シノ「コケニー気持ちいいですぅ~♪」アリス「し、シノ!」 (93)

シノの部屋、AM2:00

シノ「うわぁ! あ、アリス!? 起きてたんですか!?」

アリス「お、起きてたよ!」

シノ「うう、恥ずかしいです……こんな……こんなコケシでオナニーをしてるところ見られるなんて……」

アリス「……」

シノ「あ、アリス……あの……その」

アリス「シノ……毎日してるでしょ? 一ヶ月前ぐらいから……」

シノ「ええっ!? ぜ、全部聞いてたんですか!?」

アリス「そうだよ! 今日は……」

シノ「そんなっ……! 一ヶ月も私の恥ずかしい声を!?」

アリス「え、あ……そ、そうだよ……///」

シノ「恥ずかしいです!恥ずかしいです!もうお嫁にいけませ~ん!!」

アリス「///……あっ、そ、そうじゃなくて! 言いたいことがあるの! 」

シノ「……そ、そうですよね……私のせいで寝不足アリスですよね……」

アリス「えっと、私のことはいいんだけどね、シノのことが心配で……シノ、一ヶ月前から体調がずっと優れないでしょ?」

シノ「え? そう見えますか?」

アリス「そうだよ、コケニーのことは伝えてないけど、勇姉も陽子達も心配してたよ」

アリス「毎日してたら体調崩しちゃうのは当たり前だよ」

シノ「私自身はそうは思わないのですが……逆にコケニーしないと落ち着かなくて寝れないんです」

アリス(そんなはずないよ……こんなのおかしいよ。シノのために、ガツンと言わなくちゃ……)

アリス「と、とにかく! シノが良くてもダメだよ! やめるって約束して欲しい!」

シノ「や、やめる!? そ、それは……」

アリス(うぅ……ごめんね、シノ……シノのためだから……)

アリス「シノ! は、はっきり言って……めめめ迷惑なの! お願い、やめて!」

シノ「め、迷惑っ……!」

アリス「ぅ……シノッ!」ジッ

シノ「……わかりました。 私も、アリスに迷惑かけたくありませんから」ニコッ

アリス「ほ、ホント!?」

シノ「はい、ホントです!約束です!今までごめんなさい!」ペコリ

アリス「いいんだよ、シノ!よかった~。それじゃあ、寝よっか」

シノ「はい、おやすみなさい♪」







1時間後

アリス「……」

シノ「んっ……気持ちいいですぅ~♪」

アリス(!)

アリス(……シノ……)






翌日の朝

チュンチュン

アリス「ふわぁ……シノ、おは……よ!?」

シノ「ほへ……」グッタリ

アリス「し、シノ! 救急車、救急車なの!?」

シノ「いえ、ちょっと風邪を引いてしまったみたいで……ご心配には及びません、休めば……」

アリス(こ、コケニーするからだよシノ……)

アリス(約束したのに……約束したのに……)グスッ

シノ「アリス……? 私は大丈夫ですから、泣くほど心配しなくても」

アリス「わ、わかった…ゆっくり休んでね」

アリス(……こうなったら……ごめんねシノ……)

学校


陽子「コケニー!? コケシでオナニーしてコケニー!? だから最近体調悪そうだったのか!?」

カレン「オナニーって聞いたことあるデス。masturbation?」

陽子「ナイス発音!」

アリス「それでね、あのね……」

綾「ちょっと二人とも! アリスの話を聞きなさい!」

アリス「あ、ありがと、あy」

綾「オナニーを笑うなんて最低よ!誰でもすることだもの!」

陽子カレンアリス「え?」

綾「あっ……///」

陽子「いやぁ、誰でもはしないと思うなぁ~」

カレン「デスね」

綾「そ、そんなことよりっ! アリス、まだ続きがあるんでしょう!?///」

アリス「そ、そうだよ! 今朝休んだのだって、コケニーのせいなんだよ? もう私、見ていられなくて……」

カレン「それは由々しき問題デスね。シノがいないとつまらないデス」

アリス「約束したのに、止まらなかったんだよ? シノは、簡単に約束を破る人じゃないよ。 私、悲しくて……」ウルウル

綾「仕方ないわよ。オナニーだもの」

陽子「綾……」

アリス「私は止めたいの!」

陽子「うーん……アリスは迷惑してるのか?」

アリス「迷惑とかじゃないけど、体調を崩してるし……」

アリス「それに、コケニーしている時のシノは私が理解できない世界にいるような気がして……怖くて……」

カレン「コケシを隠しちゃえばいいデス!」

アリス「え?」

カレン「コケシを隠せばコケニーできないデス!簡単デス!」

綾「そうね。お気に入りの道具、オカズが無ければ萎えてしまうものよ」

陽子「綾……」

アリス「でも、いいのかな? 勝手にそんなこと」

陽子「いやぁでも、それしかないと思うなー。アリスの言うとおり、シノが約束を破ってまでするなんて普通じゃないし」

アリス「そ、そうだよね」

綾「でも、それが出来るのは一番近くにいるアリスよ。 できるの?」

アリス「……」

アリス(わたし……シノが大好きだよ。シノが約束を破ってまでするんだから、本当に気持ちいいんだと思う。だから大切にしてあげたい)

アリス(でもね、こんなの間違ってるよ。コケシで体調崩すなんておかしいよ。だから、シノ……ごめんね)

アリス「……私、やるよ!シノを救って見せる!」キッ

カレン「Oh! アリスかっこいいデス!私からもお願いするデス!がんばってクダサイ!」

陽子「アリス……泣ける! 頑張れ、頑張れ!」

綾「……気をつけてね……何かあったら電話して。姉さんに助けを求めてもいいし。深夜だからって気にすることないわ」

アリス「うん、ありがとう! 私、頑張るよ!」




アリス(シノ……私が助けるからね。待っててね)




シノの部屋、PM4:30

ガチャ

アリス「……」

シノ「……」スースー

アリス「よし……確か、昨夜はここに……あった!」

アリス「これを……ど、どうしよう」

アリス「私のカバンの中に……んしょ」

アリス「……」

アリス(大丈夫だよね……私達、友達だもんね……)









シノの部屋、AM1:30

シノ「……」スースー

アリス(……ご飯の時も、普通の可愛いシノだった)

アリス(体調もよくなった。おねがい、どうか起きないで……)

シノ「……」ムクッ

アリス「!」

シノ「……ごめんなさいアリス……でも、バレなければ、誰も傷つきません」ボソッ

シノ「……心配なんか、何もないです……」ゴソゴソ

アリス(……)

アリス(また……この感覚)


アリス(ごめんなさい、シノ……気づいたよ)


アリス(……シノが体調を崩して欲しくないっていうのもあるけど)


アリス(知らないシノがどんどん増えていくのが嫌なの。離れて行って欲しくない)


アリス(私、卑怯な子……でも……)





シノ「……あれ、ないです……コケシが……」ゴソゴソ

シノ「ないです、ないです、確かにここに……」

アリス「……っ!」フルフル

シノ「なんで、なんでですか。コケシ、私のコケシ」

アリス「……ぅぅ……っ」

シノ「!……アリスっ!?」

アリス「!!」

シノ「起きてたんですか!? 私のコケシ知らないですか!?ないんです、ないんです~!!!!!」

アリス「っ……そうなんだ。でも、約束したから、いらないよ?」

シノ「!」

アリス「そうだよね?」

シノ「隠したんですか」

アリス「約束したよ! 私とシノで!」

シノ「隠したんですか」

アリス「もう、しないって! 私のためにやめるって!」

シノ「隠したんですか。どこですか?」

アリス「シノ!私の目を見て!」

シノ「待っててください。見つけますね」

アリス「シノ!」

シノ「怒ってないですよ。大丈夫、大丈夫です……お姉ちゃん、起きてしまいますよ?」

アリス「……」ササッ

シノ「……アリス? いま、何か隠しましたね? カバンですか?」

アリス「な、なんでもないよ!なんでもない!」

シノ「失礼しますね」ガシッ

アリス「し、シノ!」

シノ「……」バッ

アリス「あ……」

シノ「……えーと……あっ、ありました~!」

アリス「あ……あ……」ウルウル

シノ「さてと……」

アリス「……うわぁぁ~!! シノ~!!」ポロポロ

シノ「……アリス?」

アリス「シノっ! シノっ……!」ポロポロ

シノ「あ、あの……」

アリス「シノぉ~~~!!!」ポロポロ

シノ「あ、あの、落ち着いてください。と、取り上げだけで、もうしないですから!」

アリス「シノのうそつき! 昨日だってしてたくせに!」

シノ「っ……ばれて、ましたか……」

アリス「私、もう嫌なの! 」

アリス「知らないシノが増えて欲しくない! 体調を崩すシノなんて見たくない!」

シノ「アリス……」

アリス「私との約束を破るシノは、私の知らないシノだよ! そんなシノ、私が許さないから!」

シノ「……」

アリス「……私とコケニー……どっちが大事なの……?」グスッ

シノ「……アリスの知らない私は……たくさんたくさんアリスを傷つけてしまったのですね……」

シノ「わかりました……もう、本当に、これで終わりです。コケニーは、もう終わりです」

アリス「シノ……本当にホント?」

シノ「はい、本当にホントです」

アリス「本当にホントなの?」グスッ

シノ「……最初からシンプルに考えればよかったんです。アリスとコケニー、どっちが大切なのか」

アリス「……私、シノが大好きだよ? 大好きな友達を疑うなんて、もう嫌だよ?」

シノ「はい、大丈夫です! アリスの知らない私は、もういません!」

アリス「……ぁああ~~! シノ~~!!!」ギュッ

シノ「アリス……こんなに泣いて……本当にごめんなさい」ナデナデ

シノ「今日は、一緒のベッドで寝ましょうか?」ニコッ

アリス「! うん、そうする!一緒に寝よう!」

シノ「こうすれば、安心ですね」

アリス「もう、疑ってないよ?」

シノ「……ありがとうございます。 もう遅いから、寝ましょうか」

アリス「うん! 明日は一緒に学校いこうね!」

シノ「もちろんです!」









アリス「……」スースー

シノ(……とは言ったものの、ちょっと自信ないですね。でも、アリスのため……)

シノ(……こんなこと考えてる時点で、私最低ですね……)

シノ「……なんで私、こうなっちゃったんでしょう」ボソッ

シノ「……」





シノ「……」



~~~~






その日、忍は夢を見た。







~~~~





シノ「……んっ……ここは?」

シノ(……森?)

シノ「んしょ……」ムクッ

シノ「……なんか輝いてる……?」

シノ「湖……ですか……?」

シノ「湖のそばに誰か……わ、私!?」

シノ「もう一人の私!?」

綾「……」パァァ

シノ「綾ちゃんまで!?」




綾「あなたが落としたのは、この金のこけしですか?それとも」

綾「金のアリスですか?」

Anotherシノ「……」




シノ「なんですかあれ……」

Anotherシノ「もちろん、金のこけしです」

シノ「!……な、なんでですか!」

綾「ならば、金のアリスは……」

アリス「しのっ、シノッ!!」

綾「没収です」

アリス「シノ!!!私だよ!シノ!!」


シノ「アリス!!! 」ダッ

シノは、怒った。人生で初めて本気で怒った。

怒りのままにAnotherシノを湖に叩き落とすと、綾からアリスを取り上げ、抱きしめた。

アリス「シノ……」

シノ「アリス……」













シノ「アリス……アリス……」ギュウウウ

アリス「し……のっ……苦し……シノ!」

シノ「!……うわぁ!アリス!? どうしたんですか、そんなに苦しんで!」

アリス「い、いや……なんでもない……なんでもないよ……気にしないで……」ゼーゼー

アリス(暖かかった……)

シノ「……なんでしょう……」

アリス「?」

シノ「アリスがとっても愛おしいです~!」ギュウウウ

アリス「ふわぁっ!? し、シノ!?」

シノ「アリス、アリス~♪」ギュウウ

アリス「あははっ、苦しいよシノ~」

アリス(……こういうの、久しぶりかも)

アリス(シノ……おかえり)











一週間後、学校

陽子「……で、もう大丈夫なのか?」

シノ「はい、この通りです!あのあと、なぜか性欲も湧かなくて!」

綾「信じられナス……」

カレン「あやや、変態さんデスね~♪」

綾「……私も、やめられるかな……」ボソ

陽子「綾……」

アリス(……いつもの、日常……)

アリス「……あははっ」









~アリスの日記~
××月○○日△曜日

シノが、こけしを捨ててくれました。
私はいいって言ったけど、捨ててくれました。
実は嬉しかったのは内緒です。
そのあと、シノは私を抱きしめてくれました。
暖かかったです。

あ、あと、今日の朝、なぜか陽子が無くしてた体操服が返ってきてたみたいです。よかったです。


シノ「ほほえま~」

アリス「シノッ!?」






おわり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom