小鳥「そうだお酒が飲みたい」 (77)
小鳥「ふーっ、今日も疲れたー」
P「お疲れ様です、音無さん」
小鳥「あっ、お疲れ様です、プロデューサーさん。午後はずっと中だったんですね」
P「はい。ちょっと書類が溜まってて…でも、もうこれで終わりです」
小鳥「ふふっ、それじゃあ今日は一緒に帰りましょうか」
P「そうですね」
帰路
P「事務所、もう閉めちゃっても良かったんですか?」
小鳥「えぇ。社長も今は出張で出掛けてますし…アイドルのみんなも、今日は外のお仕事だけですから」
P「なるほど」
小鳥「………」
小鳥(生ビールが半額…)
P「?どうしました?」
小鳥「へっ?いやっ、その…」
小鳥「…ちょっと、喉が渇いたかなぁーって」ちらっちらっ
P「あ、それなら俺、水持ってますよ…って、これじゃ口つけてるからダメか」
小鳥「うふふ」
小鳥(それはそれで)
P「?」
小鳥「……あのー、この後お時間ってあります?」
P「?まぁ…あるといえばありますけど…今日はずいぶん早めに終わりましたし」
小鳥「でっ、ですよね!それじゃあ…」
P「それじゃあ?」
小鳥「……ちょっと…寄っていきません?」
P「寄るって…?…あぁ、居酒屋ですか」
小鳥「ダ、ダメですか?」
P「ははは、いや、俺で良ければ付き合いますよ」
小鳥「ホント?やったぁ!」
ガラッ
ラッシャーセー
店員「お客様、一名様で?」
小鳥「えっ?!きょっ、今日は二名です!」
店員「はい二名様ご案内でーす」
ラッシャーセー
P「へえー、ここってこんな感じなんだ」
小鳥「プロデューサーさんが入ってくるの遅いからですよ!//もう!//」
P「?す、すみません…?」
店員「よろしければお先にお飲み物どうぞ」
P「音無さん何にしますか?」
小鳥「えーっと…」
P「あ、上着こっちに置いときましょうか」
小鳥「ありがとうございます。それじゃあ、とりあえず…」
小鳥(…っていうのはちょっと可愛げがないかしら)
小鳥「プロデューサーさんは?」
P「俺はとりあえず生ビールで…」
小鳥「ですよね!生二つ!」
P「…それじゃ、今日は」
小鳥「お疲れ様です!」
小鳥P「「かんぱーい!!」」
小鳥「んぐんぐ……っぷあー!おいしーい!」
P「仕事終わりのビールは格別ですね」
小鳥「はい!それはもう♪」
店員「こちらお通しでーす」
P「はーい…あ、お通しはキャベツなんですね」
小鳥「はい♪このキャベツ、おかわり無料なんですよ」
P「ここにはよく来られるんですか?」
小鳥「!//わっ、わかります?」
P「え、えぇまぁ…」なんとなく
小鳥「プロデューサーさんは普段からお酒飲まれたりするんですか?」
P「たまーにビールを買って飲んだりはしますけど、基本そんなには…」
P「…音無さんは?」
小鳥「……出来るだけ、控えるようにはしてるんですけど……ちょっと気分が良い日とか、落ち込んだ日にはどうも……」あはは
P「そうですよね…事務所の事全部を、ほとんど一人でやってるわけですから」
小鳥「えっ?あはは、やだ、やめてくださいよ、そんな…」
小鳥「……以前から、律子さんには手伝ってもらったりしてましたし、それ程、辛いってわけじゃないんですよ」
小鳥「それに、今はプロデューサーさんもいますしね♪」
P「あはは、恐縮です…」
小鳥「今日はどの子についてあげてたんですか?」
P「やよいのさししゅせそに千早がゲストで出たので、昼間はそっちに…」
小鳥「さししゅせそ」
P「………」
小鳥「…すみません」
P「…アレ、でも結構言いにくいですよね」
小鳥「ふふっ、確かに。やよいちゃんもよく頑張ってますよ」
P「最初こそダメダメでしたけど…最近はもう、まず間違えませんからねえ」
小鳥「そういうところでも、やっぱり成長を感じちゃいますねえ」
P「時間が経つのはあっという間ですね」
小鳥「…ちょっと、年寄りっぽい意見になっちゃったかしら」
P「あはは…ですね」
P「……そういう音無さんは、ちゃんとタイトル、言えるんですか……?」
小鳥「うふふ…プロデューサーさん、私に噛ませようとして、そんなフリをふってきたのかはわかりませんけど…毎週欠かさず観ている私を、舐めちゃあ駄目ですよ」
P「おおっ…すごい気迫だ」
小鳥「…ウオッホン」
小鳥「……高槻やよいのー?」
小鳥「うっうー!!!!!」
小鳥「お料理ぃー!さしすせ」
P「音無さんっ…!声が大きいですっ…!」ぼそっ
小鳥「うぐっ…//す、すみません…」
店員「お待たせしましたご注文どうぞ」
小鳥「カシラとハツとネギマとナンコツください」
店員「はい。こちら塩で?」
小鳥「はい。プロデューサーさんは?」
P「え?えーと…じゃあ、同じのをもう一本ずつください」
店員「はーい二本ずつお持ちいたしますねー」
小鳥「あっ、あとたこわさと皮ポンを」
店員「はいかしこまりましたー」
小鳥「…でも…どうしてやよいちゃんの方に?元々は春香ちゃんの雑誌の取材に立ち会うはずじゃあ…?」
P「そうなんですけど…千早に、どうしても来て欲しい、って頼まれちゃって」
小鳥「ほほう、それは珍しいですね。どうしてまた?」
P「そうなんですよ。…なんか、自分がちゃんと正気を保ったまま番組を終えられるかどうか、見ててほしい、って…」
小鳥「うふふ、何ですか、それ」
P「あはは、ですよね…でも、考えてみれば確かに千早がやよいと二人っきり、っていうのはあんまりなかったから…不安だったのかも」
P「やよいの方は、そうでもなさそうでしたけど」
小鳥「なるほど…それで?番組はどうだったんですか?」
P「それはもう順調も順調でしたよ!番組側も、良いのが撮れた、って言ってくれて」
小鳥「それじゃあ良かったじゃないですか」
P「はい!ただ…」
小鳥「…ただ?」
P「……番組の最後に、作った料理を二人で食べるじゃないですか」
小鳥「えぇ、ありますね」
P「で、そこでやよいが千早に…いわゆるその、「あーん」をしてあげたんです」
小鳥「素晴らしいじゃないですか!」ガタッ
P「そしたら千早が…」
小鳥「千早ちゃんが?」
P「きゅぅぅ…とか言いながら卒倒しちゃって…」
小鳥「あらー」
P「まあそれはそれで、番組としても良いものが出来たので…」
小鳥「ち、千早ちゃんは大丈夫だったんですか?」
P「…なんか、幸せそうでした」
小鳥「そ、そうですか」
P「あ、そういえばちょっと相談が…」
小鳥「?なんでしょう?」
P「いや、実は次の定期ライブのセットリストがなかなか決まらなくって…」
小鳥「…うーん、そうですねえ。最近発表したばかりの曲もいくつかありますし、やっぱりその辺は抑えておいた方が…」
P「そうですよね…でも、まだCD化されてないとなると、やっぱりフルでやっちゃうのはファン的にポカンとなるんじゃないかと…」
小鳥「それでも、私はやってくれた方が嬉しいと思いますよ?みんな、新曲が聞けるのをずっと楽しみにしていたでしょうから。少なくとも、私はそうです」
P「うーむ…それじゃあ入れてみようかなあ」
小鳥「それが良いと思います」
ゴチュウモンノシナオモチシマシター
小鳥「まあまあ、今ぐらいお仕事のことは忘れて…」
P「あはは、そうですね、すみません」
小鳥「次、何飲みます?」
P「じゃあ黒ホッピーを…あ、俺頼みますよ。音無さんは?」
小鳥「それじゃあ生ビールで…」
P「すみませーん!生ビールと黒ホッピーを!」
ハイナマイチクロイッチョー
P「ところで…すごい美味いですね、これ…!」
小鳥「でしょ?ここの串は美味しいんですよー」
P「えぇ…!ホントに。また是非連れてきてください」
小鳥「!もっ、もちろん!」
P「次は、社長も連れていきましょうか」
小鳥「…うふふ、実は、社長とはたまに飲みにきたりしてるんですよ」
P「えっ?!じゃ、じゃあ次の機会には俺も…!」
小鳥「うふふ、わかりました♪」
一時間後
P「……うぅ、結構良い感じに酔ってきましたね……」
P「さてそれじゃあそろそろ」
小鳥「………」
P「……音無さん?」
小鳥「……そろそろ、誰か人がほしいですね」
P「えっ?」
小鳥「あずささんなら…」カチカチカチ
P「!ちょっ、ちょっと音無さん!ダメですよそんな、アイドルに…!」
小鳥「あずささんはもうハタチでしょ!プロデューサーさんは貴音ちゃんに電話!」
P「えぇっ?!っていうか、貴音はまだ十八」
小鳥「早く!」
P「は、はいっ!」
あずさ「それで…」
貴音「何事かと思い来てみれば」
律子「どういうことなんですかこれはーっ!!!」
P「り、律子…」
小鳥「あら、律子さんまでついてきたんですねえ」
律子「ついてきたんですねえ、じゃないでしょう!そんな茹でダコみたいになって!」
小鳥「茹でダコって…今時そんな例え方…!ぷっ」ゲラゲラ
律子「はぁ……プロデューサー?」
P「…すまん律子、今日は早めに仕事が終わったから、少しお酒でも飲もうかと思って…」
律子「それは良いですけど…だからって、あずささんに未成年の貴音まで誘って!一体何考えてるんですか!」
P「ホ、ホントすまん……でも、どうして律子が?」
あずさ「さっきまで、私の仕事に付き合ってくれてたんです~」
P「なるほどそれで…」
律子「プロデューサー?!まだ話は終わって…!」
あずさ「まぁまぁ、それはともかく♪」
律子「へっ?」
貴音「せっかくお招きいただいたのですから」
律子「ちょっ、ちょっと」
小鳥「まぁまぁ飲んでいきなさい飲んで!」
律子「うわあぁっ!」
狭いので座敷に移動しました
小鳥「それではぁ、改めましてぇ~」
みんな「「かんぱーい!!!」」
あずさ「…んはぁ~、やっぱりお酒は美味しいわぁ~♪」
律子「…あずささん、飲むのはいいですけど、程々でお願いしますよ」
あずさ「うふふ、もう、わかってますって♪」
律子「ホントですか…?」
P「…貴音も、急に呼び付けたりして悪かったな」
貴音「いえ…丁度、夕飯をどこのらぁめんにするか悩んでいたところでしたから」
律子「ラーメンであることは確定なのね…」
あずさ「でも、ここにラーメンは無いと思うけど…」
貴音「!」
P「そ、そんなこの世の終わりみたいな顔するなよ…」ほら串美味いぞ
小鳥「律子さんもどうです?おひとつ」
律子「何がおひとつ?ですか。私は未成年ですっ」
小鳥「お堅いんだから…」
律子「小鳥さんはゆるすぎです!」
小鳥「うわーんあずささん、律子さんが怖いですー」べったり
あずさ「あらあらまぁまぁ」
律子「やれやれまったく…。プロデューサー殿、いつ頃から飲んでるんですか?」
P「えと…19時とかその辺かな」
律子「そんなに早くから……そりゃあ、こんな状態にもなりますね」
P「結構飲んでるからな…」
小鳥「あずささん、ホントキレイな形してますよねえ」
あずさ「えっ//あ、ありがとうございます…//…服の上からでもわかるものですか…?//」
小鳥「それはもう!私ぐらいにもなれば…むむっ?貴音ちゃんのもなかなか…」
貴音「?」もぐもぐ
小鳥「どれ、ちょっとお姉さんに触」
律子P「小鳥(音無)さん!!」
あずさ「貴音ちゃん、それ、どこの香水使ってるの?すっごくいい香り」
貴音「これは古都より送ってもらっているもので…」
律子「…水飲んで、ちょっとは落ち着きました?」
小鳥「はい…面目ないです」
P「はは、音無さんがこんな風になってるところなんて、そうそう見られないからなあ」
律子「そういえば…そうですね。なんか、普段からよく飲んでるイメージでしたけど…」
小鳥「うぅ~っ!ひどいです二人ともっ!(確かによくは飲むけど…)」
P「そうだ、せっかく律子もいることだし、次のユニットのことを…」
律子「あぁ、そういえばその話はまだ固まってませんでしたね」
小鳥「もうプロデューサーさん!さっき注意したばかりでしょう!お仕事の話はしないの!」
P「うっ、つ、つい…」
あずさ「お二人とも熱心ですねえ」
貴音「はむはむ」
律子「プロデューサー殿も、仕事がかなり板についてきたんじゃないですか」
P「はは…そうかな」
小鳥「…うふふ。でも、プロデューサーさんもそうだけど、律子さんもホント、プロデューサーらしくなってきましたよねぇ~」
律子「えっ!そ…そうですか?」
P「俺には…初めから様になってるイメージでしたけど」
小鳥「律子さんも、初めの内は間違いも多くて…可愛いところもあったんですよ♪」
律子「ちょっ、ちょっと小鳥さん!」
P「そうか…今じゃそんなの、考えられないもんなあ」
あずさ「すっかり皆のまとめ役ですものねえ」
貴音「…確かに。律子嬢は、竜宮小町だけでなく、いつも皆の事を気にかけてくれて、感謝しています」
あずさ「律子さんが私を竜宮小町に入れてくれて、本当に良かったです~」
律子「…ちょ、ちょっと、なんなんですか。みんなして、そんな…//」
小鳥「これからも、皆をよろしくお願いしますね、律子さん♪」すっ
P(あ、お酒…)
律子「………」
律子「………」くいっ
P(飲んだ?!)
律子「………」
P「律子…大丈夫か?」
律子「……大丈夫です」
P「そ、そっか(不安だな…)」
小鳥「それでユニットのことなんですけど、もういっそこの二人で組んじゃえばいいじゃないですか!」
貴音「…私と」
あずさ「貴音ちゃんが?」
律子「ちょっと小鳥さん!大事なことなんですから、そんな飲んだ勢いなんかで…!」
小鳥「ぶー」
P「……」
律子「全く…ねえ、プロデューサ」
P「…いや、結構良いかも」
律子「えっ?」
P「この二人だけ、っていうのは今まであるようであんまり無かった気がするし」
律子「な、なるほど…じゃあこの二人だと…I'm so freeとかですか?」
P「まあ、そうだな、とりあえず一曲は…それだと、DREAMも良いかな」
P「二人はどんな曲やってみたい?あくまで参考だけど」
あずさ「え?う、う~ん…そうですねえ、my songとか…?」
P「なるほど…貴音は?」
貴音「…そうですね、あまり、これといったこだわりもありませんが…」
あずさ「そうねえ…やっぱり、自分で決めるのはちょっと難しいかも」
小鳥「はいはい!私、神様のBirthdayが聞きたいです!」
律子「悪くはないですけど…ライブがあるのは夏だし…」
P「やっぱりなあ…」
P(その後、主に律子と音無さんとの間で活発な意見交換が交わされ、議論の末に「やっぱりやよいのスウィートドーナッツは最高だよね」ということでお茶を濁した)
貴音「もし」
店員「はい」
貴音「…アゴシロテッポウコブクロフエスジタレで…!」くわっ
あずさ「あらあらなんの呪文かしら」
小鳥「あずささんおかわりは?」
あずさ「それじゃあ頂いちゃおうかしらね~」
小鳥「すみません、熱燗二合で!」
P「えっ?!音無さん、これからまだ熱燗飲むんですか!」
小鳥「何言ってるんですかプロデューサーさん、まだまだこれからですよ、これから!」
P「そんな春香のマネしたってダメです!」
小鳥「ぶー」
あずさ「まぁまぁそう言わずに…」ぎゅっ
P(!//…む、胸が…)
P「…っぐ、お、おい、律子からも何とか」
律子「…こ、こらぁ、もうお酒なんて、飲んじゃぁ、ら、め…」バタンッ
P「……;」
貴音「おや」
店員「えーっと…」
小鳥「大丈夫です!お願いします!熱燗三合で!」
P「おーい…大丈夫か律子…」
律子「うーん…」
小鳥「はい、熱燗きましたよ!ささっ、あずささんどうぞどうぞ」
あずさ「あらあらあら、すみません~」
小鳥「ほら、プロデューサーさんも」
P「いや、俺はもう」
小鳥「はいかんぱーい!」
P「あぁっもう、どうにでもなれ…!」ぐいっ
あずさ「そ、そんなに呑んで大丈夫ですか?」
小鳥「さっすがプロデューサーさん!む、おちょこが空いてますよ。ささっ…」
P「こ、これは完全に負の連鎖だ…」
P「おーい律子…頼むから起きてくれ…」
律子「…うるさぃ」
P「そんな…」
小鳥「……はぁ。あー、彼氏欲しい」ぼそっ
あずさ「そうですねえ…」
P「……;」
小鳥「これはもう、お見合いでもするしかないんですかねえ」
あずさ「そっ、それはまだ流石に…!」
小鳥「だって、出会いなんて無いじゃないですか!うぅ、それじゃあプロデューサーさんが私をもらってくれるんですか?!」
P「どうしてそうなるんですか!//」
あずさ「…むむ、プロデューサーさん、ちょっと嬉しそう」
小鳥「え!//」
P「なっ…!//別に、そんなことは…」
あずさ「…そうですかそうですか、プロデューサーさんはそうですかっ」ぷいっ
P「お、おいおい…ちょっと、貴音からも何とか…」
P「…貴音?」
貴音「むすっ」
P「…怒ってる?」
貴音「いいえっ」むすっ
P「な、なんなんだ一体…?」
小鳥「プロデューサーさんが…私と…」
小鳥「あっ、そうだプロデューサーさん、ASBリーグ全部見ました?」
P「あぁ…昨日ようやく見れました」
小鳥「露伴先生のアレはチートですか?!チートですよね!」
P「うーん…思ってたより簡単に使えそうですよねえ…もっと使いにくいと思ってたのに」
小鳥「まあCPU戦ですし」
あずさ「…何の話かしら?」
貴音「はて、私にはさっぱり…」
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