～博士の家～

ｶﾞﾁｬ

コナン「どうしたんだよ博士　急に呼び出して……」

博士「ﾊﾞｰｰｰﾛｰｰ……ワシは…ワシは……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

博士「世紀の大発明をしてしまったんじゃーーッ！」ﾄﾞﾝ!

コナン「は？」

博士「その発明とはっ……これじゃーッー！」ﾊﾞｰﾝ

コナン「何だよコレ……ただの眼鏡じゃねーか」

コナン「どうせ、今の俺の眼鏡に新機能を追加しただけなんだろ？」

博士「」ﾆﾔｯ

コナン「」ｲﾗｯ

博士「聞いて驚くな～……　この眼鏡にある機能とは……」

コナン「もったいぶんなよ」

博士「なんと！　並行世界へ飛ぶことが出来る機能なんじゃーー！！」

コナン「……はぁ？」

博士「む？　なんじゃその反応は！」

博士「ワシがボケてると思っとるのか？」

コナン「おう……」

博士「新一……お前」

博士「疑ってるなら一度体験してみろ！　この発明の凄さが分かるから」

博士「安全面についてじゃと？　ああ、問題ないぞい」

博士「一度、身を以(もっ)て実験してみたが……ほれ、見ての通りじゃ。ピンピンしとるぞい」

コナン「お、おう……」

コナン(まあ、博士はこれまでにいくつもの発明品を作ってきて、成功させてきたし)

コナン(安全面は博士の言う通り、問題ないだろう)

コナン「で？　どうすれば並行世界に飛べるんだよ？」

博士「簡単じゃ！」

博士「まず、この右側のレンズの横についているスイッチを押す」

博士「すると、レンズがぐにゃぐにゃしはじめる。理由はよく分からん」

博士「そうしたら、ぐにゃぐにゃが収まる前に、眼鏡を……かける！という訳じゃ」

コナン「ほんとにそれで並行世界に飛べるのかよ～？」

博士「もちろん！　証拠はワシじゃ」

コナン(ウッソくせー……)

コナン(でもわざわざ俺を呼んだ以上、博士はこの発明にそうとう自信があるんだろう)

コナン(よし　せっかくだから付き合ってやるか)

コナン「じゃあ博士、早速貸してくれよ」

博士「おう！　あ、それじゃあ、このリュックも背負っておけ」ｽﾞｼｯ

コナン「うおっ」ﾖﾛｯ…

コナン(何が入ってるんだこれ　すっげー重ッ！)

コナン「それじゃあ行ってくる。蘭には適当に言っといてくれ」

博士「気を付けるんじゃぞー」

コナン「えっと……右側のスイッチ……これか？」ｶﾁｯ

コナン「おおおっ？」

ｸﾞﾆｬｰｰﾝ

コナン(マジでぐにゃぐにゃしはじめた……)

博士「ほれ！今じゃ！」

コナン「ほいっ！」ｽﾁｬｯ

コナン「……」

コナン「…………」

コナン「ん？」

博士「どうした？」

コナン「いや……何も起こんねーぞこの眼鏡」

博士「そんな……失敗してしまったというのか……ハァ」

コナン「へこたれんなって」

コナン「そろそろ蘭が家に帰ってくる時間だから、帰ってもいいか？」

博士「そうじゃな……気を付けて帰るんじゃぞ」

コナン「おうよ　んじゃーな」

ﾊﾞﾀﾝ


博士「……」

博士「失敗か……はぁ」

ｶﾞﾁｬ

灰原「どうしたの博士。……だれか……き、きたの？」

博士「おお、哀くんか。実はさっきまで江戸川君が遊びに来ておったんじゃ」

灰原「江戸川くんが？」

博士「ああ」

灰原「そうだったんだ……」

博士「どうかしたのか？」

灰原「ううん、なんでもない。それじゃあ私、夕飯作っちゃうね」

博士「手伝うか？」

灰原「大丈夫よ。一人でできるから」

ﾊﾞﾀﾝ

博士「……」

博士「……また、失敗か。……今度は完璧だと思ったんじゃが……」

博士「やっぱり……眼鏡のレンズとテレビの電源を遠隔でつなげて、
　　　いつでもどこでもテレビが見られるようにする研究なんて……無理だったんじゃ……」ｼｮﾎﾞﾝ

……このとき、コナンは気付いていなかった。

博士の「並行世界への移動実験」は成功していて、
自分が、謎の並行世界に飛ばされてしまっていること。

そしてまた、飛ばされた並行世界は、
コナンが今まで生きてきた世界と、全くの別物だということに……。



ﾁｬｰﾗｯﾁｬｰﾗﾁｬｰ ﾁｬｰﾗｯﾁｬｰﾗﾁｬｰ
ﾁｬｰﾗｯﾁｬｰﾗﾁｬﾗ ﾁｬﾗﾁｬﾗｯﾁｬｰ

ﾁｬｰﾗｯﾁｬｰﾗｯﾁｬｰ ﾁｬｰﾗｯﾁｬｰﾗｯﾁｬｰ
ﾁｬｰﾗｯﾁｬｰﾗﾁｬﾗ ﾁｬﾗﾁｬﾗｰ

ｵﾚﾊｺｳｺｳｾｲﾀﾝﾃｲ ｸﾄﾞｳｼﾝｲﾁ…

続きは明日投下します　人いないと思うけどおやすみなさい

～探偵事務所(if)～

ｶﾞﾁｬ

コナン「ただいまー」

小五郎「ぐがーーー」ｽﾔｽﾔ

コナン(おっちゃんは相変わらず、昼間から酒飲んで居眠り……　ん？)

コナン(……なんだ……？　この違和感は……)

コナン(なにか……足りないような……)

ｶﾞﾁｬ

コナン「あ、蘭ねーちゃん　おかえり」

蘭「ただいま、コナン君」

蘭「って……もう！　お父さぁ～ん！」

コナン(あっちゃ～　おっちゃん、また蘭にしばかれるぞ～)ﾔﾚﾔﾚ

蘭「こんなところで寝たら風邪ひくでしょ？　毛布ぐらい被ってよね！」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ!

コナン(あれ？)

蘭「ちょっとお父さん？」ﾕｻﾕｻ

小五郎「んがっ……なんだ蘭か」

蘭「おはようお父さん　ちゃんとベットで寝ないと体壊しちゃうよ？」

小五郎「仕方ねーだろ……朝方まで徹夜で仕事してたんだから……」ｶﾞﾀｯ

小五郎「ふわ～あ……ぐがー」ｺｺﾞﾛｰﾝ

蘭「ちょ、ちょっと！　気持ちは分かるけど、ここで寝ないでよー！」

コナン(そ、そうか！　違和感の正体が分かったぞ)

コナン(いつもならあるはずの、ビールの空き缶が無いんだ！)

コナン(あのおっちゃんが昼間から酒を飲まないなんて……
　　　　おっちゃん、ついにおかしくなったのか！？)

小五郎「ぐごーーー」ﾑﾆｬﾑﾆｬ

コナン(寝転がったおっちゃんをソファーまで運び、毛布をかけた蘭は、
　　　　夕飯を作っていた。)

コナン(その間、俺はおっちゃんの机周辺を調べていた)

コナン(驚くことに、ゴミやハズレ馬券、ビールの空き缶が一切なかった)

コナン「どういうことだ……普段の事務所なら、絶対あるはずなのに……」

コナン(まさかとは思うが……博士の実験は、成功していたのか？)

コナン「ははは……」

コナン(……)

コナン(それって、結構ヤバくね？)


蘭「コナンくーん、ご飯できたわよー」

コナン「あっ、今いくー」

コナン(……だとしたら、この蘭も、俺が知っている蘭とは別人なのか？)

コナン「お待たせー」

蘭「今日はハンバーグよ」

コナン「わーい」

コナン(蘭の見た目はかわらない)

コナン(性格も…判断するにはまだ早いが、今のところこれといった違いは見当たらない)


蘭「お父さん、しばらく起きないと思うから……二人で先に食べちゃおっか！」

コナン「うん、そうだね！　いただきまーす！」ｶﾁｬ

コナン「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

蘭「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

コナン(……見た目も味も、俺が居た世界の蘭がつくったものと変わらない……気がする)

コナン「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

蘭「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

蘭(どうしたんだろ……コナン君、
　　いつもなら学校のこととか、色々話してくれるのに……)

蘭「コ、コナン君、学校どうだった？」

コナン「え？　あ、す、スッゴク楽しかったよ！」

蘭「そうなんだ！　なにしたの？」

コナン「サ、サッカーとか？　いっぱいシュートきめたよ！」

蘭「へ～！　何点ぐらい？」

コナン「えーっとね……」


コナン(そういえばこの世界の俺は、どんな学校生活を送ってるんだろう？)

蘭(なんだか、いつもと違う感じがする……)

蘭の強さどうしよう　続きは明日かあさってに投下します

この世界のコナンにあったらお互い引き合って体が崩壊するんじゃね？

バーローと言わない
うな重といわない
ソバカスがない
もはや歩美はいない
を希望

～次の日の朝・トイレ～

ﾊﾞﾀﾝ

コナン(現在6時15分……おっちゃんはもっと早い時間に目が覚めていたらしい
　　　　俺は5分前に起きたが、ベッドはすでにもぬけの殻だった)

コナン(まったく、元の世界のおっちゃんとは大違いだ……)

コナン「ハハ……」

コナン(この世界に来て約半日……おっちゃんに関して分かったことは、ふたつある)

コナン(ひとつ目は真人間だということ。
　　　　ふたつ目は浮気調査が仕事のほとんどを占めている、ということだ)

コナン(夕飯の後、蘭に『眠りの小五郎の推理』を覚えているか聞いてみた。
　　　　結果、探偵事務所には事件の推理の依頼すらやってこないことが判明した)

コナン(この世界の博士は、麻酔針を作っていないのか？)

コナン(ちなみに蘭に関して分かったことは、まだひとつだけだ)



コナン「……」ｳｰﾑ

すみません　間違い発見しました

×　コナン(夕飯の後、蘭に『眠りの小五郎の推理』を覚えているか聞いてみた。
　　　　　　結果、探偵事務所には事件の推理の依頼すらやってこないことが判明した)

○　コナン(夕飯の後、蘭に『眠りの小五郎の推理』を覚えているか聞いてみた。
　　　　　　結果、探偵事務所に推理の依頼はやってこないことが判明した)

推理以外の仕事ならある、ということにさせてください

ちょっと夕飯食べてくるので、続きは11時くらいに投下します

再開してたｗｗ

てかもともと探偵って事件とかないよね・・・こんな風にはね
主に浮気調査とかそこらへんだもんなぁ

つまりここは現実に近いのか？

>>39
ちょ、それどこの元ネアポリス王族護衛官ですか

>>41
なるべく努力します

>>46
手探り状態で書いてるから
今後、現実ではありえない超展開になるかもしれないです


レスありがとうございます

次のから投下しはじめます

ｶﾞﾁｬ ﾊﾞﾀﾝ


蘭「あら、コナンくんもう起きてたの？　おはよう！」

コナン「おはよ蘭ねーちゃん！　おじさんにつられて、ボクも一緒に起きちゃったんだ！」

蘭「そうなんだー　いつ起きたの？」

コナン「６時！」

蘭「えぇー！　早起きしたんだねコナン君！」

コナン「えへへ」

コナン(ハァ……やってらんねーぜ)


蘭(よかった…いつものコナン君だ)

蘭(あれ…でもコナン君ってお父さんのこと、おっちゃんって呼んでたような…？)

～帝丹小学校～

コナン(無事学校に着いた。どうやら建物の位置はあまり変わっていないようだ)

コナン(元太たちは……どう変わっているんだ？)


元太「よーコナン！」

コナン「おっ　元太」

元太「今日の昼休み、俺らとサッカーやろうぜ！」

コナン「ああ！」

コナン(この世界の元太は、前の世界の元太とあまり変わらない)

光彦「コナン君、コレありがとうございました！」ｽｯ

コナン「……なんだっけコレ」

光彦「この前、コナン君が僕に貸してくれた小説です」

コナン「ああ、そーだった悪い悪い忘れてた」

コナン(光彦も…特に大きな変化は見られない)

コナン(歩美はいない)

灰原「おはよう江戸川君」

コナン「よー灰原」

灰原「……き、昨日、博士となにしてたの」

コナン「ん？　いや、別に大したことしてねえよ」

灰原「そうなの」

コナン「ああ」

灰原「……なにか、怒ってるの？」

コナン「はぁ？」

灰原「い、いえ……別に怒ってないならそれでいいの」

コナン(この世界の灰原は、灰原特有の図太さが感じられない)

コナン(むしろ、か弱そうだ)

コナン(歩美がこのクラスにいない)

コナン(元太と光彦で話をする気配がない)

コナン(灰原もファッション雑誌じゃなくて、「ぐりとぐら」を読んでいる)

コナン(もしかしたらこの世界に少年探偵団は存在せず
　　　　その上、俺と灰原は普通の小学生なのかもしれない)

コナン(そういえば、元太が光彦と歩美を探偵団に誘わなければ
　　　　少年探偵団はできなかった)

コナン(少年探偵団ができなければ、俺達5人が親しくなることはなかったんだな)



灰原「……」ﾁﾗ

コナン(さっきから灰原がこっちを見ている)

コナン「なんか用か？」

灰原「べ、べつに？　なんでもないわ」ﾌﾟｲｯ

コナン(なんだよ……気になるじゃねーか)