モバマス×ボーボボのSSです。
割と薄味でブナンな感じです。
前作宣伝:モバP「おいでよ!モバマスの森」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1369290917/)
——CGプロダクション・オーディション会場
P「……ありがとうございました。結果は追って連絡させて頂きます。」
——バタン
P(なかなかウチのプロも所属アイドルが増えてきて、オーディションもいろいろな娘が来るようになったな。
しかし、なかなか簡単にティンと来る子は現れないな……)
P「それじゃ次は……」ピラッ
氏名:首領パッチ
フリガナ:どんぱっち
年齢:?
身長:2mm〜17m
体重:0.4g〜140t
誕生日:13月0日
血液型:P
先祖:シゲキックス
P「」
P「うん……?」ゴシゴシ
???「ドンパッチーー!」ドゴォッ!
P「ドアが!?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1372272716
P(なんか太陽みたいなのが出てきた……)
P「あ……あの、貴方がどんぱっちさん……ですか?」
???「…………れよ……」
P「?」
???「どんぱっちって誰よ!新しい女!?パチ美とは遊びだったの!?」
P「えぇーーーー!?」
パチ美「酷い……酷いわタケル!誓ったじゃない!あの時誓ったじゃない!!」
P「誰だよタケルって!?」
パチ美「責任取りなさいよ!」
P「えっ」
パチ美「責任とって私をプロデュースしなさいよ!」
P「えっ……えっ!?」
パチ美「トップアイドルにできなきゃメッ、だゾ☆」
P「……どうしてこうなった」
——都内某所・大通り
凛「卯月、買うものってこれで全部だっけ?」
卯月「うん。たしか未央ちゃんが買い物メモ持ってたよね?」
未央「とりあえずメモに書いてあったのはこれで全部だよ。」
凛「……にしても、ちひろさんに無理言って出てきたけど、私達が買い出しなんて良かったのかな?」
未央「大丈夫だって。すぐ近くのコンビニ行くだけなんだし。」
卯月「一応変装してるし、バレないよ多分。」
凛「そうじゃなくて、最近この辺いろいろ物騒らしいよ。昨日もニュースで……」
未央「でも、こんな大通りで事件が起こったりは……」
——ドカァァァアアアン!!
凛「えっ、ば……爆発!?」
スキンヘッドの男「俺達は毛狩り隊だァ!貴様らの髪を狩り尽くしてやる!」
——ワァァァァァ!キャアアアア!
未央「しぶりん、アレってこの間ニュースでやってた!」
凛「急いで離れなきゃ……卯月は!?」
未央「あれっ?さっきまでここに……」
卯月「きゃあああああああ!!」
未央「しまむー!?」
毛狩り隊A「ヘヘヘ……色、ツヤ、髪質……どれも平均的でバランスのいい髪だ。狩りがいがあるぜ……」ガシッ
卯月「い、痛い!離して……!」ギリギリ
凛「……ッ!」ダッ
未央「ちょ、危ないよ!」
凛「卯月を離せっ!この変態!」
卯月「凛ちゃん!来ちゃダメ!」
毛狩り隊A「あぁん?何だと!?テメェから狩ってやろうかァ!!」グッ
未央「危ない!」
——スパァン!
毛狩り隊A「ぐばぁッ!」ドサッ
卯月「えっ……?」
???「罪を憎んで毛を憎まず……こんな女の子に手を出すたぁ、毛狩り隊も落ちたもんだな。」ザッ
卯月「た、助かった……の?」
未央「大丈夫!?怪我してない?」
卯月「う、うん……この人が助けてくれたから」
凛「何、今の攻撃?早くて見えなかった……鞭?」
???「大丈夫かい、お嬢ちゃん達?」シュルシュルシュル……
凛「鼻毛だーーーーーッ!!!!」ガビーン
卯月「あ、あの……助けていただいてありがとうございます!」
未央(普通に話しかけた!?)
???「気にするな。俺はいつでも毛とチクワブの味方だ。」ヒュンヒュンヒュン……
凛「チクワブ……?」
「ちくわ道明寺」
卯月「すごいですね!よかったら名前を教えていただけませんか?」
未央「誰だ今の」
???「フッ、名乗るような者じゃないが俺は毛の王国の生き残り、七つの母と書いてボボボーボ・ボーボボだ。」スッ
卯月「わぁ、名刺までご丁寧に、ありがとうございます!」
未央「母母母ー母・母ー母母? 変なの。」
凛「名乗ってるし……」
ボーボボ「とにかく……。 ッ!」
毛狩り隊B「キサマよくも毛狩り隊Aを!」ダッ
卯月「ボーボボさん危ない!」
毛狩り隊C「遅い!テメーのアフロから狩ってやるぜオラァ!」ズバッ
\パカッ/
リス美「私リス美は……RSM48を卒業します!」
リス夫「そ……そんな、いやだああああああああ!!」
凛「アフロの中に……リス?」
毛狩り隊C「何だコレ!?」
毛狩り隊B「ウソだろ……」
毛狩り隊C「えっ?」
毛狩り隊B「リス美ちゃん、ウソだろ!またたくさんCD買うからさ!」
毛狩り隊C「えぇーーー!!?」
未央「ファンだったの!?」
ボーボボ「コレを見たお前達は生かしておけんな。」
凛「何で!?」
ボーボボ「くらえ、鼻毛真拳奥義・卒業(ハイドロキシアパタイト)」ズバーン
毛狩り隊C「ごばぁッ!!」
リス夫・毛狩り隊B「リス美カムバァァァアアアック!!」
ボーボボ「買ったCDの枚数だけが愛だと思うなよ」パタン
凛(閉じた……)
卯月「凄い!ボーボボさん強いんですね、カッコイイです!」
未央「いやいや、確かに強いけど鼻毛だよ!?」
ボーボボ「ムッ、あっちの方から毛の悲鳴が聞こえる!?お前たち、気をつけて帰るんだぞ。帰るまでが遠足だ、先生との約束だ!」バビュンッ
卯月「はい!ボーボボさんもがんばってください!」
未央「毛の悲鳴って聞こえるものなの?」
凛「ってか、遠足じゃないし先生には見えないんだけど……」
————
——
—
——CGプロ・事務所
卯月「……って事があったんです。」
ちひろ「だから言ったじゃないですか!最近は物騒だからやめたほうがいいって。プロデューサーさんが聞いたら心配のあまり泣き出しますよきっと。」
未央「まぁまぁ、こうして皆無事だったんだし……」
ちひろ「そういう問題じゃありません!」
蘭子「束の間の休息か(訳:とにかく、皆さん無事でよかったです。)」
日菜子「あれ皆さん、何のお話してるんですか?」ガチャ
未央「おー日菜子ちゃん、レッスンお疲れ!」
凛「さっき買い出しの時に暴漢に卯月が捕まったのを助けた人がいてね。」
卯月「強くてカッコ良かったんですよ!筋肉もすごくて……」
日菜子「むふふ……ピンチに颯爽と現れる肉体派の金髪の王子様、素敵ですねぇ。」
凛「それがアフロでグラサンでも?」
日菜子「ぐっ……それもまた、個性的で……」
未央「なんか、鼻毛で戦ってたよその人。」
日菜子「……ごめんなさい、今の私の妄想力では補正しきれません。」
卯月「でしょうね。」
蘭子「少女たちは救世主(メシア)の真名を知るか?(訳:そういえば、その人の名前は聞かなかったんですか?)」
卯月「あ、名刺もらったんですよ!」
蘭子「七つの母……?(訳:えっと……ぼぼぼっぼ……よ、読みにくいですね……)」
ちひろ(蘭子ちゃんのセリフ程じゃないと思うけどなぁ……)
日菜子「せっかくだし事務所でお茶でもご馳走すればよかったのに……」
凛「それが、毛の悲鳴が何とかってそのままスキンヘッドの人達に向かっていったから……」
ちひろ「ともかく、例の反社会派集団の件が落ち着くまではしばらく外出は控えましょう。それにしてもプロデューサーさん遅いなぁ……」
卯月「確か、今日はオーディション……でしたっけ?」
蘭子「我らが主に選ばれし新たなる尖兵は神命を果たしたか?(訳:誰か新しく入る娘はいるんですかね?)」
ちひろ「そうですねぇ……今日のオーディションを元に審査して結果を郵送するわけですから、よほど即戦力でなければ今日すぐに来ることは……」
——ブロロロロ……キキィーッ!
日菜子「むふ……どうやら王子様が帰還したみたいですねぇ」
未央「あ、誰か一緒にいるみたいだよ!」
卯月「本当!?どんな子?」
未央「えっと……あぁ、駄目だもう見えなくなっちゃった。」
凛「焦らなくても、事務所に一緒に入ってくるでしょ。」
卯月「楽しみだなー。」
——ガチャ
凛「ほら、ウワサをすれば……」
P「ただいまー……」
未央「お帰り、プロデューサー!あれ、元気ないね。どうしたの?」
卯月「オーディション、人が集まらなかったとか?」
P「いや、人は十分集まったし、それなりにいい娘も割といたよ。」
蘭子「然らば立ち籠める黒雲は何か?(訳:じゃあ、何で元気が無いんですか?)」
P「そ、それがだな……」
パチ美「酷いわサトル!何よこの女達は!このスケコマシ!!」ポカポカ
P「だから違……さっきと名前変わってるじゃねえか!」
一同(なんか変なのきたああああ!!!)
未央「ぷ……プロデューサー、何このヒトデみたいなの!?」
卯月「どっちかっていうとウニじゃないかな?」
パチ美「誰が海産物よこのアマ!小娘共が調子に乗りやがって!こちとらアルプスのきれいな水の妖精じゃコラ!」
蘭子「よ……妖精!?(訳:よ……妖精!?)」ガタッ
凛「蘭子、そこ食いつくとこじゃないと思うよ。それで結局アンタ何者なの?」
パチ美「まぁっ、なんて口の聞き方!最近の若者は礼儀がなってないわね!」
凛「礼儀がなってないのはそっちだと思うけど。」キッ
パチ美「何ですって、生意気ね!」
卯月「凛ちゃん、落ち着いて!」
ちひろ「プ、プロデューサーさん何なんですかアレ!?」
P「俺にもわからん……あー、こらこら喧嘩するなお前ら!」
ちひろ「わからんってそんな無責任な……」プルルルル
未央「ちひろさん、電話なってますよ。」
ちひろ「あー、もうこんな時に!もしもしこちらCGプロダクション事務所で……えっ、来客ですか?」
パチ美「キィィー小娘がっ!シンデレラガールの座は私のものよ!」
凛「悪いけど、今年のシンデレラガールはそこの蘭子だからね。」
パチ美「何ィィィー!?」
蘭子「えっ!?ちょっとこっちに振らないでください!(訳:災厄の星を退け、我に平穏を……)」
パチ美「へぇ。この女が。」ジロジロ
蘭子「うぅっ……」ビクビク
パチ美「勝利の女神は麗しき堕天使を神聖なる玉座へと導いたか。(訳:なるほど、悔しいケド、なかなかカワイイじゃない。)」
凛「!?」
蘭子「!」パァァ!
P「なん……だと……」
蘭子「太陽の子よ、お前も"瞳"の持ち主か!(訳:アナタも私と同じ言葉を!)」
パチ美「ハァ?何いってんのお前。バッカじゃねぇの?」
蘭子「」
蘭子「う……うぅっ……」プルプル
未央「ら、蘭子ちゃん泣かないで!」
パチ美「フンッ!」
凛「ちょっと、私の友達に酷いこと言わないでよ。」
パチ美「何よ!?私こそが次のシンデレラガールにふさわしいんだからっ!」
P「あー、メチャクチャだよこれじゃあ……」
——ガチャ
???「失礼する。こちらに連れが邪魔してるって聞いたんだけど……」
ちひろ「プロデューサーさん、お客さんですよ。」
P「お客さん?」
ボーボボ「見つけたぞ首領パッチ!」
未央「あ、あなたはさっきの……」
卯月「アフロのヒーローさん!?」
首領パッチ「ゲゲッ、ボーボボ!テメ、何でここに!?」
ボーボボ「首領パッチキサマ、ヨソ様の女の子泣かしてんじゃねーッ!」ズガン!
首領パッチ「ギャバン!」ガッシャァァァアアアアン
P「わああああ!窓ガラスがあああああ!」
ボーボボ「どーもウチの馬鹿が失礼しました。」
卯月「あ……あの、さっきの人(?)窓から落ちたけど大丈夫なんですか?」
未央「ここ、何階だっけ。さすがに死ぬんじゃ……」
P「アイドル事務所で事件とかやめてくれよ。」
ボーボボ「アイドル?」
P「ここ、CGプロは最近売れ始めたアイドル事務所なんです。まだまだ大手には負けますが、みんないい娘達ですよ。」
ボーボボ「…………」
P「どうかしました?」
ボーボボ「貴方がプロデューサーなんですね?」
P「はい、そうですが……」
ボボ美「私もアイドルになりたいわぁ♪」パァァァ
凛「女装はやっ!?」
未央「そ、それは流石に無理じゃないかな……ね、プロデューサー?」
P「…………」
凛「……プロデューサー?」
P「……なぜだか俺にもよく分からんが……ティンと来た。」
卯月「えっ」
ボボ美「プロデュース、お願いしまぁす♪」
P「うむ、これからよろしくな。」
未央「嘘ォォォォ!?」
首領パッチ「ボーボボテメー!ズルいぞ!」
卯月「いつの間にか戻ってきてる!?」
未央「ってか生きてる!?」
凛「……なんだろう、胃が痛くなってきた……」
……こうして、CGプロのアイドル候補生として新たにボボボーボ・ボーボボと首領パッチの2人が加わったのだった。
とりあえずここまでです。続きは昼か夜辺りに投下する予定です。
——都内・???
毛狩り隊A「すみません……取り逃がしました……」
『何だと?キサマはただの女一人、狩ることができんのか?』
毛狩り隊B「ボーボボに、邪魔されまして……」
『ボーボボ……だと?アイツが来ているのか?』
毛狩り隊C「はっ。奴のせいで我がたいはほぼ壊滅状態です。」
『……まさかあやつが来ているとは。仕方あるまい。計画を早める。お前はボーボボ一行の所在を掴め。』
毛狩り隊「承知しました。」
『ククク……ボーボボの奴を仕留めれば我がブロックも昇格まちがいなしだ。』
————
——
—
——CGプロ・レッスン場
P「とりあえず、まずはボーカルレッスンからやってみましょうか。」
ボーボボ「まかせろ!」
首領パッチ「歌は得意だぜ!」
卯月(本当にやるんだ……)
凛(もう不安しか無い……)
P「じゃあ、まずは何か歌ってみてください。」
ボーボボ「任せておけ。じゃあボーボボ音頭を……」
P「いやいやいや、もっとアイドルらしい歌でお願いします。」
ボーボボ「えー……仕方ないな……」
凛(なんだろう。いつものレッスン場がぜんぜん違う世界に見える……。)
ボーボボ「それでじゃ、歌いまーす!首領パッチ、行くぞ!」
首領パッチ「まかせとけ!」
ボーボボ「亀ラップ、行くぜ!」
未央「亀?ラップ?嫌な予感がする……」
P「え?ラップ系の曲なら、音頭よりマシじゃない?」
未央「そういう問題じゃなくて!」
ボーボボ「ほら、プロデューサーさんもこう言ってるし……」
首領パッチ「俺達のハジケをラップで表現してやるぜ!」
「亀ラップ/歌:ボボボーボ・ボーボボ&首領パッチ 歌詞/澤井啓夫」
参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=5mH3GJzb6L4
ボーボボ「YO!そこの道行く兄ちゃん姉ちゃん」
首領パッチ「突き進むスタイル 確率 独立
時代の反響 一人の絶叫」
ボーボボ「この亀社会に生まれたオレ達若者
それでも耐えぬく 俺のスピリット デメリット」
首領パッチ「これって純情?正常?亀参上! YEAH...」
〜中略〜
ボーボボ「もわーっ!もわーっ!」
首領パッチ「はっちゃけろォ!はっちゃけろォ!」
ボーボボ「もわっもわっもわっもわっもわっもわっぷ! 隙ありィ!」
首領パッチ「イヤアアアアン!」
〜以下略〜
凛「」
卯月「」
未央「だから言ったのに……」
ボーボボ「プロデューサー!どうですか!イケてますか!?」
首領パッチ「オレ達のハジケ魂を見たか!」
未央「これでイケると思う事自体がおこがましいよ!」
P「…………。」
未央「ほら!プロデューサーさんも黙っちゃったよ!アイドルなんて無理だよ!」
P「……アリだな!」
未央「嘘ォォォォォ!?」
凛「プロデューサー、気は確か!?」
P「いや、だってさ、今までこういうの無かっただろ?
新鮮味があっていいじゃないか。」
卯月「いやいやいやいや!」
凛「無いって!それでもコレは絶対にないって!」
P「コレはいける!思いの外イケるぞ!来週のスペシャルLIVE、これで行こう!」
ボーボボ「うれしいでございまーす!うれしいでございまーす!」
首領パッチ「パラレルやっちゃって!パラレルやっちゃって!」
P「あとは……LIVEイベントをどう盛り上げていくかを考えないと……」
凛「頭痛くなってきた……。」
————
——
—
——帰り道
P「やれやれ、今日はイイ素材を見つけたな。」
P「とりあえずスーパーに寄って今夜のメシでも買うか……ん?」
???「ハァ……10円でも売れないか、俺もそろそろ年かな?」プルプル
P「ん?」
???「ダメ元で1円にしてみるか……いや、しかし……」プルプル
P「…………」ティーン!
〜翌日〜
凛(昨日のはなんだったんだろう……幻覚?夢?そのほうがいい気もしてくる……)
卯月「あ、凛ちゃん!凛ちゃんも学校帰り?」
未央「どうしたの?なんか考えこんでるみたいだったけど。」
凛「いや、何でもないよ。」
未央「?」
卯月「それにしても今日はいい天気だよねー。」
未央「梅雨には珍しく晴れだしね。ちょっと暑いくらい。」
凛「でも、明日からまた雨だって。」
未央「うへぇ……雨はやだなー。」
凛(……やっぱり、夢だったんだ。だってこんなに清々しい青空に、平穏な日常。)
卯月「あ、話してたら事務所に着いちゃったね。」
凛(そう、今日もいつも通りの日常が……)
未央「おっはよーございまーす!」ガチャ
首領パッチ「おい、次お前だぞ。」
小梅「あ、私……ビ、ビンゴ…………ド、ドンパッ…チ!」
ボーボボ「くそッ!先に上がられたか!ハートのAはあの馬鹿が持ってると思ったのに!」
幸子「フフン、かわいいボクより先に上がるとはやりますね、白坂さん。」
輝子「フ……フヒ……わた、私も負けない……。あ……わ、私もうすぐウノ……ヒヒッ。」
凛「夢じゃなかったああああああああ!!」
卯月「凛ちゃんどうしたの!?」
凛「何コレ!?トランプなの!?ビンゴなの!?ウノなの!?」
卯月「凛ちゃん、落ち着いて!」
未央(しぶりん……その気持ち、痛いほど分かるよ……)
幸子「ボクもビンゴです……ドンパッチ!!」
首領パッチ「何やってんのお前?」
幸子「えっ」
ボーボボ「こんなゲームつまんねぇよ、別のことやろうぜー」
首領パッチ「時間はたっぷりあるからな!」
幸子「で、ですがボクはこれから撮影が……」
首領パッチ「なァにィ……撮影だとォ……?」
ボーボボ「先輩!コイツオレたちのことナメてますよ!」
首領パッチ「フザけてんのか、幸子テメコラァ!」ビシィッ
ボーボボ「おうおう!どーなんだよ!あぁ!?」ゴキゴキ
幸子「で……でも、プロデューサーさんが取ってきた大切な仕事なんです……だから……」
首領パッチ「…………」トンッ
幸子「わぁっ!?」
首領パッチ「頑張って、やってこいよ。」
幸子「えっ?」
首領パッチ「応援してるぜ!」グッ
幸子「えっと……フフン!ボクの手にかかれば撮影なんて楽勝に決まってますよ!」
ボーボボ「調子に乗ってんじゃねー!」ブンッ
幸子「ひっ」
首領パッチ「オレーーーー!!?」ズドゴォ!
ボーボボ「さあ、行ってこい。ファンが待ってるだろ?」
幸子「は、ハイ、行ってきます……(スタジオ撮影だからファンいないと思うけどなぁ……)」
小梅「逝って……らっしゃ……い。あの子も……応援してる……から。」
輝子「フフ………私も、応援してるよフヒ……」
凛「…………。」
幸子「あ、ニュージェネの皆さん。……後は頼みます。」
卯月「幸子ちゃん、撮影頑張ってね!」
未央「あの中に入るの……気がひけるなぁ。」
凛「わ、私学校に忘れ物しちゃった……取りに行ってくる。」
未央「わ、忘れ物って?」
凛「えっと、携帯忘れてきたみたい。それと……」
卯月「それと?」
凛「平穏……かな。」
卯月「? よくわかんないけど気をつけてね、最近物騒だから。」
凛「……うん。」ダッ
未央(に……逃げたーー!?)
小梅「あ……卯月さんに未央さん、お疲れ様……です。」
輝子「フフ……フヒ……皆で遊ぼ……」
ボーボボ「よーし、輝子!アレやるぞアレ!」
未央「アレ?」
輝子「わかった……や、やろうか……」
ボーボボ「まずは俺からだ!5メガネ!」ズラッ
輝子「フフ……なら、ワリバシ……」
ボーボボ「甘いぞ……メガネをこうして……ガネメ!」
首領パッチ「ヤベェぞ、アイツ事務所を巻き込む気か!!」
未央「えっ、何?あの遊びそんなにヤバいの?」
卯月「そうは」
首領パッチ「ヤバいなんてモンじゃねぇ……俺もガネメを買いに行かなきゃ!」スタタタタッ
未央「あ、ちょっとパッチン何処に……行っちゃったよ。」
輝子「…………」
ボーボボ「フフフ、このガネメに敵う手はあるまい……」
輝子「トモダチ……力を貸して……」ボソボソ
ボーボボ「ん?」
輝子「ブナシメジイイイイイイイ!ヒャッハァアアアアア!!」
未央「!?」
ボーボボ「ブナシメジだと……馬鹿な!クッ、ここでウーロン茶を……」
輝子「エリンギ!ヒラタケ!トドメにシイタケだあああ!!」
ボーボボ「何ィ!?雑巾が無効化された……これじゃ2枚あっても意味は無い……オレの負けだ!」
小梅「わー……すごい!し、輝子ちゃんの勝ち……だって!」
未央「…………。」
卯月「…………。」
うづみお((何がなんだかサッパリわからあああああああん!!))
〜一方その頃、学校、誰も居ない教室〜
凛「携帯は……あった!早めに気づいて良かった。仕事には間に合いそう。」
凛「早く事務所に戻らないと……」
凛「事務所……。」
凛「気が重い……卯月と未央、大丈夫かな……。」
???「その必要はないぜ」
凛「だ、誰!?」
???「なんたって、お前はオレに狩られるんだからな。」
凛「ど……何処にいるの!?」
???「足元を見ろ!」
凛「足元!?」
ウサちゃん「私だ。」
凛「…………。」
ウサちゃん「ブッ倒すぞこらー!やんのかこらー!かかってこーい!」
凛「…………。」ゲシッ
ウサちゃん「やられたー」コテン
凛「……戻ろ。」
——都内・大通り
凛「なんか仕事する前なのにどっと疲れた……。」
凛「……ってここ、この間変なのが出てきたところ……。」
???「ゲヘヘ……」
凛「今度は何!?」
お茶漬け星人「オレはお茶漬け星人だ!お前、ここでボーボボを見なかったか?」
凛(また変なのが出た……コイツもあの毛狩り隊と買う変な奴らの仲間っぽい……)
凛「私、急いでるんだけど。知らないよ、そんな人。」
お茶漬け星人(コ……コイツ……オレを見てビビらないだと……!?)
お茶漬け星人「……怪しいな。嘘は言ってないだろうな。教えてくれればウマいお茶漬けをごちそうしてやろう。」
凛「だから、そんなアフロの奴なんて知らないって……」
お茶漬け星人「ん?オレはアフロだなんて一言も言ってないぞ?」
凛「しまった!」
お茶漬け星人「ウソつきにはお仕置きが必要だな……喰らえ!お茶漬けビーム!」ビビビ
凛「!」
首領パッチ「八つ当たりー!」ドーン
お茶漬け星人「ぎゃああああ!」
凛「た……助かったの……?」
首領パッチ「酷いじゃない……ガネメ売り切れとか酷いじゃない……ワタシ生きていけないわ!」
お茶漬け星人「なんだお前は!?邪魔するならお前から……」
首領パッチ「悲しみの針千本!」シャキーン!
お茶漬け星人「ぎゃああああああ」ザクザクザク!
凛「い……一撃!?」
凛(つ……強い……)
首領パッチ「酷いじゃない……目の前で最後の一個が売り切れるなんて……」ウルウル
凛「た……助かったよ、ありがとう首領パッチ。」
首領パッチ「うう……グスッ。」
凛「あーもう、ホラ泣かないで。今度私が買ってあげるから。」
首領パッチ「うう……本当?」グスッ
凛「何が欲しかったの?」
首領パッチ「ガネメ……」
凛(ナニソレ……?)
————
——
—
——CGプロ事務所
凛「ただいま。」
P「お、遅かったな凛。」
凛「学校に忘れ物しちゃって……」
首領パッチ「まあ、この子ったらドン臭いわね!」
P「とにかくもうそろそろ仕事だから、準備しとけよ。」
凛「分かった。卯月達は先に向かってるんだね。プロデューサーは?」
P「俺は今度のイベントについてこの新メンバー達と話し合う予定だ。」
ボーボボ「遅いぞ首領パッチ。」
ところ天の助「会議は会議室で起きてるんだからな。」プルプル
凛「何か変なの増えてるーー!?」ガビーン
——LIVEイベント当日
P「そろそろ本番だな、お前たち大丈夫か?」
卯月「大丈夫です!」
凛「私たちは問題ないよ。でも……」
未央「でも?」
凛「今回発表する新ユニット、大丈夫かな?」
未央「あぁ……」
P「じゃあ、俺は手続きに行って来る。イベント本番、俺も楽しみにしてるからな。」
卯月「はい!」
————
——
—
P「えーっと……手続はこの部屋だったな……うん?」
黒井社長「ククク……」
765P「汚いぞ、黒井社長!」
黒井社長「なんとでも言うがいい。今回のLIVEイベントは961プロダクションの独擅場にしてくれる!」
765P「何を!そっちこそアイドル達の日々の特訓の成果に腰を抜かすなよ!」
黒井「言ってろ、青二才め!」
P「おお、大手のプロダクション二大巨塔がお揃いで……いつかCGプロもあれくらい大きくなりたいもんだ。」
P「……あれ?そういえば961プロの社長さんの声、最近どっかで聞いたような……気のせいか。」
受付嬢「いらっしゃいませ。」
P「あ、どうも。CGプロのPと言うものです。」
受付嬢「今回のLIVEイベント2グループ参加ということですね。」
P「はい。よろしくお願いします。」
受付嬢「あ、ちょっと。こちらでしばらくお待ち下さい。」
P「……?」
受付嬢「ふふふ……」カチッ
——プシュー
P「うっ……これは……ガス!?」
受付嬢「むふふ、お待ちくださいって言ったじゃないですか。」
P「お……お前は!な……なんで……」ガクッ
受付嬢?「待ってもらいますよ……すべてが終わるまで、ね。」
未央「プロデューサー、遅いね。」
凛「もうすぐはじまっちゃうよ。」
卯月「何かあったのかな?」
凛「あ、メール。プロデューサーからだ。」ピロン
From:プロデューサー
To :渋谷凛
Sub :すまん
本文:急用ができた、遅くなるから頑張れ。
未央「なんかそっけないメール。」
凛「まったく、勝手なんだから……」
卯月「遅いといえば、あの3人もまだ来てないね。」
未央「って、ウワサをすれば」ドタバタドタバタ……
首領パッチ「っしゃやるぜオラァ!」ガチャ!
ボーボボ「遅れてゴメーン☆」ガチャ!
ところ天の助「やったるぜー!!」ガチャ!
卯月「遅いですよ!」
未央「ってか、この部屋ドア3つもあったっけ……」
凛「……時間がない!皆、急いでいくよ!」
————
——
—
——LIVEイベント本番
未央「カオスでラブリーな三ツ星キラリ〜♪」
卯月「目指すは〜♪」
凛「スーパースター〜♪」
ニュージェネ「「「六ツ星★★★☆☆☆〜♪」」」
——ワーワー!シブリーン!ウヅキー!チャンミオー!
凛「ハァ……ハァ……」
卯月「大丈夫、凛ちゃん?」
凛「……大丈夫、まだまだいけるよ。」
未央「よーし、それじゃあ最後は『お願い!シンデレラ』を!」
卯月「私達、ニュージェネレーション皆で……」
——フッ
凛「な、停電!?」
未央「そ……そんな、よりによってここで!?」
——ドカァァァアアアアン!ワァァァ!キャアアアア!!
卯月「な……何!?」
凛「ッ!皆、落ち着いて!!」
未央「何なの!?事件?テロ?それとも……うわぁッ!?」ガシッ
卯月「未央ちゃん!?」
毛狩り隊A「ククク……また会ったな。まさかアイドルだったとは。」
凛「この間の……!」
毛狩り隊B「おっと騒ぐなよ。騒いだが最後、即会場のファンごとドカンだ。」
卯月「凛ちゃん、これ!ステージの下に……!」
——ピッピッピ……
凛「ば、爆弾!?」
毛狩り隊C「大人しくボーボボを引き渡せ。じゃないと命の保証はしないぜ。」
卯月「そんな、酷い……」
未央「皆、逃げて……ボーボボ達も連れて!」
凛「未央、何言ってるの!?」
未央「私なんかどうなってもいいから!でも、友達の命の恩人を売るわけにもいかないでしょ!?」
卯月「で、でも……」
未央「いいから!2人とも私よりファン多いし、いなくなったら悲しむ人が多いでしょ!?だから……ぐっ!」ガッ
凛「未央!」
卯月「女の子の顔を殴るなんて、最低です!」
毛狩り隊A「うるせぇ、黙ってろ!」
毛狩り隊B「フフ、まあいい。呼ばなけりゃそこの爆弾で仲良くドカン、だ。」
凛「この爆弾さえなければ、今すぐにでも助けに行くのに……」
爆弾「ピッピッピ…………パカッ」
凛「!?」
未央「開いた!?」
首領パッチ「よう。」ヒョコッ
毛狩り隊C「!?」
ボーボボ「随分と好き勝手してくれたな、毛狩り隊。」ザッ
凛「ボーボボ!」
ところ天の助「まったくだ。」プルン
卯月「ところてんさんも!」
——ナンダー?エンシュツカー?
凛「……!」ダッ
卯月「凛ちゃん、どうしたのマイクなんか持って!?」
凛「皆さん、私達のピンチに、CGプロの新しいアイドルが助けに来てくれました!」
卯月「…………!」
毛狩り隊C「な、何を言っている!?」
ボーボボ(混乱でケガ人が出るのを未然に防ぐか……なかなかやるな。)
凛「新ユニット、どうぞ!」
ボーボボ「あんたのスキにはさせないわ!」
凛(一か八か……ここはあの人達にかける……!)
卯月(そうか、場が盛り上がれば的に隙ができるかもしれない!)
未央(皆……私のために……!)
首領パッチ「レモンの香りはキスの味!レモンプリンセス!」
ボーボボ「甘いひと時恋の予感!イチゴプリンセス!」
ところ天の助「……お歳暮に、メロン子……。」
ボーボボ「愛とお肌の輝きを守る!」
首領パッチ「ちょっとお転婆フレッシュ娘!」
ところ天の助「マジカルビタミン戦士……」
三馬鹿「「「胃液ガールズ見参!!!」」」ババーン!
ニュージェネ「…………。」
毛狩り隊ABC「…………。」
観客「…………。」
凛(バチだーーーーーー!)
首領パッチ「喰らいなさい!レモンプリズム!」
毛狩り隊A「ぐばぁ!!」
ボーボボ「イチゴの花言葉は"寿退社"よ!イチゴどーん!!」
毛狩り隊B「ぶへぇ!!」
ところ天の助「ぶどうが良かった……。いくじなしぃぃーーー!」
毛狩り隊C「ごばぁ!!」
凛「そしてそのままゴリ押したーーーー!?」
卯月「未央ちゃん、大丈夫!?」
未央「うん、なんとか。皆ありがとう!」
首領パッチ「俺のおかげだな!」
卯月「ありがとう、首領パッチさん!」
ところ天の助「やったよー!俺も活躍できたよー!」
ボーボボ「天の助ー!」
ところ天の助「ボーボボー!」
ボーボボ「甘えるな!!!」ズガン!
ところ天の助「ぎゃああああああやっぱりいいいい!!!」
凛「何で!!?」
卯月「これでひとまず安心だね。」
未央「ありがとう、皆私なんかのために……」
凛「…………。」
未央「凛ちゃん?」
凛「…………。」コツン
未央「いてっ」
凛「私なんかどうなってもいい、なんて二度と言わないで。未央がいなくなって悲しむ人もいるんだから。」
未央「凛ちゃん……。」
首領パッチ「…………。」
凛「首領パッチ?」
首領パッチ「『どうなってもいい、なんて二度と言わないで』……」
凛「えっ?」
首領パッチ「くっさー!そのセリフくっさー!!」
凛「なっ!」
首領パッチ「『私は……蒼が好きかな。』」ニヤニヤ
凛「な……何で……そ、それを……!!」
首領パッチ「『じゃあ…残していこうか、私たちの足跡…!』」ププッ
凛「…………! ……ッ!」プルプル
卯月「わ、私はカッコイイと思うよ!凛ちゃん!!」
未央「しまむーそれ、逆効果だと思うよ。」
首領パッチ「くっさー!くっさー!」
ボーボボ「うるせえ!」ドゴォ!
首領パッチ「ぎゃばああああ!!」
卯月「ボーボボさん、これで終わったね。」
ボーボボ「いや、まだだ。」
ところ天の助「なんだってぇ!?」
ボーボボ「そこに隠れてる奴、出てこい。」
受付嬢?「バレましたか……むふふ、流石はかつてマルハーゲ帝国を脅かしただけはありますねぇ……」
首領パッチ「まだ敵が残っていたか!」
凛「ちょっと待って、この声……!」
受付嬢?「やっぱり、ニュージェネレーションの皆にはバレちゃいますねぇ。」
卯月「ま、まさか……」
受付嬢?「そのまさかですよ!」バサァッ!
未央「な、何で毛狩り隊なんかに……日菜子ちゃん!?」
日菜子「むふふ、残念でしたねぇ。」
凛「そういえば……最初にボーボボに会った時……」
〜回想〜
日菜子「あれ皆さん、何のお話してるんですか?」ガチャ
未央「おー日菜子ちゃん、レッスンお疲れ!」
凛「さっき買い出しの時に暴漢に卯月が捕まったのを助けた人がいてね。」
卯月「強くてカッコ良かったんですよ!筋肉もすごくて……」
日菜子「むふふ……ピンチに颯爽と現れる肉体派の金髪の王子様、素敵ですねぇ。」
〜回想終了〜
凛「私たちがボーボボについて言う前に、"金髪の王子様"って……」
日菜子「あらら、気づいてましたか……」
卯月「なんでなの、日菜子ちゃん!?」
日菜子「ふふ……言うとおりにすれば"王子様"を思う通りにできるるって、ある御方が言ってくれたんですよ。」
未央「そんな……だからって!!」
ボーボボ「そんなに慌てるな。」
凛「! ボーボボ!」
ボーボボ「と、とと……とり、とりあえず落ち着いてプチプチをつぶ、潰すんだ……」プチプチ
ところ天の助「いたい!いたい!やめて!!」ブチブチブチ
未央「アンタが一番焦ってるじゃん!」
卯月「ってかそれプチプチじゃないよ!やめたげて!」
日菜子「来ないならこちらから行かせてもらいますよ……妄想真拳奥義・神剣を手に駆る王子〜必殺の一撃〜!」ブォン!
凛「攻撃してきた!?」
未央「あんな攻撃、避けられないよ!」
ボーボボ「大丈夫だ、こちらには最強の盾がある。」
首領パッチ「マジで!?どこどこ!?」ガシッ
ボーボボ「バカガード!」
首領パッチ「ボーボボテメエエエエエエエ!!!」ズバズバッ!
卯月「妄想が具現化して襲ってきた!?どうなってるの!?」
日菜子「むふふ……どうですか、私の妄想の力は。」
首領パッチ「ハッ!テメェがアイドルだろうがなんだろうが、敵ならぶっ倒すまでよ!」
凛「で、でも……」
首領パッチ「なあ、天の助!」
ところ天の助「ヤベェ、生の日菜子ちゃんだ、サインサイン…………えっ?」イソイソ
未央「サイン貰う気満々だったーーー!」
ボーボボ「裏切り者がーーー!!」スパーン
ところ天の助「出来心なんですー!!」
ボーボボ「安心しろ、凛。」
凛「えっ?」
ボーボボ「日菜子は友達なんだろ?信じてやれよ。」
凛「でも、実際にそこで敵対して……」
ボーボボ「お前の友達は、妄想上の王子様とやらに釣られて友達を貶めるような奴なのか?」
凛「!」
ボーボボ「お前たちの絆は、その程度のものじゃないだろう?」
日菜子「そんなものが何だというのです!?」
ボーボボ「傷つけること無く、目を覚ましてやるぜ!鼻毛真拳超奥義・轢き逃げアタック!」キキィイイ!!
日菜子「きゃあああああああ!!」ドゴォ!
未央「おもいっきりぶっ飛ばした!?」
卯月「凛ちゃん見て!日菜子ちゃんの帽子!変なアンテナがついてる!」
凛「なんだって!?」
卯月「誰かに操られてるんだよ、きっと!」
日菜子「むふふ……やりますねぇ。」
未央「あのアンテナを狙えばいいんだね?」
日菜子「させませんよ!妄想真拳奥義・円卓の王子様(プリンス・オブ・ラウンド)!」ザザザッ
凛「日菜子の周りを妄想の王子が固めた!?」
日菜子「王子様の強さは私の妄想に依存します。そう簡単には超えられませんよぉ!」
卯月「ど、どうすれば……」
首領パッチ「くっそー……目には目を。剣には剣を……首領パッチソードさえあれば!」
未央「さっき買ったネギならあるけど。」
首領パッチ「おお!あるじゃねえか首領パッチソード!行くぜ!」バシッ
——ザシュッ!ザクッ!ザンッ!
首領パッチ「負けちゃった……」ズタボロ
凛「でしょうね。」
首領パッチ「くそっ!首領パッチハンマーさえあれば……」
未央「さっき買ったネギしか無いよ。」
凛「ってかなんで舞台でそんなモノ持ってるの?」
首領パッチ「あるじゃねえか!首領パッチハンマー!」バシッ
未央「だからそれただのネギだってば!」
凛「そう思うなら渡さなきゃいいじゃん……」
——ザシュッ!ザクッ!ザンッ!
首領パッチ「どんなもんだ!」ビシィッ
日菜子「そんな……わたしの王子様達が全滅……!?」ガクッ
卯月「すごい!すごいよ首領パッチさん!」
凛「ウソおおおおお!?ネギで!!?」
ボーボボ「スキあり!今だ狙うぞ、天の助!」
ところ天の助「え?何?」
ボーボボ「ところてんマグナム!」バコォ!
ところ天の助「ぎゃああああ!!」ヒューン
未央「仲間の顔面ブチ抜いた!?」
日菜子「しまっ……!」パキィッ!
卯月「やった!アンテナが壊れた!」
日菜子「…………? あれ、私はこんなところで何を……」
未央「元に戻ったんだね、日菜子ちゃん!」
日菜子「未央ちゃんそのケガは……!? ここは、LIVEステージ?」
凛「でも、一体誰がこんな事を……」
ボーボボ「人を操る……そんなヤツが過去にいた気がするな。」
ところ天の助「ま、まさか……」
???「ハッハッハ!相変わらず感のいいやつだ!」
首領パッチ「この声は!」
MAX清川「私だ。毛狩り隊第765ブロック隊長に昇格した、MAX清川だよ。」
凛「変なトカゲが出た!」
ボーボボ「あー……」
首領パッチ「何だ、お前か……」
卯月「あんまり強くなさそう……」
ところ天の助「なんだ、毛狩り隊の下っ端じゃねえか。」
MAX清川「何この微妙な反応!」
未央「このトカゲが、日菜子ちゃんを……!」
凛「許せない……!」
ボーボボ「貴様なんぞ軽く一ヒネリじゃー!」
MAX清川「ククク……何もなしに隊長にまで昇格すると思うか。」
ボーボボ「何だと!?」
MAX清川「見るがいい!我が新発明、アイドルアンテナを!」
首領パッチ「アイドルアンテナだと!?なんだソレは!?」
MAX清川「アイドルを真拳使いとして覚醒させ、操る事ができる新発明だ!」
卯月「それってまさか……!」
MAX清川「さあ日菜子よ、ボーボボを倒せ!」
日菜子「えっ」
MAX清川「えっ」
凛「さっき壊したよ、ソレ。」
MAX清川「マジで?」
ボーボボ「マジで。」
MAX清川「……知ってたよ!知ってたもん!」
卯月「…………」
未央「…………」
首領パッチ「…………」
ところ天の助「…………」
MAX清川「……ごめんなさい。ウソつきました。」
ボーボボ「死刑!」
MAX清川「そ、そんな……!」
ボーボボ「鼻毛真拳協力奥義・ボーボボアンテナ!」
MAX清川「ボーボボアンテナだと!?」
ボーボボ「このアンテナは、アイドルたちの魅力をそのまま戦闘力に変換する!」
首領パッチ「ボーボボのヤツ、いつの間にそんな奥義を!?」
凛(もはや鼻毛関係無いような……)
ボーボボ「ちなみに、コレが変換するための手順だ!」
�歌って踊る
�チョナるぞー!と叫ぶ
�天の助をひっぱたく
�アンテナのボタンを押す
ボーボボ「ちなみに�と�は省略しても問題ない。」
ところ天の助「ちょっと待って!それより�!�を省略してよ!」
卯月「私たちでも力になれるんだ!」
凛「さっきまでLIVEしてたし、�はクリアしてるね。」
未央「よし、チョナるぞー!」
首領パッチ「何言ってんだお前?」
ところ天の助「ちょっ……待っ……ぎゃあああああああ!」ドカドカドカ!
ボーボボ「っしゃあああああ!パワーが溜まってきたぜえええ!」
MAX清川「待て!来るな!」
ボーボボ「卯月の満点の笑顔が……凛の静かな闘志が……未央の天性の魅力が俺の力となる!」
ボーボボ「鼻毛真拳アイドル超奥義……!」ゴゴゴゴゴ……
ボーボボ「堕 天 使 着 地 硬 直 狩 り(ハ ラ ・ パ ァ ー ン)!」ドスッ!
MAX清川「ぎょべええええ!!」ドサッ!
凛「普通に殴っただけだあああああ!!?」
ボーボボ「これで悪は去った。俺達の役割も終わりだな。」
未央「役割って?」
首領パッチ「俺達はここ、毛狩り隊第765ブロックを潰しに来たんだ。」
ボーボボ「隊長のMAX清川を倒したから、俺達は次の基地を潰しに行くんだ。」
卯月「そんな……もうお別れなんですか?」
ボーボボ「出会いがあれば別れがある。それに、俺がいなくてもお前たちは大丈夫だ。見ろよ……」
——ワァァアアア!ニュージェネサイコー!
ボーボボ「お前たちにはこんなに沢山、応援してくれる奴らが居るじゃないか。」
凛「ボーボボ……」
ところ天の助「さて……これにて、一件落着ですね。」
一同(なぜか天の助が締めたーー……)
未央「……あれ?」
卯月「どうしたの?」
未央「何か忘れてるような気がして……」
——LIVE会場某所
765P「ZZzz……」
黒井社長「喰らえ……ガネメ……ムニャムニャ……ZZzz……」
P「……あれ? ここはいったい……?」
——数日後・CGプロ
卯月「プロデューサーさん、手紙が来てますよ!」ガチャ
P「誰からだ……? 母母母ー母・母ー母母?」
凛「ボーボボ達だよきっと。」
P「えっと……何々?」
CGプロの皆さん、元気にハジケてますか?
私達は相変わらず北極に取り残された歌舞伎です。
CGプロのアイドルとして活動していた短い期間、
アイドルの皆ととても楽しい時間を過ごせました。
私たちはこの思い出を胸に、
ブラックサンダー早食い大会を頑張っていきます。
未央「相変わらずワケわかんないね。」
P「うーむ……なかなか惜しい人材だったなー」
凛「まだ言ってるんだ、ソレ。」
未央「それにしても大変だったね。」
日菜子「もうあんな事は二度とごめんですよ。」
蘭子「邪悪なる陽光の使者は去った。(訳:でも、このへんは毛狩り隊もいなくなって平和になりましたね。)」
凛「ボーボボのおかげだね。」
卯月「そうだ!ねえねえ、私達もボーボボになにか贈ろう!」
未央「何がいいかな。」
P「そうだな、皆の写真でも贈るか。」
ビュティ「ボーボボ、手紙が来てるよ!」
首領パッチ「見せろ!」
ビュティ「あ、ちょっと……首領パッチくん!」
首領パッチ「あらヤダ!女の写真!」
ビュティ「待って……コレCGプロって封筒に!今度は何やらかしたの!?」
ボーボボ「俺、実はCGプロでアイドルやっててな……」
ビュティ「マジで!?」
ところ天の助「それが本当なんだよ……」
ボーボボ「アイツらも、元気にやってるみたいで何よりだな。」
ビュティ「ってこの写真、本当にCGプロのアイドルの写真だ!いいなぁ……私も有名人に会いたかったなー。」
ボーボボ「毛狩り隊をブッ潰して、平和になったら皆でLIVEにでも行こうぜ。」
ビュティ「本当!? 約束だよボーボボ!」
つけもの「やったー!CGプロなら俺はきらりちゃんに会いたいなー!」
ボーボボ「ただしつけものテメーはだめだ。」
つけもの「ガーン!!」
〜終わり〜
以上で終わりです。
アッサリな短編でしたが、お付き合いいただいた方ありがとうございました。
P.S.
7月4日にボーボボスピンオフ「ふわり!どんぱっち」2巻が発売されるようです(ステマ)
うわああああ!
>>26にミスがありました、すみません。
×卯月「そうは」
〇卯月「そうは見えないけど」
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