アルミン「知ってるよ。エレンは死に急いでいるわけじゃない」
アルミン「ただ、人よりも夢に向かって真っ直ぐ進んでいるだけだ」
アルミン「だから、そんなこと気にしなくてもいいと思うよ?」
エレン「違う。そうじゃないんだ」
アルミン「どういうこと?」
エレン「例えばさ、俺『巨人を一匹残らず駆逐してやる』とか言ってただろ?」
アルミン「うん、そうだね」
エレン「実は、そんなこと無理だってホントわかってるんだよ」
アルミン「……は?」
アルミン「え、どういうこと?ジャンにさんざん敗北主義者とか言ってた癖にホントは闘うつもりなかったの?憲兵団に行くの?」
エレン「いや、違う。そうじゃない。俺は調査兵団に入る。そして巨人と闘ってみせる」
アルミン「じゃあどういうことなのさ」
エレン「いや、俺もさ。昔は本気で思ってたんだよ。巨人を一匹残らず駆逐してやろうって」
アルミン「うん」
エレン「だけどさ、ここに入ってから色々巨人のこと学んだだろ?」
アルミン「うん」
エレン「そして巨人を倒すための訓練も積んできただろ?」
アルミン「うん」
エレン「おかげで俺はここに来る前とは比べ物にならないほど強くなった」
エレン「だけどな、知識がついた分、強くなった分、わかるんだ」
エレン「人一人がどれだけ鍛えても巨人を殲滅するなんてことは無理だってことが」
アルミン「何を言ってるんだエレン」
エレン「俺は何か間違ったことを言っているか?」
アルミン「間違ってはないよ、だけどキミはそんなこと言うようなヤツじゃなかっただろ?」
エレン「だから最初に言っただろ。俺は言われるほど死に急ぎ野郎じゃないんだって」
アルミン「でも、キミはホントにそれでいいのか?巨人に屈するような生き方を選ぶつもりなのか?」
エレン「何言ってるんだアルミン。さっきも言っただろ。俺は巨人と闘うって」
エレン「だけど、巨人を一匹残らず駆逐するなんてできるはずがない。」
エレン「だから、俺は年間討伐数15、討伐補佐数10を目指す」
アルミン「えー……」
エレン「えーってなんだよ。えーって」
アルミン「いやだってさ。この前まで全ての巨人を駆逐するとか言ってた親友にだよ?」
アルミン「実はそれはブラフでホントは年間討伐数15が目標とか言われたらさ」
アルミン「なんていうか、うん、みみっちいとか思っちゃうよね。」
エレン「みみっちいとはなんだ。調査兵団の精鋭のオルオさんだって討伐数39の討伐補佐9体なんだぞ。」
エレン「精鋭以上の成績を残そうとしている親友に向かって失礼なヤツだな」
アルミン「いや、確かに数字としてはそうだよ?その通りだよ?」
アルミン「でもさ、一匹残らず駆逐っていうのとさ、年間討伐数15じゃさ。感じるケレン味が全く違うじゃないか」
エレン「ケレン味なんて関係ないだろ。実現できそうな数値を設定したんだよ。悪いか?」
アルミン「悪くは無いよ。むしろいいことだと思うよ?でもさ、やっぱり普段のキミとはイメージが違いすぎるというか」
エレン「だから言ってるじゃないか。言われるほど死に急ぎ野郎じゃないって」
アルミン「えー……」
エレン「あとさ。俺の夢って外の世界を探検することだろ?」
アルミン「ああ、炎の水や氷の大地、砂の雪原。そんな景色を一緒に見に行くんだ。」
アルミン「他人にどれだけ笑われてもボクはエレンについていくよ。」
エレン「いや、俺はそれについてはもう半分諦めてるんだ。」
アルミン「はあ!?」
エレン「そんな大きな声出すなよ…」
アルミン「いや、出したくもなるよ!何を言ってるんだキミは!」
アルミン「これはキミだけの夢だけじゃない!ボクたちの夢だろ!何勝手に諦めてるんだよ!」
エレン「いや、だって無理だろ。その夢の前提って巨人を駆逐することじゃないか」
アルミン「えー……」
エレン「聞いてくれ。俺も完全に諦めたわけじゃない。」
エレン「俺たちの世代で外の世界に出て行くことは無理かもしれない」
エレン「だけど、俺たちの知識を、経験を、意思を、夢を次の世代に繋げていくことは出来る」
エレン「そうやって意思を託していって、そいつらが外に出ることができたら。」
エレン「それは俺たちの夢が叶ったってことになるんじゃないか?」
エレン「大切なのは想いを伝えていくことだと、俺は思うんだ。」
エレン「アルミン、俺は間違ったことを言ってるか?」
アルミン「……いや、間違ってないよ。むしろいいことを言ってると思うよ。でも、うん、なんというか」
アルミン「腹立つなあ……」
エレン「えー……」
エレン「アルミンって結構理不尽なんだな」
アルミン「いや、その言葉はそっくりそのままキミに返すよ」
エレン「なんでだよ」
アルミン「一緒に夢に向かって歩んでると思ってた親友がだよ?」
アルミン「勝手に夢を諦めてた上にだよ?」
アルミン「微妙に反論しづらい正論まで用意しててさ」
アルミン「なんかもうなんとも言えないじゃないか!そんなの!」
エレン「えー……」
アルミン「まさか、エレンがそんな考えを持ってるなんて思わなかったよ」
エレン「だから何回も言ってるじゃないか。俺は言われるほど死に急ぎ野郎じゃないって」
アルミン「あー……」
アルミン「……そうか」
エレン「そうだ。がっかりさせたか?」
アルミン「そんなことはないよ。いや、多少驚きはしたけどね」
アルミン「だけどそれでも、エレンはボクの大切な親友だってことは変わらないよ」
エレン「アルミン…」
アルミン「ふふ」
エレン「ありがとな」
アルミン「それでさ」
エレン「うん?」
アルミン「エレンがそこまで死に急ぎ野郎じゃないっていうのはわかったよ」
エレン「おう」
アルミン「で、キミがこんなこを言うってことはそういう風に思われることがつらいんだろ?」
エレン「まあ、少しな」
アルミン「ならなんで態度を改めないの?引っ込みがつかなくなったの?」
エレン「お前…まぁ、それも少しはあるけど」
アルミン「他にも理由があるの?」
エレン「ああ、なんていうかな」
アルミン「うん」
エレン「そういうストイックな態度を取ってるとさ、女子にモテるんだよ」
アルミン「えー……」
アルミン「えっと、キミは女子にモテたいから死に急ぎ野郎のフリをしてるってことなのかな?」
エレン「そういう風に言われるとちょっとアレだけど…」
エレン「結果的にはそうなるかな」
アルミン「結果的っていうか、完全にそうだよね」
エレン「……まぁ、そうなるかな」
エレン「この年頃の女ってさ、少し影あるようなヤツを好きになりやすいらしくてさ」
アルミン「うん、聞いてないからね。そんなこと言わなくていいんだよ」
エレン「そうか?」
アルミン「そうだよ」
エレン「それでさ」
アルミン「なに?」
エレン「ここからが本題なんだけどさ」
アルミン「え?なんの?」
エレン「いや、相談の」
アルミン「え、これ相談だったの?」
エレン「俺はそのつもりだったけど」
アルミン「あ、そうなんだ」
エレン「ああ」
アルミン「そうか。うん、まったくそうは思ってなかったけど乗りかかった船だ。その本題とやらを聞こうじゃないか」
エレン「ありがとう、流石親友だな」
アルミン「ふふ、礼なんていらないよ」
エレン「それでさ、俺が結構モテるって話をしただろ」
アルミン「ああ、そこに繋がっちゃうんだ」
エレン「それでさ。今付き合ってるヤツがいるわけだよ」
アルミン「ああ、やっぱりそうなんだ」
エレン「でさ、俺も年頃の男なわけだからさ。色々したいこともあるわけだよ」
アルミン「うん。全然聞きたくないけど続けていいよ」
エレン「だけどさ、そいつは俺のストイックなところに惚れてるわけだよ」
アルミン「それで?」
エレン「でもさ、本当は俺はエロいことをしたいわけだよ」
アルミン「直球だね」
エレン「しかし、俺のそういう面を見せたら幻滅させてしまう可能性もあるだろ?」
アルミン「あー……」
エレン「そうなったら、エロいことをするどころじゃないだろ?」
アルミン「そうだねえ」
エレン「だけど、それでも俺はエロいことがしたいんだ」
アルミン「うん、真っ直ぐだね。エレン」
エレン「ストイックさを保ちつつエロい雰囲気に持っていくにはどうすればいいと思う?」
アルミン「難しい問題だね」
エレン「アルミンでもそう思うか?」
アルミン「うん。どうすればこの問題に真剣取り掛かる気力を搾り出せるか全くわからないよ」
エレン「えー……」
エレン「頼むよ、アルミン。俺、真剣に悩んでるんだ」
アルミン「ボクも男だから気持ちはわかるけどね」
エレン「だろ?なら、頼む」
アルミン「うーん、ちなみに付き合ってる人は誰かっていうのは聞いていいの?」
エレン「ああ、そういえば言ってなかったな」
エレン「まずはミカサだろ?」
アルミン(まず?)
エレン「それからアニと」
アルミン「ん?」
エレン「あとは、サシャ、クリスタ、ユミル、ミーナだな」
アルミン「は?」
エレン「ああ、あと付き合ってるわけじゃないけどハンナともこっそり会ったりしてるな」
アルミン「うーん。どうしようさっきよりさらに難しくなったね。やる気を出すのが」
エレン「えー……」
アルミン「えーって言いたいのはこっちだよ!」
アルミン「何がストイックだよ!バカか!単なるナンパ野郎じゃないか!」
エレン「単なるナンパ野郎じゃない。ここまでくればストイックな凄いナンパ野郎だろ」
アルミン「うるさいよ!」
エレン「落ち着け。アルミン、そんなに興奮してちゃあ解決できるものもできないぞ」
アルミン「キミが言うんじゃないよ!」
エレン「えー……」
アルミン「だ、か、ら!」
エレン「よし、アルミン。深呼吸だ。深呼吸。」
アルミン「フー…フー…」
エレン「落ち着いたか?」
アルミン「ああ、少しね」
エレン「よかった。やっぱりアルミンはいつでもクールじゃないとな」
アルミン「うん。ありがとう」
エレン「それで、俺はどうすればいいと思う?」
アルミン「ああ、まだ続けるんだね。それ」
エレン「真剣だからな。俺は」
アルミン「そうだね。解決案より先にどうしてこうなったかを聞いていいかな?」
エレン「なんでだ?」
アルミン「現状を正確に理解できなければ、正解を導くこともできないだろ?」
エレン「なるほど、一理あるな」
エレン「まぁ、理由といっても大したことはないんだけどな」
アルミン「大した理由も無くて7人の女性と関係を持つのかキミは」
エレン「安心しろ。まだ肉体関係は持っていない」
アルミン「うるさいよ」
エレン「それでだ。俺が何故女性と付き合うのかというとだな。理由は単純だ。エロいことをしたいからだ」
アルミン「まぁ、男が女性と付き合うのはそれしかないよね。僕らの年頃では特に」
エレン「だが、普段作ってるキャラから考えると俺からそういうことを求めることはできないわけだ」
アルミン「そう言ってたね」
エレン「そこで俺は考えた。俺から迫ることができないのなら女から迫ってもらえばいいと」
アルミン「はあ?」
エレン「つまり俺は痴女を求めたわけだ」
アルミン「じゃあ、今キミが名前をあげた子はみんな痴女だと思って声をかけたということかい?」
エレン「そうなるな」
アルミン「よし、エレン。とりあえずみんなに謝ろうか」
エレン「まあ、聞いてくれ。現状を理解したいと言ったのはアルミンだろ」
アルミン「ああ、そうだったね」
エレン「そこで俺がまず目をつけたのがミカサだ」
アルミン「あー……」
エレン「ミカサが俺に必要以上に執着していることはわかってたからな。そういう関係になればすぐに襲ってきてくれると思ったんだ」
アルミン「結果は?」
エレン「全然ダメだった…」
アルミン「だろうね」
アルミン「確かにミカサはエレンのことが好きだけど、あれで身持ちがカタいからね」
エレン「ああ、東洋の言葉で「ヤマトナデシコ」っていうらしいな」
エレン「結婚するまではそういう関係にはならないようにって厳しくしつけられたらしい」
アルミン「昔から昼はいつもエレンにくっついているのに、同じベッドで寝たりすることは絶対なかったしね」
エレン「そうなんだよ。その点に関して俺は完全に読み間違えた」
エレン「そこで俺が次に目をつけたのがアニだ」
アルミン「ちょっと待った」
エレン「なんだ?」
アルミン「キミはその時点でミカサから関係を迫ってくるということを諦めたんだよね」
エレン「ああ」
アルミン「ならどうしてそこでミカサと別れなかったの?」
エレン「わからないか?」
アルミン「うん。わからないよ」
エレン「だって勿体無いじゃないか」
アルミン「えー……」
アルミン「エレン」
エレン「なんだ?」
アルミン「殴っていいかな?」
エレン「待て、まだ話の途中だろ」
アルミン「そうだったね。うん、それが終わるまで力を貯めることにするよ」
エレン「無理はしなくていいんだぞ」
アルミン「それは今後の展開次第だね」
エレン「そうか。それで次に目をつけたのがアニだ」
エレン「格闘訓練を一緒にしてエロい体をしてるってことはわかってたし」
エレン「訓練で組むようになってからしばらくしてやたらと体が密着する技を仕掛けて、エロい性格をしてると思ったからな」
アルミン「それで結果は?」
エレン「全然ダメだった……」
アルミン「だろうね」
エレン「あいつ、なんていうか全然そっち方面の知識ないんだよな」
アルミン「人の少ない山奥で育ったらしいしね。」
エレン「やたら体を密着させてたのも単に俺にその技を教えたかっただけなんだよな」
アルミン「そうなんだ」
エレン「付き合い始めてから理由を聞いたらさ。」
アルミン「うん」
エレン「『それ以外に理由があるの?』って感じでキョトンとした顔しやがってさ」
エレン「正直むっちゃ可愛かった」
アルミン「やっぱり殴っていい?」
エレン「まあ、待て」
アルミン「しょうがないな。」
エレン「そこでだ。アニに知識がないならないで、それを利用して無垢なままに穢してやろうとも考えたわけだ。」
アルミン「殴られたいの?」
エレン「落ち着け」
エレン「だけど、それも失敗したんだ」
アルミン「なんで?」
エレン「あいつ……ムチャクチャ初心でさ……」
エレン「訓練でもっと激しいことしてるっつーのに。ちょっと手を繋いだだけで顔真っ赤にして俯くんだよ」
アルミン「へえ、なんかいいね」
エレン「うん、俺もさ。そんな反応してるヤツにそれ以上のことってのはできなかったわけだよ」
アルミン「ああ、わかるよ。なんとなくだけどね」
そろそろ寝ますわ。
おやすみなさい。
レスくれた人ありがとねー
エレン「そして、俺は次にサシャならどうだと思ったわけだ」
アルミン「うん」
エレン「あいつって性格こそあんなだけどエロい体してるだろ?」
アルミン「わかるよ。内面が残念にもほどがあるとは言え、素材としてはピカイチだよね?」
エレン「だろ?」
アルミン「かわいいよね。サシャ」
エレン「で、俺はエロい女が欲しかったって言っただろ」
アルミン「言ってたねえ」
エレン「それでさ。食欲の強い女ってのは、性欲も強いんじゃないかって思ったんだよ」
アルミン「あー……」
アルミン「なんとなくわかるよ。どっちも生物の原初の欲求だからね」
エレン「わかってくれるか。流石親友だな」
アルミン「ふふ、今のエレンに親友って言われてもうれしくないけどね」
エレン「ははは」
アルミン「いや、はははじゃなくて」
エレン「それで結局どうだったかというだな」
アルミン「うん」
エレン「全然ダメだった……」
アルミン「やっぱりかー」
エレン「あいつホントに食べることしか興味ないんだな」
アルミン「うん、知ってた」
エレン「一緒に街に出かけたりしたんだけどさ」
エレン「ミカサやアニと一緒だと服屋とか小物屋に行ったりもするんだよ」
エレン「可愛い髪飾りとか探して『これ似合うかな?』とか言ってきたりな」
アルミン「そこらへんはどうでもいいかな」
エレン「そうか。それでサシャの場合はさ。あいつホント食い物のことしか話さないんだ」
エレン「昨日の夕飯が美味しかったとか、あっちからいいにおいがするとか、おなかがすいたとか、そんなんばっかなんだよ」
アルミン「あー……」
エレン「まぁ、そんな風に食べ物の話をしてるサシャは幸せそうですごく可愛いんだけどな」
アルミン「うん、だからそういうのはいいよ」
エレン「で、二人で外泊したりすることもあったわけだよ」
アルミン「へえ」
エレン「宿に行く前に少しいいもの食べて、部屋に入ってシャワーを浴びてさ」
アルミン「うん」
エレン「いざって思った時には、あいつ一人でベッドで寝てるんだよ」
アルミン「あー……」
エレン「ひどいと思わないか?」
アルミン「まあ、サシャならなきにしもあらず…かなあ…」
アルミン「で、エレンは寝てるサシャに何もしようとしなかったの?」
エレン「……」
アルミン「あはは、流石にエレンもそこまではしないか」
エレン「いや、しようとしたんだけどな」
アルミン「おい」
エレン「いや、しようとしただけだ。実際は何もしていない」
アルミン「ホントに?」
エレン「ああ、あんなの見せられたら何もできねえよ」
アルミン「あんなのって?」
エレン「布団をぎゅうーって抱きかかえてさ」
アルミン「うん」
エレン「『エレン…ありがとう…』とか寝言でいいながら凄く幸せそうな顔で寝てるわけだよ」
エレン「ホント、子供みたいに何の悩みのなさそうな顔しててな」
アルミン「可愛らしいね」
エレン「ホントにな」
アルミン「それで、その純真無垢さに気圧されて、何もできなかったんだ」
エレン「頭を撫でたりしたぐらいだな。そしたらまたあいつが嬉しそうな顔をするんだよ」
エレン「あれに手を出せる男がいるってんなら会ってみてえよ」
アルミン「うん。それはボクでも何もできないかなあ」
アルミン「それは医学的見地からみた意見なのかい?」
エレン「いや、自分の経験から導き出したらしい」
アルミン「えー……」
アルミン「いや、待ってよ。でもカルラおばさんはそこまで背の低い人じゃなかったよね}
エレン「何言ってるんだよ、アルミン。結婚っていうのは一生の問題なんだぞ」
エレン「エロさだけで結婚相手を選ぶわけがないじゃないか」
アルミン「うん、いきなり正論を言われると腹立つなあ」
エレン「結婚相手は中の下ぐらいのエロさが丁度いいとか言ってたな」
アルミン「そうなんだ」
アルミン「それで結果はどうだったの?」
エレン「父さんって凄かったんだなって思った」
アルミン「やっぱり……って、え!?」
ちょっと文すっとんでんよー(指摘)
どうしたアルミン
キングクリムゾンか?
>>45の続き
エレン「それで、サシャは諦めて次はクリスタならどうかと思ったんだ」
アルミン「ちょっといいかな?」
エレン「なんだ?」
アルミン「エレンはエロい女の子と付き合いたかったんだよね」
エレン「そうだな」
アルミン「それで、なんでクリスタにいったの?」
アルミン「クリスタは凄く可愛いけどさ。そんなエロいってイメージはなかったから」
エレン「あー、そうだな」
アルミン「だから、なんでクリスタをエロいと思ったのかが不思議でさ」
エレン「俺も、クリスタを見てエロそうだと思ったわけじゃないんだよ」
アルミン「じゃあ、なんで?」
エレン「昔、父さんが言ってたんだ」
エレン「女は、背が低い方がエロいって」
アルミン「えー……」
アルミン「それは医学的見地からみた意見なのかい?」
エレン「いや、自分の経験から導き出したらしい」
アルミン「えー……」
アルミン「いや、待ってよ。でもカルラおばさんはそこまで背の低い人じゃなかったよね}
エレン「何言ってるんだよ、アルミン。結婚っていうのは一生の問題なんだぞ」
エレン「エロさだけで結婚相手を選ぶわけがないじゃないか」
アルミン「うん、いきなり正論を言われると腹立つなあ」
エレン「結婚相手は中の下ぐらいのエロさが丁度いいとか言ってたな」
アルミン「そうなんだ」
アルミン「それで結果はどうだったの?」
エレン「父さんって凄かったんだなって思った」
アルミン「やっぱり……って、え!?」
アルミン「それはどういう意味なの?まさかがクリスタがエロかったってことじゃないよね?」
エレン「いや、エロかったというか」
エレン「エロエロだったな」
アルミン「えー……」
アルミン「あのクリスタが?」
エレン「あのクリスタが」
アルミン「女神で天使なのに?」
エレン「女神で天使なのに」
アルミン「エロエロだったの?」
エレン「ヤバかったな」
アルミン「そんな、ボクは何を信じればいいんだ」
アルミン「っていうかエロい彼女がいるならこの話終わりじゃないか」
アルミン「ボクにそんな自慢話してないでクリスタとエロいことしてきなよ!」
エレン「違う。聞いてくれアルミン」
アルミン「何をだよ!」
エレン「クリスタは確かにエロかった。」
エレン「でもな、俺の求めてるエロさとは違ったんだよ」
アルミン「何言ってるんだキミは!」
エレン「落ち着け、アルミン深呼吸だ。深呼吸」
アルミン「…フー…フー…」
エレン「落ち着いたか?」
アルミン「少しはね」
エレン「そのまま聞いてくれ。そうすれば俺の言いたいことがわかると思うから」
アルミン「いいよ。こうなったら意地だ。もうとことん付き合ってあげるよ」
エレン「ありがとな。親友」
アルミン「うるさいよ」
エレン「それで、クリスタと初めてしたときの話なんだけどな」
アルミン「うん」
エレン「俺の期待通りクリスタから襲ってきてくれてさ。」
アルミン「…うん」
エレン「俺の服を脱がせて、口でしてくれたんだよ」
アルミン「へえ」
エレン「クリスタの小さな口で一生懸命してくれてさ」
エレン「先のほうをじっくり舐めたり、根本まで吸い込むように咥えてくれたりしてな」
エレン「バリエーション豊かな攻めをみせてくれたわけだよ」
アルミン「エレン、この下り本当に必要なのかな」
エレン「もう少しだ。頑張ってくれ」
アルミン「わかった」
エレン「それで、俺もイキそうだったんでな、『クリスタ、もうダメだ』って言ったんだよ」
エレン「そしたら、クリスタはなんて返したと思う?」
アルミン「さあ」
エレン「正解は『イキそうなの?いいよ、いっぱい出して?エレンのおちんぽミルクいっぱいぴゅーぴゅーして!』だ」
アルミン「えー……」
エレン「まさかクリスタがそんなこと言うなんて思ってもなくてさ。一瞬萎えかけたよ」
アルミン「んー、でもそれってそんなに悪いことかな?」
エレン「知り合いにいきなりおちんぽミルクとか言われてみろよ。イクどころの話じゃなくなるって」
アルミン「んー、そうかなあ」
エレン「まあ、ビックリはするだろ?」
アルミン「それはそうだね。」
エレン「それで、その衝撃はなんとか乗り越えて、いよいよ初体験というところまで歩みを進めたんだよ」
アルミン「うん」
エレン「俺の相棒がクリスタの中にだんだんと入っていくわけよ」
エレン「そんな貴重な初体験の時にさ、クリスタから漏れた言葉はなんだと思う?」
アルミン「うーん。『痛いけど…嬉しいよ、エレン』とか?」
エレン「惜しいな。正解は『んほぉおおおっ!!』だ」
アルミン「えー……」
アルミン「待って、それはホントにクリスタなの?」
エレン「ああ、正真正銘100%クリスタだ」
アルミン「クリスタはそんな子じゃないよ?」
エレン「そんな子だったんだ、クリスタは」
エレン「ちなみにイクときは『らめえ!イっちゃう!エレンのごくぶとボッキちんぼでイっちゃうよおお!』とか」
エレン「『おっほぉおおお!イっちゃったのおお!エレンのこくまろちんぼミルクでイカされちゃったよおおお!』とか言うな」
アルミン「そんな……クリスタのイメージが……」
エレン「安心しろ、アルミン。クリスタは変態だからこういうことを言ってるっていうわけじゃない」
アルミン「じゃあ、なんでこんなことになってるのさ」
エレン「クリスタってさ、優しいだろ。」
アルミン「うん、知ってるよ」
エレン「だから、あいつはさ。必要以上に相手のことを思いやっちゃうんだよ」
エレン「クリスタって自分を犠牲にしても相手に尽くしてるようなとこあるだろ?」
アルミン「ああ、わかるよ」
エレン「だから、クリスタはただ相手が、俺が喜ぶと思ってそういうことを言ってるだけなんだ」
アルミン「そんな…でもそれって」
エレン「ああ、気持ちは嬉しいが、完全に間違ってる」
エレン「多分元々そういう知識がなかったところに、誰かに変な知識を植え付けられたんだろうな」
エレン「クリスタはそれで俺が喜ぶと本気で思ってるんだ」
アルミン「そんな……」
アルミン「じゃあ、なんでそれを早くクリスタに教えてあげないんだよ!」
アルミン「ただ、無理する必要は無いって、普段のクリスタのままでステキだとって言ってあげるだけのことじゃないか!」
エレン「……」
アルミン「エレン!」
エレン「言える訳ないだろ…そんなこと…」
エレン「クリスタに…お前は道化だったなんて…」
エレン「そんな残酷なこと…言えるわけねえよ…」
アルミン「エレン……」
エレン「だから、俺は嘘を突き通す。」
エレン「正直、クリスタがんほおとか言うたび笑いそうになったり萎えかけたりするが」
エレン「俺は、それがクリスタの愛から来ている言葉だと知っている」
エレン「だから、俺はクリスタが何を言おうと受け止めてみせる」
エレン「それが、俺のクリスタに対する誠意だ」
アルミン「そうか。キミがそういうなら僕はもう何も言わないよ」
エレン「アルミン……ありがとう…」
エレン「だけどそんな気の張るようなことばかり続けてたら疲れちゃうからな」
エレン「俺は次にユミルに目をつけたんだ。」
アルミン「この野郎」
エレン「ユミルってさ、同期の女と比べてなんか大人びてると思わないか?」
アルミン「うん、なんか雰囲気が違うよね」
エレン「なんか色んな経験を積んでそうな気がしたんだよな。
アルミン「スラっ細くて綺麗な体してるね」
エレン「そうそう、コニーとかにはブス扱いされてるけど案外整った顔立ちしてるしな。」
エレン「それでクリスタとは違った大人な雰囲気を楽しめると思ったんだよ」
アルミン「それで結果はどうだったの?」
エレン「完全に期待を裏切られた…」
アルミン「そうなのかー」
エレン「アルミンならもう予想はついてると思うんだけどさ」
アルミン「うん」
エレン「クリスタにそういう知識を教えたの、ユミルだったんだよな」
アルミン「やっぱりかー」
エレン「クリスタなら、まだ耐えられた」
エレン「俺の相棒は戦い抜くことができた」
アルミン「うん」
エレン「だけどユミルが猫撫で声でおちんぽミルクとかンホオとか言うのは耐えられなかったんだ…」
アルミン「エレン…」
エレン「あのユミルがさ。大人っぽくて、スラっと背が高くて、普段ガサツなユミルがさ」
エレン「俺の上に跨ってんほおお!とか言い出すんだぜ」
アルミン「それは…うん、怖いね」
エレン「服を褒めたりしたときに照れたりする分には可愛いんだけどな」
アルミン「そうなんだ」
アルミン「で、次はミーナなのかい」
エレン「ああ、流石察しがいいな、アルミン」
アルミン「残り二人だからね」
アルミン「それでなんでミーナと付き合うことになったんだい」
エレン「ミーナに関しては俺から何かしたってわけじゃないんだ」
エレン「ほら、俺とミーナと同じ班だろ。だから一緒に行動することも多いんだよ」
アルミン「うん、知ってる。僕も同じ班だからね」
エレン「それでいつの間にか惚れられてたみたいでさ。」
エレン「向こうから告られたんだ」
アルミン「そうか」
エレン「それで、俺が今まで付き合ったのがさ」
アルミン「うん」
エレン「やたら身持ちの堅いヤツ、そういう知識の一切ないヤツ、花より団子を地で行くヤツ」
エレン「そしてんほおお!が二人だろ」
アルミン「その言い方やめようよ」
エレン「なんていうか普通のヤツがいないじゃないか」
アルミン「キミが普通じゃないからね。しょうがないんじゃない」
エレン「ははは、うまいこというな」
アルミン「はははじゃなくて」
エレン「それで、ミーナはなんていうかよくも悪くも普通だろ?」
アルミン「あー、そうだね」
エレン「普通に可愛くて」
アルミン「普通に気立てがよくて」
エレン「普通に友達が多くて」
アルミン「普通に訓練も頑張ってて」
エレン「そして普通にエロいんじゃないかと思ったんだ」
アルミン「ごめん、それはわからない」
エレン「んほおお!が二人も続いてたから普通のエロも楽しみたかったんだよ。わかってくれ」
アルミン「だからその言い方やめて」
アルミン「それで結果はどうだったの」
エレン「普通だった……」
アルミン「なんだそれ」
エレン「なんだろうな、特にエロいことのない普通な感じだったな」
エレン「普通にデートとして、普通に話して、普通にキスしてっていうぐらいで」
エレン「特に面白いことはなかったな」
アルミン「エレン、殺されたいの?」
エレン「ははは」
アルミン「はははじゃなくて」
エレン「いや、でも本当にそうなんだよ。あいつと居ると俺も自然体で居られるんだよな。」
エレン「ミカサみたいに執拗に気を使ってくるわけでもないし、クリスタみたいに無理をしてるわけでもない」
エレン「ミーナはホントに自然な感じで俺に接してくれるんだよ」
アルミン「なんか腹立つな、キミ」
エレン「結婚するなら、あんなヤツがいいんだろうな」
アルミン「何を言ってるんだキミは」
エレン「まぁ、今はエロいことができないなら意味はないからそんな癒しは必要ないんだけどな」
アルミン「ホント真っ直ぐだね、エレンは。憧れちゃうや」
エレン「よせよ。照れるじゃないか」
アルミン「凄いな、皮肉も通じないや。どうしよう」
エレン「ははは」
アルミン「だからはははじゃなくて」
エレン「さて。最後はハンナだな」
アルミン「ああ、やっと終わるのか」
エレン「ハンナとはホントに隠れてこっそり会ったりしてるだけだから大した話はないんだけどな」
アルミン「うん。人の彼女とこっそり会ったりしてるだけで打ち首ものだと思うけどね」
エレン「おいおい、その程度で打ち首なら六股してるヤツなんてどうなっちまうんだよ」
アルミン「やっぱり死ぬしかないんじゃない?」
エレン「HAHAHA」
アルミン「腹立つなあ」
エレン「そう怒るなよ。例によって声をかけてきたのは向こうからなんだぜ?」
アルミン「そうなの?」
エレン「ああ、あいつらいつも一緒に居るだろ」
アルミン「うん、そうだね」
エレン「それはそれで楽しいんだけどさ。依存してしまってるみたいで怖いんだと」
アルミン「えー、なにそれ」
エレン「そしてフランツも自分に依存してるのを感じてるって言ってさ」
アルミン「うん」
エレン「このままでいいのかなって考えることが多くなったとか言ってたな」
アルミン「へー」
エレン「そんな時に自分一人で立ってるように見えた俺と話したら何か変わるんじゃないかと思ったんだとさ」
アルミン「実際はこんなクズ野郎なのにね」
エレン「いいんじゃないか。鰯の頭も信心からって言うしな」
アルミン「腹立つなあ」
アルミン「それでエレンはどんなことをしてるのさ」
エレン「別に何も」
アルミン「そんなことないだろ」
エレン「いや、ホントにたいしたことはしてないんだよ」
エレン「ただ話を聞いて適当に相槌を打ったり肯定してやったりしてるだけだから」
エレン「あんまり話の内容とか覚えてないんだよな」
アルミン「何言ってるんだキミは」
エレン「いや、向こうも意見を求めてるっていうより自分が間違ってないって思いたいだけだろうからさ」
エレン「ただその手伝いをしてやってるだけなんだ」
アルミン「うん、そうなのか」
エレン「あと、泣き出したら優しく抱きしめてやったりな」
アルミン「いや、アウトだよそれ」
エレン「さあ、アルミン。これが今の俺の現状だ」
エレン「このどうすればこの状況からキャラを崩さずにエロいことをし放題になれるのか教えてくれ!」
アルミン「うん!無理だね!」
エレン「そんな!」
アルミン「いや、だって実際どうしようもないよ」
アルミン「キミの選べる道は二つしかない。」
アルミン「キミの本心を明かさず現状を維持し続けるか」
アルミン「キミの本心を明かして現状を壊すリスクを負ってエロスを求めるか」
アルミン「そのどちらかしかないんだ」
エレン「……」
エレン「アルミンはお前はどうすればいいと思う」
アルミン「そんなのボクにはわからないよ。ボクは神様じゃないからね」
アルミン「ただ少しだけキミの気持ちを理解することはできるよ」
アルミン「キミは現状を悪くないと思っているよね。複数の女の子と楽しくやっていれるんだ。当たり前だよね」
アルミン「でもキミはそんな現状を変えたいとも思っている。だけど踏ん切りがつかない。
アルミン「だからキミは踏ん切りをつけられるように後押しをしてほしいんだ」
エレン「……」
アルミン「でも、ごめんね。ボクにはそんなことはできないよ」
アルミン「エレン、キミの進む道はキミが決めるしかないんだ」
エレン「……そうか」
アルミン「でも、そんなの簡単なことだろ?キミはいつだって自分の進む道は自分で決めてきた」
アルミン「それがどんな困難な道であってもキミは自分の意思に真っ直ぐに進んできただろ」
アルミン「それがボクの親友、エレン・イェーガーっていう男だったはずだ」
エレン「ありがとな。アルミン」
アルミン「エレン」
エレン「やっぱりお前は最高の親友だ!」
エレン「俺、皆に言ってくるよ。俺は死に急ぎ野郎じゃない。みんなとエロいことをしたい普通の男だって!」
アルミン「ああ、行ってこいよエレン!屍はいくらでも拾ってやるさ!」
エレン「はっ屍なんて残さねえよ!俺はこれから思う存分にエロいことをする。それがこの世界で最も自由な存在なんだ!」
そしてエレンは走り出した。
傍から見れば最低な男がバカをおっぱじめたように見えるだろう。
実際ボクもそう思う。
だけどボクはエレンの勝利を確信していた。
何故なら今のエレンには黄金の精神があるからだ。
最低な心でも、その心には一点の曇りは無い。
そんな彼が何故か僕の目にはとても気持ちのいい男に男に見えたんだ。
頑張れ、ボクの最高の親友。エレン・イェーガー。
完
下手糞な初SSだったけど見てくれた人、レスくれた人ありがとねー
エピローグって、エレンがヒロイン達に本心を告白していく感じになるのかな
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