【アサルトリリィ】藍「キラキラアイスクリーム!」 (11)


藍「~~♪ ~~♪」 テトテト

藍(今日はお休みの日だから、らんひとりで街に遊びにきたよ。でも無駄づかいしちゃダメなんだって、かずはに言われたの)

藍「だいじに使わないとね。たい焼き屋さんどこかな~……あれ?」


優珂「このアイス、二段にしてくれるかしら? ありがとう、待たせて貰うわ」

藍「あーっ! ようをいじめた悪いやつ!」

優珂「チッ、ヘルヴォルの序列47位か。休日まであんた達に付き合う義理はないんだけど?」

藍「むー、やっぱりいじわる。らん、ふーかのこと嫌い!」


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優珂「はいはい、悪い奴で結構。ねえ、面倒なのに絡まれたからアイス急いで欲しいんだけど?」

藍「あ! ふーか、アイスふたつも重ねてる……」

優珂「それが何? 人がなにを食べようが勝手でしょ」

藍「ちかるが言ってたよ。アイスはいっこまでにしないと、お腹が冷えちゃうからダメなんだって」

優珂「はぁ……? くだらない、貧乏性のお子様は一段のアイスでも齧ってれば?」 シャリ


藍「……ふーかズルい、らんもアイス二段にしたいのに……」 チラ

優珂(まったく、久々の休みをヘルヴォルに邪魔されるなんてついてないわね)

優珂「目障りな奴。そんなに欲しければ自分で買えばいいじゃない」

藍「でも、らんのおこづかい足りない……」

優珂「そんなわけないでしょう、ヘルヴォルで撃破スコアトップのあんたがどうして金欠なのよ」


藍「だって……この前たい焼きたくさん買いすぎちゃってから、かずはがあんまりおこづかいくれないんだもん」

優珂(ふーん? これはいい事を聞いたわ。序列1位は隊員の資産を没収して個人管理してるのか)

優珂「あーあ、可哀想に。じゃあわたしがあんたのアイスをおごってあげましょうか?」

藍「えっ! ふーか、いいの!?」 パァァ

優珂「ええ。いままで意地悪しすぎてたから、仲直りの印よ」 ニコ


藍「ほんとうに? なんか怪しい……」 ジト

優珂「疑り深い奴ね。なら──そこのあんた、こいつにアイス三段積みなさい。お代はわたしが持つわ」

藍「え!? さっ、ささ──さんだんも!?」

優珂「なに、足りないわけ? ならもう一段積みましょうか♪」

藍「わぁぁぁぁ!」 パァァ


藍「はっ! だ……ダメなんだよ! いっきにアイスよっつも食べたら、お腹きゅーってなっちゃう!」

優珂「強化リリィがその程度でお腹を壊すはずないじゃない? 一つ目はオレンジ。最後に口をさっぱりさせるには丁度いいわね」

藍「で、でもちかるとかずはに怒られる……!」

優珂「そんなの黙ってりゃバレないわよ。二段目はラムネね、炭酸の粒ラムネを一緒に溶かすのが美味しいわ」

藍「う、うぅぅ……! ダメだよふーか、らん悪い子になっちゃうから……!」

優珂「いつまでいい子ぶってんのよ。三段目はチョコミント、鼻に抜ける爽やかな香りがアイスと相性がいいのよね」

藍「~~っ、らんいらない! ふーかに全部あげる!」

優珂「あら、本当にいいの? 最後はストロベリーよ、あんた甘いの好きなんじゃなかったっけ?」

藍「ふわぁぁぁああ~~! イチゴだぁぁぁ~~!」 キラキラ


優珂「でもざーんねん、わたしに全部くれるのよねぇ?」

藍「や、やっぱりなし! らんが食べるの!」

優珂「ふん、まあ流石にわたしもこんなには食べきれないわよ。早くそれ持ってどっかいけば?」

藍「…………」 オズ

優珂「しつこい。言いたいことがあればはっきりと──」


藍「んっ! ふーか、らんのアイス半分あげる!」

優珂「……なんのつもりかしら?」


藍「ふーかはらんにアイス買ってくれたから、ちょっとだけ悪いやつじゃないかも。だからはんぶんこ!」

優珂「思考回路がガキね。まあ元々わたしの金で買った物だし、くれるって言うのなら遠慮なく頂くわよ」 カジ

藍「ああ~っ、イチゴから食べたぁ~っ!」

優珂「うるさい、先にさっさと食べない方が悪──んぐっ!?」 ピキィ

優珂(し、しまった……! これで三個目のアイスだから、頭がぁ……!) ズキズキ


藍「? ふーか、どうしたの?」 ペロペロ

優珂「な、なんでもない……これ以上は付き合いきれないわ、帰る……」

藍「まってふーか、はんぶんこだからもういっこ食べなきゃだよ!」 ガシ

優珂「」


優珂(わざとなの? くっ、序列47位……意外と狡猾な奴ね──!) ズキズキ

藍「ふーかぁ……」 ウルウル

優珂「チッ、本当に面倒な連中ね! ほら、これでいいでしょ──うぐぅっ!?」 ズキン

藍「えへへ。アイス美味しいね、ふーか」 ニコニコ


恋花「お~い、藍~! あんたそんな所でなにやってん──げ、松村優珂……!」

千香瑠「……優珂さん、奇遇ですね。藍ちゃんを連れ出して今度はなにを企んでいるんですか?」

優珂「こんな時に、やかましい連中がきたわね……本当についてないわ、最悪の休日よ……」 フラ

藍「ふーか、またね。アイス、おいしかったー」


千香瑠「アイス……? まあ藍ちゃん、口元がカラフルになってるわ! アイスは1日1個までって教えたでしょう?」

藍「あっ……! ち、違うのちかる。ふーかがね、らんにアイス買ってくれたの!」 アセ

恋花「あいつがぁ~? 藍、こっそり毒とか盛られてんじゃない?」

藍「え!? そういえばふーか、アイス食べたあと頭痛そうにしてた。らんも頭痛くなっちゃう?」 フルフル

恋花「あちゃー、気付いちゃったかぁ。実は時間が経ってくると、だんだん耐えられなくなるような激痛が……!」

千香瑠「恋花さん?」 ニコォ

恋花「うそうそ、冗談だって千香瑠! でも珍しいこともあるわねー、あの陰険序列2位様が藍にアイスをおごるなんてさぁ?」


藍「ふーかは悪いやつだけど、ちょっとだけ良いやつだよ?」

千香瑠・恋花「「それはない」です」


竜胆「優珂、大丈夫……?」

優珂「うるさい、頭に響く……!」 ズキズキ


おわり

以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。
優珂もっと出番増やして……

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おまけ(元ネタ)

3月27日 佐々木藍誕生日メモリア《キラキラアイスクリーム!》
https://i.imgur.com/6AywYlK.jpg

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