【あんこ】乳も性格も生意気な後輩「せんぱーい!」 (118)


後輩「もう着替え終わってますー? 」

「」

後輩「……あれ? 」

「」

後輩「」

「」

後輩「」

「」

後輩「」

「…………もうお嫁に行けない」

後輩「え、えーっと、お婿でしょ? 先輩は馬鹿なんですか? 」

「…………はぁ」

男子用とはいえ普通は異性の更衣室のドアなんか開けないと思う



【先輩の先輩】


コンマが大きい程大きく小さい程小さい
100→ マジカル


あんこスレなので基本>>1 一人で好き勝手
コンマでなんとなく遊ぶ感じ
出オチネタなので飽きたらすぐ終わります


【83→ かなりエグい】



「……いつまで視姦してんの? 」

後輩「視姦って先輩ねぇ……普段からあたしの身体舐り回してるんだからたまにはいいじゃないですかー」

「舐り回してねぇよ馬鹿。さっさと閉めろ」

後輩「いーやーでーすー。先輩がさっさと着替えればいいじゃないですか」

「はぁ。……最近の学生はどうなってんだ」

後輩「先輩も最近の学生じゃないですか。一個上でしょ? 」

「…………」

咄嗟に後ろを向いてよかった

モロチ……勿論どう考えても見られてしまっただろうが



【先輩のガタイって?】


コンマが大きい程ゴリゴリ小さい程ほっそりチビ
00→ ドウェイン・ジョンソン並


【22→ ちっさ(笑) 】



後輩「それにしてもー」

「……ふっつーにそのまま喋るのかよ」

後輩「先輩ってちっさいしほっそいですよね! ちゃんと食べてます? 」

「余計なお世話だ」

後輩「まぁ、アソコはまさかのエグ過ぎるアレでしたけど」ボソッ

「…………」

聞こえてるぞ、とは言わない

どんな返しで煽られるか分かったものではないからだ



【ちなみに後輩ちゃんの身長は?】


コンマが大きい程大きく小さい程小さい
00→ 八尺様


【28 まぁ小柄で乳デカいっていいですよねー!】



「つーかお前も身長は大したこと無いじゃねぇか」

後輩「身長、は? 」

「……」

後輩「あはっ……それでも先輩と同じくらいですし?
こっちは平均どころのレベルじゃないですよ? 知ってるでしょ? 」

「ッ、知らん」

後輩「ふふ……ウブだなぁチビの先輩くんは」

一瞬目をやってしまった時にはもう遅い

ブラウスをやたらと押し上げるそれを腕で持ち上げていやがった

下半身から着始めていてよかったと心から思う



【後輩ちゃん性欲は?】


コンマが大きい程強く小さい程プラトニック
00→ 好意=愛欲


【50→ まぁ……フツーですよ? 】



「何がチビだ高校卒業しても伸びるやつは伸びるんだよチビ女」

後輩「女の子も伸びる人は伸びると思いますけど……ま、そっすねはいはい」

「んぐぐぐぐ……」

後輩「ふふっ……あ、着替え終わりました? 」

「あぁ、大胆な覗きの所為で時間が掛かって悪かったな」

後輩「覗きがいると早く終わるもんですけど不思議ですねー」

「……はぁ」

覗かれ経験のある発言にどう返していいのかは知らないので無視

確かにまぁその身長で馬鹿みたいに出るとこ出てればそういう被害にも遭おう

クラスでも「驚く程のオナホ体型」とか言われてたのは秘密だ

「……で? 他人様の制服に水ぶっかけたお詫びは? 」

後輩「ぶっかけ? 先輩はそーいうのが好きなんですか? 」

「…………帰る」

後輩「あ、ちょ、待ってくださいってばせんぱーい♪ 」



【どこ行くの?】


ゾロ目→ 帰ると言ったら帰るのが男
それ以外→ なんかこうクレープとか食べてキャッキャ
00→ ピンクなお城って今の時代でも通じるのかな?


【62→ 高校生らしくキャッキャしようじゃないですか】



「…………なんで俺が奢ってんの? 」

後輩「まさか先輩は身長だけじゃなくて器まで小さいんですか?
後輩女子にクレープ奢らせるとかあり得ないでしょー」

「ふざっけんなっ」


ザワザワ

ナニ?シュラバ-?

ツ-カデケェナアレ

オトコノホウハ…

ザワザワ


男の方はなんなんだ本当ふざけんな

後輩「あははっ、注目されちゃってますねーせんぱーい? 」

「……お前の方だろ、どっちかっていうと」

後輩「そんなこと無いと思うけどなぁ……先輩結構……」

「あ? 」



【先輩の顔面偏差値でも測っておきましょうか】


コンマが大きい程麗しく小さい程ヤバい
00→ 100年に1人の美形ショタ


【14→ 心が美しいのかな? 】



ザワザワ

オトコノホウハヤベ-ダロ…

ナンカアアイウゲイニンイタキガスル-

ナンデアンナヤツニ…

ザワザワ


「…………帰る」

後輩「や、ちょ、あたしまだ食べ終わって……あーもうっ」

チビだけならまだなんとかなった

身長くらいまぁなんとかそれなりにリカバリーはできる

ただ顔の造形だけはどうにもこう頑張れる気がしない

幸い男友達には恵まれているお陰でそれなりに楽しいのは楽しいのだが

後輩「せんぱーい! もうちょっと遊んでいきましょーよー」

「……このご時世あんま出歩くのも良くないだろうが」

マスクのお陰で顔を隠せるのが実はかなり嬉しいのは秘密だ



【先輩のご実家ってどーなの?】


コンマが大きい程裕福小さい程貧乏
00→ 世界有数の企業創業家


【33→ あらぁ……今月も赤字ねぇ】



「……何故着いてくる」

後輩「暇だから? 」

「お家で勉強でもしておけ。軽い頭なんだから知識もは入りやすそうで羨ましいよ」

後輩「またまた……こんなご時世だからこそ遊べるときに遊んどかないとねー? 」

「俺はそうは思わないね。勉強の方が大事だ」

後輩「先輩つまんないですよー」

「そりゃあ申し訳無いね。ほら、さっさと面白い人のところへお行き」

後輩「先輩レベルで面白いオモチ……人なんていないですって自信持ってください」

「てめぇ今オモチャってほぼ言ってただろうが」

後輩「えー? なんですか? 」

「…………はぁ」

勉強なんてしたいやつの頭は信じられない

それでも、勉強をしなくていいと思えるやつの頭はもっと信じられない

生きていく為に必要な糧は、タダで降ってくるわけじゃないんだから


【先輩は就職?進学? 】


コンマが大きい程就職寄り小さい程進学寄り
00→ 実は既に技術者として某企業と契約中


【61→ まぁ……就職でしょうねぇ】



「あー……お前は……えーと」

後輩「? 」

「ん……進学、するんだろ? 」

後輩「どうでしょーねぇ? 先輩が進学するんなら同じとこ目指してもいいんですけどー? 」

「今決めた。ぜってー就職する」

後輩「そんなこと言わなくても」

「……」

後輩「……」

「……」

後輩「……先輩? 」

僻み、なんだろう

物心ついた頃から大学なんてものは眼中に無い

だから、就活どころか勉強さえ考えなくてもいい、それが羨ましい



【後輩ちゃんのターン】


コンマが大きい程裕福小さい程貧乏
00→ 世界有数の企業創業家


【34→ ……あれ?同レベル?お金、どこ?】



後輩「……」

「……」

後輩「……」

「……黙ってんなら早く帰れよ。お前の家こっちじゃ

後輩「ふぅ……はい、先輩」

「あ? 」

後輩「お金。ご馳走にはなりませんよ」

「……いい」

後輩「はぁ? 」

「言い過ぎた詫びにしておけ。貰えるものは貰っておけって習わなかったのか? 」

後輩「生憎と。貰えないものの教育が圧倒的に多かったですねー」

「……そうかい」

それは俺も同じだ、と言いかけて止めた

お互い先立つものが無いのは同じだがわざわざ言うことでもないだろう

後輩「……」

「……」

宝くじでも当たらないだろうか。買わないけど


【ところで実際お勉強の方はどうなの先輩】


コンマが大きい程成績優秀小さい程アレ
00→ 奨学金どころか企業が囲い込むレベル


【30→ あのさぁ……】



後輩「……」

「……」

後輩「……やっぱ、就職します? 」

「するしか無いんだよ。金もそうだけど、頭の出来も悪い方だからな」

後輩「そんなこと……」

「そんなこと、あるさ。はなっから進学する気が無いんだから勉強なんて最低限だ」

後輩「…………」

親に対して多少思うところはあっても無いものは無いのだ

どうにもしようが無いことをあれこれ悩んでも仕方が無い



【後輩ちゃんはー? 】


コンマが大きい程成績優秀小さい程アレ
00→ 奨学金どころか企業が囲い込むレベル


【97→ 奨学金余裕コース】



「つーかまぁ……分かるだろ? お前くらい頭良いんならさ」

後輩「……」

後輩は、頭が良い

それもただ良いなんてレベルじゃなくて、抜群だった

高校で受けさせられる模試の全国順位にだって当然のように載ってくる

塾も家庭教師も縁が無いのに、だ

地頭というやつなのだとしたら心から羨ましいし

努力なのだとしたら性格は兎も角尊敬に値する

「お前なら奨学金でもなんでも貰って良い大学入れよ。
無理に就職しなくたって親御さんも文句言わないだろ? 」

後輩「まぁ……はい」

奨学金で全て事足りるのなら、今の世の中子の進学を嫌う親は少ないと思う

親になった経験なんて無いので実際はよく分からないが

「貰えるものは、貰え。自分で取りに行くと時間がかかり過ぎるんだからさ」

後輩「…………」



【ところでチン長以外に何か無いの君いい加減にして】


コンマ一桁

0.超能力系
1.スポーツ系
2.そらもう優しさよ
3.現実は非情であるどこまでも一般人
4.スポーツ系
5.現実は非情であるどこまでも一般人
6.そらもう優しさよ
7.現実は非常であるどこまでも一般人
8.そらもう優しさよ
9.スポーツ系


【2→ 巨根・低身長・ブサ・貧乏・馬鹿・優しい()】



「まぁ、それこそ俺が何か言うことでもないか。……じゃ」

後輩「…………」

「? 」

後輩「…………」

「……後輩さーん? 」

後輩「…………」

「…………あのー? 道の真ん中で立ち止まるのが迷惑っていうのはお勉強できなかったので? 」

後輩「……あは……教科書には載ってませんからね、じゃなくて! 」

「あん? 」

後輩「今年は! 色んなところ遊びに行きましょう! カラオケでもボウリングでも海でも山でも空でも! 」

「空は無理じゃねぇの……あとこのご時世それは」

後輩「いいじゃないですか。その辺はそこそこ守りつつ、ですよー、ね? 」

「ん……あぁ」

この短い時間で何を考えていたのかは、知らない

頭の良い人間が何を考えているのかなんてもっと、知らない

それでもまぁ、暗くなった雰囲気を慮ってくれたのだろう

普段はうざい後輩も、実際には優しい女の子だ

「……金のかからないところなら、いいぞ。あとバイトが無い日」

後輩「分かってますってそんなのー。じゃ、また明日ー」

「はいはい、じゃあな」

後輩「約束ですからねー? 約束守らないと先輩が後輩の目の前でいきなり脱いでブラブラさせる人って言いふらしますから! 」

「俺の責任全く無いだろあれは……」

それでも一抹の不安が無いことも無い

頭の良さが勉強の方にしか向いていない可能性は割とあるやつなのだ彼女は






………

……………

…………………






「…………うん? 」



【マジで話進ませる気無いよね君】


0.ゾンビ
1.山っていうのもいいかな
2.やっぱ水着見たいよね
3住み込みバイト
4.山っていうのもいいかな
5.住み込みバイト
6.やっぱ水着みたいよね
7.山っていうのもいいかな
8.やっぱ水着見たいよね
9.住み込みバイト






………

……………

…………………



【住み込みバイト】



「クソ暑い……何これ」

後輩「海ですよ海! 夏といったら海でしょー? 」

「否定はしねぇけど……暑い」

季節は夏真っ盛り

茹だるような暑さにうんざりする

後輩に言いくるめられてリゾートバイトへとやって来たはいいものの、帰りたい

後輩の親戚の知人の友人だかいう怪しさ満点の人物が経営しているホテルで働く、というのが今回の趣旨である

場所は海も山もある某小規模な観光地

中々の報酬に釣られてやってきたが高校生がホテルの住み込みなんてしていいのか

承諾してから気付いたが怖くてまだ訊けていない

後輩「さ、先輩、遊びますよー? 」

「バイトだろ……? 」



【お仕事は? 】


コンマが大きい程ハード小さい程楽
00→ 馬車馬


【09→ バイト……? 】



< あ、夜になって忙しくなったら厨房とかで片付けしてね >



「それだけでいいから、っておい……どうなってんだこれ」

後輩「いいじゃないですかせんぱーい。遊んで遊んで遊んでちょーっと裏方さんしてまた遊べますよ? 」

「ちょっとは休ませろよ馬鹿」

後輩「馬鹿は先輩でしょ? 」

「……」

後輩「え、いや、そんな落ち込まなくても……ねーえー? 」

このクソ暑さの中普段通り騒ぎ散らせる後輩は本気で馬鹿だと思う

頭脳とかそういう話じゃなくて、馬鹿で間違い無い



【水着、の前に先輩まさかノートレーニングなんてことは】


コンマが大きい程鍛えられている小さい程貧弱
00→ 身長は筋肉で覆せが家訓


【71→ ちょっと苦労したくらいじゃ手に入れられないレベル】



後輩「ぁ……」

「あ? 遂に頭がオーバーヒートしたか? 帰るか? 」

後輩「まさかそんな馬鹿でしょ先輩」

「馬鹿馬鹿うるせぇよ馬鹿」

後輩「ボキャ貧……じゃなくて! 」

「何だよ」

後輩「まぁ、服の上からでも何となく知ってましたけど先輩結構鍛えてるんですねー、って」

「……お前、俺が何のバイトやって何個掛け持ちしてるか知ってる? 」

後輩「え、いや、知りませんよそんなの興味も無い」

「ひっでぇなおい……ま、結構身体使うからさ、自然とこうなってったの」

後輩「なるほど……ほえー……」

「…………お前、また視姦か? 」

後輩「それはこの後先輩がするんじゃありませーん? 」

「するか馬鹿っ! 」

後輩「ふふ……先輩は本当ボキャ貧馬鹿ですねぇ馬鹿先輩」



【何の意味も無いけど一番意味のある水着タイム】


コンマが大きい程際どい小さい程普通
00→ え、これはもうランジェでは……?


【94→ 確実に通報案件】



「……着ろ」

後輩「はい? 」

「Tシャツ、着ろ。いや、着てくれ、着てくださいお願いします勘弁してください」

後輩「ふふ……先輩もしかしてやっとあたしの身体に興味持っ

「持ってるから! もともと興味あるしそれでいいから着てください、頼む。俺はまだ通報されたくない」

後輩「……うーん? 」

馬鹿だ。コイツ馬鹿だ

ボキャ貧とかなんとか言われても良い。マジで馬鹿だ

どこの高校二年生が海水浴に真紅のマイクロビキニなんて着てくるんだ頭おかしいんじゃないの馬鹿

黒のTシャツとデニムのショートパンツに隠されていたのは弩級の馬鹿であった

砂浜にはそれなりに人がいるがまさか見られてないだろうなおい

砂浜に着いてホテルで貸してもらったパラソルとチェアを置いて

無造作にTシャツを脱ごうとした瞬間頭が痛くなった。コイツマジで馬鹿だ


後輩「もうっ着ますって、着ます」

「おう」

後輩「折角バイト先のお姉さんに貰ったのに……」

そいつは馬鹿が本気で馬鹿だと知らなかったと見える

冗談で渡したつもりでもやるやつはやってしまうのだ

「……確かそっちの海の家みたいなとこで売ってただろ、奢りだ」

後輩「可愛いのあるかなぁ……ってのはいいとして、先輩? 」

「あ? 」

後輩「いつまでTシャツ押し付けて抱き締めてるつもりなんですかー? や、あたしは別に永遠にされてても良

「わっ、悪かったっ! のっ、飲み物、買ってくるから! 」

後輩「ふふ……あ、あたしはラムネでお願いしまーす! 」

感触は、まぁ、うん、凄かった

なんかこう、うん、そうだね、ヤバいね、って感じ



【後輩ちゃんの鍛え具合、どうなの? 】


コンマが大きい程モデル寄り小さい程豊満寄り
00→ muscle type


【69→ それなりにモデル寄り。なんだ女神かな?】



「マジで……マジでかアレ……」

まぁ、うん、知ってた、というと語弊があるが

出るとこは馬鹿みたいに出てるくせに程良く絞られている、うん

馬鹿みたいな水着の所為で白く綺麗な腹から上は殆ど見えた

その上不可抗力とはいえ半分抱き締めてるしまったようなものである

取り敢えず、なんというか、こう、ヤバかった

「……冷静に考えてまともな水着がまともになるか? 」

いやならない

どうしたらいいのこれは

どうにかしてくれる人がいるならもう縋り付くだろう

「…………あ、ラムネ二つください」

<はいよー!

あとこの後水着も買いに来ます海の家のお姉さん



【先輩は紳士ですか? 理性は強いですか? 】


コンマが大きい程紳士小さい程ケダモノ
00→ もうなんか就職とか常識とかどうでもいいよね!


【16→ 巨根・低身長・ブサ・貧乏・馬鹿・優しい()・ケダモノ】



「…………」

後輩「どーですかーせんぱーい? 」

「…………」

後輩「シンプルに黒のビキニにしましたけど本当に奢りでいいんですかー? 」

「…………」

後輩「まだバイト代出てないのにせんぱーい? 」

「…………」

後輩「せんぱーい? あの、せーんーぱーいー? 」

「…………揺らすな。揺れるだろうが」

後輩「はい? 」

肩を揺らされただけだが激しく揺らされた理性がガタガタ音を立てて崩れていく

少し身体が揺れただけで揺れ過ぎだろ馬鹿じゃないの

馬鹿なのは自分の忍耐力な気もしたがまぁそんなことは無いだろう

たぶん、きっと、おそらく

俺は悪くない


後輩「先輩? あの……うん? 水着、いいんですか? 」

「良い、というか良過ぎて困る。やっぱシンプルな方が良いわ」

後輩「は、はい? 」

エロ水着とかよりやっぱ普通の方が良い、絶対

なんというかもう身体がエロければエロい程普通の方が良い、絶対

もう既に周りの何人かが横目に彼女を盗み見ていやがるふざけんな

後輩「? まぁ、いいんならいいですけど……先輩って泳げました? 」

「だから揺らすなって馬鹿じゃないのお前」

後輩「や、先輩の肩に触れてもいないんですけどー? 」

これ以上脳を揺らされたくないので身体を揺らさないように直立不動で立ち続けてもらうべきだろうか

いや、なんかそれはそれでエロいけどどうしたらいいのねぇ

後輩「先輩? 」

「え? なんか言った? 」

後輩「はぁ……? 」



【泳げんのかな?】


コンマが大きい程上手い小さい程下手
一桁目→ 先輩 二桁目→ 後輩
00→ 脱げる


【1→ 先輩は泳げない 9→ 後輩は足のある人魚でした】



後輩「あははっ、先輩それじゃあ犬かきにすらなってませんよー? 」

「なんっでっ、お前はっ、その身体でっ、うぼあっ?! 」

もうなんかスペックの差が酷過ぎて泣きたい

図らずも煩悩は半分以上どこかへ消えた、というか無くなった

後輩「だからぁ……ほら、前に立ってあげますから、ね? 手、出してくださーい」

「」

後輩「先輩身体は結構鍛えられてるんでー。取り敢えず足バタバタさせてみましょー? 」

「」

煩悩は不滅、きっと辞書にも大きく書いてあることだろう


【全く意味の無い飲み込みレベル測定】


コンマが大きい程早い小さい程遅い
00→ 身体を使うのは得意中の得意なので……


【53→ まぁ、普通】



後輩「ふんふん、まぁ、いいんじゃないですか? 」

「な、何がっ? はぁ……」

優しい女の子は実際結構スパルタだった

小一時間で普通泳げるようになるのか?

後輩「んふ……なんでもないです」

「はぁ……そうかい」

パラソルの下、良く冷えたラムネは実に美味かった

それも激しい運動をした後は特に

後輩「それにしても……うんうん、結構凄いですね筋肉」

「……ま、お前が言うようタッパ無いからな。少しでも舐められないようにしたいんだ」

後輩「なるほどー? あぁ、腹筋の割れ方、好きです」

「ひえっ!? 」

ラムネの瓶に冷やされた手指が、スルスルと

胸筋の近くからゆっくりと蛇行するように、這い回るように

下へ、下へ、下へ

「こ、こんなところでな、何す

後輩「ぁ、日焼け止め! 」

「お、おう……」

それ以上はヤバかった

マジで馬鹿だと思うコイツ。いや本当マジで


後輩「先輩? 」

「な、何? 」

後輩「ふふ……塗って? 」

「嫌だ」

後輩「即答って……つまんないなーもう」

「嫌なものは嫌だ。嫌ったら嫌だ」

そんなテンプレイベントに嵌るのは絶対に嫌だ

何と戦っているんだと言われればそれは勿論心の中にいる馬鹿な自分である

理性さんはもう少し頑張ってほしい

後輩「まったく意固地な先輩を持つと苦労しますねぇ……えーいっ」

「ほわっ!? 」



【頑張れ(頑張るな)】


コンマが大きい程頑張れる小さい程頑張れない
00→ サンオイルって、良いよね


【81→ 頑張れた(頑張れた)】



「無心……無心……無心だ頑張れ……」

後輩「ボソボソ呟いて気持ち悪いんですけど先輩」

「知るか馬鹿俺は頑張ってんだぞ馬鹿」

後輩「だからボキャ貧……てゆーか日焼け止め塗るのに頑張ること無いでしょ」

極力柔らかいところ触らないようにとかなんか色々あるだろうが、とか

たぷたぷさせてみたいしなんなら鷲掴んでみたい、とか

無防備にうつ伏せで背中を晒すな尻もデカイなこいつ、とか

勿論そんなことは言わない。何故なら無心だから。俺は頑張った

後輩「ぁふぅ、んっ……先輩、そこはもうお尻ですけど、まだいきます? 」

「逝ってない! 」

後輩「んふ……別にあたしはいいですけどー? 」

俺が良くない全く良くないせめてホテルに戻ってからにしてくれいやそうじゃない何言ってんだ俺



【バイトはつつがなく余裕で終わりました】


コンマ偶数で先輩部屋奇数で後輩部屋集合
00→ 相部屋


【70→ 先輩の部屋で集合】



「ふぅ……疲れたな」

後輩「こんな世の中でもそれなりにお客さんっているんですねー」

「あぁ、九割遊びに来てる俺らには何にも言えないけど」

後輩「ですね。……先輩? 」

「うん? 」

時間は大体22:00を少し過ぎたくらい

暑苦しさは残っているが開け放した窓から入る風が実に気持ち良い

充てがわれた部屋は一番安い客室らしいが雑魚寝とかを想像していたので十分以上に感じる

明日も同じくバイトは夕方以降の数時間のみ

なので勿論まだまだ駄弁って寝坊したとして怒られることは無い

後輩「先輩? シャワー借りてもいいですかー? 」

「はっ??!!?!????!??!!!??!?? 」

後輩「はい? 」

ちょっと何言ってるのか分からない

普通自分の部屋で浴びてから来ない? 現に俺は浴びたんだけど何どうなってるの馬鹿なの?


後輩「だってー、色々整理してたら集合時間になってたんですもーん」

「スマホは何のためだよ……連絡すりゃあいいだろうが」

後輩「ほら、先輩寂しがり屋さんだから早く行かないとなーって」

「誰が寂しがり屋だ馬鹿」

後輩「あと深刻なボキャ貧だし」

ボキャ貧と寂しがり屋は関係無いと思う

いや、ボキャ貧でも寂しがり屋でも無いが、うん

後輩「着替えは用意してきたんでー、ね? アイスでも食べててくーださい、じゃ! 」

「じゃ! じゃねぇよおいあり得な……えぇ……」

投げ付けられたアイスの冷たさだけでクールになれるだろうか、それが問題だ



【寝間着チェックのお時間です】


コンマが大きい程ヤバい小さい程普通
00→ シャネルの5番系な人でした


ちょっと眠気酷いので寝ます
何も無ければ明日来てたぶん終わります

よろしければまたよろしくお願いします
ありがとうございました


再開します
終われるかな?


【25→ ふっつーにパジャマでした】



「…………エロ下着とか着てきたらどうしようかと思ったわ」

女の子が自室でシャワーを浴びている、という状況だけでもうどうにかなりそうだったのに

後輩「ふんふんふふーん♪ 何か言いましたー? 」

「何にも。……はぁ」

後輩「ふふ、悩み事でもあるんですか? 」

「……まぁ、ね」

絶賛目の前にいる馬鹿の所為で盛大に悩んでいるところである

悩んでいる、というかこれは既に深い懊悩と呼んで差し支え無い気もする

女の子らしいピンクのパジャマ、というのはまぁ良い

それはそれで女の子らしさ満点が過ぎて頭がおかしくなりそうだったがまだ問題無い

問題は濡れ髪を乾かしているだけで鼻腔を擽る巫山戯た香りである

シャンプーの匂いだと言われてしまえばそれだけのことなのだろう

けれど、どうもこう曲がりなりにも可愛らしい女の子が漂わせている香りだと思うと、駄目だった


ベッドに座っている俺に対して彼女は鏡の前で髪を整えている

さすがに、猟犬か何かでなけれは気付かれないだろうが、溢れ始めているのだ

じんわりと、というかこう、加速度的にヤバい程に勃ってきている所為だった

さすがにこちらの臭いが暴露たら、死ねる

「はふ……先輩? 」

「……あん? 」

「ありがとうございます、着いてきてくれて」

「何が? 割の良い上に殆ど遊んでいられるバイト紹介してもらった分俺の方が感謝す

「そんなことはどうでもいいんです。……隣、いいですか? 」

「え、あ、あぁ……」

いつの間にか乾かし終えた彼女がすぐ近く、息遣いさえ聞こえそうな程近くに座る

衣擦れの微かな音にさえ敏感な状態なのに、これは実によろしくない


「割が良いっていっても何個も掛け持ちしてる先輩としてはかなり減ってしまうでしょう? バイト代」

「……まぁ、な」

「それでもわざわざあたしを選んでくれて、色々買ってくれたりもして」

「大したことじゃない。それに選んだのはバイトであってお前じゃーー

視界が、傾く

身体が、倒れる

それなのに天井は、見えなくて

「お優しくて馬鹿な先輩が何を悩んでいるのかなんて知りませんけどね。
もう、いいんじゃないですか、優しさっていうのも時々毒になったりするんですよ? 」

「…………」

一瞬後に押し倒された、と気付く

けれど、普段の彼女から大きくかけ離れた真面目な顔に、気圧された


「ねぇ……あたし先輩のことが、好きです」

「…………」

後輩「先輩だってそうでしょう?
じゃないとわざわざ二人きりで住み込みのバイトなんて、しないじゃないですか」

「…………お前の身体だけが目当てかもしれない」

後輩「もうそれで、いいです。ちょっと悲しいけど、それで、いい。あたし、先輩に……あげたいんです」

「……………………

何を、とはさすがに訊かなかった

いや、訊かなかったというよりは訊けなかった、が正解

幾ら間抜けでアホの馬鹿だからといって相手の勇気と覚悟を踏み躙ることは、できない

後輩「ん……先輩だって……こういうこと、期待して来たんじゃないんですか……? 」

「……………………俺は」



【さて、お悩みとは?】


コンマ一桁目

0.絶倫過ぎる自分が怖い
1.万が一ということが
2.住む世界が違う
3.万が一ということが
4.住む世界が違う
5.万が一ということが
6.住む世界が違う
7.万が一ということが
8.住む世界が違う
9.万が一ということが


【7→ 万が一ということが】



「……万が一、ってことがあるだろう」

後輩「はい? 」

「我ながらまぁ……そこらの高校生平均よりは、たぶん

後輩「自制が効かない? 」

「そうじゃ……いや、まぁ、それで合ってるかな」

自慢ではないが数も量も時間も平均よりはグッと多かったり長かったり

数が多ければ多い程にリスクは、増える

ただそれだけのことと言われてしまえば反論材料は、無いのだけれど

後輩「まぁ、分からなくはないですけど……フツーうら若き高校生男子がそんなこと気にします? 性欲に流されません? 」

「誰でも彼でも猿だと思うなよ。さすがに高校中退して就職は俺でも嫌だ」

残りの高校生活くらい、せめて楽しみたい


後輩「はぁ……」

深々と溜息を吐かれるのは何か違うと思う

割とこう自分勝手ではありつつ彼女のことも考えて悩んでいたというのに

後輩「や、まぁ確かに? 今の私たちにいきなりデキる、っていうのは辛いですけどー」

「確かに、とかそういうレベルじゃ……」

後輩「先輩のそういうところ大好きだけど、大っ嫌いです。
馬鹿は理性なんて忘れて好きに腰振ってよ馬鹿」

「馬鹿馬鹿言うんじゃねぇよ馬鹿。あと押し倒されてるから吐息がかかるんだよふざけーー



【初めてのキスは爽やかなレモン、よりももっと】


0.用意していたのは10個入りでしたが……
1.頑なに
2.流される
3.頑なに
4.受け止める
5.流される
6.受け止める
7.受け止める
8.流される
9.頑なに

00.ゾンビ祭り


【2→ 流される】



後輩「んっ……ふふ……」

「…………」

後輩「そんな顔してたら嫌いになっちゃいますよ? ね? 」

「…………」

悪戯っぽさはいつものままに、そういつものままに可愛らしく

けれど、きっと彼女は自分の持てる勇気を全て燃やしている筈だ

こんなにも欲しがられて素直に嬉しい

誰かを好きになるっていうことを初めて理解した自分だからこそ分かる

その感情を相手に分かりやすく伝えるというのは途轍も無く難しいことなのだ

後輩「ま、先輩のこっちは拒否なんてするわけ無いでしょーけどー? 」

「…………」

なんて、どこかで聞いたようななんとなくテンプレみたいなことを呟かれた

あぁ、どうして、こういうときまで流されてしまうのだろうか

流されていくことが嫌だと思ったのは、初めてだった


後輩「あっは……ガッチガチじゃないですかムッツリさんだなぁ……」

「っ……」

のしかかって、下肢をまさぐって

よくもまぁ、簡単にするすると下着まで脱がせるものだ

そんなくだらないことが、頭を過ぎる

当然のように、興奮と期待感で勃起したそれは極限まで大きくなっていたのだけれど

後輩「ふふ……ふ…………ふ? 」

「…………ふ? 」

スルスルと脱がされて投げ飛ばされたズボンはどこへやら

既に下半身には何も身に付けていない状態で、停止

何度か竿を軽く握って上下に擦るような、擽ったいような微量の快感を味わって

それは何故か停まっている

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………あの、ですね」

「…………なんだ? 」

いや、冷静に考えてみるとまぁ痴女みたいな自分に戦慄したか?

それともここまでしてもまだ受け身な相手に幻滅したか?

正直どちらもあり得るしそれ以外の何かもまぁ仕方が無い気はする

後輩「…………大き過ぎません? 」

「…………は? 」


後輩「いや、だってほら……えー……? 」

「…………俺は何て返せばいいんだ? 」

後輩「さぁ……? 」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………ゃ、無理無理これを騎乗位ってのは初めてには荷が重過ぎる」

「……………………」

どうしたらいいかなんて、決まっているだろう、俺

貰えるものは貰っておけ?

自分で取りに行くのは遠回り過ぎる?

そんなのは、馬鹿の思考だ。休むに似過ぎて反吐が出る

本気で欲しいものは、何があっても手を伸ばして手に入れるものなんだから



【……………………】


0.誓う
1.拒む
2.受け入れる(欲望)
3.受け入れる(気持ち)
4.拒む
5.受け入れる(欲望)
6.受け入れる(気持ち)
7.拒む
8.受け入れる(欲望)
9.受け入れる(気持ち)

00.ゾンビパーティー


【3→ 受け入れる(気持ち)】



「……………………なぁ」

後輩「は、はいっ? 」

「もういい、離せ」

後輩「っ、先っ輩っ……

「違う。……悪い、もう一回、その、あー……キス、しても? 」

後輩「んー……」

簡単な、ことじゃないか

彼女を大事にしているのは誓って本当だし

万が一を恐れる自分を馬鹿だと罵ることはできない

けれど、本当に大事なのは彼女の気持ち、それだけじゃないか

穏やかに、ゆっくりと降ってきたキスは少しだけ血の味がした

唇でも、噛ませてしまったのだろうか

「ん……上になっても、いいか? 」

後輩「……はい…………んっ」

ふんわりと微笑んだ彼女の顔はそれだけで心を惹き付けて止まない程に綺麗で

きっと舌先で噛み殺されたであろう幾百の文句も忘れられよう、そんな気さえした






………

……………

…………………





しとどに、というにはあまりにも少な過ぎると思う

勿論二次元とは違うなんてことは頭では理解しているけれど

それでも、湿り気が殆ど汗と変わらないような少なさなのはきっと自分の所為

初めての経験だから、とかそんなことは言い訳に過ぎない

素直に、申し訳なさを感じた

それでも、僅かに怯えたような貌をする彼女に啄むようなキスを

愛しむように、それから安心させるように

続けて、続けて、続けて

少しでも、良くなるように

今は、俺の顔だけを見ていてくれればそれでいいと、伝えるように


勿論破瓜の痛みは、あるだろう

それは男の自分には分からないことだ

彼女の身体を羽で撫でるように、そして少しずつ慣れてくれるように

壊れ物を扱うように、なんていうのは失礼だろうか

熱くて、滑らかで、ただただ柔らかい

その肢体を一気に壊してしまいたい嫌な感情が首をもたげて、強く、へし折った

それだけは、それだけはやってはいけないことだ

ブラジャーを外しても上を向いて魅惑的に揺れるそれを鷲掴みにしてやりたい

鷲掴みでは全く足りなくて、指を食い込ませて顔を歪ませてやりたい

すべすべと高価な陶磁器にさえ出せない質感の腹を殴打してみたい

いやいや、そんなものはあくまで嗜虐心を満たすための付属品でしかなくて

結局はその秘裂に自分のいきり勃発ったそれを捻じ込み、吐き出したい

理性で抑え付け続け過ぎた反動だろうか

こんな状況にも拘らず頭に浮かぶのは笑ってしまいそうな程に支離滅裂な悪徳だった


後輩「ゃ、んっ……あはっ…………せん、ぱい? やっぱり、おっぱい好きなん、でしょ? 」

「ん……よく視姦してた」

後輩「ふふ……ばーか」

それでも、自己に渦巻く頭のおかしくなりそうなそれは打ち据えて

お互い裸のままですることは拙いなりにもきっと、できている

その間中、彼女は時折痛みや擽ったさを感じながら

それでも健気に俺のキスを、拙い愛撫を受け切ってくれたんだから

後輩「ね、もう、いいんじゃない、ですか? 」

「……何が? 」

まだまだ揉み上げて震わせて舐めしゃぶり吸い上げたいのに

彼女の豊か過ぎる果実はまさに、毒そのものだった

何故って、手の平に収まり切らないそれはそれなのに吸い付いて離れない

知らず知らず依存心を高められていくのに不快じゃない

それは、毒より非道で悪辣な魅惑だった


後輩「んっ……ね? ください…………先輩を」

「…………」

後輩「本当はあたしも色々してあげたかったんですけどー……ちょっと、色々、限界で」

「馬鹿、お前が気にすることじゃない」

後輩「そう? あぁ、そうかもですねせんぱーい、ふふっ」

「…………はぁ」

口調だけは、いつもの生意気な彼女だ

けれど、その実本当に余裕は無いのだろう

組み敷かれて身体を弄ばれて

それでも彼女を襲う男を自身の秘処に誘導している、なんて

幾重にも被った仮面はもう、残り一枚だけだ

彼女の彼女たる由縁まで、あと一歩

後輩「痛いんだろうなぁ……なんかさっきより大っきくなってる気がする」

「気の所為だ。…………俺も、頑張る、から」

だから、せめて、今この瞬間だけは

「…………許してくれ」

後輩「ふふ……それは、先輩の努力次第、かな? 」

宛てがって、めり込ませて、後はゆっくりと突き込むだけ



【愛を語るには短く、好きと囁くには長過ぎて】


コンマ一桁目

0.用意したのは10個入り、だったんですけどね?ええ
1.よく頑張った
2.優しい()
3.優しい()
4.よく頑張った
5.優しい()
6.よく頑張った
7.よく頑張った
8.優しい()
9.よく頑張った

00.ゾンビフィーバー






………

……………

…………………




【9→ よく頑張った】



後輩「…………先輩? 」

「…………あん? 」

後輩「正直その……辛かったでしょ? 」

「何が? 」

後輩「その……昨日はよく勃てたままで、寝ましたね」

「…………なんとかならなくはないからな」

いや、もう本気で辛かった。人生で一番辛かったんじゃないかと思う

ハジメテ、というやつは殆ど腰を揺らしもせずに痛みを堪える彼女にキスを降らせて

やっぱり大き過ぎるじゃないですか馬鹿、なんて涙目で睨む彼女を抱き締めて

いつの間にか続けさせられた二度目では少しだけ、楽しんで

それ以上を続ける気には、なれなかった

痛々しく笑う彼女の顔をもうそれ以上は見たくなかったから


後輩「ん……まぁ、そうなの? 」

「そうなの」

後輩「あっそ。…………ありがとう、ございました」

「……感謝されるようなことじゃないと思うけどな」

後輩「いえいえ……度を越して優しいのが先輩の数少ない良いところですから褒めてあげないと拗ねるでしょ? 」

「ばーか。……他になんかあるか? 良いところなんて」

後輩「アレが大っきいところとそこそこの筋肉? 」

「馬鹿にしてんの君」

後輩「だって馬鹿でしょ先輩」

「お前程じゃねぇよ」

後輩「はいはいあたしはこんな先輩に惹かれちゃった馬鹿でーす♪ 」

「おま……おい」

後輩「ふふ、冗談ですってー」


後輩「ま、でも本当凄いと思いますよ? 自分はもっとできるのに途中で止めるのって」

「……そうか? 」

後輩「友達の話ですけどー、結構最初ってこう、お互い加減も何も分からなかったりするから」

「時に痛みだけが、って? 」

後輩「ええ、乱暴にされなくたって雑なだけだと痛いものらしーですよ? 」

「ふぅん……」

あと一歩どころか半歩で雑を通り越して暴行になっていた気がするのは秘密にしておこうと思った


「……で? 」

後輩「はい? 」

「まだ時間に用意はある、けど」

後輩「んー……やっぱりケダモノな先輩はそのエッグいの突っ込んで暴れたいんですか? 」

「違うそうじゃない」

というかエッグいのと言いながらシーツの中で触るんじやない

本気で思うがままにしたくなるだろうが

寝起きの男は総じてそうなるものなんだから弄ぶな

「……まだ痛むんならこのまま寝て、バイトも休めよ」

後輩「あぁ、そういう……や、実際そこまでの激痛って程でもないんでだいじょーぶだいじょーぶ」

「本当かよ……」

後輩「まぁ今から昨日みたいに泳げって言われたらキツいですけどね。……取り敢えず」

「あぁ」

後輩「ご飯、食べません? もう昼前ですよ? 」



【バイトは十日間でしたが……】


コンマ一桁目

0.相性の良さがヤバい
1.どハマり(先輩)
2.至ってノーマル
3.どハマり(後輩)
4.どハマり(後輩)
5.至ってノーマル
6.どハマり(先輩)
7.至ってノーマル
8.至ってノーマル
9.至ってノーマル

00.ゾンビパニック


申し訳無い明日もたぶん来れるので今日はこの辺で
ちょっと予想外に長くなって反省中です

よければまたよろしくお願い致します
ありがとうございました


ヤバい今日中に終わらない気がする……再開します


【8→ 至ってノーマル】



後輩「あー……先輩? 」

「? 忘れ物か? 」

後輩「や、忘れ物してるとしたら馬鹿の先輩だけだから。……そうじゃなくて」

「んだよ」

後輩「もっと激しく、っていうかやりたいようにヤって、いいんですよ? 」

「……」

帰りの列車は人も疎らで、夕陽に照らされるのは同じ車両だと数人しかいなかった

十日間、というのは案外と短いもので

あれが勉強合宿だったりしたのなら長く感じたものなのだろうか、なんて

らしくない感傷に浸っていたときの一言だった

ポツリ、と漏らすにはあんまりといえばあんまりな内容のそれはけれど彼女の本心だったのだろう

ふざけた内容であるのに彼女の顔はそれなりに真面目寄りだ


後輩「もう殆ど痛くないですし……こう、フツーに、イってますよ? 」

「女の子の言うイってる、は信用しちゃいけないってばっちゃが」

後輩「そのお婆ちゃんは孫に何てこと言ってるんですか……」

「俺の婆ちゃんだからなぁ」

勿論冗談である。当然そんなことはお互い分かっている

くだらない冗談の応酬は心身に染み付いた二人の日常なのだから今更止められるものではないだけだ

後輩「や、でも本当に……うん、そこまで信用できない? 」

「……そうじゃ、ないけど」

後輩「けど? 」

「…………じゃあ」



【waku waku time】


0.進学、できたらな
1.メイド
2.制服
3.ナース
4.制服
5.ナース
6.制服
7.ナース
8.メイド
9.メイド

00.ゾンビフェスティバル


【5→ ナース】



「えーと……」

後輩「はい? 」

「あー……引くなよ? 」

後輩「それは先輩次第ですねー」

「…………詰んだ」

後輩「勝手に詰まないでくださいよー。ほれ言ってみ? お姉さんに言ってみ? 」

「歳下のお姉さんってなんなんだよそれ」

後輩「AVとかだとよくあるでしょ? 」

「それでも女の子かよ。……………………ナースでヤってくれない? 」

後輩「うわぁ……」

「ほらやっぱ詰んでた! 欺いたな! 」

後輩「先輩の性的嗜好に欺かれてたわけですが」

全くその通りです、はい


「いいよもう……嗜好知られた……死ぬ……」

後輩「や、まぁ、うん、まだフツーの好みじゃない、かな、うん」

「本当に? 」

後輩「スモッグとかランドセルとか言われたらどーしようかと」

「…………お前実は俺のこと嫌いだろ」

後輩「まっさかー。好き好き大好き超愛してる」

「お前リンパ腫で死ぬの? 」

後輩「それこそまさか。……以外や以外先輩って小説読むんですねー」

「馬鹿は本を読まないわけじゃねぇよ。大して理解してないだけだ」

後輩「意味無いじゃん……」


「たまたま、偶然、読んだだけだ」

嘘だ

舞城王太郎なんて作家に興味なんて無かった

彼女が読んでいるのを知っていたから本屋で立ち読みしただけである

後輩「ふぅん? 」

「……なんだよ」

後輩「べっつにー? 」

「…………」

後輩「んふ……いいですよ? 先輩が衣装用意してくれるなら」

「マジで!? 」

後輩「うわ食い付き凄い、キモい」

「」

後輩「うそうそじょーだん? 」

「…………」


後輩「ま、でも条件は付けさせてもらいますよ? 」

「まぁ……金以外なら」

後輩「当たり前じゃないですか。エンコーじゃないんだから」

「パパでもねぇしな俺、分かった」

後輩「ええ」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………白衣の天使様? 」

後輩「ばーか。ちょっとだけ考えてただけですよー」

条件、と言いつつそんなに難しいものでもないだろう

まさか、ここで梯子を外されてしまうなんてことは、無い

そうであれば心がへし折れて粉々に成り果てる



【交換条件、ってなんか不穏】


コンマ一桁目

0.真面目なお話、しましょう
1.就職先、決めましょうね
2.先輩を家に
3.先輩の家に
4.就職先、決めましょうね
5.先輩の家に
6.先輩を家に
7.先輩の家に
8.就職先、決めましょうね
9.先輩を家に


00.ゾンビナイト


【9→ 先輩を家に】



後輩「来週の休み、家に来てください」

「……は? 」

後輩「あ、別にそのとき親がいないからとかじゃないんで看護師さんプレイはしませんよ? 」

「そうは思ってねぇしプレイって言うな馬鹿」

後輩「どう考えてもプレイでしょ」

「違う。……なんで? 」

後輩「意味なんて無いです。取り敢えずあたしたちお互いの家って知らないじゃないですかー」

「そりゃまぁ……そうだろ」

男女の差、というのも勿論あるし

お互いあまり見られたくないものだと暗黙の了解があったのだと思う

正直に言えば、貧相な家も乱雑な部屋もあまり見られたくは、ない

後輩「まーまーいーじゃーないですか、ね? 我が家に招待される上に後々あたしのナース姿も見られるんですよー? 」

「お、おう……? 」

それはとても魅力的で

けれど、何か罠染みたものを感じるしかない状況である

後輩「いやぁ、楽しみだなぁ……ねぇ……? 」

「…………うん? 」






………

……………

…………………




一週間、というものは早いもので

なんだかんだと楽しみだったり、否定はされていたもののちょっとした期待もあって

お互いのバイトに都合を付けて集合したのは駅前

よく分からない横文字の長ったらしい飲み物を奢らされた

今時は取り敢えずタピオカとかポッピングボバとか飲んでるものじゃないのか

それからなんとは無しに駄弁って、くだらない会話を続けて

ふと会話が途切れたときに、思い立ったような顔で彼女は言った

後輩「そうだ! ご招待致します、患者様? 」

「うるせぇやめろ馬鹿」



【家庭訪問】


コンマ一桁目

0.兄弟姉妹在宅
1.二人きり
2.母親在宅
3.二人きり
4.二人きり
5.二人きり
6.二人きり
7.父親在宅
8.二人きり
9.二人きり

00.ゾンビホーム


【2→ 母親在宅】



「え……え? 」

後輩「そ、前言ってた先輩」

母上殿「ふぅん……そうなの」

後輩「先輩? まぁ、分かると思いますけど、母です」

「…………え? 」

ちょっとなんか、まさか、え?

不慮の遭遇とか何かそういうアレじゃないのは確かだった

「…………はい? 」

母上殿「ねぇ……どうしたの? この子」

後輩「ふふ……さぁ? 」



【家庭環境】


コンマ一桁目

0.血縁的には伯母
1.良好
2.良好
3.普通
4.険悪
5.普通
6.険悪
7.普通
8.良好
9.険悪

00.ゾンビデイ

長編にしてもいいのよ


【6→ 険悪】



母上殿「ま、いいけど……変な顔ね」

「へ? 」

後輩「お母さん! ちょっと! 」

母上殿「将来性ありそうなイケメンとは言わないからせめて金持ってそうなおっさんでも連れてくれば?
あんた身体と顔だけはいいんだから」

後輩「っ、……先輩っ」

「は、はいぃっ」

母上殿「同じ女として言っておくけどどうせ飽きるわよ? 飽きるんなら飽きたときに何かしら得る相手選びなさい」

後輩「あたしの部屋、行きましょうか」

「あ、あぁ……」

正直、なんとはなしに予想はしていた

彼女が親の話をしたことは覚えている限り、無い

家庭全体の自虐はしても、少しくらい話はするものな気がするのに

本当に、一度も


後輩「…………」

「…………」

後輩「…………あ、先輩? 部屋入ってすぐ押し倒したりしないでくださいね? 」

「するか馬鹿」

色んな意味でそういう気分では無くなった、とは言わない

後輩「飲み物、はまぁ……要ります? 」

「別にいい。さっきまで飲んで駄弁ってただろ」

後輩「そうですか。……テキトーに座ってください、踏むものも無いでしょたぶん」

「お邪魔しまーす……? 」

初めて入る女の子の部屋に感動している暇も無い

バタン、と乱暴に閉められた扉は内鍵まで締めて

倒れ込むようにしてベッドへ押し倒されたのは寧ろ俺の方で

抱き止めた拍子に情け無くも間抜けな呻き声が漏れた


後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………驚きました? 」

「…………正直、予想していた方向性、かな。……悪い」

後輩「ふふ……いーえ、そういう嘘吐けないトコ、好きです」

「…………」

ベッドからも部屋全体からも

というか彼女自身から漂う香りの良さは努めて無視

会話の流れだとしても好きなんて鼻先が触れ合う位置で言われて鼓動が跳ねた、けれど無視

彼女の目的は皆目分からないけれど、茶化したり逃げたりなんかできない雰囲気だった


後輩「あれね、昔っからああなんです。救いなんて無いの」

「…………」

後輩「何か劇的な事件があってああなった、とかじゃないの。
映画とかだったら先輩と一緒に解決してエンドロールはハッピーなんでしょーけどね」

「…………」

後輩「顔も身体もまぁ……あの年齢にしては整ってる方でしょう?
でも馬鹿、馬鹿でしかないんですあの女。
もう少し頭が良ければホステスだとかにだってなれただろうし、
或いはもう少しだけ、先輩の百分の一でも優しければ誰かが助けてくれたのに」

「…………」

後輩「だから、あたし勉強だけはしてるんです。勉強が好きなんじゃなくて、ああはなりたくないから」

「…………」

後輩「あぁ……色々考えて言葉も用意してたのに纏まらない……すみませんね先輩、それこそ馬鹿みたいに捲し立てて」

「別に。……それで? 自分の母親を見物させて、ついでに罵倒までしていただいてどうも。一緒に悪口でも言えばいいのか? 」

後輩「ッ……せ、ん輩、ごく稀にするそういうストレートな言葉、好きじゃないです」

「嫌いじゃないんなら望んでたんだろお前」

後輩「まさか、とも言えないですけど先輩って時々自分が馬鹿って忘れてるような核心突いてきますよね」

「馬鹿だから知らないねそんなこと」


後輩「そーですか。……あたし、奨学金取ってでき得る限り良い大学行って、
それであんなのから逃げようって思ってました。というか今も思ってます」

「へぇ」

後輩「だけど、先輩を見つけちゃったから、その計画狂っちゃったんです」

「は? 」

後輩「先輩が先輩なのが全部悪いんです。もっと普通に馬鹿な人だったら、もっと普通に優しくない人だったら、もっと先輩が欲望に弱かったらッ! 」

「ッ……痛いよ」

ダンッ、と叩き付けられた両の手は思い切り肩を押さえ付ける

睨み付けられる瞳の強さが、逆に痛々しい弱みのようで

それは殴られるよりある意味では痛い、消せない痛みだった

後輩「先輩のことなんて、好きにならなかったらッ! 」

「……………………ッ」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………なーんて」

「…………は? 」


後輩「先輩のことを選んだのは別に嫌じゃないですから安心してください? 」

「…………」

後輩「まぁ、ある意味ではそれこそ核心なんですけど。……先輩は」

「あぁ」

後輩「就職、する予定なんですよね? 」

「予定、じゃない。する」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………先輩? 」

「…………何? 」

女の武器は涙、なんて言った作家だか俳優がいた

女の武器は笑顔、なんて言った聖職者だか女優がいた

でも、知らなかった

その二つが合わさった複雑な表情に勝る武器は無いんだ、って

後輩「…………先輩」



【ラストスパート(希望)】


コンマ一桁目

0.一緒に、逃げちゃいましょうか
1.お勉強、しましょうか
2.あたしも就職します
3.ランクなんて、どうでも良くなりました
4.お勉強、しましょうか
5.ランクなんて、どうでも良くなりました
6.あたしも就職します
7.ランクなんて、どうでも良くなりました
8.お勉強、しましょうか
9.あたしも就職します

00.ゾンビで忘れろ全部ぜーんぶ


【7→ ランクなんて、どうでも良くなりました】



後輩「先輩は何も考えずに好きなところに就職してください。
私、職場の一番近くにある大学に通いますから」

「……はぁ? 」

後輩「ああいう本当の意味で馬鹿な人間を見せたのはそれまでのあたしを知ってほしかったからです」

「……うん? 」

後輩「馬鹿な先輩にも分かりやすいように説明するとですね?
あんなのから逃げたくて、あんなのには絶対になりたくなくて、お金だけは稼ぎたくて、
それで必死になってたあたしは今じゃあ先輩が欲しくて欲しくて堪らないんです」

「……それは、お前」

後輩「ええ、そうですよ? それだけ好きだってことを伝えたいのもあるし、
勝手に決めて勝手に堕ちてきたフリして先輩の同情心擽って心抉ってるだけです」

「あのな……」

後輩「あ、スキモノでコスプレ好きの実はヤりたがりの先輩に好き勝手されてですよ?
成績落ちて奨学金も特待も取れなかったらそのときは主婦になりますんでよろしくでーす」

「いや、え……いやいや」

後輩「まぁ勿論? あたしはそんな風になる気、ありませんけどね? 」

「……………………」



【明日が仮令どんな明日であろうとも】


コンマ一桁目

0.……それでいいのか、お前は
1.そうと決まれば、どこがいい?
2.分かったよ
3.勉強、するよ
4.そうと決まれば、どこがいい?
5.勉強、するよ
6.分かったよ
7.分かったよ
8.勉強、するよ
9.そうと決まれば、どこがいい?

00.はいここでゾンビニュースのお時間です


ああ本当に申し訳無い
ちょっと今日はもう時間が無いです
明日はちょっと来れるかどうか分からないですがせめて明後日には

>>80 長くなるとだれてどうにもならなくなるのです

よければまたよろしくお願いします
ありがとうございました


時間無いのでちょっとだけ投げていきます


【4→ そうと決まれば、どこがいい? 】






後輩「はい? 」

「どこの都道府県でも、なんなら海外でもいい。どこがいい? 」

後輩「……え? 」

「いいよ、お前が行きたいところに行ってやる。地べたの泥舐める仕事でも、やってやるさ」

後輩「うわドン引き」

「引くな。……で? 実際お前どこ行きたいの? 」

後輩「え、まぁ……できれば旧帝で」

「宮廷? 」

後輩「ああそっか先輩進学に興味無かったですもんね……」

「……うん? 馬鹿にされてる? 」

後輩「してませんよ。……というかまぁ別にいいんですけど主婦って選択肢は取らせてもらえないんですね。
今に比べたら親御さんと同居でも全然いいのに」

「…………」

後輩「…………先輩? 」

「……………………」



【そーいや先輩の家族仲】


コンマ一桁目

0.血の繋がりは無い
1.良好
2.良好
3.普通
4.険悪
5.普通
6.険悪
7.普通
8.良好
9.険悪

00.動く腐乱死体祭り


【9→ 険悪】




「…………親とは、会わせたくない」

後輩「はぁ」

「それだけだ。俺も家を出たい組の仲間ってこと」

後輩「あぁ……」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………あたしたち、もしかして似た者同士? 」

「頭は似てねぇけどな」

後輩「自虐なんて止めてくださいよ。……じゃあ、本当にどこでも、いいんですね? 」

「いい。もう、お前しか、いない」

後輩「…………そう」

「…………あぁ」



【さて、ありったけの助走をつけて】


コンマ一桁目

0.まさかの全落ち
1.二人きり、新たな地で
2.都内
3.海外
4.北海道
5.都内
6.北海道
7.都内
8.北海道
9.都内

00.暴れ回る腐乱死体による蹂躙


【3→ 海外】




「いや、あのさ……まぁ、海外でも行ってやるとは言ったわ。嘘は吐いてねぇよ。覚悟はそのレベルだよ」

後輩「ええ」

「…………フツーはマジで海外の大学なんて行かねぇと思うんだけど」

後輩「馬鹿な先輩に外国語は難しいですもんねー」

「違う。そうだけどそうじゃない」

後輩「まぁ、ほら。学費は無視できるレベルだけどあたしもバイトくらいしますしー? 」

「違う……ちげぇよ……そういうことじゃねぇよ」

後輩「だって国内だとあのクソ女がなんだかんだ邪魔してきそうで……」

「…………なんも言えねぇよそれ」

夏休みが終わった辺りでパスポートを取らされた意味なんてこんな形で知りたくはなかった



【どこよ】


コンマ一桁目

0.メヒコ
1.ヨーロッパ辺り
2.北米のどっかその辺
3.ヨーロッパ辺り
4.北米のどっかその辺
5.東アジアのなんか大きいトコ
6.ヨーロッパ辺り
7.北米のどっかその辺
8.東アジアのなんか大きいトコ
9.東アジアのなんか大きいトコ

00.ゾンビの本場、亜米利加


【9→ 東アジアのなんか大きいトコ】




後輩「まぁ、ほら、漢字文化圏だから最悪筆談でなんとか」

「いやいやいや……いや」

後輩「ま、先輩を主夫にしてあげるくらいには頑張りますから! 大船に乗ったつもりでなんとかして? 」

「おかしい……俺は可愛くて結構重めででも愛しい後輩と出会った筈なんだが」

後輩「ざーんねーんでーした。先輩が出会ったのはガチで頭が良くてガチガチに重いヤベぇ女の子でした! 」

「うっそぉ……」

去年、高校を卒業してから一年間馬鹿みたいに働いて金を貯めた自分が分からなくなる

なんで、なんで? どういうことなの、これは

実際に渡航してしまうとちょっとなんかこうキャラを忘れる程に衝撃である



【まさか本当に行くとは思わなかった】


コンマ一桁目

0.大病
1.さて入学して一ヶ月
2.さて入学して一ヶ月
3.さて入学して一ヶ月
4.無事卒業結婚
5.卒業間近にて
6.無事卒業結婚
7.卒業間近にて
8.卒業間近にて
9.無事卒業結婚

00.ウイルス性ゾンビ病


時間切れです申し訳無い……
たぶんきっと恐らく明日は大丈夫

よければまたよろしくお願い致します
ありがとうございました


終われるかは怪しい時間しか無いですが再開します






………

……………

…………………





【7→ 卒業間近にて】



後輩「卒業ですねぇ……」

「俺は卒業してからもう何年も経ってる」

後輩「童貞を? 」

「同じ年度だな」

後輩「そうでしたっけ? 」

「初キスから一時間もしないうちに」

後輩「あのときはちょっと若かったですからねー」

「今も、だろ」

後輩「永遠に十七歳ですから」

「……左様で」



【卒業前だけど何事? 】


コンマ一桁目

0.彼の国には飛び級制度がありましてね?
1.子持ちに
2.子持ちに
3.金持ちに
4.浮気疑惑
5.借金
6.金持ちに
7.子持ちに
8.浮気疑惑
9.借金

00.ゾンビというよりかはキョンシー


【8→ 浮気疑惑】



後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」



【どっちよ】


コンマ一桁目

0.ダブル
1.後輩
2.後輩
3.先輩
4.後輩
5.先輩
6.後輩
7.大家のおばさん
8.先輩
9.先輩

00.エイリアン襲来


【8→ 先輩】



後輩「えーと……うん? 」

「なんだよ」

後輩「正直先輩にこんな才能があるとは思ってませんでした。
まさか四年でプロ並のお料理を毎日出せるようになるとは思ってなかったです」

「そりゃどうも」

後輩「それに馬鹿だ馬鹿だ言ってましたけどこっちの言葉もかなり上手くなりました」

「じゃないと仕事も買い物もできねぇからな」

後輩「あたしが必死に勉強してる間も努力してたんですもんねー? 」

「あぁ。……そんな棘のある言い方しなくてもいいんじゃない」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………これは? 」

ハイライトの消えた末恐ろしい顔の彼女がその手に持ちたるはーー



【回避か泥沼かはたまた】


コンマ一桁目

0.相手とのツーショット
1.店の名刺
2.イヤリング
3.店の名刺
4.合成写真
5.イヤリング
6.合成写真
7.店の名刺
8.合成写真
9.イヤリング

00.『宇宙戦争』という可能性


【7→ 店の名刺】



後輩「これ、どういうことか説明していただいても? 」

彼女が取り出したるは、そう

なんてことは無い、手の平サイズの四角い紙片

こっちでも名刺渡したりするんだなー、なんて呑気に思っていた頃が懐かしい

「あー……いや、まぁ、うん」

後輩「うん? 早く言ってくれないとお料理、冷めちゃいますよー? 」

「じゃあさっさと食べてくれるとつくった俺も嬉しヒッ

後輩「早く、言って、くれないと、冷める。卒業祝いでしょ? ね? 」

この部屋の床は大して厚くもない木板である

何度も何度もベッドの軋みが五月蝿いと異常な早口で苦情を捲し立てられたからよく分かる

その、足を強く落とした音の大きさは特に

「…………その、周のやつが帰国前に奢ってやるからって」

後輩「綺麗なお姉さんのいる飲み屋を? ふぅん? へぇ? 」

「本当だよ……や、着いていった俺が悪い。すまなかった」

後輩「先輩はさすがですねぇ……いつの間にか現地のお友達とは男の友情を育んでいたようでー? 」

お前も友達沢山いるだろう、とは言えなかった

素直にそう、目が怖い

それに普通スプーンを握り締めて過ぎて手は白くなりかけない


後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………次は無い。分かった? 」

「分かった。もう一生行かない」

後輩「本当に? あたしに捨てられたら行きたくなるんじゃない? 」

「お前に捨てられたら死ぬからそれで正しい」

後輩「あっそ。…………ん」

「お注ぎ、致します」

いつの間にかお互い酒を飲んで楽しむことができるようになったけれど

関係も多少は変わったと思いたいけれど

どうも、俺は彼女には勝てないらしい

そこだけは、変わらない



【ところでほら、この先は? 】


コンマ一桁目

0.ウイルス研究所研究員
1.住み着く
2.インフラ
3.IT
4.インフラ
5.IT
6.住み着く
7.インフラ
8.住み着く
9.IT

00.Last zombie Chance





………

……………

…………………



【0→ ウイルス研究所研究員】



「それにしても……よかったのか? 」

後輩「ん……腕、もっと頭に寄せて」

「だってお前飲み過ぎて酒臭ぇも……分かったよタマの辺りで不穏な動きするな馬鹿」

後輩「馬鹿じゃないですもーん。帰国したら院生でありつつウイルス研究所の研究員ですもーん」

「そりゃそうだろうけどな……」

いや、なんていうのかな、普通に凄い

今どき理系だろうが高学歴だろうがそんなやつ滅多にいないと思う

高卒だしなんかよく分からないけど自慢されまくったからたぶん合ってる

ただ、俺の言いたいことはそういうことじゃなくて

「…………本当に帰国してすぐに籍入れるのか? 俺だって二人養う程安定した職ってわけじゃ」

後輩「あたしが高給取りだから問題無し。……それとも」

「うん? 」

後輩「すぐに籍を入れて何か問題でも? 」

「言ってなかったっけ? 足の先なめ回してでも結婚してほしいと思ってるんだ俺」

後輩「ばーか」


当然、お互い嫌な思いばかりある実家には帰らない

探そうと思えば家族くらい割と簡単に探せるこの時代

それでもこれまで連絡が来たことなんて一度も無かった

連絡くらいくれれば18年育てられた恩もあるわけで、

仕送りくらいはしようと決めていたのだけれど

後輩「……不安、なの」

「うん? 」

後輩「あなたが、どこかへ行ってしまうとは思わないけど。いつか裏切られそうで」

「馬鹿なの君。寧ろ盛大に捨てられそうなのは俺の方だろ」

後輩「そんなこと分かりませんよ。異色の経歴で年若い研究員なんて変な男ばっか寄ってくるだろうし。
先輩はこの四年で優しさは余計増した上にお料理も異常な程できるし人付き合いは上手い方だし」

「それでも、さ。そういう風に見てくれてるのは嬉しくなくはないけど……でも、やっぱり俺の方が、怖いよ」

後輩「…………」

「何もかも決めてくれたのはお前で、先に動いてくれたのはお前で。
俺はなんでもかんでもお前に合わせて必死に着いてきただけだからさ。
いつかふとした瞬間にあっさり捨てられるかも、って最近は特に思う」

後輩「外面は魅力的な男性になっても馬鹿は治りませんでしたねー」

「お前の方こそ頭はキレッキレになっても馬鹿のまんまだったな」

後輩「…………」

「…………」

後輩「…………」

「…………」

クス、クスクスと

どちらからともなく噛み殺しきれない笑みを溢して

お互いに、馬鹿と言い合う他愛無いルーティンに安堵する


きっと、これからもくだらないことで衝突はするだろう

その度に馬鹿はお前だいいやそっちだと言い合って

その数だけまた仲直りするのだろう、そうなってほしい

日本を飛び出してからの四年間は本当に幸せだった

慣れない地で、殆どぶっつけ本番のような無茶振りをされて

それでも二人でなんとか生きてきた

先立つものはあればある程いい

貰えるものは貰っておくべきだと今でも思う

けれど、遠回りをしようが無駄とも思える苦労を重ねようが

それでもなお努力して手を伸ばして掴み取る価値もまた存在するのだ

或いは、こんなことを思えるようになった日々を恨めしく思うこともあるのかもしれないが

そのときはまたそのとき考えればいい

不幸を連想するのは、五年以上前のあの日、止めたのだ

後輩「ふぅ。…………ね」

「ん? 」

後輩「帰ったら久々にあれ、してあげる」

「……あれ? 」

後輩「ナースコスでえっち。肩書きも四分の一位はナースだし白衣は自前だし? 」

「ばか。…………期待しないで、待ってるよ」

ただの生意気な後輩は料理以外は何もかも完璧で出来過ぎる程佳い女に

ただ優しいだけで身体の一部分だけは大きい馬鹿は料理のできる馬鹿に

後輩「ん…………もっと、きつく抱き締めてください、先輩? 」

「……あぁ」

大事なところは変わらず、他は多少なりとも変化して

この先を楽しんでいけたら、それに勝る幸福は、無いだろう



【ラストと言ったが……】


コンマ一桁目

0.娘
1.息子
2.子無し
3.息子
4.双子
5.バスケチーム
6.娘
7.双子
8.娘
9.息子

00.肝心のウイルス研究でしたが……






………

……………

…………………




【4→ 双子】



「はぁ……」

「……なぁに? 」

「いや、なんてーの……お前さ」

「うん? 」

「よく二人分の子育てして研究して

「それが仕事だもの。それにあの子たちと殆ど一緒なのはパパの方でしょ? 」

「まぁ、翻訳家だし主夫みたいなもんだし。それにそこまではいいんだ理想的なママだよ、うん」

「何か問題が? 」

「悪くは無い。…………一応在宅でも研究できる上に高給取りだからってさ」

「? 」

「わざわざ休み取って幼稚園に送り出した後、誘ってくる? 」

「え? なんで? 夜はあの子たち見てないとダメでしょ? 」

「はぁ。……………………こういうときお前の身体が少し、恨めしいよ」

「あの子たち産んでまた大っきくなったからー……ねぇ? 」

仕方無いでしょ、という顔は違うと思う

「んふ……ほら、折角パパのだーいすきなの着てあげたんだから、そんなことどうでもいいじゃない? 」

「…………ッ」

本当に、何もかもお見通しらしい。知ってたけど

「コレで何度も抉って泣いても止めてくれないのはそっちの方なのに……ねぇ…………先輩? 」

「……………………はぁ」

取り敢えず次も双子だったら何か方策を考えようそうしよう

もう大枠では大団円だしどうでもいいことにしよう、うん



じゃあ、取り敢えずそういうことで。俺は大事な仕事の続きをーーーー








乳も性格も生意気で貧乏で家族仲の悪い優秀な後輩「せんぱーい! 」


                          おわり


おわり!
ゾンビは引き当てた時点で愛のサバイバルアクションスレになるちょっとしたスパイスでした
そのまま幸せに終わってよかったと思います、はい

なんとなくまだやりたい感じなので似たようなのが建ってたらたぶんこの >>1 です

ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 05:11:50   ID: S:MLofhr

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