岡部「俺は越えてやる!」 (8)

2010 8月11日 PM 7:30 0.337187

あれから、何千回以上あの2日間を巡ったのだろう。
俺には、出来なかった。それが、過去へ跳んだ鈴羽の願いであっても、
鈴羽との思い出を、鈴羽の父親との再会を、
打ち消すだなんて…できなかった。
タイムリープ実験と銘打って、まゆりが死ぬ前にタイムリープすれば
あの惨劇を、もう見る必要もなかった。

俺が、巡り続ければいい、それだけだった。

そう、思ってた・・・…



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1362203269

Prologue ー裏面領域のボーダーThe backside Borderー

ーラジ館ー

岡部「…はぁ」

ダル「どしたん、オカリン? 溜め息ついちゃって」

岡部「…いや、なんでも」

ダル「そっ ならいいお」

このやりとりも、すでに500回はした気がする。

鈴羽「…」

岡部「…」

鈴羽「…岡部倫太郎」

岡部「…なんだ」ギロッ

鈴羽「…今の君、未来の人と同じ目をしてる」

岡部「!?」

鈴羽「何があったの?」

岡部「…俺は、タイムリープし続けている」

鈴羽「…」

岡部「俺は、まゆりを守りたい、だが、お前の思い出も消したくなかった」

鈴羽「それでか…」

岡部「…なにがだ?」

鈴羽「ある日を境に、岡部倫太郎は雰囲気が反転した気がしてさ」

岡部「反転…か」

0と1 無と有 不可能と可能 生と死 そんな風に世界も反転したら、きっととても楽に
俺の願いは叶っただろう。

岡部「…!」

鈴羽「?」

岡部「ダイバージェンスメーター、あるよな」

鈴羽「え。うん」

岡部「あれに…−数値ってあるのか?」

鈴羽「わかんないけど…多分ある」

岡部「そうか…」

諸事情でしばらく放置してましたが、再開します


俺が思ったのは、−側にも、世界線が存在するなら、同じ変動率、同じ世界が反対側にもあることになる。
そして、収束のみが反転するのでは、という事である。
もし、それができるなら、まゆりを救える。
俺は…−α世界線へ行かなくてはならない。

では、何が必要だろう。鈴羽の話では、β→α方向に進んで来たらしい。ということはだ。
都合の良い方向へ進めば、0%を超えれるのではなかろうか…

2010 8月12日 AM 10:00 0.337187

岡部「ダル」

ダル「なんぞ?」

岡部「Dメールを使いたい…頼めるか?」

ダル「こっちはいいの?」

岡部「ああ、もういいんだ」

ーラボー

岡部「これより、Dメール実験を再開する!」

岡部「何か、変えたい事象がある奴はいるか?」

萌郁『私、送りたいんだけど、いいかな?』

岡部「…ああ、指圧師よ、お前は何を変えるんだ?」

萌郁『ある1日のこと…変えたい』

岡部「ん、いいぞ…ただ、送る文は見せてもらう」

萌郁「」コクッ

萌郁「」カチカチ

スッ 『お願い!!
   踏みとどまっ
   て、後悔する』

岡部「? まあいい、送るぞ」

バリバリバリバリ!!!

岡部「では、送信しろ!」

萌郁「」カチッ

0.337187→0.214657

岡部「うぐあぁ!」

全「!」

岡部「変わった…のか…?」

萌郁「岡部君…大丈夫?」

岡部「指圧師か…大丈夫だ」

萌郁「?」

岡部「指圧師?」

萌郁「私…マッサージとかできないよ?」

岡部「!?」

岡部「お前…ケータイ依存症では…?」


萌郁「?」

岡部「…まあいい、それより、Dメール実験を再開するぞ!」

ダル「こっちはいいの?」

岡部「ああ、もういいんだ」

岡部「何か、変えたい事象がある奴はいるか?」

まゆり「オカリーン、まゆしぃも使いたいよ〜」

岡部「ん、なんだ?」

まゆり「…言えないのです」

岡部「…文は見せろよ」

スッ 『お願い!彼
   に無理をさ
   せないでね!』


バリバリバリバリ!!!

岡部「では、送信しろ!」

萌郁「」カチッ

0.214657→(−0).115398

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