モバP「リアル25歳児」 (72)

P「……」カタカタ・・・

楓「……」〜♪

P「……」カタカタ・・・

楓「…………!」ピーン

テテテ・・・

P「…………あ、楓さん。どうしましたか?」

楓「……」ヒソヒソ

P「はい、はい……」

楓「……」コショコショ

P「はい、はい…………」

P「楓さん、それはエアロスミスです」

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P「何ですか急に」

楓「昨日インターネットで懐かしいお笑い番組を観たので」フフ

P「はあ……」

楓「〜♪」

P(黙ってれば絶世と言えるくらい美人なんだけどなあ……)

楓「どう、しました……?」

P「いえ、なんでも。もうすぐこっちの仕事終わりますからね」

楓「はい、打ち合わせですよね。明後日のロケの……♪」

P「待ちに待った温泉ですよ。九州を巡ります」

楓「九州の文化、たくさん吸収しましょうね」

P「はは……。その調子でお願いしますよ。移動がかなり多いですから」・・・カタカタ

P「……」カタカタ・・・

楓(まじめな顔……)

楓(あ、でも髪ハネてる……)

楓(ふふ、ちょっとかわいいかも……♪)

楓「あら? 何かしら……?」

楓「カップ酒……? 誰のかしら?」

楓「…………」キョロキョロ

P「……」カタカタ・・・

楓「ちょこっと、ちょこっとだけ……」カパッ

楓(お猪口無いけど……)フフ




クビッ・・・・・・



カッ!


P「!? 何だ!?」

P「楓さん! どうしたんです……か……?」




かえで「……?」チョーン

P「あらやだかわいい女の子」




P「…………」

かえで「…………?」ニコニコ

P「…………」



P「ナァーーーーーーーーーーーーウ!!?」

かえで「あ、カッパーフィールドですね。懐かしいです」ニコニコ

P「か、かっかか、楓さんは!?」

かえで「私がどうしたんですか?」

P「いや君じゃなくて! 大人の!」

かえで「大人の……? 私は25歳ですけど、大人じゃあなかったんでしょうか……?」

P「いやそうじゃなくて! …………え、そうなの……?」

かえで「?」

P「え、高垣、楓、さん…………?」

かえで「はーい?」ニコニコ

P「な、何か証明は……?」オロオロ

かえで「えっと、免許証とか……?」ズルズル

P「あ、服! 服引きずってる!」

かえで「あ、本当ですね。プロデューサーも何だか大きく見えます」ニコニコ

P「ああ、なんかもう、空気で分かる……。こんな人楓さんしかいねえや……」

http://i.imgur.com/wkuzzSU.jpg
http://i.imgur.com/5744ygs.jpg
高垣楓(25)

かえで「? ……免許証はもういいんですか?」

P「ええ、もう結構です……。ちょっと動かないでくださいね。年少組の衣装持ってきます……」タタ・・・

かえで「……?」ズルズル・・・



○全身鏡

かえで「…………あら」

○衣装部屋

P「まったく、何が起こってるんだ……?」ガサガサ

P「俺ちょっと目を離しただけだよな……?」

P「えっと、千枝のは……少し小さいか……」ガサガサ

P「小梅のは動きにくいだろうし……」ガサガサ・・・

P「…………珠美のでいいや」

P「まあ、事務所でこんな事起こすやつなんて限られてるか……」タタタ・・・

○オフィス

P「とりあえず、これで何とか……」

かえで「少し、小さいです……」

P「何歳くらいですかね、幼い頃からスタイル良かったんですね」

かえで「ええ、小さく前ならえに憧れてました」

P「しかし、何でまたこんなことに……」

http://i.imgur.com/rhMLRo7.jpg
http://i.imgur.com/aDlfzWQ.jpg
佐々木千枝(11)

http://i.imgur.com/pzLcylY.jpg
http://i.imgur.com/Kn5SGRk.jpg
白坂小梅(13)

http://i.imgur.com/QFJYMEb.jpg
http://i.imgur.com/JtE45sY.jpg
脇山珠美(16)

かえで「あのカップです」

P「カップ……? ああ、お酒ですか……」

かえで「あれを一口飲んだら、いつの間にか」

P「昼間から飲もうとしないでくださいよ……。えっと? 『おもひで』、ねえ……。また変なものが……」

かえで「ふふ、確かに懐かしい頃に戻りましたね」

P「笑い事じゃあありませんよ……。ちょっと預かりますねこれ」ハア

かえで「あっ……」シュン

P「なんで落ち込むんですか。これ以上飲んだらいけないでしょう」

P「とにかく、ちょっと行ってきますね。犯人探してきます」

かえで「あの、ロケの打ち合わせは……?」

P「これから次第ですね」

かえで「そう、ですか……」シュン

P(ぐっ……かわいい……)


タタタ・・・

○別室


バターン!!


P「晶葉ァ!!」

晶葉「なんだい、助手……。静かに開けてくれないかな」

P「なんかこれ飲んだら楓さんが小さくなったんだけど!?」ダンッ!

晶葉「まさか、そんな事あるワケ無いだろう」

P「本当なんだって! お前また妙なモン作ったろ!?」

晶葉「…………はあ。あのな、助手。私の専門は機械工学だ。そんな妙なドリンクを見せられても私は知らないんだよ」

晶葉「大体いくら私が天才だからって、急に人を若返らせるような? 現代科学の域を超えたものを作れるワケが無いだろう?」

P「ぐ……正論だ……」

P「すると誰だと言うんだ……? 現代科学の域を超えてる? イブか? ひょっとして聖か……?」

晶葉「君は自分のアイドルを何だと思っているんだ」

ちひろ「晶葉ちゃん大変よ! 事務所に置いてた『あの薬』の試作品が無くなって……!」

P「………………ほう?」

晶葉「ちぃっ!」

P「なあ、池袋博士?」

晶葉(マズいッ! お説教モードに入った……! このままでは……)

ちひろ(ショタP計画が水の泡に……!)チャリーン

P「現代科学がどうしたって……?」

晶葉「い、いやあ……! 私は自分の想像以上に天才だったということだな、ウン!」

ちひろ(損失はいくらになる……? 後で安部さんにも売るつもりだったから……)

P「依頼したのはちひろさんですかぁ……?」

ちひろ「ひっ! ど、どうしました!? 何だかまゆちゃんみたいですよ!?」アセアセ


————

P「……で、川島さんに売り渡すつもりだったと」

ちひろ「え、ええ! そうなんですよ!」

ちひろ(セェーーーーーーフッ!)

P「まあ、そういうことなら仕方ないでしょう」

晶葉(すまない……川島さん……)

P「サンプルは本当にあれだけなんですね?」

ちひろ「は、はい! ……非常にもったいないですが」

P「もったいないじゃあありません。嘘だったら『危うく俺が飲みそうになった』とまゆに吹き込みますよ」

晶葉「そっ、それだけはご勘弁を!」

P「で、効き目は」

晶葉「動物実験から計算して…………恐らく、二日前後」

P「二日、ね……。まあ、このくらいにしてあげましょう。もう二度とやるなよ?」

ちひろ晶葉「はいっ! すみませんでしたぁ!」

○事務所オフィス

P「——と、言うことだそうです」

かえで「え、二日ってことは……」

P「残念ですが、九州ロケは……」

かえで「そんな……」ガーン

P「一応件の薬を半分残してあるので、それから解毒剤を作るようには言っておきましたが……まあ、難しいかと」

かえで「そんなあ……」シュン・・・

P(かわいい)

P「問題はこれからのことですね……。タイムリミットがあるとはいえ、戻るまでの二日間どうしたものか……」

かえで「あ、でもハードなロケになるからって……」

P「ええ、幸い仕事は入ってません。レギュラーの収録とも被ってませんね」

かえで「家、どうしましょう。換気扇とか消してきたっけ……」

P「心配するところがズレている気はしますが、一人暮らしでしたね。ひとまず寮で誰かと共同生活が最善だと思います」

かえで「早苗さんの所がいいかしら……」

P「何故一番危険な場所へ飛び込もうとしてるんですか。無難に美優さんの部屋に泊まって下さい」

かえで「はーい」

P「さて……」

P「じゃあ、俺はひとまず他の仕事に入りますので」

かえで「わかりました」

P「戻らなくていいんですか?」

かえで「必要なものは、コンビニあたりで買おうと思っているので」

P「そうですか」

P「……」カタカタ・・・

かえで「……」キョロキョロ

P「……」カタカタ・・・

かえで「……!」ピコン

P「…………あ、違う……」カタタ・・・

かえで「…………んしょ、んしょ……」ピョンピョン

P「……」カタカタ・・・

かえで「…………むう」

ズルズル・・・


P「…………何してるんですか?」

かえで(on椅子)「お仕事が無いので、棚のお酒を……」

P「駄目です! 体が子供になってるんですから絶対ダメ!」

かえで「あ、じゃあ今夜飲みに行く話も……」

P「当然駄目に決まっているでしょう!」

かえで「……けち、です」

最近の早苗さんの信用が地に落ちているという風潮好き

未央「ただいまー! はーあっつい!」

P「ああ、お帰り」

かえで「おかえりなさい」

未央「あれー? この子誰ー?」

P「いや、話すと少々面倒なんだがな……」

未央「んー、何々ー? 面倒ならバッサリ! 大事なトコだけ!」

P「小さくなった楓さんだ」

未央「え?」

かえで「プチサイズです」

未央「…………え?」

>>35
だって「おまわりさんこいつです」状態だもん。
わけもなく「P君、とりあえずシメる!」なんて立派な暴行罪だし…。

P「いやその、なんだ……。晶葉の仕業でな」

未央「あ、なんかすごいナットク」

かえで「お酒も飲めません。ちびっとも」

未央「間違いないね。こんなこと言う人かなり限られてるもん」

P「分かってくれたようで何よりで」


ガチャ


瑞樹「何が分かったの?」

未央「あ、川島さんおかえりー」

P「お帰りなさい」

かえで「おかえりなさい」

瑞樹「やだかわいい」

P「——ってワケで、楓さんが小さくなってしまいまして……」

瑞樹「アンチエイジングね、さっぱりわからないわ」

未央「でも、晶葉ハカセちゃんがね……」

瑞樹「ウチの事務所がそんな未来に生きているとは思わなかったのよ」

かえで「でも、お酒を避けないと……って。やめておいた方がいいですよ」

瑞樹「うん楓ちゃんで間違いないようね。……って、飲まないわよ?」

未央「おお! 本場関西のノリツッコミ?」

P「まあ、何にしてもようやく状況を真剣に受け止める人が来てくれて何よりです」

瑞樹「まさか成人してからこんな当たり前のことで褒められるとは思っていなかったわね……」ハァ

瑞樹「第一、これからどうするつもりなの? 仕事は?」

P「幸い仕事はありませんし、美優さんのところに泊めて頂こうということになりまして」

未央「ええー、私楓ちゃんさんと遊びたいなー」ブー

P「未央も今日の仕事は無かったよな? 楓さんさえ良ければいいんじゃあないか?」

未央「やたー! あ、でも中身は普通に楓さんなんだよね」

楓「ええ。懐かしい感覚にわくわくしてるけどね?」

瑞樹「Pくん、私の仕事は?」

P「川島さんもこれで終わりですね。どうしますか?」

瑞樹「折角だから、楓ちゃんを見とくわ」

P「ええ、お願いします。さっきも酒飲もうとしてたところで……」

瑞樹「それは困りものね……。埋め合わせ、その内お願いしちゃおうかしら?」

P「はは、でも明日からかなり忙しくなりますよ?」

瑞樹「じゃあ、今夜ってことで!」

P「はいはい……」

未央「あ、でも楓さんちゃん何かありたいことありますー?」

楓「そうねえ……子供の内にやってみたかったこと……。あ、温泉に安く入れるかな」

未央「おーなるほど! じゃあみんなで銭湯行こう! プロデューサーも一緒に!」

P「んあ?」

瑞樹「あら、いいわね!」

○車内

P「……まあ、仕事は片づいてたけどさ」

かえで「きっと、いつもより広く感じるんでしょうね……!」キラキラ

瑞樹「昼なら空いてるでしょうし、エステも行けるわね!」

未央「おお! 未央ちゃんスキンがもっとプルプルになるね!」


ワイワイ・・・
ブロロ・・・

○スーパー銭湯

P「……っと。下駄箱もスッカスカだな」

未央「みんなの靴ビンゴみたいに並べていれようよ!」

瑞樹「4人だと段が余るわね……」

かえで「…………」スッ

P「どうしました、楓さん……って靴ひもが」スッ


クルッ

はっし


P(……背中に回り込んだ?)

かえで「ん!」ガシッ

かえで「…………」

かえで「……んーっ」ピョンピョン


P「……何してるんです」

かえで「おんぶしてもらおうと思って」

P「そのくらい言ってくれればいいのに……」ハイ

かえで「急にやってみたくなったので……」アリガトウゴザイマス

未央(かわいい)

瑞樹(かわいい)

P「一番上の段に入れるんですよね」スクッ

かえで「いえ?」

P「どうしろと」

かえで「満足しました」ホクホク

P「まあ、かわいいからいいですけど……」

瑞樹「P君! 私もちょっと!」

P「人前で出来ると言うのなら」

瑞樹「そうね、悪かったわ」

○浴場入口前

P「じゃあ、俺はここで」

未央「混浴でもいいよーっ?」

P「勘弁してくれ。……俺も久々だなあ」

かえで「今なら一緒に入れますよ?」ヒョコッ

P「うわあ!?」

P「早く川島さん達の所へ戻って下さい」グイグイ

かえで「……入れますよ?」

P「2回言わなくても分かりましたから!」

かえで「入れるのに……」

P「何なんだ……。そういえば、千枝から銭湯に行こうって誘われたのって……」

○女湯-脱衣所

未央「楓さんちゃんお帰りー」ヌギヌギ

かえで「やっぱり断られました」

瑞樹「まあ、仕方ないわね」ヌギヌギ

未央「それより、誰もいませんよ! 貸し切り状態!」

かえで「やっぱり広いわね……!」パアア・・・



ガラーッ


未央「一番乗りーっ!」イェーイ

瑞樹「足伸ばせるわねえ!」グイーッ

かえで「わ、わたしも……」ウズウズ






チャプッ・・・

カッ!



未央「!?」

瑞樹「!?」



シュウウ・・・


楓(25)「……?」

未央「…………も……」




<モドッター!?

P「!?」

○事務所

P「————と、まあお湯に浸かると治るみたいで」

瑞樹「一応、水を掛けても子供にならないかは実験したわ」

未央「大丈夫だったよ。不思議なこともあるもんだね」ウンウン

楓「お騒がせしました」ペコリ

晶葉「……そうか。なら、安心してこの解毒剤を……」

P「ん? もう使わなくていいみたいだが……?」




ちひろ(幼)「さあさあプロデューサーさん! かわいがってください!」

P「さ、早くこれを飲んで」

ちひろ「んぐ」


おしまい

正直エアロスミスの時点でやりたかったことは全部済んでた。即興って怖い。
でも着地に迷ったおかげで困った時はちゃんみおを出しとけばいいってことを学んだよ。
話を短くまとめられる人ってすごいね!

ではHTML化依頼を出しておきます。読んでくれた方と画像先輩ありがとう!

次は誰で書いてくれるんですか?

>>66
実は先輩の誕生日祝っていらい2度目でよく掴めてない。
モバマス版ゼノグラシアをやろうとは思っていますが……実現は難しいかも。

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