ミカサ「私とエレンの関係?」(220)
夜 女子宿舎
クリスタ「そう。ずっと気になってたんだー」
サシャ「あ、私もそれ気になってました!ぜひ教えてください!」
ユミル「芋女がそんなこと気にするなんて意外だな」
サシャ「もー、ユミルは失礼ですねー。私も女の子ですよ?」フーッ
ユミル「腹立つからその顔やめろ」イラッ
サシャ「話がズレてしまいましたね!ミカサ、エレンとはどんな関係なんですか?」
ミカサ「……私とエレンは家族」
クリスタ「そうなの?でも全然似てないよね」
ミカサ「ええ、血は繋がってないから。私は養子」
サシャ「ミカサはいっつもエレンにベッタリだから恋人かと思いましたよー」
クリスタ「ふふっ、お母さんって感じもしたけどね」
ユミル「そういやお前ってアイツにすげえ執着してるよな。なんでだ?」
サシャ「そうですね、ミカサはいつもエレンは私が守るって言ってますしねー」
ミカサ「……深くは話せないけど、私はエレンに命を救われた。だから人生が続く限り、エレンを守るの」
ミカサ「…それに、エレンはたった1人の私の家族」
クリスタ「へぇ… そうだったんだ…」
サシャ「じゃあアルミンはなんですか?」
ミカサ「アルミンは親友だけど、家族みたいなもの」
クリスタ「…ミカサってさ、エレンのこと好きなの?」
ユミル「うわ、突然だなクリスタ」
ミカサ「……? エレンは好き。とても好き。家族だから」
クリスタ「ううん、恋愛的な意味でってこと」
サシャ「ふぉぉ… クリスタ、グイグイいきますねー。どうしたんですか?」
クリスタ「ふふっ、だってなんだか恋愛って素敵じゃない!」
クリスタ「ミカサはエレンといるとき顔が柔らかい気がするから、もしかしたら好きなのかなーって思ったの!」
ミカサ「… 私には恋愛というものがよくわからない。クリスタ、恋愛とはどんなもの?」
クリスタ「うーん、私も恋したことあるわけじゃないからわからないんだ、ごめんね」
クリスタ「でも、恋愛小説はよく読むよ!ミカサにオススメのやつ貸してあげようか?」
ミカサ「少し興味が沸いた。貸してほしい」
サシャ「わたしにもなにか貸してください!」
クリスタ「うん!もちろん!」
サシャ「わーい!ありがとうございます!」
クリスタ「私ね、恋愛小説みたいな恋がしてみたいんだぁー。だから恋愛モノの本ばっかり集めちゃって」テヘヘ
サシャ「まあ、私たち乙女なら誰しもが一度は思うことですよね!」
ユミル「クリスタには私がいるだろ」
クリスタ「ユミルは誰か好きな男の子いないのー?」
ユミル「おい、スルーするな、私はクリスタ一筋だ」
サシャ「私は一緒においしくごはんを食べられる人がいいです!」キラキラ
クリスタ「サシャらしいね」クスクス
ミカサ( 家族……恋人……)
ユミル「おい無視すんなクリスタ!」
キャッキャウフフガールズトーク
アニ「……あんたら、明日も早いんだからいい加減寝てくれよ」
クリスタ「あ、ごめんねアニ!もう寝るから!」アセアセ
サシャ「すみません!」アセアセ
ミカサ「ごめん、私たちももう寝る」
アニ「ならいいんだけどさ。じゃあおやすみ」
クリスタ「じゃあ、ミカサとサシャには明日本渡すね。おやすみ!」コソコソ
ミカサ「ええ、ありがとう。おやすみ」ボソボソ
サシャ「ありがとうございます!楽しみにしてますね!おやすみなさい」ヒソヒソ
ユミル「おやすみ愛しのクリスタ」
アニ(……恋愛ねぇ…)ボフッ
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
ー
翌朝 食堂
ミカサ「おはよう。エレン」
アルミン「ああ、おはようミカサ」
エレン「おはよう」フワァ
ミカサ「エレン、眠そう」
クリスタ「あ、ミカサおはよう!本は夜 に渡すね」
ミカサ「ええ、ありがとうクリスタ」
アルミン「へぇー、ミカサが本かー。なんだか珍しいね」
ミカサ「クリスタに勧められたので、読 んでみることにした」
アルミン「どんな本なの?」
ミカサ「...恋愛小説」
エレン「ぶふっ!なんか似合わねえな ~」ケラケラ
アルミン「もう、ミカサだって女の子なんだからね!」
ミカサ「そう、アルミンの言う通り。私も女の子」
エレン「いやでもなんかやっぱりおもしれえ」クスクス
アルミン「エレン...」
ミカサ「エレン、ニンジン残しちゃだめ」
エレン「…俺これ嫌いなの知ってるだろ?」
ミカサ「もちろん知ってる。けど、それとこれとは話が違う。」
エレン「でも食べたくない」
ミカサ「子供みたいに駄々をこねないで。はい、あーん」
エレン「…くっそ!!」アーン
ミカサ「エレンはいい子」キラキラ
エレン「うわ、まずい…」オエッ
対人格闘訓練
エレン「アニ、組もうぜー」フリフリ
アニ「…またあんたかい、まあいいけど」
エレン「そういえばアニもあんま女の子っぽくないけど、身長だけは女の子っぽいよな!」
アニ「…へぇ、そうかい」イラッ
エレン「まあ、ミカサに比べればアニでも断然女の子だな」ケラケラ
アニ「…ミカサにも私にも失礼だと思わないかい?」
ゲシッ!! ステーン
エレン「…くそ、なんでだぁぁ…」サカサマ
アニ「私もミカサもか弱い乙女なんだよ」
エレン「…ライナーぶっ飛ばす女達のどこがか弱いんだよ」ボソッ
アニ「…フンッ」ゲシッ
エレン「ぐぁぁ!なんで聞こえるんだ!!」サカサマ
アルミン(デリカシー無さすぎて逆にすごい)
ウワアアアアアアアア
ウワ!ナンデマタライナーガフッテクルンダ!!!
アブネーナ ライナー!
クリスタ「ふふっ、アニってエレンと格闘訓練してるとき、すっごい楽しそうだよね!」
ユミル「ハイハイ、もしかしてアニって…って流れだろ、どうせ」
クリスタ「よくわかったね!そうなの!もしかしてアニって…!」キャー
ユミル「なんでもかんでも恋愛に発展させようとするのはクリスタの悪い癖だな、そんなところもかわいいけど」
クリスタ「いいじゃない、恋するって素敵だよ!」
ユミル「クリスタは私に恋しとけよ」キリッ
クリスタ「あははっ、ユミル冗談はやめてよー」クスクス
ユミル「 (´・ω・`) 」
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
ー
夜 女子宿舎
サシャ「ぶふぁー、今日も疲れました!」ゴロン
ミーナ「あんまり疲れてるように見えないぞ、サシャ!」
ミカサ「私も今日は少し疲れた」フゥ
サシャ「ミカサは今日も元気にライナーぶっ飛ばしてましたからねー」
ミカサ「…ライナーはああ見えて結構軽い」
ミカサ以外「」
クリスタ「…そ、そうだ!ミカサとサシャ!これ、昨日言ってたやつ!」
サシャ「わおー!ありがとうございます!」
ミカサ「ありがとうクリスタ」
クリスタ「いえいえ、すごいキュンとするから!」
サシャ「ふへへ、楽しみですねえー」
アニ「あんた、案外女の子なのね」
サシャ「…むぅ、心外ですねー、私は乙女ですよ!!」フーッ
アニ「…」イラッ
ミーナ「なんの本なのー?」
クリスタ「恋愛小説だよ!ミーナも読む?」
ミーナ「あー、私も読みたいけどすぐ眠くなっちゃうからいいや!ありがとねクリスタ!」
ユミル「私もすぐ眠くなる」
クリスタ「ユミルはそうでしょうね」クスクス
ユミル「…なんか少し傷付いた」
クリスタ「あ、アニも読んでみる?まだ何冊かあるんだー」
アニ「…どうせ暇だし、一冊借りてもいい?」
クリスタ「ええ、もちろんよ!じゃあアニにはこれ!」
アニ「ありがと///」
ミーナ「おやおやアニさん、君も案外乙女じゃないかい?」ワキワキ
アニ「うっとおしい」ゲシッ
ミーナ「ああんっ!ヒドイよアニ!」
キャッキャッアハハウフフ
ミカサ(今はちょっと読めそうにないから、みんなが寝たら少しだけ読んでみよう)ワクワク
サシャ「あ、もうこんな時間ですね!そろそろ寝ましょう!」
クリスタ「あ、ほんとだ!じゃあ電気消すね、おやすみなさい!」
ハーイオヤスミナサイ!
アシタモガンバロウネ-
アサゴハンガタノシミデス
ミカサ(みんな寝静まった。私は自分の体を自由に操れるから夜目が効く。例えば小説の文字だって、バッチリ見える)ワクワク
………ペラッ
………ペラッ
………ペラッ
………ペラッ
………ペラッ
ミカサ(そろそろ寝なくちゃ、明日に響く)パタン
ミカサ(この小説は女の子とその幼なじみの話のようだ)モゾモゾ
ミカサ(続きはまた明日にしよう。明日の楽しみが増えた)ウトウト
ミカサ「……zzz」
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
ー
クリスタ「ミカサ、起きて!」
ミカサ「……んぅ…にゃ………」
サシャ「珍しいですね、ミカサが起きてないなんて!」
ユミル「オイ、起きろミカサ!!」
ミカサ「…………ハッ!!」ガバッ
ミーナ「どうしたのミカサ、眠れなかったの?」
ミカサ「……いえ」
アニ「なんでもいいけど、さっさと着替えて食堂行くよ」
ミカサ「ええ、ごめんなさい」シュン
食堂
アルミン「え、ミカサが寝坊!!?」
サシャ「そうなんですよ、珍しいです」モグモグ
エレン「それは確かに珍しいな。ミカサお前、熱でもあるんじゃねぇの?」モグモグ
ミカサ「問題ない、夜更かししただけ」キリッ
アルミン「夜更かしって… 。なにしてたの?」
ミカサ「……小説を読んでた」
サシャ「昨日のあれですか?」モグモグ
エレン「やっぱり熱でもあるんじゃねぇの?」モグモグ
アルミン「それで、その本はおもしろいの?」モグモグ
ミカサ「まだあまり読めてないから、なんとも言えない」モグモグ
アルミン「あれ、そうなんだー。じゃあ読み終わったら感想聞かせてよ!」モグモグ
ミカサ「ええ、もちろん。エレン、口についてる」フキフキ
エレン「っだあ!自分で出来るよ!」
アニ(…私も早くクリスタから借りたやつ読みたい。訓練終わったら図書室行こ)モグモグ
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
ー
夜 女子兵舎
ミーナ「うへー、今日もキツかったねー」グデー
サシャ「今日は座学で体力を回復できましたし、私は元気です!」キリッ
ユミル「お前、テストどうなっても知らないぞ」
サシャ「へへーん、私は天才ですから大丈夫ですよ」フッ
ユミル「あー、次のテストはもうすぐだし、天才芋女様を楽しみにしてるよ」ケラケラ
ミカサ(みんなが寝たらまた続きを読もう。でも、今朝のようなことはないようにしなくてはいけない)
クリスタ「あれ、アニは?」キョロキョロ
ミーナ「あ、図書室行くって言ってたよ。たぶん、クリスタから借りた本読みに行くんだと思うよ!」ニコニコ
クリスタ「ここじゃ集中して読めないもんねー」
ミカサ(不覚、図書室という手があったのか)
サシャ「明日は休暇ですからね!私は一気に読みます!」
ミーナ「誰か朗読してくれないかなー」アハハ
クリスタ「本を読むのも楽しいよ、眠くなるけどね」フフフ
サシャ「私はあまり眠くなりませんねぇ」
ミーナ「サシャすごいなー、意外だー」ハハハ
ガチャ……パタン
ミーナ「あ、アニおかえりー。おもしろかった?」
アニ「まだ半分くらいしか読めてない」
クリスタ「アニ読むの早いんだね」
ミカサ「わたしはまだ数ページしか読めていない」
ユミル「お前は意外と遅いんだな」
アニ「……zzz」
クリスタ「 ……zzz」
サシャ「 ……zzz」
ミーナ「 ……zzz」
ユミル「 ……zzz」
ミカサ(みんな、よく眠っている。かわいい)
………ペラッ
………ペラッ
………ペラッ
ミカサ(…眠い、今日はここまでにして寝よう)パタン
ミカサ(明日は休暇だから、ゆっくり読もう)モゾモゾ
ミカサ(おやすみなさい)ウトウト
ミカサ「 ……zzz」
翌朝 食堂
ミカサ「おはようエレン、アルミン」
エレン「おー、おはよー」ファー
アルミン「おはよう。今日は寝坊しなかった?」クスクス
ミカサ「…今日はちゃんと起きた。アルミンはいじわるだ」
アルミン「あはは、ごめんよ」クスクス
エレン「なあ、アルミン。今日なんか予定あるか?」モグモグ
アルミン「え?特になんにもないけど」モグモグ
エレン「じゃあ、座学でわかんねえとこあるから教えてくれないか?」
アルミン「うん、もちろんいいよ!もうすぐテストだもんね」
エレン「ありがとう!!」キラキラ
アルミン「ミカサはどうする?」モグモグ
ミカサ「私は大丈夫だけど、本を読みたいから一緒に行く」モグモグ
アルミン「じゃあごはん食べたら図書室に行こうか」
エレン「おう!次のテストはいい点とってやるぜ」
ジャン「マルコ、後で図書室行かねえか?」
マルコ「……わかったよ」ハァ
ジャン「…!!ありがとな!」キラキラ
ツギノテストハガンバラネェトナー
…ミカサメアテノクセニ
ソソソソソンナソトネェヨ!!
ミーナ「アニも図書室行くのー?」
アニ「何で?」モグモグ
ミーナ「なんとなく?あ、本読みに行きなよ!」
アニ「まぁ、本は読みたいけどね」モグモグ
ミーナ「私も勉強しなくちゃ行けないから一緒に行こうよ!」
アニ「…仕方ないな」モグモグ
ミーナ「わかんないところあったら聞いてもいい?」
アニ「別にいいけど」モグモグ
ミーナ「ありがとう!アニちゃん愛してるー!」
アニ「うるさいよ、ミーナ」
クリスタ「サシャ、ほんとに勉強しなくても大丈夫なの?」モグモグ
サシャ「だーいじょぶですってー!誰がなんと言おうと今日は本を読みます!」モグモグ
クリスタ「テストもうすぐだけど…」モグモグ
ユミル「いいんだよ、ほっとけクリスタ。バカだから言ってもわかんねえよ」モグモグ
クリスタ「うーん、サシャはどこで読むの?」
サシャ「ベッドの上ですかねー。ゴロゴロしながら読みます」モグモグ
クリスタ「私は図書室行って勉強しようかなー」モグモグ
ユミル「クリスタが行くならもちろん私も」
図書室
エレン「なんか混んでるな」
アルミン「仕方ないよ、もうすぐテストだからね」
ミカサ「あそこが空いてる」スタスタ
エレン「よしじゃあ行くかー」
エレン「…?」モクモク
アルミン「…」カリカリ
ミカサ「…」
ミカサ(まだ1/4も読めていないけど、今日は最後まで読もう)
ミカサ(まだ恋愛云々の話は出て来ないけど、ほっこりする)
ミカサ(女の子の幼なじみがかわいい。エレンみたいだ)ホクホク
ミーナ「……??」ワカラン
アニ(……素直になれない女の子の純愛もの)
アニ(ちょっと切ないけど、まあ面白い)
アニ(自分がこんな立場じゃなかったら恋とかしてみたい)
アニ(……なんてね)ペラッ
ミーナ「アニさん、ここ教えて下さい」ヒソヒソ
アニ「……仕方ないな」パタン
エレン「っあー、疲れたー。もうすぐ昼飯の時間だし、そろそろ行こうぜ」ノビー
アルミン「あ、ほんとだ。ミカサ、行こう」
ミカサ「わかった、行こう」パタン
食堂
ワイワイガヤガヤ
ハラヘッタ-
パァンガタベタイデス!!
エレン「アルミンのお陰でわかんねえとこ解消できたし、午後も勉強するかなー」カチャカチャ
アルミン「へえ、珍しいね。僕も本読みたいし付き合うよ!」カチャカチャ
ミカサ「もちろん私も」カチャカチャ
アルミン「本どれぐらい読み終わった?」モグモグ
ミカサ「半分と少し」モグモグ
エレン「もうそんなに読んだのか」モグモグ
ジャン(本を読むミカサも綺麗だった)ジーン
マルコ「ジャンは座学でどこかわからないところあるの?」モグモグ
ジャン「あ?特にねぇけど」モグモグ
マルコ「ミカサは座学もいいんだから聞きに行けるかな、と思ったけど大丈夫そうだね」モグモグ
ジャン「ミミミカサは関係ねぇけど、そういえばわかんねぇとこあったわ!」
マルコ(隠してるつもりなのかなー)フフフ
サシャ「はー、おなかすきましたー」グピー
クリスタ「あ、サシャ!どう、読めた?」モグモグ
サシャ「はい!半分は読みましたよー」モグモグ
ユミル「早く読み終わって少しは勉強しろよ」
クリスタ「サシャ、本おもしろい?」
サシャ「はい!とってもおもしろいです!ラブコメってやつですよね?」モグモグ
クリスタ「あー、よかった。つまらないって言われたらどうしようかと思っちゃった!」フフフ
ユミル「私も小説読むかなー」モグモグ
クリスタ「え!本当!?じゃあユミルにはおすすめのがあるんだけど!」キラキラ
ユミル「うそだよ、うそ。私とクリスタの話があるなら読むけどな」モグモグ
クリスタ「なーんだ、ユミルのあほー」ムゥ
ライナー(俺とクリスタの小説があれば暗記するまで読む)キリッ
ベルトルト(ライナー……)モグモグ
ミーナ「アニー、午後も図書室行くのー?」モグモグ
アニ「もう少しで読み終わるからね」モグモグ
ミーナ「じゃあ読み終わったらでいいからまた教えて下さい」
アニ「……アルミンに聞きに行きなよ」モグモグ
ミーナ「そこまで仲良くないし…」モグモグ
アニ「……じゃあ、クリスタ」モグモグ
ミーナ「私はアニがいいんだけどー」モグモグ
アニ「それが教えてもらう奴の態度なの?…まぁいいや、教えてあげるよ」モグモグ
ミーナ「やったー!アニ、ありがとう!!」キャホーイ
エレン「ミカサ、全然食べてないじゃん。ちゃんと食えよ」モグモグ
ミカサ「なんだか食欲がない。エレンあげる」
アルミン「ええ!大丈夫なの?」アセアセ
ミカサ「今日は動いてないから…だから問題ない。それよりもエレン、食べて」
エレン「いや、俺もそんなにいらねぇよ。お前具合悪いのか?」
ミカサ「私は大丈夫。サシャ!」
サシャ「呼びましたかー?」ヌッ
アルミン「わ!びっくりした」ビクッ
ミカサ「私の残りでよければ食べてほしい」
サシャ「いいんですか!!?ありがとうございます!!!」キラキラ
アルミン「ミカサ、夜も食欲なかったら、今日は早く寝るんだよ」
エレン「そうだぞミカサ。訓練に支障がでるからな」
ミカサ「わかってる、二人ともありがとう」
図書室
エレン「……」モクモク
アルミン「……」ペラッ
ミカサ(主人公の友達は幼なじみに好意を寄せているようだ)
ミカサ(その子は主人公に恋愛相談をする)
ミカサ(そこで幼なじみに対する恋心に初めて気がつく)
ミカサ(……恋という気持ちは私にはまだよくわからない)ペラッ
ジャン「……マルコ、俺やっぱり無理だわ」コソコソ
マルコ「どうしたんだい、君らしくない」ヒソヒソ
ジャン「あんな真剣に本読んでるミカサを俺はジャマ出来ねぇよ……」コソコソ
マルコ「……ジャン!」ジーン
ユミル「なークリスター」
クリスタ「なぁに、ユミルー」カリカリ
ユミル「ここがわからん」
クリスタ「ああ、これはね、??」
ユミル(まつ毛長いし目がでかい。天使か)ボー
クリスタ「??って、ユミル聞いてる?」
ユミル「あ、もういっかい」
クリスタ「まったくもう……」
ライナー「俺もこの問題わからん」
ベルトルト「……僕が教えようか?」
ライナー「クリスタに聞いてこよう!」キリッ
クリスター コノモンダイオシエテクレ
オイテメェゴリラ コッチクンジャネェヨ!!
コラユミル!!ライナードコガワカラナイノ?
ア アアココナンダガ…
アニ(最終章でよくやく素直になった)
アニ(……それでハッピーエンドか)
アニ(都合よすぎるよな、これ。そう簡単にうまく行くものじゃないだろうに)
アニ(でも、まあ楽しめたからいいけど)
アニ(たまには小説も悪くないかもね)パタン
ミーナ「あれ、読み終わったの?」コソコソ
アニ「…」ウナズキ
ミーナ「感想は後でじっくり聞こう。それよりここ教えて下さい!」コソコソ
アニ「…」ハァ
アニ「ここはこれをーー」ヒソヒソ
エレン「……もうむり」
アルミン「どうしたの?」
エレン「頑張りすぎて頭がパンクしそうだ」
アルミン「1日ずっと勉強してたからねー」アハハ
エレン「俺もう部屋もどるわ」
アルミン「僕も戻ろうかな、疲れたしね」
ミカサ「二人が行くなら私も帰る」パタン
アルミン「あ、ミカサもう少しだね!」
ミカサ「続きは部屋で読むことにする」
エレン「そうか、じゃあまた夕飯の時にな」
ミカサ「ええ、二人ともまたあとで」スタスタ
女子宿舎
サシャ(衝撃のラストでした)
サシャ(まさか二人で夫婦漫才師になるとは思いませんでした!)
サシャ(なんかもう…発想の大勝利って感じですね……)パタン
サシャ(でも、おもしろかったです。クリスタにお礼を言わなくてはいけませんね!)モグモグ
サシャ(あ、読書のお供がなくなってしまいました…)
サシャ(これ美味しかったですし、また買いましょう!)
サシャ(芋は揚げてもおいしいんですねー)
ガチャ……パタン
サシャ「あれ、ミカサじゃないですか。図書室に行ったんじゃなかったんですか?」
ミカサ「もう帰ってきた」
サシャ「本読み終わりましたか?」
ミカサ「まだ、あと少し。サシャは?」
サシャ「はい、今さっき読み終わりましたよー!とってもおもしろかったです」ニヘー
ミカサ「そう、よかったねサシャ」
サシャ「さてと、本も読み終わりましたし、私はちょっと散歩してきます!」
ミカサ「サシャ、外は暗くなってきたから気をつけて」
サシャ「はい、わかりました!」
ミカサ(主人公の友達との修羅場を終え、主人公が幼なじみに想いを告げる)
ミカサ(ちなみに主人公の友達はフラれた)
ミカサ(……あと少しで読み終わる)ペラッ
ミカサ(……読み終わった)パタン
ミカサ(主人公と幼なじみは両想いで主人公の恋は叶った)
ミカサ(終わりの方に主人公が幼なじみに抱きついてキスをした描写があった)
ミカサ(…久しぶりに後でエレンに抱きついてみよう。怒られるかもしれないけど)ワクワク
ガチャ……パタン
クリスタ「あれ、ミカサここにいたの?」
ミカサ「ええ、エレンたちが戻ると言ったから」
ユミル「で、お前は読み終わったのか?」
ミカサ「たった今読み終わった。ありがとうクリスタ」ハイ
クリスタ「どう、おもしろかった?」ドウイタシマシテ
ミカサ「とてもおもしろかった」
ユミル「それで、恋愛ってのはわかったか?」
ミカサ「……胸が苦しくてあったかくて幸せ…?」
クリスタ「それ、小説に書いてあったのそのままでしょう」クスクス
ミカサ「でもあまりピンと来ない…」シュン
クリスタ「胸に手を当ててよーく考えれば絶対ピンと来るはず!」
ミカサ「……?」
ユミル(…マジで胸に手を当ててる)
ミカサ「よくわからない…」ションボリ
クリスタ「じゃあ後でエレンに抱きついてみなよ!」フフフ
ユミル「クリスタ、そりゃやりすぎだろー」ケラケラ
ミカサ「さっき私もやろうと考えていたところ。夕食のときにやってみる」フンス
ユミル「マジかこいつ…」
クリスタ「あれ、そういえばサシャは?」キョロキョロ
ミカサ「サシャは私が来たときに散歩に行くと言って出ていった」
ユミル「あいつほんと大丈夫かよ」ハァ
ガチャ……パタン
ミーナ「ただいまー」グデー
アニ「クリスタ、これありがとう」
クリスタ「はい、おもしろかった?」
アニ「なかなか面白かったよ」
クリスタ「この小説の主人公、少しアニに似てるよね」フフ
アニ「私に?私はもっと素直だよ」
ミーナ「それはないわ!」ケラケラ
ユミル「ねぇな」ケラケラ
クリスタ「アニは好きな人とかいないのー?」
アニ「おあいにくさま、私はそういうのには興味ないよ」
ミーナ「エレンとの格闘訓練のときはあんなに輝いてるクセに」ボソッ
アニ「は?」
ミーナ「やだ、怒らないでアニちゃん」
クリスタ「やっぱりアニはエレンが好きなの!?」キラキラ
アニ「なんでそうなるんだよ…」ハァ
アニ「私はただ、あいつが犬みたいだから遊んでるだけだよ」フイッ
ミカサ「……エレンが…犬……?」ゴゴゴゴゴ
アニ「うわ、冗談だよ」
ミーナ「えーほんとー?」クスクス
アニ「黙って」ゲシッ
イタイヨナンデケルンダヨー
ミーナガワルイカラ
ワタシワルクナイヨー!
食堂
ユミル「今日は珍しい奴が騒いだからなんか疲れた」
クリスタ「そうだねー、今日はアニがね」クスクス
アニ「その話題はもうやめてくれよ…」ハァ
サシャ「あ、みなさん遅かったですね!もう少しでみなさんの分も食べちゃうところでしたよ」モグモグ
ユミル「お前ここにいたのかよ」
サシャ「……?」モグモグ
ミカサ「…エレン」スタスタ
エレン「おーミカサ、遅かったな」
ミカサ「……」ギュウ
エレン「うわ、いきなりなんだよ」
ジャン「!!!!!」
ジャン(俺の目に間違いがないならミカサがエレンに抱きついて??? 、いや、まさかな、そんなはずはない。一回目を閉じればこのクソみたいな幻覚は消える!)パチクリ
ジャン(消えてねえ!!!)ガーン
クリスタ「なんだか和むね」ホンワカ
ユミル「ほんとにやったよ」
ミーナ「確かに和むねー」ホンワカ
ミカサ「……エレン、あったかい」ギュウゥ
エレン「当たり前だろ、ほら離せよ」アタマポンポン
ミカサ「??!!///」ドキッ
エレン「どうしたんだよ、ほら座って食えよ」
ミカサ「……う、うん…//」ウツムキ
エレン「急に抱きつかれるとビックリしちゃうじゃねぇか」モグモグ
ミカサ(今のはなんだったんだろう。何故かエレンを見れない、恥ずかしい。…久しぶりに抱きついたからかもしれない)ウツムキ
アルミン(あれ、これって…)モグモグ
ミカサ「…ごちそうさま」カチャ
エレン「もう食べないのかよ、ほんとに大丈夫か?」
アルミン「また食欲ないの?」
ミカサ「ええ、多分動いてないから…」
エレン「今日は早く寝ろよ、念のためな」
アルミン「夜更かししちゃだめだよ」
ミカサ「……わかった。サシャ」
サシャ「はーい、なんですか?」モグモグ
ミカサ「これあげる」
サシャ「え、ほとんど手つけてないじゃないですか!せめてもう少し食べないと…」
ミカサ「いい、食欲ないから」
サシャ「大丈夫ですか?どこか悪いんですか?」
ミカサ「大丈夫だから、サシャ食べて」
サシャ「…じゃあ、ありがたく頂きますね」モグモグ
サシャ「おいしいれす」モグモグ
アルミン「サシャ、今日はミカサに早く寝るように言ってくれないかな?」
サシャ「どうしてですか?」モグモグ
アルミン「お昼も食べなかっただろう?だから体調が良くないのかもしれないからさ…」
サシャ「なるほど、わかりました。ミカサ、今日は早く寝ますよ!」モグモグ
ミカサ「わかってる」
女子宿舎
クリスタ「ふふ、ミカサほんとにエレン に抱きついたね」
ユミル「エレンの野郎もそんなに嫌がっ てなかったな」
ミーナ「そりゃ、家族だしね」フフフ
クリスタ「ミカサ、なんかいつもと違う 気持ちにならなかった?」
ミカサ「…なった」
クリスタ「ほんと!?どんな感じ?」 キラキラ
ミカサ「なんだか急に恥ずかしくなっ た…」ウツムキ
ミカサ「それと心臓のあたりが苦しく なった」ショボン
クリスタ「もう少し詳しく聞かせて!」 キラキラ
ミカサ「形容しがたいけど、こう… ぎゅっ…っと……」ギュッ
ミカサ「もしかしたら心臓の病気かもし れない…これじゃエレンを守れない…どう しよう……」 ズーン
サシャ「もしかしてごはんをあまり食べ てなかったのはそれが原因じゃ…?」ハッ
ミカサ「そうかもしれない…こんな時、 おじさんがいたら診てもらえるのに…」 ズーン
クリスタ「ふふ、ミカサそれってもしかして恋じゃない?」ニヨニヨ
ミカサ「恋?そんなはずはない。私たちは家族」
ミーナ「ずっと好きだったけど、近すぎてわからなかった、ってやつかもね」
クリスタ「そうかもね、小さい時からずっと一緒だしね」
サシャ「じゃあミカサは病気じゃないんでしょうか?」オロオロ
クリスタ「きっと大丈夫だよ。ミカサ、応援してるからね」
ミカサ「ありがとう、でもきっと違う」
ミーナ「まあ、簡単には割りきれないよね」
サシャ「ずっと家族だったわけですしね」
ミカサ「いまも家族。ずっと家族」
ミーナ「でもミカサ、エレンと両想いになって結婚すれば夫婦になれるよ?それも家族じゃない?」
ミカサ「それはだめ。エレンの重荷にはなりたくない」
クリスタ「ミカサは強いから全然重荷じゃないと思うけど、どうして重荷だと思うの?」
ミカサ「子供がいてはエレンを守ることが難しくなる」
ユミル「子供作んなきゃいいじゃねえか」
ミカサ「結婚すれば自然と子供はできるもの。おじさんが言ったんだから間違いない」キリッ
ユミル「……マジかよ」ボーゼン
ミーナ(あれ、エレンのお父さんってたしか相当の名医だよね)
クリスタ「でもまあ、私たちもまだ子供だしね。もしかしたらエレンがミカサを守れるくらい強くなるかもしれないよ?」
ミカサ「……私がエレンを守りたい」
ユミル「普通 男は女に守られるのは嫌がると思うんだが」
ミカサ「どういうこと?」
ユミル「本能的にだよ。女に守られるなんてカッコつかねえだろ」
ミカサ「私に守られていてもエレンはカッコいい」
ユミル「エレンは嫌がってると思うがな」
ミカサ「……そうかもしれない」ショボン
サシャ「あ!!!!!」ハッ
ミーナ「うわ、びっくりした。どうしたのサシャ」ビクッ
サシャ「アルミンにミカサを早く寝かせるように言われてたの忘れてました!」アセアセ
クリスタ「どうかしたの?」
サシャ「ミカサがお昼も夜もあんまりごはんを食べなかったんですよ。もしかしたら体調が悪いのかもしれませんので、念のためです」
クリスタ「え!そうだったの?ごめんねミカサ、付き合わせちゃって」アセアセ
ミーナ「ドキドキして食事が喉を通らない系かと思ってた!ごめんねミカサ!」アセアセ
ミカサ「大丈夫、楽しかったから。でももう寝ることにする。おやすみなさい」
クリスタ「おやすみなさい。明日も調子悪かったら訓練休むんだよ?」
サシャ「明日はちゃんとご飯食べてくださいね!おやすみなさい」
ミーナ「じゃあ、少し早いけど私たちも寝ようか」
クリスタ「そうだね、おやすみなさい」
サシャ「朝ごはんに備えます。おやすみなさい!」
ミカサ(……エレンは私に守られたくないのかな)
ミカサ(私はエレンを守りたいのに…)
…………
朝 食堂
ミカサ「……」ボー
ミカサ(あまりよく眠れなかった。今日も食欲がない)
エレン「おいミカサ、お前また食べないのか?」モグモグ
アルミン「そうだよミカサ、全然食べてないじゃないか」モグモグ
ミカサ「……ええ、でももういらない」ボー
エレン「ほんと大丈夫かよ」
ミカサ「…なんでもない。サシャ、あげる」
サシャ「またですか!昨日よりは食べてるみたいですけど、でもちょっとしか減ってないですよ?」
アルミン「具合悪いの?」モグモグ
ミカサ「大丈夫、私は元気。だからサシャ食べて」
サシャ「じゃあこれだけは食べてください」ハイ
ミカサ「……わかった」パク
エレン「お前、今日は訓練休め」モグモグ
ミカサ「休まない。それよりエレン、ニンジンを残さないで」
エレン「お前だって残したくせに!」
ミカサ「私はいつもちゃんと食べてるからいいの。はいアーン」
エレン「納得いかねえ…」アーン
ミカサ「いい子」
エレン「ミカサ、ほんとに体調悪いなら絶対に無理するなよ」
ミカサ「大丈夫」
アルミン(うーん、いつもと同じっぽいし、大丈夫かな?でも三食続けて食べないのはよくないな)モグモグ
ジャン「あー、俺もニンジン嫌いだし…残しちゃおうかなー」チラッチラッ
マルコ「ジャン……」
午前 立体機動訓練
ヒュン ヒュン
エレン(クソ、やっぱミカサは速い…)ズバッ
エレン(でもなんか、いつもよりキレがない気がする。心なしか斬撃も浅い…)
エレン(……もしかして、やっぱり体調が悪いのか?)
エレン「!!!」
ヒュゥゥゥ
ミカサ(あ、まずい、力が……抜ける…)ヒュルル
ミカサ(落ちてる、でも力が入らない……)
エレン「ミカサアアア!!!」
ビュオオオオオ ガシッ
エレン「っぐ!あぶなかった」ホッ
ミカサ「…エレ……ン…」
エレン「仕方ないからもう戻る。しっかりつかまってろよ」
ミカサ「……うん」
エレン「……無理するなって言ったよな?」
ミカサ「…ごめん……なさ…い」
エレン「ハァ、とりあえず医務室行くぞ。落ちんなよ」
ミカサ「…うん……」ギュッ
バシュ!!
ミカサ(こんなに体調が悪かったなんて。なんで気付けなかったんだろう。エレンに迷惑をかけてしまった……)
ミカサ(……頭がぼうっとする)
ミカサ(エレンの背中、思ってたよりずっと広い。ずっと近くにいたのに…気付かなかった)
ミカサ(……エレンも男の人なんだ…)ギュッ
ミカサ(……あ、意識が……)
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
ー
アルミン「エレン、珍しく遅かったね、ってミカサ!?!?」
ザワザワ
エレンガミカサヲオブッテル!!
マジカヨ!!
ナニガアッタンダ
エレン「こいつ相当体調悪かったみたいだ。落ちかけたんだよ」ハァ
サシャ「ええ!!ミカサがですか?」
クリスタ「た、大変!!」アセアセ
エレン「とりあえず医務室連れてくから、誰か教官に言っておいてくれないか?」
アルミン「わかった、僕が言っておくよ。エレンは早く医務室連れていってあげて」
エレン「ああ、ありがとなアルミン」スタスタ
クリスタ「ミカサ、大丈夫かね…」
サシャ「昨日のお昼からほとんどご飯食べてないんですよ。相当具合悪かったんでしょうか……」
アニ「夜も眠れなかったみたいだよ」ハァ
クリスタ「ほんとに心臓の病気だったらどうしよう…」
ユミル「あいつに限って、それはねえだろ」
午後 兵法講義
サシャ「ミカサが心配すぎてご飯が喉を通りませんでした…」グデー
コニー「確かにサシャの食べるスピードがいつもより遅かった気がする!」
ライナー「ミカサはまだ起きないのか?」
エレン「ああ、まだあのまま寝てる」ハァ
ベルトルト「心配だね…」
エレン「クッソ、絶対に無理するなって言ったのになに考えてんだアイツ!」ダンッ
アルミン「エレン……」オロオロ
エレン「俺ばっかに世話焼いてきやがって!少しは自分のことも考えろよ……」ハァ
ジャン「……」
講義中
エレン(くそ、全然集中出来ねえ……)
エレン(……そろそろミカサ起きたかな?)
エレン(あーくそ、やっぱり集中出来ねえ)イライラ
アルミン(エレン、ミカサが心配で集中出来ないのかな?)
アルミン(僕も心配だし、これが終わったら急いでミカサのところに行こう)
教官「??? 、よし、今日はここまで」スタスタ
エレン「アルミン!行くぞ!!」ダッシュ
アルミン「ちょっと、エレン速すぎ!」ダッシュ
サシャ「……もう行っちゃいましたね」
ベルトルト「……よっぽど心配だったんだね」
ライナー「エレンはほとんど講義聞いてなかったしな」
クリスタ「ミカサがあんなんじゃ、エレンもアルミンも講義耳に入らないだろうね……」
ライナー「まあ、そりゃそうだろうな。よりによってあのミカサだもんな」
クリスタ「私もお見舞い行こうかな。もう目覚めたよね?」
サシャ「じゃあ、みんなで行きましょう!ほら、コニー起きてください!」ユサユサ
コニー「んぐ……終わったか……?」ボー
サシャ「ミカサのお見舞い行きますよ!」
コニー「おう、わかった!」
医務室
ミカサ(……夢を見ていた)
ミカサ(よく覚えてないけど、幸せな夢だった気がする)
ミカサ(……エレンは怒ってるだろうか)
ミカサ(きっと、ものすごく怒ってる)
ミカサ(エレンに、迷惑かけてしまった…)
ミカサ(あぁ、くるしい……)ハァ
コンコン ガチャ
エレン「おい、ミカサ大丈夫か?」
アルミン「ああ、よかった。目が覚めたんだね」
ミカサ「……エレン、ごめんなさい」
エレン「……俺、今日は休めって言ったよな?無理するなって言ったよな」
ミカサ「……ごめんなさい」
エレン「なんで訓練出たんだよ、自分の体調くらいわかってんだろ?」
ミカサ「……こんなに悪いとは思わなかった」
エレン「お前、あの時俺が間に合わなかったら落ちて死んでたかも知れないんだぞ!!」
アルミン「エ、エレン!」オロオロ
エレン「アルミンはちょっと黙っててくれ」
ミカサ「もうエレンに迷惑はかけない」
エレン「俺はそんなことで怒ってるんじゃねえよ。俺はお前が自分の身体を大事にしないから怒ってるんだ」
ミカサ「……ごめんなさい」
エレン「今度から少しでも体調悪かったら訓練休めよ。いいな?」
ミカサ「わかった……」
エレン「だいたい、家族なんだから迷惑かけたとか気にすんじゃねぇよ…もっと俺に頼ってくれよ」ハァ
ミカサ「……!」
アルミン「エレンね、ミカサのことすごく心配してたんだよ。心配しすぎて講義全然聞いてなかったもん」クスクス
ミカサ「エレン、ほんと?」
エレン「う、うるせえ!」プイ
ミカサ「……ありがとう」クス
アルミン「もう絶対無理しないでね、ミカサ。またミカサが倒れたらエレンが講義に付いていけなくなっちゃうからね」クスクス
ミカサ「それは困る」クスクス
エレン「お、お前ら……!」
コンコン ガチャ
クリスタ「失礼します……」
サシャ「ミカサ、大丈夫ですか?」
ミカサ「ええ、ありがとう」
クリスタ「ミカサ、ただの風邪だよね?」オロオロ
ミカサ「そう、心配かけてごめんなさい。でもすぐ治る」
クリスタ「はぁーっ、よかったぁー。ほんとに昨日言ってた心臓の病気だったらどうしようかと思っちゃったよ」ホッ
エレン「心臓の病気?」
クリスタ「エレンには内緒!勘違いだったんだから気にしないで!」
エレン「お、おう……」
ライナー「それにしてもミカサもちゃんと人間してて安心したよ。ミカサも風邪引くんだな」ハハハ
ベルトルト「思ったより元気そうだしよかったよ。長居しても悪いし、僕は帰るね。お大事に」
ライナー「じゃあ俺も帰るな、お大事に」
ガチャ パタン
コニー「俺は風邪なんか引いたことないけどな、やっぱり俺は最強だ」フッ
サシャ「私も風邪引いたことないですし、私も最強ですね!!」フッ
ユミル「お前らはバカだから風邪引かないんだろ」
サシャ「な、なんですと!!」
アルミン「昔から、バカは風邪引かないって言うもんね」クスクス
コニー「ア、アルミンひでぇ……」グスン
アルミン「あわわ、冗談だよ!ごめんね!!」オロオロ
サシャ「あ、もうそろそろご飯の時間ですよ!」
クリスタ「え、もうそんな時間?ミカサ、長居しちゃってごめんなさい」
ミカサ「いえ、みんなが居てくれたお陰でだいぶ楽になった。ありがとう」
エレン「じゃ、俺らもう行くな。夕食は俺が持ってきてやるから、それまで大人しく寝てろよ」ナデナデ
ミカサ「!!……ゎ、わかった…///」ウツムキ
エレン「よし、じゃあいい子で待ってろよ!」ニカッ
ミカサ「!!…ぅ、うん……///」ドキドキ
サシャ「それではみなさん行きますよ、夕食が待ってます!」ダッシュ
コニー「おっしゃ、行くぜぇ!」ダッシュ
アルミン「じゃあね、ミカサ」ニコニコ
クリスタ「ふふふ、お大事にね」ニコニコ
ガチャ パタン
ミカサ(みんなが来てくれて、とても嬉しかった)
ミカサ(ほんとに楽になった気がする)
ミカサ(みんな心配してくれてた。エレンも)
ミカサ(あぁ、エレンにあんな風に叱られたのは久しぶりだ)
ミカサ(いつもは、私が世話を焼きすぎて叱られるから)
ミカサ(……エレンに撫でられた頭が熱い)
ミカサ(熱のせいなのか、胸が苦しい)
ミカサ「……」モゾモゾ
ミカサ(エレンのあんな笑顔も久しぶり見た気がする)
ミカサ「~~っ!!///」ボフッ
ミカサ(……なに、これ…)ドキドキ
今日はここまでにします
見て下さってる方、ありがとうございました
それでは、おやすみなさい
こんばんは、 >>1です
レスくれた方々、ありがとうございます
原作でも早くエレンは愛が詰まったミカサの腹筋の魅力に気付いてくれるとうれしいですね
このSSは最後まで書きためてあるので途中放棄することはありません
よかったら最後までお付き合いください
それではぼちぼち投下していきますのでよろしくお願いします
コンコン ガチャ
ジャン「…よう、ミカサ」
ミカサ「え、ジャン?」
ジャン「なんだよ、俺が来ちゃいけな かったかよ」
ミカサ「いえ、今は一人でいたくなかっ たからとてもうれしい。ただ少し意外 だっただけ」
ジャン「まあ、あれだ。思いのほか元気 そうでよかった」
ミカサ「さっきまでみんながいてくれた から…」
ジャン「…なあ、ひとつ聞いてもいい か?」
ミカサ「私に答えられることなら」
ジャン「なんで今日、無理して訓練参加したんだ?」
ミカサ「こんなに悪いと思わなくて」
ジャン「…本当にそれだけか?」
ミカサ「……エレンが訓練中にケガをしな いように…アルミンも…」ウツムキ
ジャン「…そんなことだろうと思ったよ」ハァ
ミカサ「なんでわかったの?」
ジャン「お前はエレンみたく何が何でも 訓練に出るようなタイプじゃないだろ」
ミカサ「そうかもしれない」
ジャン「……俺はお前らになにがあったかは知らねえけどよ、お前って自分勝手だ な」
ミカサ「…自分勝手と言われたのは初め て。どうして?」
ジャン「お前が自分の都合ばっかりであ いつを守ろうとするから」
ミカサ「どういうこと?」
ジャン「エレンがケガしたりするのを見 たくないのはわかるけどよ、あいつだっ て自分の身くらい自分で守れるだろ」
ミカサ「でも、私が付いていたほうが安 心」
ジャン「それが自分勝手だって言うんだ よ。もっとあいつを信じてやれよ」
ミカサ「私はエレンとアルミンのことを 誰よりも信じてる」
ジャン「なら自分の体調省みずに訓練に 出るなよ」
ミカサ「それとこれとは話が別」
ジャン「いや、別じゃない。エレンもこ こに来たんだろ?」
ミカサ「来たけど…」
ジャン「じゃああいつがどれだけ お前の 心配してたかわかるだろ」
ミカサ「ええ、怒られた」
ジャン「じゃああいつがどれだけお前の 心配してたかわかるだろ」
ミカサ「ええ、怒られた」
ジャン「お前はもっとあいつに頼れ。家族なんだろ?何もお前だけが強く在る必要なんかねぇだろ」
ミカサ「……エレンにもそう言われた」
ジャン「じゃあもっと頼れ。家族なら平等になれよ」
ミカサ「平等……」
ジャン「ちゃんと助け合えってことだよ。お前だって人間なんだし、もっと弱い部分を見せてもいいんじゃないのか?」
ミカサ「……おばさんにも、同じことを言われた。二人で助け合えって」
ジャン「あ、悪い……」
ミカサ「いえ、ジャンの言う通りかもしれない。私は冷静じゃなかった」
ジャン「……え?」
ミカサ「私はエレンをもっと頼る。助け合う。もっとも、私はエレンに救われてばかりだけど」
ジャン「…おう、そうしろ」
ミカサ「ありがとうジャン。あなたはいい人だった。エレンと私のことをよく見ていてくれた」ニコッ
ジャン「お、おう……!じゃあ俺もう行くから、寝てろよ」テレッ
ミカサ「ええ、ありがとう」
ガチャ パタン
ジャン(なんか俺、自分の恋路自分で邪魔してないか?)コツコツ
ジャン(まあいいか、ミカサが笑った顔が見れた。それだけで十分だ)
ジャン(……いい人だってさ…)
ジャン(これでミカサも少しは弱いところを見せられるようになればいいが)
ジャン「……はぁぁぁぁ……」タメイキ
医務室
ミカサ(驚いた。ジャンが来るとは思っていなかったから)
ミカサ(ジャン曰く、私は自分勝手な奴らしい)
ミカサ(ジャンの話を聞いて確かにそうかもしれないと思った)
ミカサ(頼る……エレンに、もっと…)
ミカサ(頼り方がわからなくなってしまったかもしれない)ハァ
ミカサ(弱い部分……私だけが強くなくてもいい…)
ミカサ(……エレンも、そう思っているだろうか)
ミカサ(今みたいに弱っていたとしても、一緒にいてくれるだろうか)
ミカサ(……なんだか急に、エレンに会いたくなった…)
コンコン ガチャ
エレン「ミカサ、飯持ってきたぞー」スタスタ
ミカサ「……んぅ…」スヤスヤ
エレン「なんだ、寝てんのか」
エレン(ミカサが体調崩すなんて、ほんとに珍しい)ナデ
エレン(久しぶりにミカサの弱ったところを見たかもしれない)
ミカサ「……エレン……」スヤスヤ
エレン「…俺はここにいるから」ナデナデ
ミカサ「……ん…エレン?…」ボー
エレン「悪い、起こしちまったか?」
ミカサ「ううん、来てくれて嬉しい。エレンに会いたかった」
エレン「ついさっきまで会ってただろ」
ミカサ「……それでも会いたかった」
エレン「ははっ、ミカサは熱を出すと甘えてくるのは昔のままだな」ナデナデ
ミカサ「……エレン、いや?」
エレン「嫌だったらこんなことしてねぇよ」ナデナデ
ミカサ「ありがとう…」ニコッ
エレン「熱は下がったのか?」
ミカサ「だいぶ下がった」
エレン「なら安心だ」
ミカサ「…ねぇ、エレン」
エレン「なんだ?」
ミカサ「さっきジャンが来た」
エレン「そりゃまた…珍しいな」
ミカサ「私もそう思う。けどジャンに言われたことがある」
エレン「なんて言われたんだ?」
ミカサ「私は自分勝手だって。もっとエレンのことを信じろって」
エレン「ジャンが言ったのか?そんなこと」
ミカサ「そう。もっと頼ってやれとも言われた」
エレン「…」
ミカサ「ねぇ、エレン。私はずっとエレンのそばにいたい」
エレン「だったらまず風邪を治せ」
ミカサ「私が戦えなくなっても、エレンを守れなくても、エレンのそばに居てもいい?」
エレン「当たり前だろ、家族なんだか ら。お前は俺が守ってやるよ」ニカッ
ミカサ「……エレン、かっこいい」フフフ
エレン「ほら、そんなにしゃべれるなら飯も食えるだろ。今度はちゃんと食べろよ」
ミカサ「ええ、がんばる。……だからもう少しなでていてほしい…」
エレン「…仕方ねぇな、ほんと子供みてえだ」ナデナデ
ミカサ「ありがとう」ニコッ
エレン「普段はあんなに世話焼いてくるのにな、別人みたいだ」ハハ
ミカサ「今はそれでもいい」
エレン「あ、もう風呂の時間だ。寝る前に来れたら来るから。ちゃんと食ってちゃんと寝ろよ」
ミカサ「うん。ありがとう、エレン」
ガチャ パタン
ミカサ(行ってしまった。なんだか急に寂しくなった)
ミカサ(胸の奥に何かが引っ掛かっている気がして食事もとる気にならない)
ミカサ(でも、エレンがせっかく持ってきてくれたから。食べなくちゃ)モ グ
ミカサ(…やっぱり食べたくない)カタン
ミカサ(寂しい、一人で居たくない)モゾモゾ
ミカサ(………寒い)ギュウ
ミカサ(そばに居てほしかった私が眠るまででいいから)
ミカサ(さっき、言えばよかった)
男子風呂場
アルミン「あ、エレン。ミカサどうだった?」
エレン「結構良くなってたと思うぞ。たぶん明日までには熱は下がると思う」
アルミン「そうか、良かった安心した よ」
エレン「ミカサ、かなり甘えてきたぞ」
アルミン「やっぱりそこは昔のままなんだね」フフッ
エレン「なんかホッとした。ミカサって、ここ入ってからどんどん人間離れして行くからな」ハハハ
アルミン「そうだね、でもミカサもただの女の子なんだよね。二人にして正解だったよ」ハハハ
エレン「そうだなー。あ、ジャン!!」
ジャン「あ?なんだよ」
エレン「ミカサのとこ行ってやってくれてありがとな。あいつ結構喜んでたぞ」
ジャン「そ、そうかよ…」スタスタ
エレン「…なんだあいつ」
アルミン「照れてるんじゃないかな」 クスクス
エレン「なんでだ」
アルミン「ジャンにもいろいろあるんだよ、きっと」クスクス
エレン「ふーん。あ、俺早く風呂あがってミカサのところ行かなくちゃ。アルミンも来いよ」
アルミン「そうだね、じゃあ僕も急ご う」
アルミン「結構時間稼げたから、就寝時間までまだあるね」
エレン「かなり急いだからな」
コンコン ガチャ
エレン「おーい、ミカサ」
アルミン「ミカサ、調子はどう?」
ミカサ「エレン、アルミン、来てくれてありがとう。だいぶ良くなった」
アルミン「そうか、良かった」
エレン「あ、ちゃんと飯食えって言ったのに。一口しか食べてないじゃねえか」
ミカサ「…だって…」ウツムキ
アルミン「まあ、体調が悪い時に食べるものじゃないよね、このパン。固いもん」フフッ
エレン「そうだけどさー…」
ミカサ「明日になればきっと食べられ る」
エレン「絶対だな?」
ミカサ「うん、絶対」
エレン「食べなきゃ良くならないのに なー」
ミカサ「問題ない。良くなった」
エレン「あ、そうだ。お前明日訓練休めよ」
ミカサ「なんで?明日にはきっと元通 り」
アルミン「大事をとってってことだよ。ミカサは訓練休んでも置いていかれるなんてことはないから大丈夫だろう?」
エレン「そう、アルミンの言うとおり」
ミカサ「でも…」
エレン「でもじゃない!俺達のこと心配してんならそんな心配要らねえよ」
アルミン「そうだよ、ミカサ。僕らのこと心配するより自分の心配しなきゃ」
エレン「さっきジャンにも言われたんだろ、もっと信じろって」
ミカサ「……わかった…」シュン
エレン「よし、じゃあお前は訓練見て て、アドバイスとかあったらくれよ」
アルミン「そうだね、それがいいや。僕もお願いしてもいい?」
ミカサ「うん、わかった。任せてほし い」
エレン「じゃあそろそろ就寝時間だし、俺達行くから。おやすみ、ミカサ」ナデ ナデ
ミカサ「!エ、エレン、アルミン…」ギュウ
アルミン「?どうしたのミカサ」
ミカサ「…もう少し、ここに居てほしい…私が眠るまで…」
エレン「ったく、仕方ねえな。じゃあ早く寝ろよ」ポンポン
アルミン「ほんとに小さいときのままだね、ミ カサ」ニコニコ
ミカサ「ありがとう、二人とも」ニコ
ミカサ(言ってよかった。少し照れくさいけど、二人がいれば寂しくない)
ミカサ(あったかい……)
ミカサ「…zzz」スヤスヤ
エレン「寝るのはええ…」
アルミン「安心したんじゃないかな?」 クスクス
エレン「こいつ、ほんとに変わらねえ な…」ハハハ
アルミン「僕はそっちの方が嬉しいけどね」フフフ
エレン「ああ、俺も」
アルミン「エレン、なんだかお兄ちゃんみたいだね」クスクス
エレン「う、うるさいなー」ムゥ
アルミン「じゃあ、そろそろ行こうか。点呼間に合わなくなっちゃうう」
エレン「 そうだな、行こうか。おやす み、ミカサ」ナデナデ
アルミン「おやすみミカサ」ナデナデ
ガチャ パタン
短いですが、本日はここまでにします
明日の朝にまた来る予定です
お付き合いくださりありがとうございました
おやすみなさい
やらかした…
朝に来るとか言って、もう昼ですね
レスくれた方々、ありがとうございました
とっても励みになります
それでは、ぼちぼち投下していきます
―――――――
――――
――
ミカサ(いつもより、静かな朝。誰の寝息も聞こえない)
ミカサ(……うん、もう熱は下がった。体調も万全)
ミカサ(朝食の時にエレンとアルミンにお礼を言わないと。眠るまでそばに居てくれた)
ミカサ(そのおかげで、とてもよく眠れたから)
ミカサ(起床時間まで、まだ少し時間がある)
ミカサ(シャワーを浴びてから食堂に行こう)
ミカサ(………恋か…)スタスタ
食堂
エレン「おう、ミカサおはよう。具合はどうだ?」
アルミン「おはよう、ミカサ」
ミカサ「おはよう、体調はもう大丈夫。二人とも、昨日はありがとう」
エレン「気にすんな。よく眠れたか?」
ミカサ「ええ、それはもう」
アルミン「それは良かった。じゃあごはん食べよう。ミカサは食べられる?」
ミカサ「ええ、少しおなかがすいた」フフフ
エレン「おー、よかったよかった」
クリスタ「ミカサおはよう。体調はど う?」
サシャ「おはようございます!今日はご飯ちゃんと食べて下さいね!」
ミカサ「おはよう。おかげさまでもう 治った。ありがとう」
クリスタ「良かったー。今日の訓練は参加するの?」
ミカサ「いえ、今日はやめておくようエレンに言われているから、今日は見学」
サシャ「そうですね、昨日あんなことがありましたしね。それがいいですよ」
アニ「おはよう、あんたもう治った の?」
ミーナ「おはようみんな!」
サシャ「アニ、その話はもう終わりましたよ!今は訓練を見学するという話です」フーッ
ユミル「朝からウゼェなこいつ」
アニ「そう、まあそれがいいよ。また倒れても困るしね」
ミカサ「ええ、今日も倒れたらエレンとアルミンに嫌われてしまいそう」フフ
クリスタ「じゃあ自己管理しっかりしなくちゃね♪」
サシャ「もうたまりません。いただきます」モシャモシャ
エレン「なぁミカサー、今日ちゃんと見ておいてくれよ。対人格闘で今日こそアニに勝ちたい」
ミカサ「任せて。エレンもアルミンも しっかり見る」
ミカサ「けど今日一日ではアニには勝てない」
エレン「うっ、でもやってみなきゃわかんねえだろー。ビシビシ言ってくれ」
アルミン「僕にもビシビシ言ってほし い!」
ミカサ「わかった。二人からは一瞬も目を離さない」
エレン「少しくらい目を離してくれるとありがたいけどな」
ミカサ「そんなこと言ってるエレンはいつまでたってもアニに勝てない」
エレン「く、くそ~!」
午前 対人格闘訓練
エレン「アニ、組んでくれ!」
アニ「いいけど、今日も手加減しないからね」
エレン「よし、じゃあ俺が襲う役な」
アニ「とっととかかってきな」
エレン「・・・フッ!」
アニ「遅い」スッ
エレン「ぐっ」バシッ
アニ「フッ!」バキッ
エレン「!!いっ!」グラッ
アニ「フンッ」バキッ
エレン「うっ!!」ドサッ
アニ「はい、取った」パシッ
エレン「っ! !いってえ…」ジンジン
アニ「それより、ねえ。あれ何なの」
エレン「あ?何のことだよ…」ナミダ メ
アニ「あんたの家族。ずっとこっち睨んでるんだけど」
ミカサ <●> <●>ジーッ
エレン「ああ、ミカサに後でアドバイスもらうんだ。ただ見てるだけじゃあいつも暇だろ」
アニ「ふぅん、それにしてももっと優しい目でこっち見ること出来ないのかね。あれじゃホラーだよ」
エレン「そうか?そうでもねえだろ」
アニ「そうでもあるよ…」ハァ
エレン「それよりも、続きやろうぜ。次はアニが俺を襲う番な」
エレン「ミカサ、どうだった?」
ミカサ「悪くは無かった。でも動きが少し単調すぎる」
アルミン「僕はどうだった?」
ミカサ「少し怖がり過ぎな所がある。もっと突っ込んでも大丈夫」
エレン「なるほどな」
ミカサ「エレンは動きを読まれている。相手をよく見て考えて動くの」
ミカサ「アルミンもそう。落ち着いてやれば相手の次の動きが読めるはず」
アルミン「うーん、なんか難しそうだ。ミカサはいつもそうやってやっているの?」
ミカサ「ええ、きっとアニもそう。それができるようにならないと格闘術は上手くなれない」
アルミン「やっぱりそうだよね、力も体力もないけど僕も頑張ってみよう」
エレン「俺もがんばろ。アニに勝ちたいからな」
ミカサ「エレンもアルミンも、きっと強くなれる」
エレン「よし、もう一回アニに相手してもらおう!」
エレン「あ、そうだミカサ。あんまり睨むようにこっち見るなよ、アニがビビってた」
ミカサ「そんなつもりはなかったけど、ごめんなさい」
ミカサ「…なんかこう、モヤモヤして」
エレン「まあいいや。じゃあ俺いってくる!」
アルミン「僕も誰かに相手してもらお う!ありがとねミカサ」
ミカサ「ええ、がんばって」
昼休憩 食堂
エレン「あー、疲れた」
アルミン「午後は馬術だったよね」
エレン「馬術か。調査兵団に入るためには重要だけど、ケツ痛くなるよな」
アルミン「確かにそうだね。それに僕たまに酔うよ」
エレン「……俺、話してたら舌噛んだことある」
アルミン「それは……エレンバカだなー」クスクス
エレン「くそー、笑うなよー。それにし ても背中が痛い…」
ミカサ「どうかしたの?」
エレン「いや、アニの動きを読もうとがんばってたらやられた」
アルミン「僕もだよ、やっぱりなかなか難しいものがあるね」
ミカサ「なるほど、でもそれは仕方な い。実際に痛い目にあった方が早く強く なる」
エレン「俺、何回痛い目にあったかもうわかんねえよ…」
アルミン「僕も小さいころから殴られ続けてきたのにな」ハハハ
ミカサ「もちろんただ痛い目にあうだけじゃ強くはなれない。そこからしっかり学ばないと」
アルミン「そうだね、ミカサの言う通りだよ」
エレン「うーん、やっぱむずかしい なー。それより腹減った、飯食おう」
アルミン「もー、せっかくミカサがアドバイスしてくれてるのにー」
エレン「飯食いながらだってできるだ ろ」
ミカサ「そうね、ご飯を食べながらにしよう」
アルミン「じゃあ、ご飯取ってこなきゃ ね。僕もうおなかペコペコだよ」
ミカサ「どうかしたの?」
エレン「いや、アニの動きを読もうとがんばってたらやられた」
アルミン「僕もだよ、やっぱりなかなか難しいものがあるね」
ミカサ「なるほど、でもそれは仕方な い。実際に痛い目にあった方が早く強くなる」
エレン「俺、何回痛い目にあったかもうわかんねえよ…」
アルミン「僕も小さいころから殴られ続けてきたのにな」ハハハ
ミカサ「もちろんただ痛い目にあうだけじゃ強くはなれない。そこからしっかり学ばないと」
アルミン「そうだね、ミカサの言う通りだよ」
エレン「うーん、やっぱむずかしい なー。それより腹減った、飯食おう」
アルミン「もー、せっかくミカサがアドバイスしてくれてるのにー」
エレン「飯食いながらだってできるだ ろ」
ミカサ「そうね、ご飯を食べながらにしよう」
アルミン「じゃあ、ご飯取ってこなきゃね。僕もうおなかペコペコだよ」
エレン「慣れないことしたから眠いわ。午後寝そう。いや、寝るわ」
ミカサ「座学はともかく馬術で居眠りを するのは厳しいと思う」
エレン「知ってるよ、馬術で寝てたら落馬するだろ」
ミカサ「エレン、私は馬術も参加しちゃだめ?」
エレン「やめとけ、病み上がりなんだから」
エレン「フラついて落馬するかもしれないし、酔って吐くかもしれないからな」
ミカサ「そんなバカみたいなことは絶対にない」
ミカサ「でも、エレンが言うなら今日はやめておこう」
エレン「いい子だな!」ナデナデ
ミカサ「……///」キュン
アルミン(僕もう絶対馬で酔わないぞ)
エレン「うーん、やっぱ眠いわ。早く食って昼寝するかな」
ミカサ「膝枕をしてあげよう」
エレン「いや、いらねえよ」
アルミン「あ、今日のスープニンジンだらけだよエレン」
エレン「俺もうおなかいっぱい」
午後 馬術
エレン「やっぱりニンジンはマズイ」
ミカサ「そんなことない、ニンジンはとても美味しい」
アルミン「ニンジンは緑黄色野菜って 言って、すごく体にいいんだよ」
ミカサ「ニンジン嫌いを克服すれば強くなれる。…例えば、私のように」
エレン「お前のその人間離れした強さはニンジンのおかげなのか?」
ミカサ「そう、私はエレンの家に行く 前、家で野菜を作っていたから。ニンジンとか」
エレン「…じゃあ、がんばって克服する か…でも味がな」
ミカサ「すりおろしてケーキの生地に混ぜて焼いたりするとおいしい。甘くなる」
アルミン「それおいしそうだね!」
ミカサ「とても美味しい。お母さんがよく作ってくれていた」
エレン「それなら俺にも食えそうだな!」
ミカサ「そう、ニンジンが嫌いな子供でも大丈夫」
エレン「でもそんなことここじゃできないだろ」
ミカサ「そうだった。それじゃ あ、エレ ンは気合で克服するしかない」
エレン「あー、それはむりかも」
エレン「でもそんなことここじゃできな いだろ」
ミカサ「そうだった。それじゃ あ、エレ ンは気合で克服するしかない」
エレン「あー、それはむりかも」
エレン「そうだミカサ、また馬術もアドバイスしてくれ」
アルミン「僕もお願い」
ミカサ「もちろん、しっかり見てる」
エレン「にらまなくていいからな」
ミカサ「わかってる」
エレン「じゃ、よろしく」
アルミン「よろしくね!」
短いけど、昼の部はここまで
お昼ごはん食べた後は、どうしても眠くなります
それでは、夜にまた来ます
こんばんは、レスありがとうございます
それではまた、ぼちぼち投下していきます
パッカパッカ
ミカサ(そういえば、馬術は人に教えられるほどじゃない)
ミカサ(まあ、それでもエレンとアルミンよりはいいけど)
パッカパッカパッカパッカ
ヒヒーン!!
モブ子「キャアッッ!!」ズデーン
エレン「オイ、大丈夫か?」スッ
モブ子「あ、ありがとう///」
ミカサ(あの子はたしか、モブ子?)
ミカサ(落馬した、大事ではないみたいだけど痛そう)
ミカサ(エレンが起こしてあげてる。優しい)
ミカサ「……いいな」ボソッ
ミカサ(……いや、なんでいいななんて思ったんだろう)モヤモヤ
ミカサ(私は落馬したくないのに)モヤモヤ
ミカサ(まただ、またこの変な気分)モヤモヤ
ミカサ「……落ち着かない」モヤモヤ
―――――――
――――
――
夜 女子宿舎
ミカサ(今日はずっとあの変な気分が治らなかった)
ミカサ(エレンといるときは平気だったけど)
ミカサ(落ち着かない)ソワソワ
クリスタ「ミカサ、どうかしたの?」
ミカサ「……どうして?」
クリスタ「なんか少しソワソワしてるように見えたから」
クリスタ「まだ体調治ってないの?」
ミカサ「いえ、もう大丈夫。……だと思う」
クリスタ「なんかミカサらしくないよ。相談なら乗るよ?」
ミカサ「……ありがとう、でも説明し辛い」
ミカサ「なんだか、こう、落ち着かない」
ミカサ「ソワソワというかモゾモゾというかモヤモヤというか……」
ミカサ「あと、動悸が激しいときが多々ある」
ミカサ「……やっぱり医者に行くべきだろうか」
クリスタ(え、それって……)
クリスタ「その、モヤモヤするときと、動悸が激しくなる時ってどんな時?」
クリスタ「出来るだけ詳しく教えて」
ミカサ「……最初にモヤモヤしたのはたしか、格闘訓練をしてるの見ていたとき」
クリスタ「その時エレンってたしかアニとやってたよね」
ミカサ「そう。私がアドバイスをしてた」
ミカサ「次は、馬術の時」
クリスタ「ああ、馬術の時か」
クリスタ「モブ子ちゃんが落ちちゃって、エレンが助けてあげたんだよね」
ミカサ「…さっきから、どうしてエレンが出てくるの?」
クリスタ「ミカサがモヤモヤする時って、エレンが他の女の子と一緒にいる時なんだよ」
ミカサ「つまり、どういうこと?」
クリスタ「嫉妬してるんじゃない?アニとか、モブ子ちゃんに」
ミカサ「……嫉妬?」
クリスタ「そう、エレンが取られちゃうんじゃないかって」
ミカサ「よく、わからない」
クリスタ「うーん、そうか。じゃあ動悸が激しくなる時は?」
ミカサ「エレンといるときとか、頭撫でられたときとか」
クリスタ「やっぱりミカサ、エレンが好きなのね」
ミカサ「それは当たり前。でも慣れないことをされるから、恥ずかしい」
クリスタ「私が言ったのはそういう好きじゃないよ、恋だよ」
ミカサ「……違う、エレンは家族」
クリスタ「今はまだ仕方ないけど、いつまでも家族を逃げ道にしちゃだめだよ」
クリスタ「私が貸した本、読んだでしょ?」
ミカサ「……うん」
クリスタ「今ミカサは、その主人公と同じ気持ちなんじゃない?」
ミカサ「……そうかもしれない」
クリスタ「別に恋愛するのはいけないことじゃないんだよ、むしろいいことなんだよ」
ミカサ「それはわかってる、けど私たちは家族だから……」
クリスタ「認めたくないのかもしれないけど、認めてあげなきゃ」
クリスタ「やっと気づいてあげられたのに、可哀想だよ」
ミカサ「どうして可哀想なの?」
クリスタ「だって、生まれたのに否定されたら悲しいじゃない」
ミカサ「私には、よくわからない……」
クリスタ「わからなくてもいいよ、でも否定はしないであげて」
クリスタ「ハンナとフランツだってあんなに幸せそうじゃない」
ミカサ「それはわかる」
クリスタ「エレンとああなること、考えたことないの?」
ミカサ「エレンは、危なっかしいから。私が守らないと」
クリスタ「エレンもミカサもうらやましいな」
ミカサ「どうして?」
クリスタ「誰かからこんなに愛されたり、誰かのことをこんなに愛せるなんてすごいうらやましい」
ミカサ「クリスタはみんなから好かれて いると思うけど」
クリスタ「ありがとう、でもやっぱり誰 かの一番になってみたいかな、なんて ね」フフフ
ミカサ「クリスタ…」
クリスタ「変な話してごめんね、でも、 いつかは認めなきゃ」
クリスタ「いまは頭の中がごちゃごちゃかもしれないけど、自分の気持ちと向き合えたら教えてね。応援するから」
ミカサ「でも…」
クリスタ「まあ、卒業までまだまだ時間あるし、自分の気持ちとゆっくり向き合ってごらんよ」
クリスタ「私も経験あるわけじゃないのに偉そうなこと言ってごめんね」
ミカサ「いえ、少しすっきりした、気がする」
クリスタ「ふふふ、やっぱりうらやましいな。私も恋がしたいよ」
ミカサ「クリスタ、私は…」
クリスタ「違うって言うんでしょ?わ かってるよ」
クリスタ「でも、私はミカサのこと応援してるからね」
ユミル「おーい、クリスター。風呂行くぞー」
クリスタ「あ、うん!ちょっと待っててー!」
クリスタ「ほら、ミカサもお風呂行こう!」
ミカサ「あ、うん、ちょっと待ってほしい」パタパタ
ユミル「二人っきりで何話してたんだ よ」
クリスタ「教えないよー。秘密だから ね」フフフ
ミカサ(……違う、そんなんじゃない。家族なのに)
ミカサ(そんなこと思っていたらエレンに嫌われてしまう)
ミカサ(嫌われてたくない、ずっと家族のままでいたい)
ミカサ(……こわい)
ミカサ(私はもう、エレンの家族ではいられないのかな)
―――――――
――――
――
翌朝 食堂
エレン「ふぁー、ねむ」
アルミン「ミカサ、おはよう。調子はどう?」
ミカサ「!……お、おはよう。調子はいい、平気。」
エレン「そうか、じゃあ今日は訓練出ても平気だな」
ミカサ「う、うん」
アルミン「どうかしたの?」
ミカサ「なんでもない。私、今日はクリスタたちと食べるから。それじゃ」スタスタ
アルミン「……ミカサ、なんか変だ」
エレン「どっか変なとこあったか?」
アルミン「鈍感すぎるよ!いまあからさまに避けられたじゃないか。どう見てもミカサ変だよ!」
エレン「あいつにもそんな気分の日があるだろ」
アルミン「えぇー……うーん、心配だなぁ」
エレン「あぁ、あれだ。反抗期」
アルミン「…ミカサが?」
エレン「……そりゃないか」
アルミン「そうだよ、エレンじゃあるまいし」
エレン「ほら、もう気にしないで食おうぜ」
ミカサ(逃げてきてしまった)
ミカサ(昨日のこと思い出してしまって、泣きそう)
ミカサ(……情けない)
クリスタ「ミカサ、どうかしたの?」
ミカサ「いや、なんでもない。私もいっしょに食べてもいい?」
クリスタ「もちろん!ここおいで」ポンポン
ユミル「珍しいこともあるもんだな。今日はエレンの世話はいいのか?」
ミカサ「……今日はいい」
ユミル「今日は嵐になりそうだな」
クリスタ「もう!そんなこと言わないの!」
クリスタ「昨日のことで意識しちゃったの?」コソコソ
ミカサ「……そうかもしれない、顔を見れない」コソコソ
ミカサ「こんな自分が情けない…」コソコソ
クリスタ「それは仕方ないよ……」コソコソ
ユミル「おい、私もいるんだが」
クリスタ「あ、ごめんね!寂しかった?」フフフ
ユミル「バカか」
―――――――
――――
――
夜 男子宿舎
アルミン「おかしい」
エレン「なにがだ?」
アルミン「ミカサに決まってるじゃないか」
エレン「まだ言ってんのか」
アルミン「だって、今日のミカサはおかしすぎるよ……」
ライナー「確かに今日はおかしかったな」
マルコ「うん、おかしかったね」
ジャン「いい傾向」
エレン「なんだよみんなして。どこがおかしかったんだよ」
コニー「おいエレン、俺は確かにバカだが、今日のミカサが変だったことくらいわかるぞ」
エレン「マジかよ!コニーもかよ」
アルミン「気づいてないのはエレンくらいだよ……」
エレン「え!!どこかおかしいとこあったか?」
ライナー「いや、誰が見ても一瞬でわかるくらいあからさまにお前のこと避けてたじゃないか」
エレン「避けてたか?」
ジャン「なあ、アルミン。こいつの頭の中はゴミでも詰まってんのか?」
エレン「あ?なんだと!!」
アルミン「ごめんねエレン、でも僕もそう思うよ」
エレン「アルミンまで!」
アルミン「ミカサが君を避けるなんて、僕の知る限り初めてだ」
ジャン「くそ、うらやましい」
アルミン「とりあえず明日も様子を見てみよう」
女子宿舎
ミーナ「今日エレンのこと避けてたね、ミカサ」
ミカサ「そんなつもりはないのだけど……」
サシャ「いや、あれは誰が見ても避けてるようにしか見えませんでしたよ」
ミーナ「ケンカでもしたの?」
ミカサ「いや、してない」
ミーナ「じゃあどうして避けてたの?」
ミカサ「……避けてはない」
アニ「ミーナ 、やめなよ。話したくないことだってあるだろ」
ミーナ「あ、そうだよね。ごめん」
ミカサ「いえ、大丈夫。私こそごめんなさい。うまく説明できないの」
クリスタ「ミカサ、ちょっといい?」コソコソ
ミカサ「ええ、なに?」
クリスタ「ごめんね、私が変なこと言ったから」
ミカサ「別にクリスタのせいじゃない。私がただ情けないだけ」
クリスタ「どうして?」
ミカサ「だって、泣きそうになるからエレンの顔を見れないなんて…」
クリスタ「なんで泣きそうになるの?」
ミカサ「私はもう家族ではいられないのかもしれないと思うと……」ウルウル
クリスタ「え!な、泣かないでミカサ!」オロオロ
ミカサ「ごめんなさい……」ポロポロ
クリスタ「エレンに恋していても、ミカサとエレンは家族じゃない!」
ミカサ「家族なのに恋をするのはいけないこと……」
クリスタ「どうしてそう思うの?」
ミカサ「……キンシンコン?」
クリスタ「え!それって肉親だけじゃないの?」
ミカサ「どういうこと?」
クリスタ「だってミカサとエレンは血が繋がってるわけでもないでしょ?」
ミカサ「そうだけど」
クリスタ「じゃあ関係ないよ!」
ミカサ「でも、血が繋がってなくても、家族は家族だから」
ミカサ「これからも私はエレンの家族でいたいの……」
ミカサ「私はただ、エレンのそばに居られるだけでいい…」
クリスタ「…そっか」
ミカサ「でも、今日のようなことが続けばそばに居られない」
ミカサ「これじゃエレンを守れない…」 ウルウル
ミカサ「クリスタ、私はどうしたらいいの?」ポロポロ
クリスタ「ああ、泣かないで。きっと今は戸惑ってるだけだからね」
クリスタ「自分の気持ちがはっきり分かれば、きっと元通りになるから」
ミカサ「……本当に?」グスッ
クリスタ「うん、大丈夫だよ。だから泣かないで」ナデナデ
ミカサ「明日にはなおる?」
クリスタ「うーん、それはわからないけど……」
ミカサ「それは困る……」ウルウル
クリスタ「ミカサ、気長に待とう!」キリッ
ミカサ「……わかった」グスン
クリスタ「じゃあ、もう今日は寝よう!明日は立体機動だよ!」
ミカサ「うん。ありがとう、クリスタ。おやすみなさい」
クリスタ「おやすみなさい」ニコッ
クリスタ(ミカサ、かわいいな)
クリスタ(あんなに強いのに、やっぱり女の子なんだなー)
クリスタ(……いいなぁ)
眠気がやばいので、
今日はここまでにします。
ミカサちゃんが泣き虫だったらかわいいな
それではおやすみなさい。
見て下さってる方、ありがとうございました。
乙
強い子の弱った場面って可愛いよね
こんばんは
>>156
11巻のミカサは最高にかわいかった。
それでは、ぼちぼち投下していきます
よろしくお願いします
―――――――
――――
――
翌朝 食堂
ミカサ「お、おはよう……」ドキドキ
アルミン「おはようミカサ」
エレン「おー、おはよう」
ミカサ「今日も、クリスタたちと食べる、から……」ドキドキ
アルミン「うん、いってらっしゃい」
ミカサ「じゃあっ」タッ
アルミン「……今日もまだ変だな」
エレン「いいじゃねぇか。あいつにも友達くらいいるだろ」
アルミン「うん、そうなんだけどね……」
エレン「気にしすぎだろ」
アルミン「うーん、それならいいんだけど」
アルミン「でも、何かあったのなら相談してほしいなぁ…」
エレン「…まあ、それもそうだな」
ミカサ(どうしよう、悪化した気がする)ドキドキ
ミカサ(心臓、うるさい)ドキドキ
ミカサ(顔、あっつい……)ドキドキ
クリスタ「ミカサ!」
ミカサ「クリスタ、今日もいい?」
クリスタ「もちろんだよ、おいで!」ポンポン
午前 立体機動訓練
キース「今日は班ごとで討伐数を競ってもらう。ちなみに、班はこちらで決めてある」
キース「 ――― 、以上。班ごとに分かれて、準備ができ次第出発せよ」
ミカサ(どうしよう、エレンと一緒の班だ)
エレン「ミカサ!」ポンッ
ミカサ「!!」ビクッ
エレン「おお、どうした。まあいいや。同じ班だな、張り切ってぶっ倒れるなよ」
ミカサ「う、うん」アセアセ
エレン「どうかしたか?」
ミカサ「ど、どうもしない」
ミカサ「あ、サシャ!」タッ
エレン(……俺、いま逃げられたのか?)
ミカサ「サシャも同じ班でよかった」
サシャ「同じ班でしたか!ミカサがいれば百人力ですね!」
ミカサ「がんばろう」
ミカサ(また逃げてきてしまった)
ミカサ(今のはさすがにあからさま過ぎたかもしれない)
ミカサ(……どうしよう)
サシャ「うーん、ミカサがいたのに3位でしたねー」
ミカサ「力になれなくてごめんなさい」ショボン
サシャ「あわわ、ごめんなさい、そんなつもりで言ったんじゃないですよ!」アセアセ
ミカサ「でも実際私はあまり役に立てなかった」ショボン
サシャ「まあ、私もエレンも同じくらいでしたし、気にしないでください」
ミカサ「ありがとう」
サシャ「そんなことより、お昼ですよ!お昼!!」ワクワク
エレン「あ、ミカサ!」
サシャ「あ、エレンじゃないですか。もうすぐお昼ですよ!」
エレン「そんなこと知ってるわ。ミカ サ、まだ調子悪いのか?」
サシャ「え!そうだったんですか?」
ミカサ「そんなことは全くない。それよりサシャ、早く食堂に行こう」スタスタ
サシャ「え?あ、待って下さいよミカ サー」タッ
エレン「…もしかして、また逃げられたのか?」
サシャ「ミカサ?ミカサってばー」スタスタ
ミカサ「…」スタスタ
サシャ「ミカサ、どうしたんです かー?」スタスタ
ミカサ「なんでもない、それより今日のスープの芋をサシャにあげる」
サ シャ「きゃー!!ほんとですか!!楽しみですー♪」ルンルン
ミカサ(…またやってしまった。こんな ことするつもりないのに)
ミカサ(胸が苦しいのに耐えられなくて逃げてしまう…)
ミカサ(本当はエレンの目を見て話したいのに……)
ミカサ(たった一人の、私の大切な、家族)
ミカサ(家族なのに…)
夜 男子宿舎
アルミン「今日のミカサもおかしかっ た」
マルコ「おかしかった」
ライナー「おかしかったな」
ベルトルト「おかしかったね」
ジャン「いい傾向」
コニー「おかしかった」
アルミン「エレン、どうだい?今日のミカサはいつもと違った?」
エレン「ああ、そうだな。なんかすげえ避けられてる気がする」
アルミン「エレンが分かるほどあからさまに避けたのか…」
エレン「なんか、俺が話しかけるとすぐに逃げるんだよ」
エレン「なあ、アルミン。俺、なんかしたか?」
アルミン「うーん、僕にはよくわからないよ。僕はミカサじゃないからね」
アルミン「ケンカとかはしてないんでしょ?」
エレン「してない、と思う」
ライナー「エレン、気になるなら直接ミカサに聞けよ」
エレン「そうしたいんだけどあいつが逃げるんだよ。ろくに話せもしねえ」
ベルトルト「逃げられちゃうならしょうがないね」
ジャン「お前に愛想尽かしたんだろ」ククク
エレン「あ?まあそれならそれでかまわねえけどさ…」
アルミン「愛想尽かすとかはないと思うなあ…」
コニ ー「だめだ、俺にはわからん」
マルコ「アルミンは避けられてるの?」
アルミン「いや、僕は全く。ものすごく普通に接してくれるよ」
マルコ「うーん、じゃあエレンだけなんだ」
アルミン「とりあえず明日もまた様子見かな」
エレン「まあ、あいつにもあいつの交流の仕方があるだろうしな」
アルミン「そんなこと言っても、今までこんなことなかったじゃないか」
エレン「まあ、ないな」
アルミン「だからこれは異常事態だよ。ミカサがエレンから逃げるなんて」
ジャン「心変わりかもしれないだろ」
エレン「明日も避けられたら、捕まえて理由聞いてみるかな」
女子宿舎
ミカサ「……」ハァ
クリスタ「ミカサ、今日もまた避けま くっちゃったのね」
ミカサ「クリスタ…」
クリスタ「よしよし、ミカサはかわいいなー」ナデナデ
ミカサ「クリスタ?」ワシャワシャ
クリスタ「…まだ、認める気にはならな い?」
ミカサ「何を?」
クリスタ「エレンに対する恋心」
ミカサ「…私は、家族だから」
クリスタ「認めないのね」
ミカサ「…これを恋だと認めたら、もう二度と今みたいな関係には戻れないような気がして怖いの」
ミカサ「私はエレンの家族でなくちゃいけないのに。家族としてエレンを支えなくちゃいけないのに」
ミカサ「エレンと家族で居られなくなるのは、本当に嫌。それだけは絶対に嫌なの」
ミカサ「……そばに居られるだけで、いいの。それだけで私は幸せだから」
クリスタ「ミカサはとってもウブでとっても一途なんだね」
クリスタ「ねえ、もしエレンがミカサのことを1人の女の子として好きになったらどうする?」
ミカサ「残念だけど、きっとそれはありえない」
クリスタ「たとえばの話だよ」
ミカサ「…もし、そんなことがあれば、私はきっと喜ぶだろう」
ミカサ「けど、エレンにとって私はただの家族」
ミカサ「そして私にとってもエレンは家族。これだけは譲れない」
クリスタ「そうだね、じゃあ、早くエレンから逃げるのやめないとね」
ミカサ「だめ、出来そうにない。心臓の音がうるさかったり、涙が出そうになったりするの」
クリスタ「ミカサは自分の身体コントロールできるんじゃないのー?」フフフ
ミカサ「どうにも、コントロールが出来ない。故障したのかもしれない」 アセアセ
クリスタ「そんな、機械じゃないんだから」フフフ
ミカサ「明日は、明日こそは、がんばってみる」
クリスタ「だめそうだったら、また私たちのところにおいでね」ニコッ
ミカサ「ええ、ありがとう」
クリスタ「あ、そういえば明日は座学のテストだよ!」
ミカサ「そういえばそうだった」
クリスタ「サシャ!」
サシャ「ふぁーい、なんですか?」
クリスタ「明日、テストだけど大丈夫?」
サシャ「え、テストですか?」アセアセ
ミカサ「そう、明日はテスト」
サシャ「明日でしたっけ……」アセアセ
ユミル「おー。忘れてたけど、そういやそうか」
サシャ「……ど、どどどどうしましょう……」アセアセ
ユミル「あーあ。まあ、この間の休みに余裕ぶっこいてたし大丈夫だろ?」ケラケラ
サシャ「どうしましょう…来週だと思ってました……」ウルウル
クリスタ「サシャ、落ち着いて。明日はテストだけだし、多少夜更かししても平気だから、私と一緒に勉強しよ?」ニコッ
サシャ「いいんですか?うわぁー!かみさまぁー!!」グスグス
ユミル「またクリスタはいい子ちゃんするのかよ」
クリスタ「本を貸したのは私だから私にも責任はある。だからいいの!」
ユミル「そーかよ。じゃあ私は寝るからな、勝手に頑張ってくれ」
ミカサ「サシャ、クリスタ、私も手伝おう」
サシャ「神様が二人!!ありがとうございます!」
クリスタ「ありがとう、ミカサ」
ミカサ「じゃあ、さっさと終わらせよう」
サシャ「はい!」
とりあえずここまでにします
夜に来れたら来ます
こんばんは
昨晩は結局来れなくてごめんなさい
レスくれた方々、ありがとうございます
やっぱりレスがつくと嬉しいですね
それではぼちぼち投下していきます
よろしくお願いします
翌朝 女子宿舎
クリスタ「ふぁ…おはよう」
サシャ「あ、おはようございます」
ミカサ「サシャが起きてるのは珍しい」
サシャ「えへへ、今日は寝てないんですよ」
ミーナ「一夜漬け?」
サシャ「そうです!寝たら二人に教えてもらったこと忘れそうだったので」テヘヘ
クリスタ「もぅ、無理しちゃダメだよー」
サシャ「大丈夫です!朝ごはんを食べれば回復します!」
クリスタ「そうだね、じゃあ食堂行こうか」
ミーナ「アニー、いい加減起きなってば」ユサユサ
クリスタ「ほら、ユミルも起きなさい!」ユサユサ
食堂
アルミン「コニー、大丈夫?」
エレン「どうだ、一夜漬けの効果はありそうか?」
コニー「まあ、俺は天才だから…」フラフラ
ライナー「大変だな」
コニー「…あー、やべぇ。すげえ眠い」
ジャン「じゃあ早く飯食って試験まで寝てろ」
コニー「そうしたいけど、寝たら全部忘れる」
エレン「じゃあ走ってこい」
コニー「それはないわ」
クリスタ「おはよう、みんな。コニーはどうしたの?」
ライナー「おう、おはようクリスタ」
エレン「おう、コニーは徹夜で勉強してたんだよ」
アルミン「今日がテストだってこと忘れてたんだって」クスクス
ミーナ「コニーもなの?」アハハ
サシャ「私も一夜漬けで頑張りましたよ!」
ユミル「テストがいつかくらい覚えとけよな、バカ」
サシャ「あ、じゃあユミルも昨日忘れてたって言ってたのでバカですね!」
ユミル「あ?」
サシャ「ごめんなさい」
アルミン「あ、ミカサおはよう!」
ミカサ「あ、お、おはよう」
エレン「サシャの勉強付き合ってやったんだって?」
ミカサ「え、そう。少し、だけど……」
エレン「お前は大丈夫なのか?」パチッ
エレン(あ、目があった……)
ミカサ「~っ!!/////」ウツムキ
ミカサ「え、ええ……あ、クリスタ!待って」タッ
エレン「……なあ、アルミン」
アルミン「……なんだい、エレン」
エレン「……今、ミカサ逃げたよな」
アルミン「……そうだね、逃げてた」
エレン「サシャ!」ガシッ
サシャ「は、はいぃ!!」ビクッ
エレン「お前、なんか知らないか?ミカサが俺のこと避けるんだ」
サシャ「ああ、いや、あの、まあ……詳しくは、知りません」
エレン「あ、ユミル!お前、なんか知らないか?」
ユミル「あ?まあ、直接は聞いてないがあいつらの様子から察しはつくだろ」
エレン「お、教えてくれ!」
ユミル「いやだね、お前とミカサの問題なんだ。自分でなんとかしろ」スタスタ
ユミル(アルミンとかわかってそうだけどな)
エレン「くそっ……」
クリスタ「ミカサ、また失敗だね……」
ミカサ「目があったの、久しぶりに。心臓が口から出るかと思った」
ミカサ「まだ心臓がうるさい、気がする……」
クリスタ「ふふふっ、ミカサもそんな冗談言うんだね!」クスクス
ミカサ「冗談じゃない……比喩」
クリスタ「あはは、ごめんね。でも、エレン寂しそうな顔してたよ」
ミカサ「…」ウツムキ
クリスタ「ミカサ、がんばれ」
ミカサ「……うん」
講義室
クリスタ「サシャ、テスト大丈夫そう?」
サシャ「大丈夫ですよ!ミカサとクリスタが教えてくれたので!」
ミカサ「それでも、心配」
サシャ「大丈夫ですよ!心配しないでください」
クリスタ「うーん。じゃ、がんばろうね!」
サシャ「席はこの辺でいいですかね?」
ミカサ「いいと思う」ガタッ
エレン「ここ、座るぞ」ガタッ
ミカサ「あ、え、ちょっ…そ、そこはっ…」
クリスタ(どうしよう!エレンがミカサの隣に座っちゃった…)
クリスタ(こんなの想定外だよ…)
教官「これより問題を配る。」
ミカサ(まずい、非常にまずい。教官が来てしまっては席の移動ができない)ドキドキ
ミカサ(どうしよう、苦しい。心臓の音がうるさすぎて、エレンに聞こえそう)ドキドキ
ミカサ(…呼吸、出来なくなりそう)ドキドキ
教官「それでは、試験開始」
ミカサ(……全然集中できない)ドキドキ
ミカサ(どうしよう。心臓の音、聞こえてないよね)ドキドキ
ミカサ(問題文が全く頭に入ってこない)ドキドキ
ミカサ(深呼吸、落ち着かなくちゃ……)スーハー
ミカサ(……よし、少し落ち着いた)カリカリ
教官「それでは、試験開始」
ミカサ(……全然集中できない)ドキドキ
ミカサ(どうしよう。心臓の音、聞こえてないよね)ドキドキ
ミカサ(問題文が全く頭に入ってこない)ドキドキ
ミカサ(深呼吸、落ち着かなくちゃ……)スーハー
ミカサ(……よし、少し落ち着いた)カリカリ
連投してしまいましたが、
気にしないでください
教官「はい、そこまで。回答用紙を後ろから前に回せ」
アー、オワッター!
ゼンゼンデキナカッタ…
ガヤガヤ
ミカサ(結局、あまり集中できなかった……)
クリスタ「ミカサ、大丈夫だった?」コソコソ
ミカサ「全然だめ、集中できない」コソコソ
エレン「なあ、ミカサ。出来たか?」
ミカサ「え、っと。あ、あまり……出来なかった」ドキドキ
エレン「俺は結構出来たぞ!今回はミカサに勝てるかもな」ニッ
ミカサ「//// ま、負ける、かもしれない……」ドキドキ
ミカサ(まだ教官がいるから、席を立てない…)ドキドキ
ミカサ(……逃げられない)ドキドキ
エレン「…」
エレン「……ミカサ。なんでお前、俺を避けるんだよ」
ミカサ「あ、えっと………」ウツムキ
エレン「俺、何かしたか?何かしたなら謝るから言ってくれ」
ミカサ「し、してないっ…エレンは、なにもっ…」
エレン「じゃあ、どうして避けるんだよ」
ミカサ「…」ウツムキ
クリスタ「あ、えーっと、エレン…ミカサは……」
エレン「ごめん、クリスタ。ミカサから聞きたい」
クリスタ「あ、そうだよね、ごめん……」シュン
エレン「ミカサ、なんか言えよ」
ミカサ「ご、ごめんなさい……」
エレン「なんで謝ってんだよ…」
ミカサ「…」
教官「静かにしろ。テストは来週までに返却する。今日はこれで終了とする、以上」スタスタ
エレン「なあ、ミカサ…」
ミカサ「ごめんなさいっ」ガタッ
エレン「あ、おいっ」
エレン(……くっそ、なんでだよ)イライラ
クリスタ(ミカサ…)
サシャ「クリスタ!どうしましょう、すごく良くできましたよ」
クリスタ「…よかったね、サシャ」
ミカサ(…ごめんなさい。ごめんなさい、エレン)
ミカサ(あなたは悪くないのに。全部私が悪いのに)
ミカサ(エレン、怒ってるだろうな)
ミカサ(もう、家族と思ってくれないかも)
ミカサ(……エレンに、触れたい)
ミカサ「…エレンっ……」グスッ
クリスタ「…見つけた」
クリスタ(こんなところに居たんだ)
クリスタ(涙の跡がついてる。泣き疲れて寝ちゃったのかな)
クリスタ(…ミカサの寝顔は、少し幼い感じがする。かわいい)
クリスタ「ミカサ、起きて」
ミカサ「…ん、クリスタ……?」ゴシゴシ
クリスタ「おはよう、ミカサ」
ミカサ「クリスタ、私エレンにひどいことをした」
クリスタ「ごめんね、私のせいだよね。本貸して、私が変なこと言ったから」
ミカサ「違う、全部私が悪い」
ミカサ「…ねえ、クリスタ。エレンは怒ってた?」
クリスタ「うん、怒ってるって言うより、イライラしてた 感じかな」
ミカサ「そう…。これでもうエレンは私のこと嫌いになったはず」グスッ
クリスタ「そんなことない。きっとエレンは、寂しかったのよ。いつもかまってくるミカサに突然避けられ始めたから」
ミカサ「……本当?」
クリスタ「うん、きっとそうだよ」
クリスタ「そういえば、もうお昼終わっちゃったから、パンだけしか持ってこられなかったけど」ハイ
ミカサ「あ、ありがとう。そんなに寝てたなんて…」
クリスタ「ミカサ、いっぱい泣いたんだね。目が腫れてるよ」クスッ
ミカサ「別にかまわない」ゴシゴシ
クリスタ「だめだよ、ミカサも女の子なんだから」
クリスタ「それ食べ終わったら、顔冷やしに行こうか」
ミカサ「うん、ありがとうクリスタ」
とりあえずここまでにします
続きはまた夜に来ますね
次で完結するので、よかったらお付き合いください
こんばんは
レスありがとうございます
それではぼちぼち投下していきます
よろしくお願いします
夕食後 兵舎裏
ミカサ(……この場所、落ち着く)
ミカサ(エレンと顔を合わせたくなくて、夕食の時間ギリギリに行って、一人で食べた)
ミカサ(一人での食事は、おいしくなかった)
ミカサ(やっぱり、エレンとアルミンと食べるご飯が一番おいしい…)
ミカサ(…少し、ここで頭を冷やそう)
ミカサ(ああ、星がきれいだな…)
ミカサ「……寒い」マフラーギュッ
そう、私はクリスタから借りた小説に感化されただけ
少し経てば、またいつものように戻るはず
…もし、戻らなかったらどうしよう
クリスタの言うように、これが本当に恋だったとしたら?
家族なのに
こんな気持ち、知りたくなかった
こんな感情なんて、全部消えてしまえばいい
私は家族として、命に代えてもエレンを守り、そばに居る
それだけでいいのに
女の子と思われなくても、口煩く思われても
エレンのそばに居られるなら、エレンをこの手で守れるなら
私はずっとこのまま、ただの家族がいい
これで私は十分幸せなのに
お願い、エレン。
このままずっと気づかないでいて
もうこれ以上、あなたに私の情けない姿を見せたくない
こんな気持ちなんか、私には必要ないのに
私はいつから、こんなに弱くなったんだろう
エレンに会いたい、会って声が聞きたい
エレンに触れたい、私に触れてほしい
きゅっと胸を締めつける感じが、たまらなく苦しい
エレン「……ミカサ?」
ミカサ「…っ!エ、エレン?」ハッ
エレン「逃げんなよ」ガシッ
ミカサ「…離して」
エレン「嫌だね。その気になれば自分で振りほどけるだろ」
エレン「なあ、昼間は悪かった」
ミカサ「え、そんな。私が全部悪いのに…」
エレン「俺、ちょっとイライラしてたんだよ。ずっとお前に避けられてるから」
ミカサ「……ごめんなさい」
エレン「今はもう避けてた理由は聞かない。だから、もう話してもいいってなった時に話してくれ」
ミカサ「…そんな日は、来ないと思う」
エレン「じゃあ、大人になってこのこと覚えてたら話してくれ」
ミカサ「覚えてたら、話そう」
エレン「ミカサは強いくせに、子供っぽいところあるからな」
エレン「悩みとかあるなら俺が全力で力になるから。変な意地張ってないで相談してくれ」
エレン「俺たちは家族なんだから。俺だって、お前の力になりたい」
ミカサ「うぅ…エレン、ありがとう、ごめんなさいっ……」ポロポロ
エレン「!うわぁ、泣くなよミカサー!」アセアセ
ミカサ「ごめんなさい、許して、ごめんなさい……」ポロポロ
エレン「………ったく」ギュッ
ミカサ「!!///」ビクッ
エレン「もうそんなこと気にしてねえから、お前も気にすんな」
エレン「お前、俺を守るとか言ってたよな?」
ミカサ「…うん、命に変えてもあなたを守る」
エレン「なあ、お前も俺の夢知ってるだろ?」
ミカサ「…壁の外の…海?」
エレン「そう、海だけじゃない。いろんなところを探検する」
エレン「俺とミカサとアルミンと、三人でな」
エレン「だから、俺を守って死ぬなんて絶対にやめろ」
エレン「…俺の夢は、ミカサがいないと 叶わないんだ」
ミカサ「…でも、私はエレンを守りたい。私がここに来た理由も、あなたを守るため」
エレン「じゃあ、ミカサのことは絶対に俺が守る」
エレン「俺に守られるなら、お前も俺を守っていい」
ミカサ「……うん、守る…絶対守る……!」 グスッ
エレン「…ミカサはやっぱり子供っぽいよな」ハハハ
ミカサ「…子供でもいい」
ミカサ「今日のエレンは、なんだかお兄ちゃんみたい」フフフ
エレン「久しぶりにお前の笑った顔見た気がするな。普段から、もっと笑えばいいのに」
ミカサ「………私には難しい///」
エレン「ハハッ、もう泣きやんだか?」
ミカサ「うん、もう大丈夫」ゴシゴシ
エレン「よし、じゃあもう宿舎に戻れ。ここは寒いから、また体調崩すぞ」
ミカサ「…うん、ありがとうエレン。おやすみなさい」ギュウ
ミカサ(…そうか、これが)
これが、恋か
この気持ちが『好き』なのか
もしかしたら私は、小さい時からずっとエレンが好きだったのかもしれない
小さい私を助けてくれた小さなヒーロー
あの時からずっと…
そう考えるとこの気持ちもたまらなくいとおしく感じる
…やっぱり、消えないでいい
私にとってこの感情は大切なものだから
この心地いい苦しさも、あたたかい気持ちも
全部私の大事な一部
この気持ちに気づかせてくれてありがとう、エレン
美しいこの世界で、あなたに出会えてよかった
もし、あなたを守る必要がないくらい世界が平和になったら、その時にこの気持ちを伝えよう
それまでは、大事に胸の奥にしまっておこう
私は、あなたのそばに居られるだけで幸せだから
好きよ、エレン。大好きよ
―――――――
――――
――
翌朝 食堂
ミカサ「…エレン、ほっぺにパンくずがついてる」フキフキ
エレン「ああっ!それぐらい自分で出来るよ!!」
ミカサ「やっぱりエレンはまだまだ子供」ヤレヤレ
ジャン「へっ、このガキめ!」
ミカサ「ジャンも子供」
ジャン「」
エレン「うるせーなー!昨日はお前も子供だって言ってただろ」ムスッ
ミカサ「確かに子供だけどエレンよりは大人」
エレン「……昨日泣いてたくせに」ボソッ
ミカサ「それを言うところが子供」
エレン「…ぐっ!」
アルミン「ほらほら、ごはん冷めちゃうよー」
ミカサ「…アルミンは子供じゃない」
アルミン「そうかな?でもミカサがいつも通りに戻ってよかったよ」
ミカサ「…そんなに変だった?」
エレン「すげえ変だった」
ミカサ「そう…ごめんなさい」
ジャン(まあ、しおらしいミカサもかわいいけどな!!)キラキラ
マルコ(ジャン……)
アルミン「まあ、何があったかは知らないけどもとに戻ってよかったよ!」
エレン「まあ、そうだな」
アルミン「相談ならいつでものるからね、ミカサ」メクバセ
ミカサ「……アルミンは大人だ」ムスッ
アルミンガオトナナラオレモオトナダロ!!
エレンハゼッタイニコドモ
ナンデダヨー!!!
お父さん、お母さん、
私はもっと強くなります
大事な人たちを守るために
私を守ってくれたお父さんとお母さんみたいに強くなる
だから見ててね、私頑張るから
おじさん、おばさん、
エレンは私に任せてください
絶対に死なせない
必ず私が守るから
だって私はエレンの家族
エレンは私の最後の家族だから
おわり
以上で終了です
最後までお付き合いいただき、
ありがとうございました
これが処女作なもので、拙い文章だったかと思いますが
たくさんのレス、ありがとうございました
見返してみると
全体を通して、ありがちな少女漫画みたいな雰囲気ですね
エレンさんにお兄ちゃんさせたかったんだ。
最後までありがとうございました
それでは、失礼します。
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