蘭「私ももう高校卒業かー」 (2)

蘭「とうとう新一は帰ってこなかったし」

蘭「これからどうしようかなぁ……」

コナン「蘭姉ちゃんは大学いかないの?」

蘭「この大学全入時代、そこそこのレベルの大学なんていってもしょうがないわよ」

蘭「新一がいればなぁ……」

コナン(蘭……)

コナンは知っていた。蘭が夜な夜な新一のことを思って彼女自身を慰めているのを。
蘭の細く白い指が彼女の秘部をまさぐる様子を見ながら、コナンは誇らしさと同時に不思議な嫉妬心に苛まされた。
――蘭が見ているのは工藤新一であって江戸川コナンではない。
自分自身に想い人を寝取られているかのような錯覚に陥り、コナンはとてつもない興奮を覚えたものだった。
――そう。江戸川コナンはいわゆる”寝取られ”行為に異常な執着を燃やすタイプの人間だったのだ。

コナン(今日も蘭がオレを想って膣内の迷宮に指を這わすのか……)

そう思うだけでコナンのコナンはいきり立った。
コナンはコナンのコナンで蘭の迷宮入り事件のたった一つの真実を見つけてやりたいと欲望に駆られたのである。

――こんなごくありがちなマジョリティの性的嗜好があんな引き鉄になるなんて。
この時のコナンにはまだ予想もつかないことだった。
……そう。どんな探偵でも回り続ける『運命』には立ち向かえないのである……

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