こんにちは。ミリシタ感謝祭でRED ZONEの衣装とグラビアスタジオ実装を見てこんなことを書きたくなりました。
【概要】
・以前書いた【ミリマスR-18】桜守歌織「お友達から始めませんか?」なお話 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1607698649/)と話は繋がっています。
・歌織さんガン攻めです。(逆転は)無いです。
・手首の拘束、乳首攻めおよび足コキ描写があります。苦手は人はご注意を。
12レス分になると思います。今回も対戦よろしくお願いします。
正月のイベントが一通り終わったと思ったら、慌ただしくバレンタインイベントの準備が世の中では進んでいる。二月を目前にして、4 Luxuryの新曲”RED ZONE”のリリースも近づいていた。
一年中体も心も休まる暇が無いのだが、仕事がひっきりなしに続くのは、それはそれで嬉しい忙しさだった。予定外の大きな支出が発生することこそあれど、トータルの業績はおおむね好調、765プロダクションの経営は黒字続きなのだから。
ようやく工事の終わった、真新しいグラビアスタジオの中。まだ使い始めて一ヶ月も経っていないそこで、やや重たいまぶたを擦りながら、俺はカメラのシャッターを切り続けていた。もう二十分程は経っただろうか。他の仕事で一人だけ遅れてしまった歌織さんの、キービジュアルに使用する写真の仮撮影が進行中だ。
仮撮影のカメラマンは俺一人だ。時計の針はあと二時間もしない内に日付を改めてしまう。そんな時間だからもう劇場に残っている者もいない。クロマキー合成のためのグリーンバックが目に眩しい。車で歌織さんを送っていく前に、カフェイン錠剤の一つでも服用しておいた方がいいかもしれない。
「……よし、歌織さん、一旦写真の確認をしましょう」
カメラの前でポーズを取っていた、レースクイーン姿の彼女へ呼びかけて、パソコンの方へ移動するよう促した。
まだ内部の整理が十分でない関係で、ノートパソコンは薄暗い倉庫スペースの片隅のデスクの上だ。レフ板をはじめとした撮影機材がしまわれているコンテナの近くには、大道具の一種として使うことになる、仮眠室から運んできたベッドもある。
画像処理用のアプリを立ち上げて、グリーンバックの写真をキービジュアルの仮画像と合成する。緑に慣れきっていた目に、真っ赤な車と真っ赤な衣装が鮮やかに飛び込んできて、思わず感嘆の声があがった。
「いいじゃないですか。ゴージャスな感じ出てますよ」
「そうですか? ……ふふっ、よかったです」
「これ、他の三人の写真も重ねてみましょう。車の実物がここに無いから、実際の撮影はもうちょっと違う画になる予定ですけど」
「まあ……四人並ぶと派手ですね。ちょっと恥ずかしいですが、セクシーな雰囲気も……」
「セクシー……確かに、それは」
風花はグラビア撮影のオファーが多く回ってくるから、露出の高い衣装には嫌々ながらも本人が慣れていて、よく馴染んでいる。麗花はそういった服装を気にしているのかいないのか分からないが、とにかく臆することなく堂々とした佇まいで、スタイルの良さがよく出ている。このみさんも(本人に言ったらプリプリ怒るだろうが)珍しく本人のアピール通りのお色気が醸し出されている。
「……これは」
だが、一人で撮影したこの歌織さんの写真はどうだろう。
「やっぱり、ちょっと……歌織さんにしては過激かもしれません」
恥じらいを滲ませつつも、大胆不敵な表情。
ジャケットの内側で目を引くデコルテ。
ファスナーを下ろしただけで露わになりそうな、きわどい胸元。
ヘソ出しの腹部に、引き締まったウエスト。
マイクロミニスカートから伸びる太腿。
その片側にだけつけられた、ハート付きのベルト。
普段あまり晒さないからか、赤い全体像の中で肌の白さがよけいにくっきりと際立っている。
後に撮影した画像になるにつれて、煽るような色気は増す一方だ。画面の向こう側に手を伸ばしたくなるほどだが、被写体の張本人が背後で見ていると思うと、気恥ずかしかった。
ほんのりと頬を染めた表情の中には、挑発的に舌を覗かせているものもある。スカートの裾を摘まんでいるショットを見た瞬間なんて、何度も目にしたその内側を想起して、生唾を飲み込みそうになってしまった。ホットパンツを履いているから、下着が見えないことは分かっているはずなのに。
「仮撮影だから、と思い切ってみたのですが……やり過ぎてしまったでしょうか?」
「は、はい。本撮影の時は、もう少し抑えてもらえると、他の三人ともバランスが取れると思います。でも驚きました。歌織さんが、こんなに色っぽい表情で写るなんて」
「ふふっ……ドキドキしていただけましたか?」
耳元で囁く声がして、脊椎に電流が走った。
「っ……! ……ええ、とても。そっ、それじゃあ、仮撮影はこんな所で。順調に進んだから、スタジオの使用時間はもっと短くてもよかったかもしれないですね」
椅子から立ち上がり、腰に手を回す。何かを訴えかける鼓動を追い払いたくて、胸を反らして背筋のコリを取ろうとしたら、「カチッ」と何かが嵌る音がした。
「ん……あれっ? 手が……」
背面に回した手を前に持ってくることができない。それどころか、右手と左手を離すことすら。手首に何かがかけられている……?
「歌織さん、これは!?」
「驚かせてごめんなさい、プロデューサーさん」
決して強い力では無かったはずだ。しかし、手錠らしきものを嵌められたことに金属音で気が付くと、視界が回転した。すぐ傍にあったベッドに、ひっくり返されている。倉庫のひんやりした蛍光灯の光を、歌織さんの背中が遮っていた。
「私の表情がもし色っぽかったのなら、それはきっと、今……そういう気分だからだと思います」
「そういう気分、って――」
馬乗りになった歌織さんの顔が覆い被さってきた。いつもつけている香水の薔薇の香りと、しっとり潤った唇。陰になった歌織さんの顔の中で、翡翠のように双眸が煌めき、視線を縫い付けた。
「このスタジオ、誰かが使っている間は、鍵がかかるようになっているのですよね? ここなら、入口からも遠いようですし……」
いいですよね、と歌織さんは確認を取ってきたが、こちらに決定権は無いも同然だ。何しろ両手を背中側で拘束されているのだ。
「い、一体どうしたんです? 随分積極的というか、強引というか」
「……夢を見たんです」
「夢?」
「ええ。い……いやらしい夢を……」
「そ……そうなんですか」
「私から色々した……というのは記憶しているのですが、貴方がどんな反応をしていたのか、よく覚えていないのです。それで、実際に試してみたくなってしまい……好奇心に盛り上がったまま、ずっとウズウズしていたんです」
返事には出さなかったが、なるほどと合点した。あの淫靡とさえ言える色香の正体はそれだったのか。性的欲求が表情に出るほど高まっていたのなら、エロティックな写真になってしまうのも当然かもしれなかった。
男女の営みに乗り気なのは嬉しい。レッスンと称して仕込んできたエッチに歌織さんの方からお誘い頂けるなんて光栄だ。
でも、劇場の中で求めてくるなんて!
「か、歌織さん、ここ職場ですし、ウチに来て続きを、ってのじゃダメでしょうか――あっ、よしてください、せめて手を……!」
マウントポジションのまま、歌織さんにネクタイを解かれた。スーツのジャケットは事務室に置いてきていた。シャツのボタンが、上から順に外れていく。鎖骨が剥き出しになるやいなや、そのすぐ下に、音を立てて歌織さんは強く吸い付いた。
「キスマーク残っちゃいますね、ここ。……大丈夫です、痛くはしませんから」
「……わ、分かりました……」
無駄かもしれないと思い、抵抗するのはやめた。
歌織さんは普通の女性が習得していないようなことにも精通している。お父さんに習って実銃を扱った経験すらあるのだ。恐らく護身術や逮捕術にも明るいだろう。
彼女は売れっ子のアイドルでもあり、いずれ結婚まで考えて交際を始めた、愛しい恋人でもある。手をあげるなんて天地がひっくり返ったってありえないが、仮に取っ組み合いになったとしても、負けるのは恐らく、格闘技の類を経験したことの無いこちらだ……情けないことだが。
「優しく、お願いします……」
「! ……ふふ、ふふふっ……! 今の、すごくゾクッとしてしまいました。貴方がしてくれるみたいに優しくしますから、安心して身を任せてください」
欲情を溢れさせた妖艶な笑みを浮かべる歌織さんに、こちらは僅かな恐れを抱いていた。逢瀬の時には決まって呼び捨てにしていたが、とてもそういう雰囲気では無い。手の自由が利かない事実は変わらないから、尚更だ。
「ん……ん……ちゅっ、ちゅ……」
唇を割って入ってきた歌織さんに、歯茎やら歯列やらを丁寧に舐めとられる。こちらの舌は引きずり出され、ちゅうちゅうと音を立ててしゃぶられた。こちらから求めた時よりも情熱的なディープキスに、所在の無い指先から力が抜けていく。
「プロデューサーさん、美味しいです……」
唇の端から零れ落ちそうになる唾液は、そのことごとくが重力に逆らって飲み下される。ぴちゃぴちゃ、くちゅくちゅ、と粘り気を含んだ液体同士が絡み合う。細い声の混じった歌織さんの血気盛んな鼻息は荒い。空気を介して伝わってくる体温は、身にまとった真紅の衣装そのものの熱さだった。
「耳からずっと下……あっ、ここ♡」
「うわっ! あ、ちょっと、歌織さん……!」
薄いアンダーシャツ越しに乳首がくすぐられる。こそばゆい。綺麗な女性に組み敷かれてこんなことをされるのが、酷くムズムズする。歌織さんの耳でハートのピアスが揺れて、恥じ入る俺を笑っていた。
「お、男のそんな所触ったって……!」
「恥ずかしがってる所、とっても可愛いですよ。ますます、火がついてしまいます……」
「うくっ……く、くすぐったい……」
自分の意思とは無関係に刺激から逃げようとしても、逃げた先では歌織さんの指がもう待ち構えている。触られて硬直した乳首をきゅっと摘ままれて、囚われの身となったままのそこをコリコリ捻られている。じいんとした甘い痺れが股間に響いて、みるみる内にズボンの中が窮屈になっていく。
「はぁ……はぁ……楽しい……もっといっぱい、触らせて下さい♡」
この執拗さ、身に覚えがあった。そのチューブトップに押し込められた巨乳をイジメて、涙目になるまで可愛がっていたのは他でもない自分自身だ。それをこんな形でやりかえされるなんて、悔しいような、複雑な気分だ。
「あ……全部は脱がせられないわね……」
アンダーシャツをがばっとまくり上げられた。剥き出しにした胸板に柔らかい頬が触れる。男の肉体の感触を愉しむように頬ずりしながら、リップ音と共に吸い付かれた瞬間、ビリっとするものが全身を駆け抜けて、声が出てしまった。
「うふふ……男の人でも、そんな声出しちゃうんですね。もっと聞かせてください……ね♡」
舌先で転がして、吸い上げて、押し込んで、ぐるぐると舐り回す。歌織さんの体に教え込んだ責め方だった。一方的にされるがままになっている恥辱に顔が燃え上がるようで、その様を眺める歌織さんは悦に浸っている。
「プロデューサーさん、可愛い……♡」
ズボンの内側がひっきりなしに反応している。乳首をなぶられながらカウパー氏腺液がじわじわと染み出してきた。テントが張った股座の存在はもう察知されていて、布地の内側で跳ねる隆起の存在を確かめるように、掌がそこを撫で回している。僅かな圧迫感にも大きく跳ねて、檻に押し込められたオスは激しい自己主張を繰り返している。
「そろそろ、こっちも……」
ベルトの拘束が緩んだ。薄いボクサーブリーフの中でペニスが暴れている。頭を濡らしたそいつが胴を震わせながら姿を見せると、歌織さんは恍惚とした溜息を漏らした。
「夢の中のプロデューサーさん、ある所を使ってして欲しいってリクエストしてきて下さったんです。どこだと思いますか?」
「どこって……手?」
「違いますよ」
「口? それとも……胸……?」
「そのどちらでもありません」
ここですよ、と口にすると、歌織さんがスッと立ち上がった。ブーツを脱いだ黒のストッキングに包まれた美脚が、目の前にすらっとそびえている。それがしなやかに持ち上がり、ゆっくりと股間に迫ってきた。
「運転中の足を見ていてつい催してしまった、とおっしゃってたんです。足でしてしまうなんてそんな、って思いましたけど……考えたら、ハァ……ドキドキが、止まらなくてっ……」
直接言葉で伝えたことは無かったが、そんなことを考えた心当たりはあった。レース場での仕事があった時、レーシングカーのシミュレーターを歌織さんは目まぐるしく操作していた。その、爪先と踵を巧みに使い分けるペダルワークを見ていたら……。
「う……ッ」
「ごめんなさい、貴方の大事な所を足蹴にしてしまって……でも」
そっと足先が触れて、くぼんだ土踏まずが、土を踏まずに陰部をゆっくり踏みつけた。じわりじわりと体重が乗ってきて、圧力のかかったペニスがびくんと膨張して僅かな抵抗を見せる。
つるつるしたストッキングの生地が肌の上を滑っていく。体温を纏ったそれが、往復する動きに合わせて幹の芯を捉え、擦りあげていく。
「はぁ……はぁっ……踏んじゃうなんて、すごく、いけないことしてるのに……貴方の顔を見ていると、私、燃え上がってしまいますっ……!」
歌織さんの目はぎらぎらと昂っていた。自身が性感に翻弄されている時とは別種の荒い息遣いが生々しく聞こえてくる。器用なことに、陰部を押さえつけた足でそのまま掴み、扱こうとしている。手で握られるのとまた違う快感が走る。
歌織さんに見下ろされながら屈辱的な蹂躙を受けているのに、支配される背徳感に腰が震え、男のシンボルは歓喜に身をよじって、ねっとりと涎を吐き出している。
「いつもより、元気いっぱい……こんなにしているのは、足で踏まれているから……だったりするのですか?」
「……っ……」
女に踏まれて興奮するわけが、と反論したかったが、否定できなかった。繊細さの無い刺激が、却って荒々しく身の内に響いてくる。俺が教えていない手段で責めてくることに教え子の成長を喜ぶ心理があったかもしれないが、それを認めたら、何かを失いそうだ。
ぐりぐりとペニスを圧迫する足の動きは徐々に激しくなっていたが、突如それがぴたりと止んで、歌織さんは右足を下ろしてしゃがみこんできた。
「片足だと、どうもやりづらいような……ちょっと、失礼します」
背後から、上半身を持ち上げられた。肩越しに覗き見てみると、腰を下ろした歌織さんがヘッドボードに寄りかかっている。後ろから抱きかかえられて、俺の好きな薔薇の香りが、鼻腔をくすぐる。
「いつもとは逆ですね、ふふっ……」
背中に柔らかいものが当たっている。その弾力越しに、テンポの速い鼓動が微かに伝わってくる、ような気がする。
頬にしっとりしたキスをされた。優しく抱き締められて甘い安らぎを覚えてしまいそうになっていると、背後からにゅっと両脚が伸びてきた。硬くエラの張った肉茎がそのまま足の裏に挟みうちにされ、アトランダムな圧力が四方八方からかかってくる。
「すごいです、足の間で、びくびくしてて……エッチなお汁がこんなに……」
「あ……うっ……か、歌織さん……」
今までに体感したことのない刺激が絶え間なく襲ってきて、腰がかくかくと震えている。先走りで汚れてしまうのもお構いなしだ。早くも要領を得た歌織さんの足は肉茎の中心軸をしっかりと掴み、器用にごしごし扱き上げている。密着した背中には、大きく実った幸福感が押し付けられていて、首筋や肩口にはついばむような口づけのにわか雨が降ってくる。
「はぅっ……! ああ、ううっ」
「貴方のこんな姿が見られちゃうなんで、私は、幸せ者です……♡」
耳元に火照った息がかかり、吐息に乗せた言葉が耳の穴から下半身を打ち付ける。
甘噛みされる耳に意識がいったと思えば、刺激を忘れていた胸元をカリカリ引っ掻かれ、鋭い電撃が落ちた。
足で弄ばれる性器は、快楽の滝に打たれて悶え、血管を太く浮き上がらせている。
「昂っているんですね。おちんちん、あんなに硬かったのに、まだ硬くなる……熱すぎて、足の裏が火傷してしまいそう……」
「歌織さんっ……! もう……」
「漏らしてしまいそうですか?」
「は……はい……!」
「まだダメです……♡」
「えっ……?」
「もうちょっと、辛抱してくださいね」
「だって」
「我慢ですよ、我慢……♡」
こういう時は「我慢しないでいいですよ」って言ってくれるはずなのに。
溜め込んだやんちゃな欲求を優しく包み込んで、全て受け止めてくれるはずなのに。
「ど、どうして」
「……全部、私の中に欲しいんです。だから、今は出してはいけませんよ……?」
涙を流す子どもに語りかけるような、歌織さんの慈愛に満ちた声。言葉では「いけませんよ」と禁じているのに、その穏やかな声色は「いいですよ」と赦しを与えている。
射精欲求を耐えるよう命じた当の本人は、ますます足の愛撫を激しくさせている。爆発寸前のペニスから意識を逸らせない。脳を蕩かす甘美な囁き声にゾクゾクと肌が粟立ち、重力で加速した快楽が腰で大渋滞を起こしている。
「むむ、無理ですって、こんなの、ここ、こらえるなんて!」
「まだですよ♡」
――もういいですよ……♡
「ふっ、うっ、うく……だめです、出ちゃいます……」
亀頭の先端がパクパクと呼吸している。どうすればこのまま果てるのを免れることができるのか。考えようとしても、意識が緩く溶けていて、頭が働かない。
「我慢ですからね……♡」
――我慢しなくていいですからね……♡
歌織さんの足の裏は、もう俺の吐き出したガマン汁でぬるぬるになっている。ストッキングから水分はまだ蒸発しないままで、ローションをまぶして扱かれているかのようだ。
出したくないと念じてみても、恋人の愛撫で絶頂まで導いてもらう至福を望まないなんて、できっこない。
出したい。出してはだめだ。出してはだめだ。出したい。出してはだめだ。出したい。出したい。出したい。出したい――
歌織さんは、耳に、首筋に、乳首に、そしてエンジンフル回転のシフトレバーに、惜しみない愛情を浴びせてくる。身動きが取れない恥ずかしさが劣情の炎に油を注いでいて、レッドゾーンすらも振り切ってタコメーターが一周しそうだ。
「歌織さん……お願い、ですからっ……! もう、我慢の限界です、出させて下さい……!」
「まあ……♡」
喚くような情けない懇願を聞いた歌織さんが、ぴたりと動きを止めた。
くすくす、という含み笑いと一緒に、胸元で乳首をいじり回していた手が、頭を撫でてきた。
甘イキから漏れた白濁液が一滴、じわ……と鈴口に滲み出てきた。
「ここまでよく我慢しましたね。偉いですよ……♡」
「……う……あ……っ」
「出したいんですよね。どこに……出したいんですか?」
「っう……歌織さんの、中に……」
くしゃくしゃと髪に指を絡ませる歌織さんの息遣いが、セックスへの期待と共に、大きくなっていく。
「……こってりした、アツアツのミルクを、ありったけ『ナカ出し』したいんですか?」
「は、はい。ナカに全部、ぶちまけたい……」
興奮に酔って卑猥な言葉を口にする歌織さんに反応して、心臓が、どくん、と強く波打った。「ぶちまける」瞬間の心地よさを思い描いて、射精しそうになってしまう。
「くすっ……分かりました、それなら」
背中にずっと触れていた体温が離れた。皮膚に張り付いた水分が蒸発する冷たさで、歌織さんの体が汗ばんでいたことに初めて気が付いた。
「いいですよ。私も、貴方が欲しくてたまらないんです。……準備はできてますから、全部、歌織のナカに……♡」
歌織さんは体調を維持する目的でいわゆるピルを服用している。俺も着けられる時はゴムをつけている。
そのことは頭の中に残っているはずなのに、体がそのことを忘れて煮えたぎっている。「オスとメスの本番」を意識して、涎まみれのペニスが臍につきそうなほど反り返っている。
目の前では、歌織さんがスカートの裾からホットパンツを抜いていた。短すぎるスカートの裾からは、赤紫のエッチな下着が覗いた。パンチラを拝もうとする本能的な視線を見越していた彼女は、口角を上げた。その視線を更に誘導するように、鼠径部を隠すには面積の足りないショーツが、するすると太腿を滑っていく。
「ふふ……お馬さんに乗る時みたいですね、この体勢」
膝をついた歌織さんが跨ってきた。背筋をまっすぐに伸ばして、俺を見下ろしている。腹に乗せられた手には、手綱が握られているように思えた。「この中に、『赤ちゃんの素』が……」と言いながら、空いた手を伸ばし、睾丸を掌で包んで転がしている。
後ろ手に俺を縛る手錠は、どうやらまだ解いてくれないらしい。無意識に暴れさせてしまったのか、手首に食い込んで少々痛みを感じる。
「それでは、頂きます……あ、ぁ……はァンっ……♡」
ぬちゅ、と互いの性器が触れた瞬間、歌織さんが甘い悲鳴をあげた。そのまま、立ち止まることなく腰がずぶずぶ下りてきて、温もりというには熱すぎる内壁がぴったりと男を包んできた。
ずるりずるりとメスの潤滑油に任せるまま根元まで飲み込まれた瞬間、大きく肉茎が跳ね、上下に揺れてザラついた天井を擦った。
動きますね、と言い終わらない内に、じゅくじゅくの膣が捻じれた。歌織さんが腰を揺する度に、スカートの裾が翻っている。その胸元では、かろうじて巻き付いたチューブトップをはち切れそうなほど盛り上げた乳房がゆさゆさと揺れて、視線を釘付けする。すぐそこにあるのに触れないのが、もどかしい。
足コキでたっぷりマッサージされ、興奮を煽られてボルテージを限界まで引き上げられた末に、敏感な亀頭の粘膜を淫らな肉にきゅうきゅう締め付けられている。たった一度先走りを出したぐらいで、ガス抜きなんてできているはずが無かった。挿入した瞬間から、もう射精を我慢できるラインは大きく踏み越えてしまっていた。
「歌織さん……で、出ます……!!」
「んんっ、はっ、ぁ、もうっ……我慢、しなくて……いいんですよっ……いっぱい、下さい……!」
「あっ……ぐっ、いくっ……!!」
「あ……っ♡」
張り詰めていた緊張が大爆発を起こした。
神経が焼け切れるような快感と共に、無理矢理押さえつけていた劣情が噴き上げていく。
「うふふ……あったかいのがいっぱい……幸せ……♡」
びゅるっ、びゅるっと音まで聞こえてきそうだ。解放感と満足感が同時に押し寄せてくる。
両手を拘束されたままだというのに、とろとろの膣内で抱き締められたまま果てる幸福感は、何にも勝るものだった。
「……まだ出てますね。奥の壁に、びしゃびしゃって当たってますよ♡ もっと出してくださいね……♡」
どくどくと精液を吐き出し続ける快感の塊に、ぴったり密着した膣がうねうねと形を変えて更なる刺激を与えてくる。二〇秒近く経っているのに、まだ射精が続いている。きっと締まりの無い顔をしているであろう俺を、歌織さんは目を細めてじっと見つめていた。
長い吐精がようやく鎮まった。一回の絶頂でこんなに多くを出したのは初めてだった。それなのに、まだ物足りなさを覚えている自分がいる。呼吸がまだ整わない。そんな中、余韻に浸ることも無く、歌織さんはまた腰を揺すり始めた。
「あ、歌織さん……出したばっかり……だから……」
「あんなにいっぱい出したのに、まだまだ腕白ですね……はぁっ……いいですっ、ごりごりして……!」
ペースが速い。敏感になったままの亀頭が吸い付かれてびくびくと膨張する。刺激の大きな裏筋や縫い目ばかりを、起伏のある壁に舐め回される。一度吐き出した精液がぬかるみを増幅させていて、歌織さんが腰をくねらせる度に下半身ごと溶けてしまいそうだ。
気持ちいい思いをしているのは俺だけではない。
歌織さんも、好きなポイントに勃起したペニスを擦りつけている。
一往復する度に艶めかしい声をあげ、業務を終えていないのに、衣装を着たままの職場セックスに耽溺している。
「あっ、あっ、あぁ……♡ プロデューサーさんの、ん、おちんちん……硬くて、気持ちいい……♡」
男を見下ろしながら腰を振って、性交の愉悦を堪能する歌織さん。露出の高い赤に身を包んだその様が、レースクイーンに憑依した淫魔に見えた。ただでさえ人の目を惹きつける美貌が、ふしだらな欲に酔って据わった目で、俺を見据えている。その視線にすっかり魅了されてしまっていて、熱くなったハートは射抜かれたままだ。
「あはっ……ん、さ、さっきより、大き……♡」
愛液と、精液と。二人分の分泌液が歌織さんの体内でまぜこぜになって、接合部に溢れ出てきては、下品な音を立てている。
「お……奥っ、奥に、当たって……♡ ああ、あぁーー……♡」
遠慮のない嬌声が響く。ここが撮影に使用するスタジオの一角であることなんて、もう二人とも忘れてしまっている。それよりも俺は、歌織さんのことで頭がいっぱいだ。肉欲に正直になって、異性の体を貪ることにためらいのない彼女の姿は、たまらなく蠱惑的だった。
「……歌織さん、俺、また……」
焦燥感が込み上げてくるのはあっという間だった。睾丸からの次弾が装填されて、火が入っている。
「ふう……ふうっ……! い、いいですよ、私も、んっ……もう少しで……♡」
肉穴がどんどん狭くなっていく。慈しみのような包容力が牙を剥いて、容赦なくぎちぎちと締め付けてくる。カリ裏の窪みを襞が擦りあげて、射精までの猶予を削り取っていく。声が出るのを抑えることができなかった。
「あっ、あっ……♡ お腹の奥っ……突き上げて、ください……♡」
ここまで俺を支配し続けていた歌織さんが、今日初めて懇願した。
「きゃんっ♡ あ、あは……♡」
乞われるままに腰をぶつけ、甲高い喘ぎ声があがる。姿勢を維持するための手が使えなくて思うようにいかなかったが、馬乗りになった歌織さんはうまくバランスを取っていて、子宮に繋がる最深部をぐいぐい押し付けてくる。
「はあぁ……そこ、もっと、あぁ……♡ 好きっ、好きです……♡」
「……う、イくっ……出します……!」
「はいっ、私も、私も……はぁ、ああぁ……ああーーーーっ♡」
歌織さんが背筋をぴんと張って仰け反った。臍周りの腹筋が硬直して、捻じれた膣が痙攣した瞬間に、射精感が炸裂した。
一度大きく放っていたのにも関わらず、狭い尿道をこじ開けて、遺伝子の濃厚ソースが、膣の奥の子宮目がけて浴びせられていく。
「はーっ……はーっ、熱いのが、おなかに……♡」
まだ膣壁をひくひくと震えさせながら、歌織さんは喉を剥き出しにして仰け反ったまま天井を見つめている。
こちらの下半身の震えが治まっても、しばらくその腰はぐるぐるとゆっくり円を描いていた。
そうして歌織さんは、ふしだらなサウンドを奏でながら、生殖細胞と愛液のカクテルをシェイクして、下の口で味わっていた。
ぬぷ……とぬかるんだ音を立てて、互いの性器がようやく距離を置いた。
歌織さんが倒れ込んできて、お腹が触れる。背中に手が回ってきて、かちりかちりと硬いものが擦れる音がして、ずっと俺を拘束していたものが外れた。
「ああ、赤い痣になって……ごめんなさい、『痛くはしない』って言ったのに、すっかり暴走してしまって……。怒っていますか?」
「いえ、怒っている、なんて、そんなことは」
見下ろされて、足で踏まれて、拘束されたまま、好き放題に責められて……。歌織さんから支配されている状況に悦ぶ自分がいたのだ。非難することは、事実から目を逸らすのと同じだった。
それに……抱き締めてきた腕や、囁く声の優しさには、確かに歌織さんの愛情が滲んでいた。それさえあれば十分だった。
「あの……」
多少なり頭が冷えたらしい歌織さんが、衣装に負けないぐらいに顔を赤らめて、おずおずと両腕を広げた。
「わ、我儘ばかりで申し訳ありません。ずっと触ってもらえなかったのが、切なくなってしまって……」
浅い呼吸の中で抱擁を求める歌織さんへ、ようやく自由になった腕を真っ直ぐ伸ばす。顎の下に汗のしずくが見えた。
「あっ……あの、もし、疲れているのでしたら、こうしているだけでいいのですが……その……」
耳元に口を寄せた歌織さんが「抱いていただけませんか」と呟いた。
「今日の歌織さんは、随分欲張りなんですね」
「……はしたない私は、お嫌いですか?」
「大好きに決まってるじゃないですか、それじゃ、遠慮なくご馳走になりますよ、歌織さん」
「ん、今は……呼び捨てに、してくださ……ぁ、もう、大きくなって……ん♡ あっ、嬉しいっ♡ は……ああんっ……♡」
カフェインどころか、スパークドリンクの追加をしないと、今日は車の運転もできないかもしれないな。
一瞬頭でそんなことを思いながら、俺は蕩けた鳴き声をあげる歌織さんに溺れていった。
終わり
以上になります。ここまで読んでくださいまして誠にありがとうございました。
些細なことであっても感想やご指摘など頂けると嬉しいです。
一本書いて公開する前と公開してからの数日、緊張でお腹が痛くなるんですよね。
もっと自信持って自分の作品を公開できればいいのですが。
書きたいヤツが3~4本ぐらい渋滞起こしてしまってるので、少しずつ丁寧に進めていきます。
このSSまとめへのコメント
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