伊織「アホ毛の里」 (33)
伊織「おっはよ〜」
あずさ「あら〜伊織ちゃん、おはようございます」
伊織「あら、あずさ早いわぁあぁあああああああああああ!!!!」
あずさ「どうしたの伊織ちゃん?大きな声だして」
伊織「……い、いや、あの」
あずさ「?」
伊織「ど、どどどど、どうしたのよ!!その髪!!」
あずさ「あぁ、これ?夏だから、思い切って短くしちゃった、うふふ」
伊織「………短くってレベルじゃないわよ!!いや、あの地肌!!地肌だから!!」
あずさ「?」
伊織「アホ毛残してスキンヘッドでしょ!?それ!!」
あずさ「あー………そうねっ」ニコッ
伊織「いやいやいやいや、そうね、ニコ!じゃ!ないわよ!!ど、どうするのよ!?」
あずさ「どうするって?」
伊織「え!?」
あずさ「?」
伊織「…いや!アイドル活動を、よ!!」
あずさ「え?何か問題あるかしら?」
伊織「問題無いと思ってるの!!!??」
あずさ「………うん」キョトン
伊織「えーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
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真「おはよーございまーす」
あずさ「あ、真ちゃん、おはようございます」
伊織「真!!あずさがたいへえぇええぇええええええええ!!!!!!」
真「?」
伊織「ゴキブリ!!」
真「なっ…人の顔見るなり失礼だなぁ伊織は」
あずさ「そうよ?伊織ちゃん、真ちゃんに謝って?」
伊織「いや!!何で!?いや!待って!!真!!アンタもなの!?」
真「何が?」
伊織「その!髪!が!よ!!!」
真「あー!その事で伊織は騒いでいるのかー」
伊織「騒ぎもするでしょうが!!アンタもアホ毛以外ツルッツルじゃない!!!」
真「あーまーボクとかあずささんは、ね」
伊織「いやいやいやいや!ダレがとかじゃないでしょ!意味解んない!アンタらアイドルとしての自覚あんの!?」
真「でも変装にもなるし、ねぇ?あずささん」
あずさ「そうねぇ、これなら街でも見つからないし」
伊織「吊り合ってない!!ツルツルのリスクと変装の利点が吊り合ってないわよ!!ってかアンタらのようなの街で歩いてたら逆にアレだわ!!」
真「………あずささん、伊織は何でこんなに騒いでるの?」
あずさ「私もサッパリ〜?」
伊織「えーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
美希「おはようなのー!!」
真「あ、美希、おはよう」
あずさ「おはようございます、美希ちゃん」
美希「あれ?真君とあずさ、髪短くしたんだ、イイね」
伊織「良くないわよ!!」バンッ
美希「あ、デコちゃんおはよう」チュッ
伊織「何でおデコにキスしたのかはまったく解らないけどおはよう、あとデコちゃん言うな」
美希「今日も朝からツッコミがフル回転だねぇ、あふぅ…」
伊織「いやいやいや!!あふぅじゃないわよ!!見なさいよ!!あずさと真を!!」
あずさ「…」
真「…」
美希「…見たよ?」
伊織「鉄の心臓か!アレか!ガンダリウム合金辺りか!!いや!!おかしいでしょうよ!!」
美希「何が?」
伊織「何が!?何がって言った!?髪 型 よ ! !もしくはこの状況に違和感を感じないアンタらの脳よ!!」
美希「あー、確かに短くしすぎかも、美希だったら五分刈り程度にしとくな」
伊織「律子あたりをカリアゲにして「美希〜野球しようぜ〜」とでも言わせる気か!!違うの!そもそもの短さの次元が違うのよ!!」
美希「デコちゃん少しうるさいの」
真「同意」
あずさ「…私も」
伊織「えーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
美希「髪の短さ程度でどれだけ尺を稼ぐつもりなの?」
伊織「何か、私がおかしいみたいに言ってるけども!!」
あずさ「………うん!私、伊織ちゃんが不安ならば、伸ばしてくるわ」
伊織「伸ばしてくるって…そんな簡単に…」
真「良いんですか?あずささん、コレなら涼しいのに」
伊織「え?カツラかしら?用意してたのね…そうよね、そうじゃなければこんな思いきった事出来ないわよね」
あずさ「よいしょ」グィ
バサッ
あずさ「あら、出しすぎちゃったわ、これじゃ短くする前くらいね」
伊織「」
あずさ「でもたまにはコレも良いかも〜懐かしいわ〜」
真「やっぱりロングも似合いますね〜あずささんは」
美希「それで竜宮の衣装とか着たら、ファンはメロメロなの、あずさ!!」
伊織「」
あずさ「うふ、コレでどうかしら?伊織ちゃん」
伊織「どっから…」
あずさ「?」
伊織「どっから出したのよぉ!!!!その髪ぃ!!!!!!」
あずさ「きゃあ、び、ビックリしたぁ」
真「急に大声出さないでよ、伊織」
伊織「出さないで?出さないでって?そりゃこっちの台詞よ!!!」
美希「デコちゃん何をそんなに騒いでいるの?」
伊織「だって!あずさが、あの!髪が!!急に!!」
美希「美希だって出来るよ?よいしょ」グィ
ヒュッ
美希「ほら、ショート」
伊織「えーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
真「美希、あずささん、もしかして伊織は知らないんじゃ?」
美希「え?」
あずさ「あぁ、なるほど〜、だからこんなに…」
伊織「…」
真「伊織、僕達ってさ、ある時期を境に髪型変えたの覚えてる?」
伊織「え?」
美希「美希が少〜し芸能活動をマジでやってた頃、茶髪で今ぐらいにしてたでしょ?」
真「ボクはショートから少し伸ばした」
あずさ「私はロングからショートにしたわよね」
伊織「う、うん」
真「アレって、別に切ったりしたわけじゃないくて、アホ毛で調整してただけなんだ」
伊織「う、うん?」
あずさ「私達アホ毛ーズは、この切れないアホ毛がある代わり、そういう事が出来るのよ」
美希「ほら、響も同じ髪型だけどPVによってポニーテールが伸び縮みしてるでしょ?」
真「律子もエビフライのためにアホ毛で調整しているからね」
伊織「…あー、なるほど、それで、なのね」
あずさ「解ってくれて良かったわぁ」
美希「って言うか竜宮つながりで律子には聞いていたと思ってたの」
真「ボクも元に戻しておこうっと」グィ
伊織「って納得するわけないでしょぉおお!!!!!そんな馬鹿な話あるかぁ!!!!!」
真「と言っても実際見てるじゃないか」グィ
バサッ
真「ほら」
伊織「ヤメテ!地面に付くぐらいの長髪に急にしたりするのやめて!」
美希「角度で色も変わるよ?ほら」クィ
伊織「ヤメテ!急にピンクにしたりするのやめて!!」
あずさ「髪質だって調整次第では…はい」クリッ
伊織「ヤメテ!モヒカンの頃の大槻ケンヂみたいにするのやめて!!!」
真「これだけ見てもまだ信じないの?」ヒュッバサッヒュッバサッ
伊織「…傘を開く閉じるを繰り返す如く髪伸ばしたり短くしたりしてるけども……何か仕掛けがあるんでしょ!?」
真「ん〜…困ったなぁ」
伊織「じゃあ、ちょっと私に触らせてみなさいよ」
真「え」
伊織「え、じゃないわよ、私が触っても変わるんだったら認めるわよ」
美希「で、デコちゃん…」
あずさ「伊織ちゃん…それは…」
真「………ぼ、ボク、伊織に触られちゃうの?///」
伊織「…は?何?何よこの空気」
美希「デコちゃん、真君は初めてだから、あの、優しくしてあげてなの」
あずさ「初体験を先にやられてしまうとは思わなかったわ…」
真「初めてが…皆に見られてとか…ボク、恥ずかしいよ…///」
伊織「…あんだけ目の前でグリグリ動かしておいて何言ってんのよアンタらは!!」
ガチャ!!
雪歩「真ちゃんの初体験と聞きまして!!!!!!!」バーン!!
伊織「とてつもなく厄介なのが来たわ…」
雪歩「清水で身体は清めました、白装束も用意してあります、お褥ならお任せ下さい!!」
真「ゆ、雪歩…」
美希「む〜…デコちゃんなら何となく良いけど雪歩にやられるんだったら、ミキ、ちょっとヤだな…」
あずさ「最初から複数人とか…」
雪歩「ほら、真ちゃん、怖くない、ゆっくり、優しく触るから…」
真「ゆ、雪歩ぉ…///」
美希「あー!!やっぱダメ!!ダメなの!!雪歩どいてー!!!」
あずさ「////////」
雪歩「何故だ!?何故邪魔をする!?おのれぇえ!!!」
美希「ダメー!!!」
真「ぼ、ボクのアホ毛、二本…あるよ?」
雪歩「Share Play!!」
美希「OH!!」
あずさ「真ちゃん///大胆///」
伊織「………何よこれ」
雪歩「さぁ!さぁさぁさぁさぁあ!!」
美希「右のアホ毛!頂きますなの〜!!」
あずさ「あらあら〜////」
律子「コラコラコラコラーアンタ達〜!!」
伊織「律子!!」
律子「なーにやってるかと思ったら、何ヤってんのよ!!まったく!!」
真「い、いや、これは…」
美希「ご、ごめんなさいなの、律子」
雪歩「………チッ」
あずさ「あらあら〜」
律子「あずささん?目の前に居て止めないのは同罪ですからね?あと美希はさんを付ける」
伊織「やっとマトモな役者が来たわ…」
律子「で?乙女の純潔より大事なアホ毛でナニしてたわけ?」
伊織「マトモじゃなかった…」
美希「元をただせばデコちゃんがね」
真「かくかくしかじかで」
……………
律子「…話はよーくわかりました!」
伊織「私は今だにこの話の発端から何が何やらなんだけどね」
律子「伊織、アホ毛ーズの言っている事は本当よ?私も休みの日とかは良く調整するし」
伊織「じゃあ実際触らせてよ」
律子「伊織、貴女は皆の見てる前で胸触らせてって言われたら触らせるの?」
伊織「触らせるわけないじゃない」
律子「アホ毛を触るって言うのはそれ以上の事なの、解る?」
伊織「解ってたまるかよ、だわ」
律子「困ったわねぇ、コレばかりは同じアホ毛を持つ者達にしか解らない事だし…」
伊織「そもそもソレって何なの?生まれたときからあるの?」
真「…」
あずさ「…」
美希「…」
律子「…」
雪歩「…」
伊織「いや、黙らないでよ、そして雪歩は何気に当事者の位置に居ないでよ、なに一員化してんのよ」
雪歩「私も気にはなっていたんだよね、生え際は一本なのに途中から毛の量が増えるとか、どうなってんの!?ソレ!?状態だったし」
真「………ねぇ、伊織、伊織はアホ毛、欲しい?」
あずさ「ま、真ちゃん!?」
真「あずささん、ここはもう、伊織の正直な気持ちを聞かなきゃですよ」
あずさ「う、うん………」
伊織「………今の髪型には絶望的に似合わないけど、髪を好きに変化させる事が出来るならばそりゃ乙女の憧れよね」
律子「つまり、欲しい、と?」
伊織「………ちょっと欲しい、かも」
真「………よし!じゃあ………行こうか!」
あずさ「あ、あの、危険じゃないかしら〜…」
真「他ならぬ伊織の頼みだもの!多少のリスク、ボクは背負うよ!!」
美希「デコちゃんのためなら!ミキも同じ気持ちなの!!」
律子「…ふぅ、決まり、ね」
雪歩「何か決まっちゃったよ?伊織ちゃん」
伊織「アンタも巻き添えだからね」
雪歩「えぇえぇええええええ!?そりゃないッスよぉ!!!?」
伊織「んで」
雪歩「何で私達は目隠しされて車に乗せられているんでしょうかぁ…」
響「しょうがないぞー、今から行くところはアホ毛になってない伊織や雪歩には場所を知られちゃダメだしな」
伊織「アホ毛って成るものだったのね…って言うか居たのねアンタ」
律子「そうね、あと大体3時間くらいで付くわ、出来れば二人とも眠って居た方が良いわよ?」
真「ねぇ、美希、弾薬はどれくらいもってきた?」
美希「一応ありったけ、今日の今日だったから予備も心もとないの」
あずさ「この時期は槍が良いって聞いたけど」
響「自分も飛び道具はイザと言う時の弾切れが怖いから斧にしといたぞー」
伊織「ねぇ雪歩、私、凄く帰りたいんだけど」
雪歩「伊織ちゃんのせいだからね?」
律子「この辺りから車が大きく揺れる事があるから、伊織と雪歩は注意してね」
真「随分と【奥】まで来ちゃったもんね…」
伊織「ねぇ雪歩、私、今すぐ帰りたいんだけど」
雪歩「伊織ちゃんのせいだからね?」
響「キタぞーーヤツらだ!!!!!」
真「美希良く狙って!!」
美希「任せるのー!!!」
ズババババババ!!
タタンタタタタタンタタタタン!!
ターン…チキッ……ターーン……
伊織「ねぇ!雪歩!!私!!即刻帰りたいんだけど!!!!」
雪歩「い、いいいい伊織ちゃん!!の!!せい!!私も帰りたいですぅ!!!」
………
律子「着いた…わよ」ゼェゼェ
真「………疲れた」ハァハァ
美希「少し、寝かせて…ね、あ…ふぅ……」ゼヒーゼヒー
響「ここまで来れば安心さー、でも、自分も少し疲れたぞ…」ヂュイヂュイ
伊織「………ココ、どこ?」
雪歩「………ジャングルかな?そもそも日本?」
律子「あずささん、すみません、二人をお願いして良いですか?私も少し休まないと、帰りが…」
あずさ「あ、はい〜お任せ下さい、さ、二人とも、ここからは徒歩よ」
伊織「ね、ねぇあずさ、ココはどこなのかしら?」
あずさ「まだ、知ってはいけないわぁ」
雪歩「え?まだって?」
あずさ「まだ、知っては、いけない、わぁ」
伊織「ダメね、多分ドラクエの断れないときの会話みたいになるわコレ」
雪歩「うぅ…怖いよぉ」
あずさ「うふふ、それじゃあ、行きましょうか?」
…
……
………
伊織「ね、ねぇあずさ?大分歩いたわよね?まだかしら?」
雪歩「藤岡弘、さんが一緒にいたら蛇や鰐が出てきてもおかしくないくらいの距離歩いたよね…」
あずさ「もう少しよ、それにこの辺りに危険は無いと思うわぁ、主様が守っているから」ヒュルンビュンビュンヒュン
伊織「主?」
雪歩「もう、色々聞くの、ヤメよう?伊織ちゃん」
伊織「そうね…それよりもさっきから……ねぇあずさ?」
あずさ「何かしら?」ビュンヒュンビュンビュン
伊織「アホ毛が凄くアグレッシブなんだけどどうしたの?」
あずさ「うふふ、もうすぐ解るわ」シュバヒュンビュンビュン
伊織「いや…もうそれ」
雪歩「もう、色々聞くの、ヤメよう?伊織ちゃん」
伊織「…そうね」
…
……
………
あずさ「着いたわ」
伊織「随分開けたとこ…にっ!?」
雪歩「わぁ、綺麗なとこ…ろっ!?」
あずさ「ここが、アホ毛の里よ」
伊織「」
雪歩「」
あずさ「久しぶりねぇ、ほら、皆と遊んできなさい」ブチッ
伊織「!?」
雪歩「!?」
あず毛「〜♪」トテトテトテトテ
あずさ「あ、あらあら、髪の毛の制御が……ずーっと切ってなかったから、凄く長かったのね〜」ヴァッサ
伊織「…」
雪歩「…」
あずさ「伊織ちゃん、雪歩ちゃん、二人のお察しの通り、私達のアホ毛は全てココから拾ってきた物なの」
伊織「ねぇ、雪歩」
雪歩「うん、伊織ちゃん」
あずさ「さぁ、二人とも、好きなアホ毛を見つけてきて」
伊織「コレ、何?」
雪歩「私が聞きたいよ、伊織ちゃん」
伊織「ねぇ、アンタ」
アホ毛「…」
伊織「………生き物、なの?」
アホ毛「…?」
伊織「お、おいで」
アホ毛「〜♪」トテトテトテ
伊織「あら、人懐っこいのね、って!!いででででで!!!おでこに刺さるな!!!そこは頭皮じゃないわよ!!!」
アホ毛「〜♪」グリグリグリグリグリグリ
伊織「ん、もう!」ペイッ
アホ毛「〜?」
伊織「アナタじゃちょっと今の髪の色と違うかしらね、ごめんなさい」
アホ毛「………」シュン
雪歩「いやいやいやいやいや伊織ちゃん」
伊織「何よ雪歩」
雪歩「何順応してるの?違うでしょ?伊織ちゃんはもっとこう」
伊織「この状況にいちいちツッコミしてたらツッコミ死しちゃうわよ………」
雪歩「それもそうだね…それにしても」
伊織「色々なアホ毛があるのね…」
雪歩「真ちゃんや律子さん見たいな二本型と一本型では何か違うのかな?」
あずさ「二本型は扱いが難しい分、髪の毛の変化の微調整が可能よ?一本型は初心者用ね」
伊織「じゃあ私達のも一本用が良いのかしら?」
雪歩「達!?」
あずさ「そうねぇ、最初から扱いの難しい二本型を選んでも良いと思うわ、何より最初に選んだ子には愛着がわくからそれをずっと使うのが殆どだし」
伊織「あぁ、なるほど、私にとってのシャルルのようなものね?」
あずさ「そうそう、そう言う感じよ、うふふふ」
伊織「じゃあ…雪歩?アンタは二本型にしなさい、真と御揃いでしょ?私は一本型にするわ」
雪歩「いやいやいや、そんな電池の単型決めるくらい簡単に言ってるけど、冷静に考えて伊織ちゃん!!」
伊織「何よ?」
雪歩「アホ毛付けるの?」
伊織「ん〜〜、まぁ、良いかなと思ってるわ、髪型が自由に変える事が出来るならそれはそれで良いじゃない?」
雪歩「そんな簡単な感じで良いの!?」
伊織「ここまで来たら覚悟を決めなさい雪歩、ほらアンタもパートナーを探してこないと」
雪歩「まず私にアホ毛を付ける事になっていることをツッコミたいよぅ!!!」
………
あずさ「二人とも決めたのね」
伊織「この子と相性が良さそうだわ」
アホ毛「〜♪」
雪歩「………勝手に着いて来ました」
アホ毛「〜?」ペシペシ
あずさ「うん、解ったわ、あず毛〜戻ってらっしゃ〜い」
あず毛「〜〜」テッテッテッテッテ
あずさ「はい、お帰りなさい」スチャ
伊織「あら、仲良いじゃない」
あずさ「長い付き合いだからぁ」
雪歩「どんどん順応している伊織ちゃんが怖いよ…」
あずさ「じゃあ二人とも、今から契約の儀を執り行うから、その子達を頭に乗せて」
伊織「……いよいよねっ」ゴクリ
雪歩「………もう、好きにして…」
あずさ「いくしあだ〜つさむろでぃ〜あ〜」
伊織「呪文ね…っ」ゴクリ
雪歩「ビジョナリーの奴だけどね」
あずさ「喝!!」
伊織「っ……いでででででででで!!!!!」
いお毛「」グリグリグリグリグリ
雪歩「これ!!呪文とか!!関係な!!力ずく!!!痛い!!いたたたたた!!!」
ゆき毛「」グリグリグリグリグリ
あざさ「後はそのまま馴染むまで10日ね」
伊織・雪歩「えーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
…
……
………
P「あぁ…もう!!」ドン
小鳥「ぷ、プロデューサーさん…」オロオロ
P「伊織と雪歩は一体どこへ行ったんだ…」
春香「家の事務所の中でも、居なくなりそうの無い二人が居なくなっちゃいましたね…」
千早「水瀬財閥と萩原組……朝から「戦場から帰ってきました!」みたいな人が事務所を取り囲んでるわね…」
亜美「竜宮も活動休止状態だしぃ」
真美「ねぇねぇ兄ちゃん、真美達心配だよぅ」
やよい「あの!小鳥さん!!警察は…」
小鳥「捜索願いを出したけど…失踪してから10日、手がかりすら…」
P「最悪の場合も…考えないと…だな」
亜美「そんなっ!!」
真美「冗談でもそんな事言わないでよ!兄ちゃん!!」
やよい「う…いお、り…ちゃ……」
貴音「落ち着きましょう、皆、ですが………響」
響「」ビクッ
貴音「この状況に置いて、貴女を含め、数名は少々落ち着き過ぎな気がするのですが…」
響「そ、そんな事ないさー!!な!美希!?」
美希「そ、そうだよ!!貴音、デコちゃんと雪歩ダイジョウブカナーナノ」
貴音「それに真」
真「」ビクッ
貴音「雪歩が失踪しているというのに、随分と落ち着いてますね」
真「そ、そんなことないナリよ?雪歩が心配できゃぴぴぴぴぴぴーんなり〜」
P「別の意味ではぶっ壊れてる感じだけどな、な、律子」
律子「ソウデスネミンナシンパイシテルケドオチツイテ」
P「律子は律子でロボットみたいになってるし…」
あずさ「あのぉ、でも」
P「はい?」
あずさ「そろそろ、帰ってくる気がします〜」
貴音「あずさ?何故それが解るのですか?」
あずさ「女のカン、かしらぁ?」
貴音「………信じましょう」
ガチャ
伊織「た、ただいま〜」
雪歩「大変、ご心配をおかけしましたぁ〜」
P「伊織!雪歩!………………………だ、よね?」
小鳥「声とかは…あの間違いないようですが…」
春香「え?ど、どうしたの?二人とも」
千早「髪型も色も…全然違う…」
伊織「外に私達の関係者が居たじゃない?だからちょっとね」
雪歩「へ、変装ですぅ」
律子「モウフタリトモー?シンパイシタンダカラネー?」
伊織「ゴメンネーリツコー」
雪歩「シンパイオカケシテスミマセンデシター」
美希「シンパイシタノーデコチャーンユキホー」
響「ホントウサー」
真「ヒサシブリーダイジョウブダッター?」
あずさ「うふふふふ」
貴音「あずさ、貴女を含め、あの4人は何かを知っているようですね?」
あずさ「何の事かしら?うふふふ」
貴音「まぁ、良いでしょう、無事に帰ってきたのなら、わたくしからは何も言う事はありません」
P「ま、まぁ、何にせよ、二人とも説明してくれるな?」
伊織「そ、そうね、ちょっと社長室で話すわ」
雪歩「そう、だね、うん、ちょっと行ってきます」
ガチャ
春香「あ!プロデューサーさん」
千早「あの、二人と律子は」
P「まだ混乱しているようなんで社長室に居る…が」
亜美「が?」
P「あいつら二人にアホ毛が生えた」
真美「は?」
やよい「アホ毛って、あのー」
貴音「美希や響達の頭に生えてるピョンピョンしている毛の事ですね」
P「そしていつも凄まじく怒る律子があの二人にメチャクチャ優しかった」
やよい「あの、それって?えーと?」
P「おい、アホ毛ーズ」
美希・響・真・あずさ「」ビクッ
P「何か、知っているか?」
美希「ナニモ?」
響「マッタク」
真「ヒトカケラモ」
あずさ「うふふふ」
小鳥「知っているって言っているのと同じですが…」
P「………まぁ、今は良いよ、これから俺は両家に事情を説明しに行くから」
美希「イッテラッシャイナノー」
響「バイバーイ」
P「………全員で【のヮの】顔しやがって」
春香「呼びました?」
P「呼んでねぇ!!」
春香「のヮの」
春香「プロデューサーさん行っちゃったね」
千早「そうね………美希?」
美希「…っ!」
千早「何か、知っているわね?」
美希「な、何のことかな?」
真「美希、もうここには女子しか居ないし」
美希「あ、そっか、なの」
亜美「何々〜?ガールズトーク?」
小鳥「百合トーク?」
貴音「小鳥嬢、ややこしくなるので」
小鳥「あ、スンマセンでした…」
真美「兄ちゃん居ちゃなんか不味かったの?」
響「自分は律子辺りがもう全員に説明していたのかと思ってたぞ」
やよい「何をですかぁ?」
ガチャ
律子「年少組に教えたら欲しがるでしょ〜」
伊織「…やっほ」
雪歩「…えへへ」
亜美「あー!いおりん!ゆきぴょん!!何それ!!アホ毛!!」
真美「いいな!!いいな!!可愛い→!!」
律子「ほらね?」
貴音「………面妖な」
真「じゃあ、皆には事情を説明するけど」
あずさ「私達のアホ毛はね………」
…
……
………
P「どーーーーー言う事なんだよぉ!!!!!」
真「のヮの」
美希「のヮの」
響「のヮの」
律子「のヮの」
あずさ「のヮの」
伊織「のヮの」
雪歩「のヮの」
貴音「」ガタガタガタガタガタガタ
P「今度は春香、千早、亜美、真美、やよいそれに小鳥さんも居なくなったぞ!!」
律子「のヮの<アラ、キグー」
P「絶対何か知ってるだろ!?何だ!そのファービーみたいな口調!!美希!!」
美希「のヮの」
P「くっそ!!その顔されたら何も聞けねぇ!!伊織!雪歩!お前ら最近アホ毛生えたけど何か知ってるだろ!?」
伊織「のヮの」
雪歩「のヮの」
P「貴音なんてちょっと居なくなったと思ったらトラウマ抱えて帰ってきてんだぞ!?」
貴音「物の怪物の怪物の怪物の怪物の怪物の怪物の怪物の怪」ガタガタガタガタ
あずさ「慣れれば可愛いのに」ボソッ
P「あずささん!?何が慣れれば可愛いんですか!?」
あずさ「のヮの」
P「ぬわーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
ガチャ
春香「ただいまでーす!」
P「あ!!春香ぁああぁあああああああああ!!!???」
春香「ご心配おかけしました!」
千早「うふふ、ちは毛…うふふふふ」
亜美「やっぱりあみ毛は右曲がりだよね→」
真美「まみ毛は左曲がり→」
小鳥「便利よね〜これ」
やよい「シャンプー代が浮いて嬉しいかなーって」
P「誰だよぉ!?お前らぁ!!」
春香「やだなぁ!プロデューサーさん、皆のアイドル、天海春香ですよ春香さん!!」
P「俺の知ってる春香はアフロじゃねぇ」
千早「ご心配おかけして申し訳ありません、千早です」
P「俺の知ってる千早はモヒカンじゃねぇ!」
亜美真美「亜美とー真美だよー」
P「俺の知ってる亜美真美は半分だけ剃りこみ入れた亀田ナニガシみたいな髪型じゃねぇ!!」
小鳥「えへへ、音無小鳥でっす!!」
P「あ、音無さん、ツインテールは正直キツイっす」
やよい「うっうー!!」
P「なんでツルッツルなんだよぉ!!!!!」
貴音「み、皆、あの物の怪に…」
P「そして何で皆アホ毛生えているんだよぉおおおおおおお!!!!!!!」
P「くっそ!!」ガン
カランカランカラン…
P「ちくしょう…問いただしても何も解らなかった……」
P「全員で急に髪型変えてくるし…もうわけわかんねぇよ」
?「空き缶はちゃんと捨てろよ」
P「え?」
?「それより、知りたいか?」
P「…えっと」
?「アイツらのヒミツ、知りたいかって聞いてんだよ」
P「あの?失礼ですがどちら様でしょうか?」
?「あぁ、この髪型じゃ解らねぇか」バサッ
P「っ!?」
冬馬「よう」
P「雨宿香車…」
雨宿「天ヶ瀬冬馬だ!!もう良いよ!そのお約束は!!」
P「そういえばお前もアホ毛持ちだったな…」
冬馬「ふぅん、察しは良いよいうだな、765プロのプロデューサーにしては」
P「今回の件……全ては」
冬馬「そうだ、ヒミツはアホ毛にある」
P「やはりか…」
冬馬「覚悟はあるのかよ?」
P「やられっぱなしは趣味じゃないんでね、教えてくれるか?」
冬馬「女のアホ毛より、ハードだぜ?」
P「ドヤ顔で何言ってんだか本気で解らないけど、望むところだ!!」
冬馬「良いだろう、ついてこい!!」
…
……
………
…………
……………
律子「プロデューサー…帰ってこないわね」
美希「ハニー…意地悪しちゃったから怒っちゃったのかな…」
春香「でも、コレの秘密は…」
伊織「そうね、寄生されて解ったけど、コレは教えるわけにはいかないわね」
響「悪用されたら大変な事だからなー」
律子「だからこうして事務所でも使用制限を出してるのよ?亜美?真美?」
亜美「えー!面白いのにー!!」
真美「まー、ちかたないね」
千早「うふふ、ちは毛は居てくれるだけで可愛いわ///」ナデナデ
やよい「弟達には大ウケだったんですけど…仕方ないですねぇ」
小鳥「似合わないかしら…いや、まだ…イケルわよ…そうよ…うん」
真「雪歩のアホ毛可愛いね」
雪歩「も、もう///真ちゃんったら///」
貴音「…」
ガチャ
P「よーーーっぅす!!」
全員「」
P「良いもんだな!!アホ毛」
全員「えーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
……
…………
ザァーーーーー
貴音「ついに、ついにプロデューサーまでもが…あの物の怪に……」
貴音「せめて、せめてわたくしは!!あの物の怪に負けぬうようにしなければ」
貴音「それには、まず、自らの身を清める事から、ですね!!」
ザァーーーーーー
貴音「ひーかーりーのーふーふーふーふー♪」
?「」ヒョコヒョコヒョコヒョコ
貴音「そーこーにーなーにーがーふーふーふーん♪」
ガチャ
?「」ピョン
貴音「おいつーめられてー♪」
?「」トテテテテテテ
貴音「ことばーなくしーてー♪ふふーんふーんふん♪」
?「」ジーーーー
貴音「こころの…なか…にーちーいーた……っ?」
たか毛「」ピョーン!!
貴音「かざはなっ!!!?」
終わりです。
皆様も入浴中の背後にはアホ毛にお気をつけ下さい。
何だこれ。
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