【ミリマス】真壁瑞希「765フードデリバリー」 (14)

17日なのでシアター17歳組のSS

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真壁瑞希「お電話ありがとうございます、765フードデリバリーです。ご注文をどうぞ」

宮尾美也「『横山奈緒のハッピー☆ラッキー☆ジェットたこ焼き』をください~」

瑞希「かしこまりました。お届け先はどちらに?」

美也「◯◯公園でお願いしますね~」

瑞希「かしこまりました。配達員が向かいますので到着まで少々お待ちください」

美也「はい〜。お茶を飲みながらゆっくり待ちますね〜」

瑞希「ご注文入りました。ハッピーラッキー一丁」

横山奈緒「ハッピーラッキー一丁!」

奈緒「はいハッピーラッキー一丁お待ち!」

瑞希「ありがとうございます。それでは島原さん、配達をお願いします」

島原エレナ「ハーイ! ついたら電話するネ!」

〜数十分後〜

奈緒「電話、けえへんな」

瑞希「○○公園ならもう到着していてもおかしくないのですが……」

奈緒「まさか、途中でなんかあったんとちゃうん? さっきから電話にも出えへんし。あかん、心配になってきた……」

瑞希「島原さんの位置情報は少し前から同じ場所で止まっていますね」

奈緒「一体ここで何が起きてるんや?」

〜〜

エレナ「フンフンフフーン♪ ……あ! こんなところにサンバカーニバルが! うーん、混ざりたいヨー……でも配達中だから……でも……少しなら、大丈夫だよネ! イエーイ!」

〜〜

美也「もしもし~。料理はまだ届きませんか〜?」

瑞希「申し訳ありません、ただいま配達中です。もう少しお時間をいただくことになるかと」

美也「わかりました~。お茶を飲みながらゆっくり待ちますね〜」

瑞希「……これ以上お客様をお待たせするわけにはいきません。他の配達員に頼みましょう」

奈緒「エレナを見捨てるんか!?」

瑞希「これ以上は弊社の評判に関わります。……資本主義は残酷だぞ」

瑞希「というわけで白石さん、配達をお願いします」

白石紬「承知いたしました。志半ばで散った島原さんのためにも必ずやり遂げてみせます」

〜数十分後〜

奈緒「紬との連絡も途絶えてもうた!」

瑞希「もう到着していてもおかしくない時間なのですが、配達完了の電話が来ません」

奈緒「もしかして違う場所と勘違いしてるんちゃう?」

瑞希「いえ、確かに○○公園と伝えました。駅から数分なので迷うこともないはずなのですが……」

奈緒「位置情報は……☓☓駅で止まっとんな」

瑞希「目的地の最寄り駅ではないのですが、一体ここで何が……」

〜〜

紬「ええっと、乗り換えは3番線……ということは、こっち? いや、こっち? つまりここを右に曲がって……ああ、また同じ場所に戻ってきてしまいました……。どうして東京の駅はこうも複雑なのでしょうか。無計画に路線を増やすからこうなるのです。もっと金沢のようにシンプルかつ機能的な──」

〜〜

美也「もしもし〜。お料理はまだ届きませんか〜?」

瑞希「申し訳ありません、ただいま配達中です。もう少しお時間をいただくことになるかと」

美也「そうですか〜。しかしもうお茶がなくなってしまいました〜」

瑞希「申し訳ありません。お詫びに『Takoyaki is a coming now!』を無料でお付けいたします」

美也「おお、それは太っ腹ですな〜」

瑞希「なんとか乗り切りましたが、お客様の優しさに甘えるわけにはいきません。最後の手段を取りましょう」

奈緒「最後の手段……まさか、あの人を呼ぶんか!?」

瑞希「はい。平均配達所要時間はたったの1秒。配達界の生ける伝説こと高山さん、お願いします」

高山紗代子「任せて! ○○公園までなんて、日頃のランニングで走ってる距離に比べたら一瞬だよ!」

紗代子「ついたよ!」

奈緒「な、なんちゅう速さや! エレナと紬がたどり着けなかった道をこうもあっけなく……」

紗代子「でも、お客様らしい人が近くにいないんだ。まだ待ってもらってるはずなんだよね?」

瑞希「はい、そのはずです。少し確認してみますね」

美也「はい、もしもし〜」

瑞希「配達員が○○公園に到着したのですが、お客様は今どちらにいらっしゃいますか?」

美也「公園の展望台にいますよ〜。階段を登ったところです〜」

瑞希「わかりました。もう少々お待ちください」

瑞希「高山さん、お客様は階段を登った先です」

奈緒「ちょい待ち、○○公園の階段ってめっちゃ長かったような……」

紗代子「本当だ。これは一筋縄ではいかなさそうだね……」

瑞希「ですが高山さんならきっと乗り越えられるはずです」

紗代子「もちろん! 根性ーーー!!!」

〜しばらくして〜

紗代子「はあっ……はあっ……あと、少しなのに……」

奈緒「とうとう紗代子も限界か……」

紗代子「体に力が入らない……。もし何か食べ物があれば……あっ。そうだ、ちょうどたこ焼きを持ってるんだった!」

奈緒「え?」

紗代子「いただきます!」

奈緒「紗代子、それ売り物……」

紗代子「ごちそうさまでした! よーし、ラストスパート!!」

奈緒「いや、だから、その……」

紗代子「お待たせしました!」

美也「お疲れ様です〜」

奈緒「ど、どないすんねん! こんだけ待たせといて“途中で食べたので商品はありません”じゃ星1レビューは確定やで!」

瑞希「落ち着いてください横山さん。確かに高山さんはたこ焼きを食べてしまいましたが、それは2種類あるうちのどちらかです」

奈緒「2種類? ……はっ!」

“瑞希『申し訳ありません。お詫びに『Takoyaki is a coming now!』を無料でお付けいたします』”

奈緒「せや、サービスのたこ焼きがあるやん!」

瑞希「はい。お客様が食べる分のたこ焼きは残っています。これならなんとか星3まで持ち直せるはずです」

紗代子「え? すごく疲れてたから全部食べちゃったけど……」

おしまい
きみもmenuで料理を頼んで紗代子と瑞希のステッカーをもらおう!

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月21日 (木) 06:41:59   ID: S:dLnWCt

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