謝罪の言葉もなしか」

誠子「・・・」

菫「...今日は帰れ」


  \       __________/ゝ
   \  ,,ー‐‐丶;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ'  ゝ
     X/~゚`\ヾ (●);:;:;:;:;:;:ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ' ゝ

     ヽ\   \ゝ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:;:: __;:;:;:;ヽ' ゝ
       | |\   》    ;:;:;:丿;:;/  ,/;:;:;:;;:;\/
      //,, \〃ゝ    丿(〆  _/;i|!|;:;::;:;:;:;:;\
     (二二ノソ゚      ノ   ⌒ ̄;:;:;;::;:;:|!|i:;:;;;:;:;:;:;|
      ヽー-ニニーーー'''''´        ;:;:;:;;:;!|i|:;:;:;:;:;:;|
         ヽーーヽ_  _          ;:;:;::;|!|!:;:;:;:|    「おーいまずは針をはずしてくれよ」
      ´         ̄\_  < ̄,,/     ;:;:;i|!:;:;|
       ゚           `\_ \/     .:;:;:;|i!|
      ;         '       ``ヽ      .;:;:/        ゜
         、      ゜        ``ヽ   ,/  `        ´
     。                _____ソ::: ,/   。
                     \:;;::;::;::;  ,/ ;゜  、
          ;´       ゜ 。   ゞ,;:;:;:;:/

尭深「淡ちゃん...」ヒッグヒッグ

部員a「尭深さん元気ないね」

部員b「ほら尭深さんって大星さんの事...」

部員c「あー」

誠子「・・・」

部員a「うわ、殺人鬼だ」

部員b「こっち見てるよ、いこいこ」

部員c「うん」

スタスタ

誠子「・・・」

照「ふざけるな」ギュルルル

バキッ

誠子「ぐっ」

照「だから、私は止めたのに」

誠子「・・・」

照「この人殺し」

誠子「・・・」

照「この人殺し」

誠子「・・・」

照「この人殺し」

桟橋

誠子「・・・」

誠子「なあ、淡」

誠子「お前ってこんなに人気者だったんだな」

誠子「みんなお前が死んで悲しがってるぞ」

誠子「こんなに人気者のお前に告られるなんて私は幸せ者だな」

誠子「...ヒッグ...なあ..淡」

誠子「私...な.お前....の為に..決め台詞..を考えて...来たんだ」

誠子「聞いてくれるか?」

誠子「すーーっ」

誠子「ずっと一緒にいてやるよ」




バシャッ

カン

追記

蒲原「良い人達で良かったなー」ワハハ

衣「まったくだー」

蒲原「でもやっぱり天ぷら油でも動くもんだなー」ワハハ

衣「まったくだー」

蒲原「でも、タイヤに塗ってはやくする作戦は失敗だったなー」ワハハ

衣「まったくだー」

ゴゴゴゴ

「うわーなんだあの車」

「病院に突っ込んでいくぞー」

ドーン

もいっこカン

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