【ヒープリ】のどか「ザ・クイズショウ?」 (35)

案内人「花寺…のどかさんですね?」

のどか「はい、そうですけど…?」

案内人「私、銀河テレビの者ですが…」

サッ

案内人「…おめでとうございます。」

案内人「貴方を、『THE QUIZ SHOW(ザ・クイズショウ)』にご招待いたします!」



のどか「………えええええ!?」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1613027888

スタッフ「本番5秒前、4、3、2……」

<ON AIR> ガコン

???「人は誰でも、華やかな夢に憧れる…」

???「世界中を旅したい者、大きな家に住みたい者、はたまた大金を手にしたい者…」

???「そんな夢の終着点、それがこの『THE QUIZ SHOW』!!!」

ワーワー パチパチパチ

???「さあ今週も始まりました『THE QUIZ SHOW』、司会は私、MC樽井!」

樽井「そして本日の解答者はこの方!!」

プシュー

のどか「……」ペコリ

樽井「看護師、花寺のどか!!」

ワーワー パチパチパチ

樽井「さあどうぞ、此方の方へ!」

のどか「よろしくお願いします!!」


VTR『花寺のどか、25歳、看護師。』

VTR『かつて幼少期に重篤な病気を患い長期入院していたが、その後回復し、現在ではすこやか市立病院の看護師として勤務中。』

VTR『余談ですが14歳の頃にはプリキュアとしても活躍していたとのこと!』

のどか「…えっ、言っちゃって大丈夫ですか?プリキュアの事とか…」

樽井「それがこの番組の醍醐味ですから。」


樽井「とはいえ、今はすこやか市立病院の看護師として働いていらっしゃるのですね。」

のどか「はい、私が幼少期の時に重い病気を患っていたので…その分今度は私が皆に恩返しできるように頑張ってます!!」

樽井「なるほど、本当に素晴らしいです!」

樽井「それではここで、この番組のルールを説明しましょう!」

樽井「この『THE QUIZ SHOW』は、全7問のクイズで構成されています。」

樽井「クイズに正解する毎に賞金が上がっていき、7問突破した時点で、貴方の獲得金額は1,000万。あなたはその後、1,000万を賭けて、『ドリームチャンス』に挑戦することが出来ます。」

樽井「そのドリームチャンスに挑戦し、見事クリアすることが出来れば、貴方が手に入れるのは『夢』…そう、文字通り1つだけ夢を叶えることが出来るのです。」

樽井「…宜しいですね?」

のどか「はい!」

樽井「それでは最初に聞いておきましょう。7問正解したのち、貴方はドリームチャンスに挑戦する意思はありますか?」

のどか「…あります!」

樽井「それでは伺います…あなたの夢は何ですか?」

のどか「私には…幼少期に助けてくださった、蜂須賀先生がいます。」

のどか「その蜂須賀先生が外国の研究機関にいらっしゃるので、海外へ会いに行って、元気になった私の姿を見せてあげたいです!」

樽井「わかりました!それではドリームチャンスに成功した暁には、その夢の費用も銀河テレビが負担して差し上げましょう!!」

のどか「本当ですか?…ありがとうございます!!」

樽井「それでは、すこやか市立病院の看護師・花寺のどかが、この『THE QUIZ SHOW』に挑みます!」

樽井「イッツ、ショーターイム!!!」

ワーワー パチパチパチ


ディレクター「はい、オープニングOK!どんどん行け、どんどん行けよォ!」

ディレクター「…おい文尾!お前チンタラやってんじゃねーよォ!段取りどうなってんだよォ!」

プロデューサー「………。」

樽井「それでは早速第1問です!」

樽井「国民的アニメ『ドラえもん』の登場人物・のび太の苗字はどれ?」

樽井「A:野比、B:源、C:出木杉、D:剛田。」

のどか「…Aの『野比』。」

樽井「正解ー!」

パチパチパチ

<\100,000>

樽井「続いて第2問!」

樽井「次のうち、太宰治の書いた小説はどれ?」

樽井「A:『坊っちゃん』、B:『走れメロス』、C:『伊豆の踊子』、D:『浮雲』。」

のどか「ちょっと待って、どれだったっけ…」

樽井「……。」

のどか「えっと…Bの『走れメロス』。」

樽井「…正解でーす!」

パチパチパチ

<\500,000>

樽井「それでは第3問!」

樽井「次のうち、元素記号の『Ca』に該当する元素はどれ?」

樽井「A:カルシウム、B:ケイ素、C:クリプトン、D:カリウム。」

のどか「…Aの『カルシウム』。」

樽井「…正解ー!」

<\1,000,000>

パチパチパチ

樽井「いやー花寺さん、なかなか調子いいですねー!」

のどか「あ、ありがとうございます…!」

樽井「では第4問……おっ、これはラッキー問題ですね?」

樽本「最初のVTRにもありましたが…花寺さん、過去にプリキュアとしても活躍されていたそうで?」

のどか「はい。」

樽井「では、貴方がプリキュアとして実際に使っていた必殺技は次のうちどれ?」

樽井「A:『ビートソニック』、B:『プリキュア・ヒーリング・フラワー』、C:『しねしねこうせん』、D:『ラブアローシュート』。」

のどか「…Bの『プリキュア・ヒーリング・フラワー』。」

樽井「正解ー!」

<\2,000,000>

樽井「いやー、それにしてもあらためて凄いですね、プリキュアとしても活躍されていたなんて!」

のどか「はい…!」

樽井「いいですねー、私も一度『プリキュア・ヒーリング・フラワー』を喰らってみたいなー、なんて!」

のどか「ははは……」

樽井「それでは、第5問に参りましょう!」

樽井「まずは此方の人物の写真をご覧いただきましょうか。」

[ダルイゼンの顔写真]

のどか「……え…?」

樽井「花寺さん、此方の人物を御存じで?」

のどか「は、はい…さっきの……私がプリキュアの時に…敵のビョーゲンズの幹部だった…ダルイゼンです…」

樽井「どのような敵だったんですか?」

のどか「兎に角……人の弱みに付け込んでくる……本当に許せない敵でした…。」

樽井「なるほど……それではここで問題です!」

樽井「その敵組織・ビョーゲンズの幹部であるダルイゼンと、花寺さんとの本当の関係は次のうちどれでしょうか?」

のどか「…!?」

樽井「A:親友、B:師弟関係、C:お笑いコンビ……」

樽井「………D:宿主。」

のどか「………!?」ゾクッ……

のどか「あの……」

樽井「どうしました?」

のどか「樽井さん…答え…知ってるんですか……?」

樽井「ええ…私は貴方のすべてを知っています。」

樽井「もっとも、私自身も何者なのか分からないんですけどね…」

のどか「えっ…」

樽井「…さあ、それでは答えをどうぞ!!」

のどか「………Dの……『宿主』……」

樽井「……正解です!」

<\4,000,000>

のどか「………。」

樽井「それでは第6問!ちょっとこれは難しいかなー。」

のどか「………。」

樽井「英語の『Contradiction』の日本語訳は何?」

のどか「………。」

のどか「…いや、すぐ出ないです、これ…」

樽井「流石に難しいですよね、ここで『奥義(オウギ)』使ってみますか?」

のどか「…じゃあ…使います。」

樽井「出ました!『奥義』です!!!」

<奥義 ―Ougi―>

樽井「奥義を使えるのは1回だけ、良いですね?」

のどか「…はい。」

樽井「では、ルーレットスタート!」

ピピピピピピピピピピピ…

のどか「…ストップ。」

 『召喚』
→『以心伝心』
 『導きの手』

樽井「…『以心伝心』!」

樽井「ある方と電話がつながっております。」

???『…もしもし?』

のどか「その声は…ちゆちゃん?」

樽井「はい、電話のお相手は沢泉ちゆさんでーす!!」

パチパチパチパチパチパチ

樽井「因みに花寺さん、沢泉さんとはどのようなご関係で?」

のどか「あの…私と一緒にプリキュアをしていた…私の親友の一人です…!」

樽井「なるほどね…では、沢泉さんどうぞ!」

ちゆ『もしもし?』

のどか「ちゆちゃん?…何でちゆちゃんが…?」

ちゆ『わ、私だって分からないわよ…急にテレビ局の人が入ってきて…』

のどか「いや、でも…」

樽井「花寺さん、制限時間があるんで…」

のどか「は、はい………じゃあちゆちゃん、問題読むね…」

ちゆ『…うん。』

のどか「英語の『Contradiction』の日本語訳…ってわかる?」

ちゆ『待って、今スタッフさんから電子辞書を渡されてるから調べてみる……』

のどか「………。」

樽井「………。」

ちゆ『……む……『矛盾』…』


樽井「………。」

のどか「ちゆちゃん、今何て…!?」

ちゆ『…だから………矛盾…』

のどか「………。」

樽井「さあ花寺さん、答えをどうぞ!」

のどか「……『矛盾』………」

樽井「正解でーす!」

<\8,000,000>

樽井「ということで、沢泉さん、ありがとうございました!!」

ちゆ『ありがとうございました………』

のどか「………。」

樽井「それでは第7問!」

樽井「これは、貴方の記憶に問いかける問題です。」

のどか「………。」

樽井「貴方が、最後にビョーゲンズ幹部・ダルイゼンを倒す前、直接彼に放った言葉は次のうちどれでしょう?」

のどか「っ!?」

樽井「A:『あなたの笑顔も守らなきゃ』。」

樽井「B:『友達を助けるのに理由なんて無い』。」

樽井「C:『どんな人でも怪我をして苦しんでいるなら、私は助けてあげたい』。」

のどか「………。」

樽井「……D:『都合のいいときだけ私を利用しないで』…」


のどか「………!」

樽井「っ!?」ガタッ

のどか「!?」

樽井「ううっ、あ、頭が…ぐっ……」

のどか「えっ、あっ…ちょっと…大丈夫ですか……?」

樽井「すみません、急に取り乱してしまいました…」

のどか「…………。」

樽井「では、問題に戻ります。」

樽井「貴方が、最後にビョーゲンズ幹部・ダルイゼンを倒す直前、直接彼に言った言葉は…」

のどか「……『D』。」

樽井「…えっ」

のどか「Dの……『都合のいいときだけ私を利用しないで』…」


樽井「………。」

樽井「…正解です!これで1,000万円ゲットです!」

<\10,000,000>

パチパチパチパチ

樽井「そういえば先程、ビョーゲンズ幹部・ダルイゼンの宿主が貴方だったと…」

のどか「もうこれ以上言わないで…」

樽井「………。」

のどか「私が幼少期に重病を患ったのは、本当は彼が私の身体に寄生していたからで…」

のどか「彼は、女の敵です…本当に、初めから彼さえいなければ…」

樽井「………。」

樽井「…でもこれで、花寺さんはドリームチャンスへの挑戦権を得たことになります!」

のどか「…………。」

のどか「…ありがとうございます。」

樽井「失敗すればそれまでの獲得賞金はゼロ!このまま1,000万円をもってドロップアウトすることも出来ます。」

樽井「…貴方は、ドリームチャンスに挑戦する意思がありますか!?」

のどか「…挑戦します。」

オオオォォォ…!

樽井「ドリィィィムチャンス!!!!!」

<DREAM CHANCE!!>

デンデケデン,デンデケデン…

樽井「それでは、花寺のどかさんにドリームチャンスの問題です。」

のどか「…………。」

樽井「貴方がビョーゲンズ幹部・ダルイゼンを倒した後、ボスのネオキングビョーゲン、同じくビョーゲンズ幹部のシンドイーネを倒すとき、貴方が取った行動はどれ?」

のどか「……!?」

樽井「…A、」

のどか「…ちょっと待って…」

樽井「…どうしました?」

のどか「本当に…答え…知ってるんですか?…さっきから、貴方……」

樽井「勿論…先ほど言ったとおり、私は貴方のすべてを知っています。」

のどか「…………。」

樽井「では問題に戻ります。」

樽井「ボスのネオキングビョーゲン、同じくビョーゲンズ幹部のシンドイーネを倒すとき、貴方が取った行動はどれ?」

のどか「…………。」

樽井「…A:『ネオキングビョーゲンだけ許した』。」

樽井「…B:『シンドイーネだけ許した』。」

樽井「…C:『ビョーゲンズに降参をした』。」


樽井「……D:『ネオキングビョーゲンを倒すために、シンドイーネを都合よく利用した』。」

のどか「…………」





ダルイゼン『そうだ、キュアグレース…』

ダルイゼン『お前を使って育ててみるのはどうだ…』





のどか『ダルイゼンを育てたのが私なら…私が何とかしなくちゃ…』





のどか「…………」





ダルイゼン『助けてくれ…オレはオレじゃなくなる…!』

のどか『…都合のいいときだけ私を利用しないで!』





のどか「…………」





アスミ『私の中にメガパーツを宿せば…!』

シンドイーネ『ヒーリングッバーイ……!』





ちゆ『……『矛盾』………』





のどか「………っ!」


樽井「残り、10秒…」

のどか「………」

樽井「9、8、7、6、5、4…」

のどか「……『D』…」

樽井「…え?」

のどか「Dの…『ネオキングビョーゲンを倒すために、シンドイーネを都合よく利用した』……」


樽井「………」

のどか「………」

樽井「………」

のどか「………」

樽井「………正解!おめでとうございます!!!」

<Congraduation!!>

ウワァァァァァァ…! パチパチパチパチパチ…



樽井「さあ花寺さん、まずは記念のトロフィーを…」

のどか「う゛っ……う゛うっ……」グズッ…

樽井「………。」


樽井「正義って…難しいですね。」

のどか「…………。」

樽井「行き過ぎた正義は、時には自分を見失ったり、誰かを犠牲にすることもある……」

樽井「でも、これらの失敗を経て、人は成長していくものなんです…」

のどか「…………。」

樽井「…というわけで今回、花寺のどかは見事、自分の夢を叶えることに成功しました。」

樽井「次週、自らの夢に挑戦するのは一体誰なのか、来週もこの時間にお会いしましょう。」

樽井「…貴方の夢を、叶えます!!!」

パチパチパチパチパチ…



のどか「…………。」グズッ…

―――白い部屋。

樽井「……」ガクガク…

…………

樽井「…俺は…」ガクガク…





ダルイゼン『お前を使って育ててみるのはどうだ…』

のどか『ダルイゼン…何を企んでいるの!?』


樽井「俺は……ビョーゲンズの…幹部……」ガクガク…

ダルイゼン『助けてくれ…オレはオレじゃなくなる…!』


樽井「……キュアグレースが…宿主……」ガクガク…


のどか『…都合のいいときだけ私を利用しないで!』


樽井「う゛わああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」



…………

プロデューサー「………。」

プロデューサー「いい加減に思い出したか……お前の前世の記憶……」



To be Continued……?

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom