モバP「夏休み最後の日……」 (21)

モバマスSSです。書きための投下なので、数分で終わります。
では、よろしくお願い致します。




ありす「何ですか?」

モバP「いや、夏休み最後の日なのになんで事務所に来てるのかなって」

ありす「別に来ちゃいけなかったわけじゃないと思います」

モバP「まあ、そうだけどな」

莉嘉「Pくん! 助けて!」(バーン

ありす「ほら、またお客さんですよ」

モバP「なんなんだよこの事務所は。休みなのに集まりすぎ」

ありす(休みだからじゃないでしょうか。プロデューサーがいるのも原因な気もしますが)

モバP「で、何なんだ? わざわざ休日の事務所にまで来て」

ありす(うるさくなりそうなので別室に移りますか。……ここは涼しかったんですけど)

莉嘉「夏休みの宿題が終わってないの! 教えて~っ!」



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モバP「断る」

莉嘉「ええっ、どうして!?」

モバP「夏休み入った時の俺の言葉、思い出してみろ」

莉嘉「えっと……『ちゃんと学校とか、アイドル以外の用事も済ませるように』だっけ?」

モバP「で?」

莉嘉「……え、えっと、ほら! 思った以上に突発的な仕事があったし!?」

モバP「おーい、ありす」

ありす「なんですか、今忙しいんですけど」

モバP「ゲームだろうが。ひとつだけ答えてくれよ。夏休みの宿題終わってるか?」

ありす「七月中に終わってますよ」

モバP「だそうだ」

莉嘉「うっ……」

美嘉「莉嘉、やっぱりここだったんだ。まったくもう、逃げ出しちゃダメだってば」

莉嘉「げっ、お姉ちゃん」

美嘉「『げっ』はないでしょ『げっ』は」

モバP「お疲れ、美嘉。莉嘉を連れ戻しに来たのか?」

美嘉「お疲れ様、プロデューサー。アタシはそうだけど、プロデューサーは今日もお仕事?」

モバP「ああ。とはいっても根詰めてやるほどのものでもない雑務ばかりだけどな。さて、俺の方は終わりっと」

莉嘉「そ、それなら!」

モバP「勉強は付き合わんぞ」

美嘉「ちょっと、莉嘉。プロデューサーにそんなことお願いしてたの?」

莉嘉「だって、お姉ちゃん厳しすぎるし……」

モバP「ほら、嘆くヒマがあったらさっさとノート開いて始めろって」

莉嘉「えっ、もしかして――」

モバP「俺は手伝わないって言ったろ。美嘉がいるんだしいいじゃないか」

莉嘉「Pくん! 何も知らないのに無責任なこと言わないでよ! こう見えてお姉ちゃんってば教えるときにはすんごいスパルタで――」

美嘉「り~か~?」

莉嘉「……お、おねがいします。お姉さま」(がくがくぶるぶる

ありす(……出て行くタイミングを逃してしまいました)

モバP「俺は少し外に出るから、事務所好きに使ってていいぞ。疲れたら冷蔵庫の中にアイスもあるから自由に食べてくれ」

莉嘉「ハーイ♪」

美嘉「アンタは終わるまで禁止」

莉嘉「 (´・ω・`)」

美嘉「ノートに描いて遊ばないの。ほら、早く始めるの。終わらないと、明日学校で恥かくよ。説教されちゃうよ?」

ありす(邪魔しないようにゲームでもしてましょう)

卯月「お疲れ様でーす」

美嘉「あれ、卯月。どうしたのさ」

未央「こんちゃーっす。うあー、暑かった―」

ありす「こんにちは」(ぴこぴこ

美嘉「未央まで。これで凛もいたりするの?」

卯月「ううん、今日はちょっと別用なんだー」

美嘉「別用? Pさんは今日アイドルたち全員休みにしてなかったっけ」

未央「あー、仕事とも別。まったくのプライベートなんだけど……」

卯月「ねえねえ、ここって使っても大丈夫かな?」

美嘉「そこ? 別にいいけど。アタシと莉嘉も使わせてもらってるし」

未央「あ、ホントだ。莉嘉ちゃんいるじゃん。やっほー」

莉嘉「卯月さん、未央さん、こんにちはー!」

卯月「珍しいね。いつもならすぐに挨拶してくれるのに」

美嘉「ほら、挨拶済ませたならさっさとノートに向かう!」

莉嘉「はーい」

未央「………」

卯月「あ、もしかして、夏休みの宿題?」

美嘉「そうなの。まったくもって恥ずかしい限りだよ。プロデューサーにも助けてーって縋りに来たくらいだし」

卯月「あ、プロデューサーさん来てるんだ」

美嘉「さっき外行ったらしいけど、もしかして行き違いかな?」

美嘉「で、未央ももしかして」

卯月「もしかしなくてもだよ」

未央「だってさー、宿題なんて面倒なだけじゃーん。一応アイドルとして働いてるわけだし? 義務教育でもないし?」

莉嘉「そうだよね! 勉強なんてしなくてもいいよね!」

未央「おお、同志よ!」

莉嘉「はいはい、ふざけるのは構わないけど、莉嘉まで巻き込まないで」

卯月「そうだよー。莉嘉ちゃんはまだ中学生なんだから、義務教育なんだよ」

美嘉「いや、ツッコむべきところはそこじゃないと思うんだけど……」

卯月「あれ?」

卯月「美嘉ちゃんはもう終わってるの?」

美嘉「当然。プロデューサーにも口酸っぱく言われたしね。卯月は……まあ、普通に終わらせてるよね」

卯月「ひどいっ! せめて聞いてみてよっ。……そのとおり何だけどさ」

美嘉「……卯月は終わってるの?」

卯月「えへへ、うん、八月半ばくらいに終わったよ」

美嘉・未央・莉嘉「「「(普通だ……)」」」

卯月「ちょっと分からないところあったから不安なんだけどね」

美嘉・未央・莉嘉「「「(普通すぎる……)」」」

ありす(あ、死んでしまいました。……リトライしましょう)

美嘉「莉嘉、アンタは後どれくらい残ってるの?」

莉嘉「これくらい……」

美嘉「これくらいって……まだほとんどあるじゃない。これ、今日中に終わるの?」

莉嘉「な、なんとかなるよ、きっと! いざとなったら、明日緊急なお仕事入れてもらえば!」

モバP「んなことさせるか!」(パシーン!

莉嘉「いったーい!」

モバP「真面目にやってるかと思ったら……あれ、なんだ、卯月に未央、おまえたちも来てたのか」

卯月「お邪魔してます。莉嘉ちゃんたちと一緒に机利用させてもらってますけど、大丈夫ですよね?」

モバP「大丈夫だけど……なんだ、まさかおまえらもか?」

卯月「私は未央ちゃんのサポート役です。先輩ですから」(えっへん

モバP「卯月はいいとして、未央、それ、ちゃんと終わるんだろうな?」

未央「うっ……が、頑張るよ!」

モバP「ここまで信用できない言葉があっただろうか。と、ありす、うるさくなっちゃってすまんな」

ありす「別にいいです。気になりませんから」(ぴこぴこ

晴「……こんちは」

モバP「おい、晴。まさかおまえもか?」

晴「お、おい! いきなり近づいてくんじゃねーよ!」

モバP「でだ、どうしておまえまでここに来ている?」

晴「えっと……寮、誰もいなかったし、それなら誰かしら、ここにならいるかなって」

モバP「なんで、人が、いなきゃ、いけないんだ?」

晴「……寂しかったから?」

モバP「嘘つけ」(ギリギリ

晴「痛い! 痛いっての! 頭割れるからは~な~せ~っ!」

モバP「で、本当のところは?」

晴「……宿題終わってないので、誰か教えてくれねーかなって」

モバP「はい、お仕置きけって―い」

晴「ちゃんと言っただろ! いてててて!」

モバP「はぁ……おーい、ありす」

ありす「イヤです」

モバP「まだ何も言ってないんだが」

ありす「どうせ厄介事を頼むつもりなんですよね」

モバP「厄介かどうかはわからんが、晴の勉強見てやってくれないか」

ありす「……どうして私が?」

モバP「だってこの場にいて暇なのおまえだけだし?」

ありす「ヒマに見えますか?」

モバP「ゲームやってる」

ありす「……はぁ、貸しひとつ、ですからね?」

モバP「おう、今度ありすの行きたいって言ってたテーマパークにでも行くか」

ありす「そ、そんなのにはつられないんですからね!」

晴「えっと……その、よろしく頼む」

ありす「よろしくお願いします。で、どこが終わってないんですか? 時間もないですし、さっさと終わらせましょう」

晴「えっと、これなんだけど」

ありす「これ、ですか? で、どこですか? イヤな予感しかしませんが、どこ、なんでしょうか? 全部真っ白に見えますが」

晴「全部」

ありす「ごめんなさいなかったことにしましょう用事を思い出しましたさようなら」

晴「頼むよ! このままだと明日説教コースなんだよ!」

ありす「自業自得じゃないですか……。まあ、プロデューサーに頼まれてしまったので、仕方なくですが面倒見てあげますよ」

美嘉「ほら、そこは代入する値が違ってて――」

莉嘉「yイコール=……もう見たくない……」

美嘉「泣き事言わないの! 早くしないとこれじゃ徹夜だよ!」

卯月「えーっと、この時の作者の感情を答えなさい? うーん、私はイだと思うな―」

未央「私はウなんだけど……まあ、卯月の言うとおりにしておこっかな」

卯月「そ、それでいいのかなぁ?」

ありす「さっきも教えました。どうしてすぐに出てこないんですか」

晴「だ、だってさ、問題の内容がさっきと違うじゃん?」

ありす「読み取れば同じことだって分かるはずです!」

モバP「(……頑張ってるなぁ)」

モバP「邪魔できないから外に出てきたはいいが……懐かしいな、みんなで寄って集まって勉強会。

    思わず懐かしんじまった。俺も最終日組だったしなぁ。

    ま、労いの意も込めて、アイスでも買ってきてあげますかね」



一時間後



モバP「……おい、俺が居ない間に何があった?」

凛「あ、お帰りプロデューサー」

美嘉「結局みんな集まっちゃったんだよね」

モバP「おまえら、最終日くらいしっかり休めよ。なんなんだよこの事務所は……」

加蓮「Pさんが言えた義理じゃないよね」

奈緒「だよなー」

菜々「あれ、この袋なんですか―? って、アイスじゃないですか。しかもいつも事務所に常備の10個入りのボックスアイスじゃなくて、一個百円とかするくらいの!」

雪見「でも、数が……七個しか、ない」

仁奈「あ、花火もあるでごぜーます! みんなでやるですよ!」

モバP「………」

早苗「あれよ。P君。こうなったらみんなの分、よろしくね」

モバP「ああもう分かりましたよ! てか、なんで大人勢も子どもも、学生も揃ってるのかねえ!? おまえら仲がいいのも大概にしとけよ!」





おしまい。

おまけ



ちひろ「あれ、Pさん。あのゴミ袋は何ですか?」

モバP「ああ、あれは昨日の花火とアイスのゴミですよ。何故か昨日はみんな勢ぞろいしましてね。なんやかんやあって結局は楽しかったですね」

ちひろ「え、なにそれ聞いてない」←仲間はずれその1



とある現場で

のあ「この事務所、やはり面白いわね」
アナスタシア「ヤー……昨日は楽しかったです」
のあ「アイスの大食い選手権に、市販花火を駆使した創作花火選手権。久々に本気になったわ」
みくにゃん「え、なにそれ聞いてない」←仲間はずれその2




ほんとにおしまい。

というわけでおしまいです。
短いですが、読んでいただけて少しでも楽しんでいけたら幸いです。
夏休み最後の日、宿題残してるアイドルっているのかなーとか思いながら、
自分も最後の日に急遽書いてしまいました。

乙でした。
……さあ、明日提出の課題をどうにかせねば……

菜々「夏休みの宿題とか懐かしいですね……作文とか最後の日にやりましたよ、えぇ」

夏休みの宿題か。懐かしい
作文は内容使いまわした。

>>18
しゅ、宿題のない高校もあるから

おつー

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