【仮面ライダー555】その2 スパイダーマン「オルフェノクって、それはないでしょ!」 (488)

本スレは

【仮面ライダー555】スパイダーマン「オルフェノクって、それはないでしょ!」シュッシュッ
【仮面ライダー555】スパイダーマン「オルフェノクって、それはないでしょ!」シュッシュッ - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1624708012/)

の続きです

・仮面ライダー555×マーベルユニバースのクロスSSです
・シネマだけではなく、エージェント・オブ・シールド(AoS)のキャラも登場します
・時系列としては、エンドゲーム直後くらいになりますので555側の年表が本編とは違います
・励みになるので感想、ツッコミ、質問等々レス頂けると嬉しいです

SS投稿初心者なので、変なところあればツッコんでくださいm(‗ ‗)m

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1624810562

――数ヶ月前 アベンジャーズ・コンパウンド


ハァ…ハァ…


サノス「私は〝絶対〟なのだ」スッ


カッチャン


シーン


サノス「…」ハッ

サノス「!?」

――数ヶ月前 アベンジャーズ・コンパウンド


ハァ…ハァ…


サノス「私は〝絶対〟なのだ」スッ


カッチャン


シーン


サノス「…」ハッ

サノス「!?」

ハァ…ハァ…


??「…ならば…私は…」


キュゥンンン

カチャカチャカチャカチャカチャカチャ


バチッ バチバチバチバチ


トニー「〝アイアンマン 〟だ」



パチッン!! プワァァァァァァァァァァァァァ

――

ピーター「スタークさん、聞こえる?ピーターだよ」

トニー「……」ヒュー

ピーター「スタークさん、勝ったよ……あなたが勝ったんだよ」

トニー「ぁぁ…」

ピーター「スタークさ…」

トニー「……」

ピーター「ごめん…トニー」

――深夜 ニューヨーク ピーターの部屋

ピーター「トニー!!」ガバッ

ピーター「…」ハァハァ

ピーター「なんだ…今の…」

リーリリン リーリリン リリーリーー リーリリン♪

ピーター「はい!え?今から?はい!大丈夫です」

ピーター「すぐに行きますね!」ガサガサ



ピーター「はい!スタークさん!」


デッデ テレレ テッテーテレー デッデ テレレ テッテーテレー

JustiΦ's
広がる宇宙の中Can you feel?

https://www.youtube.com/watch?v=OvlscOhqSYs

第二部


――2日前 タワーマンション 木場の部屋


海堂「」スゥスゥ

結花「…」

〝結花「さっきのひと」〟

〝スネークオルフェノク「」シューシュー ギチ〟

〝木田「まさかオルフェノクに覚醒した?」〟

結花「この人も…仲間」

海堂「うっ…うん?ここ…」

結花「あっあの」

海堂「今何時!?」ガバッ

結花「え、午後の2時ですけど」

海堂「やべっ!マジかー!」

結花「あの!」

海堂「どこの誰だか知らないけど、お嬢さん!」

結花「は、はい!」

海堂「世話になったな。キミは薔薇より美しい…なんつって」

結花「え?」

海堂「じゃ!そういうこって!」ダダダダ

ガチャ ダダダダダダダダダ

結花「……」( ゚д゚)ポカーン

結花「えぇぇ!ちょっと待ってください!!」スタタタタタ

――駅前

啓太郎「ひどいよみんな」トボトボ

啓太郎「用が済んだら、〝仕事しに行け〟だってさ」トボトボ

啓太郎「都合のいい郵便係みたいな扱いしてさ」チェッ

海堂「」ダダダダ

啓太郎「痛っ」ドカッ バサッ

海堂「タクシー!!」

キキィー カチャ バタン

啓太郎「ちょっと!あぁ洗濯物が!」バサバサ

結花「きゃ!」ドカッ カチャ

啓太郎「うわぁ!!」ドサッ

結花「あ、あの!ごめんなさい!!」バッ

啓太郎「もうさっきから一体なんなのさ」

結花「ごめんなさい!大丈夫ですか!?」キラキラ

啓太郎「……」ズキューン

啓太郎(え、天使?ここ天国?)

結花「ごめんなさい!急いでるので!」ペコ

スタタタタタ

啓太郎「……」

啓太郎「綺麗な人だったなぁ…アレ」

〝結花のスマホ〟

啓太郎「あ!お姉さん!落し物!」

シーン…

啓太郎「…どうしようこれ」

――同時刻 スマートブレイン本社

木場「社長に会わせてください!」

喪服レディ「うーん。今日も社長は忙しくてー」

木場「僕らに何が起こっているのか、ちゃんと話を聞きたいんです!!」

喪服レディ「それは~戸田さんからお話があったでしょ~」

木場「戸田さんにも何が起こったんですか!」

喪服レディ「勇治くーん。戸田さんは天に召されたのぉ」

喪服レディ「正確には消滅しちゃったから、無くなっちゃったんだけどねーしくしく」シクシク

喪服レディ「だからお姉さんもこうやって、喪に服してるんだよぉ」

木場「納得できません!!」

喪服レディ「でも大丈夫♪あなたにはまた立派な教育係を紹介するからぁ」

木場「誰を寄越そうとボクは人間を襲いませんよ!」

喪服レディ「いいですぅよー♪今はそれで♪」

喪服レディ「ちゃんと力が使えるようになればぁ勇治くんもわかってくれるからぁ♪」

喪服レディ「お姉さん、待ってるね♪」ウンウン

木場「っ・・・もういいです!」ガチャ ドス ドス

喪服レディ「まぁ!ドスドスって歩く人初めて見たぁ〜」パチパチ

??「おい」スゥ

喪服レディ「あらぁもうお体はいいんですかぁ」

??「ああ、随分と調子がいいよ。それよりあいつか?」

喪服レディ「ええ、手のかかる子で困ってます♪」

??「任せとけ」

??「俺は〝スペシャリスト〟だからな」

――午後3時 東京 オモチャ工場 事務所

〝キャプテン・アメリカ〟 〝ソー〟 〝ハルク〟

海堂「ふんふんふん♪」

工場長「海堂さん、志望理由を教えてください。」

海堂「あ、これ〝アイアンマン 〟だ」

面接官「きみ!」

海堂「はい?」

面接官「志望理由だよ!志望理由!」

工場長「まぁまぁそうカリカリしないで」

海堂「しぼうりゆう…働きたいから?」

面接官「そんな事は分かっているよ。なんでうちで働きたいの」

海堂「うーん。まぁ、オモチャ好きなんで?」

面接官「はぁ…もういい。特技とかないの?」

海堂「特技…ですか?」

工場長「ほら、例えば足が早いとか楽器ができるとか」

海堂「いや、楽器はできねぇです」

面接官「キミねぇ、うちに入りたいんでしょ?なんかアピール出来ることないのかね?」

海堂「あぁ…じゃあ」<◯> ― チラッ

ドッドッドッド グワーン セキガイセン

面接官「何してるんだね」

海堂「おじさん…不整脈っしょ?」

面接官「!?」

海堂「」クンクン

海堂「あーこれうなぎの匂い」クンクン

海堂「あと、やきにく?あ、しかも牛肉だwww!」

面接官「なんで、それを!」

海堂「あ、あとw」クンクン

海堂「ジビエ的な?…ちがうな」ニコニコ

海堂「これ、〝血〟だ。血の匂い」

面接官「…はっ?」

海堂「おじさ~ん。何かヤバいことしたの?」ニマリ

<◯> <◯> シューシュー

面接官「バッバカなこと言うな!」

工場長「……」ジッ

工場長「いやぁ、すごいね!海堂くん!お昼は、うなぎだったんだよ!」

海堂「マジっすか!?やりぃ!アタった!」キャキャキャ

面接官「……っ」フン

――同時刻 東京 街中


ケータロ 既読
→yukaさん、急にごめんなさい。
あなたに助けて貰ったように、今度は僕が力になりたいです!
もし僕にできることがあれば言ってください。お返事待ってます。


啓太郎「……」ハァ

啓太郎「yukaさん、既読スルーだ」

啓太郎「キモいと思われちゃったかなぁ」


〝結花のスマホ〟

啓太郎「……」ボーッ


*・゜゚・*:.。..。.:*・*・゜゚・*:.。..。.:*・*・゜゚・*:.。..。.:*・

〝結花「ごめんなさい!大丈夫ですか!?」〟

・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・*・゜゚・*:.。..。.:*・


啓太郎「綺麗だったなぁ…あの子。」

啓太郎「yukaさんもああいう子だといいなぁ」

結花「はぁ…」トボトボトボ

啓太郎「あっ!」

啓太郎「あのーー!!」タッタッタッタ

結花「え!?」ビクッ

啓太郎「あの!これ!落としましたよ!」サッ

〝結花のスマホ〟

結花「あっ」ハッ サワサワサワ

結花(本当だ、気が付かなかった…)

結花「ありがとうございます」ペコ

啓太郎「いえ!」ビシッ ケーレイ(`・ω・´)ゞ

結花「え?…警察の方ですか?」

啓太郎「違います!…あ、これは、アレ?なんで敬礼したんだろう?」アセアセアセ

結花「……プッ」フルフルフル

啓太郎「す!すみませんでした!」

結花「いっいえ…フフッ」フルフルフル

啓太郎「じゃ、じゃあ!これで!」タタタタタタ

結花「あっ!」

結花「面白いひと…フフッ」

〝結花のスマホ〟 ギュ

結花(ケータロさん。ごめんなさい。大事な物なのに)


〝いつか、あなたに会いたい〟

――同時期 ニュージャージー州 ジャージーシティ 裏路地

コソ泥「なんだあいつは!!」ハァハァ

ビュッ ドスン ドスン

コソ泥「ヒィ!まっ待ってくれ!!」

ギュルルン ガシッ
ギチギチ

コソ泥「あがっ…」ガクッ

カマラ「いっちょあがり♪」

好青年「…くっ」ヨロ

カマラ「誰!?」ビクッ

好青年「……」バタッ

カマラ「わぁ!大丈夫ですか!?」コソドロポーイ

スタスタスタ

カマラ「怪我は…ないみたい。あ!病院!」ガシッ

好青年 (病院は…やめろ)※日本語

カマラ「え?なに?何語?」

好青年「ノー、ホスピタル、ノー」グタッ

カマラ「わかった!わかったから!」

\ドンガラガシャーン/

<ワー ヒトガソラカラ オチテキター
<イシキウシナッテルダケダー

カマラ「あ、泥棒…ヤバっ」キョロキョロ

カマラ「どうしよう…この人」

カマラ「シークレットベースしかないか…」ハァ

カマラ「困ったなぁ…」

好青年「くっ…」

――夜 東京 タワーマンション 木場の部屋

ピンポーン

ピポピポピンポーン

結花「はーい!」ガチャ

結花「あっ!」

海堂「海堂だ。海堂直也。」

結花「長田でs
海堂「お前の名前なんてどーだっていい」

海堂「さっき、大事な面接にその場で落ちたんだよ!」

結花「え?、あの」

海堂「気味が悪りぃってな」

海堂「お前、なんか知ってんのか?」

結花「その」

海堂「俺に何が起こったのか!知ってんだろ!!」

海堂「お前のせいだぞ!!なぁ!!」ガシッ

〝叔父「このっ!!バケモノが!!〟

結花「」ビクッ

結花「も、申し訳ありません!!」ガタガタ

木場「やめろ!!」

結花「木場さんっ」ガタガタ

木場「彼女、怯えてるだろ」<◯> <◯>ブロロ

海堂「あー・・・」パシ

海堂「話をさせろ」

木場「…どうぞ、中に」

結花「」ガタガタ

木場「長田さん」トントン

結花「やっ!!」ビクッ

木場「大丈夫だよ。大丈夫。」

結花「は、はい。」フー

海堂「……」

海堂「……」シュン

――リビング

海堂「ちゅーってっと、俺はそのオルフェノクちゅーのに進化したわけか?」

木場「ああ、でも安心して欲しい。ボクたちは人間だ」

海堂「」ワナワナ ワナワナ

木場「気持ちはわかる。いきなりこんな事になって動揺してるとは思うけど」

木場「力を合わせれば元に戻る方法も…

海堂「ぶわははははは!あひゃひゃひゃ!」バタバタ

結花「!?」

木場「どうした!」

海堂「あー最高!ちょーすげぇーじゃん!いいじゃん!すげ〜じゃん?」ハーハーフー

海堂「ちょうど、人間ってやつに飽き飽きしてたちゅーか」

海堂「ぶっコロしたいやつとかいたし!これ神様がくれた贈りもんじゃんか!」

木場「なっ!やめるんだ!」

木場「内なる声に抗わないと!人の心を失ってしまう!」

海堂「お前、何言ってんの?」

結花「え?」

海堂「ちゅーか、お前らもうコロしたい程憎い奴らはやっちゃったんだろ?」

木場「え?」バッ 結花「え?」バッ

海堂「何、顔見合わせて…知らんかったの?」

海堂「いやーオレ様、何故か鼻が効くのよ!お前らからプンプン臭うぜ?血の匂い」フフン

海堂「特にお前!」ビシッ

結花「え!私ですか!?」ビクッ

海堂「…ちゃんとシャンプーとトリートメント使いなさい。女の子なんだから!」

結花「え?しゃんぷぅ?とりとめんと?」

結花「私、ちゃんと洗ってます!!」カァァァァァ

結花「ちょっと待ってて」

ドタドタドタドタ

結花「これで!!」ビシッ

〝キュキュッと〟

海堂「ジョイくんやないかい!!!」

木場「長田さん!?」

海堂「お前の頭皮どうなってるんだよ!!」

結花「だって、無香料じゃなくてオレンジの香りがするんですよ」アセアセ オロオロ

海堂「いや、そういう問題じゃねーし!」

木場「長田さん、ごめん。ボクはキミとちゃんと向き合えてなかった。」

木場「多感な時期だから、自主性に任せようと思っていたけど、本当にごめん」

結花「え?だって私、今までこういうの使ってましたよ?」

海堂「うわっなにそれ!うわっこわ!虐待でもされてたんかって!」

結花「はい。虐待されてましたけど…?」

海堂「うわ…うわぁ…」シュン

海堂「と、とにかくだ!俺にどーこーいう前にお前らお互いのことほぼ知らねーじゃんか」

海堂「そんなお前らの世話なんかになりたくないちゅーの!」

木場「それは…」

結花「…っ」

海堂「俺様はこれから、この力を使って復讐のオニになるんで!」ヨッコラショ

海堂「構わないでくれたまえ!」ビシッ

海堂「じゃそういうこって!アデュー」ガチャ

木場「待って!待ってくれ!」

タッタッタッタッ

結花「……」カミサワサワ

結花「」ゴワゴワ

結花「美容院とか、行ってみようかな」

――数分後 海堂の家の近く倉庫街

海堂「ふぅ撒いたか」

海堂「木場ちゅーやつ、なんであんな足速ぇんだよ」

海堂「それにあいつ」

〝結花「」ビクッ〟

〝結花「やっ!!」ビクッ〟

海堂「ムカつく女っ、不幸自慢ですかぁぁ?」

海堂「ちゅーか、アレじゃ俺様が悪者みたいじゃんか」

??「」スッ

海堂「誰だって不幸のひとつやふたつ」

〝海堂の左手〟ジー

海堂「あーやめやめ!本当むしゃくしゃするぅ!ナンパにでも行こうかなっ」

??「っ!」フトメノロープ デ クビシメ-

ガバッ

海堂「あっがっ……」ジタバタ

??「ふんぬっ!」ギチギチ

海堂「だっ誰っ…だっ」

工場長「ふん!!」ギチッ

海堂「!?」

〝工場長「……」ジッ〟

〝面接官「工場長!こんな無礼なやつは!」〟

〝工場長「ごめんね海堂くん。みんな気味悪がっちゃうから」〟

〝工場長「ホントーごめんねー」ジトー〟

海堂「あ、あんた…だったんか…」ギチ

工場長「お前!何もんだ!なんで私が妻を手にかけたことを!」

工場長「知ってたんだぁぁぁぁ」ギチギチ

海堂「う…ぐっ」ドサッ

工場長「こ、工場はな、運営とか、大変なんだ」ハァハァ

工場長「それに、保険金があれば、アゲハちゃんと再婚できるんだ」ハァハァ

海堂「……」チラ

海堂「ああ、そうですか」<◯> <◯> ニヤリ

――同時刻 倉庫街付近

啓太郎「おーい!ナルタキちゃーん」

巧「」イライライライラ

啓太郎「ほら、たっくんも!」

巧「いい加減にしろ!何やってんだ!」

啓太郎「迷子の子猫探しじゃん。何言ってんの?」

巧「なんで俺たちが迷子の子猫探さねぇといけないんだよ!」

啓太郎「そりゃ正義の味方だからだよ。変な事言っちゃって」ヘラヘラ

巧「変なのはお前!仮に正義の味方でも子猫は探さねーよ!!」

啓太郎「正義の味方としては、割とベタな仕事だと思うよ?」

啓太郎「まぁいいじゃない!同じネコなんだし!」

巧「俺はネコ舌なだけ!!ネコじゃないし、どちらかといえば犬!!」

啓太郎「へぇたっくん犬派なんだ」ニコニコ

\ギャァァァァァァァ/

巧「!?」 バッ

啓太郎「たっくん!」

巧「ああ、行くぞ!」

――倉庫前

工場長「あわあわあわあわ」スッ フラ ブクブクブク

スネークオルフェノク「」シューシュー ギュルン
海堂 影「殺される覚悟もねぇのに……」

海堂 影「誰かを殺してんじゃねぇぇぇよぉぉぉぉ!」

スネーク「」シャァァァァァァァ

巧「おい!!」

スネーク「」ギロッ シューシュー

啓太郎「出たな!オルフェノク!」

巧「・・・」

5…5…5 キュイイイイン
<スタンディンバイ
キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

啓太郎「この正義の味方。ファイズがいる限り」

巧「」キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

巧「まてまてまてまて」キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

啓太郎「ほら!たっくん!いつもの!」

啓太郎「〝変っ・身っ!トゥ!〟ってやつ!」

巧「やったことねぇだろ!そんな恥ずかしいの!」キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

スネーク「?」シュー?

巧「大体なんだよ!それは!」キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

啓太郎「口上だよ!昨日寝ないで考えたんだ」パァァァァ

巧「クオリティが低い!センスねぇよ!バカ!」キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

啓太郎「ひどい!バカって言った方がバカなんだからね!」

スネーク「」ゴキゴキッ バッ‼︎

啓太郎「うわ!」スタコラ シゲミニ スライディングバイ

巧「啓太郎!うわっ!あぶね!」サッ! バッ! キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

啓太郎「」ガサッ!

啓太郎「変身の最中に攻撃するなんて!お約束違反だよ!!」

巧「もういいから隠れてろ!!」キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

スネーク「」ブン!

巧「くっ……」ズザァァァァ

キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

ガチャッ

巧「変身!!」

<コンプリート
キュルルルキュイイイイン パラパラパラ

スネーク「」ヨロ
海堂 影「眩っ」バッ

ファイズ「さぁ……」

スネーク「?」シュー?

ファイズ「…くそっ啓太郎のせいで意識しちゃって恥ずかしくなってきたぁぁぁ」

――倉庫街

木場「海堂ー!どこに行ったんだ」

\シャァァァァァァァ/

木場「!?」

木場「海堂!!」タッタッタッタッ

――倉庫前

ファイズ「オラァァ」ドカッ
スネーク「」バチーン
ファイズ「デリャァ」ドカドカ

バチーン、バチーン

ファイズ「デリャ!」ケリー
スネーク「」バチーン ヨロ

ファイズ「これで終わりだ」スチャ

木場「あれは!」

木場「やめろ!オレたちを!!」

木場「オレたちをこれ以上……」

〝殺セ、殺セ、殺セ〟

木場「これ以上っ〝絶望〟させるなぁぁぁぁ」<◯> <◯> ブワァァン

〝人間ヲ殺セ〟

ブワァァァァ
グシワシャ シューン

ホースオルフェノク「」ブロロロロ ヒヒィ--ン

ホース「」グワァァン カハンシン ヘンカ

パカラッパカラッ パカラッパカラッ

ファイズ「なっ!なんだアイツ!?」

スネーク「!?」シャア

ホースオルフェノク「」ヒヒィ--ン
木場 影「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

――数十分後 タワーマンション 勇治の部屋


結花「T-CLUB…無料お試し……」カチャカチャ

結花「ここ、予約してみようかなぁ」

ガチャン!!!

結花「ひゃぁぁ!」ビクッ

海堂「おい!!!」

結花「申し訳ございません!申し訳ございません!!」ペコペコペコペコ

結花「勝手にパソコンを!!」ペコペコペコペコ

海堂「おい!ジョイくん!おい!早く助けろ!」

結花「え?じょいくん?」

木場「くっ……」ドサッ

結花「木場さん!!」ダダダ

木場「がぁぁぁぁ」バタバタ

結花「何があったの!?」

海堂「変なおっさんに襲われて、ガーってなって、そのあと変な奴に襲われて」

海堂「変な馬がガーって来たら、変な奴がガーって光って」

海堂「変な馬がガーって防いだら、ドカーンって変な奴が吹っ飛んでいって!」

海堂「変な馬が木場だった!!!」

結花「何言ってるかわかんないよ!!」

海堂「俺だってわかんねーよ!!!」

結花「」ビクッ!

海堂「いいから!こいつをベッドに運ぶの手伝え!!」

結花「はっはい!」ヨソヨソ

木場「くっ…」ハァハァ ドサッ

結花「ひどい怪我…」

海堂「医者は!?救急車?あ、でも怪物って保険とか効くのか?」アセアセ

結花「スマートブレイン…」

海堂「あぁん?なんで電化製品が必要なんだよ!」

結花「あそこが、オルフェノクを作ってるからです!!」

――同時刻 西洋洗濯舗 菊池

真理「はい。一度お伺いしようかと。はい。わかりました。それでは明日よろしくお願いします。」

真理「……」ピッ ケータイ コトッ

真理「ふぅーキンチョーしたぁぁぁ」

真理「」チラッ

チクタク…チクタク…

真理(遅いなぁ…ふたりとも)

ガチャ

真理「」パァァァァ タッタッ

真理「遅かったじゃん?まぁ~待ってなかっt
啓太郎「真理ちゃん!氷!」

巧「くっ」

真理「え!?どうしたの!?巧!」

巧「あー大袈裟d
啓太郎「湿布とか!軟膏とか!バンソーコーとか!!」

真理「早くこっちに!!」

巧「だーかーら!大袈裟d
啓太郎「座って!」ガシッ グググ

巧「痛い痛い痛い!肩の方が痛い!!!」

真理「痛いよねっ大丈夫だよ。もう心配しないで」グスン

ショウドクエキ バシャー

巧「いたぁぁぁぁぁ!!」

啓太郎「たっくん!病院に!あっ!保険証はある!?」

真理「あ、でもネコ舌って保険効くの?」

巧「ネコ舌に保険関係なぁぁぁぁい!!」

巧「いい加減にしろ!!!」ポコッ! ポコッ!

――

啓太郎「たっくんが叩いたぁー」タンコブ

啓太郎「しかも二発も叩いたぁぁぁ」ウワーン

巧「真理の分だ。コンプライアンスとかあるからな」

真理「でもあたしは、肩揉みさせられてるけどね」モミモミ

巧「あっ…お前上手いな」ソコソコ

真理「美容師目指してるからねっ、よっと」

真理「はい、おしまい」パシッ

巧「痛っ!まだ体痛いんだから優しくしろ!」

真理「それで、ヘビの次に馬が出たって?」

真理「しかも、その馬が強くて、あの光るやつを防御したと」

啓太郎「〝クリムゾンスマッシュ〟って言うらしいよ」ペラッ

巧「なんで知ってんだ?」

啓太郎「これ、説明書。」

巧「お前、ちゃんとそれ読んでたのか!」

啓太郎「え?ふたりとも読んでるでしょ?」

真理&巧「……」

真理&巧「最初の方だけ…」

啓太郎「大丈夫かなぁ、あのおじさん」

真理「救急車呼んであげたんでしょ?大丈夫でしょ」

啓太郎「うん…でもぉ」

巧「やめだやめだ!辛気臭い!あのおっさんだって助かったんだから文句ねぇだろ!」

啓太郎「なんか……引っかかるんだよなぁ」

――救急車

ピーポーピーポー

工場長「うっ…ここは」

隊員「お名前わかりますかー」

工場長「あー山田権三です」

隊員「掛かりつけの病院ありますか?」

工場長「聖都大学付属病院です」

隊員「何があったか覚えてますかー」

ピーポーピーポー

工場長「」ハッ

工場長「蛇の!蛇のバケモノが!何か知ってて!」

ピッ シーン

隊員「……」

隊員「あーあ…」

工場長「蛇が…」

キキィー

工場長「え?」

ガチャン

??「状況は?」

隊員「覚えてました。」

??「そりゃ残念だ。」

工場長「あの、え?」

??「まぁ、金の為に妻を殺す様なクズだ。処分で」

隊員「了解しました。」

工場長「やめ、やめ、」

??「よう、おっさん。まぁ運が悪かったと思って諦めてくれ」

――海岸

救急車「」ザバーーン

??「」ジジッ フゥー

レディ「おタバコは毒ですよー♪」

??「たまに吸うのは身体にいいんだよ」フゥー

レディ「本当、あの子達にも困ったものですねぇーお残しなんて♪」

??「ああ、好き嫌いがあると大きくなれないぞって教えておけ」 フゥー

レディ「まぁ!もう日本語も完璧ですね♪お姉さん嬉ピー♪」ピョンピョン

??「馬の小僧はどうだった?」フゥー

レディ「ちゃーんと病院でお注射しておきましたぁ♪結花ちゃんもこれで安心ですね♪」

??「ああ、あの子か。よくあんな茶番に付き合うよ」

救急車「」ブクブクブクブク

レディ「勇治くんに依存しちゃってるよ」

レディ「もう捨てちゃったものを後生大事そうに抱えてるから」ボーッ

??「この世界じゃ荷物は軽いに限るんだけどな」

??「次に会うのが楽しみだ。」ジュッ

レディ「」パカッ

??「なんだそれ?」

レディ「日本ではポイ捨てはNGなんですよぉ〜♪本当は指定の場所以外での喫煙も禁止なんでーす♪」プンスカ

レディ「でも今日はナイスプレーだったので大目に見ちゃいまーす♪」ナデナデー

??「サンキュー」

レディ「それじゃあ、行きましょうか!サージ様♪」

サージ「ああ。社長に報告だな」

チャー チャン チャラ チャッチャッラー

エージェントオブスマートブレイン

https://youtu.be/mmTlWtHYX-M?t=19

今日はここまでで終わりです。
第二部はまだまだあるので続きはこのスレでやります。
感想とかツッコミとかあればぜひm(__)m

続き書きます

――翌日 西洋洗濯舗 菊池

啓太郎「じゃあ!これは!?〝ひとつ!この世にオルフェノクがある限り〟」

巧「…やらん」

啓太郎「じゃあこれ!自信作だから!〝お前の罪を数えろ〟」

巧「…やらん」チッ

啓太郎「〝親愛なる菊池クリーニング店員〟」

巧「しれっとCMすんな」

啓太郎「〝地獄からの使者〟」

巧「お前いくつなんだよ!!」

真理「何やってんの?」

啓太郎「ファイズの口上を考えてるんだよ!ほらそういうの正義の味方っぽいし」

真理「ふーん。いいじゃん」

巧「なぁ真理。太めのロープないか?」

真理「なんで?」

巧「縛りたい」ボーッ

真理「上級者!?」

巧「あいつを縛って、黙らせたい」ボーッ

真理「ああ、ビックリしたぁヘビー級のセクハラされたのかと思った」

巧「……」

真理「なんか、巧、今日大人しくない?」

巧「俺だって人間なんだ。ツッコミ疲れとかするんだよ」ムス

真理「ケータロー!」

真理「〝地獄のネコ舌!乾巧!〟」バッバッシャキーン

真理「これどう?」

巧「俺のプライベート口上じゃねぇか」

真理「あんたこんなの使ってるの!?」

巧「使うか!」

啓太郎「もう!真理ちゃん」

啓太郎「ダサいにもw程があるよww」アヒャヒャヒャ

真理「巧。太めのロープある?あと練炭」

巧「やめとけ。証言台には立ちたくない」

――同時刻 スマートブレイン社 地下研究所 医療セクター

ピピピピピ カシャ ウィーン カシャ ウィーン

海堂「すげ~!あれどうなってんだ?」ベター

海堂「ちっさい針が身体を縫ってるー!火傷の跡が消えてくー」

海堂「おい!ジョイくん!みてみろよ!」

結花「あの…私、長田結花です…」

海堂「すげぇー」

海堂「あっ、うんこしたい。うんこ。」

結花「いちいち言わなくてもいいです…」

海堂「うんこー!!」ダダダ

結花「はぁ…」ガク

カッカッカッカッカッ

レディ「は~い♪勇治くんはもう大丈夫です♪」

レディ「この治療が終わったらお家に帰ってもオーケーだよ♪」

結花「あの!お世話になりました!」ペコ

レディ「あと、これ♪シャチョーからでーす♪」

ブーツカラメモリーカード チラッ

結花「これって…」

レディ「海堂直也くんの資料♪」

結花「え…」

レディ「興味あるでしょ♪」

結花「…」

レディ「あとお姉さんは結花ちゃんにすごーく期待してます♪」

結花「なっなんでですか?」

レディ「初戦で2桁いけた人なんてなかなかいないのよー!自信を持って♪」

レディ「しかも〝おかわり〟まで」ニャ

結花「」<◯> <◯> ジッ

レディ「〝おいしかった〟?」ニヤリ

結花「!?」ビクッ

レディ「仲良くしましょ♪これからもぉ」ニコニコ

結花「はい…」

レディ「それじゃ
結花「あの!!この海堂さんのデータ」

レディ「なぁに?」ニッコリ

結花「AirDropできますか!?」パァァァァ

レディ「うち、スマートブレインだよ」マガオ

――壁――

「…っ」

海堂「」タッタッタッタッ

――西洋洗濯舗 菊池

啓太郎「はい!黒田さん、全部綺麗になりましたよ!」センタクモノ サッ

おばさん「ありがとう…」

啓太郎「どうかしました?」

おばさん「聞いてよ!啓太郎ちゃん!」

啓太郎「僕でよければ力になりますよ!」

おばさん「うちの息子がね…」カクカクシカジカ

啓太郎「ふむふむ」

――壁――

巧「あいつまた面倒ごとを…」グヌヌ

真理「あんたいつからのぞき趣味が出来たの?」

――東京 山手音楽大学 弦楽器カレッジ

ドコドコ ドコドコ ドッコドッコ

海堂「同じアホなら踊らにゃソンソン」

ドコドコ ドコドコ ドッコドッコ

ザワザワザワ ザワザワザワ

海堂「おら、お前らー!今日は祭りじゃぁぁぁぁぁ」

<アレ カイドウ センパイ ジャナイ?
<ダレカ センセイ ヨンデ

海堂「ほれほれほれほれ!」ドコドコ ドコドコ ドッコドッコ

学生A「海堂!?」

海堂「おお!後輩よ!正解じゃ!」

学生B「何しにきたんだ!」

海堂「お前らよぉヘッタクソなギターなんかやめて、俺の太鼓で踊りなっさい!」

ドコドコ ドコドコ ドッコドッコ

――山手音楽大学 建物裏

ドカッ バギッ

学生A「調子こいてんじゃねぇぞ!」

学生B「オラ!」

学生C「お前の時代は終わったんだよ!」ドンガラガッシャン

海堂「いてて…」ニヘラ

海堂「お前ら、前までは俺にへーコラしてたくせして」

学生B「んだとぉ?」

学生C「落ちぶれたもんだな!海堂!前から変な奴だったけどなぁ!」

学生A「アレはお前が天才だから許されてたんだ!」

海堂「あぁ、そうかい。」ムク

海堂「じゃ特別に今日はいい音楽を聴かせてやんよ」

海堂「おめえらの!悲鳴だ!」

教授「やめないか!」

学生たち「げっ、教授」

海堂「先生…」

教授「音楽に携わる者が暴力など!手を怪我したらどうする!常識でしょう!」

学生たち「すみませんでした!」バタバタバタバタ

教授「はぁ、嘆かわしい…」

海堂「すみません。先生に迷惑をかけるつもりでは…」

教授「海堂くん。キミには才能がある。今は自分を受入れられないかもしれないが」

教授「それでも私はキミが立ち直ることを信じています」

教授「中退したからと言って、キミが弟子であることには変りない。誇り高くプライドを持って生きなさい。」

海堂「……っ」ダッ! タッタッタッタッ

教授「……」

――少し前 東京 タワーマンション 勇治の部屋

ガチャ

結花「ちゃんと肩につかまってください」

木場「長田さん、もう大丈夫だから」ヨロヨロ

結花「でも木場さんまだ、フラフラしてるし」

木場「それよりさっきの話」ベットニドサッ

結花「はい…これです」

メモリーカード スッ

木場「これは、随分と古風だね」ハハ…

結花「AirDropしてと言ったら真顔で断られました」シュン

木場(スマートブレインで他社製品の機能の話したんだ…)

結花「してみたかったなぁAirDrop」ボソ

木場「それにしても、このカードどうしよう」

結花「あ、それならSBタブレットもらいました」ガサゴソ

木場「ナイスプレイ」

ブォン…

“海堂直也” 〝クラシックギター〟

“音楽界を震撼させたギターの天才”

結花「あの海堂さんがギターの天才!?」

木場「受賞歴もあるね」

結花「これ…」

木場「!?」

結花「私…海堂さん探してきます!」ガタッ

スタタタタタ

木場「長田さん!」

木場「はぁ」チラ

〝山の手音楽大学 中退〟

〝楽曲への独特な解釈や天才的な演奏テクニックにより〟

〝天才ギタリストとして将来有望な〟

〝原因不明のバイク事故により左手を負傷〟

〝ひき逃げ〟

木場「海堂…」

――山手音楽大学 弦楽器カレッジ入り口

啓太郎「えっと、こっちかな」

巧「はぁぁぁぁあ」

啓太郎「そんなに溜息ついたら、幸せ逃げちゃうよ?」

巧「ああ、ここ最近幸せの集団失踪があってな」

啓太郎「たっくん!それはね!おっかない顔してるからだよ!」

巧「いや、お前のせいなんだなコレが」


巧「なぁ啓太郎、なんで子ネコ探しの次は息子探ししてんだ?」

啓太郎「そりゃお得意様の黒田さんの息子さんだもん!家に帰ってないって心配じゃないの!」

巧「あのな、大学生なんだから、放っておいてやれよ」

巧「キャンパスライフを楽しんでるだけだろ」

啓太郎「冷たいなぁ」

――中庭

学生C「」ポロンポロン

海堂「よ、へったぴ」

学生C「海…堂」プチ ビィーン

海堂「お前に俺様のt
学生C「ああ、弦が、弦が切れ ブワサァァァァ

海堂「うわ!おい!」

学生C「」サラサラサラサラ

海堂「うそだろ」

ガサガサ

海堂「はっ!」クルッ

結花「……ぁ」

海堂「ちがう!俺じゃない!まだ何もやってない」

結花「じ、じゃあ」

海堂「他に、いる。」

海堂「この学校にオルフェノクがいる」

――同時期 ニュージャージー州 廃工場

サラサラサラ サラサラサラ

??「無様ですね」

ササササササ ザァァァァァ

黒人青年「オーシィット」

??「ミスタージェイ、あなたの命は3つあるとはいえ」

??「我々の知らない所でひっそり死なれては困ります」

黒人青年「……チャコ?」

??「残念です」スッ

チャコ サラサラ

黒人青年「ノゥ…NOOOOOOO!!!!」

??「カイザを始末しなさい。彼がチャコを殺したのですから」

黒人青年「カイザ、キル」ワナワナワナ

――東京 山手音楽大学 中央広場

和彦「」トボトボ

啓太郎「黒田和彦くんだよね」

和彦「あなたは?」

啓太郎「僕、菊池クリーニング店の菊池です!こっちは、地獄のネコ舌 乾巧」

巧「おい。コラ」

啓太郎「小さい頃よくお母さんと一緒に来てくれてたよね」

和彦「あ、あのブリップした人」

巧「……」ムッ

啓太郎「ちょっとお話できる?」

――ベンチ

和彦「家に帰るつもりはないよ」

巧「…だとさ」

啓太郎「でもお母さん心配してたよ?とりあえず1度家に帰ってさ」

和彦「俺、本気でギタリストになりたいんだ。この大学も憧れの人がいるから入ったんだよ」

和彦「でも、親父もお袋も俺に家業を継げって遊んでる暇があるなら、仕事しろってずっと言うんだ」

巧「だから、家を出て反抗ってことか」

和彦「うん。」

啓太郎「そうか、僕も夢があるから和彦くんの気持ちわかるよ」

啓太郎「じゃあ、もう一度僕がお母さんと話してみるよ!」

巧「」イラッ

啓太郎「それで
巧「甘やかすな」

啓太郎「え?」

巧「あんたさ、もう家帰れよ」

和彦「だから、そうしたら大学を」

巧「やめればいいだろ」

啓太郎「たっくん!それはあんまりだよ!」

巧「親も説得出来ないならその程度のもんなんだよ」

巧「お前の両親も、こりゃダメだなって思うから大学辞めろって言ってんだろ。」

巧「優しい両親じゃん。悪役買って出てよ、お前に現実みせてくれてんだから」

啓太郎「ひどい!どちらの味方なのさ!」

巧「お前こそどっちの味方なんだよ!こいつの母親に頼まれたから来たんだろ?」

巧「連れ戻すのがお前の役目だろうが!」

和彦「あんたに何がわかるんだよ」ボソ

巧「わかりたくないね。慰め待ちの夢追い人の気持ちなんか」

巧「わかって欲しいなら背負ってるそれでどうにかしてみせろよ」

和彦「」ギター ギュ

巧「じゃ、俺お前らと違って暇じゃないから」

啓太郎「巧!…ごめん和彦くん、また」タッタッ

和彦「……っ」ギター ギュ

――同時刻 美容室 T-CLUB

女店長「園田真理さん。若いわね」

真理「はい!美容師に早くなりたくて中学卒業と同時に」ガチガチ

女店長「書いてあるから知ってるわ。もう仮採用も出してるし」

真理「すみません」ガチガチ

女店長「まぁいいわ。いちお聞くけどブリップは?」

真理「いえ、してません」

女店長「そう。じゃあ実年齢のままね」カキカキ

女店長「ワインディングは何分で出来る?」
※美容室等でパーマをかける際、頭髪にロッド等を巻く作業のこと。

真理「30分くらいです!練習しましs
女店長「遅い。20分以内で出来るようになりなさい」

真理「は、はい!」

女店長「それじゃ、また明日」

――夕方 東京 西洋洗濯舗 菊池

真理「……」

クルクル カチャ

クルクル カチャ

ガチャ!ドスドスドス

巧「」ドカッ

真理「お、おかりなさ
巧「ああ」

ガチャ ドン!

啓太郎「巧!」

真理「ええ…ガチギレ?」

啓太郎「さっきのどういうことだよ!」

巧「あぁ?だから言った通りだよ」

啓太郎「夢を持って頑張ってる人に対して!あんなこと」

巧「しらねーよ!甘いから甘いって言っただけだろ!お前こそ連れ戻すんじゃねぇのかよ!」

巧「何が!“僕がもう一度ママと話してあげまちゅねぇ”だ!気色悪い」

啓太郎「ああ…そうか、キミは夢が無いから僻んでるんだ」ハァ

巧「なんでそうなるんだよ」

啓太郎「だから夢を持って頑張ってる人に八つ当たりするんだね!」

巧「あのな、認められてないんだからあいつは頑張ってないの」

巧「夢持ってるだけ無駄!終わり!」

啓太郎「認められるように頑張ればいいだけじゃん!」

巧「だからそう言ったろ!」

真理「……おい。お前ら。うるせーんだわ」

啓太郎「真理ちゃんもこの分からず屋に言ってあげて!」プンプン

真理「私は、お前〝ら〟っつたんだわ」

啓太郎「あぅ」シュン

真理「巧、頑張っても認められない人だっているよ。」

真理「努力しても中々届かないから夢なんじゃん」

巧「じゃあ辞めるべきだな。向いてないんだそいつは」

真理「はぁ?ケンカ売ってんの?」

巧「それはこっちのセリフだ」

真理「はぁ?」

巧「あーもういい。飯だ飯。遊んでないで早く用意しろよ。」

真理「それ誰に言ってんの?」

巧「お前にだよ。お前に」

真理「今時、夫婦でも……」ワナワナ

真理「もっとマシな頼み方するわぁぁぁぁ!」

啓太郎「ま、真理ちゃん?何かあったの?」

真理「こっちはワインディングの特訓中なの!」

啓太郎「ワインディング?ワインの試飲的なやつ?」

真理「美容師の、パーマ当てる練習!!」

啓太郎「あ、そ、そうなんだぁ!たっくん知ってた?」

巧「ふーん。じゃあワインディングの特訓が終わればいい訳だな」

真理「そういう問題じゃ
巧「貸せ。それ」

――20分後

カチッカチッカチッカチ

カチャッ

巧「ほら」

真理「……」アゼン

巧「飯。作れよ。」

真理「知るか。綿ぼこりに醤油でもかけて食っとけ!」タッタッ

啓太郎「た、たっくん不器用なのに、なんで」

巧「驚くところはそこかよ。どうでもいいだろ」

巧「あ、啓太郎。」

巧「綿ぼこり集めとけ」

啓太郎「マジで食べる気!?」

――同時刻 タワーマンション 勇治の部屋

木場「じゃあキミの大学にもオルフェノクが?」

結花「……」

海堂「まぁそういうこった。まーあれだ」

海堂「俺に〝干渉〟すんな。今日はそれを言いに来た。」

木場「復讐ならやめた方がいい」

海堂「先人は語るってか」

木場「ああ、だからわかる」

〝千恵「」サラサラサラサラ〟

木場「オルフェノクの力に飲まれ時、人は本当のバケモノになってしまう」

結花「……」ボーッ

“道子「 ブワサァァァァ”

木場「だから」

海堂「いいねぇ。それだ」

木場「え?」

海堂「俺はバケモノだ!ヒャッハー!」タッタッタッタッ

バタン

結花「海堂さ
木場「うっ・・・」ズキ

結花「木場さん!大丈夫!?」

木場「だ、大丈夫」

〝殺セ、殺セ〟

木場「ボクは人間だ」ワナワナワナ

――翌日 山手音楽大学 建物裏

海堂「俺はバケモノだ!」ダンス クルリンパ

海堂「変身」<◯> <◯>ニヤリ

ブワァァァァ グシワシャ シューン

スネークオルフェノク「」シャア クネクネ

~♪

スネーク「?」
海堂 影「この音色」

――空き教室

和彦「…」~♪

〝巧「わかって欲しいなら背負ってるそれでどうにかしろよ。」〟

和彦「くっ」ポロン

ガチャ

海堂「……」ジー

和彦「あ……」

海堂「ああ悪い」クルッ

和彦「あの!海堂直也さんですよね!」ガタッ

海堂「……」ピクッ

海堂「あ、ああ」

和彦「あの俺、海堂先輩に憧れてここに入って!それで!」

海堂「へぇー」

和彦「会えて超嬉しいです!いつか海堂先輩みたいになりたくて!」

海堂「……」

海堂「さっきの全然ダメ。ノイズがひどい」

和彦「あ…」シュン

海堂「最初の方は、よかった。もう一度弾いてみそ」

和彦「は、はい!!」パァァァ

バタン

~♪

――同時刻 音楽大学 弦楽器カレッジ入口

啓太郎「あ…」

巧「よう」

啓太郎「言い過ぎたと思って謝りにきたの!?」

巧「は?講習の帰り道で…散歩だ」

啓太郎「はいはい」ニコニコ

啓太郎「免停中だもんね!」ニコニコ

巧「」ケッ

――山手音楽大学 建物裏

啓太郎「おかしいなぁ」

巧「本当にここら辺なのか?」

啓太郎「さっきの学生さんにこっちに行ったって聞いたのに」

\ウワァァァァァ/

啓太郎「たっくん!この声!」

巧「こっちからだ!」ダッ

――

オウルオルフェノク「」ホーホー

学生B「 サラサラサラサラ

啓太郎「オルフェノク!?」ビクッ

巧「逃げろ!啓太郎!」

オウルオルフェノク「」ホーホー

巧「」ベルト ガチャ

オウルオルフェノク「」ホーホー

プシュュュュュュュ ドクギリー

巧「啓太郎!」ケイタロー ツキトバシ

啓太郎「うわぁぁぁ」ドサッ

巧「くそ!」バッ

シーン

啓太郎「…」

巧「はっ…啓太郎!?」

啓太郎「…」

巧「おい!大丈夫か!怪我とか」アワワワ

啓太郎「せ、せーふ」

巧「驚かせんなって」フゥ

啓太郎「たっくん…さっきの」

巧「ああ、どうなってんだこの大学」

――音楽大学 空き教室


和彦「あの!ありがとうございました!すごい勉強になりました!」

海堂「ああ、それじゃあ…また…」

和彦「……」ニコニコ

海堂「明日も同じ時間に見てやるよ」

和彦「はい!!」

――美容室 T-CLUB

カチカチカチカチ

女店長「」

真理「」クルクル カチャ

〝巧「じゃあ辞めるべきだな。向いてないんだそいつは」〟

真理「」イラッ

真理「あ・・・」ポロ カチャン

真理「すみまs バッ
女店長「拾うな!」

真理「」ハッ

女店長「新しいの使って」ハァ

真理「……」コクリ

――

女店長「36分59秒…使い物にならない」

女店長「20分以内にしろって言ったわよね?」

真理「すみません。練習します」グッ

女店長「手際も悪いし、基礎的な事もできてない」

女店長「働いていれば身につく事じゃなく、調べたり練習したりすればいいことばかりよ」

真理「すみません……」シュン

女店長「あなた、美容師に向いてないのかもしれないわね」

――タワーマンション 勇治の部屋

木場「海堂…」

海堂「ジョイくんは?」

木場「え?」

海堂「あの女…」

木場「あぁ、長田さんは今買い物に」

海堂「そうか」

木場「何かあったの?」

――

玄関 カチャ

結花「ただいま戻りました」

<海堂「お前、夢とかあるか?」

結花(海堂さん?)

――

木場「夢?…特にないけど?」

海堂「つまんねーやっちゃ」

木場「夢持ってた方が偉いのかよ」ムッ

海堂「いや、逆だ。」

木場「え?」

海堂「俺に言わせれば、夢は呪いだ」

海堂「叶えたくて仕方ねぇその為なら、なんだって出来る」

海堂「練習も辛くねえ、寝ないのも辛くねえ」

海堂「家族、恋人、友達を犠牲にしても辛くねえ。夢持ってる奴はそういうのは簡単に捨てられるのさ」

海堂「ちり紙みたいにな」

木場「……」

海堂「でも、そこまでしても夢を叶えられなかった奴はどうなると思う?」

海堂「新しく何かしようにも、情熱とか体力とかいう大事なもんは」

海堂「あの捨てたちり紙に中にあったんだよ」

海堂「そいつはもう夢に呪われ続けたまま生きて行くのさ」

木場「……」

海堂「俺の事もう知ってんだろ?」

木場「ああ」

海堂「俺ん家は貧乏でな」

海堂「毎日、食うにも困るレベルだったんだが、どういう訳か俺にはギターの才能があった」

海堂「最初は母ちゃんに隠れて朝から晩までポロンポロンしてたよ」

海堂「そのうち、母ちゃんにバレた。怒られると思ったが」

海堂「喜ばれたよ。神様がくれた贈り物だってな」

――

結花「」ハッ

〝海堂「ぶっコロしたいやつとかいたし!これ神様がくれた贈りもんじゃんか!」〟

――

海堂「それから母ちゃんは今まで以上に必死になって働いた。俺を有名な先生につけるために」

海堂「その先生の弟子になって、一丁前に賞とか取って、推薦もらって、さぁこれからって時に」

海堂「バイク事故だ。さらにトラックが左手を踏みつけてどっか行きやがった」

海堂「俺は自分を呪ったよ。何度も何度も動かない左手を叩きつけた」

海堂「しかも治療費はバカ高くて、手術しても手は元には戻んねえ。」

海堂「母ちゃん泣いてたよ。ごめんなさいって」

海堂「もっとお金があればちゃんとした治療が出来たはずだってさ」

海堂「んな訳あるかよって言えりゃ良かったんだけどな。まだ夢の中にいた俺は母ちゃんも恨んだ」

海堂「あとで調べたら、俺のバイクには細工がされてた。」

海堂「トラックも俺が事故るのを待ってから走り出した。」

木場「!?」

海堂「警察は母ちゃんを疑った。保険金目当てだろうってさ、貧乏だから」

海堂「そこでやっと夢から覚めた。俺が見てた夢は悪夢だったんだって、取り返さないといけないってな」

海堂「でも、もう母ちゃんは死んでた。保険金を残して」

海堂「なぁ木場。お前、これでも人間好きか?」

海堂「人間の事、守ろうと思えるか?」

結花「……っ」ジワッ

木場「海堂、キミはどうなんだ?」

海堂「…わかんね。でも俺をこんなふうにしたやつの事は」



海堂「殺したいって思うよ」

――夜 東京 西洋洗濯舗 菊池

グツグツグツグツグツ

真理「」ズーズー ハフ

グツグツグツグツグツ

ガチャ

<啓太郎「ただいまー」

真理「」ズーズー

<啓太郎「あれ?真理ちゃんいないのかな?」
<巧「いや、靴があるからいるだろう」

真理「おかえり」ズーズー

グツグツグツグツグツ

啓太郎「わお」

巧「あぁ!お前これなんだ!」

真理「鍋焼きうどん」グツグツグツグツグツ

巧「見ればわかる!〝鍋焼き〟はな!ネコ舌の天敵なんだよ!」

巧「いくらフーフーしても冷めないんだぞ!自分が何したかわかってんのかよ!」

真理「じゃあ食べなきゃいいじゃん?」プイ

啓太郎「たっくん、今度は何したの?」

巧「どうみても俺は被害者だろ!」

真理「あんたのせいよ」

啓太郎「ほらぁ」

巧「なんでだよ!」

真理「あんたが昨日邪魔したせいで練習が出来なくて、今日美容院で怒られたの!」

真理「クビになるかもしれないの!!」

巧「それは俺のせいじゃないだろ!」

真理「啓太郎もそう思うでしょ!?」

啓太郎「え?」

真理「」ジロッ

啓太郎「いやぁ~それはたっくんのせい」チラッ

巧「」ジー

啓太郎「でーわ、ないかなぁ」

真理「あ、そ!じゃあもういい。私出て行く」ガタッ

啓太郎「あ、真理ちゃん!ちょっと!?」

真理「」フン

スタタタタタ

ガチャ…バン

啓太郎「た、たっくんー」

巧「放っておけ。どうせすぐ戻ってくる。」ドスン

グツグツグツグツグツ

巧「」フーフー

グツグツグツグツグツ

啓太郎「熱そう…」

巧「」フーフー! フーフー! フーフー!

グツグツグツグツグツ!!

ブランコ キー

真理「」グスン…グスン…

真理「バカ……クズ……ネコ舌」

巧「おい」

真理「あ」グスン…

巧「やっぱ舌ヤケドしたぞ」ハァ ヒリヒリ

真理「ごめん」グスン

巧「泣くなー」ポリポリ

真理「練習不足な上に、不器用な巧にまで負けて」ジワッ

真理「やっぱ私、美容師向いてないのかな」グスン

巧「あれは……俺が大人気なかった」ブランコ ストン

真理「え?」

巧「アレ、昔練習したんだよ」

真理「美容師目指してたの?」

巧「いや、〝俺は〟目指してない」

真理「?」

巧「はぁ……昔、美容師になりたいって言ってたやつがいて」

巧「そいつが輪を掛けて不器用だった」

巧「俺がそいつを笑ったら、じゃあやってみろって言われてな」

真理「それで?」

巧「ボロ負けした。完膚なきまで負けた。」

真理「巧、不器用だもんね」

巧「でもなんか無性に悔しくて、こっそり練習して」

巧「また喧嘩ふっかけられた時に」

真理(ふっかけたの間違いだろうな)

巧「練習の成果を見せてやった」

巧「でも向こうも練習してて、目の前でまた抜かれた。」

巧「悔しくてまた練習して、また負けて練習してを繰り返す間に」

巧「気がついたら、20分くらいで巻けるようになったって訳だ」

真理「そうだったんだ」

巧「…お前さ、なんでそんなにがんばれるんだ?」

真理「巧だって頑張ったじゃん」

巧「俺は負けず嫌いなだけだ。夢のためとかじゃない」

真理「なんでだろう…」

真理「夢を持つと…時々すっごく切なくなるんだけど」

真理「同じくらい、時々すっごく熱くなるの」

真理「だから、叶う叶わないじゃなくて、がむしゃらに挑戦したい」

真理「ここで終わりじゃなくて、最後までやりたいの!」ガチャ

真理「あ!そっか!」

巧「なんだ?」

真理「向いてる向いてないとかじゃないじゃん」

真理「要はやりたいかやりたくないかじゃん!」

巧「ふーん」フッ

巧「さぁ帰るか!」ガチャ

真理「うん!」

ゾワゾワゾワ

巧「!」バッ

真理「どうしたの?」

巧「いや、なんでもない」

真理「帰ったらさワインディング教えてよ!」

巧「やだ」

真理「はぁ?今その流れじゃん!ここは快く、〝おう!家まで競争だ!〟〝ちょっと待ってよー〟な流れでしょ!!」

巧「なんだその気色悪い流れは」

真理「あーもういいです!」フン

巧「……」ポリポリ

巧「勝負ならしてやるよ」

真理「…」フフッ

真理「うん!受けて立つ!」パァァァァ

<サァイエマデキョウソウダー
<ヤラネェーヨ

サラリーマン?「」サッ

――翌朝 西洋洗濯舗 菊池

啓太郎「今日は行かないってどういうこと!?」

巧「用事が出来たんだよ!」

啓太郎「ええー」

巧「なんかあったらすっ飛んで行くから、1人で行ってこい」

啓太郎「用事ってなんなのさぁ」

巧「なんだっていいだろ」チラッ

真理「」スゥースゥー

――山手音楽大学 キャンパス入り口

結花「」ニコニコ

海堂「木場の命令か?」

結花「いえ、木場さんには内緒で来ました」

海堂「ちゅーか、ウザい」

結花「帰りませんよ」

海堂「〝ジョイくん〟さぁ!!」

結花「音楽大学の見学です。私だって進路を選ぶ権利はありますよね?」

海堂「だからって俺様についてく
結花「海堂さん、この大学詳しそうだし案内してください。そのくらいはいいじゃないですか」

結花「」ジッ

海堂「うっ」

結花「それに私の名前は〝長田結花〟です」

海堂「おさだゆか…」

結花「はい。いきましょう」トコトコ

海堂「なんだ、こいつ」トボトボ

――練習室


結花「」ニコニコ

和彦「」~♪ ~♪

海堂「…」ノヲトジテル

和彦「」~♪♪♪

ジャンっ

和彦「」 ハァハァ

和彦「先輩」ゴクッ

海堂「……」スッ

結花「」ゴクリ

海堂「お前、指…大切にしろよ」

和彦「は、はい!」パァァァァ

結花「」パァァァァ

海堂「お前の指は、〝神様からの贈り物〟だ」

パチッパチッパチ

和彦「あ!教授!」

海堂「先生」ペコ

教授「素晴らしい演奏でした!黒田くん!」

教授「海堂くんの指導で才能が開花したようですね」

和彦「」エヘヘ ポリポリ

教授「今のキミは以前の海堂くんにも勝るにも劣らない。」

教授「あともう少しで今の海堂くんと同じになれるでしょう!」ニコニコ

結花「……?」

和彦「先輩!」パァァァァ

教授「海堂くん、キミにもお礼を言おう。」アクシュ

海堂「あー先生。俺は」チラッ

和彦「」ニコニコ

海堂「いえ、なんでもありません。ありがとうございました先生」ニギッ

結花「」ニコ

――同時刻 美容室 T-CLUB

カッカッカッカッカッ

真理「」クルクルカチャ、クルクルカチャ、カチャ

女店長「」ジー

真理「」クルクルカチャ フゥ

女店長「はい。終わり」ピッ

真理「は、はい!」

女店長「21分30秒」

真理「あっ」シュン

女店長「」マネキンサワサワ グッ グッ

女店長「1分30秒。あと2年で埋めなさい」

真理「それじゃあ!」パァァァァ

女店長「合格よ。見習いで国家資格合格基準の20分以内にここまで近づけたのはあなたで2人目だから」

真理「ありがとうございます!」

真理「え?国家?合格基準?」

女店長「言ったでしょ。調べればわかることだって」

お店のキャスト一同 パチパチ パチパチ
<ナイスガッツー
<ハヤカッタナァー
<アノヤリカタ サヤサン ソックリ

真理「え?え?」

女店長「ごめんね!園田さん!本当はこんな試すような事したくなかったんだけどね」

女店長「うちのエースがあの子なら大丈夫だって言うからぁ」

真理「うちのエース??」

女店長「今日は休みだから、今度紹介するね」

真理「え?てか店長、キャラ違くないですか?」

キャスト一同 ハハハハハハ

――美容室 T-CLUB 通りの向こう

巧「……」フッ

巧(よかったな。真理)

巧「さて」クル

サラリーマン「いやそれは!…わかりました」

巧「……」テクテク

――山手音楽大学 屋内駐車場

〝和彦のバイク〟

??「ふふふ」カチャカチャ

??「」カチャカチャ

トコッ トコッ トコッ トコッ トコッ

結花「せーんせっ」

教授「」ビクッ!?

結花「お聞きしたい事がありまして」

教授「あ、ああ、なんだね?」

結花「お忙しそうですね??」

教授「いや、ちょっとバイクの調子が」

結花「でもそれ先生のバイクじゃありませんよね?」

教授「え?あー本当だ!これh
結花「おかしいと思ったんです。学校から2人も生徒さんが消えたのになーんにも言わないし」

教授「なんの話を
結花「ご家族もいらっしゃらないし」

結花「そしたら留学の発表があったみたいですね。先生の推薦で」

教授「」グッ

結花「でもいきなりみんなどこに消えたんでしょう?」

教授「きみ、うちの生徒じゃないね」

結花「はい。見学に来ました。先輩の仕事ぶりを」

教授「私はね、私より才能溢れる若者が評価されることが、何よりも我慢し難くてね」

教授「前までは色んな手を使ったさ。バイクを細工したり轢逃げを装ったりとね」

教授「この才能を開花させてからは、それを使っているが」

教授「たまに思い出すんだよ」

教授「才能溢れる若者が、野望を目前に潰されて無様に生きる悲痛の顔をね!」<◯> <◯>

ブワァァァァ トゥントゥントゥン
グシワシャ シューン

オウルオルフェノク「」ホーホー

結花「……」フフッ

オウルオルフェノク「?」ホーホー

結花「言いましたよね?〝先輩の仕事ぶりを 〟を見学しに来たって」

結花「でも、ちょっとがっかり」<◯> <◯>ブワァサァ ハネヒロゲ バサバサ

オウルオルフェノク「!?」ホーホー

結花「このくらいなら、あの姿にならなくても良さそう」ニヤリ

――同時刻 東京 西洋洗濯舗 菊池 付近 親水公園

真理「うん。スーパー寄ってから帰る」ケータイ

真理「巧に電話したんだけど出なくてさー」

真理「啓太郎なんか知らない?はぁ?用事で出てる?」

真理「なんなのもう!今日はお刺身にしてあげようと思ってるのに!」プンスカ

サラリーマン「」ジロッ

サラリーマン「」タッ タッ タッ タッ

巧「」スッ

サラリーマン「!?」

巧「あんた、あいつを狙ってるよな」

サラリーマン「貴様…同胞か?」

巧「生憎、変態じゃねぇよ」

サラリーマン「あのベルトは俺が頂く!」<◯> <◯>

ブワァァァァ グシワシャ シューン

スカレベオルフェノク「」カシャカシャ ジャキン

巧「そういうことなら、お前の相手は俺だ」ベルトカチャ

――山手音楽大学 校舎内

教授「なんだあの女!なんで人間の姿であれだけの力を!」ハァハァ

教授「この才能は!私だけのものじゃないのか!?」

ガチャ 練習室

教授「」ハァハァ

木場「こんにちは」ニコ

教授「誰だ!?」ハァハァ

木場「話は聞いてますよ。先生。」ムクッ

教授「来るな!」

木場「こんな話、知ってるか?」

木場「夢ってのは呪いと同じで」

木場「叶わないと呪われ続けたまま生きていくことになる……らしい」

教授「くっ、来るなぁぁ!」<◯> <◯>

木場「だから…あなたの罪は重い」<◯> <◯>ブロロロロ

――同時刻 親水公園


巧「こんな話知ってるか?」

5…5…5 キュイイイイン

巧「夢を持つとな、時々すっごく切なくなるが、時々すっごく熱くなる……らしいぜ」カチャ

<スタンディンバイ
キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン

巧「俺には夢がない。でもな夢を守ることはできる」

巧「変身!!」

<コンプリート
キュルルルキュイイイイン パラパラパラ

――夕方 タワーマンション 勇治の部屋

海堂「」ボーッ

結花「海堂さん」

海堂「」ピクッ

海堂「なんだ、忘れ物はあったのか?」

結花「ええ、でもつまらないものだったので人に譲っちゃいました」

海堂「なんだそれ」フッ

結花「海堂さん、これ」ギター サッ

海堂「俺のギター…」

結花「大学にありました」

海堂「そうか、捨てといてくれ」

結花「私、海堂さんのギター聴いてみたいです」

海堂「……」

結花「最後の見学ってことでどうでしょう?」

海堂「…貸せ」キュッ キュッ ポロン

海堂(チューニングしてある)

結花「」ニコニコ

海堂(こいつ、意外といい根性してるわ)

海堂「」スゥー

~夢のかけら~
https://www.youtube.com/watch?v=vUd236mGsBk

――音楽大学 体育館

ホースオルフェノク「」ジャキン ブロロロロ

オウルオルフェノク「」ドサッ メラメラメラ

シュゥゥゥゥゥ

教授「」サラサラサラサラ

ホース「」ブロロ

――夕方 タワーマンション 勇治の部屋

~♪

海堂「・・・」♪

結花(音が楽しそう…心の底から、音楽を愛して人の音)

海堂「っ」ズキッ キュッ

結花「海堂さん」ハッ

海堂「どうやら、ここまでみたいだ」

――同時刻 東京 親水公園

スカレベオルフェノク「」カシャカシャ…カシャ

ファイズ「これで終わりだ」カチャ フォトンエッジ

ガチャ
<レディ

ファイズ「」スチャ

カチャ ピピッ <イクシードチャージ

ファイズ「オリャァァァァァ」

ヴオォォォン ヴオォォォン

スカレベ「Φ」ヴオォォォン バサバサバサバサ

ピロロロロン

ファイズ「」フゥー

――夕方 タワーマンション 勇治の部屋

海堂「ご清聴、ありがとうございました」

結花「素敵な演奏でした!」パチパチパチパチ

海堂「あたりめーよ。最後〝を〟見学させてやったんだ」

結花「え?」

海堂「呪いを解く方法って知ってるか?」

海堂「夢を諦めることじゃなかったんだよ」

結花「あの、それはどういうことでしょうか?」

海堂「俺の音はあいつに託した。あとはあいつが俺の夢ごと連れてってくれるさ」

海堂「じゃあな、相棒」スッ

バガァァァァァン ギター ボキッ

結花「っ!?」

海堂「悪りぃ大きな音出して」

結花「いえ…」ジワッ

≪オープンユアアイズ フォザ ネクスト 555≫
デッデ テレレ テッテーテレー デッデ テレレ テッテーテレー♪

少年「おい、聞いたかよ?昨日のニュージャージー事件」

デイジー「〝情報提供者〟と一緒にね。」

ピーター「え?キャプテン・マーベルの親戚?」

好青年「仮面ライダー?知らないなぁ」

デイジー「オルフェノク……」

カイザ「俺のガールフレンドに手を出したんだ。覚悟はできてるんだろ?」デッテンテンッテテン♪

今日はこれで終わります。出来る限り毎日夜の10時くらいに上げたいと思ってます。(__)

続き書きます

――現在 ニューヨーク クイーンズ ミッドタウン高校

ジリリリリリリリ♪

ネッド「おい、聞いたかよ?昨日のニュージャージー事件」キラキラキラ

ピーター「あー、うん、いやううん」

ネッド「歯切れわるいなぁ、仮面ライダーだよ!仮面ライダー!」

ピーター「あーそうなの?」

ネッド「間違いない。ほらこのツイート。これ仮面ライダーだろ?どうみても」グイグイ

ピーター「どーかなっその、ソックリさんじゃない?」ハハハ

ネッド「」ジー

ピーター「」ダラダラ

ネッド「何か隠してる」

ピーター「まさか!」

ネッド「いいや!あの時と同じだ!スパイダーマッ」
ピーター「わぁ!わぁ!わぁーー!」ザワ

ピーター「わぁぁ今日は輪にかけていい天気だなぁ」

<クスクス
<マタパーカー?

ザワザワザワ

ピーター「ネッド、誰が聞いてるかわからないんだから、言葉選んでよぉ」

ネッド「じゃあ隠し事はナシだろ。俺〝イスのひと〟なんだから」

ピーター「いや、本当今回は、ヘビーなんだって」

ネッド「BTTFの小ネタくらいじゃ騙されないぞ!」

MJ「ジゴワットって間違いらしいよ」

ピーター「わぁ!脅かさないでよ!」

MJ「楽しそうな話だね」

ピーター「BTTF好きなの?」

MJ「いや?でもあの時代の映画に隠された抑圧へのアンチテーゼは好き」

MJ「エル・トポとかすんごく好き」

ネッド「なぁMJはなんの話してんだ?」コソコソ

ピーター「こっちにセル版入って来てたの?」

MJ「デジタルリマスター。しかもホドロフスキー使用台本のレプリカ付き」

ピーター「マジで!あんなマイナー映画が!?」

ネッド「お前も同じ星から来た宇宙人なのね」


MJ「今夜、うちで鑑賞会する?ポップコーン持って」ウキウキ

ピーター「本当に!?」パァァァァ

ピーター「あ、あの今夜はダメなんだ…」

MJ「そう。じゃあ明日でも明後日でも」

ピーター「いや、しばらくインターンの研修旅行で」

ネッド「聞いてない!おい!土曜のSWストーリーズをなじる会はどうするんだよ!」

ピーター「いや、言おうと思ってたんだけどでも急な事で!」アセアセ

MJ「あー…ごめん。じゃあ仕方ないね」

ピーター「MJ本当にごめん!毎日連絡する!あと、できれば電話も!お土産も買うし」

MJ「いや、毎日電話って、こっ恋人みたいじゃん」カァァァァァ

ピーター「あっ……その」

ネッド「今ので多分キモいって思われたなw」

ピーター「いやいやいや、どーみても脈 <フラッシュ「おい!ペニスパーカー!」ドン
ピーター「ありだよ」

フラッシュ「無視すんな!」

MJ「あ、あの、まぁ映画は今度ね」

ピーター「うん。」

フラッシュ「お前、居残りだってなwww」

ネッド「2人の世界に入ってるから外野の話は聞こえないってさ」

フラッシュ「残念だったな!今日もインターンに行く日なんだろwww居残りで遅刻しないといいなぁwww」

ネッド「何こいつ、NPCなの?」

MJ「あたしさ、あんたのこと。いつも見てるからさ」

ピーター「え?それって」カァァァ

ネッド「みんな会話成立してないみたいなんだけど」

ネッド「キミたち以外ね!」HAHAHA

??「ピーター!」

ザワザワザワ

ネッド「お、おい。ピーター」

ピーター「いつも見てるって…その…」モジモジ

MJ「…あの…」モジモジ

ネッド「おい。ピーター!」アワワワ

ピーター「っさいな!!!今!MJが大事な話するとこでしょぅぅがぁ!!」

MJ「うそ…」

ピーター「もう、なんだよ」クル

デイジー「待ってるんだけど?」ピクピク

ピーター「クェイクさん!!!」

<キャー ホンモノ!?
<スゲー ビジン!

デイジー「これだから顔が売れるのは嫌だったのに…」

バビュン!!
ピーターテレポートダッシュ

ピーター〝ちょちょちょっと!困るよ!僕、みんなに秘密にしてるんだから!〟

デイジー〝だって、いつまで経っても来ないから〟

ピーター〝だからって!〟

フラッシュ「お、おい!ペニスパーカー!この人!あのS.H.I.E.L.D.の?」

ピーター「あれ?フラッシュいつからいたの?」

デイジー「ペニ…って、あなたイジメられてるの?」

ピーター「まぁ…今はそういう設定にしてるんだ。その方が便利だから」

デイジー「ふーん」ニヤ

フラッシュ「お、おま、クェイクさんって言えば美人の!ヒーロー!」

ピーター「あー今回の研修旅行の引率というか」

デイジー「パートナーよ。」ウデクミ ギュ

ピーター「……」ニコ

ピーター「なんですと?」クルッ

デイジー「そこのーあー」

フラッシュ「フラッシュです!!」

デイジー「そう〝露出魔〟くん」

<クスクス ナニソレー

デイジー「あまり私のパートナーをいじめないでくれる?」ギュウ

ピーター「なんですと…」モガ

MJ「なっ」メラメラメラ

ネッド「マジか、おっぱい当たってんだろ?あいつおっぱい当たってるよな!」ユビサシ

デイジー「彼、攻められるより攻める方のが得意だし、ね、ピーター」フゥー

ピーター「なにしてはりますの?」ゾワ

MJ「」般若

ネッド「マジか、あれってベッドの話かな?絶対にベッドの話だよな!」ユビサシ

フラッシュ「……」チーン

デイジー「さぁピーター、いきましょう」

ザワザワザワ

ピーター「」ハッ

ピーター「ミシェル!これは違うんだ!!これには」

MJ「お好きにどうぞー」ニコニコ

ピーター「そんn
デイジー「さぁピーター!お姉さんと一緒に行きましょう。」クビネッコ ガシッ

ピーター「せめて弁明を!弁明をさせて!誰か!弁護士を!腕のいい弁護士を!!」ズザザザザ

ピーター「それはないでしょょょょょ!!」ズザザザザ

ネッド「おーい!イスの人はいらない?」

――数分後 デイジーの車“ローラ”

ピーター「……」ムス

ピーター「あぁMJに誤解された。もうメチャクチャだ。勘弁してよ」

デイジー「あの黒毛の子?彼女なの?」

ピーター「MJはまだ彼女じゃありませんでした。でも好きなんです」

デイジー「青春だねー」

ピーター「クェイクさんは?彼氏とか」

デイジー「あたしは〝男運〟ないから、大体殺し合いになっちゃうし」

ピーター「か、過激だね」ハハハ

デイジー「ああ、本当の殺し合いね。彼氏とは絶対に一度敵対するから」

ピーター「…なんかゴメンなさい」グッ

デイジー「元カレにしつこいのがいてねー、もう死んだから別にいいけどさ」ヘラヘラ

ピーター「ジョークの質がブラック過ぎるよ」

ピーター「そういえばどこに向かってるの?このまま日本に行くんだよね?」

デイジー「ええ、〝情報提供者〟と一緒にね。」

ピーター「じゃあクインジェットまで行くんだね」

デイジー「半分正解」

ピーター「?」

デイジー「あの距離だとクインジェットじゃ燃料が足りないから〝バス〟を使うわ」

ピーター「え、それはないでしょ」

デイジー「もうすぐ着くから、マスクを被って」

ブワァァン

――数分後 ニューヨーク郊外 S.H.I.E.L.D. 仮設基地 ニューゼファーワン前

スパイダーマン「うわぁ…これってゼファーワン?」

バタン

デイジー「それの復刻版みたいなもの。前のやつは粉々になっちゃったから」

スパイダーマン「スタークさんからは聞いてたけど…こんなに大きいとは」

ジェマ「あらスパイダーマン!早かったわね」ニコニコ

スパイダーマン「こんにちは」

フィッツ「やぁスパイダーマン。…デイジー例の情報提供者の2人だけど」

フィッツ「一応部外者だから取調室で待機してもらってるよ」

ジェマ「これから詳しい話を聞くところよ」

デイジー「ちょうどいいわね」

スパイダーマン「例のライダーと…」

フィッツ「ミズ・マーベル」

スパイダーマン「え?キャプテン・マーベルの親戚?」

ジェマ「ただのファンの人」

フィッツ「スタークタワーの前でコスプレしてる人みたいな感じ」
ジェマ「昔のデイジーみたいな人」

デイジー「そんなこと!……一度だけだし」

スパイダーマン「あるんだ。僕はその話笑えないけどね」

ジェマ「ごめんなさい!」ハッ
フィッツ「1番傷つく反応だよ、それ」

――ニューゼファーワン前 取調室

バシュ

デイジー「どうもエージェント・ジョンソンです。S.H.I.E.L.D.の捜査官よ。」

デイジー「あなたが仮面ライダー?」

??「仮面ライダー?知らないなぁ」


草加「僕は草加。草加雅人だ。」


カマラ「あたしミズマーベル♪」

――1日前 カマラの秘密基地(シークレットベース)

カチッ カチッ カチッ カチッ

草加「……」

ブォン ガシッ パシッ

カマラ「着地っ」スチャ

カマラ「大人しくしてたかな?」

草加「ああ、恩に着る」

カマラ「なんかテキトーに買ってきたよー」ガサガサ

草加「それより」

カマラ「あーはい!〝ウェットティッシュ〟」ポーイ

草加「」ガシッ バッバッ サッ

草加「」フキフキフキフキ

カマラ「ちゃんと掃除してるつもりなんだけどね」

草加「いや、気を悪くしたならすまない」

草加「これは、精神疾患みたいなものなんだ。気にしないでくれ」フキフキフキフキ

カマラ「戦争帰りとか?」

草加「そんなようなものだ」フキフキフキフキ

カマラ「真顔でやられるとおもろいね」

カマラ「あ、サンドウィッチ食べる?」ポーイ

草加「いただこう」ガシッ

パリッ ムシャムシャ

カマラ「でー、そろそろ話してくれる?」

カマラ「あなたが倒れてたわけ」

草加「……」

草加「悪いが、キミを巻き込むのは忍びないのでね」

カマラ「大丈夫!私、ヒーローだから!」エヘン

草加「ほぅー。アベンジャーズってやつかい?」

カマラ「いずれは!ね!」

草加「なるほど、夢というわけだね」

草加「なるほど、夢というわけだね」

カマラ「そうだよ!まだ駆け出しのヒーローだけどさ」

カマラ「いずれは、ニューヨークのスパイダーマン、ニュージャージーのカマラカーンって言われるんだ!」

草加「本名で活動するのかい?」

カマラ「まだ考え中なの!いい名前がなくて」

草加「アレは?」ユビサシ

カマラ「キャプテン・マーベルだよ!私のヒーロー!」

草加「私のヒーロー…」

〝マサトー!こっちー〟
〝マリちゃん!待ってー〟

草加「いいじゃないか」

カマラ「え?キャプテン・マーベル?」

草加「ああ、彼女の事は知らないが・・・憧れの人がいるというのはいい事だ」

草加「どうせなら、彼女の名を借りればいい」

カマラ「いいね!マーベルレディとか?ああ!サイドキックになったみたい!いい…」

カマラ「やっぱダメ…」

草加「どうしてだい?」

カマラ「商標登録的に」

草加「割とデリケートな問題だね」

カマラ「それにあたしなんかが名乗っちゃだめだよ」

カマラ「素敵な名前だもん」

草加「そうか。ならばヒーローもやめておきたまえ」

カマラ「なんでよ!」

草加「キミは今、あたし〝なんか〟と言った」

草加「自分の価値を自分で決めるヤツに大義などない」

草加「大義なき者に戦う事はできないよ」

カマラ「そんなことない!私だって戦える!」

草加「インヒューマンだから?」

草加「じゃあ、同じインヒューマンが相手だったら?」

カマラ「戦えるよ!!」

草加「では、チタウリやハルクみたいなやつはどうだ」

カマラ「それは…戦うよ」

草加「人智を超えるバケモノと対峙した時、キミは戦ってはいけない」

草加「キミは恩人だ。だから助言させてもらうよ」

草加「承認欲求の為に命を賭けるな」

草加「自分が守りたいモノが脅かされたとき」

草加「その時は戦え、相手が誰でも」

草加「どんな手を使っても…だ」

カマラ「守りたいモノ…」

カマラ「マサト、ありがとう」

草加「これは驚きだ。感謝されるとは」

カマラ「私に戦いの極意を教えてくれたんでしょ!」

草加「好きなようにとってくれ」フッ

カマラ「さすが!ニンジャ!」

草加「…」フッ

草加「え?」

カマラ「路地で倒れてる男、追われてる様子、古風な話し方」

カマラ「迷惑を掛けたくない戦い!戦いの極意を、少女に託す!」

カマラ「あーもうこれ、完全にニンジャ!」

草加「キミは何か勘違いをしている」

カマラ「その名前も!ニンジャスレイヤー!あ、できた!」

草加「何ができたのかな?」

カマラ「一本できた!コミコン間に合うかなぁ!ペン!あと紙!」

――数時間後

カマラ「そこに現れるニンジャスレイヤー!ディヤァァァァ!ヨロシクオネガイシマス!」カキカキカキ

カマラ「あー戦う前に挨拶とかするんだよね」カキカキカキ

カマラ「ワニニンジャサン、コンニチワ!ニンジャスレイヤーデス」カキカキカキ

カマラ「これだ!間違いない!ねぇ!マサト!ニンジャってワサビ使う!?」

草加「」スゥスゥ

カマラ「あ、寝てる…」

カマラ「そうか、疲れてるんだもんね…」

カチッ カチッ カチッ カチッ

カマラ「そろそろ夕方かぁ」

カマラ「やば!!もう夕方!?お母さんに怒られる!」

ザッザッ

ザッザッ

カマラ「一回、落ち着こう、一回。」

カマラ「外の空気を」カチャ

クロコダイルオルフェノク「」クパァ

カマラ「……」

カマラ「ワニニンジャサン、コンニチワ、ワタシハ、カマラデス」タラー

クロコダイル「」クパァ

クロコダイル「」グワオオオオオオ

カマラ「ハァ!」グワワワン オオキナテ

ドーン

クロコダイル「」ズザザザザ

カマラ「何こいつ…」

クロコダイル「」
ジェイ 影「カイザ、コロス、チャココロシタ、カイザ!」

カマラ「うわ!影が喋った!ニンポーじゃん!絶対そうじゃん!」

クロコダイル「」グワオオオオオオ ボロッ
ジェイ 影「カイザぁぁぁぁ」

グワオオオオオオオオオオオオオオオ

カマラ「くっ」ビリビリビリ

カマラ「やばい、絶対やばい。こいつヤバい」ガクガクガクガク

クロコダイル「」クパァ
ジェイ 影「ゲッアウト」

カマラ「ニンジャってこんなヤバいの?」ガクガクガクガク

カマラ「だめだ、逃げなきゃ」ダッ

クロコダイル「」グワオオオオオオ

〝草加「人智を超えるバケモノと対峙した時、キミは戦ってはいけない」〟

カマラ「そうだよね。マサトもそう言ってた」タッタッタッタッ

〝草加「承認欲求の為に命を賭けるな」〟

カマラ「マサトの言う通りじゃん!」タッタッタッタッ

クロコダイル「」ザッザッ
クロコダイル「」クパァ

カマラ「おうちに帰って」タッタッタッ

カマラ「シャワー浴びてさ」タッタッ

カマラ「お母さんとご飯作って」タッ

〝草加「大義なき者に戦う事はできないよ」〟

カマラ「ニンジャのマンガ書いて」スッ

カマラ「それで、それでさ…」

カマラ「マサトと、デートとかして」グッ

クロコダイル「」ザッザッ ボロッ

〝草加「キミは恩人だ。だから助言させてもらうよ」〟

カマラ「マサトと、一緒にっ」

〝草加「自分が守りたいモノが脅かされたとき」〟

タッタッタッタッ、ズザザザザ

カマラ「コンニチワ」

〝草加「その時は戦え、相手が誰でも」〟

カマラ「ワニニンジャサンっ」

ジェイ 影「何をしてる。そこをどけ!!」

【どんな手を使っても…だ】


カマラ『ワタシガ 〝ミズ・マーベル〟 デス』


カマラ「Embiggen!」グオン グオン グオン!!

クロコダイル「!?」ボロッ

巨大カマラ『いっけぇーーー』スウゥゥゥ

ズドーーーーン

<コッチダー
<ナンダ アノ キョジン

パラパラパラ

巨大カマラ『ハァ・・・ハァ・・・』シュルルル

カマラ「やった!」シュ

クロコダイル「」サラサラサラサラ

・・・・。

クロコダイル「」ギロッ

カマラ「ま、まじ?…まだ生きてんの!!?」

カマラ「あっヤバっ死亡フラグっ」

グワオオオオオオ

クロコダイル「」ボロッ
ジェイ 影「キル!!」

クロコダイル「」ブン

カマラ「きゃ!」バーン

ガラガラガラ ゴロゴロゴロ

カマラ「くっ、もう一度!」グッ フラッ
カマラ「あ…」ヘナヘナ

クロコダイル「」ジャキーン

カマラ「あー、これMangaでよく見るやつ」

カマラ「倒したと思った敵が蘇ってさ、ボロボロの脇役は力使い果たしちゃうの」グググ

クロコダイル「」スゥ 剣フリアゲ

カマラ「目を閉じる脇役。敵が大きく構える。暗転。」ヘナ

クロコダイル「」グワオオオオオオ

カマラ「鳴り響く武器の音。脇役は血塗れで再登場する。コト切れた姿で」ハァ





〝主人公になりたかったなぁ〟






<スタンディンバイ

プワァァァァァァァ

カマラ「あ、ウソ…」

<コンプリート
キュンンンンン パラパラパラ

カマラ「これ、生存フラグだったのか」ジワッ

ガキィーン ヴォン ヴォン

カイザ「ああ」

~♪挿入歌 EGO~eyes glazing over
https://youtu.be/fobDk2lzvB4


カイザ「派手にやり過ぎだ。起きるのに苦労したよ」

カイザ「ミズ・マーベル」

カマラ「ア、アリガトウゴザイマス」ドサッ

クロコダイル「」ボロッ
ジェイ 影「カイザぁぁ」

カイザ「俺のガールフレンドに手を出したんだ。覚悟はできてるんだろ?」

カイザ「俺のものを汚い手で触るヤツは」

<レディ

カイザ「大嫌いなんだよ」

♪嵐のような時代も~端から見りゃただのクロニクル♪

<イクシードチャージ
チカチカチカ

ドヒュン---

クロコダイル「」グワオオオオオオ ギチギチ

ビューーーン χ

クロコダイル「χ」バサバサバサバサ

ザーーー

カイザ「……。」ヴォン クィ

♪無視しないで聞いて~Eyes glazing over♪

<コッチダー

市民「なんだ!あいつは!」パシャ パシャ

カイザ「行こう、ミズ・マーベル」

カマラ「ああ、うん、でも動けないみたい」ヘナヘナ

カイザ「大丈夫」オヒメサマダッコー

シュ!

カマラ「サイコー、今、〝ツンデレ〟したいのに元気でなーい」

カイザ「だいぶ元気そうじゃないか」

シュッ シュッ シュッ

カマラ「これでも、振り絞ってる」

カマラ「おそらく、最初で最後のお姫様だっこだから」ギュ

カイザ「キミは、面白い子だ。」フッ

カマラ「……バーカ」キュゥゥゥ

――現在 ニューゼファーワン 機内 司令室

カマラ「かくして!カマラ・カーンはミズ・マーベルになったのでした!」

草加「だいたい合ってる。しかしカマラ、俺はなんだかキザ過ぎないか?」

一同「はぁぁぁぁん」パチパチ ザワザワザワ

草加「どうしたんだい?」

デイジー「ごめんなさい。詰め込み過ぎなストーリーだったから…」ゴチソウサマ

スパイダーマン「ミズ・マーベルを名乗るとことか最高だった!」

草加「クドすぎると思うがね」

フィッツ「カイザの登場タイミングも絶妙だったね!ガジェットの登場もくすぐる展開だった!映像化希望!!」

スパイダーマン「♪嵐のような時代も~♪」 フィッツ「♪端から見りゃただのクロニクル~♪

ジェマ「何言ってるの!お姫様抱っこのくだりよ!やっぱり!あそこは外せない!学会に発表しましょう」

草加「創作が過ぎると思うが?」

デイジー「いいえ、報告書はこれで書くわ」ビシッ

カマラ「マジで!?やったぁぁぁぁ!」

草加「S.H.I.E.L.D.って所は報告書に二次創作を混ぜてもいいのかい?」

スパイダーマン「これ、コミコンいけるよ!カマラ!いや、ミズ・マーベル!」

草加「待ちたまえ、極秘事項だろう?」

カマラ「やりぃ!スパイダーマンに認められた!」ピョンピョン

草加「はぁ、つまりだ。アイツらはこのベルトを狙っている。というわけだ」

デイジー「そのアイツらって言うのはグレーの事?」

草加「グレー?ああ、オルフェノクか」

デイジー「オルフェノク……」

草加「ああ、詳しい話は後でするとしよう」

草加「俺は海外留学中にこのベルトを手に入れた。」

草加「それからはもう…毎日毎日飽きもせず、奴らは俺を追ってきた。」

草加「まるで僕の位置がわかるかのようにね」

カマラ「ああ、マサト」

草加「なんだい?」

カマラ「それ解ってたんだよ。マサトの位置」

草加「どういう事かな?」
カマラ「GPSって知ってるか?」

・・・・・・。

草加「ウソ…だろっ」ガタッ

フィッツ「驚きだ」
ジェマ「本気で気付いてなかったのね」

スパイダーマン「囮になってるんだと思ってた」

デイジー「完璧王子の意外な弱点」ボソ

カマラ「だから、外しといたよー」

草加「カマラ、ベルトを…いじったのか?」

カマラ「うん。余裕だった。てか見た事ある技術だったし」

デイジー「どういうこと?」

カマラ「チタウリ系に似てたよ。だから簡単に組み立てられたの」

デイジー「尚更どういう…ことかしら?」ニッコリ

カマラ「あー私のラボでね!まぁハイスクールの科学準備室だけど…」

カマラ「そこにチタウリのおもちゃをコレクションしててさ」

――

ジェマ「もしもし、マック?そうジャージーシティのハイスクールで…」ソワソワ

デイジー「よくもまぁS.H.I.E.L.D.に隠れて今までやってくれたわね」

カマラ「びぇぇぇぇぇん!ごめんなざい!!!」タンコブー

スパイダーマン「たんこぶで済んで良かったよ。スタークさんだったらスーツ没収の上、手厳しい罰(社会奉仕活動)だったよ?」

フィッツ「一歩間違えば、地図上からニュージャージー州が消えてたね」

カマラ「だっでーだっでー!だれにもなにもいわながっだんだもんー」ビェェェン

ジェマ「無事確保完了したって!」フゥー

デイジー「もう隠してないわよね?」

カマラ「がみにぢがいますぅぅぅ」

草加「問題は、このベルトにチタウリの技術が使われてることじゃないかな?」

フィッツ「ああ、X線とか通したら…ボンっ」

スパイダーマン「ああーデジャヴだ」

草加「……」

スパイダーマン「どうしたの?」

草加「いや、なんでもない。あ、カマラGPSはどこにあるんだい?」

カマラ「ひっぐっひっぐ、、それならコスチュームのポケットに」

ドン!

・・・

・・・・

・・・・・

カンカン

デイジー「嘘でしょ…」

フィッツ「カマラ、キミは……大馬鹿ものだ!!!」

カンカン…

草加「」ベルトカチャ

草加「カマラを責めても仕方が無い。」

ジェマ(自分もGPSに気が付いてなかったんだもんね)ニッコリ

草加「奴らが来たなら…戦うまでさ」

カマラ「マサドォォォ、だいずぎぃぃぃ」ガバッ

草加「……」ニコ

草加「」フキフキ

カマラ「いまばやめでぇぇぇ!」

草加「」ハァ

カマラ「がわいぞうな子を見る目ばやめでぇぇぇ」ビェェェン

スパイダーマン「」ピータームズムズ

スパイダーマン「みんな!来るよ!」

≪オープンユアアイズ フォザ ネクスト 555≫
デッデ テレレ テッテーテレー デッデ テレレ テッテーテレー♪

巧「それに教えたんじゃない。盗まれたんだ。技術を!」

真理「お父さんの会社から至急、会いたいから来てくれ……だって」

??「今日から君たちの指導係になった」

草加「それにあのワニのオルフェノク。何故、生きていたんだ」

真理「すみません。この人、〝おネコ舌〟でして」

??「お話ししましょう。オルフェノクのこと、スマートブレインのことを」デッテンテンッテテン♪

今日はここまでで終わります。また明日書き込む予定です!よろしくお願いします!

続き書きます

――数日後 東京 西洋洗濯舗 菊池 リビング

TV『太平洋で起こったアメリカ籍飛行機の事故について、政府は関与を否定しており、アベンジャーズからの会見も……』

真理「……」ルンルンルン♪

啓太郎〝ど、どうしようたっくん〟
巧〝おまえ、いえ〟
啓太郎〝え、う、うん〟

啓太郎「あのー真理ちゃん。何か良いことあったの?」

真理「それがさぁ、この前職場で褒められたって話したじゃない?」

啓太郎「ああ、たっくんと特訓した成果が実ったっていう」

巧「特訓じゃねぇよ。試合だな、いや決闘?勝負とか対戦とか」

真理「もう、恥ずかしがんなくてもいいじゃん!教えてもらったワインディングのコツがさ職場のエースの人と一緒なんだって!」

啓太郎「へぇ!」

巧「あんな方法、誰でも思いつくだろ。浮かれすぎなんだよ」

巧「それに教えたんじゃない。盗まれたんだ。技術を!」

啓太郎「気難しい職人みたいな事言っちゃってさ」

啓太郎「結構意外だったんだよ?不器用なたっくんがパーマ当てられるなんて」

巧「うるせぇなぁ!たまたまだ!たまたま!」

真理「エースと同じ方法使えるってことはさ、もうこれ私エース候補なんじゃない?って思ってさ」ルンルンルン♪

啓太郎「……」

巧「おまえ、いい性格してんな」

啓太郎「この場合は都合の良い思考だと思うけど」

真理「巧も免停明けたし、啓太郎はいつも通り啓太郎だし」

真理「平和だなー」

巧「気持ち悪りぃぞ!お前!」

真理「これで巧も正義の味方らしく颯爽とバイクで登場できるじゃん!」

巧「え、俺って正義の味方なのか?」

啓太郎「そりゃそうでしょう!たっくんは正義の味方だよ!」

巧「うーむ…」

真理「え?違うの??」

巧「いや、微妙な気がする」

真理「微妙って」

ピリリリリリ ピリリリリリ

真理「はい!園田です!…え、あ、はい。あーアレもですか?わかりました。では後ほど」ピッ

啓太郎「美容院から?」

真理「ううん、お父さんの会社から」

巧「どうした?」

真理「至急、会いたいから来てくれ……だって」

――同日 東京 スマートブレイン本社

カツカツカツカツカツ

社員A「社長!」バッ ペコ

社員B「おはようございます」バッ ペコ

社員C「おはようございます」バッ ペコ

??「」ビシッ ( ) b

社員たち「おはようございます!!」ザッ ペコ

カツカツカツカツカツ

カツカツカツカツカツ

キュッ ピタッ

――社長室

レディ「シチョー♪役員会以来ですね♪」

??「ええ、色々と片付きましたので本日から通常業務に戻る予定です」

??「こちら、秘書課の皆さんで召し上がってください」オミヤゲ サッ

レディ「まぁ!ニューヨークのお土産ですか♪」

??「ええ、限定品です。」キィ ストン

??「うん、この椅子は素晴らしい」

村上「上の上、ですね」

レディ「ふふふ♪お似合いですよぉ〜♪」

村上「彼女はいかがですか?」

レディ「本日お越しになるそーです♪」

村上「素晴らしい!おもてなしの用意を」

レディ「はい♪」

村上「おや?VIPの姿が見えないようですが?」

レディ「あ、サージ様はお出掛けです♪」

村上「それはつれないな」キッ

レディ「呼び戻しましょうか?」ゾワ

村上「おっと、これは失敬。その必要はありません。彼は私の部下ではないのですから」

村上「それでは、溜まった仕事を片付けるとしましょう」

――同日 タワーマンション 勇治の部屋

トントントントン

結花「」♪ サッサッ

ガチャ

結花「あ、今お食事を…」

サージ「……」

結花「ま、マイネミーズ ユカ オサダ ナウストゥミューチュー

サージ「Hi young lady」

サージ「I came here as your teacher today」

結花「あの!エイゴ スコシ デキナイ」

サージ「……」

ガチャ

木場「ただい
結花「木場さぁん」ナミダメ

サージ「……」

木場「Hello Who Is?」

サージ「I didn't mean to threaten」

木場「おどかすつもりは無かったって」

結花「さすが木場さん!!」パァァァァ

サージ「あと、日本語でOK」

結花「流暢!?」


木場「あなたは一体」

サージ「今日から君たちの指導係になった。サージだ。よろしくな。馬の坊主」

木場「あなたが…」

ガチャ

海堂「なんで俺様が荷物なぞ運ばなきゃなんのだ!そりゃジャンケンに負…」

結花「あ、あの海堂さんこの方は」

海堂「Nice to meet you, i'm Kaido」

海堂「Are you a traveler? Or work?」

サージ「I came here for work」

海堂「So are you a Smart Brain employee?」

結花「海堂さんまで…私だけが英語できない…」ヘナヘナヘナヘナ

海堂「簡単な事しか聞いてねぇちゅうの」

木場「海堂、この人はスマートブレインから来た指導係だよ」

サージ「サージだ。よろしくな」

海堂「それ本名じゃないっすよね?」

サージ「何故そう思う?」

海堂「なんとなく」ジッ

海堂「ま、こいつら以外のオルフェノクから色々と話聞きたかったんで丁度いいわ」

海堂「色々と教えてくださいな〝軍曹〟殿」

サージ「ふっ…あー、そういえば馬の坊主」

木場「はい?」

サージ「さっき連絡があってな。社長がお前に会いたいそうだ」

――同日 米軍基地 ニューゼファーワン 発着場

<コッチニモッテキテクレー
ブーン キキィー

ジジジッ カーン カーン

フィッツ「いやー派手にやられたねー」

ジェマ「二体もオルフェノクが現れたんですもの」

ジェマ「このくらいで済んだのは奇跡よ」

草加「ああ、あきらかに手を抜かれていたしね」

フィッツ「アレで??〝ゼファーワン〟が半壊したんだよ?」

草加「でも、ここまで飛ぶ事はできただろう?」

ジェマ「そうね。なんかわざと時間が掛かるように足止めされたって感じもするわ」

草加「それにあのワニのオルフェノク」

草加「何故、生きていたんだ」

ジェマ「複数の個体がいるのかしら」
フィッツ「ありえない話じゃないね。もしかしたら繁殖して」

草加「可能性の域を出ないが、それは無いと思う。」

草加「僕が戦ってきたオルフェノクはみんな違う姿形をしていた。同じ姿のやつは見たことがない」

カマラ「それはさ!生き返ったって事じゃない?」シュタ

ジェマ「カマラ!大人しくしててって言ったじゃない!」

フィッツ「米軍基地で力を使っちゃダメだよ!」アセアセ

カマラ「あーこっちってインヒューマン自体珍しいんだっけ?」

草加「それで、生き返ったとは?」

カマラ「ヒーロー物で良くあるじゃん!倒したと思ったら強くなって現れるとか」

カマラ「悪の科学者が蘇らせた!とか」

草加「カマラ、お話の世界じゃないんだ。そんな事」

カマラ「20年前は、空飛ぶ人間も神様もお話の世界のものだったんだよ」

カマラ「今は、物理の教科書に載ってるじゃん」

カマラ「だから何が起こっても不思議は無いんじゃない?」

ジェマ「確かにオルフェノクは理解を超える存在だけど…」

フィッツ「それでも生き返るなんて荒唐無稽すぎると思うよ」

草加「…そういえば」
草加「僕たちが倒した時の、あの時のオルフェノク。あいつの死骸はどうなったんだ?」

――スマートブレイン本社

メイド「こちらにお召替えください」ドレス サッ

真理「あのこれは…」

メイド「詳しいお話は後ほどお願いいたします。」ペコ

真理「……」

・・・・・
・・・
・・

ガチャ

真理「あ、巧」ドレス

巧「……よぅ」タキシード

真理「はへぇ、孫にも衣装ってやつね」

巧「なんなんだこれ」

真理「私にもさっぱりで」

メイド「園田様、乾様、こちらにどうぞ」

巧「は、はい」

――スマートブレイン 貴賓室

ギィィィ ガチャン

真理&巧「……」

執事「こちらへお掛けください」

メイド「どうぞ、園田様」イス サッ

執事「乾様はこちらへ」イス サッ

巧「……」ペコ

真理「あっども」ガチガチ

執事「まもなく社長がお見えになります」

ギィィィ ガチャン

村上「こんにちは。園田さん」

巧〝お前の父ちゃん若いな〟コソッ

真理「ちがう……」

巧「え?」

真理「あの人、私のお父さんじゃない」

村上「ご挨拶が遅れました。この度、社長に就任いたしました村上です」

村上「まずは食事にしましょう」

――

メイド「本日のスープでございます。」

巧「ど、どうも」

巧「」フーフー

村上「……」

巧「」フーフー

村上「きみ」

執事「はい。社長」

村上「彼のスープ。フーフーして差し上げなさい」

執事「かしこまりました。では、失礼して」

巧「あー!大丈夫です!自分で出来ますから!」

執事「失礼いたしました」

真理「すみません。この人、〝おネコ舌〟でして」

巧「おい、上品風に言うな」

村上「そうでしたか。シェフ」

シェフ「かしこまりました」

――

村上「素晴らしい料理でした」

シェフ「ありがとうございます」ペコ

巧「ありがとうございました!ネコ舌用の温度にして頂いて!美味しく食べられました!」

シェフ「恐れ入ります」

巧「久々にまともな食事をした気がします」

真理「おい、グルメ風を装うな。地獄のネコ舌なだけだろうが」

メイド「食後のコーヒーです」ホカホカ

巧「どうも!…あっ」シュン

村上「きみっ」ジロッ

メイド「申し訳ございません!すぐにお取り替えいたします!」

巧「あ!いえ!大丈夫です!あの本当に大丈夫ですから!」

真理「すみません!お気遣い頂いて!こいつの舌がネコなだけですから!」

メイド「」ブルブル

村上「お心遣い痛み入ります。……下がりなさい」

メイド「は、はい!」ササササー

村上「中の下ですね」フン

巧「」フーフー

村上「……」

巧「」フーフー

真理「あのーそれでー」

村上「どうです?この部屋」

真理「え、っと、とても上品で……」

村上「たまには、お姫様気分というのも悪くないでしょう」

村上「先程の料理も、この部屋もすべてあなた方をお招きするために用意させて頂きました」

巧「」フーフー

真理「どうしてですか」

村上「園田真理さん。あなたは花形前社長と関係の深い方だ」

村上「VIPな方にはVIPな対応を。それが私の流儀でしてね」

真理「は、はぁ」

村上「そして、乾巧さん」

巧「」フー?

村上「あなたはファイズとして園田さんを守ってくださった騎士だ」

巧「」フー!?

真理「ファイズの事を何故!?」

村上「ファイズだけではないですよ。もちろんオルフェノクの事も知っています。」

村上「ファイズギアはオルフェノクを倒す為に開発された我が社の製品ですから」

真理「オルフェノクのことも…」

村上「ええ、公にはしていませんがオルフェノクの殲滅は、我が社のメインプロジェクトです」

真理「あの!お父さんに!お父さんに会わせてください!」

村上「そのご様子だと、やはりご存知ないのですね」

真理「え?」

村上「花形さんは現在、行方をくらましていましてね」

村上「ファイズギアをお持ちの園田さんなら何かご存知かと」

真理「そんな…お父さんは無事なんですか!?」

巧「真理…」

村上「落ち着いてください」

真理「す、すみません」

村上「失礼ですがファイズギアをどちらで?」

真理「私が九州にいた時に急に父から送られてきました」

真理「オルフェノクという怪物がベルトを狙っているという事が書かれた手紙も一緒に…」

村上「気休め程度の意見ですが、あなたにファイズギアが送られてきたということは」

村上「少なくともその時点では無事であると考えてもいいでしょう」

村上「まぁ、あの人のことだ。ふらっと旅に出たのかも知れませんよ」

真理「…はい」

村上「それに私が社長として就任したとはいえ、花形さんの事は会社が責任を持って探しますのでご安心ください」

巧「……」

村上「それで、持ってきていただけましたか?」

真理「は、はい。」カチャ

真理「ファイズギアです」

村上「返却していただけますね?」

巧「返却?」

村上「こちらは元はといえば弊社のものですので、返却していただくのがよろしいかと思います」

村上「返却、していただけますね」

真理「はい…」コクリ

巧「ちょっと待て」ガシッ

真理「…」

巧「本当にいいのか?」

巧「お前の父ちゃんは何か意味があってこれを送ってきたのかも知れないんだぞ?」

村上「乾さん。もしオルフェノクの事を心配されているのならばご安心ください」

村上「先ほどもお話ししましたがオルフェノク殲滅は弊社のメインプロジェクトに据えています」

村上「すでに担当の者をつけて、業務にあたるよう根回し済みです」

巧「いや、それだけじゃなくて」

村上「厳しい意見になりますが」

村上「個人で出来ることと、組織で出来ることには大きな差がありますよ」

村上「スマートブレインならば、〝正義の味方ごっこ〟ではなく、平和維持活動としてファイズを運営できます」

村上「そう、アベンジャーズのように」

真理「……っ」

村上「それに、乾さん、あなたは正義の味方については懐疑的なのでは?」

巧「どういう意味ですか?」

村上「深い意味はありませんよ。そう感じたんです」

真理「返却します」

巧「真理!」

真理「巧、冷静になろ?社長さんの言ってることは間違ってないよ」

真理「ファイズギアを直接使えない私が持ってるより」

真理「スマートブレインに返した方が有効的に使ってくれるって」

村上「聡明な方だ」

村上「花形さんがあなたにファイズギアを送った意味がわかる気がします」

村上「そして、乾さん」

村上「あなたも素晴らしい騎士だ。人々の平和はもちろんのこと」

村上「姫の安全の事も考えている」

真理「そうなの?」

巧「違います。勘弁してください」ジワッ

真理「なんでそこで泣くのよ」

――

村上「確かにファイズギアの返却を確認いたしました。…おい」カチャ

社員「はっ!」

村上「ファイズギアを例の部署へ」

社員「かしこまりました」タッタッタッタ

巧「あの、社長さん」

村上「なんでしょう?」

巧「何故、スマートブレインはオルフェノクを?」

村上「企業秘密です。」

巧「……」

村上「と言いたいところですが」

村上「あなた方を巻き込んでおいて、何も教えないのはフェアじゃない。」

村上「お話ししましょう。オルフェノクのこと、スマートブレインのことを」

巧&真理「……」

――スマートブレイン資料室

巧「ここは?」

真理「博物館?」

村上「正確には資料室ですよ」

巧「なんでこんなゴシック的な内装なんですか?」

村上「ここは、社内でもごく一部のものだけが入れる場所でしてね。」

村上「主にオルフェノク関連や特殊な業務の説明をする際に用いる部屋です」

村上「わかりやすく、誤解が生じないようにね」バッ ピカッ

真理(何故、スポットライト!?)

♪~
https://youtu.be/kAu5wHdQ7-8

巧(なぜレクイエムが流れ始めた?)

村上「我々スマートブレインはSBフォンを始めとした通信機器開発、販売をメインの業務として誕生しました」

村上「そのうち、様々な電化製品、自動車、バイク産業、食品や家具に至るまで」

村上「多岐にわたる業界に手を広げ、世界的企業と肩を並べられるまでに成長したのです」

村上「その裏で花形前社長は、考古学業界にも興味を示しました」

巧「なんでだよ」

真理「お父さん世界中を旅行するのが趣味だったから」

巧「ああ、税金対策ってやつか」

村上「考古学の研究中に花形さんは、ある古代書物の存在を知ります」

村上「オルフェの書」

村上「そこにはオルフェノクの事が細かに書かれていたのです」

村上「人間が死を迎えると、定確率でオルフェノクへと進化すること」

村上「オルフェノクになったものは仲間を増やす為に人間を襲うことなど」

真理「なんで、そんなことを…」

村上「宇宙からくる何者かと戦うため と記されていたそうです」

巧「宇宙人と戦うため?」

村上「今馬鹿げてると思いましたね?」

巧「いや…」

村上「大正解ですよ。それが当時の認識です。しかし花形さんは違った」

村上「このスマートブレインに本格的なオルフェノク研究部署を作ったのです」

真理「オルフェノクを研究!?」

村上「研究と言ってもオルフェの書を読み解いたり、対抗手段を模索するくらいのものでした。」

村上「あの日までは」

真理「あの日?」

村上「2012年 ニューヨークの戦い。」

巧&真理「」ハッ

村上「そう人類が初めて外宇宙の生命体とコンタクトしたあの事件です」

巧「…アベンジャーズ」

村上「〝宇宙からくる何者か〟それは本当に存在したんですよ」

村上「我々はそれらと戦うための力がある」

村上「私達が必ず人類を導いていきます。だから我々に未来を託してください」

――スマートブレイン本社 エレベーターホール

真理「…」

巧「…」

村上「お気をつけて、お帰りください」

社員たち「お気をつけて、お帰りください」バッ ペコッ

ガァー

村上「…」フッ

村上「所詮は子供ですね」

ツカツカツカ

レディ「社長、会議の準備が出来ました♪」

村上「ええ、いきましょう」

――同日 正午 東京 秋葉原

トゥルルル、トゥルルル、ピー

ピーター「もしもし?MJ?色々と説明をしたくて!あの、電話ください」ピッ

ピーター「はぁ」

リーリリン リーリリン リリーリーー リーリリン♪

ピーター「!?」ピッ

ピーター「MJ!?」

ネッド『あーごめんかけ直そうか?』

ピーター「ネッドぉ…どうしたの」

ネッド『どうしたのじゃないよ。心配したんだぜ?』

ピーター「あぁごめん。日本についてから色々とあって」

ピーター「スマホ返してもらえたのもさっきだったし」

ネッド『無事でよかったよ。MJも心配してたよ』

ピーター「マジで!?何か言ってた?」

ネッド『あー、聞かない方がいいかも』

ピーター「どういうこと?」

ネッド『その、なんだ…ブラッドってやついたろ?』

ピーター「ああー確かチビ助だったのに今は高身長イケメンになってたあいつ?」

ネッド『そう、あいつがMJ狙ってるみたいでさ』

ピーター「なんで!?あんな陰キャを!?」

ネッド『お前、割とひどいな。ほらMJって見た目はいいじゃん?話すと宇宙人だけど』

ネッド『ブラッドのやつ、本性をあんまり知らないから』

ピーター「MJの良いところは外面じゃなくて内面なのに…変なやつもいたもんだ」

ネッド『いや、お前が変なんだよ。それを踏まえて、MJから伝言なんだけど』

ネッド『〝こっちは大丈夫だから綺麗なお姉さんとの研修旅行楽しんで〟だって』

ピーター「誤解なんだよ…それは…」

ネッド『俺はわかってるぞ!ちゃんと……女の人にも性欲あるって本当?』

ピーター「ネッド…」

ネッド『わかってるわかって!とりあえずさ、全部片付いたらMJの誤解を解いた方がいいよ』

ピーター「今、ヒーローあるある葛藤に悩まされてるよ」

ネッド『あー……手頃なヒーローとチョメチョメするか、正統ヒロインとゴールインするかってやつ?』

ピーター「正義を貫くか恋愛を取るかって方」

ネッド『じゃあ、答えは決まってるじゃん』

ネッド『どっちもってやつ』

ピーター「やっぱそれがお約束だよね!」

ピーター「あ、クェイクさんだ。ごめんまたかける」

ネッド『え?お前、こんな夜中にクェイクとどこに』

ピーター「こっちはお昼だよ。じゃあ!」ピッ

デイジー「彼女とは電話できた?」

ピーター「いえ、でも友達とは電話できました」

デイジー「そう。じゃあ次の場所にいきましょうか」

ピーター「でも、秋葉原でこんな専門的な部品が手に入るんですか?」

デイジー「当たり前じゃない。ここ秋葉原よ?もうこんなに見つけたわよ」ジャラッ

ピーター「すごっ!さすが噂の秋葉原」

デイジー「ほら、こっち」

――電気露店街

ピーター「うわ!このシリンダーすごい!ちっさ!」パァァァァァ

ピーター「え、こんなのがあるの!?」パァァァァァ

デイジー「ここら辺は特にプロ向けの露店街だからね」

店主「…」

ピーター「あ、コンニチワ、ピーターデス」

店主「英語でOK。何が欲しいんだい?」

ピーター「え、こっちに来て初めて言葉通じた」

デイジー「まぁプロ向けの店だしね」

店主「一応、言っとくけどウチはヒドラとは関係ないよ」

デイジー「あら、私の顔を知ってるってことね」

店主「まぁな。客商売なんだから、S.H.I.E.L.D.だろうがヒドラだろうがSHOCKERだろうが、客ならどことだって取引するさ」

デイジー「へぇ、じゃあスマートブレインとも?」

店主「SBはウチなんかに用はないさ。あそこは自社でなんでも造れるからな」

デイジー「例えばコレとか?」スッ

ピーター「あ、それベルトに付いてたGPSの」

店主「うん?ああ、これか」ルーペ ジーッ

店主「ジョンソンさんよ。あんたSBの事、あんま詳しくないだろ?」ヘヘ

デイジー「どういうことかしら?」

店主「あそこは電子機器とかバイクは一級品だがな。本当にやりたい事は三流以下だ」

ピーター「本当にやりたいこと?」

店主「現にこれもハマー社の劣化コピーだ。大した性能じゃねぇよ」

デイジー「ハマーの劣化コピー?そもそも劣化した製品なのに?」

店主「スタークに比べりゃそうだが、兵器関係だったらハマーは優秀な部類さ」

店主「あそこのGPSは電源が無くても1年以上は追跡できるのがデフォだしな」

店主「ここいらの市場じゃ、お高いスターク製よりも〝お手軽ハマー〟とか〝安価のオズコープ〟が人気だぜ?」

デイジー「もしかしてスマートブレインのやりたい事って」

店主「兵器産業さ。でもお国柄、政府のお墨付きでもない限りは手を出せないってわけだ」

店主「だからあいつら海外の兵器を買って国外で研究してるって噂だよ」

店主「だからってこんな劣化品なんて作って。電子機器を極めりゃいいのに、何がしたいんだろうな」ハァ

デイジー「……」

店主「で、何が欲しいんだ?いちお、言うが非合法なもんなら取り扱ってないからな」

デイジー「ああ、ここに書いてあるものを」メモ スッ

店主「はいよ。」ジーッ ガサゴソ

店主「戦争でも始める気かい?」ガサゴソ

ピーター「非合法なものは、取り扱ってないんじゃないの?」

店主「部品だけなら合法だろ。火薬売ってるわけじゃねぇんだから」

――同日スマートブレイン本社 会議室

社員D「続きまして食品部門の新製品につきまして」

村上「もう結構」

社員D「え、社長しかし、これはそもそも社長のために」

村上「」クワッ

パラパラ パラパラパラ

村上「前年度の報告とほぼ同じですね。典型的なウソ資料だ」

村上「新製品の製造に関する見積もり。他社にも相見積かけてください。癒着してるのがバレバレですよ」

村上「おっと、これで誤字が10個目だ。この資料は、新入社員が作ったんですか?」

村上「全体的に下の下です。せめて資料くらいは中の中にしなさい」

社員D「…申し訳ありません」グッ

役員A「あー村上〝新社長〟?初回から飛ばし過ぎじゃないかな?」

役員B「ああ、この中にはまだ君が社長に就任したことを認めていない者だっている」

役員B「そういう者達にも納得してもらうようにだねぇ」

村上「納得?ソレ必要ですかね?」

社員D「あのっ ボワッ メラ

役員たち「」ザワッ

村上「これはこれは…貴重な〝社員〟を失ってしまった」

村上「私もまだまだですね。人間の姿でも力の制御が出来てないとは」

役員A「社長!そんなことはありません!」

役員B「ええ、私は村上社長の就任に納得していますよ!おい!社長就任は役員会の総意の筈だろ!なのに ボワッ

ドサッ メラメラメラメラ

役員A「ひぃ!!」

村上「下の下だ。さらに下手な芝居。呆れますね」

役員B 「」メラメラメラ

村上「私はね、やられた事に対してはキチンとした対応をします。花形さんとは違いますから」

村上「花形さんのように見せない力で牛耳るような事はしません」

村上「皆さんにしっかりと〝納得〟していただく形をとります。」

村上「それがわかったなら、上の上だと納得できる仕事をしてください」

役員たち「は、はい!!」

ドタドタドタドタ

社員D「」サー
役員B「」サー

村上「貴重な〝オルフェノク〟を二体も」チッ

レディ「シャチョー。来ましたよ♪」

村上「いきましょう」

――スマートブレイン貴賓室

村上「ようやくお会いする事ができましたね。木場勇治くん」

木場「僕もずっとお会いしたいと思ってました」

サージ「悲恋のふたりか?」

村上「驚きましたよサージ様。あなたがお連れしてくださるとは」

サージ「まぁこいつの指導係だからな」

村上「勇治くん。この方は上の上のVIPなんですよ。その様な方からの直々ご指名ですので」

木場「あの、その事ですがどなたが来ても、ボクは人間を襲う気は」

村上「君は勘違いしていますね」

木場「どういう事ですか?」

サージ「俺たちはな、人間を襲ってるんじゃない。救ってるんだ」

木場「オルフェノクにすることが救いだとでもいうのですか?」

村上「ニューヨークの戦い、ソコヴィアの戦い、ソコヴィア協定の乱戦、デシメーションブリップ」

村上「人類は様々な受難を乗り越えてきました」

村上「でももう限界でしょう。人類だけではね」

サージ「インヒューマンの登場もそれを物語ってるだろ?」

木場「だからと言って、オルフェノクになれない人達だって」

村上「大きな歴史からみたらそれは仕方ないことでしょう」

村上「ネアンダルタール人もホモサピエンスに負けて絶滅しました」

村上「それともあなたはネアンダルタール人に想いを馳せるのですか?」

木場「話が跳躍してます!それとこれとは違うことだ!」

村上「同じ事ですよ。あなたはオルフェノクになってから人生が良き方向に向かったでしょう」

木場「悪い事もありました」

村上「そうですか?ブリップの差別を間近で受けていたのに」

木場「それは…」

サージ「人間は醜い。デシメーション被害者のお前達をまるで邪魔者みたいに扱う」

サージ「たった5年。5年の差で全て変わっただろ」

木場「それでも…」

村上「私達はね、人間に変わり脅威と戦うためにオルフェノクになったのですよ」

木場「それでもボクたちに人生を終わらせる権利はないはずです」

木場「オルフェノクになってしまったものは仕方がない。でも悪戯にコピーを増やす必要は!」

サージ「あるんだよ。その必要が」

村上「……」

木場「どういうことですか」

サージ「いいか坊主。これは生存競争なんだ」

木場「生存競争?それに勝つ為に人間を滅ぼせと?」

サージ「ああ、オルフェノクの寿命は短いからな」

木場「え?」バッ

村上「……」フゥ

サージ「ついこの前まで村上も知らなかった話だ」

木場「え…」

サージ「急激な身体の進化で力を得る。その代償としてオルフェノクの寿命は短い」

サージ「オルフェノクに進化できない人間はどうなっていた?」

木場「灰になっていました」

サージ「それだけの負荷が細胞にかかっているという事だ。耐えられたからといって無事という訳ではない」

サージ「ただ、オルフェノクが生き残る方法は存在する」

木場「生き残る方法?」

サージ「この地球に存在する全生物がオルフェノクとして進化を遂げるか」

サージ「オルフェノクの王を呼び覚まし、永遠の命を授かるか」

サージ「その二つのうちどちらかだ」

木場「永遠の命」

村上「そうです。我々はオルフェノクの王を呼び覚ますために行動をしている」

村上「この地球上に存在する全生命の為にね」

≪オープンユアアイズ フォザ ネクスト 555≫
デッデ テレレ テッテーテレー デッデ テレレ テッテーテレー♪

巧「あのベルト。親父さんと繋がってる証だったんだろ?」

真理「私さ、お父さんの本当の子供じゃないんだ」

海堂「俺たちは寿命が短いからそのうち死ぬちゅうわけか」

ピーター「なんかクェイクさんって、おかしな人だよね」

デイジー「あなた昔の私に似てる。まだライジング・タイドにいた時の私みたい」

結花「木場さんは感じないの?王の事や、世界こと〝ヤツら〟のこと

巧「何が正義の味方だ。俺は…ファイズだ」デッテンテンッテテン♪

今日はここで終わります。

――同日 都内 喫茶ポレポレ

店主「はい。ホットコーヒー。おふたりみたいに熱々にしといたよ」

巧「……」

真理「あのそういうんじゃないので」

店主「あ、そうなの?ごめんね~」

巧「」フーフー

店主「じゃあ、ごゆっくり」

巧「」フーフー

真理「どうしたの?お茶しようだなんて」

巧「別に」

真理「なんとなくわかるけど」

巧「」フーフー

真理「仕方ないじゃん。あのベルトはスマートブレインの物なんだし」

巧「」フーフー

真理「それに村上さんが言ってたみたいに個人と会社じゃ出来る事違うって」

巧「だから、別にいいだろ」フーフー

真理「じゃあなんで不機嫌なの?」イラ

カランコロン
<イラッシャイ アッ ナイストゥミートゥー

真理「意味わかんない」

巧「お前さ、それでいいの?」

真理「なにが?」


巧「あれ、親父さんから貰ったもんなんだろ?」

真理「良くないよ。でも仕方ないじゃん」

巧「じゃあ、渡すなよ!」

真理「渡す以外の選択肢なかったじゃん!!」

巧「……」

真理「私さ、お父さんの本当の子供じゃないんだ」

巧「……」フーフー

真理「私だけじゃないけどね」

巧「どういう事だ?」

真理「お父さんさ、身寄りのない子を集めて養護施設を開いてたの」

真理「流星塾っていう学校みたいなところ」

巧「身寄りのないって…」

真理「私、8才の頃に火事に巻き込まれて」

真理「本当のお父さんとお母さんは死んじゃったんだ」

巧「……そうか」フーフー

真理「私だけは助かったんだけどね、頼れる身内もいなくて施設に入ってたんだぁ」

真理「その時、お父さん…あ、花形のお父さんのことね」

真理「お父さんが流星塾に誘ってくれたの」

真理「流星塾には同じ様な境遇の子がたくさんいて、差別されることも贔屓目に見られることもなくてさ」

真理「なんかみんな家族みたいだった」

巧「ふーん」ズズズッ

真理「でもさ、結局他人じゃん?ああいう誰の所有物みたいな話だとやっぱり他人は弱いよ」

巧「……」ズズッ

巧「ああ、そうだな。」ガタッ

真理「ちょっと!いきなりどうしたのよ!」

巧「飲み終わったんだよ!」

真理「いや、そんな感じの立ち方じゃないじゃん!」

巧「なんかムカつくんだよ!わからねーけど!」

真理「今まで聞いた中で1番意味不明だし!」

巧「ウジウジ、ウジウジしやがって辛気臭せぇ」

真理「はぁ?それ今いう事?」

巧「そんなウジウジすんなら簡単にベルトを渡すなよ」

真理「意味わかんないっ」

巧「あのベルト。親父さんと繋がってる証だったんだろ?」

真理「そんな事思ってない」

巧「ああ、そうかい。なら俺の勘違いだ。これでいいだろ?」

真理「腹立つぅその〝俺、大人ですから〟みたいな態度!言っとくけど、あんたが1番子供だかんね」

真理「すませーん!お子様ランチひとつ!」

店主「はいよ!」

巧「オーダーすんな!!」

巧「だいたいお前さ、グチグチグチグチ小賢しいんだよ」

巧「いやなものは嫌でいいだろ。でもその考え曲げたんならいちいちウジウジすんなよ」

真理「はぁ?あんた目でも悪いの?私はウジウジなんかしてないし」

巧「いーや、してるね。過去のこととか話し出して自分に言い訳してるのがなによりの証拠だ」

真理「はい、状況証拠ー!そんなもんは認められません!」

巧「どうでもいいですー!もう行くぞ」

店主「はい、お子様ランチお待ち」

巧「待て待て」

店主「ん?ん?」

巧「ん?ん?どこにお子様がいる?」

真理「」ユビサシ

巧「俺を指すな」

店主「お兄さん。大丈夫!」

店主「うちのお子様ランチは大人用のお子様ランチだから」

巧「ああ、なるほど。って意味わかんねーよ!」

店主「Mr.Children的な」

巧「そういう意味じゃないだろ!あれは!」

店主「ま、カリカリしてるときはご飯食べるのが一番さ!食べなさいよ!」

巧「腹減ってないから」

??「Then please give it to me」

巧「…だってよ。あっちの客にあげてくれ」

真理「え、巧って英語わかるの?」

巧「いや、わからない。雰囲気でそう感じた」

真理「いや、今わかってたじゃん!なんて言ってたの?」

店主「なんて言ってたの?」

巧「はぁ…」

巧「〝それ私にください〟って」

店主「はいよ!」

真理「あんた、意外と多才なのね」

――少し前 都内 喫茶ポレポレ

カランコロン

店主「いらっしゃい!あっナイストゥミートゥー」

デイジー「ニホンゴ、スコシ、ダイジョーブ」

デイジー「2ニン、ダイジョーブ?」

店主「オーケー、オーケー、コッチ、どうぞ」

デイジー「Thank you」

デイジー「レイコ、2、オネガイ」

店主「オーケーオーケー、レイコ…レイコ?」

デイジー「アー、Cold coffee?、アーiced coffeeデス」

店主「あーアイスコーヒーね!」

――以下日本訳でお送りします――

ピーター「アイスドゥコーヒー!?わざわざ冷えたの飲むの?」

デイジー「あれ?飲んだことない?日本のは結構美味しいわよ」

ピーター「へぇー・・・日本って変な所だよね。生卵食べたり、生の魚食べたり、生の野菜食べたり」

デイジー「生の野菜は普通に食べるし、生魚も普通に食べるでしょ」

ピーター「うちの叔母さんは、そういうの好きだからよく食べるけどいつも変だなと思ってる」

デイジー「なんか大変そうね」

ピーター「想像できる?風邪ひいた時に体にいいからって臭い雑草みたいなやつを食べさせられる人の気持ち」

ピーター「健康食主義の人って、何かおかしいんだよ!まともに食べられるのはタイ料理だけだよ」

店主「はい、レイコふたつ」

デイジー「アリガトウゴザイマス」

店主「ヘイ!ゴユックリー」

<スミマセン!オコサマランチ クダサイ!

店主「はいよー!」

ピーター「ねぇオコサマランチってなに?」

デイジー「うーん。パスタとかハンバーグがワンプレートになってるやつかな」

デイジー(キッズ向けのね)

ピーター「なにそれ!美味しそう!」

デイジー「ブホッ」ブルブル

ピーター「え?どうしたの?」

デイジー「な、なんでもないわ」フルフル

ピーター「なんかクェイクさんって、おかしな人だよね」

デイジー「どうして?」

ピーター「うーん。大人っぽくない」

デイジー「あら、それは身体のこと?大人っぽいと思うけど?」

ピーター「いや、そういうとこ」

ピーター「僕が会ってきた大人はみんな、なんか隠してるっていうか、距離があるっていうか」

デイジー「それは、たぶん。私たちが似てるから」

ピーター「え?」

デイジー「あなた昔の私に似てる。まだライジング・タイドにいた時の私みたい」

<イミワカンネーヨ!

ピーター「え、どうしたのあのひと?」

デイジー「うーん、たぶんオコサマランチのオーダーミスみたい」

ピーター「え?本当!?」パァァァァァ

ピーター「じゃあ!それ僕にください!!」

デイジー「え?ピーター、オコサマランチ欲しかったの?」フルフル

ピーター「だって美味しそうじゃん!」

店主「はいよ!」

ピーター「いやぁお腹減ってたんだよねぇ」

デイジー「くっ」フルフル

ピーター「でもワンプレートでモリモリなんて」

ピーター「なんか男の食べ物って感じがするね」フッ

デイジー「ヤメテ…」ブルブル

店主「はいよ!お子様ランチ!」

ピーター「アリガトウゴザイマス」

ピーター「旗?…これ、キッズミュールじゃん」

デイジー「アハハハハハハ!最高」バタバタ

ピーター「デーイージー…」ブチブチブチ

・・・・・

真理「なんか性格悪そうな女ね」

巧「え、お前がいう?」

――タワーマンション 勇治の部屋

木場「……」

海堂「マジかよ…」

結花「……」

海堂「じゃあ、オルフェノクの王が蘇らない限り」

海堂「俺たちは寿命が短いからそのうち死ぬちゅうわけか」

木場「ああ、〝それ以外の方法はない〟らしい」

結花「」ジッ

海堂「じゃあ、探そうぜ?その王様をよ」

木場「ごめん。ボクには…」

海堂「俺たち死ぬんだぞ!?」

結花「海堂さん、寿命が短いだけですよ」

海堂「はぁ?おんなじ意味だろ!」

木場「人は、いつか死ぬよ」

海堂「綺麗事いってんじゃねぇよ!!」バーン

木場「だからってボクらが人を襲っていい理由には」

海堂「じゃあ、そのうち死ぬからなんもすんなってか?王様見つけりゃいいだけだろ!!」

海堂「この後に及んで何ヘタレてんだよ!」

結花「……」

木場「……」

海堂「ああーもういい。俺は出て行く」

木場「海堂!」

結花「海堂さん!」

海堂「うっせ、うっせ、うっせーわ!」

海堂「自分の命どうしようが俺様の勝手だろうが」

結花「でも、他に方法があるかもしれないし」

海堂「ねぇーだろ。俺は王様ちゅうやつを探すわ」

海堂「おめえらは、そうやってジメジメしとけ。お似合いだ」

ガチャ…バン!

木場「……」

結花「木場さん…」

木場「……」

結花「嘘、ついてますね」

木場「え?…いや、嘘なんて」

結花「本当は、他の方法があるんでしょ?」

木場「ないよ」

結花「嘘。その顔、嘘ついてる」

木場「なんで!そんな事がキミにわかるんだよ!」

結花「わかるから!感じるんだもん!!」

木場「……っ」

結花「多分、この世界の全てを仲間にしたら、私たちは死なない」

木場「どうして…それを」

結花「木場さんは感じないの?王の事や、世界こと」

結花「〝ヤツら〟のこと」<◯> <◯>

木場「長田さん…キミは…何を」

結花「ハッ…ごめんなさい。」

結花「あの、あたし、海堂さんを追いかけます」ペコ

ガチャ

木場「」フゥー ドサッ

木場「言えないよ…人間を襲い続ければ生きられるかも…なんて」

――夜 都内 シティホテル

トントン トントン

デイジー「ピーター?機嫌直してよ」

・・・・・・

デイジー「ねぇ、美味しいご飯食べさせてあげるから」

・・・・・・

デイジー「はぁ、じゃあなんでも一つ言うこと聞くから!」

ガチャ

ピーター「本当!?」

デイジー「え、エッチなのはダメよ?」

――ピーターの宿泊部屋

デイジー「ええ、そう。いえ、悪ふざけよ」アセアセ

ピーター「」ムスー

デイジー「はい、反省してます。大人なのに煽りすぎました。ええ、ピーターに代わる?」

ピーター「」パァァァァァ

デイジー「ああ、別にいい」

ピーター「」ズーーーン

デイジー「え?ええ、サイン?もちろん!基地へ?」

デイジー「それはちょっと…いえ!善処します!はい、わかったわミッシェル」

デイジー「また今度」ピッ

ピーター「MJは何だって?」

デイジー「許してくれるって、あと私のサインと基地を見学させろって」

ピーター「基地はやめといた方がいい。あの子は、抗議運動を〝ピクニック〟って呼ぶ子だから」

――夜 都内 繁華街

ナンパ野郎「かーのじょ!何してんの?」

結花「…やめてください」

ナンパ野郎「俺といいこと、しようよー」ケラケラ

結花「しつこい…」ハァ

ナンパ野郎「そうつれなくしないでさぁ」

ナンパ野郎「ここだけの話気持ちよくなるクスリあるんだけどぉ」

結花「……」ハァ

結花「あの…」

“そのつもりで来たんでしょ?結花っちぃ”
“おら!声出せよ!声”

結花「」スゥ

ナンパ野郎「なーに?」ニヘラ

結花「ちょっとそこまで来てもらえます?」<◯> <◯>

ナンパ野郎「いいよぉ~どこどこ?え?路地裏?」ニヘラー

・・・
・・・・
・・・・・

バサバサバサ

ツカツカツカ

結花「……」パサッパサ ホコリハラッテ

結花「海堂さん、どこいったんだろ…」

――夜 米軍基地 ニューゼファーワン内ラボ

ジェマ「デイジーの言ってた通りね」カチャ

フィッツ「ああ、なんで気が付かなかったんだろう」

カチャ ザザー

ジェマ「デイジー?検証終了よ…」

――夜 都内 シティホテル

デイジー「そう…わかった」カチャ

ピーター「どうしたの?」

デイジー「フィッツシモンズに頼んでいた仕事の報告」

ピーター「まだ何か調べてるの!?」

デイジー「……」ウーン

ピーター「あ、なんかまずい状況?」

デイジー「もう色んな事が起こっててついていけないわ…」ハァ

デイジー「あのベルトについてたGPSだけど、さすが劣化品って感じ」

ピーター「??」

デイジー「電源に接続されてないと動かないそうよ。あれ」

ピーター「え…いまどきそんなのあるの?」

ピーター「じゃあなんであそこにオルフェノクが?」

デイジー「あのGPSがダミーってことか、別の追跡方法があるか」

デイジー「内通者がいるか…」

――翌朝 東京 西洋洗濯舗 菊池 リビング

巧「」モシャモシャ

啓太郎〝ど、どうしよう真理ちゃん〟
真理〝啓太郎、聞いてよ〟
啓太郎〝え、う、うん。あれ?デジャヴ?〟
真理〝いいから早く〟

啓太郎「あのー、たっくん何かあった?」

巧「え?あーサラダ美味いな」モシャモシャ

啓太郎「いや、そうじゃなくて…胃腸炎とかになった?」

巧「え?いや、べつに」モシャモシャ

巧「」オミソシル ジー

真理〝お味噌見つめてる〟

巧「」ズズ

啓太郎〝ふーふーしないで飲んだ!?〟

巧「あちっ」フーフー

真理〝あ、やっぱネコ舌なんだ〟

啓太郎〝たっくん、ファイズが名残り惜しいんじゃ〟

真理〝え、正義の味方の自覚が芽生えたとか?〟

巧「おい。勝手に人の心を妄想すんな」

真理「巧〝何が正義の味方だ。俺は……ファイズだ〟」

巧「勝手に人のモノローグを作るな!しかもダサい!」

真理「じゃあ、なんなのよ!その態度!」

巧「うるせえ!お味噌が……熱かったんだよ!」

真理「いや、無理してんじゃん!」

トゥルルル トゥルルル

啓太郎「はい!西洋洗濯舗 菊池です!ああ、どうも黒田さん。え?スーツのベルトですか?」

巧「スーツ……」ガチガチ

真理「巧!それお皿!箸でお皿食べてる!器用過ぎる!」

啓太郎「真理ちゃん、この前の黒田さんのスーツ。ベルトついてた?」

巧「ベルト?」グビッ サラ

真理「なかったわよ!巧!それお茶じゃない!塩!塩の瓶!」

啓太郎「やはりベルトはなかったみたいです。はい。ごめんなさい」ガチャ

啓太郎「もう!2人ともうるさいよ!」

真理「けいたろぉ」ブワッ

啓太郎「たっくん!!それ机だよ!逆に何と間違えたの!?」

巧「ふがふがっ」

真理「巧、もうそれ病気だよ。病院直行だよ」

巧「ふがっ…大丈夫だ!今は机の強度を試してただけだ!」

真理「言い訳が苦しいし」

啓太郎「そうだよ!それにスマートブレインならファイズを上手く使ってくれるよ」

真理「悔しいけど、啓太郎の言う通りだよ。やっぱ個人では出来ないことあるじゃん」

巧「ああ、そうだな」

啓太郎「たっくん。ほらこれ」スッ

真理「啓太郎、これって」

啓太郎「ファイズの説明書。真理ちゃんが持って行く前に…ちょっとね」キラン

真理「啓太郎…」

真理「あんた正気!?何が〝ちょっとね〟よ!歯まで光らせて!!」

啓太郎「ええ!?」

真理「ああーどうすんのよ!これ!」

巧「」シュバッ パッ

真理「え?」

巧「拾った。俺の」ギュ

真理「お前は馬鹿なのか?」

巧「暇つぶしに読む」ガルル

真理「いや、働けよ」

啓太郎「あ、もうこんな時間!たっくん!配達行かないと!」

巧「ダルい。啓太郎ひとりでいけ」

啓太郎「乾くん。配達に行きますよ?」

巧「…はい。」

――同時刻 東京 道端

結花「」シュン

サージ「ユカ」

結花「!?」

結花「あ、えっと、サージ…さん」

サージ「蛇の小僧を探してるのか?」

結花「はい。夜通し探したんですけど…」

サージ「やさしいな。お前は」

結花「放っておけなくて」

サージ「やつがまだ、人間を襲ってないからか?」

結花「ええ…」

結花「海堂さんは〝人間〟ですから」

サージ「お前のいう人間の定義はわからんが」

サージ「ユカも、馬の小僧も蛇の小僧もオルフェノクだ」

結花「……っ」

サージ「特に、ユカ。お前は立派なオルフェノクだよ」

結花「なんのことですか?」

サージ「おいおい。お前大した奴だな!堂々と嘘がつけるなんてな」

サージ「出逢うのがもっと早ければ、部下にしてたよ」

結花「あの、私、疲れてるのでこれで」スッ

サージ「そうだよな。夜通し〝狩り〟してたら疲れてるな」

結花「!?」バッ

サージ「気がつかないと思ったか?まぁ馬の小僧は気がついてないみたいだが」

結花「やめて」

サージ「俺は責めてない、むしろ嬉しいよ。やる気のある生徒がいて」

結花「違う。あの人たちが私に」

〝かーのじょ!何してんの?〟
〝いいこと、しようよー〟
〝気持ちいいクスリあるんだけどぉ〟

結花「あの人たちは〝人間〟じゃないから」

サージ「ああ、お前のいう〝人間〟ってそういうことか」

サージ「ユカ、お前は〝パニッシャー〟になったつもりでいるんなんだな」

結花「やめて!!」<◯> <◯>

木場「長田さん!!」タッタッタッタ

サージ「……」

木場「長田さんに何をした!」グッ

サージ「手を退けろ。小僧。」

木場「何をしたんだ!!」

結花「木場さん!大丈夫です!」

結花「私、大丈夫ですから」

サージ「だとよ」

木場「」バッ

木場「今日は、僕らを放っておいてください」

サージ「はぁ…お前さ、薄ら寒いよ」

木場「なんと言われようとボクは」

サージ「甘えるな。状況をみろ」

結花「いきましょう木場さん。あの人の言葉に耳を貸しちゃダメ」

木場「それでは…」ペコ

タッタッタッタ

サージ「ユカ。お前のやり方じゃ馬の小僧は救えないぜ」

――タワーマンションの近く

木場「大丈夫だった?何か言われた?」アセアセ

木場「俺がもっと早く気づいていれば」アセアセ

結花「ふふ」

木場「え?どうしたの?」

結花「木場さん、〝お兄ちゃん〟みたいですよ」フフッ

木場「あ、ごめん」

結花「お兄さんはそんな顔しちゃダメです!それに私嬉しいんです」

結花「私にとって、初めての家族だから」

木場「長田さん…」

結花「だから、これからも、もーと甘やかしてください!」

木場「ああ、ボクたちは家族だからね…」

結花「はい!」

<巧「お前、バカにしてんだろ!!」

木場「あれ?貴方は…」

――少し前 啓太郎の配達車

ブーン

啓太郎「たっくん、あのさ」

巧「ベルトの話は無しだ」

啓太郎「ぐぬぬ」

巧「……」チラ

巧「啓太郎、おまえ夢ってあるか?」

啓太郎「夢?まぁ前にも話だけどみんなを…」

巧「そういう漠然とした奴じゃなくて」

啓太郎「夢ってだいたい漠然としてるものじゃない?」

巧「そうなのか?」

啓太郎「そうだよ」

チカッ チカッ チカッ チカッ
ブォォォ

啓太郎「でも、そうだなぁ。強いて言えば正義の味方を助ける人になりたいかな?」

巧「なんだそれ」フッ

啓太郎「あ!笑った!もう話さない!」

巧「いや、すまん。突拍子もないからつい」

啓太郎「もう失礼な人だなぁ」

巧「大体、正義の味方を助ける人って、なんだよ」

啓太郎「正義の味方ってさ、ひとりで戦ってるようで、実はひとりじゃないでしょ?」

巧「そうなのか?」

啓太郎「ヒーローをケアする人もいるだろうし

啓太郎「ほら僕がやってたベルト運ぶ係だってその一つだよ」

巧「ああ、アレには助かってた」

啓太郎「でしょー!実は毎晩練習してたんだよ!革ベルトにペットボトルつけて」

巧「え、お前すごいな!正直、引くけど!」

啓太郎「僕さブリップしてから、しばらく前向きになれなかったんだ」

巧「お前が?」

啓太郎「あっという間に5年経ってて、友達みんな大人になってってさ」

巧「でもお前、成人してたろ?」

啓太郎「や、マジ怒られるよ!ブリップした人に年齢の事言うのタブーだからね」

啓太郎「で、塞ぎ込んでたんだけど」

啓太郎「そんな時、ブリップ関係者のオンライン集会を見つけたの」

巧「それでメル友の彼女と?」

啓太郎「うん。yukaさんは大好きなお姉さんがブリップして・・・」

啓太郎「困惑してるから実際にブリップを体験した人の話が聞きたいって」

啓太郎「でもさー帰還者って話したがらないんだよねー」

啓太郎「なんも覚えてないし現実に追いつくのでいっぱいいっぱいだから」ハハ

巧「なんで自分のこと、話そうと思ったんだ?」

啓太郎「話した方がスッキリするじゃん!」

巧「おまえらしいな」

啓太郎「それに、yukaさんが困ってたからね」

啓太郎「そのうちにyukaさんが本当は家族とうまく行ってないこととか、なんとなく気がついちゃってさ」

啓太郎「それからは、守ってあげなくちゃって思ったんだぁ」

巧「いい話だな」

啓太郎「お、正直ですな?」

巧「うるせぇ…」プイ

巧「てか、その長ったらしい話のどこに夢の要素があったんだよ!!」

啓太郎「ああ!それは」

キキィー

巧「あぶっ!おい!啓太郎!」ガタ

啓太郎「返信しなきゃ」

巧「え?あ、もう目的地じゃん、げっ、このマンション」

啓太郎「yukaさんに返信しないと!色々と忙しくて忘れてた!!」

――啓太郎のスマホ SNSアプリ Bleinより

yuka
→ケータロさん
しばらくお返事しなくて・・・ごめんなさい。
自分に自信が持てなくてケータロさんからも逃げてました

yuka
→前に私の夢について聞いてくれてましたね
私、夢って持ったことがなかったんです。
でも最近夢について考える機会がありました。

yuka
→夢を見る楽しさや、悲しいこと色んな形があるんだって知りました。

yuka
→まだ私は夢を見つけられてないけど
私も夢を持って生きてみたい。手助けしてもらえませんか?

ケータロ
→ ■チカチカ

――東京 タワーマンション前

<オイ、マジデココカヨ

啓太郎「うん」ポチポチ

<オマエ、イッテコイヨ

啓太郎「うーん。待ってぇ」シュ ポコン

<オイ

啓太郎「はぁぁ」ポチポチ

巧「おい!!」

啓太郎「うわぁぁ!なんだよ!急に!」
巧「急じゃねぇよ!!何度も話しかけてんだよ!」

啓太郎「え?ああ、ここの503のキタザキさんって人に配達すれば」

巧「そうじゃなくてお前が行けって話をしたんだよ!」

啓太郎「なんで?」

巧「…ここは、気まずいんだよ。」

――

木場「あれ?貴方は…」
巧「あっ…」

長田結花「…」ペコ

啓太郎「あ…」

*・゜゚・*:.。..。.:*・*・゜゚・*:.。..。.:*・*・゜゚・*:.。..。.:*・
〝結花「ごめんなさい!大丈夫ですか!?」〟
・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・*・゜゚・*:.。..。.:*・

啓太郎(ケータイ落とした天使だ)

――

巧「おい。話をスムーズに進めんな」

木場「お兄さん働いてるんですね」ニコ

巧「うっ…」

木場「良かった!これからはあまり妹さんに迷惑かけないでくださいね」ニコ

啓太郎「妹さん?」
巧「いいから!その話は!」

木場「それじゃぁ、行こうか」
結花「…」コク

巧「おい、ちょっと待て」

木場「何か?」

巧「あんたら、どんな関係だ」

啓太郎「ちょっと!たっくん!」

――

啓太郎(気になる)

巧「平日の昼間、どうみても未成年の女。おかしいだろ」

啓太郎「ちょっ!何考えてるのさ!!」カァァァ
啓太郎(ちょ!それてパパカツ的な?)

木場「長田さんは…」
結花「腹違いの妹です。兄がお世話になってます。」

巧「腹違いの」
啓太郎「妹さん…」

啓太郎(しゃぁぁぁぁぁ!)

――

結花「会って間もないので、他人行儀が抜けてないんです」

“なんなのこの人!本当に頭くる!”

結花「今日は、父の葬儀と同居についての話し合いに来ました」

“この人は私の家族なの!あなたに何がわかるの!?”

結花「みません“余計な”ご心配を掛けまして」

“まるでお父さんみたい!卑しい人!!”

巧「あ、あぁ」

結花「これで、ご満足ですか?」

巧「はぁ?…いや、ああ」

結花「失礼します」ペコ スタスタスタスタ

木場「ちょっ長田さん!」タッタッタッタッ

――

巧「……」

啓太郎「オサダさんって名前なんだぁ」ボソ

巧「おい。メル友の彼女はどうしたんだよ。」

啓太郎「ちがうよ!!そんなんじゃないよ!!随分ハッキリと話す人だなぁって思っただけ!」

巧「ああ、そうだな…」

啓太郎「でもたっくんにしては珍しいね。人の心配してあげるなんて」

巧「はぁ?ちげぇよ!あのニヤケ野郎の汚い部分を
啓太郎「ハイハイ、そういうことにしときましょう」ニコニコ

巧「でも…あれは嘘だ。」

啓太郎「え、たっくん歪んでるよ」

巧「お前は、お人好し過ぎなんだよ!」ポコ
啓太郎「痛っ!たっくんが叩いたぁ!」ビェーン

巧「ボソ」

啓太郎「え?なんて言ったの?」
巧「うるせぇ!早く配達いくぞ!!」

啓太郎「ちょっと!待ってよ!たっくん!」

??「あれ?あーやっぱり」

??「ワンちゃーん」

巧「コラ!誰がワンちゃんだ!沙耶!!」

巧「!?」ハッ

啓太郎「え?」

沙耶「久しぶり、乾くん」

啓太郎「え?」

巧「沙耶・・・」

啓太郎「ええええええ!!!」

――米軍基地 ニューゼファーワン内ラボ

フィッツ「内通者ってのは考えすぎじゃないかな?」

デイジー「それならどうしてベルトの位置がわかっていたのよ」

ジェマ「…ベルト自体に何かあるとか?」

デイジー「埒が明かないわ…こうなったら直接聞きに行きましょうか」

フィッツ「まさか一般企業に潜入する気?」

デイジー「表から堂々と入りましょう」

フィッツ「いや、どうやって…」

デイジー「スマートブレインを調べてて懐かしい名前を見つけたのよ」

ピピッ

“協賛企業 アドバンド・アイディア・メカニクス”

フィッツ「A.I.M.」

デイジー「これでも、本当に“一般企業”かしら?」

≪オープンユアアイズ フォザ ネクスト 555≫
デッデ テレレ テッテーテレー デッデ テレレ テッテーテレー♪

海堂「俺はサージの訓練を受ける事にした」

真理「巧の元カノ!!?」
啓太郎「しっ!声が大きいよ!」

沙耶「不器用で意地っ張りだけど、いつもみんなの事を心配してて」
沙耶「恥ずかしいがり屋でさびしん坊の犬みたいな人」

デイジー「しかも、最悪の相手・・・まるで不死鳥ね」

サージ「」ニヤ  デッテンテンッテテン♪

今日はこれで終わります。

――東京 タワーマンション 勇治の部屋

バァァァァァァン

結花「なんなんですか!!あのロン毛はぁぁぁぁぁぁぁ」ツカツカ ツカツカ

木場「お、オサダさん?」オロオロ

結花「何が〝あんたらどんな関係だ?〟よ!」

海堂「あの、」ソロー

結花「〝平日の昼間、どう見ても未成年の女〟探偵?探偵なの?ねぇ!探偵なんですか?」

海堂「いや、あの、どうなんでしょうか」

結花「木場さんは、私のお兄ちゃんなの!」バタバタ ダンダン

結花「いやらしい想像して!あのムッツリロン毛!ねぇ海堂さん!」

海堂「おに、お兄ちゃん?木場、お前」サー

木場「いや、家族みたいだって下りがあってね、その目は何?呼ばせてないよ?」

結花「あームカつきます!皆さん、今日は外食にしましょう!私クタクタなんです!」

結花「海堂さん探して、変なおじさんにイヤミ言われて」

結花「木場さんとポカポカして、変なロン毛にイヤミ言われて!」

結花「海堂さんはここにいるし!」プンスカ

結花「・・・」ハッ

結花「海堂さぁぁぁぁぁぁん!!探したんですよ!」ガバッ

海堂「怖っ!お前怖い!!」

海堂「途中から絶対に気がついてたじゃん!」

結花「海堂ざぁぁぁぁん」ダバー

海堂「いや、お前、情緒どうなってんの!?」

木場「長田さん、キャラが崩壊してるね」

海堂「いや、見てないで助けろ!ちゅうか話をさせろ!」ギギギギ

結花「離さないぃぃぃ!もう離さないぃぃぃ」<◯> <◯>ギチギチギチ

海堂「待っーて!オルフェノクの力使うのやめて!ストーップ!」ギチギチギチ

・・・・

海堂「ちゅうわけで、俺はサージの訓練を受ける事にした」

結花「どうしてですか!あの人は人間を襲えって言うんですよ!」タンコブ ピカピカ

海堂「タンコブピカピカさせていう言葉か?」

木場「ボクも反対だ。海堂、キミには人間として生きて欲しい」

海堂「前にも行ったけどな、俺は人間が嫌いだ。ちゅうか、もう憎い」

海堂「俺様の生き方は俺様が決める」

木場「でも!」

海堂「ここは、スマートブレインが用意した部屋だろ?」

木場「そうだけど」

海堂「お前の車も、俺様のバイクもスマートブレインが用意したもんだ」

結花「……」

海堂「俺たちはさ、スマートブレインのお陰で生きてるんだぜ?」

木場「ああ…それでも!」

海堂「俺はよぉ、自分に何が出来るのか知りてぇんだわ」

結花「海堂さん……」

海堂「まぁ、そーいうこった!ちょくちょく顔見せるからよ!お前らも気が変わったら訓練にこいよー」

木場「ちょ!海堂!」

海堂「あ!結花!」ザッ

結花「へ?は!え?結花って…」ドキッ

海堂「お前、美容院予約しなさい」

結花「海堂さんまさか!!また匂いを!?」

木場「え?まさかまだアレを?」

結花「違うんです!私、知らなくてお徳用買ってたし、その!」

海堂「お前、そんなんだと〝お兄ちゃん〟に嫌われちゃうゾ!」
海堂(その前にハゲるけど)

海堂「アデュー」バビュン

ガチャ スタコラー バタン

木場「嵐のような男だ……」

結花「あの、木場さん」

木場「うん?」

結花「ジョイくんで髪洗う妹は……嫌いですか?」モジモジ

木場「うん、美容院いこうね」ニッコリ

――同日 昼 西洋洗濯舗 菊池 リビング

真理「巧の元カノ!!?」

啓太郎「しっ!声が大きいよ!」

真理「ままままままじで?」アワアワアワ

啓太郎「ちょっと話してバイバイしてたから、わからないけどさ」

啓太郎「あの顔みてよ」

巧「」ボーッ

真理「今朝と変わらないけど?」

啓太郎「いや、アレは想いを馳せてる男の顔だよ」

巧「」ボーッ プシュー

真理「たくみー、アイロン掛け中は集中しないと危ないわよー!」

巧「はーい」ボーッ プシュュ

真理「まぁ確かに変」

啓太郎「でさ、その元カノがすんごい美人なの!」

真理「私より?」

啓太郎「うん。あれみたら真理ちゃんなんてスッポン」

<イクシードチャージ

啓太郎 ))≡((「前がみぇねぇ」

真理「あぁ、嘘でしょ、巧に元カノぉ」

啓太郎 ))≡(( (まさか真理ちゃんたっくんのこと…)

真理「私だけ、相手がいないなんて…」クッ

啓太郎(ああ、これ僻みだ。絶対その流れだ)

真理「しかも美人・・・」ハッ!

真理「身体は身体はどうなの!?その子の裸が見たいわ!」

啓太郎「スタイルよかったよ?」

真理「私より!?」

啓太郎「それはわからないなぁ。比べるものじゃないし」

真理「気を使うんじゃない!!」ドカッ

啓太郎「理不尽!!」

巧「お前ら!ちゃんと働け!」

真理「巧!あんた気付いてないかもだけど!」

真理「いま、ご飯の時間だから!!」

巧「・・・」

真理「お座り」

巧「」ガタッ ストン

啓太郎「おお、躾されてる」

真理「いいわよ」

巧「いただき・・・待てコラ。犬じゃねぇぞ?」

啓太郎「元カノにはワンちゃーんって呼ばれてたじゃん」

ボカッ

啓太郎「痛ぃぃぃ!本当に痛いやつ」ジワッ

巧「一言余計なんだよ。おめぇは!」

真理「美人の元カノが会いに来たんでしょ?隠さなくてもいいじゃん」

巧「アイツは、友達だ」

真理「え、友達に犬扱いされてたの?」

巧「ジャレてんの!俺はヤメロって言ってんの!」

真理「彼女から犬扱いされてたらそういう趣味かって引くけどさ」
真理「友達に犬扱いされてたら不憫で、引くよね」

啓太郎「結局引いてるよ?」

巧「あーもううるさい!飯が不味くなる!おい、時間いいのかよ」

真理「げっ、もうこんな時間じゃん!!私仕事行かなきゃ!」

啓太郎「午後からなんて、大変だねー」

真理「まぁバイトみたいな扱いだからね!今日は遅くなるから夕飯はテキトーに済ませて!」

巧「おぅ。気をつけてな」

真理「え!?」

啓太郎「え!?」

巧「どうした」

啓太郎「たっくんが…」ゾワッ

真理「気をつけてって言った」ヒィ

巧「お前ら、俺をなんだと思ってんだよ」

――1時間後 美容室 T-CLUB

女店長「園田さん、今日は木村さんの指導を受けてください」

真理「は、はい!がんばります!」

ひかる「真理!すごいじゃん!木村さんってうちのエースだよ!」

真理「や、や、や、やっぱり?大丈夫かな、私なんかで・・・」

ひかる「大丈夫だって!だって木村さんが真理を推薦したんだもん!この子はやれるって」

真理「うーん、それがよくわかんないんだよねぇ」

沙耶「すぐにわかると思うよ」

真理「え?」

沙耶「久しぶり、真理」

真理「さや・・・」

――バックヤード

真理「あぁ驚いたぁ」

沙耶「私だって驚いたよ!」フーフー

沙耶「誰取るか決めてくれって渡された履歴書に真理がいるんだもん」フーフー

沙耶「しかも写真しかめっ面だし」フーフー

真理「やめて、恥ずかしいから」ズズズ

沙耶「あ、お店では敬語使ってね!先輩だし」フーフー

真理「はい!大丈夫です!木村先輩!」フフ

沙耶「なんか変な感じ」フフ フーフー

真理「・・・?」

沙耶「どうしたの?」フーフー

真理「いや…沙耶ってネコ舌だったっけ?」

沙耶「あぁ!不思議でしょ?卒業してから急にね」フーフー

真理「そうなんだ!え、じゃあアイツも最近なったのかな」

沙耶「アイツ?」

真理「ああ、今ルームシェアしてんだけどさ、そこにネコ舌の癖に口が悪い男がいてさ」

沙耶「へぇー」フーフー

真理「そいつが、まぁ口が悪いだけじゃなくて底意地も悪くて、根は悪い奴ではないけどね」

沙耶「あーさては」ニヤニヤ フーフー

真理「ないない。なんかムカつく兄貴って感じ」

沙耶「へぇー私もネコ舌の男の子知ってるよ」フーフー

沙耶「不器用で意地っ張りだけど、いつもみんなの事を心配してて」

沙耶「恥ずかしいがり屋でさびしん坊の犬みたいな人」

真理「あ、それ彼氏でしょー」

沙耶「ざーんねん。オトモダチだよ」

沙耶「大事なオトモダチ」

真理「めっちゃ好きじゃん。その顔」

沙耶「先輩をからかわないの!」ポカ

真理「でもそんな素敵な人がネコ舌界にいるんだね!」

真理「あのバカに見習って欲しいわ」

カーテン ジャッ

ひかる「お客様いらっしゃいました!」

――

木場「あ!妹さん!」

真理「あ、あの時の!」

沙耶「うちの園田とお知り合いですか?」

木場「ええ、前にちょっと…木場勇治といいます。えーと」

真理「園田真理16才です!美容師になるのが夢でしてここでは見習いとして働いております!」

沙耶「ま、真理?」

真理「えー趣味は料理、特技は洗濯と、家事スキルは高いです!」

クスクス クスクス

真理「あ、」ボッ カァァァァァァ

沙耶「失礼しました。」ペコ

木場「いえ、丁寧なご挨拶ありがとうございます」ペコ

真理「あ、さ、すさせーん」ペコ

ドッ! ワハハハハハハ

真理(あー死んだ。全部終わった。今ならオルフェノクにお茶菓子出して家に招いてもいいわ)

木場「新人さんですもんね。緊張もしますよね」

真理(うわー木場さん素敵、このタイミングでのさりげない気遣い、大人だわぁ)

沙耶(ああ、これ自覚ないタラシタイプだ)

真理&沙耶(〝アイツ〟〝カレ〟とは正反対)

木場「?」ニコニコ

沙耶「コホン 本日は如何いたしましょうか?」

木場「あ、すみません。ボクじゃなくて……ゆ、ゆかぁ」

結花「」スッ モジモジ

真理(女!?彼女?いつからそこに)

木場「あー……い、妹の結花です」

結花「どうも、〝妹〟の結花です」ニコ

沙耶「まぁ妹さん!美人さんですね!」
沙耶(これ、絶対に妹じゃないな)

真理「本当・・・綺麗」
真理(しゃっ!妹か!よっしゃ!)

木場「彼女にシャンプーを」

木場「シャンプーとトリートメントを伝授してあげてください!」

沙耶&真理(……伝授?)

結花「あの、よろしくお願いします」ペコ

――シャンプー台

沙耶「結花ちゃんは普段どんなシャンプー使ってるの?」

結花「はい!〝ジョイ〟を少々」

沙耶(ジョイ?)

沙耶「へぇー、海外のやつ?」

結花「たぶん、日本のだと思います」

沙耶「うーん。ちょっと髪の毛傷んでるから合ってないかもねー」

結花「髪の毛って痛むんですか!?」

真理「」フムフム

沙耶「園田さん?どうしたの?」

真理「トークの勉強中であります」

沙耶「敬語の勉強もしてね」

結花「あの、園田さん」

真理「はい!」

結花「園田さんのお兄さんってあのロン…怖そうな人ですよね」ギロ

真理「あいつ、何か失礼しました?」

結花「それが…」カクカクシカジカ

・・・・

真理「長田さん、安心してください。私が今日殺しますので」<レディ

結花「本当ですか!?」パァァァァァ

沙耶「物騒な話しないの」ポカ

真理「いて……でも失礼過ぎませんか?」

沙耶「結花ちゃん、傷んでるところ少しだけ切っちゃうね?」

結花「は、はい!」ガチガチ

沙耶「リラークス、リラークス」モミモミ

結花「あっ……はぅ~」フゥー

ひかる「あれは木村さんの癒しのゴッドハンド!あの技を受けたものは心から癒されてしまうという最終奥義よ!」カーテン シャッ

真理「最終なのに序盤で使った!」

沙耶「私はね、その人の事、不器用だなぁって思うよ」サッサッ

結花「不器用……ですか?」

沙耶「うん。その人の言ったことって大体の大人は心にしまっちゃうもんなの」

沙耶「でもその人は嫌われる事を恐れないでお兄さんに言った。おかしいぞ!って」

結花「・・・」ハッ

沙耶「気づいた?今回は大失敗だったけど、そういう誤解があるんだって〝お兄さん〟は気がついたみたいよ?」チョキチョキ

木場「」チラッ モジ

真理「いや、そんな深い事は考えてないかと」


沙耶「そうかもねー。でもそうやって考えると怒るよりも〝萌え〟てこない?」チョキチョキ

真理「え?どこが・・・」サー

沙耶「こいつ不器用だなぁ、本当は心配してるだけなのに吠えちゃったんだなぁって」チョキチョキ

沙耶「身体は大きいけど、心はチワワかぁって」チョキチョキ

結花「・・・素敵な考え方ですね」

沙耶「あら、結花ちゃんにだって出来るわよ」

沙耶「だって、今、すごくいい顔してるもの」

結花「そうですか?」ニコニコ

真理(パネェ!癒しのゴッドハンドぱねぇっす)

――翌朝 西洋洗濯舗 菊池 リビング

真理「って言うことがあったのよ」

啓太郎「すっごく内容盛りだくさんで、コメントしづらいけど」

啓太郎「確かにアレはたっくんが失礼だったね」

真理「でしょ?でも師匠はね」

啓太郎「おっと登場人物が増えた?」

真理「あ、先輩のこと、師匠って呼ぶ事にしたの」

真理「で、師匠はそんなクズの事も癒しに変えちゃったのよ」

啓太郎「心はチワワって思うと…かわいいね」プッ

真理「ね!すごいでしょ!」

真理「私も巧のことをかわいく思えるかも」ウンウン

巧「おはようさん」ファァァァ

真理「あら、随分ゆっくりな朝ですこと」ホホホ

巧「ああ、昨日は誰かさんがいなかったから穏やかな日を過ごせたもんでね」ニッ

真理「」ニコッ ピクピク

巧「ああ、昨日みたいな日がまた欲しいなぁ」ファァ

真理「」ガチャン ガタッ

真理「おぅ、いい度胸してんな。表出ろコラ、タコ助が」

啓太郎「あーたぶん真理ちゃんの煽り耐性がすっごく低いのも原因だなぁ」ニコニコ

――夕方 スマートブレイン本社 受付

受付嬢「本日はどのような御用でしょうか?」

フィッツ「A.I.Mのレオポルド・フィッツです。こっちは助手のシモンズとチャンです。」

フィッツ「技術開発部門の方との打ち合わせがありまして」

受付嬢「承っております。こちらゲストIDです。どうぞ」

フィッツ「ありがとう」

ツカツカツカ

チャン「すごいわね、この翻訳こんにゃく」コソコソ

ジェマ「違う。翻訳コネクトライザー」コソコソ

ジャマ「ボイスチェンジャーと翻訳イアホンのナノデバイスよ」コソコソ

チャン「でもなんであたしだけ、マスクしなきゃダメなの?」コソコソ

ジェマ「あなた、自分が思ってる以上に有名人なのよ?」コソコソ

チャン「わかりました。ハーマイオニー」コソコソ

フィッツ「コソコソ話はおしまい」

役員「どうも!ミスターレオポルド!」

フィッツ「今日はお時間頂きありがとうございます」

役員「とんでもない!それにして日本語お上手ですね」

フィッツ「仕事柄、マルチリンガルでないとやっていけませんからね」

役員「いやー勉強になります。さ、こちらへ」

――会議室

役員「驚きましたよ。協賛企業である御社から報告に上がってない製品のお話を頂いた時は」

役員「何かの間違いかと思って本社の方へ問い合わせてしまいました!申し訳ない!」ガハハハハ

フィッツ「いえ、用心に越したことはないですから」

フィッツ「それにこの技術は、社内でもトップシークレットなので」

役員「でも武器なんでしょ?ご存知の通りうちのメインは電化製品ですよ」

チャン(鎌掛けばっかしてくるわね)

チャン「あーワタシ、発言よろし?」

フィッツ「チャン、慎みなさい」

役員「いえいえ、どうぞ!」

チャン「アナタの会社、ワタシの会社に研究イライしてるヨ、兵器のコトだけじゃない」

チャン「車、バイク、戦車、アーマースーツ。なのにアナタ知らない、オカシイ」

役員「そうでしたか。最近こちらの事業を引き継いだばかりでしてね」

チャン「失礼、ワタシびっくりした」

フィッツ「だから慎めと言ったんだ」

役員「いえいえ、申し訳ない!私の不手際です」

ピピッ

チャン「はい、OK」

ビシッ

役員「」ドサッ ギチギチ

フィッツ「これが〝おねんね銃〟です。オルフェノク用のね」

チャン「監視カメラもOK。そこの配線から有線で侵入できるわ」

ジェマ「OK。それじゃあホグワーツの腹を探りましょうか」
フィッツ「どちらかというとスリザリン寮だけどね」

チャン「じゃあ私は秘密の部屋でも見てくる」サッ

ジェマ「デイジー!」

ジェマ「あの子だんだんとロマノフ捜査官みたいになってきたわね」

フィッツ「ハリーポッターの間違いだろ?」

――貴賓室天井

<デスヨ
<サージサマ

チャン「」ノソノソ
チャン(誰かいる)

――

村上「さすがサージ様だ。上の上です」

サージ「まだわからないさ。ナオヤはまだ戦士ではないしな」

村上「しかし、これで悲願だった裏切りものを粛清する部門が出来ました」

サージ「残るは2つのベルトか。カイザとデルタ」

村上「こちらをご覧ください」モニター ピ

村上「サイガとオーガも開発がスタートしました。3年後には5本のベルトが揃います」

サージ「王を見つけるのが先か、ベルトが集まるのが先か」

サージ「うん?会議室の監視モニターの映像を大きくしてもらえるか?」

――

ザザッ…ピッ

〝デイジー、驚かないで〟

〝今、コピーが済んだ機密資料を洗いざらいみてるんだけど〟

〝オルフェノク研究を始めたのは、スマートブレインが最初じゃないの〟

〝SHOCKERっていう組織で、ヒドラ系列の組織よ〟

〝SHOCKERは2009年にアイアンマンの手で壊滅させられてるわ〟

チャン「フィッツシモンズ、コピーはどのくらいで終わる?」

〝もう少しで終わる〟

チャン「脱出の準備を……」

――

サージ「おや?これは懐かしいなぁ」

村上「来客にお知り合いでも?」

サージ「ああ、〝戦友〟と〝愛しの人〟がね」

サージ「俺がいるとも知らずに会いに来てくれたみたいだ」

ギィィィ

サージ「ナオヤ。外でスタンバイしてろ。楽しいゲームの始まりだ」

――会議室

チャン「」シュタ

フィッツ「よし、完了」
ジェマ「じゃあいきましょう」

チャン「」ガバッ
デイジー「もう正面からは無理よ」

ジェマ「え?」

フィッツ「バレたの!?」

デイジー「えぇ、あたしたちの顔を知ってるやつにね」

フィッツ「え?まさかヒドラが!?」

デイジー「しかも、最悪の相手……まるで不死鳥ね」

ガチャ

サージ「」ニヤッ

ジェマ「うそ…」

フィッツ「死んだはずじゃ…」

サージ?「よう。久しぶりだな。フィッツ、シモンズ、それに」



サージ 改



グラント・ウォード「スカ~イ♪」

チャー チャン チャラ チャッチャッラー
エージェントオブスマートブレイン

https://youtu.be/mmTlWtHYX-M?t=19

――夕方 啓太郎の配達車

巧「納得いかねぇー」ヒリヒリ

啓太郎「納得の負傷だと思うけどなぁ」

巧「いや、とんでもないビンタだったぞ?」

巧「これもう凶器だろ。アイツ生身でイクシードチャージしてんだろ」

啓太郎「たっくんって本当、真理ちゃんが好きだねぇ」

巧「マジで勘弁してください」ジワッ

啓太郎「泣くほど!?」

巧「啓太郎、お前さ、妹と恋人になれるか?って聞かれたらどうする?」

啓太郎「ちょっとその趣味はないからなぁ~妹もいないし」

巧「ああ、じゃあ母ちゃんと恋人に」

啓太郎「勘弁してつかぁさい」ジワッ

巧「それ、それなんだよ」

啓太郎「じゃあたっくんは、真理ちゃんの事、家族みたいに大切なんだね」

巧「は?……んなわけないだろ」プイ

啓太郎「心はチワワ」ボソ

巧「おい!」

啓太郎「叩かないで!運転中だから!」

巧「それ、誰に聞いた?」

啓太郎「えぇ、真理ちゃんのお師匠さんが言ってたんだって」

巧「真理の師匠ってなんだ?暴力のか?」

啓太郎「いやいや、美容師の師匠」

巧「…マジかよっアイツ」

啓太郎「?」

ブォォォォォォン

啓太郎「わ!あぶない!」キィィィィ
巧「うおっ」

ブォン、ブォン、ブォン

ファイズ「……」クィ

啓太郎「ファイズだ!」

巧「啓太郎、追え」ピキピキ

啓太郎「ええ!」

巧「アイツ、煽りやがった。」ブチン

啓太郎(煽り耐性低っ…本当に真理ちゃんと血が繋がってるんじゃないの?)

巧「いけー!啓太郎!!」

啓太郎「僕、ポケモンじゃないんだからね!」

ブゥゥゥゥ

――少し前 スマートブレイン本社 会議室

ウォード「会えて嬉しいよ。スカイ」

デイジー「こっちは悪夢を見てる気分よ」

フィッツシモンズ「」グッ

ウォード「あー、2人ともそんなに怯えなくてもいい」

ウォード「殺したりはしないさ。俺はもうヒドラじゃないぞ?」

フィッツ「そりゃよかった。じゃあ一緒にお茶でも飲むかい?」
ジェマ「フィッツ!」

ウォード「勇ましくなったなぁ。見違えたよフィッツ!」

フィッツ「色々あったからね」

ウォード「時間はたっぷりある。話をしようじゃないか」

デイジー「悪いわね、私たちそろそろ門限の時間なの」

ウォード「今夜は門限を破ってもいいんじゃないのか?」

デイジー「ごめんなさい。今日はあなたと踊りに来た訳じゃないの」グッ

シンドウハ ブォォォォォォ

ウォード「」パンッ ニヤリ

ウニョウニョウニョ

デイジー「あなた、人間から卒業したみたいね」

ウォード「ああ、これでキミと真実の愛を語り合える」ウニョウニョウニョ

デイジー「触手の出る男は趣味じゃない」

フィッツ「」カチャ

ウォード「おい、フィッツ本気か?おねんね銃で俺をどうにかできる

パン!!

ウォード「」ドサッ ギチギチギチ

デイジー「まぬけ」

――駐車場

デイジー「急いで!」

ジェマ「なんで駐車場に!?」

デイジー「この車にしよう」バリン

車「」ピョーン ピョーン

ガチャ

バチ バチ グォォォォン

デイジー「行くわよ」

フィッツ「この手際だよ」
ジェマ「たしかにハリーポッターね」

デイジー「ハリーポッターは車泥棒なんてしないでしょ!早く!」

バタンバタン

キュルルル

デイジー「飛ばすわよ!」

ブォォォォォォ

フィッツ「デイジー、よく考えたんだけどさ」

デイジー「何!」

フィッツ「ハリーポッターは車泥棒したことあるよ。空飛ぶやつ」

デイジー「それ以上私にハリーポッターの話したら、暴れ柳に投げ込むからね」

フィッツ「ほら!やっぱりそうだ!」
ジェマ「暴れ柳の時ね!あ、あれ一応、車泥棒ね!」

ブォン ブォォォォォォ

フィッツ「シートベルトして、頭を低くしよう」

ジェマ「どうして?」

フィッツ「カイザみたいのが来た。多分あれ敵だ」

ファイズ「」ファイズエッジ ヴォン

キィィィィ

ブワッ
ガシャーン バーン

ガシャーン ゴロゴロ
車 オウテン

キキィー

デイジー「2人とも…大丈夫?」ケホケホ

フィッツ「デイジーのエアバックのおかげでね」ヨロヨロ
ジェマ「今、なんて?」

フィッツ「ちがう!やらしい意味じゃなくて、能力で衝撃吸収してくれたってこと」

デイジー「みんな私の事、いつも性的に見てるわけ?勘弁してよ」

ファイズ「」カチャ

トコトコ

デイジー「フィッツ、あれ勝てると思う?」

フィッツ「攻撃が当たらなければ」

ジェマ「1発でも受けたら死ぬかも」


ファイズ「」フィイズエッジ ヴォン


フィッツ「あー、勝算は消えたね」

パッパー

ファイズ「なんだ!?」

ドーン!!!

ファイズ「うわぁ!!」バチン!!

フィッツ「派手に轢いた!?」

キキィー

啓太郎「そこの人!こっちこっち!」

フィッツ「なんだかわからないけど、助かった」
ジェマ「いきましょう!デイジー」

デイジー「先に行って。時間を稼ぐ!」

巧「気合入ってんな姉ちゃん」スッ

デイジー「誰?」

巧「あー、通行人だ。少し手荒なタイプのな」

ファイズ「おまえ……あの時の!」ギロ

巧「ああん?どっかで会ったか?」

デイジー「あなた、あいつに勝てるの?」

巧「多分、あのバイクにタッチできればな」

デイジー「よくわからないけど、おもしろそう。その話、のった!」

ヴォォォォ!!!テカラ シンドウハ

ファイズ「くっ」バッ

巧「なんだ!?振動??」

デイジー「急いで!長くは保たないから」ヴヴヴヴ

巧「よくわからないけど助かったぜ」

巧「うぉぉぉぉぉ」ダッダッダッダ

ファイズ「オラ!」ドガ

巧「ぐわっ」ドサッ

デイジー「はっ!!」ヴォォォォ

ファイズ「うお!飛ばされる!」グッ ザザザザ

巧「……」

デイジー「守れなかった」クッ

ファイズ「」トコトッ

巧「リャァァァァ」アシバライ

ファイズ「うお!」ドサ

デイジー「え、生きてる!?!?」

ファイズ「てめぇ!」クビシメテ モチアゲ

巧「カハッ」プラプラ

ファイズ「俺様の勝ちだな」フッ

巧「それはどうかな?」足デ バイクノ スイッチ バシッ

カチャ

オートバジン「」ガシャン ガシャン

ピロロロロ
<バトルモード

オートバジン「ピィー」キョロキョロ

ファイズ「おい!バイク何やってんだ」

巧「よう」

オートバジン「ピィー」ピロロロ

ファイズ「?」

オートバジン「ピッピー」ウデガシッ

ファイズ「がっ…何を!?」ギチギチ

ドサッ

巧「がはっ…」ゴホゴホ

オートバジン「ピロロロ」ドガ

ファイズ「ぐわぁ!」バチン

オートバジン「」ドガ

ファイズ「何すんだ!うわ!」バチン

ファイズ「うわぁぁぁぁぁぁ」ピョーン

ピロロロロ
<エラー

ガシャン

パァァァァァ

海堂「うおっ」ゴロゴロ

海堂「うぅ…」

オートバジン「ピィピ、ピロロロ」ドシャン ドシャン

海堂「お前、どっちの味方なんだよ」ガバッ


巧「はぁはぁ」

デイジー「大丈夫?」

巧「ああ、あのベルトを」

デイジー「え、ええ」

ギュルルン バチン ガシッ
ウョウョ

デイジー「ベルトが!?」

ウォード「スカ~イ!まさかおねんね銃を改良してたとはな」カチャ

デイジー「ウォード…」

ウォード「舐めてたよ。スペシャリスト失格だな」

ビュン ビュン ガチャ

オートバジン「ピロロロ」
<ビーグルモード ガシャン

海堂「サージ…」クッ

ウォード「気にするな。」

海堂「……」

ウォード「さぁお前ら、覚悟は出来てるよな」ウニョウニョウニョ

巧「なんだあいつキモ」

デイジー「大ピンチね」

巧「啓太郎!逃げろ!」

啓太郎「でもたっくん!」

ウォード「ああ、移動手段から潰しておくか」ウニョウニョウニョ

ビュン

巧「啓太郎!!?」バッ

啓太郎「うわぁぁぁ!」

ヴォン

ウォード「」バチン!!

ウォード「……」ムッ

デイジー「間に合った!」

スチャ

カイザ「」ムク

巧「なっ!」

啓太郎「もうひとりのファイズ?」

カイザ「クェイク。そこの男性を車へ」

デイジー「ええ、いきましょう」グッ

巧「ちょっと待て」バッ

巧「お前、何者だ」

カイザ「やれやれ、血の気の多いやつだな」

カイザ「キミには関係ない。立ち去りたまえ」

巧「なにぃ?」

デイジー「いいから早く!!」

巧「くっ……」

デイジー「マサト、よろしく」

カイザ「ああ、時間稼ぎくらいはするつもりさ」

タッタッタッタ

ガチャ ブォォォォォォ

ウォード「予定変更だ。奴らはもういい。カイザのベルトを取り返す」

海堂「りょ、了解」<◯> <◯>

ブワァァァァ トゥントゥントゥン
グシワシャ シューン

スネークオルフェノク「」シュー

カイザ「2対1か・・・武が悪いな」

??「誰か忘れてない?」

シュタッ

スパイダーマン「おっす!おらスパイダーマ
カイザ「いいところに来た!スパイダーマン!」

ウォード「雑魚が増えた所で何が出来る?」

スパイダーマン「そんなお決まり台詞言っちゃって!」

スネークオルフェノク「」シュー♪
海堂 影(やべぇ本物のスパイダーマンだ!すげぇ!)

カイザ「これで2対2だ…負けられないな!」

――啓太郎の車

啓太郎「なんか大変な事になっちゃったね」

ブォォォォォォ

巧「おい、あんたら何者なんだ」

デイジー「あなたこそ、オルフェノクを見て驚かないなんて、何者なのよ!?」

デイジー「それに、あんな攻撃まともに受けて、なんで生きてるの」

巧「生まれつき頑丈なんだよ」

デイジー「説明になってないんですけど?」イラ

ジェマ「ふたりともやめて!さっきまで息ピッタリだったじゃない」

フィッツ「安心したらいきなりケンカ?」

啓太郎「あーすみません。たっくんって人付き合いが苦手だから」

巧「かんけーねぇだろ!それは!」

デイジー「しばらく身を潜めた方が良さそうね」

巧「おい!まだ話が!」

デイジー「悪いけど、ケンカしてる時間はないの。あの触手男めっちゃしつこいから」

啓太郎「あの人、何なんですか?触手なんか出して」

フィッツ「この子の元カレ」
ジェマ「悪魔みたいに卑劣な男」
デイジー「人間辞めたT-1000」

巧「あんた、あんなのと付き合ってたのか?男の趣味どうかしてんじゃないか?」

デイジー「関係ないでしょ!それに昔は触手なんて生やしてなかったの!」

啓太郎「あの、それでどこに向かいますか?」

デイジー「あなたたちをこれ以上巻き込むわけには行かないわ」

啓太郎「いやぁ巻込まれたのか巻き込んだのか・・・」

啓太郎「とにかく、このままサヨナラは目覚めが悪いので」

デイジー「そう、ありがとう。じゃあこのホテルまで」

啓太郎「え?ホテル?大丈夫なんですか?あいつ追ってくるんじゃ」

デイジー「大丈夫よ。おそらく日本で1番安全な場所だから」

――東京 シティホテル前

デイジー「ここでいいわ」

啓太郎「あ、はい!」

キィィィィ

バタンバタン

フィッツ「助かったよ」
ジェマ「じゃあね」ヒラヒラ

啓太郎「あの、本当にいいんですか?ここで」

デイジー「ええ、それよりあなた達もいいの?匿うことも出来るけど」

巧「生憎、見ず知らずの怪しい奴らと一緒にいる趣味はないんでね」

デイジー「ふーん。そう」ムッ

啓太郎「家にもうひとり女の子がいるんですよ。その子の事も心配だし」

巧「それよりあんた、あのファイズみたいのはなんだ」

デイジー「ファイズ?」

巧「いきなり現れてエラソーな事言ってたやつだよ」

デイジー「ああ、マサト?あれはカイザっていうのよ」

巧「カイザ…」

デイジー「ファイズって私達を追ってきたアイツのこと?」

啓太郎「はい、僕が跳ね飛ばしたやつです」

巧「あと、あんたの手から出た振動はなんなんだ?」

デイジー「ベルトは2本」ボソッ

巧「おい、質問に答えろ」

デイジー「はぁ?答える義務はないわ」

巧「恩知らずな女。元カレが怪物なはずだ」ボソ

デイジー「聞き捨てならないんだけど?」ムカムカ

巧「ああん?」

啓太郎「ああ!名前!僕たち名乗るの忘れてました!」

啓太郎「僕は菊池啓太郎です!クリーニング店やってます!こっちは地獄のネコ舌 乾巧」

巧「おい、それこれからも使うのか?」

デイジー「クェイクよ」

巧「思い切り偽名だろ」

デイジー「通り名よ。通り名」

巧「寒っ、聞いたか啓太郎。通り名だってよ」

啓太郎「たっくんだって地獄のネコ舌って通り名あるじゃん」

巧「それは悪口だろ!」

デイジー「じゃあね、ケイタロウと〝ネコ舌〟くん」プイ

トコトコトコ

巧「じゃあな!〝振動〟さんよぉ!」

デイジー「」ナカユビ ビシッ

ブロロロロロ

デイジー「」フン

ジェマ「いい人達だったわね」

デイジー「ケータローはね」

フィッツ「あー次のお相手は彼?」

デイジー「はぁ?なんであたしがあんなロン毛を!」クワッ

フィッツ(彼としか言ってないのに…)

???「やれやれ、君たちは賑やかだね」

――啓太郎の車

啓太郎「・・・」

啓太郎「たっくん、初めて会う人とケンカする趣味でもあるの?」

巧「気に食わねぇんだよ。嘘ばっかつく奴が」

啓太郎「クェイクさん。美人じゃない」ポー

巧「美人なら誰でもいいのかよ。お前いつかホントに痛い目見るぞ」

――同時刻 東京 広場

カイザ「くっ」

ガキュン‼︎

ウォード「さっきの威勢はどうした?」ビュッ

カイザ「」ガキュン‼︎

スパイダーマン「カイザ!?」シュタッ

スネークオルフェノク「」シャー‼︎

カイザ「ハッ!」アシバライ

スネーク「」シャ!? ズザザザザ

ウォード「おいおい。勘弁してくれよ」ウニョウニョ

ビュッ

カイザ「ぐわっ」バチン‼︎

ドサッ

スパイダーマン「そりぁ!」シュッシュッ

ウォード「ふん」ヒョイヒョイ

スネーク「」シッ!? ベチャッ

スネーク「」シャァァァァ ジタバタ

ウォード「ナオヤ…それくらい避けろ」ハァ

ウォード「ナオヤ、お前は戻ってろ」ウニョウニョ

スネーク「」シャァ ガバッ
海堂 影「まだやれる!」

ウォード「邪魔なんだ」ギロ

スネーク「」シャ
海堂 影「わ、わかった」

ダッ タッタッタッタ

ウォード「さぁ、そのベルトを渡せ」

カイザ「断る。お前に渡すくらいなら死んだ方がマシさ」

スパイダーマン「その服にこのベルトは合わないと思うよ?」

ウォード「ガキは黙ってろ」

スパイダーマン「それがそうもいかないんだよねぇ」ムク

スパイダーマン「僕ってヒーローだからさ」グッ

ウォード「そうか…ならば死んでもらおう」ウニョウニョ

カイザ「そう簡単には、やらせないさ」クビクイ

ガチャ
<レディ

カチャ ピピッ
<イクシードチャージ
チカチカチカ

カイザ「死ぬのは、お前の方だ!」

ドヒュン---

ウォード「・・・」ギチギチ

スパイダーマン「うぉ!何度見てもすごい!」パァァァ

ビューーーン χ バチバチ

カイザ「なに!!?」バチバチ

スパイダーマン「うそぉぉ!あれが噂のツバゼリアイ!?」オーマイガッ

ウォード「素人が!!事前に研究していれば、防ぎ様も見つかるもんだ!」バチバチ

ウォード「俺は、スペシャリストだからなぁぁぁぁ!」ガァァァァァ

カイザ「押されているだと?」バチバチ

バリィィィィン

カイザ「うわっ!!!」バチン‼︎

ピロロロロ
<エラー

ガチャン

草加「ぐはっ」ドサッ

スパイダーマン「カイザ!」タタタタ

ウォード「こんな程度でよく大口が叩けたもんだ」ハァハァ

スパイダーマン「そりゃ!」シュッシュッ

ウォード「……」パン パンパン

スパイダーマン「触手で弾いた!?そんなのあり?」

スパイダーマン「くそ」シュッシュッ

ウォード「……」パン パンパン

ウォード「……」ガシッ グッ

スパイダーマン「力比べなら…」ギチギチギチ

ウォード「誰が力比べすると言った?」

スパイダーマン「え?」

クル バッ

スパイダーマン「え?ちょっ」

パシ パシ スッ

ウォード「地面とキスしな」

スパイダーマン「ぐあぁ!」ズシャァ ドン

ウォード「能力者といえど、人間と同じ骨格なんだろ?」グッ

草加「CQC(クロース・クォーターズ・コンバット)だと?」

スパイダーマン「いてててて!!」ギチギチ

ウォード「腕の一本くらいは覚悟もらおうか」ウニョウニョ

ビュン ビュン

草加「くっ……スパイダーマッ」

・・・

草加「……なんだ?」

スパイダーマン「あれ?いきなり痛くなくなった?」スッ

??「・・・」首シメ モチアゲ

ウォード「ぐっ……ぐはっ」バタバタ

ウォード「お前、そのちから…」ギチギチ

??「・・・」スッ





デルタ「・・・」バッ


ウォード「うおっ」ドサッ

スパイダーマン「え?え?仮面ライダー!?」

草加「な、なんだコイツは」

デルタ「・・・」

ウォード「デルタ……ギア」ゴホゴホ

草加「デルタ?」

デルタ「……ファイア」スッ カチャ
<バーストモード

草加(女の声!?)

ウォード「くっ!」

デルタ「」ドドドドドドヒュン

ウォード「うぉぉぉぉ」バチンバチン

ゴロゴロ

デルタ「」シュゥゥゥ

ウォード「くっ…」ヨロッ

デルタ「……」スッ

ウォード「さすがに分が悪いか…」

デルタ「……」カチャッ

ウォード「くそ…わかったよ。ここは引くさ」ヨロヨロ

トボトボ

草加「・・・」
スパイダーマン「触手の人…帰ってった…」

デルタ「」タッ タッ タッ

草加「待て!」

デルタ「」クルッ

草加「お前は…誰なんだ?」

デルタ「・・・」



ピロロロロロ



第二部完

――少し後 東京 シティホテル

ピーター「ひどいと思わない?」

ピーター「普通において行かれたんだよ?」

ピーター「いや確かに、かすり傷だけどさ・・・」

??「まぁ僕たちみたいな頑丈なやつは後回しだよ」ハハ

ピーター「やっぱりあなたもそうなの?」



ピーター「ブルースさん」

ブルース・バナー「ああ」ハハ

ブルース「ベビーシッターで日本に呼ばれるくらいだよ?ひどい扱いだろ?」

≪オープンユアアイズ フォザ ネクスト 555≫
デッデ テレレ テッテーテレー デッデ テレレ テッテーテレー♪

沙耶「どうも木村沙耶です」
巧「乾巧」ムス


巧「あんた、ネコ舌だろ?」
沙耶「え、なんでわかったんですか!」


沙耶「あ、告白されると思った?」ニコ
巧「またわがまま言われるんだと思った」

沙耶「〝私たち〟は、するんだよ〝オトモダチ〟だから!」デッテンテンッテテン♪


次回、第三部 まさかの過去編!近日公開!

長くなってしまいましたが…これからも長いです。
とりあえず第二部はここで終了します

おつおつ
三部も待ってるよ

>>487

ありがとうございます!!励みになる(´;ω;`)

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月21日 (木) 02:55:25   ID: S:JV86GZ

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