P「努力なんて、無駄なんだよ」 (26)

音無「おはようございまーす…あら、プロデューサーさん早いですね」

P「…あぁ、音無サンか」

音無(プロデューサーさん…様子がおかしいわ…何かあったのかしら?)

音無「プロデューサーさん、何か悩み事ですか?私で良ければ聞きますよ?」

P「“Я”した今…悩み事などない…我こそ正義…我が全てを導く…強い者が弱者全てを支配する…!」

音無「…ぷ、プロデューサーさん…?どうしちゃったんですか…?」

P「音無サン…貴方も“Я”すればわかります…」

音無(…あの惨劇は…ここから始まった)

ゆっくりですがよろしくお願いします

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音無「…今日は…皆で次のオーディションに向けた合同レッスンです…」

P「ん、あぁ、今日は…努力なんて無駄なことだとわからせるいい機会だな…フフ…」

P「行って来ます、音無サン」

レッスン場

P「…まだ誰も来ていない…」

春香「おはようございまーす!」

P「春香、お前は…努力は無駄だと思うか?」

春香「ど、どうしたんですか?プロデューサーさん…」

P「質問に答えろ!!!!!」

春香「ひいっ!」

P「早く答えろ!!!!!!」

春香「ど、努力は…無駄なんかじゃありません…!報われなくとも…自分に…努力した、という事実が残ります!」

P「ほーう…馬鹿な考えだ…いくら美人になろうと努力したところで、元から美人にかなわないのはわかるだろ?それと同じだよ…」

春香「でも、でも、自分に自信がつきます…!」

P「それはどこで使えるんだ?何に関係があるんだ?」

P「答えろ」

春香「…自信は、とても大事です。たとえ、ピンチになっても、自信は自分を奮い立たせます…自信は、生きていく為に必要な…エネルギーですっ…」

P「それがお前の答えか…ならばお前の「自信」とやらが無駄だということを証明してやる」

P「ここに一本のビデオがある。見るといい」

流れ始めたのは、太陽のジェラシー。

わたしが、始めて歌った曲。

でも、誰が歌ってるのかはわからない。けど、わたしよりとても…上手だった。

春香「…これ、誰が歌ってるんですか?」

P「素人だよ」

春香「…」

P「ネットで見つけたんだ。「歌ってみた」ってヤツ。こいつ、「歌い手」って呼ばれててな、本物より上手いって。もてはやされてたぜ」

春香「でも、その人も上手くなるために努力して、自信をつけたんですよね?」

P「これを見ても同じことが言えるか?コイツのTwitterだ」

かるま@961勢

天海春香の「太陽のジェラシー」歌ってみたがチョロすぎワロタwwwwwwww

P「な?」


P「もう一つ。ツイートがある」

かるま@961勢

点数取りたいならこの曲だろww
やっべぇwwwwwDAMの精密採点でも99出せるwww

P「だろ?」

春香「…そんな」

P「努力なんて無駄なんだよ。これをみればわかるだろ?これでもまだ努力して自信をつける事が正しいと思うか?」

春香「……」

P「俺に任せろ。お前を、トップアイドルにしてやる」

春香「…どういうことですか」

P「お前はただ、俺に黙ってついてこればいいんだよ…」

春香「プロデューサーさん…」

P「俺を、信じろ」

春香"Я"「ハイ、プロデューサー…サン」

P「よし、いい子だ」

春香「結果こそすべて。努力や過程なんて関係ない…」

春香「私は…新しい自分に生まれ変わったの。努力なんて、くだらない…」

千早「あら、春香早いのね」

春香「千早チャン、ちょっといいかな?」

千早「どうしたの?何か用?」

春香「才能って、素敵だよね」

千早「急にどうしたの?」

春香「質問に答えてよ!」

千早「春香…貴方、今日少しおかしいわ…どうしたの?」

春香「うるさい!質問に答えろよ!」

千早「…それが人に質問する態度かしら?」

春香「ゴメン…ちょっと興奮しちゃって」

千早「いいのよ」(春香も多分ストレスが溜まってるのよね…)

春香「才能って、素敵だよね」

千早「才能も大事だけれど、本人の努力が一番大事よ」

春香「千早チャンも、そんなくだらない考えなんだ」

千早「努力するのは、くだらないことなんかじゃないわ。どうしたの、今日の春香は、春香じゃないわ」

千早「努力の大切さは…春香が一番よくわかってるはずだもの」

春香「千早チャン、この曲…歌ってみてよ」

千早「これは…太陽のジェラシーね」

千早「…ええ。いいわ」

春香「ここにちょうどカラオケがあるからさ、採点は…精密採点っと…」

春香「さ、歌ってよ」



千早「ふぅ…なれない曲は難しいわね」

春香「千早チャンすごいよ。98点なんて」

春香「次は、私が歌うね」



千早「96点…流石春香ね」

春香「ほら、これでわかったでしょ?努力は無意味。才能が全てだって」

千早「そんなことないわ!春香の歌には…心がこもっている!長い間歌い続けてきたからこそでる…曲への愛情…ファンへの気持ちが!」

春香「そんなモノで…結果が出るの?」

千早「…春香、本当にどうしてしまったの?」

千早「いつもの春香は、そんなこと絶対に言わない!春香、貴方に何があったの?」

春香「千早チャン。もう、やめようよ」

千早「…?」

春香「千早チャンには才能があるんだから、努力なんてモノに頼るのはやめようよ」

春香「過程はどうあれ、結果を出した方がいいに決まってるよ」

春香「私を信じてよ。千早チャン」

春香「ねぇ」

千早「……そうね」

千早「春香の、言う通りね」

千早"Я"「才能こそ、すべてよ。元がダメなら、すべて、ダメになるの」

千早「努力なんて、無駄なのよ」

春香「わかってくれたんだね、千早チャン」

千早「春香のおかげで目が覚めたわ。これからこの素晴らしい考えを皆にも広めていきましょう」

春香「うん、そうしようか」

P「…これは、予想以上だ」

美希「あふぅ…おはようなの」

P「やぁ美希、おはよう」

美希「…ハニー?」

春香「おはよう美希」

千早「おはよう美希、早いのね」

美希(き、今日の皆は、何かおかしい…)

美希「お、おはようなの」

P「どうした、そんなぎこちない挨拶、美希らしくないぞ。いつも通り元気な美希を見せてくれよ」

春香「そうだよ美希」

千早「そうよ、美希らしくないわ」

美希「ヤ…今日のハニーも、春香も、千早さんも、何かおかしいの」

P「何もおかしなことなんてないぞ」

春香「そうだよ」

千早「そうね」

千早「おかしなところは一つもないわ」

美希「イヤ…怖い…怖いの…」

美希がくる前…

P「千早も、春香も、わかってくれたんだな」

千早「ええ、プロデューサー」

春香「千早チャンにもわかってもらえて嬉しいな」

P「次は、三人で、この思いを伝えよう」

千早「それがいいと思います。プロデューサー」

春香「名案ですよ、プロデューサーサン」

春香「私たちが、正義で、正しいんですよね」

千早「言うまでもないわ。春香」

P「そうだよ、俺たちこそ、正義なんだ」



春香「何が怖いの?」

千早「私たちは何もしてないわ」

P「そうだぞ。俺たちは何もしていない」

美希「いや…いやぁ…」

P「美希は…才能に溢れている」

千早「そうね」

春香「わたしもそう思うわ」

P「その才能…努力なんて下らないモノで潰すわけにはいかないな」

千早「そうよね」

美希「み、皆…何…いってるの…?」

美希「千早さんじゃない…才能だけじゃ…ダメだって…美希に教えてくれたのは…!」

美希「そ、それに、ハニーも…努力してこそ才能は輝くって…」

美希「皆…おかしいよ!皆…どうしちゃったの?美希の知ってる皆じゃないよ…」

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