妹「うふふどう?妹に踏まれて気持ちいい?」(21)

妹「やめるんだ妹……」

妹「そんなこと言って、本当は嬉しいんでしょ?」

妹「そ、そんなこと……」

妹「ここはこんなに喜んでるみたいだけど?」

妹「それは……」

妹「ほら、言って見なさいよ! 自分は妹に踏まれて喜ぶ豚ですって!」

兄「……さっきからなに言ってんのお前」

妹「お、お兄ちゃん!?」

みたいなの誰か

妹「……あー、えっとね、今度やる劇の練習」

妹「ほら私、演劇部じゃん?」

兄「お前水泳部じゃん」

妹「いいえ、演劇部です」

兄「いつも競泳水着持って帰って来てんじゃん」

妹「えっと……水泳部を名乗ってるという所までが、演劇の一環なんだよ!」

妹「敵(観客)を騙すにはまず味方(兄)からって言うでしょ!?」

兄「なんと! そうだったのか……そんな事情があったとはな」

妹「あ、信じた。さすがアホ兄」

兄「なるほどなー。想像でオレを踏みつけてるように見えたのも、全ては演技だったわけか」

妹「そうだよー、全くお兄ちゃんはそそっかしいんだからー」

兄「よし!お前の心意気買ったぞ!」

妹「え?」

兄「オレもお前の演技に付き合おうじゃないか!」

妹「えー、いいよ別―――」

しかしその時、妹に電流走る―――!!

妹「……コホン、まあお兄ちゃんがそこまで言うなら、手伝ってもらっちゃおうかな?」チラッ

兄「大いに任されよう!……で、何すればいいの??」

妹「ちょ、ちょっと待ってて」ダダダッ

バタン!

タッタッタッ…

兄「……」ポツーン

~5分後~

バタン!

妹「はぁ、はぁ、お待たせ!」

兄「あ、戻ってきた」

妹「今台本でき……見つけてきたよっ!」

兄「よし、まずは何をすればいいんだ?」

妹「じゃあまず壁に両手をついて、お尻をこっちに突き出して?」

兄「こうか?」サッ

妹「うんうん、そんな感じ」

兄「次はどうすればいいんだ?」

妹「私がムチ的なものでお兄ちゃんの尻……ヒップを叩くから、そしたらこう言うの」サッ

兄「……今言い直したのは何か意味あるの?」

妹「お兄ちゃん!辛いだろうけど今は演技に集中して!」

兄「そ、そうだな!……しかし、こんなセリフ本当に言うのか?」

妹「何言ってるの、台本に書いてあるんだからしょうがないじゃん」

妹「私だって、本当はこんな鬼畜な事したくないんだよ?」

兄「そうか、お前も心を鬼にして……分かった!そのセリフ、見事に演じ切ってやる!」

妹「それでこそア……私のお兄ちゃんだよ!」

兄「さあ来い!」

妹「……あ、ちょっと待って」

兄「ん?どうした?ご主人様」

妹「お兄ちゃん、もう役に成りきって……ってそうじゃなくて!」

兄「??」

妹「うーん、ムチ的な物が用意できてないよ。どうしよ……」

兄「ムチ的な物……ハッ!?」

妹「お兄ちゃん?」

兄「ご主人様よ!これを使えッッ!!」シュルッ… ブンッ

パシッ

妹「お兄ちゃん、これは……!」

兄「オレのベルトだ!」ニコッ

兄「豚はご主人様のために身を粉にして、時として知恵を貸すこともある……そうだろう?」キリッ

妹「お、お兄ちゃん……」キュン…

兄「さあ準備はできた!やってくれ!」

ズル…

妹「あ……お兄ちゃんのおヒップが……」ゴクリ…

妹「……」キュポッ

兄「……どうした?さあ早く!」

妹「……」ササッサッサッササーッササッサッ

妹「うん、よし……お兄ちゃん!大変!」

兄「何!一体何事だっ!?」

妹「台本の最重要項目を忘れてた! ほらコレ見て?」サッ

兄「ナニナニ……むむっ!『※ただし豚役は素のままの尻を惜しげなく晒しておくこと』だとぉ……!」

妹「こんな項目があったなんて、今まで気が付かなかった……!」

兄「しかし素のままでムチを食らったら、本当の意味で怪我をしかねないぞ?」

妹「任せてお兄ちゃん、私に考えがあるの」

兄「考え……とは?」

妹「私の、私自身の腕をムチとするのよ」

兄「何ぃ!?……しかし、それは台本の内容と抵触するのではないか?」

妹「安心して、お兄ちゃん」

妹「人は極限まで筋力をしならせることによって、その肉体をもムチとすることができる……烈海王の例を思い出して!」

兄「なるほど、そういうことか!それをやったのは烈じゃないけどな!」

妹「そして台本にもムチ的なものと書かれている。ムチでなければならないとは言っていない!」

兄「!!」

兄「フッ……何もかもご主人様の采配で進んでいくとはな」

兄「この豚めは感服致しましたぞ?」ス…

妹「……!」ゾクゾクッ

妹「お兄ちゃん!……いや、この豚っ!壁に手をついて!早くッッ!!」

兄「御心のままに……ッ!」サッ

妹「はぁ、はぁ……行っくよぉおお!!」ググッ

兄「来ぉい!!」プリン♪

妹「たぁあああああッッ!!」

~劇終~

>>8先生の次回作にご期待ください

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