ありす「久しぶりにエチュードをしませんか、文香さん」

文香「いいですね……あれからだいぶ時間が経ちましたね」

ありす「5年ぶりだそうです。深く考えない方がいいですね」

文香「そうですね……」

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文香「エチュードといえば、即興劇でしたね」

ありす「そうです、即興で物語を紡いでいくのです」

ありす「前回はキャラクターレシピを自前で用意していましたが、今回は完全に手探りの即興劇です」

ありす「なので早速、安価といきましょうか」

【安価】
キャラクターの性格
>>20くらいまで

安価が20レス前後分貯まるまでエチュードのおさらい。
私が書くレスは安価消費に含まれないものとします。

ありす「お題が来ませんね」

文香「あの頃からは時間が経っていますし、今は日曜午前の2時半ですし、仕方ないかと思います。みなさん眠られているかと」

ありす「エチュードといえば、前回も面白かったですよね」

文香「『イロ』と『ハニ』のドタバタコメディになってましたね」

ありす「本当はああいう劇になるつもりはなかったんですが、文香さんが畳み掛けてきましたからね」

文香「懐かしいです……」

ありす「ここをご覧の皆様には『エチュードが何なのかわからない』方もいらっしゃると思います。そこで、私たちが軽くルールを説明します」

文香「まずは皆さんに『キャラクターの性格』を思い思いに投げていっていただきます」

ありす「その中から私たちが好きに選んで、その性格に則った即興劇を繰り広げる……と言うのが大まかな流れになります」

文香「前回のエチュードの時に挙げられた性格は『ガサツ/乱暴/無精髭/短気/暴力嫌い』」

ありす「『気弱/優柔不断/怒ると怖い/肝心なところでヌケる』でした」

文香「このような『性格を表す言葉』を、みなさんに提案していただきたいのです」

ありす「その後は私たちが即興でその性格に沿った演劇をさせていただきます」

文香「ぶっつけ本番なので少々お見苦しい点もあるかもしれませんが……」

ありす「その点はご愛嬌ということで、大目に見てくださると幸いです」

ありす「早速来ていますね」

文香「ひとつだけですが、その一つがありがたいですね」

ありす「『多重人格だと他人に吹聴する虚言癖がある』ですか。色々な要素が含まれていますね」

文香「これひとつだけではなかなか縛りが厳しめに見えます……」

ありす「分解してもいいかもしれませんね。『多重人格』『虚言癖』『他人に噂を流す』などに分解できそうです」

文香「早速やってみましょうか？」

ありす「ここにもうひとつ『甘いもの好き』を追加してみましょうか」

文香「四つ揃いましたね。分配ができそうです」

ありす「では早速演ってみましょう」

文香「登場人物は『アレフ』と『ベート』としましょうか」

ありす「いいでしょう。それでいきましょう」
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文香「性格の組み合わせはどうしましょうか？」

ありす「『多重人格』『虚言癖』はいかにもな感じがしますね。『アレフ』は『多重人格』と『甘いもの好き』なのはどうでしょう？」

文香「となると残る『ベート』は『虚言癖』と『他人に噂を流す』が組み合わさりますね……ううむ、演じるのが難しそうです」

ありす「物は試しです。ひとまずは状況を設定したりして擦り合わせましょうか」

文香「わかりました。擦り合わせましょう」

アレフ:多重人格 甘いもの好き
ベート:虚言癖 他人に噂を流す

ありす「ではこの二人の関係性とそれぞれの人となりを考えていきましょう」

文香「アレフは多重人格ですが、甘いもの好きというところで甘いものを目にすると性格が変わるという感じでしょうか……」

ありす「ベートの虚言癖と他人に噂を流すというのはかなり組み合わせとしてマッチしていますね。嘘を他人に流す、ということが他の人から嫌われる原因になっていそうです」

文香「ベートは『嫌われ者』にもなり得ますね」

ありす「ですね。そしてアレフの多重人格はかなり色々なギミックを施せそうです。ここをどう料理しましょうか……」

文香「二人の関係はなんでしょうね？」

ありす「アレフはベートと友人関係を続けている、けれど今回演じる劇に描かれることをきっかけにして決裂する、というのはいかがでしょう？」

文香「友情崩壊ですか……後味は良くなさそうですね……」

ありす「前回も家が危うく全焼しかけてますから、大丈夫ですよ」

文香「そういう問題なのでしょうか……」

ありす「『アレフとベートは友人』は固まっていそうですね。『ベートは色々な他人に嫌われている』『ベートは信用されていない』なども文脈に付加できそうです」

文香「だいぶ擦り上がってきましたね……」

ありす「私が手を1回叩いたら演劇開始、2回叩いたら中断、3回叩いたら終了とします」

文香「前回と一緒ですね」

ありす「本当に懐かしくなってきました」

ありす「私がアレフ、文香さんがベートでよろしいでしょうか」

文香「かまいません」

ありす「いきます」

文香「いきましょう」

パン！
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アレフ「この新作のドーナツおいし〜！うーん！生きてるって幸せ〜！」

ベート「あっ！いいところにアレフ！今時間ある？」

アレフ「ベートじゃない、どうしたのー？またアヤシイトンデモネタ？」

ベート「違う違う、そうじゃないよ」

アレフ「じゃあ今邪魔しないでよね〜ドーナツ食べてるんだからー！」

ベート「……そのドーナツ、自主回収になったって知ってる？」

アレフ「……は？」

ベート「使っている油に問題が出たらしいの。それでね、自主回収になったって……」

アレフ「……あのさ、言っていいことと悪いことがあるんだよ。このドーナツ、今日新作発売になったんだよ？」

ベート「だから自主回収だって」

アレフ「ベート、流石に冗談はやめてよね。アタシでも怒るよ？」

ベート「ここに記事があるでしょ！見てよ！もう！みんな誰も彼も私のこと嘘つきって！」

アレフ「……やっぱり嘘じゃねえか、このトンチキ女」

ベート「アレフ……？」

アレフ「このまとめサイト、法螺吹きで有名なんだわ。こんなもん信じてソースにしたって、やっぱりお前嘘つきだな。見損なったわ。じゃあな」

ベート「あっ待って……！」

アレフ「なぁベート」

ベート「な、なに、アレフ……」

アレフ「いいことひとつだけ教えてやるよ」

ベート「え……？」

アレフ「悪意がなくても、嘘はついちゃいけない。自分が嘘をついていることに気づいたら、すぐに改めることだ」

ベート「……」

アレフ「お前の、そういうなんでも信じる素直なところだけは好きだったよ。でも今日のでやっぱり愛想尽かした。これ以上は付き合ってられない」

ベート「……から」

アレフ「ん？」

ベート「改めるから！嘘ついたり嘘を信じたりするのを、改めるから！だからお願いだから、見捨てないで！」

アレフ「……どうだかな」

ベート「アレフ……」

アレフ「わかったよ。今日は許す。でも、もうこういうのはナシにしてくれ」

ベート「私、頑張るよ……！」
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パンパンパン！

ありす「いやはや、後味が悪くならなくて済みましたね」

文香「あのあと二人はどうなったのでしょうね……」

ありす「ベート、想定していたような性格が悪いというよりかは『情報に踊らされやすい』という性格に寄りましたね」

文香「虚言癖、というもののイメージにそいませんでしたね……虚言癖は、意図的に嘘とわかって嘘を吹聴するイメージですから……」

ありす「演じているうちに性格が変わったりするのはご法度と思いますが、それでもなんとか辻褄は合ったのでヨシとしましょうか」

文香「久しぶりなので、かなりぎこちなかったと思いますが……みてくださってありがとうございました」

ありす「一旦休憩を挟みます。流石に午前四時では人も寝ておりましょう。また日中にお会いできましたらば」