勇者「勇者育成学校入学?」 (38)

ガヤガヤガヤ

モブ勇者1「おいこの間の中間試験の結果発表張り出されたぞ!」

モブ勇者2「あちゃー俺また全部平均点だよ。特徴ねえなあ」

モブ勇者1「平均点ならいいじゃん。俺なんて剣技平均点以下だぜ?」

モブ勇者2「まっ、卒業さえできればいいっしょ。そしたら公務員確定なんだし。俺ら超安泰wwww」


ここは勇者育成学校
この世界に魔王が誕生してからというもの
地球には人間と魔族の両種族が世界の覇権を争い続けている
人間は魔物を虐殺し、魔物は人間を虐[ピーーー]る
そんな泥沼のゲームを止めるため、王国は伝説の勇者を育成する学校を設立した

勇者育成学校
この学校には
勇者科
戦士科
武闘家科
僧侶科
魔法使い科
盗賊科
遊人科
の計7つの学科が存在する。
この学校は卒業と同時に、王国に就職が決まるため、公務員コースまっしぐらで非常に人気の学校となっている。
その中でも勇者科は超名門科として軒並み人気を博している。

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モブ勇者1「それにしても、今回も成績優秀者はエリート勇者さんか~俺らじゃ逆立ちしても勝てないよな~憧れるぜ」

モブ勇者2「まあでもあいつよりマシだろ、万年最下位のア・イ・ツwwww」

勇者「……」

モブ勇者1「なんでこんな落ちこぼれが超名門の勇者科に入れたんだろうな~wwwww

モブ勇者2「どうせまぐれだろwwww見ろよこの装備、銅の剣とか貧乏にも程があるだろwwwww」

勇者「……」

モブ勇者2「しかもこいつ、まだパーティー決まっていないらしいぜwwwww」

モブ勇者1「こんなやつと組みたがるやつなんていないだろwwww」

モブ勇者1「全くこんなやつと同じ勇者科とか恥さらしもいいと」

勇者「……うるさ」

エリート勇者「恥さらしは貴様らだろ凡人どもが」

モブ勇者1「エ、エリート勇者……さん!」

エリート勇者「人を卑下するやつが本当の勇者になんてなれるか、勇者を甘くみるな」

勇者「……」

モブ勇者2「うっ……。い、行こうぜ」

モブ勇者1「お、おう」スタスタスタ

エリート勇者「……フン」

勇者「……あっ、ありがとう」

エリート勇者「……弱い奴がこんな学校にくるな」

勇者「……え?」

エリート勇者「貴様も、勇者というものを甘くみているやつの一人にすぎん」

エリート勇者「……強くなれ。そしたら誰も文句など言わん」

エリート勇者「……」スタスタスタ

勇者「……あ」

勇者「行っちゃった」

勇者「……」

ー放課後ー

勇者「はぁ、また学年ビリか~」

勇者「勇者育成学校勇者科に合格した時は母さんもあんなに喜んで一生懸命入学金用意してくれたのに」

勇者「これじゃ顔見せできないよ……」

勇者「……はぁ」

キャー!!

勇者「ん? ……なんだろう、あっちから……!?」


盗賊1「テメー何してくれとんじゃいわれ!!」

盗賊2「おうおう姉ちゃんよそ見はいかんな~ワイの右腕折れてもうたやないかい。お~いて~」

僧侶「すいませんすいません!!謝りますから手を放してください!!」


勇者(あれは……盗賊科でもワルで有名な盗くんに賊くんじゃないか!! あわわわ!!)


盗くん「ん? 姉ちゃんよくみたらワイらと一緒の学校やんけ」

賊くん「しかも僧侶科やんか、見ぃひん顔やな? よく見たらかわいいやないか」

僧侶「あわわ、私普段目立たないので、影も薄いですし、成績も悪いのですみません!!」

盗くん「なぁ賊くん、ワイええこと考えましたわ」

賊くん「盗くん奇遇やな、実はワイもや」

僧侶「……え?」

盗くん「なぁ、姉ちゃん……」

賊くん「さっきのお詫びにワイらと……」

盗・賊くん「「スケベしようや」」

僧侶「いやぁー!!」

勇者(ヤバイヤバイヤバイ!! あの子が襲われちゃう!! 助けないと!!)

勇者(……でも俺なんかじゃきっと歯が立たない……どうすれば……)


盗くん「さぁ!」

賊くん「さぁ!!」

盗・賊くん「さぁ!!!」

僧侶「誰か助けてぇ!!」


勇者(……ええい!! くそっ!!)

勇者「お前ら何してる!!」

盗・賊くん「「あん?」」ギロッ

勇者(……ひっ!!)

勇者「そっその子から離れろ!! さもないと!」

盗くん「さも?」

賊くん「ないと?」

勇者「お前らを……叩き切る!!」ジャキン

盗くん「……ぷ、わははは! 見ろよ賊くん!! あいつ銅の剣で叩き切るだってよwwwww」

賊くん「あんな装備でワイらに喧嘩売ってきとんのかいwwww」

僧侶「……」ポカン

盗・賊くん「「上等だコラァアアアアア!!!!」

勇者「うわ!! きた!!」

勇者「…クソ! やってやる!!」

勇者「くらえ!!」

盗・賊くん「コンビネーション・アタック!!」バキン!

勇者「ぐえ!!……」キュ~

僧侶「えっ?」

盗・賊くん「え?」

勇者「」

僧侶「……え~~~!!」

盗くん「ぶわははははwwww こいつ一発でのびやがった!!」

賊くん「弱いくせに調子乗るからだwwwww」

僧侶「あぁ早く手当を」

盗くん「さあ」

賊くん「続きを」

盗・賊くん「再開しようか」

僧侶「あうわわわ!!」

ザ ザ ザ

盗くん「ん? お、お前は…ぐえ!!」

賊くん「てめぇなにしやが……ぐえ!!」

僧侶「え? 何が起こって……」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

勇者「んっ。……ここは……?」

僧侶「あっ、目が覚めましたか?」

勇者「……キミは……ハッ!! そうだ盗賊!! あいつらは!!」

僧侶「それならもう大丈夫ですよ♪ 先ほどはありがとうございました」

勇者「なぜ俺はここに? ここはどこだ? あの後俺はいったい……いててて」

僧侶「もぉ~せっかちな方ですね~怪我してるんですから安静にしててください」

勇者「あっ、ご、ごめん。それで、ここはどこだい?」

僧侶「ここは私の家です」

勇者「そうか、あの後俺はどうなったんだ?」

僧侶「気絶してました!!」

勇者「うっ! そうか、それはすまなかった……。して、どうやって切り抜けたんだ?」

僧侶「ん~それが私にもわからないのです!」ドンッ!

勇者「わからない?」

僧侶「はい、気づいたら盗賊さんたちが気絶していました」

勇者「ふ~ん。不思議なこともあるもんだな」

勇者「ところで、キミの名前を聞いてなかったね。俺は勇者、キミは?」

僧侶「私は僧侶です! 僧侶科の僧侶! あなた勇者科の勇者さんですよね?」

勇者「? なぜ俺の名を?」

僧侶「勇者さん有名人ですもん!! 勇者科始まって以来の出来損ないって!!」

勇者「」

僧侶「なんか見たことあるな~と思ってたんですけど、名前聞いて思い出したんです!!」フスーン

勇者「」

僧侶「? あわわわすみません!! そんなつもりではなかったんですすみません!!」

勇者「イヤホントノコトダカライインダウンホントノコトダカラ」

僧侶「でも勇者さんには感謝しています! 先ほど勇者さんが助けに出てくれなかったら私……」ウルッ

勇者「!? なぜ泣く!?」

僧侶「すみません……実は私も、落ちこぼれなんです。僧侶科の成績最下位。毒消し魔法どころか回復魔法すらできません」

僧侶「薬を作ってはなぜか爆発。魔法を使おうとしても何もでず。ちょっと歩けばすぐ転ぶ。周りの人に迷惑ばかりかけています」

僧侶「おまけに頭も弱いと来たもんです!!」ドンッ!

勇者「それはなんとなくわかった」

僧侶「学校でもみんなに相手にされないので、勇者さんが助けに入ってくれたとき、本当に嬉しかったんです」

僧侶「なので何か恩返しをしたいのに、怪我の手当もできなくて、私……それが悔しくて……」グスッ

勇者「なぁ僧侶」

僧侶「ふぁい?」

勇者「俺も、成績はひどいし、装備もこんなのだ。学校でも勇者科史上最悪の落ちこぼれなんて言われているけど、いつかきっと強くなって見せる。そしてきっと、きっと魔王を討伐してみせる。父さんのためにも……。」

勇者「一緒に強くなろう。落ちこぼれには落ちこぼれの維持があるところ、学校のやつらに見返してやろうぜ!」

勇者「恩返しなら、いつか俺が本当にピンチになった時にしてくれればいい。それまで、貸しにしとくよ」

勇者「だから僧侶、俺とパーティーを組もう」

僧侶「勇者……さん……」グスッ

僧侶「……はい、よろしくお願いします」グスッ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

―翌日 学校―

勇者科2年A組
「なぁなぁ俺昨日魔法使い科の子にパーティー誘われちまったよ~」

「え!? マジかよ!! で、どうすんのよ」

「もちOKに決まってるっしょ~来週から野外実習だし~?」

「あ~そうか~俺も早くパーティー見つけないとな~」

「まぁ焦るなよ、あいつなんて一生決まらないだぜどうせwwwww」

「言えてるwwwww」

勇者「……」

ガラガラ

女先生「おーしお前ら席につけ~」

女先生「来週より野外実習がスタートする。野外実習では他科のやつ1名とパーティーを組んでの参加が条件だからな」

女先生「各自パーティー申請を提出しておくように。以上解散」

勇者「……」

勇者「さて、僧侶のところに行く」

ダダダダダダダ
ガラガラバン!!

僧侶「勇者さん!! パーティー申請の用紙持ってきました早く書いてください!!」

勇者「か……」

「………………………………」

「なにーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」

「勇者にパーティー!?」

「そんな馬鹿な!!」

「NO~~~~!!!!」

「キミ本当に勇者のパーティーになるの!?」

僧侶「はい! 私、勇者さんのパーティーの僧侶です! 夢は勇者さんと魔王を討伐することです!! よろしくお願いします!!」


「………………………………」


「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

「勇者がwwwww魔王をwwwwww討伐wwwwww」

「できるわけねーだろwwwwwwwwww」

僧侶「ム~!!」

勇者「僧侶こっちこい!!」ダダダダ

僧侶「あっちょ勇者さんそんな引っ張らないで!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

―裏庭―

勇者「なんでクラスであんなこと言った!!」

僧侶「え? だって」

勇者「ただでさえ成績最下位なのに」

僧侶「……」

勇者「あれじゃ笑われるに決まってるだろ!!」

僧侶「……っていいじゃないですか」

勇者「え?」

僧侶「笑われたっていいじゃないですか!!」

僧侶「勇者さん、昨日言ったじゃないですか! 一緒に強くなろうって! 落ちこぼれの維持を見せてやろうって!!」

勇者「……」

僧侶「私、勇者さんと一緒に強くなりたいです! 一緒に魔王を討伐したいって本気で思ってます!! だから!!」ウルッ

勇者「はぁ……わかったよ、悪かった」

僧侶「ふぇ?」

勇者「そうだな、一緒に強くなって見返そうって、約束したもんな」

勇者「じゃあ、魔王討伐を達成するために、まずは次の野外実習、がんばろうか」

僧侶「はっ、はい!!」ニパー

勇者「それじゃパーティー申請書でもだしにいくか」

僧侶「あっ、1つ伝え忘れてたことがあります」

勇者「ん?」

僧侶「気合を入れるために、さっき勇者科一の天才勇者、エリート勇者さんに野外実習での挑戦状を出しておきました!!」ニッコリ

勇者「」

僧侶「なので、気合を入れてがんばりましょー!!」オー!

勇者「……ハァァァアアアアアアア!!!!????」

的な感じで進んでいきます

需要があったら書いていきたいな~と思っています
遅筆ですがよろしくです。

連投すみません
次は明日書きたいと思っていますが、明後日になるかもしれないので
よろしくお願いします

―廊下―

勇者「……………」スタスタスタスタ

僧侶「勇者さ~ん! 歩くの早いですよ~!」タタタタタ

勇者(……ったく、なんなんだこいつ。いきなりエリート勇者に喧嘩ふっかけるとかどうかしてんじゃないのか?)スタスタスタスタ

僧侶「勇者さ~ん!」タタタタタ

勇者(黙ってればこいつもかわいいんだけどな)ピタ

僧侶「勇者さ~ ふぎゃ!!」バタン

勇者(おまけにドジときたもんだ)

僧侶「う~いたたた……」

勇者(そして今の体当たりで、ある1つの疑惑が確信へとかわった……)

僧侶「いきなり止まらないでください~」

勇者「こいつ、ちっぱいだ!!!!!」

僧侶「いきなり何言うんですかーーーーー!!!!!!」ボカン

―職員室―

勇者「先生……パーティー……申請……書です……」ボロ

女先生「はい確かに。……なんでお前そんな傷だらけなんだ?」

勇者「いやこいつが中々なちっぱ」

僧侶「まだ言うんですか!!」ボカン

勇者「」

女先生「ったく。やっとお前がパーティー見つけたと思ったら、存外仲良くやってるじゃないか。安心したよ」

勇者「これでもそう言えるんですか?」ボロ

僧侶「フン!!」

女先生「まぁせっかく見つけたパーティーだ。大事にしておやりよ。女ってのは、いつ心変わりするかわかったもんじゃないんだから……」

勇者「?」

女先生「まっ、気にすんな。それよりお前らそれぞれ学年最下位のコンビなんだから、野外実習の前までにちゃんと特訓しとけよ。野外には魔物だっているんだから」

勇者「へいへい、がんばりますよー ん?」

僧侶「」キラキラキラキラ

僧侶「勇者さん! 特訓ですって!」

勇者「へっ? うんまぁ聞いてたけど……」

僧侶「行きますよ特訓!! 野外実習までに技の1つや2つ覚えておきましょう!!」ガシッ

勇者「え、ちょ、ま」

僧侶「特訓でーーーーす!!!!」ガラガラガラ バン! ダダダダダ

女先生「青春ね~」

―草原―

勇者「ゼェ……ハァ……」

僧侶「ん~いい天気ですね~こんな天気の日にはこの広い草原のど真ん中でお弁当でも広げたい気分です♪」

勇者「お前……ゼェ……ここには……ハァ……魔物が……フゥ……いるんだぞ?」

僧侶「それくらい知ってますよ~でもこの町の周辺なんて下等魔物しか現れませんよ~あっ!ほらスライムですよ!」

スライム「キキー!!」

スライムが現れた!!

勇者「ハァ……しょうがないなぁ、いっちょやってやるか」ジャキン

僧侶「いっちょやってやりましょ!」

ダダダダ

勇者「ハア!!」ザンッ!

スライムに1のダメージ!!

僧侶「がんばれー!!」

勇者「それ!」ザザン!

スライムに2のダメージ

僧侶「こなくそ~!」

勇者「うりゃー!!」ザン

スライムに1のダメージ

スライムを倒した!!

僧侶「ふふん! 私たちにかかればこんなもんです!!」ドヤァ

勇者「お前も戦えこんちきしょう!!」

僧侶「はっ!! 勇者さん!! また来ましたよ!!」

スライムA、スライムBが現れた!!

勇者「今度は2匹か……よし、手分けして倒すぞ!!」

僧侶「ラジャーです!!」


勇者「たあ!!」ザン

スライムAを倒した!!

勇者「ふ~。さてあっちはどうかな?」

きゃーーー!!

勇者「!? 僧侶!! どうした!?」ダダダ

僧侶「や~ん! スライムが服の中に~!」

スライムB「キキー!」ウニュンウニュン

勇者「」

僧侶「勇者さん助け、あ! スライムが下に移動して……きゃ! そこは……あん」

勇者「」

僧侶「ちょ・・・そこはダメ・・・ン! アっ・・・ハァ・・・イヤ・・・ん・・・んん!」

勇者「」

僧侶「勇者さ・・・ぁん・・・」

勇者「……はっ! 僧侶!! 今助ける!」ダッ

勇者「くっ! ここか!? いやここか!?」さわさわさわ

僧侶「勇者さ・・・そこじゃな・・・あン」

勇者「違うんだ僧侶! 俺はこんなことしたくないんだ! だがスライムが! くそう!!」

僧侶「早くしてくださいこの変態!」ボコッ

勇者「ゴフッ」

スライムB「!? キキー!!」

僧侶「でた!! ……ん? ……」バッ

勇者「あのスライム、なんかくわえて?」

スライムB「きっききー♪」

勇者「」

僧侶「」

勇者(……クマちゃんパンツ……………だと…………!!???)

僧侶「あ……あう……あうわわわわわ……」

勇者「なぁ……あれって、お前の……」

僧侶「きゃーーーーー!!」

ダダダダダッ バゴンッ!

スライムB「きーーーー--------・・・・・・・・・……」

スライムBを倒した!!

僧侶「」

僧侶「……見た?」

勇者「ナンノコトデスカ」

僧侶「見ましたよね?」

勇者「ユウシャニハサッパリ」

僧侶「……」

勇者「……」

僧侶「くまちゃんの?」

勇者「パンツ!!!!!」

バゴンッ!

勇者は倒された!

っていうことで短いですが今日の分はおしまいです。
また明日か明後日に書きにきます。
よろしくです。
では。

―勇者の家の前―

僧侶「よいしょ、よいしょ、大丈夫ですか~勇者さん?」ズルズルズル

勇者「」ボロッ

僧侶「勇者さんの家はここでいいんですか~?」

勇者「」ボロッ

僧侶「……ちょっと派手に殴りすぎましたかね?」

勇者「」ボロッ

僧侶「それにしても……」

勇者の家 ボローン

僧侶(中々ボロい……いえ個性的な家ですね)

勇者「……ん。ここは?」

僧侶「あっ! 起きましたか勇者さん、家の前まで運んであげましたよ!」

勇者「ココハチッパイノワクセイ チッパイハセイギ クマチャンパンツガキョウモアルイテル」

僧侶「勇者さんが壊れてる~!!」

僧侶「や~治って~!!」バシバシバシ

勇者「ゴフッヘブッゴハ!!」

ガチャ

勇者母「なんだい騒々しい帰ったのかい勇者」

僧侶「はっ!! ああぁあの初めまして私僧侶と申します! あののの変態勇者しゃんが草原で倒れてたので持ってきましたなんて」

勇者母「」

僧侶「あわわわ間違えましたイヤ勇者さんが草原で倒れたのは本当なんですがそれでも私は勇者さんのパーティーです!!」

勇者母「勇者が女の子をうちに連れてきた!?」

僧侶「ふぇ!?」

勇者母「まぁまぁお入りなさい!! 汚い家だけどお茶でも飲んでってさぁさぁ!!」グイ

僧侶「あわわ! はいそれじゃあお言葉に甘えて……」

―勇者の家―

僧侶「……」キョロキョロ

僧侶(ここが勇者さんの家、ホントになにもないんだな~)

勇者「」

勇者母「はい、勇者ママ特性薬草茶、おいしいわよ~」コト

僧侶「あっ! すみませんお茶なんていただいて! いただきます。……!?」

僧侶「おいしい!! おいしいですママさん!!」

勇者母「あっはっはっは、気に入ってもらえて何よりだよ」

勇者母「ほらあんたも早く起き!! こんなかわいい子が我が家に来てるのになに寝てるの!」ママチョップ!

勇者「ゴウンッ!」

勇者「」

勇者母「まったくまた寝ちゃったわ。ごめんなさいね~僧侶ちゃん、せっかく運んでもらったのに」

僧侶「いっいえ!!」

僧侶「ああの、改めて自己紹介させていただいてもいいですか?」

僧侶「私、勇者育成学校僧侶科2年、僧侶と申します。勇者さんとはパーティーを組ませてもらってます!」

勇者母「わー!」アイノテ

僧侶「夢は勇者さんと魔王の討伐です!!」キリッ

勇者母「」

僧侶「……はっ!」

僧侶「すみませんいきなり魔王討伐とか! こんなどこの馬の骨の小娘かわからないやつに一人息子を盗られるなんて面白くありませんよね……」

勇者母「ちょいちょい、話が飛んでるよ」

勇者母「そうではなくて、あの子、まだ魔王を討伐するなんて言ってるんだねって思ってさ」

僧侶「?」

勇者母「ほら、あそこの遺影」

勇者母「あれは私の旦那さ。つまりこの子のお父さん」

僧侶「あっ……」

勇者母「10年前の魔王討伐戦争で、王国兵としてでってきり、帰ってこなかったのさ」

僧侶「……」

勇者母「かわりに戻ってきたのが、あの子のいつも持っている銅の剣。あれを初めて持ったとき、俺が魔王を討伐するって言っていたからさ」

勇者母「勇者育成学校に入学が決まって、入学祝いに新しい武器買ってやるって言ってんのに、かたくなにあれを使い続けてるんだよ」

僧侶「そう……なんですか……」

勇者母「まったく、変なところは頑固な息子だよ」

勇者「いつの話をしてるんだい、母さん」

勇者母「あら起きたの勇者」

勇者「そんな中二病の黒歴史のごとく思い出を話されたらそりゃ起きるさ」

僧侶「もう大丈夫なんでか?」

勇者「あぁ。それよりもうこんな時間だ。僧侶、家まで送るよ」

僧侶「え!? そんな悪いんで良いですよ!」

勇者「じゃあここに泊まるか? 俺はそれでもいいけど、なんならパンツも俺が洗って」

僧侶「帰ります!!」ガツン!

勇者「」ピクピク

勇者母「じゃあね僧侶ちゃん、今度は夕飯でもゆっくり食べにきて。対したものはだせないけど」

僧侶「はい! あと今度薬草茶の入れ方教えてください!」

勇者母「ふふ。ほら勇者、しっかり送っていくのよ!」

勇者「へいへい。んじゃ行ってくる」

僧侶「おじゃましました~!」

―夜道―

僧侶「いや~今日もいろいろありましたね~勇者さん」

勇者「俺は半分くらい気を失ってた気がするが」

僧侶「あ、あは、あははは」

勇者「まっ、母さんから聞いた話はあまり気にしないでくれ」

僧侶「勇者さん……」

勇者「父さんの仇って言っても、今の俺じゃ魔王討伐どころか北の森すら歩けやしないし、こんな弱いままじゃあと何年かかるか……」

僧侶「勇者さんは、弱いけど、弱くないですよ」

勇者「……?」

僧侶「今の勇者さんは確かに弱いかもしれません。でも、昨日私が盗賊さんたちに襲われているとき、勇者さんは助けにきてくれました」

勇者「……」

僧侶「他の人たちは見て見ぬ振りをして通り過ぎて行く中、絶対負けるってわかってても勇者さんは来てくれました」

僧侶「その勇者さんの勇気が、いつか輝く日がくるって、私信じてます。これからも、ずっと……」

勇者「……僧侶」


ぎゃーーーーーーーーーーー!!!!!!!


勇者・僧侶「「!?」」

僧侶「何ですか今の悲鳴!」

勇者「……こっちだ!!」ダッ



タタタタタタタタタッ


勇者(……あれは)タタタタッ

そこには、血みどろで壁にもたれかかるようにして倒れている一人の男がいた。

勇者「死ん……でる!?」

僧侶「勇者さ~ん!!」タタタタッ

勇者「!? 僧侶!! 見るな!!」バッ

僧侶「あ! ちょ勇者さん! 何するんですか! 何も見えないです!」バタバタ

勇者「いったいここでなにが……ん?」

「……」スゥ

勇者(あれは……まさか)

駐屯さんこっちから悲鳴が!
なに? 悲鳴?

勇者(マズイ!!)

勇者「逃げるぞ!僧侶!」ガッ

僧侶「ふぇ? わっ! ちょわたたた」タタタタッ

タタタタタッ

僧侶「勇者さんなぜ逃げるんです? 何があったんです!?」タタタタ

勇者「……人が死んでた……」タタタタ

僧侶「!?」タタタタ

勇者「あそこにいたら俺らが犯人にされてしまう。ひとまずお前の家に急ぐぞ!」タタタタ

僧侶「……はい」タタタタ

勇者(俺の見間違いでなければ)

勇者(あれは……エリート……勇者……?)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

的な? 感じで今日は終わります。
いつも短くてすみません・・・
読んでくれている人がいるみたいで嬉しいです!

今後もべったべたな展開書いていくんで、どうぞよろしくです!

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