美希「弱点」 (32)


美希「おはようござ…あれ?」

いつもより早く起きたので珍しく早く事務所に来てみると普段ならいるはずの小鳥やプロデューサーの姿が無かった。

美希「コンビニにでも行ってるのかな?まあいいの。」

そもそも早く来たのは事務所で寝るためである。
事務所にいるのなら寝ていても遅刻にはならない。
さっそくいつものソファーに腰を下ろし寝転がる。

美希「今は朝だから朝寝?あ、二度寝かな?」

誰に言うでもなく呟き目をつぶりそのまま眠りに就こうとした時だった。
事務所の奥から話し声が聞こえる。


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美希「?やっぱりだれかいたの?」

別にやましい事をしている訳でも無いのに自然と音を殺し息を潜めてしまう。
どうやら話し声は社長室からしているようだ。
社長室の扉はほんの少しだけ開いていた。
たてつけが悪く完全には閉まらないのである。

こっそり中を覗くとプロデューサーと律子の姿があった。
誰もいない事務所の密室で男女が二人きり。
クラスの友達とかが話しているようないかがわしい事が思い起こされる。
しかし中にいるのは仕事バカとも言うべき765プロのプロデューサー2人。
やはりと言うべきか、会話の内容は仕事の事だった。

律子「そういえばプロデューサー殿、ユニットを組んで3カ月ほど立ちますが調子はどうですか?」

P 「まずまずといったところかな?この3カ月でCDも2枚ほどリリース出来たし。知名度、人気共に上がって来てるよ。」

  「そもそもBランクで燻ってた春香、千早、美希の三人だから元々の知名度がある程度あったのも大きいな。」

律子「確かにそうですね。」

P 「まぁまだ走り出したばっかりで仲が良いといってもお互い探り探りの部分とかあるから取り敢えず今はのんびりやらせてるよ。」

律子「成程…。」

P 「律子?」

律子「プロデューサー殿はこの3ヶ月間見てきてあの子達をどう評価するのかと思いまして。」

P 「え?」

律子「営業、レッスン、オーディション、ライブ、フェス。」

  「大別してこの5つをユニットのプロデューサーとして見てきてそろそろ見えてきたんじゃないですか?」

P 「何が?」

律子「ユニットの、弱点が。」

P 「…弱点?」

律子「そうです。」

プロデューサーは考え込んでいるのか室内には沈黙が訪れる。
しかしすぐにそれは打ち消された。

P 「美希かな。」

―――――え?

弱点?

ミキが?

どうして?


世界が揺らいだ。
中では二人がさらに会話を続けているが内容は耳に入ってこなかった。
力の入らない脚を動かしソファーへと移動するとそのまま倒れこむ。
きっと何かの間違いだと思いたくてきつく目を瞑るとそのまま眠ってしまった。

???「…き、美希起きて。朝礼始まるよ。」

身体を揺り動かされて強制的に起こされる。
ぼやけた視界に見慣れたリボンが飛び込んできた。

美希「んぅ…春香?おはようなの…。」

春香「おはよう、美希今日はいつもより早いんだね。来たらいるからビックリしちゃったよ。」

しゃがみこんで顔を自分の顔を覗く春香。

美希「うん、今日はいつもより早く目が覚めたから早く来て寝ようって思ったの。」

春香「せっかく早く来たのに寝ちゃうんだ…。」

千早「春香、美希は起こせたかしら?プロデューサーが待っているわ。」

春香「あ、うん。今行くね。ほら行こ美希。皆待ってるよ。」

美希「はーいなの。」

正直に言うと行きたくなかった。
弱点。
自分をそう評したプロデューサーと顔を合わせたくない。

3人「おはようございます」

P 「おう、おはよう。今日も皆元気そうだな。」

挨拶をして今日のスケジュールを確認する。
今日は午前中にレッスンをして午後からは都内のCDショップへプロモーション活動をしに行く。

P 「よし、それじゃあ各々準備を始めてくれ。」

レッスン場へ向かう準備をしに行こうとしたらプロデューサーに呼び止められた。

P 「美希、今日は何だか元気無いな。大丈夫か?」

美希「そんな事無いの、ミキ元気だよ?それにプロデューサーもさっき皆元気そうだって言ってたの。」

P 「皆の前で元気無いななんて言ったら2人が心配するだろ?」

プロデューサーは自分達の事を良く見ていると、常々思う。
もっとも今元気が無い理由は間違いなく目の前の男のせいなのだが話を盗み聞きしたのをバラす訳にもいかず

美希「ホントに大丈夫なの!ミキは元気なの!」

無理に元気をアピールしてみた。
これで騙されるとは思わないが渋々と言った感じで引きさがり

P 「何かあったらすぐに言ってくれよ?」

そう付け加えて事務所の扉から出ていった。

P 「それじゃあレッスンを始めよう。今日はこの前のライブの改善点を重点的にやっていくぞ。」

今日のレッスンは午後からのプロモーションのためのレッスン、いわばリハーサルである。
プロデューサーに提示された改善点を動きながら一つ一つ確認していく。
スピーカーから音楽が流れそれに合わせて歌い、踊る。
時間に限りがあるため必然的にプロデューサーの指導にも力が入る。

P 「春香、そこでもう少し外に開かないとセンターの美希と被るぞ!」

春香「はい!」

P 「千早、歌だけに集中するな、指の一本一本にまで気を配れ!」

千早「はい!」

P 「美希、独りで突っ走るな、周りと合わせろ!」

美希「…はいなの。」

弱点。
その言葉がちらつき二人の動きは全く見えていなかった。
自分の身体なのにまるで別物のように言う事をきいてくれない。
身体が覚えている動きを勝手に踊っているような、心と身体が乖離しているような気持ち悪さ。
案の定制御が上手くいかず転んでしまった。

P 「美希!」

春香「大丈夫、美希!?」

千早「怪我はしてない?」

美希「全然平気なの…つぁっ」

脚に痛みが走り立ちあがる事が出来なかった。
痛みに耐えられず再びその場に倒れこむ。

春香「プロデューサーさん!美希が!」

P 「春香、救急箱持って来てくれ。」

春香「は、はい!」

P 「恐らく転んだ時に捻ってしまったんだろう。」

何と言う事だ、弱点どころかこれではただのお荷物だ。

千早「泣くほど痛いのね、美希。大丈夫よ、処置をしたらすぐに病院へ行きましょう。」

痛みよりも悔しさや悲しさ、そして何より自分の不甲斐無さに涙が出てくる。

春香「プロデューサーさん、救急箱持ってきました!」

P 「ありがとう春香!」

プロデューサーは足首に湿布を貼りその上からテーピングで固定をしてくれた。

P 「ホントは氷水なんかで冷やしてからのが良いんだが…。」

春香「美希、大丈夫?」

美希「湿布したから大丈夫なの。さ、レッスン続けよう?」

千早「美希!?」

P 「何言ってるんだ、美希はこれから病院。現場には春香と千早の二人で向かってもらう。」

春香「そうだよ美希!今無理したら余計悪化しちゃうよ!」

美希「平気平気、だってミキ…」

P 「美希!いいから病院に行くぞ!」

美希「や!ミキお荷物になりたく無いの!」

千早「そんな事誰も思っていないわ。」

春香「そうだよ美希、美希はお荷物なんかじゃないよ!」

P 「…」

春香「プロデューサーさんからも何か…プロデューサーさん?」

P 「今無理してステージに立って、それでどうなる?」

諭すように、しかしかすかに怒気を含んだ声で語りかけるプロデューサー。

P 「その足でステージに立っても歌も踊りも全部が中途半端になるだけだ。」

  「そんなお荷物になりたいならレッスンをしてもいい、だが俺は指示も何も出さん。」

千早「プロデューサー…。」

春香「ひ、酷い。そんな言い方…。」

美希「…ごめんなさいなの。ミキが間違ってたの。」

P 「分かってくれて何よりだ。入り口に車を着けて来るからここで待っててくれ。」

レッスン場から出ていくプロデューサー。
それから戻って来るまで二人が懸命に励ましてくれた。

P 「美希、車取って来たから病院行くぞ。」

美希「はいなの。」

立ちあがろうとしたらプロデューサーに抱きかかえられていた。
いわゆるお姫様だっこ。

美希「きゃっ」

P 「よし、落ちないように捕まってろよ。」

抱きかかえられたままレッスン場を後にした。

春香「美希…いいなぁ。」

千早「春香…?」

春香「な、何でもないよ!」のヮの;

病院に着くとあらかじめ連絡してあったのか裏口に車を着けてストレッチャーに乗せられた。
正直やり過ぎな気もするがプロデューサー曰く他の患者さんに見つかって余計な混乱を起こしたくないのだそうだ。

病院ではレントゲンを撮り骨に異常は無く軽い捻挫で済んだと説明された。
プロデューサーの処置はそれなりに適切だったようでそのおかげか医者が言うには安静にしていれば2週間もせずに元の通りに動けるだろうと。
結局30分もせずに診察は終わり湿布と塗り薬、そしてどうしても痛みが引かなかった時用に痛み止めを処方された。

病院を出て車に戻ると携帯を取り出しどこかへ電話をし始めるプロデューサー。
話しぶりから察するにどうやら事務所に電話しているらしく相手は小鳥のようだった。

P 「美希の怪我は軽い捻挫でした。」

小鳥『そうでしたか、大事にならなくて良かったですね。』

P 「そうですね、それでこのまま美希を自宅に車で送っていきますので春香たちを現場まで送っていって頂けないでしょうか?」

小鳥『わかりました、まだレッスン場にいるんですよね?』

P 「そのはずです、美希を送り届けたら自分も向かいますのでよろしくお願いします。」

小鳥『はい、ではお気をつけて。』

電話が終わったようで携帯をしまうとプロデューサーは車のエンジンを掛けた。

P 「よし、じゃあ行こうか美希。」

美希「うん。」

家まではあっという間である。
事務所とレッスン場、それから病院は近くにあり自宅から事務所もさほど遠くないので車ならばなんて事無い距離なのだ。

プロデューサーの肩を借りて車を降りる。
呼び鈴を鳴らすと姉が出てきた。
両親は仕事中のため家には姉しかいないようだ。

P 「この度はこちらの不注意でお嬢さんに怪我をさせてしまい真に申し訳ありませんでした。」

姉が扉を開けるや否やプロデューサーは頭を下げた。

菜緒「頭を上げてくださいプロデューサーさん。運動をしていれば誰だって怪我の一つや二つするんですから。」

P 「ですが…」

菜緒「美希、どこをどんなふうに怪我したの?」

美希「んっと、ダンスしてて何か上手くかみ合わなくて集中できなくてバランス崩しちゃったの。」
  
  「それで転んじゃってその時に足を捻挫しちゃったって感じかな。」

菜緒「あら、それじゃあ練習に集中してなくて怪我しちゃったの?」

美希「そうなの…かな?」

菜緒「はぁ…。プロデューサーさん、お聞きの通り妹が怪我をしたのは妹自身のせいなのでどうか気になさらないでください。」

P 「いや、しかし…」

美希「プロデューサー、ミキが怪我しちゃったのはミキのせいなの。だからもう謝らなくていいの。」

プロデューサーの発言があったから練習に集中できなかったのだが
そのせいで頭を深々と下げなくてはいけないプロデューサーを見るのは忍びなかった。

菜緒「妹もこう言っていますし、どうかお気になさらず。」

P 「…わかりました。」

美希「ごめんねプロデューサー。」

P 「美希のせいじゃないさ。」

菜緒「後は私が面倒見ますからプロデューサーさんはどうぞお仕事へ戻って下さい。」

P 「お心遣いいただきありがとうございます。」

  「美希、安静にな。それとレッスン場では言い過ぎたよ。済まなかった。」

最後に再び頭を下げるとプロデューサーは帰っていった。
その日の夜メールで、治るまで休養という事が決定したと告げられた。




怪我をしてから2週間が経った。
医者の話ではとっくに良くなっているはずだが、未だに復帰していなかった。
何となく事務所に行く気になれず事務所近くの公園でカモ先生にフライドポテトを投げる日々を送っている。
時刻は12時少し前、まるでリストラされたサラリーマンだ。

携帯には毎日事務所の仲間からメールが送られてくる。
春香から聞いた話だと自分が怪我をした日のプロモーションではユニットの曲を歌う予定を変更し、それぞれのソロ曲を歌ったようだ。
ユニットのファンの反応はそれなりに良かったらしくファンも自分の事を心配していると春香からのメールに綴ってあった。

怪我のせいでどうやら心までやられてしまったようだ。
まったくもって弱点と呼ばれるに相応しい現状である。
そんなネガティブ思考に囚われていると携帯がメロディーを奏でた。



着信:プロデューサー



出たく無かった、しかし事務所に行かず無為に時間を浪費している後ろめたさから通話ボタンを押してしまった。

P 『もしもし、美希、調子はどうだ?まだ痛むか?医者の話だと2週間かからないだろうって事だったんだが。』

美希「痛みはもう無いの。」

P 『そうか、そりゃ良かった。春香と千早も心配してるしそろそろ復帰できそうか?』

美希「どうかな、2週間も空いちゃったから。」

P 『美希?』

身体は元気でも心が疲れていた、だから言葉は勝手に溢れていった。

美希「ねぇプロデューサー?ミキ…ミキね、聞いちゃったんだ。あの日。」

P 『聞いた?何を?』

美希「ミキが怪我した日の朝、律子と社長室で話してたでしょ?」

P 『何で知って…』

美希「あの日、ミキいつもより早く起きて事務所にも早く来てたの。そしたら社長室から声がして。」

P 『美希、今どこにいるんだ?家か?』

プロデューサーが何かを言っている、でもあの時と同じ、耳に入ってこなかった。
公園の時計台の正午の鐘の音も全く耳に入らずただ一方的に話す。
自分が何を話しているのかもよく分からずに。

美希「そこで聞いちゃったの、ミキがユニットの」






  「――――――弱点だって。」

美希「だからその日はいつもみたいに動けなくて、転んじゃったんだと思う。」

  「でもね、今なら何となくわかるんだ。」

  「だって今のミキには何にもしてなくてこれじゃあプロデューサーの言ってた通り弱点だなって。」

電話口でプロデューサーが何かを言っている。

  「今のミキはきっとキラキラできないよね。」

  「だからミキ、もう辞めちゃおうかなって。」

溜め込んでいた想いを考えなしに口から電話口に垂れ流す。
相手の事などお構いなしに。

  「ミキね、みんなの事が好き。だからみんなのお荷物になりたくないの。」

  「だからこれでさよならなの。」

  「それじゃあ、バイb…」




P 「美希!!!!」

思い切り名前を呼ばれた。
背後と、耳元から。

振り向くとそこに携帯を握りしめたプロデューサーが汗だくになりながら立っていた。
余裕を失った大人の姿。

逃げようと思えば逃げられたはずだった、でもプロデューサーの顔を見たら身体が動かなかった。

P 「美希、ごめんな…。」

プロデューサーは泣いていた。
大の大人の涙を見て先ほどとは打って変わって冷静になれた。

美希「どうしてここが分かったの?」

P 「ここの時計台の鐘は事務所からも聞こえるだろ?電話口と直接聞こえたので分かったんだ。」

そういえばさっき鐘が鳴っていたような気もする。

美希「教えてプロデューサー。どうしてミキが弱点なの?」

P 「それは…。」

美希「知りたいの。」

P 「…分かった。」

プロデューサーは近くのベンチに座り、自分もそれに倣う。

P 「弱点って言うのは、まぁ少し大袈裟なのかもしれない。」

  「俺がこの3カ月ユニットを見て来て思ったのは、美希は3人の中でも1人でステージに立ってるように見えたんだ。」

  「何て言うのかな、美希のパフォーマンスは美希がキラキラするためだけのパフォーマンスなんだ。」

  「だから、どうしても他の2人が霞んでしまう瞬間が出来てしまう。」

  「ユニットじゃなくて美希と他2人になってしまうんだ。」

そこまで言うとプロデューサーは大きく溜息を吐いた。

P 「そうなるとやっぱりユニットとしては問題で、だから現状での弱点として挙げたんだ。」

  「今のこの状態のまま活動していってもいつかはそこから綻びが出てそして美希に返って来る。」

  「そうならないようこれから徐々に修正していこうと思ってたんだよ。」

美希「そう…だったんだ…。」

P 「今までは自分が輝く事だけ考えていれば良かったのを3人で輝けるように考えなくちゃいけないってのは大変だと思う。」

  「勿論春香と千早にもレベルアップしてもらう必要はある。」

  「だけどそれを待っている訳にはいかない、だから美希に2人に合わせてもらってレベルが上がったら2人に美希に合わせてもらおうと…」

美希「ありがとうプロデューサー。」

P 「え?」

美希「それってつまりミキのレベルが低いって事じゃないんだよね?」

P 「あぁ、勿論だ。」

美希「春香と千早さんは?」

P 「あの2人だって決して低い訳じゃないんだ、同ランクの中なら間違いなく上の方にいる。」

美希「そっか。」

P 「…ごめんな、美希。」

美希「んーん、ミキが勝手に勘違いして塞ぎこんでただけだったの。」

P 「それでも、プロデューサーとして発言には気をつけるべきだった。だから、ごめん。」

美希「…うん。わかったの。」

沈黙。
重苦しい空気が嫌だったので取りとめもない事を聞いてみる。

美希「ねえプロデューサー。どうして、このユニットを作ったの?」

P 「ん?ん~そうだな…。」

  「まぁ、竜宮小町に対抗、いや勝ちたかったってのがあるんだけどさ。」

  「例えば春香はファンの心を掴むのが上手いんだ。後ろの方にいるファンにも見えるように、聞こえるようにって。」

  「千早はご存知の通り歌がずば抜けてる、歌だけで言えば多分Aランクでも上位に匹敵するだろう。」

美希「ミキは…?」

P 「美希は天才型でさ何やっても上手く行っちゃうんだ。」

  「歌も踊りも勿論ヴィジュアルも。」

  「春香がキラキラして、千早がキラキラして、それで美希が更にキラキラして。」

  「それに煽られて二人がもっともっとキラキラしてまた更に美希が…」

  「って言うのを見たかったし実現したかったからかな。」

  「そんで3人まとめてAランク昇格そしてトップアイドルだ!」

美希「そっか。」

とても楽しそうに自分達の事を語るプロデューサー。
嬉しそうなその顔にドキッとした。

やっとわかった。
この人に弱点と言われてあんなに傷ついた理由。


この人の事が―――――好きなんだ。

美希「今のプロデューサーはミキよりもキラキラしてるの。」

P 「え。いやそれはないだろう…。」

美希「んーん、それにプロデューサーは大事な事を一個忘れてるの。」

P 「大事な事?」

美希「そうなの。コレを忘れてたらたとえトップアイドルになってもミキ嬉しくないって思うな。」

P 「何だ、その大事な事って。」

美希「プロデューサーはミキ達3人がいーっぱいキラキラしたらトップアイドルって言ったけど」

  「ミキ、3人だけがキラキラしてもダメだって思うの。」

P 「そ、そうか?」

美希「そうなの。だからプロデューサーもキラキラするの!」

  「ミキ達はユニットなの、ステージには立たなくてもプロデューサーもユニットの一員なの。」

  「だから、プロデューサーもキラキラしたらさっきプロデューサーが言ってたのよりもーっとキラキラ出来るって思うな。」

P 「いやそのりくつはおかしい」

美希「おかしくないの!」

P 「大体俺がキラキラするってどうしたらいいんだ?俺は裏方だぞ?」

美希「さっきミキ達の事を話してる時のプロデューサーはすっごくキラキラしてたの。だからこれからもずっとミキ達の事考えてね☆」

P 「ずっとって…。」

美希「そしたらきっとミキ達に弱点なんて無くなるの!」

P 「…そうだな。キラキラは置いといて俺もユニットの一員だよな。」

美希「そうなの!」

勢い良く立ち上がり池まで走りプロデューサーの方を振り返る。

美希「だからこれからもよろしくねプロデューサー!うぅん。」






  「ハニー!」






おしまい


終わりです。

特に深く考えず書いてみました。
予想より短く終わったので良かったです。
SSを投稿するのは初めてですが、多少なりともお楽しみいただけたら幸いです。

それではお目汚し失礼しました。


終わりです。

特に深く考えず書いてみました。
予想より短く終わったので良かったです。
SSを投稿するのは初めてですが、多少なりともお楽しみいただけたら幸いです。

それではお目汚し失礼しました。

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