【モバマス】未央「あーちゃんって天使みたいだよね!」藍子「ぎくーっ!」 (15)

未央「まさか本当に天使だったとは……」

藍子「バレてしまいましたね……」バサッ



※キャラ崩壊注意
※アイドルごとに担当Pが居る設定

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藍子「真実を知った未央ちゃんには……既にこの羽が見えていますね?」バサッ

未央「おお……立派で柔らかそうなもふもふの羽だ」

藍子「あらためて……私の真名はアイコタカモリエルです。ある人を幸せにするため、天よりこの地へ遣わされたのです」

未央「へー、そのある人って?」

藍子「もちろん、私のプロデューサーさんです♪ 誠実に、利他に生きるあの人をとーっても幸せにしてあげるのが私の使命なんです♪」

P「あー、今日も仕事で疲れたなー」スタスタ

藍子「あっ、丁度……プロデューサーさーんっ」タッ


藍子「プロデューサーさん、お疲れ様です♪」

P「おー、藍子。お疲れ様」

藍子「今から休憩ですか? でしたら、私とソファで少しおしゃべりしませんか♪」ピットリ

未央(なるほど、ああやってプロデューサーさんを癒そうとしてるんだね)

P「おしゃべりはいいけど……ちょっと離れてくれないか」

未央(え?)

藍子「は?」バサッ

藍子「……なんでですか?」バサッバサッ

P「いや、前から思ってたんだけど……ちょっと近すぎるぞ藍子」

P「懐いてくれるのは嬉しいけど、俺とお前は成人男性と女子高生なんだから、もう少し適切な距離感ってものが……」

藍子「で、でもっ、私はプロデューサーさんを癒してあげたくて……」

P「その思いだけで、一緒に休憩してくれるだけで十分だよ。だからもう少し離れて」

藍子「へぇ……そうですかそうですか」

藍子「つまりプロデューサーさんは天使からの施しを断るっていうんですね?」バサバサバサバサバサ

未央(!?)

P「ん? なんて?」

藍子「天使に逆らうということは天界に逆らうということ! それがどれだけの重罪か分かってるんですか!?!?!?」バサバサバサバサバサ

P「あ、藍子?」

藍子「えいっ♡」フワァッ

P「あっ……」クラッ

藍子「えいっ♡ えいっ♡ えいっ♡」フワフワフワ

未央(あーちゃんの羽からなんか出てる……)

P(ま、まただ……藍子の近くに居ると、体の芯から癒されて……眠……く……な……)

P「すやぁ」スヤァ

藍子「いつもより多めに浴びせておきましたからね……♡ 私でいっぱい癒されて、私がいないとダメってちゃんと心と体で覚えてくださいね♡ もうあんなこと言っちゃダメですからね♡」ナデナデ

未央「あーちゃん……今、なんか使ったでしょ。天使の……超能力みたいなの」

藍子「『癒しの光』のことですか? これを浴びた人はとっても癒されてたくさん元気になるんですよ♪」

未央「それ……今までも使ってきたの?」

藍子「あっ、ファンの皆さんには使ってませんよ? 定められた相手以外には効果ないですし……それにそんなズルいやり方は私もプロデューサーさんも嫌ですからね。私のアイドルとしての活躍はすべて私の実力ですから、未央ちゃんも安心してください!」

未央「いや、そうじゃなくて……あれって本当に人間に使っても大丈夫なの?」

藍子「……週に1回ほどであれば」メソラシ

未央「4回! さっき4回浴びせてたよねぇ!」

藍子「あ、あれはプロデューサーさんがいけないんです! むしろファインプレイですよ! 天界裁判になる前にことを収めてあげたんですからね!」

未央「いや、あれで裁判って方がおかしいと思うんだけど……」

藍子「おかしくありません! 次もまた私の施しを断るようなことがあれば……さらなる『癒し』も辞さない覚悟ですよ、私は」バサッ

次の日


藍子「プロデューサーさんっ♪ 私とハグしませんか♪」

P「ハグぅ? ダメに決まってるだろ成人男性と女子高生がそんな」

藍子「むぎゅーっ♡」ムギューッ

P「うおーっ!?」

藍子「まだ逆らおうとするなんて……やっぱりこれは、ぴったりくっついて『癒し』てあげないとダメみたいですね……♡」

藍子「えいっ♡ えいっ♡」フワフワ

P(あぁ……また藍子に癒されてしまう……)

藍子「…………まぁ、今日はこれぐらいにしておきましょうかね。昨日もたくさん浴びせたばかりですし……」

P(ダメだ……体が、無意識に……)


むぎゅっ


藍子「!?♡ っ!?♡♡ !?!?!?♡♡♡」バサバサバサバサバサ

藍子「あっ♡ ダメっ♡ プロデューサーさんからも抱きしめられたらっ♡ いっぱい光出ちゃいます……っ♡」フワフワフワフワフワフワ

藍子「んっ♡ こんなに私を喜ばせたプロデューサーさんがいけないんですからねっ♡ 責任をとって……出ちゃった光ぜーんぶ浴びてもらいますからね♡ 心も体も私でいーっぱいにしてください♡」バッサバッサ

数日後


藍子「プロデューサーさん♪ 今日の分のハグの時間ですよっ♪」

P「いいや……今日こそはダメだ。これから予定があるからな」

藍子「予定、ですか」バサッ

P「ああ……思えばなぜ、今まで俺は藍子の誘いを強く断れなかったのか? それはきっと藍子以外に俺を癒してくれる存在がいなかったからだ」

藍子「よく分かってるじゃないですか♪ ではさっそく……」

P「だからな。婚活サイトに登録してみたんだ」

藍子「あ?」バサッ

P「するとすぐ良さそうな人とマッチングしてな。今日これからその人と会う約束なんだ。その人とうまくいけば、もう藍子の手を煩わせることもないから……」

藍子「よいしょっ」ムシッ

P「どうした藍子、急に自分の背中に手をのばして」

藍子「えいっ♡」プスッ

P「ほぉっ……ぁ」バターンッ


未央「今、人が倒れる音がしたような……ってあーちゃんのプロデューサーさん!?」ビクッ

藍子「未央ちゃん、おはようございます♪」

未央「えっと……今日はなにやったの、あーちゃん」

藍子「私の羽を一枚プロデューサーさんに植え付けたんです♪ こうすると私が側にいなくてもプロデューサーさんに『癒しの光』を注入することができるんですよ♪」

未央「鉢植えにペットボトルさしたみたいなもんかぁ」

藍子「私の羽は他の天使よりちょっと日持ちがよくないんですけど……それでも74年はもつので、プロデューサーさんにはこれから毎日私の『癒しの光』を浴びてもらいますっ♪ 24時間ずー……っとです♪」

未央「24時間ずっと!? そんなに浴びせちゃまずいんじゃなかったっけ!?」

藍子「まぁ、体が慣れれば日常生活に支障は出ないでしょう……その代わりずっと近くに私を感じることになりますけどね♪」

藍子「プロデューサーさんがいけないんですよ……天に選ばれた私というものがいながら……私以外の女と幸せになろうとするなんて……!」バサッバサバサッ

藍子「…………もう2、3枚植え付けておきましょう」プスップスップスッ

P「ぁ……ぁ……ぁ……」

未央「…………」

未央(あんなの絶対におかしい……! あーちゃんは多分天使の職権を濫用してる……!)

未央(誰かに相談してやめさせなきゃ……でも天使のことは広めちゃダメらしいし……そもそもこんなの誰に相談すれば……!)グルグル

ちひろ「あら? どうしたんですか未央ちゃん。なにかお悩み事ですか?」

未央「あ、いや、その、別に……」

ちひろ「藍子ちゃんのこと……いえ、アイコタカモリエルのことですか?」

未央「!? どうしてそれを……」

ちひろ「何を隠そう……私こそ全ての天使を司る大天使! チヒロセンカワエルなのです!」ババーン

未央「女神! 天使! チヒロセンカワエル!」

ちひろ「ということでタカモリエルは捕えておきました」

藍子「出してくださーい!」ガシャーンッ

ちひろ「天界裁判……開始!」パーパラパー

藍子「お願いします! はやくここから出してください! 今日の分のハグをしないとっ、このままではプロデューサーさんが婚活を再開してしまうかもしれません!」ガシャガシャ

ちひろ「ほう……あの男は過去に婚活などしていたのですか。天の定めに背いて……」ゴゴゴ

藍子「はわーっ!? 違うんですセンカワエル様! プロデューサーさんにも悪気があったわけではなくて……」

ちひろ「……ええ、私もあの男を赦そうと思います。あなたの主張とは違う理由で……ですが」

藍子「……?」

ちひろ「これを見なさい! 大天使アイテム『浄玻璃の鏡』!」バッ

藍子「それは……あらゆる人間の一挙手一投足を映し出す魔法の鏡!」

未央(それ持ってるの閻魔様じゃなかったっけ)

ちひろ「昨日のあの男の様子を見てみましょう」ピッキュルルル


P『さぁ婚活するぞ~』


藍子「……」バサッバサッ


P『ダメだ……藍子のことが好き過ぎて他の異性に興味が持てない……!』


藍子「!?!?!?♡♡♡」バサバサバサバサバサ

ちひろ「そう! この男は何があってもあなたへの愛を貫いていたのです! ……となれば、罪深いのはむしろのあなたの方ですタカモリエル!」

藍子「うっ!」

未央「そうだよあーちゃん! あんな方法でプロデューサーさんを……」


ちひろ「どうしてすぐにあの男と強制いちゃらぶしないのです!!!!」

未央「おっ?」


藍子「うぅ……怖かったのです。彼に愛されないかもしれないことが……いえ、仮に愛されてもそれがただの天の定めあることが!」

藍子「けれど……あの人は誰の思惑にも関わらず、ただ純粋に私を愛してくれていたのですね……」ポロポロ

ちひろ「誇りなさい、タカモリエル。あなたたちの愛は、あなたたちが二人だけで、誠実に育みあったものなのですから」

未央(誠実?)

ちひろ「それが分かったのなら……行きなさいタカモリエル! あの男を幸せに……いえ、あの男と幸せになるのです!」バッ

藍子「はい!」バコーンッ

P「今日は藍子、お休みだったな……」

P(ホッとするけど……これはこれで寂しいんだよな……)

P(藍子のことを思うなら、こんなこと考えちゃダメなんだけど……藍子に……会いたい)


ドカーンッ


P「うおわあああ!? 地震か!? 隕石か!?」

藍子「藍子です♡」

P「藍子!? ど、どうしたんだその光……羽の形?」

藍子「あっ、もうプロデューサーさんにも見えちゃってるんですね♡ プロデューサーさんがいけないんですよっ♡ もうずっと光が溢れて止まらないんですから♡ それもとっても濃いのが……♡ もう自分の羽じゃないみたいです♡」フワァー

P「うぅ……っ!? 光が俺を何重にも包み込んでゆく……!?」

P(この感覚……いつも味わっていたあれだ……このまま俺は癒されて、そのまま眠……)

P「くならない!?」

P(どころか……精気が身体中から立ち昇ってくるッ!)ギュンギュン

ちひろ(裏返ったァッッ)

藍子「ふふ……♡ 何度も何度も私漬けにしたかいがありました♡ もうプロデューサーさんの体は眠らなくても私の光で直接元気になっちゃう体になったんですよ♡ 元気いっぱいのプロデューサーさん、とっても素敵です♡」

P「おお……!?」

藍子「その行き場のない元気……♡ 私がぜーんぶ受け止めてあげますからっ♡ たぁ~……っぷり、いちゃいちゃらぶらぶしましょうね♡」

P「だ、ダメだ……いずれ藍子が本当に幸せになるために、未成年者に手を出すわけには……っ!」

藍子「天使なのでとっくに20歳越えてますよ?」



この後たっぷりいちゃらぶしたが、その度に藍子が光を出しちゃうのでプロデューサーがまた元気になってしまい、またいちゃらぶするというループを一週間ほど繰り返すのだった。それからも折りを見てでかい連休を取って定期的にたっぷりいちゃらぶするのだった。おしまい。

おまけ



ちひろ「ふぅ……あの二人もうまく行ったようですね。これ以上の覗き見はやめておきましょうか」パタン

未央「……」

ちひろ「どうしたんですか、未央ちゃん」

未央「あ、いや……これでハッピーエンドなんて、天使と人間の価値観って結構違うなぁ~……なんて」

ちひろ「嘘はよくないですね」プスッ

未央「うわぁっ!?」

未央(ちひろさんに天使の羽を植えられた!? もしかしてちひろさんが私の……いや、これは……!?)ブワッ

未央「私も天使になっちゃった……!?」バサッ

ちひろ「未央ちゃんはこう思っていたはずです。『私も私のプロデューサーとあんな風にいちゃらぶしたい』……と」

未央「……!」

ちひろ「未央ちゃん! あなたは今日からミオホンダエルです! そして行くのです! あなたが幸せにしたい人のために!」

未央「……プ、プロデューサー、どこかな……♡」フワァ


ちひろ「……ヨシッ」



こうしてチヒロセンカワエルのはたらきによって事務所内のアイドル全員が天使の権能を手にするに至るのだが、それはまだ先の話、三日後辺りの出来事であった。おしまい

以上になります。

藍子ちゃんみたいなおしとやかな子が好きな人の前では、信頼と恋慕からちょっぴりわがままになってしまうのっていいですよね。

ありがとうございました。

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