エレン「俺は友達が少ない」(157)

俺は聖進撃高校2年のエレン・イェーガー。

母親は俺が小さい頃に他界し、父親は医者として世界を転々としている。

俺も中学迄は、そんな父親と共に、色々な地を転々としていたが、16になった時から、昔暮らしていたというシガンシナ市にある一軒家で同い年の少女と二人で暮らし始めた。

同棲等と言うものではない。

その少女は両親を事故で失ってしまい、その友人だった父の下に引き取られた、言わば家族だ。


少女との暮らしは悪くない。

料理は壊滅的だが、それ以外の事はよくしてくれる。

若干ベタベタし過ぎな気もするが、いくつになっても良く懐いてくる。

そんな少女と共にそれなりに楽しい生活を送っていた。


しかし、そんな俺にも悩みがある。

朝の騒然とした聖進撃高校の廊下を一人の少年が歩いている。

「...」

身長は180に届くかどうか、細身だが、引き締まった二の腕が袖から伸びている。
癖のある黒髪は目元まで伸び、真ん中で分けたその髪の下には、金色に輝く目。

これだけならこの少年はあのような悩みを持つ事は無かった。


さらに少年は目的地の教室に向かって歩みを進める。

「ひっ...!」

「す、すみません...」

いつもの光景だ。

肩がぶつかりそうになっただけで、恐怖の対象として認識される。

ちらとその少年がそちらを見る。

「もっ、申し訳ありませんでしたあ!」

「もうしないので許してくださいぃ!」

目に涙を浮かべながら謝罪の言葉を言い終えた途端に、走って逃げ行ってしまい、先程までざわざわとしていた廊下が静まり返る。

少年が恐れられるのには理由があった。


その少年が周り視線を感じたのか、周囲に目を向ける。

「「「ひぃ!」」」

目が合ってしまった何人かの怯えた悲鳴が静かな廊下に響く。

「はぁ...」

勘弁してくれとでも言いたそうなため息が、少年から漏れる。


この少年は目付きが悪かった。
不良程度の目付きではない。本当に人でも殺してしまいそうな目をしている。さらに金目という珍しい目の色もそれに拍車を掛けていた。

エレン(友達が欲しい...)

それがこの少年、エレン・イェーガーの幼き頃からの悩みだった。

これしか書いてない


取り敢えず家族にミカサ
幸村がアルミン
聖奈がアニ
理科がハンジ
って感じで考えてるんだけど後どうしよう

そもそも需要あるかな

面白そうだな
というかミカサ以外はハマっているな

元ネタわからんけど激しく期待

>>5
最初はミカサは夜空が妥当にだとおもってたんだけどね

ミカサは家族ってのが捨て難かった

>>6
元ネタは 「僕は友達が少ない」 ってタイトルでぼっちかと思ったらハーレム状態のアホ漫画です

じゃあ先生はクリスタですか!
小さいしロリっぽいキャラはクリスタくらいしかいないし

>>11
やっぱり顧問はクリスタか

そうなると姉はユミルか?
似てないけど

あんまり元ネタのキャラは考慮してないんだよな

とりあえずそれっぽいの当てはめてるってだけで


むしろ小鳩と夜空を混ぜてミカサって事にしちゃおうかと思ってた
人多くても捌くの面倒だし

あんまり型に嵌めると動くづらいぞ。

キャラを全員なぞる必要は無いと思う

>>16
そうだよねありがとう


とりあえず顧問はいないとだからクリスタ
それでとりあえず姉は無しって事で

後はまあいた方が良さそうなキャラがいたら追加って事で考える

放課後の教室で少年が一人佇んでいる。

エレン(友達ってどうすりゃいいんだ?)

エレンは悩んでいた。

最初は友達を作ろうとして努力していた。


朝の挨拶をしてみたら、涙目で頭を下げられた。
消しゴムを拾ってあげたら、献上された。
一緒にご飯を食べようと誘ってみたら、パシリと勘違いされた。
一緒に帰らないかと話し掛けると、「まだ生きたいの!」と言って逃げられた。

訳がわからない。

エレン(何なんだ本当に)

はぁ、と何度目か分からない溜息を吐く。


ガララと教室のドアが開かれた。

「エレン!」

エレン「おぉ、ミカサ」

入って来たのは170cm程の身長に肩まで伸びた黒髪の下に涼しげな目元を携え、スレンダーな肉体にブレザーを纏った一般的に美人と言われる様な少女。
家族同然の付き合いをしているミカサ・アッカーマンだった。

ミカサ「どうかしたの?元気がないように見える」

エレン「いつもの悩みだ」

それだけで通じた様だ。

ミカサ「そう、気にする事はない。例えエレンに一生友達が出来なくても、私がいる」

エレン「お前恐ろしい事言うなよ!」

そう言うと僅かに微笑みながら一枚の紙を見せてきた。

ミカサ「大丈夫。エレンの悩みは私の悩み。これを見て」

エレン「なんだ、これ?」

http://i.imgur.com/JSJ4TJC.jpg

エレン「なんだこの残念なポスターは?」

ミカサ「そう決めつけるのは愚か」

ここを読んで欲しいと言って指で示す。


「と




集」


エレン「...ともだち募集と書いてあるな」

ミカサ「その通り。既に一昨日、掲示板に貼っておいた。これを見た真のぼっち達がこの文に引き寄せられるように私とエレンの愛の巣、もとい第四談話室へと導かれるだろう」

エレン「愛の巣とか言うな。来るわけねえだろこんな残念ポスターで」

ミカサ「そう思うなら思っていればいい。必ず来る。ので、早速隣人部の部室へと行こう」
口元を歪ませ、見下す様に鼻で笑いながらそう言った。

エレン(いつの間にこんな腹立つ顔を覚えやがった)

(ミカサ顔とでも名付けてやる)と考えながら、隣人部の部室へと向かって行った。

ミカサ「ここがそう」
そう言って扉を開ける。

中に入ると15畳程の広さの洋室の中心には、低めの机を挟んで三人掛けのソファが2つ。
その奥には台の上に置かれたテレビがあり、いくつかある窓からは校庭が見える。
左には大きな机に革作りのチェア、
右には壁には空の本棚が設置されており、簡単なシンクのようなものも設置されている。

エレン「お、おお。随分立派な部屋だな」

ミカサ「私の熱意が伝わった結果」
そう言ってまたもやミカサ顔を披露してきた。

エレン(ハマってんのかその顔は)

立ってるのもなんだと、二人並んでソファに腰掛ける。

ミカサ「これで安心していい。この部屋からエレンの友達関係が始まる。きっと友達100人出来る」

エレン「100人もいらねえよ」

まあ少しは期待してやるかと一息つける。

エレン「というかさ」
ふと思い出した様に声を掛ける。

ミカサ「何?」

エレン「お前俺の事ばっかり言ってるけど、」

「お前だって友達いないだろ」、そう言うとミカサは目を見開いた。

ミカサ「...エレンがそんなことを言うなんて....」
急に悲しそうな顔をする。

エレン「え?い、いるのか?」
驚きながらも問い掛ける。

ミカサ「いや、いない」
きっぱりとした口調で言い返した。

エレン(こ、こいつ...)
からかわれたのかと頬が引き攣る。

ミカサ「それにエレンだって知ってるはず」
無表情で話し始める。

ミカサ「エレンと違うクラスになった時、私は一人で調理実習をこなした」

エレン「ぉ?」

ミカサ「私は修学旅行の自由時間にグループからはぐれた時、誰一人携帯電話の番号を知らなかった為一人で歩いた」

エレン「お、おい 」

ミカサ「同性で二人組を作る時には偶数人にも関わらず一人余り、先生と組んだ」

エレン「やめろよ...」

ミカサ「教科書を忘れても友達がいない為どうする事も出来なかった」

エレン「もう言うなよ...」

ミカサ「ついには一時期エア友達というものを実行しーーー」

エレン「もうやめろバカ!」
ミカサの言葉を遮る。

エレン「やめろよ!エレンの悩みは私の悩みってそのままじゃねえか!謝るからやめてくれよ!」
ガクガクとミカサの肩を揺らしながら叫んだ。

ミカサ「...分かってくれたならいい」

エレン「いやもう本当に悪かった...」
項垂れる。

ミカサ「という訳で、出来る事なら私も友達が欲しい。ので一緒に頑張ろう」

エレン「ああそうだな」
言いながら立ち上がる。

エレン「俺は友達100人作ってやる!」

コンコン。決意を固めたところで、扉を叩く音がする。

エレン「ま、まさか」
言って、ミカサを見る。

ミカサ「ええ、間違いない。ぼっちが来た」
そう言って立ち上がる。

ミカサ「私が出よう。一応部長だから」

そうだったのかと思いながら、「頼む」と声を掛ける。

ミカサ「任せて」
そう言って扉へと向かい、その扉を開いた。

「あ、あのさ。隣人部ってここでいいんーーー」

言い終えないうちにバタン!と勢い良く扉を閉めた。

エレン「おい!?今の確実に入部希望者だっただろ!?」

ミカサ「あれは不適合。隣人部に相応しくない」

エレン「いや話くらい聞いてやれよ!」

そう話している間にも、どんどんと扉を叩く音が響く。

「ちょっと!なんで閉めるのさ!」

ミカサ「黙って。リア充は爆発すればいい」
声の元へとそう言い放った。

エレン「ほんとにいいのか...?」

ミカサ「鍵なら締めた。すぐに諦めて帰る」

暫しそのままにしておくと、音が止み静かな空間に戻る。

なんでそこまでと感じながらも、本当に入りたいならまた来るだろと高を括って外でも見ようと窓に近付く。

エレン「そういえばお前さっきの知ってるの人だったのか?」

そう問いかけると、ミカサは少しばかり表情を歪ませて話し始める。

ミカサ「今来たのはアニ・レオンハート。成績優秀容姿端麗。幼少から続けていたという空手では中学の時国体の上位に食い込む程の実力者。それはこの学校でも有名で、綺麗な金髪と青い目、性格の割に小さな体躯とふくよかな肉体と相成り、レオンハートに蹴られたいという男子を侍らせている」

「まごうこと無きリア充」と言って話を締め切らせる。

エレン(なんでそんなに詳しいんだお前は)

エレン「まあ確かにそれなら隣人部に入る必要も無さそうだよな」

ミカサ「その通り」

窓辺にもたれ掛かっていると、窓の外から声が聞こえて来た。

「ちょっと!話くらい聞いてくれてもいいだろ!」

声に反応し外を見ると、件のアニ・レオンハートがこちらに声を掛けていた。

窓を開けて声に応える。

エレン「ああ、なんか悪かったな。アニでいいんだよな、入部希望なら悪いがもう一度ドアから入ってきてくれるか?」

アニ「えっ、いいのかい?」

エレン「悪いな。ミカサが勝手をしちまって」
申し訳なさそうにそう言った。

アニ「じゃ、じゃあ今からいくから、鍵開けときなよ」

「わかった」と返事を返す。


後ろから舌打ちが聞こえた様な気がしたが無視した。

取り敢えずここまで


なんか暗い気がする
もうちょっと明るい雰囲気にする様努めよう

ではまたノシ

面白いなこれw

>>31
元ネタ様のお力よ

期待してるで!


それとアニは「~かい?」とは言わないらしいよ。

間違ってたらすまん

そう頻繁には言わないけど、言うよ

初めにエレンを蹴り飛ばした後に、「もう行っていいかい?」って言ってるし

~なの?

でいいと思う。基本的に寡黙なキャラだから喋らすのは難しいね。中学ならまた別だろうけど

じゃあ最後のレスのいいのかい?はいいの?くらいでいいのか

いや助かりました感謝感謝

>>41
例えばだけど

アニ「友達になってくれるのかい!?」

よりも

アニ「……………友達になってくれるの?」

の方がアニには合ってると思う。星奈は活発なキャラだから、寡黙な(クール)アニに取り入れるのは難しそう

ただ>>37の言う通り「~かい?」って言う場合もあるらしいから、ほかの人の意見も取り入れながら書いたらいいかも

ソファにミカサと並び、向かいにアニが座る形で話し合いが始まった。

アニ「女の子の友達が欲しい」
仏頂面でそう断言した。

エレン「でもアニって人気あるんだろ?女友達の一人や二人いるんじゃないのか?」

アニ「いないんだよ...」

ミカサ「可哀想...」

お前が言うなと叫びたいがアニの話を聞かねばとグッと耐える。

エレン「そ、そうか。それでも男子には好かれてるんだろ?別に無理して友達作ろうとしなくてもいいんじゃないか?」

アニ「ダメなんだ!」
バン!と机を叩く。

アニ「私に纏わりつく男は変態揃い。稀に堂々と蹴ってくださいと申し出てくるやつまでいる。しかも同性には人見知りなせいで冷たい女だと思われて話し掛けてくる奴もいない」
表情が暗くなる。

アニ「私はもっと可愛い雑貨屋さんとか可愛い洋服について話したいんだ」
言いながら俯いてしまった。

数秒の沈黙が降りる。

エレン「だったら一緒にやろうぜ」

「え?」と言ってアニが顔を上げる。

エレン「俺達も友達いないしさ。ここはそう言う奴しか入れないとこだし。一緒に友達が出来る様に頑張ろう」

「いいだろ?」と言ってミカサの顔を見る。

ミカサ「...友達がいないのは事実のようだ。入部を認めよう」

それを聞くとアニは花が咲くように顔を綻ばせた。

アニ「ああ!よろしく!」

その笑顔に一瞬見惚れてしまう。

エレン(普段からそうしてれば友達なんか直ぐ出来そうなんだがな...)

こうして新しい仲間が増えた。

ミカサ「やっぱり止めよう」
突如僅かに顔を顰めながら言った。

突然の事にアニと二人で唖然としてしまう。

アニ「...さっきはいいって言っただろ」

エレン「何があったミカサ」

ミカサ「この女は危険。エレンに近付ける訳には行かなくなった」

「はあ?」と二人の言葉が被る。

アニ「入るよ私は。さっき入部を認めたのはあんただからね」

ミカサ「そう、認めたのは私。でも部長は私なので取り消す事も可能」

アニ「取り消すなんで卑怯じゃないの?さっさと入部届けを寄越しな」

ミカサ「それは出来ない」

二人が睨み合う。

アニ「...そうか。あんたはそんなに蹴り砕かれたいんだね」

ミカサ「...肉を引きちぎってやる」

エレン(そんなんだから友達がいないんだお前らは)
そう言って背もたれに背中を預ける。

エレン「はぁ...」
二人の冷気の篭った言い合いを聞きながら、何も無い空間に目を向け溜息をついた。

時間が空いたのでアニ入部まで駆け足で書いた

ミカサがちょっと嫌な奴になってしまったがホントはいい子なんだからね

放課後の友達同士の会話や部活に励む声が聞こえてくる。
それらに耳を傾けながらミカサと並んで隣人部の部室へと向かっていた。


エレン「なあミカサ」

ミカサ「何?」
こちらを見る。

エレン「そういえばなんだが、隣人部って具体的にはどんな事するんだ?」

ミカサ「そんな事決まってる」
そう言ってぐにゃりと顔を歪め、ミカサ顔を見せてきた。

エレン「その顔もうすんなよ、腹立つ」

ミカサ「それは悪かった、もうしない。それで隣人部では、友達を付き合いの基礎を身に付ける事を目的としている」

ほおと息を吐く。

エレン「今までそんなもんいなかったもんな。確かに必要だ」

ミカサ「そう。具体的には友達がいる人達、リア充ともいう、そのリア充達がやっているであろう事を部員でやろうというもの」

エレン(...普通に楽しそうだ)

エレン「それはいいな」

ミカサ「うん」
言って、小さく微笑む。

ミカサ「そしてついでにエレンといちゃいちゃするのも悪くない」

エレン「何言ってんだお前」

まだ訳のわからん事をと思いながら、いつの間にか着いた部室に入ろうと扉を開ける。

中に入ると、アニがソファに座り、机に置いたノートパソコンを凝視していた。

エレン「おお、アニ」

アニ「...」

ヘッドホンのせいで聞こえてないようだ。

ミカサ「エレンを無視するとは許し難い」
そう言って近付いて行く。

エレン「いや聞こえてないだけだろ」

「ほっといてやれよ」と言うのと、ミカサがヘッドホンのコードをノートパソコンから抜くのは同時だった。

アニ「え...!」


『あぁ!ハンナ!ハンナ!』

『フランツ!ああん!挿入ってる!挿入ってるの!』

『気持ちいいかい!?僕の超大型巨○ンは!』

『あんあん!すごいのお!フランツの超大型が私のお○んこ満たしてるのお!』

『僕も感じてるよ!君のいやらしく濡れそぼったおま○こが僕のおちん○んに吸い付いて来てるよ!』

『私も感じるの!あぁんっ!私のおまん○がフランツのおち○ちんの形になってるのがわかるのお!』

『あぁ!ハァンナァァァァァ!!』

『フラァァァンツゥゥゥゥゥ!!』



嬌声、卑猥な水音、肉と肉がぶつかる音。
ある行為を示す音が室内を支配する。

エレン(...なんだこれは)

アニもこちらを向いたまま固まっている。

空間ごと固まったかのような空気を破ったのはミカサだった。

ミカサ「あ、アニ...あなた部室で一体、何をしているの...?」
珍しく狼狽えながら問い掛ける。

アニ「...」
無言でパソコンを操作し動画を止める。

エレン「えーとだな...」

アニ「まず一つ言っておく事がある」
こちらを真っ直ぐに見て言った。

エレン「なんだ...?」

アニ「私はこのゲームにあんなシーンがあるとは思ってなかった」
そう言って見せてきたゲームソフトのケースには【進撃の巨○ン】と書いてある。

エレン「....ああ...」

嘘だろと思いながらも耳を傾ける。

アニ「全てがさっきみたいなシーンという訳じゃない。あれは困難を乗り越えた恋人たちが愛を確かめあっていただけに過ぎない」

エレン「...そうか」

アニ「そうだよ。それにあれはアフー知恵袋でおすすめのゲームを聞いて買ったんだ。決して私の趣味じゃない」

エレン「あ、あぁ...」

アニ「つまり、わかるだろ?」
ギロと睨み付けてくる。

エレン(わかんねえけど分かった)

コクリと頷くと、アニはよしと言ってこちらに背を向け、パソコンを片付け始めた。

エレン(後ろからだと耳が赤くなってるのが良く分かるってのは言わないでおこう)

あれ??

進撃の巨チンどこかでみたことあるような・・・

>>66
さあ知らんな(メソラシ

ミカサ「ま、ま、ま、待って」

声に反応しミカサを見た瞬間、その異様にぎょっとした。

ミカサ「あああに?あ、あんなものは見てはだめ..」
普段は変化の乏しい顔を真っ赤にして、オロオロと呂律が回っていないように話す。

アニ「うん。分かったから、忘れてもらえると助かるんだけど」
背を向けたまま言った。

ミカサ「わわわわかってない。あにはわかってない。あ、あんなモノを見たら妊娠してしまう。だめ、ぜったい」

アニ「出来ないから。大丈夫ほっといて」

ミカサ「いくらあにと言えど、ほほっとけない。そのままでは後悔することになる。学生の身でのにんしんは子供にも母体にもよよよくない、ので」

アニ「なんで妊娠することになってるんだよ...」

エレン(そういえばこの手の話は苦手だったな...)

ミカサは普段家でのべたべたしてくる性格とは裏腹に、下の話にはとんと疎い事を思い出す。

ミカサ「だめだ。やっぱり退部してもらう他ない。エレンまで妊娠してしまう」

エレン「しねえよ」

アニ「分かったからからもう黙ってくれ...」

エレン「さて」

窓辺に寄り掛かり、ソファに向かい合って座っている二人に声を掛けた。

エレン「落ち着いたなお前ら」

ミカサ「うん」

アニ「ん」

エレン(顔は赤いがな)

エレン「ミカサとも話したんだが、そろそろ隣人部らしい事をしよう」

アニ「隣人部らしい事って言ってもね。具体的に何すんのさ」
背中を倒しながら言った。

エレン「そりゃあな。ミカサ、言ってやれ」

ミカサ「任せて」
そう言って立ち上がる。

ミカサ「我等が隣人部は!友達を作る為に!友達付き合いの基礎を!身に付ける事を目的とする!」
少し声を張って話す。

アニ「なんだ割とちゃんとしてるじゃないか」

「で、具体的には?」と言って二人を視界に入れる。

だが言葉が出ない。

アニ「...何もないのかい?」

エレン「仕方ないだろ!?友達いないんだから!」

アニ「頼りにならないね」

切り伏せられる様に言われ、「うっ」と言葉が詰まる。

ミカサ「私に案がある」

エレン「お、本当か」

アニ「言ってみなよ」

アニがそう言うと、ミカサは何やら鞄の中をあさり始めた。

すると「これ」と言って小さな箱を出した。

エレン「おいおいそれは」

ミカサ「そう、トランプ。昨日買ってみた」
そう言って箱を開け、中身を取り出す。

アニ「まあ定番ってやつだね」

ミカサ「私はいつも見ていた。自習の先生がいない時に、昼休みに、放課後に、リア充達がトランプに興じる光景を」

アニ「あんた悲しくならないの?」

ミカサ「だからこれなら正解のはず。やってみよう」

エレン「まあいいんじゃねえか。何やるんだ」

ミカサ「ババ抜きにしよう。定番の定番なら間違いない」

エレン「よし。じゃあ配るからトランプ渡せ」

ミカサからトランプを受け取り、バラバラになるように何度もシャッフルを繰り返す。

エレン「ん、じゃあ配るぞ」
言って、カードを順番に配り始める。

そしてゲームが始まった。

ミカサ→アニ→エレンの順に三人が引いては捨て、揃わなかったと悔しがり、また引いては捨てを繰り返す。

ああ、中々楽しいなと思いながらミカサのカードを引く。

最初にアニが上がった。

アニ「ふっ、私の勝ちだね」
少し嬉しそう言った。

それからはまた、ミカサとエレンは交互に引いては捨て、引いては捨てを繰り返す。

そして共に2枚ずつカードが残った。

そこで何かがおかしい事に気が付く。

エレン「...おいおかしいだろ」

ミカサ「...私もそう思っていたところ」

アニ「いやババ抜きって最後にババを持ってる奴が負けなんだろ」

「二人共手札見せな」と言われて二人は手札を晒す。

そしてミカサはスペードのQと更にもう一枚、エレンもスペードのQともう一枚。

共に二枚目はジョーカーだった。

エレン「...」

ミカサ「...」

アニ「...」


まだ俺達三人には、ババ抜きはレベルが高すぎたみたいだ。

ここまで


つい元ネタのネタを引っ張りすぎてしまう反省

たまには下に弱いミカサもいいかと思っただけです

ではまたノシ

今日はアルミンが出る

つまりホモ回だ

という訳で続き投下します




朝の春の日差しの差す教室で、暖かさに眠気を誘われながらも授業に意識を向ける。

エレン(ねみい...)

あまり好きではない英語の授業というのも眠気を誘う原因の一つ。

エレン「ふぁ...」

つい小さく欠伸もかいてしまう。

エレン(寝ちゃうかな...。いやミカサにバレたらまた説教されるか...)

仕方がないと気を持ち直す。
右手に持ったシャーペンで英文を書き写し始めた。


しかし、途中まで書いたところで何か違和感を覚える。

エレン(見られてる...?)

誰かに見られているような焦燥感。
いつも感じている引いた視線では無く、いっそ熱いとでも言うような視線を感じる。

その視線に引かれる様に教室のドアの隙間に目をやると、小さな金色が見える。

だが目が合うかどうかの瞬間にそこから去ってしまった。

エレン「なんだ...?」

「ひゃ、ひゃい!」

小さく呟いた声に隣の席の女子が反応した。

エレン(いやほんとになんだ)

それからも、その熱い視線を幾度か感じながら、一日の授業が終了した。



放課後、隣人部の部室でミカサとアニの二人に、一日中感じていた視線について話しを聞いた。

エレン「なあなんだと思う?」

ミカサ「それはきっとエレンが好きなんだと思う」
迷いなく言った。

「いやないでしょ」と言ってアニが話し出す。

アニ「お礼参りの方がまだ納得出来るよ」
背を向け、テレビで何やらゲームをしながら言った。

エレン「あのな...。まあ俺にストーカーまがいの行為を働くような奴なら見てみたい気もするが」

近づいて来るならそれはそれで嬉しい、と考えながら紅茶を啜る。

ミカサ「きっとエレンの魅力に気付いた人に違いない」

アニ「どうかね...」

結局この日は、謎の視線と小さい金色についてなんの結論も出なかった。

ミカサ「ご馳走様でした」

エレン「お粗末さま...」

ミカサと二人暮しをしている二階建ての一軒家に帰って来た。
今日も自分で作ったチーハンを平らげ、いつもならミカサが食器を洗っている間に風呂に入る筈なのだが、昼間の事が気になり、ぽーっとしていた。

ミカサ「エレン。昼間の視線の事が気になるの?」
心配そうに眉を寄せて聞いてきた。

エレン「え?あぁすまん。視線がと言うよりな」

ミカサ「他にも何か?」

エレン「いや原因は変わらないんだが」
言い辛そうに言い澱む。

ミカサ「何か不安があるなら話して欲しい」

エレン「そうだよな...」

「うん」と言って話しを切り出す。

エレン「ミカサは金髪の女の子って知ってるか?」

言うと、ミカサはむっとした顔をした。

ミカサ「アニの事?」

エレン「いやちげえよ。いまさらアニの事お前に聞くかよ」

ミカサ「そう...」

そう言ってから、その金色の髪を思い出そうとしているのか、黙り込んでしまった。

エレン「いやすまん、なんでもないんだ。心配掛けて悪かった」

「思い出そうとしなくてもいいぞ」と言って立ち上がり、風呂場へと向かって行った。

風呂を終え、宿題を終わらせてから布団に入る。

目を瞑りながら、昼間の金色について考えていた。

エレン(金色って、あれ髪の毛だよな)

エレンはその金色の髪に見覚えがあった。

9歳の頃、まだミカサがいないシガンシナに住んでいた時の唯一の記憶。

その中にいる、男っぽい格好をした金髪の少女。

1年程しか居なかったが、出会ってからは毎日その少女が持ってくる宇宙の本をわくわくしながら見ていた。

その時に交わした、「いつか一緒に宇宙を探検しよう」という子供ながらの約束も覚えている。

この人生で家族と言えるミカサを除けば、同年代で唯一の友達だった。

エレン(名前は、なんだ、たっけ...)

そこまで考えたところで、睡魔に襲われ眠りに落ちた。

エレン(今日もか)

視線について考えた次の日。
一日が終わり、いつも通りに隣人部の部室に向かっている時、またあの視線を感じた。

エレン(よし。顔くらい見てやる)

そう考えて、あの角を曲がったら隠れて追いかけて来るのを待ち伏せするという作戦を咄嗟に立てた。

そして角を曲がり、作戦通りに待つ。

すると、追い掛けて角を曲がってきた金色がエレンにぶつかり、そのまま尻餅をついた。

「いたた...」と言って痛がっている。

エレン「おいてめえ...」
そう言うと「あっ」と言って顔を上げた。

その顔を見て、目を見開く。

見覚えのある顔だった。

エレン「お前...」

「えへへ...」

エレンの考えが分かったのか、照れた様に微笑む。

そしてその笑顔が、自分の考えを確信に変えた。

エレン「アルミン...か...?」

名前を呼ぶと、金色は顔を綻ばせた。

アルミン「久し振り!エレン!」

そう言ったアルミンは、記憶の少女とは一部のみ、だが確かな違いがあった。

アルミン「帰ってきてるなんて知らなかったよ?」

その体を包んでいるのは、男物の制服だった。

まさかここ数日の視線が、記憶の少女、もとい記憶の少年の物だとは思ってもいなかった。

その驚きを抱えたまま、隣人部の二人にアルミンを紹介する為、部室へと向かう。

二人にアルミンを見せ、アルミンとの出会いを話すも明らかに何かの疑念を抱いている。

アルミン「初めまして。アルミン・アルレルトです」
言って、ペコリと頭を下げる。

エレン「あー、まあここ数日の視線の正体は俺の昔の友達だったと言うわけだ」
少し気まずそうに、頬を指で掻きながら言った。

するとアニが「ちょっと」と言って質問を投げてきた。

アニ「そのアルミンって子はさ。男の子、なんだよね?」

ミカサ「男装している様に見える...」

二人の疑念の正体はこれだった。

着る服を変えれば、女の子にも見える顔立ち。
その小さな身長と頭を包む様な金髪の髪により、余計に女の子らしさが増している。

エレン「まあわかるがな。俺も昔はてっきり女の子なもんかと思ってたぐらいだ...」

言って、三人らアルミンに視線を向ける。

するとアルミンはその視線に照れた様に、「えへへ」といって頭を掻いた。

エレン(女の子って事でいいじゃねえかもう)

エレン「まあいいや。兎に角アルミンとまた会えてよかったよ。また友達としてよろしくな」

まあなんだかんだと言ってずっと居なかった友達が出来たと嬉しくなり、微笑みを浮かべながらアルミンに右手を差し出す。

すると「え?」と言って、予想外の答えが返ってきた。

アルミン「僕エレンとは友達じゃないよ?」

エレン「は?」

ショックで固まる。

ミカサとアニもえ?と言う顔をしている。

エレン「え、いや!昔確かに友達だっただろ?一緒に宇宙を探検しようって約束したじゃねえか!」

ミカサ「そうなの?」

アニ「宇宙を探検ってあんた」

昔の約束を切り出すも、アルミンの宣言は覆らない。

アルミン「うわあ!覚えててくれたんだね。嬉しいよ」

「でも」と言って、話を繋げる。

アルミン「その後の約束を忘れてない?」

そう言われ、記憶を掘り出す。

暫し考えていると、確かにその後の約束もしていた。

今となっては不可能と思われる様な約束ではあったが。

エレン「い、いやアルミン。あれはお前が女の子だと思っていたからであってだな。それに子供の頃の約束なんて今更時効だろ?」

約束の後の約束に頬が引き攣る。

アルミン「酷いなエレン。君は確かにこう言ったんだよ」
言って、コホンと咳をしてその約束を口に出す。

アルミン「エレンは宇宙を探検するって約束の後にね。『宇宙を探検したら結婚しような!』って僕に言ったんだよ」

「だから友達じゃなくて婚約者だね!」と言ってうっとりとした表情をする。

ミカサ「だ、だめ!その約束は認められない!」
焦ったように言った。

アルミン「そんな事言っても約束したんだもん」

アニ「ダメに決まってるでしょ。あんた男じゃないか」

アルミン「男装みたいだって言ってたじゃないか。関係ないよ」
きっぱりと、言い切るとエレンに抱き着いた。

エレン「お、おい」

アルミン「結婚しようねー、エレン」

ミカサ「だめぇ!」

アニ「とにかく離れな!ホモホモしい!」

ミカサが二人を剥がそうとし、アニがアルミンに蹴りを入れる。

あっという間に、隣人部の部室は喧騒に包まれた。

アルミン「んー、エレーン...」
すりすりと頬をエレンの胸に擦り寄せてくる。

エレン(何て事だ...)


夢を約束し、友達だと思っていた少女は、実は男の子で自分を婚約者と名乗るホモだった。

元ネタ知らないんで調べてみたが、「真の男になりたい男の子だと思わせて女の子だった」って言うキャラがいるのねー
アルミンの性別はどっちになるのかしら



第四談話室にはエレンとアルミンで二人。
ミカサは日直の仕事で遅れていた。

アルミン「エレン、お茶入ったよー」
そう言って紅茶の入った、マグカップを前の机に置いた。

アルミンが隣人部に入る事になって数週間。
甲斐甲斐しく世話をされるという事にまだ慣れない。

エレン「ありがとよ...」
置かれたマグカップを口に運ぶ。

アルミン「おいしい?」

エレン「あぁ、うまいよ」
言って、チラとアルミンを見る。

右後ろに穏やかな表情で控えている。

エレン(何なのこれ...)

背中に異様な光景を背負いながらも、部室での穏やかに見える放課後を過ごす。

内心は葛藤していたが。

エレン「なぁアルミン...」

アルミン「何?」

「一つ聞きたいんだが」と言って、後ろを見る。

あぁやっぱり見間違えじゃないかと思いながら言葉を続ける。

エレン「なんでメイド服なんだ...?」

アルミン「ああ、やっと聞いてくれたね」
言って、短めのスカートの端を持ち上げる。

アルミン「エレンにご奉仕しようと思ったから」

予想通りの答えだった。


ミカサ「退部しなさい」
仕事を終え、部室に来て早々、アルミンに向かってはっきりといった。

アルミン「いやだよ」

そりゃそうだと思いながら二人の会話を聞く。

ミカサははっきりと返され、ぐぬぬぬと言ってアルミンを睨み付けていた。

ミカサ「大体、あなたに隣人部に入る資格があなたにあるの?」

アニ「まあそれはそうだね」

そう言って二人はアルミンを見る。

アルミン「話はエレンに聞いてるよ。友達がいなければいいんでしょ?大丈夫」

ドンと胸を叩く。

アルミン「そんなのいないからね!」

エレン「胸張っていう事かそれが」

横目にその光景を見ながら言った。

エレン「まあいいんじゃねえか。資格ありって事だろ」

「誇れる事じゃねえけどな」と言って両手を組んで頭を持った。

ミカサ「ぐぬぬ」

アニ「何時までも唸っててもしかたないだろ。それにもう何週間も経ってるんだ、認めるしかないよ」
そう言ってエレンの隣に腰を下ろす。

ミカサ「ぐぬぬぬぬ」

エレン「おい俺に座るな」

エレンの膝に座ったまま唸っている。

アルミンにも兎に角座ってくれと向かいのソファに座らせる。

エレン「そう言えば、なんでアルミンは友達がいないんだ?」
そのままアルミンに問い掛けた。

アルミン「それが分からないんだよ」

エレン「あー...」

これはガチだなと思いつつアルミンの話を聞く。

アルミン「最初は僕も話し掛けたりしたんだよ、でも...」

少し悲しそうに眉を寄せて話す。

アルミン「皆僕を避けるんだ」

ミカサ「ホモだから」

言葉を選べとの意味を込めてミカサの頭を叩く。

しかしその話にはおかしい部分がある事に気が付いた。

エレン(初対面でホモとかわからないよな?)

「あとね」と言って続きを話し始めた。

呼び止める時につい触ってしまったら、顔を赤くして去ってしまう。

ちらちらと見ては、目を逸らす。

こんな事かよくあるらしい。

加えて、特に相手が男の場合がほとんどとの事だった。

エレン「これは、まさかなあ...」
首を回してこちらを見ていたミカサと、隣のアニを順番に見た。

すると二人は無言で小さく頷く。

考えている事は同じの様だ。

つまりは、思春期まっさかりの猿共が男なのに女の子みたいなアルミンにどう接していいのかわからないという事だろう。

「アホらしい...」小さく呟いてソファに凭れる。

アルミン「だからついでにここで友達が出来たらいいなと思って」

エレン「なんのついでかは聞かないでおくがまあいい。部員が増えるのはいい事だしな。今度こそよろしく」

アルミン「うんよろしくね」

アニ「まあ、よろしく」

ミカサ「よろしく...」
渋々といった様子で言った。

アルミンの入部が確定したところでいつもの隣人部が始まる。

アニ「うん...可愛い...」
テレビの前に座り込み、最近ハマったという恋愛シュミレーションゲームをしている。

男性向けのゲームなのにいいのかとは思うが、それでいいらしい。

ミカサは隣に座り直し、無言で本を読んでいる。

これはいつもと変わらない。

たまに官能小説も読んでいるみたいだ。

気付かれてはいないと思ってるみたいだが、バレバレだ。

たまにこっちが恥ずかしくなる。

アルミンは変わらずメイド服のまま後ろに控えている。

座っててくれた方が気が楽なんだが。

そしてエレンは、何もせずソファに背中を預け座っていた。

開いた窓から少し湿り気のある風が入ってくる。

そろそろ梅雨かと時間の流れの早さに思いを馳せる。

隣人部が出来たのが4月。

ミカサと二人で始めた隣人部も二ヶ月が経つ。

アニが入部してから、家族以外とのまともな交流をしていなかったエレンには、以前よりも充実しているのを感じていた。

だがそんな事を考えていても今の状態が変わることは無い。

エレン「暇だ...」
ぼそと小さく呟いてみるものの自分の事に集中していて気付かないようだ。

こいつら友達をつくる気あんのかと思う。

エレン「あー、俺今日はそろそろ帰る。買ってくもんあるし」

そう言って立ち上がる。

アニとアルミンから了解の返事が返ってくる。

ミカサ「わかった」

ミカサからはいつもと違う答えが返って来た。

エレン「今日は一緒に帰るって言わないのか」

ミカサ「うん、今日はいい。先に帰ってて」

エレン「わかった」

なんだ二人と仲良くしようって気はあるんだなと嬉しくなる。

エレン「それじゃまた明日な!」

そう言ってドアを開け、部室を後にした。

その後、部室にはミカサとアニとアルミンの三人が残った。

エレンが部室から離れたのを待つようにして、ミカサが二人に声を掛け?。

二人はからそれぞれの返事が返ってきた。

するとミカサは「聞きたい事がある」といって話し出した。

ミカサ「二人はエレンをどう思ってるの?」
真剣な表情で問い掛ける。

アルミン「僕は好きだよ。エレンが好き」

それにミカサは「そう」と返事を返す。

ミカサ「あなたはそう言うと思っていた。でも」
と言って、アニを見る。

ミカサ「アニはどうなの?」
その背中に向かって質問を投げた。

その後、部室にはミカサとアニとアルミンの三人が残った。

エレンが部室から離れたのを待つようにして、ミカサが二人に声を掛ける。

二人はからそれぞれの返事が返ってきた。

するとミカサは「聞きたい事がある」といって話し出した。

ミカサ「二人はエレンをどう思ってるの?」
真剣な表情で問い掛ける。

アルミン「僕は好きだよ。エレンが好き」

それにミカサは「そう」と返事を返す。

ミカサ「あなたはそう言うと思っていた。でも」
と言って、アニを見る。

ミカサ「アニはどうなの?」
その背中に向かって質問を投げた。

数秒間が空く。

アニ「別に好きでも嫌いでもないよ」
そっけなく言った。

ミカサ「本当にそう?」

アニ「何が言いたいんだい」
そう言ってミカサを振り返る。

二人の視線がぶつかる。

ミカサ「エレンの事が好きなんじゃないの?」

その質問に「はっ」と息を吐く様に声を出してから言う。

アニ「ないね。ありえないだろ」
視線をテレビに戻す。

しかし、ゲームを再開しようとはしない。

ミカサ「でもあなたはさっきエレンの隣に座った。向かいのソファが空いていたのに」

「そんな事、前はなかったでしょ?」と問い詰める。

アニ「たまたまエレンの隣が近かっただけだよ、他意はない」
言って、テレビを消す。

アニ「あんたが変な事言うから気分が悪くなった、私ももう帰るよ」

ゲーム機もそのままに、アニも部室を出ていった。

残された二人に沈黙が降りる。

アニが離れたのを確認してから、アルミンが話し出した。

アルミン「あんな事聞いてよかったの?」

「意識しちゃうかもしれないよ」と言って、ミカサの向かいのソファに腰を下ろす。

ミカサ「本当に何とも思っていないならそれでよかった。ただ本当はエレンが好きで素直になれないだけなら、そのまま勝っても心の底から喜べないと思っただけ」

「今は無意識みたいだけど」と言って話を切った。

アルミン「ふーん」

ミカサ「まあ、あなただったらほっといたかも知れないけど」

アルミン「ひどいね」
言って、笑う。

ミカサ「それじゃ私ももう帰る。エレンのご飯が待ってるので」
立ち上がる。

アルミン「羨ましいなあ。僕も食べてみたい」

ミカサ「恐らくその機会はない」
そう言い残して部室を後にした。

そして部室にはアルミン一人が残された。

ふう、と溜息が静まり返った部屋に響く。

アルミン「皆すっかり僕の事を同性愛者だと思ってるみたいだね...」
ソファに重力のままに背中を預けると、ぽふっと柔らかい音した。

アルミン「ずっとエレンは男の子が好きなんだと思ってたんだけど」

「まあそんな訳なかったか」と苦笑する。

アルミン「変な勘違いをしてきたけど、いつか勇気を出して、本当の事を言えたらいいな」

そう独り言を溢し、小さく微笑みながら、エレンの残した紅茶を口に運んだ。

ここまでやで!

期待を裏切るようで申し訳ないがアルミンは女の子です

個人的ににょたみんが好きだったので

ではまたノシ

何故かホモだと勘違いされているエレン、いったい過去になにが。

>>117
まさかの女の子宣言でもするんすか?

>>119
>>100の情報でそれもありかと女の子化させたので微妙に矛盾が生じそう

だが後悔はない

>>120
その内するんじゃないかね

まだタイミングは考えて無いけど

>>エレンの残した紅茶を口に含んだ

自然な流れすぎてワロタ

>>124
乙女心の現れなんだよ!笑うなよ!


雑談だけどレスがいっぱいだ嬉しい

危うく落ちるとこだったかも知れんので少ないが投下していきます

ミカサ「買う物はもう大丈夫?」

エレン「ああ、これだけあれば一週間は保つだろ。何か食べたいものあるか?」

ミカサ「エレンが食べたい物なら何でもいい。けど、出来ればグラタンが食べたい」

エレン「はいはい、普通にそう言えっての」

今晩の献立について話しながら、エレンは左に並ぶミカサと夕方の商店街を歩いていた。

エレン「ところで明日の土曜日って空いてるか?」

ミカサ「うん!空いてる」

ぱっとエレンを振り向き言った。

エレン「たまには映画でも観に行くか」

ミカサ「それはいい!楽しみだ」

そう言って嬉しそうに口を綻ばせた。

喜んでるみたいでよかったなと思いながら歩みを進める。

そのまま明日の予定について話していると、エレンが何かを思い出したように「あ」と声を出して財布の中身を探り出した。

ミカサ「どうしたの?」

エレン「いや、そういやこんなんあったなと思ってさ」
言って、数枚の紙を差し出した。

ミカサはその紙を受け取り、書かれている文字を読む。

ミカサ「これは、福引券?」

エレン「ああ、ここの商店街でやってるらしいぞ」

エレン「お、ほらあそこだ」

指をさした先には、小さなテントの下で係員が呼び込みをしているのが見える。

エレン「折角だからやっていこうぜ」

ミカサ「うん」

二人でテントへ向かって歩く。

少し並んでいると、自分の順が回ってきた。

「い、いらっしゃい...。よくぞお越しいただきました...!」

福引所とは思えない声調で迎えられる。

もう慣れたものなので無視して数枚の福引券を手渡した。

エレン「やってみるか?」
ミカサを見ながら言った


ミカサ「いいの?」

エレン「構わねえよこれくらい。ほらやってみろ」
言って、背中をお寿司。

促されたミカサはハンドルを掴み、がらがらと音を鳴らしながら新井式回転抽選機を回す。

一度目二度目と残念賞だった。

エレン「あー、残念だな」

「あ、あの...まだ引けますので...」

エレン「はい、どうも」

ほれとミカサをもう一度促す。

ミカサ「今度こそ...。一等の箱根湯本二泊三日を...」

渋いなと思いながら、がらがらという音に耳を傾ける。

何周か回すと、新井式回転抽選機から青色の玉が出てきた。

エレン「おっ、すげえな。当たりだぞ」

そう言うとミカサは「えっ!」と言って、こちらをばっと振り向いた。

×言って、背中をお寿司。

○言って、背中を押す。

なんか変なミスした

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ミカサ「当たりっ!当たりなの!?温泉なの!?」

余りの喜びように事実を伝え難い。

「あ、あの...。温泉は金色で、青だと三等です...」

ミカサ「そう...。残念...」

残念そうに眉を顰める。

エレン「まあ仕方ねえよ。おじさん、三等はなんなんだ?」

「少々お待ちください」

言って後ろを向き、ごそごそと何かを取り出している。

すると「こちらです」と言って、一つの大きな箱が出てきた。

>>136
ありがとうちゅっちゅっ

見ると、『人生ゲーム~進撃の巨人ー自由の翼ー~』と書いてあった。

それが当たり玉を出したミカサに手渡される。

ミカサ「人生ゲーム...」

エレン「中々いいもん当たったじゃねえか」

ミカサ「うん」

これは確か、数年前にブームになったものだ。

巨人とやらがいる世界で人類最強だとか貴族だとかを目指して駒を進めるゲーム。

今では下火だが未だに定番の遊びとしてそれなりの人気がある。

エレン「こりゃあ隣人部の活動が捗るな。よくやったミカサ」

わしわしとミカサの頭を撫でる。

ミカサ「あ、ありがとう」
照れた様に言った。

その光景を係員がぽかんとした顔で見ていた。

ヤンキーが美少女を撫でる光景に唖然としているのだろう。

もう用はないなとミカサにそろそろ帰ろうと声を掛けた。

ミカサ「うん、帰ろう。今日はいい日だ」

よく見ると嬉しそうにしているのが分かる。

明日の映画よりも休み明けの隣人部の方が楽しみになってしまい、ミカサに少し悪いという気持ちを隠しながら帰りについた。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年04月17日 (日) 17:03:19   ID: U8-kL3xB

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