【シャニマス】冷たい誕生日 (22)
―283プロ
シャニP(以下P表記)「よし、次はラ○ティスレコードで順番にジャケットの撮影だ」
「むん!頑張るよ!」
「またアンティーカがオリコン一位ばい!」
「皆さん!ファイトです!」
―そんな事務所の熱狂の中で一人
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甜花「はぁ……」
甜花(もうすぐなーちゃんと甜花の誕生日なのに……)
甜花(……最近、温かいご飯を食べられないからかな?)
甜花(なんか元気でないよ……)
千雪「甜花ちゃん?」
アルストロメリアの大崎姉妹誕生日SSです
短めですがよろしくお願いいたします
千雪「甘奈ちゃん、ちょっといいかしら?」
甘奈「ん?どうしたの、千雪さん?」
千雪「甜花ちゃんのことなんだけど……」
甘奈「うん……最近元気ないよね」
千雪「やっぱり忙しいからかしら?」
甘奈「うーん……前よりは頑張っているみたいだけど、やっぱり甜花ちゃん的に休みは沢山欲しいからよね」
千雪「やっぱり……そうかしら?」
甘奈「うん。多分クリスマスが過ぎればきっと休みがもらえるよ」
千雪(あ……そういえばクリスマスって二人の……)
千雪(甘奈ちゃん、忙しいから気がついてないのかしら?)
千雪(もしかして、甜花ちゃんはそっちで……?)
千雪(なら、ここは私が頑張らないと)
―クリスマスイヴ
ワーワーワー
甘奈「それじゃあ、素敵な夜を!」
千雪「ありがとうございました!」
甜花「ば、ばいばーい……」
ワーワーワー
―控え室
バタン
甘奈「ふぅ、終わった……」
甘奈「うーん……あとは明日もう一回頑張ろうね、甜花ちゃん。千雪さん」
甜花「う、うん……」
甘奈(やっぱり元気ないよ……)
甘奈「あ、今日のケータリングのご飯はテリヤキチキンだ!」
千雪「本当ね。やっぱりクリスマスだからかしら」
甜花「……」
甜花(また……冷たいご飯だ……)
甘奈(やっぱり甜花ちゃん元気ないなぁ……)
千雪(ふふっ、ちょっと任せて)
千雪「甜花ちゃん」カタポン
甜花「ほえ?」クルッ
千雪「よかったらプリンがあるんだけど食べない?」
甘奈「プリン!?しかもこれって有名な槙原志保プロデュースのプリンだよ!!いいの?千雪さん!?」
千雪「うん。さっきまで冷蔵庫に入っていたからひんやりして『甜花……いらない……』え?」
甘奈「甜花ちゃん……?どうしたの?プリンだよ?せっかく千雪さんが買ってきてくれたんだよ?」
甘奈「というか、コレって結構なお値段がするよね?」
千雪「ふふっ、たまには二人にプレゼントしないとね」
甘奈「プレゼント……あ!もしかして千雪さん、明日甜花ちゃんと甘奈が誕生日だからフンパツしちゃった?!」
甜花「あ……ごめんなさい」
千雪「いいのよ。無理しなくて……あ、もしかして歯が痛いとかかしら?」
甜花「んーん……甜花、ちゃんと歯磨きしてる」フンヌ
甘奈「ならどうして……」
千雪「誕生日が近いのにそんなこと言える雰囲気じゃなかったから、落ち込んでいるかな……って思ったんだけど」
甜花「……ごめんなさい」
甘奈「ねぇ、甜花ちゃん。甘奈と千雪さんじゃ頼りないかな?」
甜花「あ……うぅん。そ、そんなことない……」
甘奈「でも、最近の甜花ちゃん、元気ないから……」
千雪「もし言えないこと……例えばネットとかで何か言われてるとかなら、私達じゃどうすることもできないかもしれないけど」
千雪「それでも、プロデューサーさんに相談したりもできるし……一人で悩む必要はないからね」
甘奈「お願い!甘奈にも甜花ちゃんの役に立ちたいの!」
甘奈「だから……」グスッ
甜花「なーちゃん……」
甜花「あの……あのね……」
甜花「甜花……」
二人『冷たいご飯が食べられない!?』
甜花「う、うん……よくわかんないんだけど……」
甜花「ご飯の白いとことかが、なんか……雪に見えちゃって……」
甘奈「あー、なんか聞いたことある。コンビニ弁当とか、冷たいご飯が食べられなくなる症状だってね」
千雪「それで……」
甜花「だ、大丈夫だから……甜花の主食はポテチだから」
千雪「こーら。そんなのばかりじゃダメでしょう?」
甘奈「うーん、でもたしかにどうしようもないかなぁ」
甘奈「あ、自衛隊で使ってるような、ご飯を暖かくできるやつとかはどうかな?」
甜花「そ、そんなのあるの?」
甘奈「たしか、お水を入れるだけで温められるとか聞いたよ」
千雪「でも、火事とかの原因にならないかしら?」
姉妹『うー……』
千雪「とりあえず、明日は二人の誕生日だしプロデューサーさんに相談しましょうか」
甘奈「ラーメンでもおごってくれるのかな?」
甜花「あ、アツアツのラーメン……」ジュルリ
甜花「おいしいそう……」グー
甜花「(///)」
千雪「甜花ちゃん……」
甜花「あぅぅぅ(///)」
甘奈「お腹は空いているんだね」
甜花「な、なーちゃん……わかっていてもそれは禁句(///)」
甘奈「あー、はいはい」
甜花「あ、穴があったら入りたい……」ゴソゴソ
甘奈「もう、机の下は汚れるから」グイッ
甜花「あぅぅ……」ガリガリ
千雪「ふふふっ」
―誕生日当日
パン
パパーン
みんな『誕生日おめでとー』
甘奈「ありがとー!」
甜花「に、にへへ……嬉しいな」
P「じゃあ、今焼き上がったケーキを食べてくれ」
甘奈「わぁ……これって」
甜花「アップルパイ?」
P「ははっ、パイシートで簡単に作ったやつだがな」
「それでもすごいよ!」
「アップルパイさん……おいしそう……」
「わぁ、ふゆ。楽しみです!」
P「さぁ、切り分けるぞ!」
サクッ
甘奈「うーん、めっちゃおいしーよ!」
P「ありがとうな」
P「甜花も気に入ってくれるかな?」
甜花「……」
P「甜花?」
甜花「おいしい……」グスッ
甜花「泣いちゃダメなのに……温かくて……おいしくて……」グスッグスッ
甘奈「甜花ちゃん……」
甘奈「ごめんね……甘奈、誕生日のこともすっかり忘れてたし、甜花ちゃんがそんなことになってたなんて……」
甜花「うぅん、なーちゃんは悪くないよ」
甜花「それに、みんな甜花となーちゃんをお祝いしてくれてるし、とっても……うれしいな」ニヘヘ
甘奈「甜花ちゃん……」グスッ
甘奈「うわーん!甜花ちゃん、大好きー!!」ガバッ
甜花「わわっ……なーちゃん?!」アタフタ
甘奈「うわーん!」ビエーン
甜花「ん……よしよし」ナデナデ
ワイワイガヤガヤ
P「はぁ……プロデューサー失格だな」
千雪「甜花ちゃんの症状ですか?」
P「気がついてれなかったからな……」
千雪「なら、過ちは繰り返さない。それでいいのじゃないですか」
P「それでいいのか?」
千雪「はい」
P「……スポットライトに当たった部分だけでなく、当たらなかった部分も見ていくのもこれからの課題だな」
千雪「ふふっ」
ピトッ
千雪「それだけじゃなくて……」
ギュッ
P「お、おい。千雪……」
千雪「これからは、当たってはいけないスポットライトにも気をつけてくださいね」グイッ
chu!
おしまい
千雪「ちなみに、甜花ちゃん対策で発熱剤を予算に組み込もうとしたらはづきに却下されたプロデューサーさんでした」
はづき「普通に温かいご飯を入れてくれる業者に頼みましょう!」
甘奈「うわぁ……紐を引っ張るお弁当ってゴミの処理とか大変なんだ」
甜花「発熱剤もカイロみたいに燃えないゴミなんだって……ふ、不燃物扱いのもあるみたいだよ……」
温かいご飯と比較して冷たいご飯って、温かくない家庭の代名詞みたいな扱いをされることもあるんですよね
まぁ、冷たいご飯は糖尿病予防にいいと聞いた記憶が……
とりま、大崎姉妹誕生日おめ!
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