勇者「王様が仲間を募集した」 (64)



王様「よいか勇者よ!魔王討伐の旅は辛いものじゃ、仲間を連れていくのじゃ!」

勇者「仲間ですか?しかし魔王討伐の旅に連れていくには、それなりの実力が必要に」

王様「分かっておる、ちゃんと優秀な人材を揃えたわい、今は酒場に集まっておるはずじゃ」

勇者「分かりました、酒場ですね」

王様「うむいくのじゃ勇者よ」

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勇者「ここが酒場か、一体何人くらい集まったのかな?」ガチャ

マスター「いらっしゃい、何にする?」

勇者「いえ違うんです、これから勇者として旅立つんですが、王様からこちらに仲間が集まって居ると聞いて」

マスター「ああそれならあっちの人達だよ」

ガヤガヤ

勇者「おおー、すごいな10人もいるぞ、とはいえ全員は無理だな、仕方ないメンバーを考えるか」スタスタ

勇者「あーちょっといいかな?僕は勇者、魔王討伐に行くために仲間を連れにきた、だけど全員は連れていけないから、3人か4人くらいを連れていくことにする」

戦士「誰を連れていくんだ?」

勇者「それを今から決めるんだ、順番に名前と得意な物、後は意気込みや何かがあればそれも聞かせてくれ」

ガヤガヤ

勇者「じゃあ始めようか」



勇者「それでは順番に、まずは右端の君から」

戦士「俺は戦士だ、北にある町で剣術の道場をやっている」

勇者「道場ですか、じゃあ得意な物はやっぱり」

戦士「もちろん剣だ、かなり自信がある」

勇者「なるほど、では他に何か言っておきたい事は?」

戦士「この間北の国で行われた武術大会で、俺は3位になった、かなりの戦力になれると自負している」

勇者「3位ですかなるほど、……では次は隣のあなたで、名前は?」

魔法使い「魔法使いよ、王国の研究所で副所長をやってるわ」

勇者「副所長ですか、得意な物は?」

魔法使い「攻撃魔法よ、補助魔法もそれなりに使えるわ」

勇者「なるほど、後衛向きですね、何か言っておきたい事は?」

魔法使い「魔法以外に知識も豊富よ、きっと役に立つわ」

勇者「ふむふむ、では次の人、名前は?」

僧侶「僧侶です、教会で司祭をやっています」

勇者「司祭ですか、得意な物は?」

僧侶「回復魔法が得意です」

勇者「回復と……、何か言っておきたい事は?」

僧侶「えっと頑張ります!」

勇者「ふむふむなるほど、意気込みはありますね、では次の人」



勇者「名前は?」

武闘家「武闘家だ、武者修行で色々な町を渡ってきた」

勇者「ふむ……、得意な物は?」

武闘家「自分の体を使った攻撃、つまり肉弾戦だな」

勇者「なるほど、他に言っておきたい事は?」

武闘家「俺は強くなりたい!魔王討伐は絶好の舞台だ、是非連れて行ってくれ」

勇者「なるほど、では次の人、名前は?」

盗賊「盗賊だ、まああまりおおっぴらには言えないような事をしてたよ、足を洗ったけどな」

勇者「得意な物は?」

盗賊「ナイフと盗みかな」

勇者「……他に言っておきたい事は?」

盗賊「俺が居れば魔物共のお宝も、全部見つけてやるぜ」

勇者「なるほど、では次の人、名前は?」

商人「えっと商人です、その……父はそれなりに名の知れた商会の会長をやってます」

勇者「得意な物は?」

商人「えっと、帳簿つけや商売が得意です」

勇者「ふむ……、他に言っておきたい事は?」

商人「その……、あまり役にたてないかもしれませんが、精いっぱい頑張ります!」

勇者「君も意気込みはすごいね、じゃあ次の人」



勇者「名前は?」

東の魔王「東の魔王だ、東の国で魔王をやっている」

勇者「魔王!?そりゃすごい!得意な物は?」

東の魔王「武器を使った戦闘だな、あらゆる武器を人間離れした身体能力で扱える」

勇者「あらゆる武器を……、他に言っておきたい事は?」

東の魔王「今回ここに来た理由は、南の魔王が最近調子にのっていてな、一度痛い目を見せてやろうと思ったんだ」

勇者「魔王に痛い目を……、では次の人、名前は?」

北の魔王「北の魔王だ、北の国で魔王をやっている」

勇者「あなたもですか?得意な物は?」

北の魔王「魔法だな、この世の全ての魔法を使う事ができる」

勇者「なるほど魔法を、他に言っておきたい事は?」

北の魔王「東の魔王と同じだ、最近南の魔王が生意気なんでな、軽くヤキをいれてやりたい」

勇者「ヤキをいれると……、では次の人」

西の魔王「西の魔王だ、西の国で魔王をしている」

勇者「ええっ!この酒場に魔王が3人も!すごい!得意な物は何ですか?」

西の魔王「翼や爪、ブレスといったドラゴンの力が使える、その気になれば全身ドラゴンに変身する事もできる」

勇者「ドラゴンに変身、他に言っておきたい事は?」

西の魔王「最近南の魔王がバカやってるんでな、さっきの2人と同じで、身の程を軽く教えてやろうと思ってな」

勇者「身の程を……、では最後のあなた、名前は?」

大魔王「私は大魔王だ!」

勇者「大魔王……?」



大魔王「この大陸の魔王達を統率している」

勇者「見た目はどう見ても、女の子だけど」

大魔王「これでも一万才だぞ、しっかり敬え小僧」

勇者「えっと得意な物は?」

大魔王「魔法も武器も、たいていの事は出来るが、強いて言えば相手を叩き潰して、心を折るのが得意だ」

勇者「相手を……、他に言っておきたい事は?」

大魔王「南の小僧が最近言うことを聞かんからな、ちょいと灸を据えてやろうと思っている」

勇者「灸を据えると……、分かりました、では今日はこのまま帰って、構成を考えます、それで明日旅立ちますから、メンバーはその時に、ではまた明日」スタスタ

ガヤガヤガヤガヤ

大魔王(……灸を据える、は失敗だったか?あやしつけるの方が良かったか?)

東の魔王「この後はどうする?」

北の魔王「明日まで飲んでようぜ」

西の魔王「酒は飲めん、ジュースでいいか?」

戦・魔・僧・武・盗・商((((((どうしよう、選ばれる気がしない))))))

とりあえず今はここまでで。
続きは明日か明後日に。

どうも1です。
今から眠くなるまで、ちょっと書きます。



 その日の夜

勇者「さてと、パーティーを考えないとな、バランス重視か特化型か」フーム

勇者「攻撃と回復と補助、人数は僕を入れて5人が限界かな?多すぎると大変だし」カリカリ

勇者母「勇者?あまり根を詰めすぎてはダメよ?」

勇者「分かってるよ母さん、明日は旅立ちだからね、もう少し考えたら眠るよ」

勇者母「ならいいの、旅の間も無理はしないでね」

勇者「大丈夫だよ、1人で行くわけじゃないから」

勇者母「そうね、仲間の皆さんにもよろしくね」

勇者「うん、お休み母さん」

勇者母「お休みなさい」スタスタ

勇者「……そうだな、やっぱりこの人とこの人と、後はこの人かな?彼女は是非入れたいから、この4人かな?よしっ明日から頑張るぞ!」



 翌朝

勇者「どうも、昨日言った通りパーティーを考えてきました、今から発表したいんですけど、……盗賊さんは?」キョロキョロ

マスター「彼なら自分はまず選ばれないから、ちょっと訓練してくる、と言って町の外に行ったよ」

勇者「そうですか、ちょっと困りますが、まあ仕方ないですね、先にパーティーメンバーの発表をします」

ガヤガヤ

勇者「先に言っておきますが、一緒に行動するという事から、人数は4人にさせてもらいました、その4人にはこの後、僕と一緒にすぐ旅立ってもらいます」

ガヤガヤ

勇者「では発表します、まずは1人目」

東・北・西・大((((誰だろう?))))ドキドキ

戦・魔・僧・武・商(((((どの魔王だろう?)))))

勇者「東の魔王さんです」

東の魔王「よしっ待ってろよ南の魔王!」

勇者「東の魔王さんには、敵との直接戦闘をお願いします」

東の魔王「任せてくれ!」

勇者「はいよろしくお願いします、では2人目は」



北・西・大(((選ばれるかな?)))ドキドキ

戦・魔・僧・武・商(((((もう魔王全員でいいんじゃないかな?)))))

勇者「北の魔王さんです」

北の魔王「よっしゃあ!キッチリヤキ入れてやるぜ!」

勇者「北の魔王さんには、各種魔法による様々な事をお願いします」

北の魔王「ああ任せな!キッチリやってやるよ!」

勇者「よろしくお願いします、では3人目ですね」

西・大((来い!来い!))ドキドキ

戦・魔・僧・武・商(((((どっちかな?順番だと西の魔王かな?)))))

勇者「西の魔王さんです」

西の魔王「ふっ当然だな」

勇者「西の魔王さんには、東の魔王さんのサポートをお願いします、爪による直接攻撃やブレスによる遠距離攻撃などを使い分けて下さい」

西の魔王「全力でやらせてもらう」

勇者「では最後の1人です」



勇者「最後の1人は」

大魔王(誰だ?私か?)ドキドキ

戦・魔・僧・武・商(((((はいはい大魔王大魔王)))))

勇者「商人さんです」

大魔王「ああっダメだった」ガクッ

戦・魔・僧・武・商「「「「「はいはい……え?」」」」」

勇者「商人さん?最後の1人はあなたですよ?」

商人「えっ?あっえ?私ですか?」

勇者「はいそうです」

商人「えっ大魔王さんじゃなくて?」

勇者「そうですよ」

商人「……ええっ!何で私何ですか?自分で言うのもなんですけど、私あまり役に立てないと思いますけど」

勇者「そんな事はないですよ、戦闘に関しては先の3人と僕で十分と判断しました。
なので商人さんには戦闘以外を、具体的には旅の資金繰りや帳簿付け、買い物の際の目利きやアイテムの鑑定などをお願いします」

商人「えっえーと……はい、分かりました」

勇者「ではこれからよろしくお願いします」

商人「あっはい!こちらこそ!」



大魔王「選ばれなかったか、仕方ない!お前たちが私の分まで灸を据えてこい!」

東・北・西「「「はい!」」」

勇者「選ばれなかった人も、状況によっては力を貸してもらうかもしれません、なのでここで待機していただけますか?」

戦士「構わん(東の魔王がいたら俺必要なくね?)」

武闘家「待っているぞ(東の魔王に勝てるかよ)」

魔法使い「いつでも言ってね(全魔法かぁ)」

僧侶「頑張ります!(私一番可能性が低い気が)」

勇者「じゃあ行きましょう、改めてよろしくお願いします、東の魔王さん北の魔王さん、西の魔王さん商人さん」

東の魔王「ああよろしく」

北の魔王「よろしくな勇者」

西の魔王「よろしく」

商人「よっよろしくお願いします!(明らかに私だけ場違いだよこれ!)」

勇者「よし!魔王討伐の旅に出発!」

東・北・西「「「おおー!」」」

商人「おおー」

とりあえずここまで。
次からいよいよ旅に出ます、質問などありましたらどうぞ。

魔王ってやっぱり大きいのかな?

>>20
魔王3人は一般的な人間サイズ、東の魔王だけやや大柄です。
大魔王は見た目は小さな女の子ですが、旅には付いてきません、一応。

乙です
色々意表を突かれて楽しみです
「彼女は~」ってことだけど商人が女で後の魔王3人は見た目男でいいの?

>>24
そうです、魔王3人組は全員男です。
本人は言及してませんが、勇者はお金の管理が苦手で、アイテムの知識も少ないので、それらに強い商人を優遇しました。
まあ魔王3人居れば戦力の方は……。
ちょっと時間あるので、少しだけ書きます。



勇者「それでこれからの事なんですが」

東の魔王「どういうルートで行くんだ?」

勇者「すぐにでも魔王城に向かいたいですが、まだ旅立ったばかりですから、まずは西にある小さな町を目指します、そして魔物退治などをしながら進みます」

北の魔王「なるほどな、まずは俺たちのレベルアップを図る訳か」

商人(いやいや勇者さん、魔王が3人も居るんですよ?戦力は十分所か、もはや世界征服できるレベルですよ?もう強くなりようがないですよ?)

勇者「それと魔王城は大陸の南、小さな島にあると言われています、なので船を手に入れる必要があります」

西の魔王「確かにな、船か……高いだろうな、どうやって手に入れるか」

商人(いや西の魔王さん?あなた飛べますよね?ドラゴンに変身出来るんですよね?運んでくれればいいじゃないですか)

勇者「とりあえずはそんな所ですね、じゃあって早速魔物か」チャキ

魔物「シャァァァ」バッ

東の魔王「せめて腕慣らしにはなってくれよ」グアッ

北の魔王「簡単に倒れんじゃねえぞ」ブァァン

西の魔王「ふん」ズズズ

魔物「……」ガタガタ

商人「南無」

ズゴアッ



商人(酷かった……容赦の欠片もなかった)チラッ

魔物だったもの「……」チーン

商人(東の魔王さんは巨大な両手剣を二刀流で振り回し、北の魔王さんは惜しげもなく上級魔法を連発し、西の魔王さんはブレスで地面ごと吹き飛ばした)

勇者「すごいですね、皆さん僕が思ってた以上ですよ」

商人(むしろ予想通りだったけど)

東の魔王「ふーむ、大剣二刀流か……左を鉄球に変えるか」ウーン

北の魔王「物足りねえな、もっと気合いの入った奴は居ねえのか?」

西の魔王「雑魚だったな、旅立ったばかりでまだ勇者が弱いうちに、幹部クラスを当てて来ると思っていたが」

商人(……なんだろう、南の魔王がちょっと不憫になってきた)

勇者「じゃあこのまま西の町に行きましょう」

東・北・西「「「おー」」」

商人(……なんかもう疲れた)



 魔王城

側近「魔王様!先ほど勇者が旅立ったそうです」

南の魔王「ふん勇者がなんだというんだ?私の目的は大陸を支配し、私が大魔王になる事だぞ?勇者ごとき前座にもならぬ」

側近「ですが魔王様」

南の魔王「くどいぞ側近、勇者の相手などつまらぬ余興に過ぎぬ、例え勇者でも人間が私に勝てる訳があるまい」

側近「では特に手を打つ必要はないと?」

南の魔王「まあな……だがせっかくの余興だ、せめて楽しませてもらいたいものだな」

側近「魔王様がそうおっしゃるなら」

南の魔王「せっかくだ、勇者が来たら歓迎会でもひらくとするか、勇者の相手はショー代わりだ、勇者に着せる適当な衣装でも見繕っておくか」

側近「勇者には仲間も居るのですが」

南の魔王「ならば的当ても出来そうだな、後で水晶を使って覗いておくとするか」

側近「分かりました、では私はこれで」スタスタ

側近「あっ仲間に他の魔王が入ってるの言い忘れた、まあいいか水晶で見ておくって言ってたし」


南の魔王「……うん今のは中々雰囲気出てたな、如何にも魔王みたいな、でももう少しなんかこう……」ウーン

南の魔王「そういえば勇者ってどんな奴だ?水晶で……まあいいか面倒くさいや、どうせ弱っちい人間が数人で来るんだろうし余裕余裕」アハハハハ

南の魔王「それよりも勇者が来た時のセリフだよな、魔王っぽくするか、よく来たな勇者よ、歓迎してやろう」

南の魔王「それともむしろ砕けた感じか?やあいらっしゃい、早速で悪いが死んでもらえるかな?」

南の魔王「……しっくりこないな、これは最優先で考えないとな」ウーム



勇者「西の町が見えてきたね」

商人「ですね」チラッ

魔物達だったもの「「「「……」」」」シシルイルイ

商人(きっと手加減って言葉を知らないんだろうな)

東の魔王「やっと町か、退屈で逆に疲れたな」

北の魔王「歯ごたえが無さ過ぎだな」

西の魔王「ふむ……これは身の程に加え、戦術も教え込まなければいけないな」

商人(多分普通のパーティーなら、それなりに苦労したりするんじゃないかな?)

勇者「それじゃあ商人さん、物資の買い出しなどはお任せします、荷物は僕が持つので」

商人「え?私が決めていいんですか?そういうのは勇者さんが決めるべきじゃないんですか?」

勇者「そうですか?では試しに買う際にアドバイスをお願いします」

商人「分かりました」

勇者「それじゃあまずは武器屋から行きましょう」

 -----

武器屋「いらっしゃい、何にする?」

勇者「どの剣がお勧めかな?」

武器屋「そうだな、兄ちゃんならこの鉄の剣かな?1500Gだぜ」

勇者「ちょっと高いな、でも武器を強くすれば……よし買お「待って下さい」う?」

商人「騙されちゃダメよ勇者さん、ちょっとおじさん、この鉄の剣は1300Gでしょ?ぼらないでよ。
それに勇者さんなら鉄の剣よりも、こっちの鉄の斧がお勧めよ、攻撃力が3も高いのに値段は1200Gとお手頃なの、何でそうなってるかというと、単に斧よりも剣の方が人気で、作る際のコストも高いからなの、だから見た目を重視していないなら断然斧がお勧めよ」

勇者「そうなんですか」

商人「それに魔王さん達は武器を買い替える必要はなさそうだけど、安くあげるのが一番だしね」

勇者「なるほど、じゃあこの斧で」

武器屋「あ……ああ毎度あり」

勇者「ありがとう商人さん、おかげでいい買い物が出来ました、やっぱりあなたを入れて正解でしたね」

商人「いやそんな、役に立てたならそれで、次は防具屋に行きましょう」スタスタ

勇者「そうですね」スタスタ

武器屋「……口を挟む暇が無かった、すごいなあの子」

今はとりあえずこの辺で。
時間が空いたら夜にまた来ます。

どうも1です。
少し時間が取れそうなので、ちょっとですが書きます。



商人「勇者さんにはこの鎧と盾とマント、兜はいります?」

勇者「いやなくてもいいかな」

商人「じゃあこの3つで」

防具屋「あわせて950Gだな」

商人「うーんじゃあ、私用にこの200Gのターバンも買うから、全部で1000Gにまけてよ」

防具屋「むう、ダメだ」

商人「勇者さん、防具の新調は次の町まで待ちましょう」クルッ

防具屋「だあっ分かったよ、1000Gでいいよ」

商人「毎度!」

防具屋「ったく、いい商人になれるぜ嬢ちゃん」

商人「そりゃもう、今後はうちの商会もご贔屓に」チャリン

防具屋「はいよ、鎧と盾とマント、あとターバンだ」

商人「勇者さん、早速装備して下さい」

勇者「……うんいい感じだね、ありがとう商人さん」ゴソゴソ

商人「いえいえ、私にはこのくらいしか出来ませんから」グルグル

勇者「それじゃあ酒場にでも行こうかな、何か情報が聞けるかもしれない」スタスタ

商人「ですね」スタスタ


防具屋「……商会?……あっあの子確か、なるほどねえ……通りで」



勇者「あれ?そういえば魔王さん達は?」

商人「買い物は任せると言って、どこかに行きましたよ」

勇者「宿屋でも探しに行ったのかな?まあいいやまずは酒場に」

商人「あっあそこにありますよ」

勇者「本当だ……でも、何だか騒がしいな」

商人「何かショーでもしてるんでしょうか?」

勇者「まあいってみよう」ガチャ

ワイワイガヤガヤ

商人「勇者さん……あれって」

勇者「東の魔王さんと北の魔王さんだね」


東の魔王「んぐんぐんぐぷはぁっ、どうだ?俺はまだまだいけるぞ」

北の魔王「はっ俺なんざあと3つはいけるぜ」

東の魔王「そんなもんか?俺はあと瓶で5本はいけるぞ、俺の勝ちだな」

北の魔王「あー?何言ってんだよ、俺は3つって言ってんだよ、タルで3つだよ勘違いすんなよな」

東の魔王「馬鹿はお前だろ、その体にそんなに入るか」

北の魔王「上等じゃねえか、そんならやってやろうか?」

東の魔王「是非とも見せてもらいたいな」

北の魔王「オーケイオーケイ、やってやらあ」


勇者「あーあ……あれは止まらないな」

商人「……」

西の魔王「あの2人は昔から酒癖が悪くてな、飲み出すとすぐにこうなる」

勇者「あれ西の魔王さん?いつからそこに?」

商人「……」パチパチ

西の魔王「元々少し離れてジュースを飲んでいた、酒は飲めないんでな」

勇者「僕もまだ飲めないんですよね」

商人「……」パチパチン

西の魔王「所でさっきから君は何をしている?」

商人「……なるほど3420Gですか、……ちょっと行ってきますね」スタスタ

勇者「商人さん?」

西の魔王「待て、近づかない方がいい気がする」

勇者「え?」

すみません一旦席を外します。
犬の散歩とか色々。
一応今日中にもう少し投下しに来るつもりです、では。

どうも1です。
少し遅れましたが、今から続き書きます。



東の魔王「じゃあ早速やってくれ」

北の魔王「おうよ!じっくり見てやがれ、マスター!酒の追加だ!タルで「その前に」ん?」クルッ

商人「その前に、少しいいですか?」ニコニコ

東の魔王「どうかしたのか商人?」

商人「ずいぶん飲んだみたいですね?それで?このお酒の代金はどう払うんですか?まさかとは思いますが、パーティーのお金を使うなんてないですよね?」ニコニコ

北の魔王「え?いやそれは」

商人「まだ旅立ってすぐの、お金の余裕なんてない今、まさかパーティーのお金を使うなんてないですよね?」ニコニコ

東の魔王「いやいやそうは言うけど、まだそんな額はいってないと」

商人「3420Gですね、このタイミングで、お酒の為に3420Gですか?」

北の魔王「いやまあそこはなあ?なんつーかこう、3000Gちょっとくらいなら」

商人「タル3つ追加したら1万G超えますけど?」

北の魔王「えっとそれは」

東の魔王「こいつが馬鹿やっただけで」

商人「うるさい!言い訳はしない!」

東・北「「はい!」」ビクッ



商人「何ですか?私達が買い物をしてる間に、一言の断りもなく、酒場で飲み比べですか?ふざけてるんですか?やる気あるんですか?」

東の魔王「あのその」

商人「しかも3420Gも!分かりますか?それだけあったら食料やら消耗品やらがどれだけ買えるか!」

北の魔王「あー沢山買えます」

商人「他にも色々とできます、さっき勇者さんの装備を一新しても2200Gだったんですよ?それなのにあなた達は!お酒だけで3420G!タルまで入れてたら安いお酒でも10620G!飲み過ぎです!」

東・北「「すみません」」

商人「いいですか?パーティーのお金の管理運用は、勇者さんから私が任されています、つまり買い物などの基本的な決定権は私にあります、なのに何も言わずにこの状況、ちゃんと分かってるんですか?」

東・北「「……」」

商人「今のあなた達は、勇者さんのパーティーの一員です、それが自分勝手に馬鹿みたいにお酒を飲んで、大切なお金を無駄使いして、許されると思いますか?」

東・北「「思いません」」

商人「私だって飲むなとは言いませんよ?でもちゃんと節度をもって、こんな風に飲まずに、嗜むくらいで飲めばいいんです」

東・北「「はい」」

商人「まあ今回はもう飲んでしまった後なので、仕方なく払いますが、もし次に同じ事があったら許しませんからね」

東・北「「はい」」

商人「……はぁ、すみませんマスター、お会計をお願いします」スッ

マスター「あ……ああ、えっと……嬢ちゃんの言うとおり、3420Gだな」

商人「これでいけますか?あいにくと手持ちだけでは足りないので」コトッ

マスター「ん?宝石か?おいおいこりゃあ、素人の俺でも分かるぞ?どう見ても5000Gはするだろ」

商人「あいにくとそれが手持ちの石で、一番安いのなんですよ、まあこの2人が飲みながら騒いだ分と、今の分の迷惑料としてとっておいて下さい」

マスター「いやそれは、さすがに悪い気が……」

商人「そうですね、ではこうしましょう、仕入れのうち何割かを、うちの商会を通してもらえますか?この紙を持っていけば話を通せますから」カリカリペラッ

マスター「ん?これってまさか嬢ちゃん」

商人「これからはご贔屓に、お願いしますね?」ニコッ



商人「さあ行きましょうか」スタスタ

東・北「「はい!商人さん」」スタスタ

商人「いえ別に、急にさん付けしなくても」

勇者「商人さん、今の宝石って」

商人「何かあった時の為に、一応いくつか持ってたんですよ、お金が足りない時なんかの為に」

西の魔王「つまり君の個人的な持ち物か、いいのか?こんな事に使ってしまって」

商人「いいんですよ、装飾品じゃありませんし、ただ持ってるだけじゃ意味がありませんから」

勇者「……ごめんね」

商人「だから気にしないで下さい、元々こういう使い方する為に持ってたんですから」

勇者「でも本当なら、ここで使う必要はなかった訳で」

商人「大丈夫ですよ、それにそのおかげで契約できましたし、そんなに悪い結果じゃないですよ」

勇者「そうかな?」

商人「そうなんです、それよりも宿を探しましょう、少し安めのがあればいいんですが」

勇者「宿屋は確かあっちの方角だったな」

西の魔王「今度からはほどほどにな?」

東の魔王「分かってる」

北の魔王「ああ……、酒は控えるぜ」

西の魔王「そうしとけ」

商人「ほら魔王さん達もこっちですよー」

東・北・西「「「はーい」」」

今日はこの辺で。
800くらいまで書いた所で、うっかり電源押して消えた、書き直したら何かちょっと違いましたが、まあいいですよね。
とりあえずそれで気力と時間が削れたので、ここまでにします、質問などあったらどうぞ、ではまた次回に。

どうも1です。
少しだけ時間が取れそうなので、少しだけ書きます。



商人「宿屋はどこかしら?」キョロキョロ

西の魔王「ああそうだ、さっき酒場で魔物の噂を聞いたぞ」

勇者「魔物の?どんな噂ですか?」

西の魔王「なんでも南の森にある、無人の館に群れで住み着いたらしい」

勇者「群れとなると見過ごせませんね、明日行ってみましょう」

西の魔王「分かった」

北の魔王「商人さん!あっちに安い宿屋があるぜ!」

商人「ありがとうございます、勇者さん西の魔王さん、あっちみたいです」

勇者「はい、さっきの話は晩ご飯の後にでも」

西の魔王「そうだな」

商人「うーん……食事別で1人8Gかぁ、まあこのくらいなら大丈夫かな」



商人「それじゃあ私はお風呂入ってきますね、先に食事に行ってても構いませんから」

勇者「いや待ってるよ、急がなくていいからね」

商人「ありがとう、それじゃあ」スタスタ

勇者「さてと……新しい装備か、ふんっやっとうっ」ブンブンブン

勇者「うん大丈夫そうだな、魔王さん達はどうしてるかな?」

 -----

商人「ふぅ……、ああ疲れた」チャポン

商人「まさか私が勇者さんのパーティーに入るなんて、昨日は考えもしなかったなぁ」

????(勇者?この町に勇者が?)

商人「明日はどうするんだろ?」

????(明日か……なるほどね)

商人「……そろそろ上がるかな?」ザバッ

一旦中断します

生存報告と、今日の夜中くらいに時間がとれれば来ます。

あまり期待はしないでください。

生存報告

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