高垣楓「本日から楓さんポイントの運用が始まりました」 (30)


P「…………?」

楓「……?」

P「高垣楓ポイント……?」

楓「楓さんポイント」

P「楓さんポイント……?」

楓「はい」

P「……」

楓「……」



P「……?」

楓「……?」



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P「あの」

楓「はい」

P「楓さんポイント、とは……その……どういった……?」

楓「嬉しいな、って私が感じた時に1ポイント加算されるポイントです」

P「……」

楓「貯めると豪華景品と交換できちゃいますよ。1ポイント加算しますね」



P「えっ」

楓「あなたと一緒だと嬉しいので」

P「えっ」


P「ちなみに」

楓「はい」

P「豪華景品とは一体」

楓「そうおっしゃると思ってフリップをご用意いたしました」

P「えぇ……」

楓「こちらです。じゃんっ」



★楓さんポイント交換早見表★

・1ポイント:手をぎゅっと握れます権
・2ポイント:一日デート権
・3ポイント:一泊二日デート権
・5ポイント:温泉旅行権~和歌山湯けむり旅情編~
・10ポイント:プロデューサーのお願いを何でも叶えちゃいます権



P「このフリップ作ってる最中ってどんな気分でした?」

楓「うきうきしていました」

P「えぇ……」


楓「では、こちらが楓さんポイントカードです」

P「作ってきてる」

楓「発行時の1ポイントにさっきの1ポイントを足して、現在2ポイントですね」

P「はぁ」

楓「じゃあ、スタンプを捺して……と……はい、どうぞ」



P「楓さん」

楓「どうかしましたか?」

P「なんでスタンプがピンク色のハートマークなんですか?」

楓「それはそうですよ」

P「そうかな……」

楓「それはそうですよ」


楓「ポイントの有効期限は取得から80年間なので注意してくださいね」

P「逆に何を注意すればいいんですか?」

楓「では、快適な楓さんポイントライフをお楽しみください」

P「……あの、楓さん、ちょっといいですか?」

楓「なんでしょう」

P「ポイントカードの最後のマスの……この『あいかぎ』って何ですか?」

楓「これはコンプ報酬ですね。全て埋めると私のおうちのあいかぎが貰えますよ」



P「…………?」

楓「……?」

P「合鍵……?」

楓「はい。愛鍵とも書きますね」

P「書かないと思います」

楓「残念」

P「残念……?」


  ◇ ◇ ◆


楓「あの、プロデューサー」

P「はい」

楓「楓さんポイント、使わないんですか?」

P「えぇと、まぁ、その」

楓「溜め過ぎは身体に毒ですよ」



P「他意は無いんですよね?」

楓「他意は無いですね」


P「108ポイントかぁ……」

楓「108楓さんポイント」

P「108楓さんポイントかぁ……」

楓「……」

P「……じゃあ、10楓さんポイントを使うので」

楓「……!」

P「深酒を控えてください」



楓「プロデューサー」

P「はい」

楓「私も怒る時は本当に怒るんですよ」

P「はい」


P「えぇと……じゃあ……2楓さんポイントを使ってもいいですか」

楓「えっ?」

P「えっ」

楓「2楓さんポイントを使って、プロデューサーはどうしたいんですか?」



P「……いえ……だから」

楓「だから?」

P「……」

楓「プロデューサー。世の中には、口に出してみないと伝わらない事もあるんですよ」

P「……」

楓「プロデューサーはお好きじゃないんですか? 口に出すの」



P「他意は無いんですよね?」

楓「他意は無いですね」


  ◇ ◇ ◆


P「ん……もういい時間ですね」

楓「あら……本当に。楽しい時間というのはあっという間ですね」

P「全くです」

楓「そろそろお開きにしましょうか」

P「そうですね」

楓「では、楓さんポイントカードを」



P「……あ、はい」

楓「では、一日デート権を使ったので2ポイントを差し引きます」

P「はい」

楓「あと、今日はとても楽しかったので20ポイントを差し上げます」


P「……?」

楓「じゅうはち、じゅうきゅ……にじゅう、っと。はい、どうぞ」

P「……?」

楓「ふふ、なかなかいいペースですね。プロデューサーは私殺しです」

P「……?」

楓「では、またの楓さんポイントご利用をお待ちしています」



P「あ、はい」

楓「また事務所で」

P「はい」

楓「~~♪」



P「……」



P「……」



P「……………………?」


  ◇ ◇ ◆


アーニャ「……!? 肇、食べ物を粗末にするの……ダメです……!」

   肇「食べ……? あぁ。ふふ、違いますよ、アーニャさん」

アーニャ「シト?」

   肇「とんかつをポイする……じゃなくって。ポイ活とは、ポイント活動の略です」

アーニャ「とんかつ、救われますか……?」

   肇「救われます」



アーニャ「ハラショー! それで、ポイ活……ですね?」

   肇「はい、ポイントを賢く貯めて暮らしを豊かにしよう、という取組だそうで」

アーニャ「肇はどんなポイ活、してますか?」

   肇「ふふ……実は、とうとう作ったんです。Tカード」

アーニャ「肇は、アヴァンチューリス……冒険家ですね」

   肇「プロデューサーさんはポイ活をしているんですか?」

   P「……まぁ……してる…………の、かなぁ……?」

アーニャ「プロデューサー、なにポイントを貯めてますか?」

   P「えっと、えー、その、楓さんポイント」



アーニャ「……」

   肇「……」

   P「……」



アーニャ「……?」

   肇「……?」

   P「……?」


アーニャ「楓ポイント……?」

   P「楓さんポイント」

   肇「楓さんポイント……?」

   P「うん」

   肇「その……楓さんポイント、というのは……どういった……?」

   P「えっと……楓さんが嬉しくなるとポイントが加算されて」

アーニャ「ダー」

   P「豪華景品と交換したらもっと増えたりする」



アーニャ「……」

   肇「……」

   P「……」



アーニャ「……?」

   肇「……?」

   P「……………………?」


  ◇ ◇ ◆


P「楓さん。その…………今日は、貴女に……伝えたい事が、あります」



楓「……」

P「……」

楓「……がんばって」

P「……」

楓「……」

P「貴女を愛しています。俺と結婚してくれませんか」

楓「はい。貴方となら、喜んで」


P「正直な話をしてもいいでしょうか」

楓「どうぞ」

P「脚がガクガク過ぎてヤバいです」

楓「ふふ……実は、私も。胸がドキドキし過ぎて、死んでしまいそうなくらい」

P「それは……困ります」

楓「ええ。私も困ってるんです。この気持ちを、どうしたら貴方に伝えられるのか」

P「……ところで、楓さん」

楓「はい。何でしょうか、Pさん」



P「さっきからペタペタやってるそれ、いつまで捺し続けるんですか?」

楓「ひとますスタンプのインク切れまでは」


  ◇ ◇ ◆


 「おかえりなさい、Pさん」

 「ただいま。はいこれ、楓に」

 「あら、真っ赤なバラ。ふふ……ちゃんと結婚記念日を覚えてくれていたようで何よりです」



 「いや、今朝『今日は結婚記念日だから早く帰ってきて』って耳元で死ぬほど囁かれたし……」

 「そうでしたっけ」

 「えぇ……」

 「まぁまぁ。楓さんポイントカードを出してくださいな」

 「うん……そういえばいつまで続くのかなこれ」

 「ひとまずスタンプの廃番までは」

 「えぇ……」


 「あ。また埋まっちゃいましたね」

 「これ何枚目だっけ」

 「11枚目ですね」

 「わぁ」

 「という訳で12枚目をどうぞ」

 「どうも。さて、今回のコンプ報」



 「あの、楓」

 「なんでしょう」

 「今回のコンプ報酬欄、『こどもひとり』って書いてあるんだけど」

 「それはそうですよ」


おしまい。


http://i.imgur.com/rdJba2s.jpg
http://i.imgur.com/SPvfoF7.jpg

第10回シンデレラガール総選挙では高垣楓さん達へのご投票ありがとうございました
かなり楓さんポイント高かったらしいです

前作とか
神崎蘭子「高垣楓伍番勝負っ!」 ( 神崎蘭子「高垣楓伍番勝負っ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1620541093/) )
モバP「Uber Kaede……?」 ( モバP「Uber Kaede……?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1590312353/) )


本作は同僚のアイデアをお借りいたしました ありがとう
そして明日は藤原肇ちゃんの誕生日ですね 備えよ

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