藍「~~♪ ~~♪」 テトテト
藍(今日はお休みの日だから、らんひとりで街に遊びにきたよ。でも無駄づかいしちゃダメなんだって、かずはに言われたの)
藍「だいじに使わないとね。たい焼き屋さんどこかな~……あれ?」
優珂「このアイス、二段にしてくれるかしら? ありがとう、待たせて貰うわ」
藍「あーっ! ようをいじめた悪いやつ!」
優珂「チッ、ヘルヴォルの序列47位か。休日まであんた達に付き合う義理はないんだけど?」
藍「むー、やっぱりいじわる。らん、ふーかのこと嫌い!」
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優珂「はいはい、悪い奴で結構。ねえ、面倒なのに絡まれたからアイス急いで欲しいんだけど?」
藍「あ! ふーか、アイスふたつも重ねてる……」
優珂「それが何? 人がなにを食べようが勝手でしょ」
藍「ちかるが言ってたよ。アイスはいっこまでにしないと、お腹が冷えちゃうからダメなんだって」
優珂「はぁ……? くだらない、貧乏性のお子様は一段のアイスでも齧ってれば?」 シャリ
藍「……ふーかズルい、らんもアイス二段にしたいのに……」 チラ
優珂(まったく、久々の休みをヘルヴォルに邪魔されるなんてついてないわね)
優珂「目障りな奴。そんなに欲しければ自分で買えばいいじゃない」
藍「でも、らんのおこづかい足りない……」
優珂「そんなわけないでしょう、ヘルヴォルで撃破スコアトップのあんたがどうして金欠なのよ」
藍「だって……この前たい焼きたくさん買いすぎちゃってから、かずはがあんまりおこづかいくれないんだもん」
優珂(ふーん? これはいい事を聞いたわ。序列1位は隊員の資産を没収して個人管理してるのか)
優珂「あーあ、可哀想に。じゃあわたしがあんたのアイスをおごってあげましょうか?」
藍「えっ! ふーか、いいの!?」 パァァ
優珂「ええ。いままで意地悪しすぎてたから、仲直りの印よ」 ニコ
藍「ほんとうに? なんか怪しい……」 ジト
優珂「疑り深い奴ね。なら──そこのあんた、こいつにアイス三段積みなさい。お代はわたしが持つわ」
藍「え!? さっ、ささ──さんだんも!?」
優珂「なに、足りないわけ? ならもう一段積みましょうか♪」
藍「わぁぁぁぁ!」 パァァ
藍「はっ! だ……ダメなんだよ! いっきにアイスよっつも食べたら、お腹きゅーってなっちゃう!」
優珂「強化リリィがその程度でお腹を壊すはずないじゃない? 一つ目はオレンジ。最後に口をさっぱりさせるには丁度いいわね」
藍「で、でもちかるとかずはに怒られる……!」
優珂「そんなの黙ってりゃバレないわよ。二段目はラムネね、炭酸の粒ラムネを一緒に溶かすのが美味しいわ」
藍「う、うぅぅ……! ダメだよふーか、らん悪い子になっちゃうから……!」
優珂「いつまでいい子ぶってんのよ。三段目はチョコミント、鼻に抜ける爽やかな香りがアイスと相性がいいのよね」
藍「~~っ、らんいらない! ふーかに全部あげる!」
優珂「あら、本当にいいの? 最後はストロベリーよ、あんた甘いの好きなんじゃなかったっけ?」
藍「ふわぁぁぁああ~~! イチゴだぁぁぁ~~!」 キラキラ
優珂「でもざーんねん、わたしに全部くれるのよねぇ?」
藍「や、やっぱりなし! らんが食べるの!」
優珂「ふん、まあ流石にわたしもこんなには食べきれないわよ。早くそれ持ってどっかいけば?」
藍「…………」 オズ
優珂「しつこい。言いたいことがあればはっきりと──」
藍「んっ! ふーか、らんのアイス半分あげる!」
優珂「……なんのつもりかしら?」
藍「ふーかはらんにアイス買ってくれたから、ちょっとだけ悪いやつじゃないかも。だからはんぶんこ!」
優珂「思考回路がガキね。まあ元々わたしの金で買った物だし、くれるって言うのなら遠慮なく頂くわよ」 カジ
藍「ああ~っ、イチゴから食べたぁ~っ!」
優珂「うるさい、先にさっさと食べない方が悪──んぐっ!?」 ピキィ
優珂(し、しまった……! これで三個目のアイスだから、頭がぁ……!) ズキズキ
藍「? ふーか、どうしたの?」 ペロペロ
優珂「な、なんでもない……これ以上は付き合いきれないわ、帰る……」
藍「まってふーか、はんぶんこだからもういっこ食べなきゃだよ!」 ガシ
優珂「」
優珂(わざとなの? くっ、序列47位……意外と狡猾な奴ね──!) ズキズキ
藍「ふーかぁ……」 ウルウル
優珂「チッ、本当に面倒な連中ね! ほら、これでいいでしょ──うぐぅっ!?」 ズキン
藍「えへへ。アイス美味しいね、ふーか」 ニコニコ
恋花「お~い、藍~! あんたそんな所でなにやってん──げ、松村優珂……!」
千香瑠「……優珂さん、奇遇ですね。藍ちゃんを連れ出して今度はなにを企んでいるんですか?」
優珂「こんな時に、やかましい連中がきたわね……本当についてないわ、最悪の休日よ……」 フラ
藍「ふーか、またね。アイス、おいしかったー」
千香瑠「アイス……? まあ藍ちゃん、口元がカラフルになってるわ! アイスは1日1個までって教えたでしょう?」
藍「あっ……! ち、違うのちかる。ふーかがね、らんにアイス買ってくれたの!」 アセ
恋花「あいつがぁ~? 藍、こっそり毒とか盛られてんじゃない?」
藍「え!? そういえばふーか、アイス食べたあと頭痛そうにしてた。らんも頭痛くなっちゃう?」 フルフル
恋花「あちゃー、気付いちゃったかぁ。実は時間が経ってくると、だんだん耐えられなくなるような激痛が……!」
千香瑠「恋花さん?」 ニコォ
恋花「うそうそ、冗談だって千香瑠! でも珍しいこともあるわねー、あの陰険序列2位様が藍にアイスをおごるなんてさぁ?」
藍「ふーかは悪いやつだけど、ちょっとだけ良いやつだよ?」
千香瑠・恋花「「それはない」です」
竜胆「優珂、大丈夫……?」
優珂「うるさい、頭に響く……!」 ズキズキ
おわり
以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。
優珂もっと出番増やして……
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おまけ(元ネタ)
3月27日 佐々木藍誕生日メモリア《キラキラアイスクリーム!》
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