陽乃「どうしたの大きな声出して」
八幡「いや、あの、その...」
結衣「今陽乃さんラブホって
八幡「ななななななななに言ってんだ由比ヶ浜!?さすがビッチだな!雪ノ下さんがそんなこと言うわけないだろ!?」
結衣「ビッチ言うなし!てかヒッキーなんでそんなに慌ててんの!?」
雪乃「姉さん、私達をからかいに来たのかしら?」
陽乃「何言ってんの雪乃ちゃん?あたしと比企ヶ谷君はね...
静「また来たのか陽乃、いくら卒業生でもそろそろ見過ごせんぞ?」
陽乃「あ、静ちゃん」
八幡(帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ....)
静「君達も君達だ、まったく、陽乃の相手をするからこうやって週に何回もやってくるようになるんだ」
結衣「むむむむ...」
雪乃「可哀想な姉の相手をしてあげるのも妹の役割なので」
陽乃「雪乃ちゃんは相変わらずだなぁ」
結衣「さっきの話はなんなんですか?」
陽乃「え?あたしが比企ヶ谷君とラブホテルに泊まった話?」
八幡(あ、オワタ)
八幡と陽乃以外「!?」
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八幡(そこからはもうすごかった、平塚先生にブッ飛ばされるわ雪ノ下は硬直して動かなくなるわ由比ヶ浜は発狂するわ爆弾を投下した張本人の雪ノ下さんはトンズラこくわ収拾がつくわけない)
静「さて比企ヶ谷、どういうことか聞こうじゃないか?ん?」バキボキ
雪乃「.....」←放心状態
結衣「ヒッキー嘘だよねまさかヒッキーが陽乃さんとラブホ行くなんて嘘だよね?ねえねえねえねえ」
八幡(正座させられながら沈黙を守るしかないのである)
結局3時間の詰問に耐え切ってその日は解散となった
話は珍しく奉仕部がなかった数日前に遡る
キーンコーンカーンコーン
八幡(奉仕部もないしさっさと帰ってさっさと引きこもろう)
自転車を取りに駐輪場へ向かっているときに妙な胸騒ぎが俺を襲った
とは言っても何があるでもなく普通に自転車の鍵を外してそのまま帰路につけてはいた、しかしマッ缶を買うためにコンビニに寄ってしまったのが運の尽き
雨が降り出したのである
ザーーーーーーーー
八幡(傘買う金も勿体無いしどうすっかな....)
けっこう強い雨なのでコンビニの中で立ち往生していると
陽乃「あれ、比企ヶ谷君?」
雪ノ下さんが現れたのである。
陽乃「いきなり降ってきたねー」
八幡「はあ、まあそっすね」
陽乃「傘買ったし入れてあげよっか?」
八幡「いいっすよ、雨弱くなるまで立ち読みしとくんで」
陽乃「お、それなら比企ヶ谷君って今ヒマってことだよね?」
八幡「げっ」
語るに落ちるとはまさにこの事だった
陽乃「『げっ』はひどいなーお姉さん傷つくなー」
うりうりと頬を突かれる
八幡「ヒマな時間楽しみたいんすよ」
精一杯の抵抗を試みる
陽乃「お姉さんとお茶しよっか?」
八幡「ジャンプでも読んでますからいいです」
陽乃「パフェ」
八幡「!」
陽乃「美味しいケーキ」
この時俺はそこそこ空腹に苛まれていて、冷静な判断ができなかった
八幡「金ないっすよ」
陽乃「もちろんお姉さんが出してあげる♪」
まんまと雪ノ下さんとコンビニの近くにあるカフェに行くことになった
雪ノ下さんの傘に入れてもらいながら走ってカフェに駆け込む
陽乃「傘差して走ったのに結構濡れたねー」
楽しそうに雪ノ下さんが笑う
八幡「すみません傘入れてもらって」
陽乃「いいのいいの、せっかく会ったんだしカフェデートだし」
デートと言われて思わず動揺する
八幡「で、デート」
陽乃「お、照れてる照れてる」
ニヤニヤとイタズラっぽい笑みを浮かべながらまた頬を突いてくる
気の利いた店員におしぼりを雨に濡れた分多くもらったところで席に案内される
陽乃「ささ、好きなの食べていいよ」
さすが金持ち、こういうときは死ぬほど頼りになる
八幡「えーっと、悩みますね」
陽乃「ねー、どれもおいしそう」
数分悩んで、俺はいちごパフェとカフェオレ、雪ノ下さんはよくわからない紅茶を頼んでいた
陽乃「どう?美味しい?」
八幡「うまいっす」
パフェの語源はパーフェクトから来ているらしいが、たしかに甘い物が好きな人なら絶対に刺さる素敵フードである。ましてや人の金で買わせてもらえるのだからパーフェクトなんてもんじゃない。
カフェオレとパフェのセットで1000円以上するのだから俺みたいな貧乏高校生にはそうそう手の届かない贅沢をさせてくれる雪ノ下さんまじリスペクト。
陽乃「一口ちょうだい?」
八幡「いっすよ」
陽乃「あーんしてね?」
八幡「はい?」
陽乃「ほら早く早く」
八幡「........」
陽乃「奢るのやめよっかなー?」
ハチマン、ノーマネー、アーンシナイトムセンインショク
八幡「はい....」
陽乃「うんうん、美味しいねこのパフェ」
金がないせいで何か大事なものをすり減らしてしまったような気がする。
結局ケーキも2種類奢ってもらって店を出ることになった。
八幡「ご馳走様でした」
陽乃「比企谷君甘いの好きなんだねー」
甘党ですのでそこは最高でした
八幡「雨も止みましたね」
陽乃「通り雨だったみたいだね」
八幡「じゃあこの辺で」
陽乃「あ、そういえば比企谷君」
八幡「はい?」
陽乃「二人乗りさせてよ」
八幡「は?」
何言ってんだこの人は
陽乃「ふと思ったらあたし二人乗りしたことないんだよね」
さすがセレブ、車での送迎がデフォルトなのか?
八幡「車のが楽だし早いしおすすめですよ」
陽乃「えーいいじゃない、少しだけだしさーねーねー」
パフェやらケーキやらカフェオレやら奢ってもらったしそんくらいならいいか?
八幡「つってもどこまで乗せてけばいいんすか?」
陽乃「うーーーーん、駅まで?」
ここからなら10分も掛からない距離ではあるな
八幡「そのくらいならまあいいですよ」
陽乃「やったー」
特に意味もなく雪ノ下さんをチャリで駅まで連れて行くことになった
てなわけで到着
陽乃「...」
八幡「着きましたよ雪ノ下さん、黙ってどうしたんすか?」
陽乃「楽しい!」
八幡「はい?」
陽乃「風気持ちいいし普通に早いし楽しいよこれ!」
八幡「は、はあ...」
夏は暑いわ冬は寒いわでそんな良いもんじゃないのにお嬢様拗らせたらこうなるのか?
陽乃「車だと快適だけど自転車ってこんなに楽しいんだーーーーへーーーーー」
なんか雪ノ下さんはしゃいでね?
八幡「あの、雪ノ下さん?」
陽乃「ねえねえ比企谷くん」
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