綾乃「船見さんと二人きりでお泊まり!?」 (60)
~結衣の家の前~
綾乃(こ、ここよね船見さんの家…)ドキドキ
綾乃(船見さんと二人きりかぁ…大丈夫かしら…)
綾乃(今は昼の3時…11時に寝るとして8時間も二人きり…)
綾乃(この前の体育の時間のあとの5分も長く感じたのに大丈夫かしら…)
綾乃(はぁ…それにしてもなんでわたしと二人きりなのかしら…)
~昨日の教室~
結衣「…!?」
京子「…!」
綾乃「あら、あの二人、喧嘩でもしてるのかしら?」
千歳「喧嘩はあかんなー」
綾乃「ちょっと行ってくるわね」
千歳「歳納さんが心配なん?」
綾乃「そ、そんなんじゃないわよ///」
千歳(かわええなぁ)
綾乃「どうしたの?喧嘩?」
結衣「あ、綾乃…」
京子「お、ナイスタイミング!」
綾乃「?」
京子「結衣が綾乃に言いたいことあるんだってー」
結衣「な…」
綾乃「なに、船見さん?」
結衣「え、えっと…」モジモジ
綾乃「?」
結衣「そ、その…」モジモジ
綾乃(どうしたのかしら?)
綾乃(もしかして、歳納京子に恥ずかしいことでも言わされそうなのかしら?)
綾乃「あの…船見さん」
結衣「な、なに?」
綾乃「無理して言う必要ないわよ?」
結衣「あ、いや、あの…」
京子「ほら、結衣!」
結衣「うぅ…」
結衣「あーもう!」
結衣「あ、綾乃!明日うちに泊まりに来ない?」
綾乃「え?」
京子「あ、結衣と二人きりなー」
綾乃「えええ!?」
綾乃「で、で、でも…」
綾乃(ふ、船見さんと二人きり!?)
綾乃(それはちょっときついかも…)
結衣「い、嫌ならいいんだけどさ…」
綾乃「えっと…」
綾乃(うっ…どうしよう…)
綾乃「…い、いいわよ」
結衣「え、ほんと!?」
綾乃「う、うん」
結衣「な、なんで!?」
綾乃(なんで!?)
綾乃「えっと…断る理由もないし…」
結衣「そ、そっか、楽しみにしてるよ…」
綾乃「え、ええ…」
………
綾乃(あの時なんか断ってほしい感じだったなぁ…)
綾乃(そういえばあの時、歳納京子と揉めてたわね)
綾乃(あー…もしかして罰ゲームか何かかしら?)
綾乃(…きっとそうよね)
綾乃(はぁ…だとすれば断ればよかったかも)
綾乃(でも約束したからには行かないと失礼よね…)
綾乃「ふぅー…よし!」
ピンポーン
ガチャッ
結衣「はーい」
綾乃「こ、こんにちは、船見さん」
結衣「いらっしゃい、綾乃」
結衣「上がりなよ」
綾乃「お、おじゃまします」
結衣「まあ、座りなよ」
綾乃「う、うん」
結衣「お茶いれてくるね」
綾乃「あ、ありがとう」
綾乃(二度目の船見さんの家…)
綾乃(けど今回は二人きり…大丈夫かしら…)
綾乃(…帰るべきかしら)
結衣「お待たせ」
綾乃「あ、ありがとう」
結衣「…」
綾乃「…」
結衣「…どう?」
綾乃「お、おいしいわ」
結衣「よかった」
結衣「…」
綾乃「…」
綾乃(どうしよう…始まったばかりなのに、この空気…)
綾乃(な、なにか話さないと…)
綾乃「えっと…船見さんって休みの日は何してるの?」
結衣「うーん…ごらく部で遊ぶかゲームかな」
結衣「綾乃は?」
綾乃「わたしは勉強するか千歳と遊ぶかね」
結衣「へー、そうなんだ」
綾乃「ええ」
結衣「…」
綾乃「…」
綾乃(また沈黙…)
綾乃(さっきから船見さん、難しい顔してる…)
綾乃(はぁ…これって船見さんに迷惑じゃないかしら)
綾乃(多分、誘ってくれたのも罰ゲームかなにかだろうし)
綾乃(帰った方がいいわよね…)
綾乃「あの…船見さん」
結衣「な、なに?」
綾乃「わたし、帰ろうか?」
結衣「え…なんで…?」
綾乃「いや…迷惑だろうし…」
結衣「そ、そんなことない!」
綾乃「だ、だって…船見さんつまらなそうだし…」
結衣「全然そんなことない!」
綾乃「…なんでわたしと二人きりでお泊まりなの?」
結衣「そ、それは…」
結衣「…」
結衣「そ、その…誘ったのは綾乃ともっと仲良くなりたかったからなんだ…」
綾乃「え?」
結衣「それで、京子に相談して…こうなって…ごめん、迷惑だったよね?」
綾乃「船見さん…」
綾乃(あの時は揉めてたんじゃなくて…)
綾乃(わたし…最低だ…)
綾乃「ごめんなさい!」
結衣「そう…だよね…わたしなんかと…」
綾乃「そ、そうじゃないの!」
結衣「?」
綾乃「あの…わたし、そんなこと気づかないで…勝手に歳納京子の罰ゲームとか考えたりして…」
綾乃「せっかく船見さんがそんなこと思っててくれたのに…」
綾乃「だから、ごめんなさい!」
結衣「綾乃…」
綾乃「その…嬉しいわ!」
綾乃「わたしも船見さんともっと仲良くなりたい!」
結衣「ほんと?」
綾乃「ええ、だから…今日は泊まっていい?」
結衣「うん…もちろんだよ!」
綾乃「船見さん、さっき難しい顔してたから嫌なんじゃないかって思ってた」
結衣「ああ、ごめん…話題探してて…」
綾乃「そっか、わたしたちってお互いのことあまり知らないものね」
結衣「うん…」
綾乃「時間はたっぷりあるんだし、たくさんお話しましょう?」
結衣「そうだね」
~夕食後~
綾乃「ふぅ…美味しかったわ」
結衣「綾乃も手伝ってくれたからね」
綾乃「それでも船見さんはすごいわよ」
綾乃「船見さんっていいお嫁さんになりそうね」
結衣「そ、そんなことない///」
綾乃「なれるわよ、たくさん話してわかったけど、船見さんってすごく女の子らしいもの」
結衣「うぅ…///」
綾乃「照れてる船見さんもかわいいし」
結衣「うぅ…///」
綾乃「船見さんって照れ屋ね」
結衣「否定できないかも…」
綾乃「ふふ…来る前はいろいろ心配だったけど、そんなことなかったわ」
結衣「わたしも楽しいよ」
綾乃「…」
結衣「…」
綾乃(あ、また沈黙…だけど、さっきほど嫌じゃないわね)
綾乃(ふふ、それだけ船見さんと打ち解けたってことよね)
結衣「あの…さ」
綾乃「なに?」
結衣「な、名前で呼んでほしいかなって…///」
綾乃「え///」
結衣「あ…嫌だよね?」
綾乃「そ、そんなことないけど…」
綾乃(そ、そうくるか…そうよね、友達だもんね)
綾乃「ゆ、ゆ…」
綾乃(や、やっぱり恥ずかしい///)
綾乃(で、でも船見さんだって勇気だしてくれたんだし…)
綾乃「結衣…///」
結衣「綾乃…///」
綾乃「…///」
結衣「…///」
綾乃「そ、そろそろお風呂ね!」
結衣「そ、そうだね」
綾乃「一緒に入る?」
結衣「え?」
綾乃「え?」
綾乃(わたしは何をいってるんだーー!?)
綾乃(いやいや、さすがに恥ずかしい…///)
綾乃(まあ、船見さんも断るわよね、うん、断られて、冗談だったよみたいな流れで…)
結衣「い、いいよ///」
綾乃(えええええええ!?)
………
結衣「ごめんね、狭くて///」
綾乃「いえいえ///」
綾乃(入ってしまったー!)
綾乃(修学旅行の時も一緒に入ったけど、あれは大浴場だったし…)
綾乃(は、恥ずかしいー///)
結衣「綾乃、背中流すよ///」
綾乃「お、お願いします///」
結衣「…」ゴシゴシ
綾乃「…///」
結衣「綾乃って髪長いね」ゴシゴシ
綾乃「ええ、そうね」
綾乃「結衣は胸大きいわよね」
結衣「え、ええ///」
綾乃(…さっきからわたしは何やってるんだろ)
綾乃「…ごめんなさい」
結衣「い、いや…」ゴシゴシ
綾乃「…」
結衣「…」ゴシゴシ
………
結衣「…」
綾乃「…」
綾乃(あれから話してない…)
綾乃(…うん、わたしのセクハラが原因だけど…)
綾乃(はぁ…せっかく結衣と仲良くなったのに…)
結衣「…そろそろ寝ようか」
綾乃「そ、そうね!」
………
結衣「…」
綾乃「…」
綾乃「…ごめんね、さっきは」
結衣「…ううん、嬉しかった」
綾乃「ええ!?」
結衣「えっと…そうじゃなくて、綾乃もそういうこと言うんだなーって」
綾乃「そ、そう…」
結衣「綾乃…ありがとう」
綾乃「何が?」
結衣「うーん…いろいろ」
綾乃「アバウトね…」
結衣「まあ、とにかく今日は楽しかったよ」
綾乃「ええ、わたしもよ」
結衣「綾乃のいろんなこと知れて嬉しかった」
綾乃「わたしも」
結衣「…あのさ、綾乃」
綾乃「なに?」
結衣「やっぱりなんでもない!おやすみ!」
綾乃「?」
綾乃「ええ、おやすみ」は
………
千歳「どうやった?お泊まり」
綾乃「楽しかったわ」
歳納「あ、綾乃と千歳だー、おはよー!」
結衣「おはよう、綾乃、千歳」
千歳「歳納さん、船見さん、おはよう」
綾乃「おはよう、歳納京子」
綾乃「おはよう、結衣」
おわり
眠い。結綾書きたかったけど睡魔に勝てない。明日仕事だし。おやすみ。
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