ちなつ「あかり星」 (68)
吉川さん中学2年時の夏休み前。
吉川家玄関。
ピンポーン
ちなつ「はーい」
がちゃ
ちなつ「いらっしゃい。あかりちゃん」
あかり「こんにちは、ちなつちゃん」
ちなつ「あかりちゃん…さあ上がって」
あかり「うん。おじゃまします」すっ
ちなつ「あかりちゃん来てくれて有り難う。急な話だったのに……」
あかり「えへへ…いきなり今日泊まりに来てなんて言われた時は、ちょっと吃驚したけど……」
あかり「あかり…ちなつちゃんのお誘いなら、何時でも悦んで受けちゃうから」にこ
ちなつ「あかりちゃん…………」
あかり「ちなつちゃんどうしたの?いつもとちょっと違う気が……」
ちなつ「ううんなんでもないよ」にこ
あかり「それならいいけど…おばさん達は?あかり御挨拶したいんだけど……」
ちなつ「えっとねそれが…みんな出掛けちゃって、今日家に誰も居ないの……」耳元でぼそ
あかり「!?」どきっ
あかり「だ…誰も居ないって……」
ちなつ「お姉ちゃんは、あかりちゃんの家にお泊りに行ったし、お父さん達は法事で明日まで居ないから……」
ちなつ「だから、ついでにあかりちゃんに来て貰ったんだ。ただそれだけの事なんだけどね」
あかり「もうっ…ついでは余計だよぅ。でも、さっきも言ったけど、それでも…ちなつちゃんにお呼ばれされて、あかり嬉しいよ」にこ
ちなつ「あかりちゃん……」
ちなつ「早速だけど、今ごはんの準備をしてるんだ……」
ちなつ「それでその間、もしよかったら荷物を置いてお風呂入って来てくれないかな」
あかり「うん。ありがとう。有り難く頂戴しちゃうね」にこ
……………。
食堂。
あかり「ちなつちゃん。お待ちどうさま」
ちなつ「あかりちゃん。今丁度、準備できたところだよ」
あかり「!!」
あかり「ちなつちゃん今日のごはんってもしかして……」
ちなつ「うん。今日は焼き肉だよ」
あかり「わぁい焼き肉!あかり焼き肉だぁい好き!!」
ちなつ「もうっ…あかりちゃんはしゃいじゃって」ふふ…
ジュージュー
ちなつ「どう?あかりちゃん」
あかり「おいしい!おいしいよ!ちなつちゃん!」もぐもぐ
ちなつ「悦んで貰えてよかった」ほっ
ちなつ「このお肉はね、北海道で酪農をやっている、親戚が送って来てくれたお肉なの」ちなつ「よくお肉とかそこで作られた、乳製品なんかを送って来てくれるんだ」
あかり「へーそうなんだぁ。こんなおいしいお肉を送って来て貰えるなんて、ちなつちゃんが羨ましいよぉ」もぐもぐ
ちなつ「ふふ…そうね。沢山あるからいっぱい食べてね、あかりちゃん」
あかり「……………」
ちなつ「ん?どうしたのあかりちゃん?」
あかり「……………うんん。何でも無いよ?ちなつちゃん。じゃあ遠慮なくいただいちゃうね」
ちなつ「うん」にこ
あかり<……やっぱり今日のちなつちゃん…いつもと何処か違う気がするよぉ……>もぐもぐ
…………。
かちゃかちゃ
ごしごし
ちなつ「あかりちゃん…洗い物くらい私一人でも出来るのに……」
あかり「ううん。ちなつちゃんにばっかりやって貰っていたら、あかりのやる事が無くなっちゃうから……」
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「それとも…ちなつちゃんはあかりと一緒になにかするのはいやなの?」
ちなつ「ううん。そんな事ないよ……」
あかり「あかりは…ちなつちゃんと一緒に洗い物が出来てとっても嬉しいし楽しいよ」にこ
ちなつ「うん…私も嬉しいし楽しいよあかりちゃん」にこ
あかり「えへへ…ありがとうちなつちゃん」
ちなつ<あかりちゃん…可愛くて優しくて本当に天使みたい……それに比べて私は……>
あかり「ん?どうしたのちなつちゃん」
ちなつ「!?んっ?な…なんでもないよ?あかりちゃん……」あせあせ
あかり「そうか…それなら良いけど。もし何かあったらあかりに何でも言ってね、ちなつちゃん」にこ
ちなつ「――――!!///////」どきっ
ちなつ<私……今…あかりちゃんの笑顔を見てドキドキしてる……>どきどき
ちなつ「ねぇ…あかりちゃん……」かちゃかちゃ
あかり「なぁに。ちなつちゃん」ふきふき
ちなつ「あかりちゃん…洗い物が終わったら、縁側で夕涼みしない?ちょっとお話したい事もあるし……」
あかり「うん。いいよ…ちなつちゃん。よぉし!そうと決まったらさっさと済ませちゃおうっ!!」ふきふき きゅっきゅ
ちなつ「うん。そうだね」くす
…………。
吉川家の縁側。
あかり「わぁ。風もあって思ったよりも涼しいね。ちなつちゃん」
ちなつ「そうだね。あかりちゃん」
あかり「あかりね…ちなつちゃんのお家も、この縁側も、『ふぜい』があってとってもだぁいすき!なんだ」
ちなつ「そうかな…そんなにいいものかな……」
あかり「うん」
あかり「それに…このぶたさんの蚊取り線香もとっても可愛いよぅ。ちなつちゃん」
ちなつ「そ…そうだね…あかりちゃん」
あかり「それに……」すっ
ちなつ「!?」どきっ
あかり「夜空のお星様もとっても良く見えてきれいだよぅ」にこ
ちなつ「う…うん//////」どきどき
ちなつ<どうして私は…あかりちゃんの横顔を見てどきどきしてるの……私は……私は――――>
あかり「どうしたのちなつちゃん?」
ちなつ「ううん…なんでも…なんでもないよ」あはは
あかり「へんなちなつちゃんだよぅ」
ちなつ<やっぱり私…あかりちゃんの事―――――>
ちなつ<うん……>こく
ちなつ「ねぇ…あかりちゃん……」
あかり「なぁにちなつちゃん?」
ちなつ「……私…私ね……この前…期末試験が終わった後にね……」
あかり「…………」
ちなつ「……ゆ…結衣…先輩に…その……こ…告白したんだ……」
あかり「…………」
ちなつ「でもね…でもね……やっぱり振られちゃった……」あはは
あかり「そう……」
ちなつ「結衣先輩…好きな人が……ううん…付きあってる人がいるから、私とはそういうお付き合いは出来ないって、はっきりと言われちゃった」えへへ…
あかり「それって京子ちゃんの事だよね?結衣ちゃんとお付き合いしているのって」
ちなつ「うん…そうだよ……もしかして、あかりちゃん知ってたの?」
あかり「ううん…でも何となく、そうなんじゃないのかなって…少し前から思ってたんだ」
ちなつ「そうか…私もが薄々感じていたから……だから…だからこそ確かめる為に告白したの」
ちなつ「精一杯の勇気を振り絞って……」
あかり「…………」
ちなつ「案の定ダメだったんだけどね。悪い予感程良く当たるもんだね……」はは…
あかり「うん……そうかもしれないね……」
ちなつ「もうっあかりちゃん手厳しい!!」ぷぅ
あかり「あはは」
ちなつ「あとね…結衣先輩方が京子先輩に告白したんだって。それで…その時の事を、私に教えてくれたの……」
あかり「そうなんだ……」
ちなつ「うん…それでね、結衣先輩が京子先輩に告白した時に、京子先輩が付き合う条件を出してきたんだって」
あかり「……京子ちゃんは何て言ったの?」
ちなつ「『私と一緒にずっとマンガを描く事』だって……」
あかり「京子ちゃんらしいね」
ちなつ「そうだね…それで結衣先輩…高校受験が終わったら京子先輩とマンガを描くんだって…将来二人で漫画家になる為に……」
あかり「そうなんだ……なんだかんだで、結衣ちゃんが一番、京子ちゃんのお手伝いをしてたもんね……」
ちなつ「この事を話してくれた結衣先輩……凄く面倒臭そうで、困った顔していたけどだったけど……」
ちなつ「でも…何処か嬉しそうで…とっても愉しそうだった…」
あかり「そうなんだ……」
ちなつ「京子先輩も結衣先輩だから、こんな事を言ったんだと思う……」
ちなつ「ずっとずっと一緒にいたいから…心から結衣先輩の事が好きで、一緒に同じ道を歩いて往きたいから――――」
ちなつ「それくらい本気なんだって……」
あかり「うん…そうだね」
ちなつ「結衣先輩は私にとって星の王子様だった……でも王子様は月の…ううん金星のお姫様に獲られちゃった……」
あかり「うん……」
ちなつ「……私なんかが…幾ら手を伸ばしたところで、星の王子様に届く訳無いって分かり切っていたのにね……」はは…
あかり「ちなつちゃん……」
ちなつ「あかりちゃん…ごめんね……今日…あかりちゃんを呼んだのは、結衣先輩に振られて寂しかったから…辛かったから……」ぽろ
ちなつ「ぐす…それを紛わす為にあかりちゃんを利用したの……」ぽろぽろ
あかり「そっか……」
ちなつ「ごめんねあかりちゃん……でも今は……今は――――」ぽろぽろぽろ
あかり「ねぇ。ちなつちゃん……」
ちなつ「ぐすっ……何…あかりちゃん……」
あかり「それだったら、あかりもちなつちゃんに謝らないといけない事があるの……」
ちなつ「えっ?」
あかり「あかりの中にね…今のちなつちゃんのお話を聴いて、哀しいよりも……何処か…ほっとしてるあかりがいるの……」
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「どうしてか…すぐに分かった……ちなつちゃん…あかりはね、ずっと前からちなつちゃんの事――――」
ちなつ「ちょっとまって!!」ばっ
あかり「ちなつちゃん……そうだよね…迷惑だよね……」えへへ…
ちなつ「ううん…そうじゃない…そうじゃないよ…あかりちゃん」ぶんぶん
あかり「ちなつちゃん……」
ちなつ「私ね…今日、あかりちゃんと一緒にいて気付いたの……私は結衣先輩の事が好き……ううん好きだった…って」
ちなつ「でも…それは多分。手の届かない王子様に対する、乙女チックな憧れみたいなものだったんだと思う」
あかり「…………」
ちなつ「でも…今はちゃんと手の届くところに私の≪本当≫に好きな子がいる――――」
ちなつ「あかりちゃん……私は……」
ちなつ「私はあかりちゃんの事が好き」
ちなつ「今日になって…今になってやっと気付いたの……」
あかり「ちなつちゃん……あかりはね…ずっと前から…ずぅっと前から…ちなつちゃんの事――――」
あかり「大好き――――だよ」にこ
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「それにあかりは…あかりの『心』は絶対にちなつちゃんから離れたりしないから」
あかり「あかりは……何時もちなつちゃんの手の届くところに居るからね」にこ
ちなつ「――――――!!」
ぽろぽろ
あかり「!?ちなつちゃ――――」
ちなつ「あかりちゃん!!」がばっ
だきっ
あかり「あっ…ちなつちゃ――――」
ぎゅ…
ちなつ「あかりちゃん…いい子過ぎるよ……ホントにずるいよあかりちゃんは……こんなんじゃ好きになるしかないよ……」ぐすぐす…
あかり「ちなつちゃん……いいよ。いっぱい、いーっぱい、あかりの事を好きになってね」なでなで
ちなつ「うん…うん!!目一杯あかりちゃんの事を好きになっちゃうからね!!」
あかり「うん」にこ
………。
あかり「ちなつちゃん落ち着いた?」
ちなつ「うん……」
あかり「ねぇ……ちなつちゃん……お願いがあるんだけど……」
ちなつ「あかりちゃんのお願いなら何でも聞いちゃうよ?」
あかり「その…キ…キスしよっか……/////」かぁぁ
ちなつ「えっ!?」どきっ
あかり「あの時は練習だったけど……こ…今度は本番のキス…だよ?//////」
ちなつ「―――――!!!///////」どきーん
ちなつ<う…嬉しいけど……あ…あかりちゃんって…こんなに積極的な子だったっけ……?>
あかり「―――――」すっ…
ちなつ「…………」ごくり…
す……
ちゅっ……
あかり「ん……」
ちなつ「ん……」
……。
ぷはっ
あかり「えへへ……はじめてのホントのキスだね……/////」
ちなつ「うん……//////」
あかり「ちなつちゃん…大好き」
ちなつ「私もだよ…あかりちゃん……」
す…
ちゅ……
…………。
ちなつ「あかりちゃん…何時から……ううん…どうして私の事なんか好きになってくれたの?」
あかり「事なんかじゃないよ。ちなつちゃんは……あかりの持って無いものをたくさん持ってるから……」
あかり「それが眩しくて羨ましくて……でもそれ以上に、そんなちなつちゃんの事が好きになってたの……」
あかり「えへへ…やっぱりちょっとヘンかな……?」
ちなつ「ううん…そんな事ない嬉しい…嬉しいよ…あかりちゃん……」にこ
ちなつ「嬉し過ぎて、涙が出る位……」じわ…
あかり「ちなつちゃん……」
ちなつ「ねぇ…あかりちゃん…手…握ってもいい?」
あかり「うん…いいよ…ちなつちゃん……」
ぎゅっ…
ちなつ「ねぇあかりちゃん……」
あかり「今度はなぁに…ちなつちゃん?」
ちなつ「あのね…夏休みになったら、ごはんの時に話してた北海道の牧場に一緒に行かない?」
あかり「牧場?」
ちなつ「うん…北海道の叔父さんがね、夏休みになったら遊びに来ないかって。お仕事を少し手伝ってくれれば、飛行機代も出してくれるって」
あかり「…………」
ちなつ「ど…どうかな、あかりちゃん?」
あかり「うん。あかり…ちなつちゃんと一緒ならどこだって行っちゃうよ」
ちなつ「ほんとっ!?」
あかり「うん…それにあかり…牛さんとかのお世話もしてみたかったんだぁ」にこ
ちなつ「あかりちゃん…ありがとう……」にこ
ちなつ<空を見上げれば満天の星空……>
ちなつ<その輝きの中で、ひっそりと光る星が一つ……>
ちなつ<でもその星空は…私にとってはどんな星よりも、愛おしくて…光輝いて見える星……>
ちなつ<私だけの……>
ちなつ「あかり星」
あかり「えっ?ちなつちゃん…今何て……?」
ちなつ「ううん…なんでも……ねぇあかりちゃん。私あかりちゃんの事――――」
ちなつ<抑え切れない想いを込めて―――――>
ちなつ「大好き」
おしまい。
取り敢えずここまで読んで下さった皆様
ありがとうございました
吃驚するほど蛇足なおまけ。
十年弱後。
東京のとあるマンション。
?「お早うございます。東結先生と西京極先生あてにお手紙が届いてますよ」
結衣「ああ。お早う斉藤さん。それで手紙は?」
斉藤「はい。これです」す…
結衣「ありがとう…これはあかりからだな……そう言えば随分と久し振りだなぁ」
ちょきちょき
結衣「どれどれ……」
――――親愛なる結衣ちゃん、京子ちゃん。ん?今はもう先生ってよばないといけないのかな?と、思ったけどやっぱり慣れないから、今まで通りに呼んじゃうね。
まずは。『いんびじぶる×ぶらっく』の連載お疲れさまでした。とっても面白かったです。でも、いつも読む度に、何処かで見た様な感じがするのは気のせいかな?
ちなつちゃんは「本当なら原作料を貰うところだけど、結衣先輩が原作しているからそう言う訳にもいかない」なんて言っていたけど、私にはよく分かりません。
とにかく。次の作品も期待してるから早く戻って来てほしいです。
結衣「はは…やっぱり判っちゃうか……今度二人に何かいい物を送らないとな……」
それから。二人にはこの前話したと思うけど、今、私とちなつちゃんは北海道のちなつちゃんの叔父さんの経営する牧場で、牛さんとかのお世話をしています。
私は主に乳牛のお世話。ちなつちゃんは肉牛のお世話をしています。それでちなつちゃんは、日本一のブランド牛を育てるって、すっごく張り切っています。私もいつか本当にそうなってほしいと思います。
お仕事は朝早いし、とっても大変だけどその分、楽しい事も嬉しい事もいっぱいあって、とても充実しています。
あかりもーもーのお世話するのだぁーい好き!(でもちょっと強がり言っているのは内緒だよ?)。
だから、結衣ちゃんも京子ちゃんも、お仕事大変だと思いますが、私もちなつちゃんも応援してるからね。それとやっぱり出来るだけ早く、二人の次回作が読みたいです。
ではお二人の御健勝をお祈りしております。
親愛なる。船見 結衣さま 歳納 京子さまへ。
赤座 あかりより――――
結衣「ふふ…あかりもちなつちゃんも頑張っているみたいだな…私もそろそろ本腰入れないとな……」
斉藤「先生。お茶を淹れましたよ」
結衣「ああ。ありがとう」
ガチャッ
京子「おーっす!!結衣おはよー。斉藤っちもおはよー」
斉藤「お早うございます西京極先生」ぺこり
結衣「お前、相変わらず起きてすぐなのにテンション高いな。とは言っても時間的には王お昼だけどな」
京子「もうっ細かい事は良いじゃんか?連載終わって一段落した所なんだしさー」
結衣「おいっ未だ単行本作業とか、色々仕事はあるんだぞ?その為に斉藤さんに来て貰っているんだし……」
結衣「それに斉藤さんには、彼女の作品の原案、構成協力をする事になっているから、その打ち合わせも兼ねているんだけど」
斉藤「先生。手を御貸し下さり。本当にありがとうございます。今度の読み切りを成功させて、必ず連載を勝ち取ります!!」ぐっ
結衣「うん…手伝える事は出来る限り手伝うから、頑張っていこう」
斉藤「はいっ」
京子「おおっそうだった!まぁそれはそれとして、今日も宜しく斉藤っち。あと私の分のお茶も宜しくー」
斉藤「はいよろしくお願いします。お茶。今から御持ち致しますね」ささ…
結衣「京子…その斉藤っちって呼び方どうにかならないのか?私達の唯一の貴重な専属アシさんなんだし……」
京子「うーんでも名前だと鏡子さんって、私と読み方が一緒だし、顔も私そっくりだし……斉藤さんというのもカタっ苦しいし……」
結衣「うーん…そうか……そう言う事なら仕方ないか……まぁ私も最初に彼女を紹介された時吃驚したよ。本当に京子そっくりだったから……」
結衣「まぁ性格は全然違っていたけどな」ふふん…
京子「どーいう意味だ?ソレ」
結衣「そー言う意味だよ」どやっ
京子「くっ!!こいつめっ!!」がぁ!
斉藤「先生。今お茶淹れましたよ」
京子「おお。ありがとう」ずず…
京子「うまいっ!!本当に斉藤っちのお茶はちなつちゃん以上だよ!!」
斉藤「あ…ありがとうございます……」
結衣「あっそうだ今、ちなつちゃんというか、あかりから手紙が届いたんだよ」
京子「えっ!?ほんと!!見せて見せて!!」
結衣「ああ。これだよ」す…
京子「ふ~む…どれどれ……」
……。
京子「あかりもちなつちゃんも頑張っているんだなぁ……」
結衣「ああ…私も次回作の原作の構想は出来ているから、構成を頑張って早く練らないとって思ったよ」
京子「おお。頑張ってくれたまえよ…結衣君」
結衣「お前も単行本の作業まだ残っているんだから、頑張って仕上げてくれよ?」
京子「む~わかったよ!それじゃあ斉藤っち頑張っていくぞー!!」だっ
斉藤「はいっ先生!!」さっ
結衣<私と京子がどうにか漫画家としての道を歩み出したのと同じで、正直どういう経緯なのか良く分からないけど……>
結衣<二人も酪農家としての一歩を踏み出した……>
結衣<そして貴女達が頑張っているのと同じで、私も京子も頑張っている…つもり……だと…思う>
京子「おーい結衣!お前もぼーっとしてるなら手伝えー!!」ばっ
結衣「なぁ…京子……」
京子「ん?何だよ結衣。そんな改まった顔して?」
結衣「ああ…今の仕事が終わって時間が少しできたら、北海道に行かないか?」
京子「北海道って……もしかしてちなっちゃん達の働いてる牧場?」
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