JC「…ぅ…ぁ…」キモオタ「ハァハァ…」 (123)
2.
ガタンゴトン…ガタンゴトン…
JC「あ!」
キモオタ「え…?」
JC「またお会いしましたね!」ニコ
キモオタ「え…あ…はい…ドゥフフw」
キモオタ(近所に住んでるJCちゃん…可愛いよ…JCちゃんの鼻くそ食べたい…ハァハァ)
JC「キモオタさん…どちらに行かれるんです?」
キモオタ「エエト…アキ…アキバに…」
JC「そうなんですか~!良いな~!私行ったことないから」
キモオタ「ソソンナ…タイシタトコジャ…」
キモオタ(JCちゃんマジ天使)
JC「私はこれからお父さんに会いに行こうと思ってて」
キモオタ「ソナンダ…イイネ…ブュフフw」
キモオタ(母親と住んでるみたいだったけど、離婚してたのかな?)
JC「単身赴任してるんですけど、電話するたびに、今度休みは来れるのか?ってしつこくて」フフフ
キモオタ「イイネェw」
キモオタ(ハニカミ笑顔のJCちゃんヤバイ)ハァハァ
JC「でも、部活があるから中々行けなくて…今日は偶々休みだったので」
キモオタ「ブ、ブカツ、や、やってるんだ…?」
JC「ええ、バスケ部です!もう、練習が辛くて辛くて」エヘヘ
キモオタ(ユニフォーム姿のJCちゃんの妄想…捗るな…)
キモオタ「ナ、ナンデ…バスケぶ入ったの…?」
JC「えっと…ウチの兄も中学の頃にバスケをやってたんですけど、兄の試合を見に行ったことがあったんです」
JC「その時の相手チームの選手にすごい上手い人がいて!すっごくカッコ良くて!」キラキラ
JC「その日のウチに母にバスケがやりたいってせがんだんですよ」エヘヘ
キモオタ「ソッカ」
キモオタ(くっそ!JCちゃんの憧れを受けたそいつ死ね!)
JC「キモオタさんは何か部活やってましたか?」
キモオタ「ヤッテナイヨ…ドゥフフw」
キモオタ(…)
JC「そうなんですか~」
ガチャン…プシュー
老人「ああ!」
JC「あ!」
キモオタ「え…?」
老人「また、お会いしましたね」
JC「こんにちわ!」
キモオタ「ド、ドモ…」
JC「老人さんはどちらに行かれるんですか?」
老人「いやあ、妻の墓参りにね」
老人「たまには顔を出してあげないと、枕元に立たれそうだから」アハハ
JC「奥さんも喜ぶと思います!」
老人「そうだといいね。お2人はご兄妹…かな?」
キモオタ「イ、イエ、兄妹じゃ…」
キモオタ(JCちゃんが妹とか、毎日鼻くそ食べたい…)
JC「そう見えますか~」エヘヘ
JC「キモオタさんは、近所に住んでるお兄さんですよ」
老人「ああ、そうでしたか。それは失礼しました。」
老人「2人とも仲が良さそうだったから」
キモオタ「エ…、ソンナ…」
キモオタ(ジジイ!GJ!)
JC「そう見えますか…///」
老人「ええ、とても。お2人はどちらに行かれるのですか?」
JC「お父さんに会いに行くんです。随分前に単身赴任に行ってて」
老人「そうなんですか。きっとお父さんも喜ぶでしょうね。」
JC「はい!」
老人「君はどちらに行くのでしょうか?」
キモオタ「エ、エト、アキバに…」
老人「すまない。もう一度言ってくれませんか?耳が少し遠くなっててね」
キモオタ「あ、あきはばら…っです!」
キモオタ(ジジイUZEEEEEE!!!)
老人「ああ、そうですか。あまり、詳しくないですが、アニメやゲームの街でしょう」
キモオタ「た、端的に…い、言えば…はい、そうです」
老人「君は、そういうものが好きなんだね」
キモオタ「あ…、え…、はい…まあ…」
キモオタ(ジジイ?なんか文句あんのか?あ?JCちゃんの前で何言わせんだコラ)
JC(…)
老人「僕は妻に会いに」
老人「あなたは父に会いに」
老人「君は、秋葉原に」
老人「それぞれ目的地は違いますが…今、同じ時を共有している…それは、とても素晴らしいことではないですか」
JC「なんかロマンチックですね~」ウットリ
キモオタ「ドュフw」
キモオタ(何言ってんだ?このジジイ、ボケてるのかな?それにしてもウットリ顏のJCちゃん…ハァハァ…鼻くそ食べたいよ…鼻くそ…)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3.
キモオタ「!?…うっ…!」ハァハァ
JC「…」ベットリ
キモオタ「…」ハァハァ
JC「ぅ…ぁ…キモオタサン…」
キモオタ「何?」ハァハァ
JC「ヤメテクダサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ」シクシク
キモオタ「やめないよ…」ニヤァ
JC「…」
キモオタ「…」
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4.
老人「じゃあ、私はここで降りるよ」
JC「はい。奥さんによろしくお伝え下さい!」
老人「ええ。あなたもお父様に会えると良いですね」
JC「はい」
老人「では、君も頑張って下さい。」
キモオタ「…」
JC「行っちゃいましたね」
キモオタ「そうだね」
ガチャン プシュー ガタンゴトン…ガタンゴトン
OL「ふぅ…間に合ったぁ…ってあれ?」
JC「あ!」
キモオタ「?」
OL「JCちゃん!」
JC「OLさん!」
OL「偶然!え?どこ行くの?」
JC「お父さんに会いに行くんですよ!OLさんは?」
OL「そっかー!私は…仕事…休日出勤よ…?参っちゃうわ」ドヨーン
JC「そ、そうだったんですか…」
OL「って、そちらの長髪でいかにも系の男子は…?ま、まさか…JCちゃんの彼氏…?」
キモオタ「!?」
キモオタ(俺がJCちゃんの彼氏だったら、毎日鼻くそ食べたい)
JC「ち、違います!!」アセアセ
OL「そうだよね~!これはwww流石にねwww」
キモオタ(スイーツ(笑)の嘲笑なぞ微風の如しwww)
JC「…」イラッ
OL「あ、あれ?どしたー?JCちゃ~ん」
JC「なんでもないです…」
OL(え?マジで?うそぉ…)
キモオタ「JCちゃん…この人は…?」
JC「あ、友達のお姉さんなんです。とってもオシャレでしょ」
OL「どもー!OLって言いまーす!」
キモオタ「ど、どうも…キモオタって言います…」
OL「キモオタくんか~!君いくつ?高校生くらい?」
キモオタ「い、一応、17です」
OL「へ~」
OL(ま、別に興味ないけど)
OL「おっと、そろそろ降りなきゃね。じゃあねJCちゃん!」
JC「あ、はい!またお家に遊びに行きますね!」
OL「うん!妹のことよろしくね~ん」
JC「はい…」
OL「じゃあね!」
JC「さよなら」
キモオタ「…」
JC「キモオタさん」
キモオタ「何?」
JC「私もここで降りますね」
キモオタ「…」
JC「では…」
キモオタ「いや、君はここで降りちゃダメだ」
JC「でも…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1.
イタイヨー!! コワイ…コワイ…
マダダレモコナイノカ!!
ヤダヤダヤダ!!アナタ!!アナタ!!
…
キモオタ「っ!?…」
キモオタ(…嘘みたいだ…周りの人…みんな…)ハァハァ
キモオタ(さっき席を譲った爺さんまで)
キモオタ(グチャグチャだ…なにもかも…)
JC「…ぅ…ぁ…」
キモオタ「ハァハァ…」
JC「キモオタサン…もう…」
キモオタ「あ、諦めちゃダメだ…」ハァハァ
JC「キモオタさん…血が…」
キモオタ「み、見た目、ほど、大した傷じゃ…ないから…」ハァハァ
キモオタ「お、俺は大丈夫…」
キモオタ(とっさに庇ったけど…庇いきれなかった…)
キモオタ(一応押しつぶされないよに支えてるけど…)
キモオタ(救助が来るまで持つのか…)
JC「」
キモオタ「!?…JCちゃん!JCちゃん!しっかりしてくれ!」
キモオタ(ダメだ…俺も…意識が…クソ…なんで…)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー5.
JC「私、あなたの事を随分前から知っていたんですよ?」
キモオタ「え?」
JC「さっき言ったじゃないですか。憧れの人に出会ってバスケを始めたって」
キモオタ「そ、そうだったんだ…」
キモオタ「JCちゃん俺がバスケをしてたって知ってたんだ…」
JC「はい。でも偶々近所に引っ越して来たのがキモオタさんで驚いて嬉しくて…」
キモオタ「逃げて来たんだよ…怪我をして…居辛くなって…」
キモオタ「下手に注目浴びてたから…特に」
JC「バスケを辞めているの知って驚きました。」
キモオタ「それから人と会うのも怖くなって…引きこもって」
キモオタ「高校にもろくに通ってないし…親のガッカリした顔が怖くて、家族とも話さなくなって…」
キモオタ「時々外に出た時に君が声をかけてくるのも怖かったんだよ」
キモオタ「そんな俺は、君の憧れている俺とは違うでしょ?」
JC「そんなことありませんよ」
JC「確かにキモオタさんは、暗いし、人と上手く話せないみたいだし」
キモオタ(…)
JC「私のこと変な目で見てる時があるけど…」
キモオタ(あれ!?ばれてる!?)
JC「とても優しい人です」
JC「観客席から見たあなたは、チームメイトに気を配ったり、ベンチにいる後輩に声をかけたりしてて」
JC「皆あなたを慕ってるみたいでした。」
JC「とても優しい人だと思いました。だから、かっこいいなって思ったんです。」
JC「変わりません。私の憧れの人です。」
キモオタ「…」
キモオタ「そっか。ありがとう。」
キモオタ「そんな事を言ってもらえたのは生まれて初めてだよ」
JC「なんか恥ずかしいです」エヘヘ
JC「もう、なんか、スッキリしました」
JC「じゃあ、キモオタさん」
JC「あれ…?キモオタさん…?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
6.
キモオタ(だからJCちゃんを死なせるわけにはいかない)ハァハァ
JC「…」
キモオタ「JCちゃん!!聞こえるか!?」
JC「…」スースー
キモオタ(まだ…息はあるな…だけど出血が酷いな…)
キモオタ(あれから何分たった…?瓦礫が邪魔で上手く手が動かせない…)
キモオタ(とりあえず…なんとか…JCちゃんの止血だけでも…)
………
キモオタ「…っ!?ハァハァ…」
キモオタ(なんとか…止血はできたか…)
キモオタ「!?」
キモオタ(あれ…?息…してなくないか…?)
JC「…」
キモオタ「JCちゃん!JCちゃん!聞こえるか!」
JC「…」
キモオタ「戻ってきてくれよ!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
7.
…チャ…!!
JC(キモオタさんも居なくなっちゃった…)
…チャン!!
JC(でもこれで…お父さんに会いに行けるのかな?)
JC(あれ?何か?)
J…チャ…!!
JC(聞こえる…?)
JCちゃん!!戻って来てくれよ!!
JC「…キモオタさん…?」
JC(私は…)
諦めちゃダメだよ!!
JC(もう無理ですよ…)
頼むよ!!
JC(ごめんなさい…キモオタさん…)
君の鼻くそが食べたいんだよ!!
JC(…)
JC(…え?)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
8.
キモオタ「君の鼻くそが食べたいんだよ!!」
キモオタ(つい日頃思っていることを口走ってしまった…冷静になれ…)
JC「…キモオタサン…」
キモオタ「!?…JCちゃん!!」
キモオタ「良かった!!気がついた!!本当に良かった!!」
JC「…キモオタサン…」
キモオタ「大丈夫だ!!すぐに助けが…」
JC「…鼻くそは…汚いので…食べては…いけません…」
キモオタ「」
キモオタ「違うんですよ」
JC「キモオタさんの…声が…聞こえました…」
キモオタ「だから違うんです」
JC「あまりに…馬鹿馬鹿しくて…戻ってきちゃいましたよ…」
キモオタ「」
JC「これは…一言…文句…言わなきゃ…って」
JC「もう…キモオタさんは…変態さん…ですね…」
キモオタ「いや、あの、だから…」
キモオタ「す、すいませんした!!」
JC「馬鹿…ですね…」
キモオタ「」←バカ
JC「でも…それも…ひっくるめて…」
JC「キモオタさんのことが好きです…」
JC「ずっと…前から…好きです…」
キモオタ「…ありがとう…」
キモオタ「話の続きはここを出てからにしよう」
キモオタ(これ以上喋ると体力を持っていかれる)
キモオタ(JCちゃんはさっきまで昏睡してたんだ…これ以上は…)
キモオタ(生きて帰って…JCちゃんをペロペロするんだ!!)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9.
JC(あれから、気が付くと病院のベットだった)
JC(あの事故からもう1週間も経っていた)
JC(私はとても危険な状態だったのだけれど、なんとか一命はとりとめたらしい)
JC(目が覚めた時、お母さんとお兄ちゃんがワンワン泣いていた)
JC(私を庇うように覆い被さっていたあの人は)
JC(私の発見された時には既に…)
JC(それでも私を守ろうとその腕は固く私を包んでいた)
JC(それを知った私は泣いた)
JC(余裕な顔して、自分は大丈夫って言ってたのに)
JC(涙が枯れるほど泣いた)
もう、あれから3年経っている
JC「ふぅ、引っ越し準備完了っと」
JC母「本当に大丈夫なの?一人暮らしなんて」
JC「大丈夫だって。周りに友達だっているしさ。」
JC母「遊びにかまけて勉強を蔑ろにしないように」
JC「はーい」
JC「っと…じゃあ…ちょっと行ってくるね」
JC母「ええ。今日はご馳走にするから早めに帰ってくるのよ」
JC「うん、わかった。ありがとう。お母さん。」
JC(毎年…あの事故が起こった日…)
JC(私はキモオタさんに会いに行く)
JC「お久しぶりです。そちらはどうですか?」
JC「私は高校を卒業して…春から大学生です」
JC「一人暮らしするんですよ!羨ましいですか?」ウフフ
JC「だから…しばらく会えなくなるかもしれないですけど…寂しがらないでくださいね」エヘヘ
JC「キモオタさんに繋ぎ止めて貰った命…大事にしてますよ」
JC「キモオタさんへの恩を…これから色々な人に返していければ良いなって…思ってます」
JC「では、行きますね」
JC(あ…どうしようかな…)
JC(うーん…でもなあ…)
JC(ええい!)
JC(誰も…居ない…よね?)キョロキョロ
JC「…」ホジボジ
ピトッ
JC「さ、さよなら///」ダッ
キモオタ「ハァハァ…///」
完
くぅ疲
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